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[するりとマスターの首筋に絡めていた腕をほどき、棚の奥に仕舞われている薬の瓶、ラベルをじっと見つめてその中のひとつに手を伸ばす。
――不思議と、指に触れることができた。
ああ、きっと。今までここにこうして残ってこられたのは今この瞬間のためだ。
『やはり、人間から人狼を生み出すのは不可能なのか』
[机の端には、ある教授の論文>>1:239もあった。それの表紙を指でなぞり呟くその声はいささか落胆の色が混じっていたが、瞳も口元も、諦めを帯びてはいない。
その声が、名前を呼ぶのをいつも待っていた。
その手で、頭を撫でられるのが好きだった。
恋愛小説の中のふたりのように、抱きしめてほしかった]
[摘まんだ一粒が、珈琲の中に音もなく沈んで溶けて行く。
それに気づかないまま、細くすらりとした指がマグカップの取っ手に伸び、黒い液体を唇へと運ぶ。
数分、いや。数秒後。
男は苦しげなうめき声をあげて全身を震わせ絶命した]
――さよなら、マスター
[亡骸の元にしゃがみこみ、血走ったまなざしにそっと手を伸ばして瞳を閉ざす。
その顔には、穏やかな笑みが浮かんでいた]**
―噴水広場―
[カルアを追って来てみれば、そこは己の骸の前だった>>154。
ひとの目にはうつくしく見えるやもしれぬ、人と言い難き男のカラダを、けれど自分では然程うつくしいとは思わずにいた。
幾つもの旋律の砲火に撃ちぬかれた様を無残だと思えばなおの事だ。
そんな場で、カルアの口から語られたことに、青い目は一度ぱちくりと瞬いて]
………ちょっと意外ね。
フルートなんて吹く姿、想像しにくいけれど。
[そう零したところで、骸の前で開かれた黒いケースの中身が見えて、再び大きく瞬いた。
「フルート」とは中にあるそれのことだと漸く理解した。
それが遠距離用の銃だろうことは、一般人のトルニーにもなんとなく察せられた。]
まさかそれにアタシは吹かれたって事?
まぁ、素敵なコンサートを有難うって
拍手すればいいのかしら……。
[けれどその旋律を奏でる意思が温くはなかったからこそ、彼への情に苛まれ過ぎずに立ち続けられたのだと思う。
それは甘えといえば甘えではあったのだけれども]
………ばか。
返事なら此処で返してあげるってのぉ。
外れてても、笑えなかったわよ。
ううん、外れてたから、笑えなかった。
本気で信じちゃうアナタに甘えて、
……好きになっちゃったら如何しようって。
[「生身の人間の勘」と口にしたのは正に己が人間でなかったから。
彼に聞こえぬと判っていても、幽霊は返答を紡いだ。]
[そうして再び彼が行く先を追えば例の部屋。
もう手に取れぬと思っていた花が、今は彼の指先にあった。
そしてそれは――あかいメロディを刻まれた場所へと飾られる。>>115]
………………。
それって、口説き文句の心算?
[如何にも歯の浮くような言葉に思わずそんな感想が出てしまうも]
照れるようなこと言わないでってば。
如何いう顔したらいいか、判らなくなるでしょ。
[そんなことを零すひとおおかみの青い目は揺れて、動かない筈の胸の内にはひどく熱を感じた。
丁度、あんな本心を告げられてしまった時>>6:62と同じように。]
それに、
『どんなキミでも、わたしはそばにいる』
[カルアに花を手向けられたその時、トルニーの手の内にも、同じ真紅と濃紺が一輪咲いた。]
[そういえば、と、先程の戦闘を思い出す]
途中で奴らの足音が止まったんだよね
でも、また急いで走ってきた
……あれは何だったんだろう
[男は、知らない
此れからも知ること無い
現実に立ち向かおうと歩き出した其の時から、
偶然か祈りか 其れとも別の何かによって、運命が動き出した事を>>148
頼ってはいけないと心に決めていたモノ>>109に、助けられていたという事を]
─ いつかのブックカフェ ─
[それはドームが閉ざされる前のこと。
目覚めが悪いと顔に描く美女が度々店にやって来るので、ベルはサファイアと顔を見合わせたり、ちょっとビクついたりする日々を暫くは送っていたんだ。
けれど目覚めの一杯を味わってから暫く、話しかければぽつぽつと返してくれる様になっていったんだ]
あ、サフィー。それ、グノさんの好みのじゃないよ。
グノさんはねー、こっちのが好きみたい。
へへー、店主肩なしー。
[そんな日々の積み重ねで、いつしか店主よりもかの美貌の美術商の好みを覚えたベルは、にこにこと笑いながらもグノに目覚めの一杯を淹れるのを楽しんでいた。
それは、>>117グノの中にあるいつかの光景の話。*]
[舞台の幕は、外の彼らが殆ど下ろしたはずなのに、己は自ら茶番に延長戦を仕掛けている。未だかつてなく分の悪い賭けに思えるのは、女心など解してこなかった所為だ。
己に好意を覚えさせる女性など、この世には居ないと思っていた。
自らの手で神の設計図すら手がけ、傲慢に振舞う学者は、甘い言葉一つも知らない。何処かの正義の味方とは違うのだ。]
……知らないのか。
星に生を受けたものが結ぶ最古の契約だ。
[回りくどい言葉が主題の周りを衛星如く巡る。>>164
己は智者を気取れど、この分野に置いては懊悩を覚えるばかり。
相手の言葉を存外重く捉えている自身に内心苦笑する。
気付いた折には片足は沼に捕らわれていた。>>165]
[ある朝、インターネット上に一つの記事が公開される。
発行元は、ゴシップ誌として有名な『ユートピア』。
表紙は、閉鎖されたドームの天頂部分から見える朝日を写した、一見地味な写真。>>2:142
けれどドームで生活する人間ならわかるだろう。
この写真は、先日の全住民緊急避難・閉鎖措置時だったはずの、ドーム内部から写されたものだと。
【 仕組まれた拘束措置 生物兵器の名は『人狼』 】
連なる記事タイトルの中で一際大きく書かれているのは、先日の緊急避難が軍事関連のある施設で計画された「実験」であったというセンセーショナルな内容だった。
研究施設内に頻繁に出入りする政府高官の写真や、
ここ数年の間のスラムでの「連続失踪」、
生物兵器運用が噂されるウイルスの
ワクチンの作成計画、
そして実行されたドーム内での閉鎖実験と
その内容についても、かなり詳細に書かれている。
さらには、研究に関わっていたとされる人物のインタビューまで]
[彼女の前で、酷く難しそうな顔を晒しながらの逡巡。
踏み出した足を退ける心算は露ほどもなかったが、生憎色男ぶった手練手管など知らない。生涯契約を口頭で結ぶ術にも明るくなかった。>>168
沈黙を積み重ねる男に更に投げられる難題。>>169>>170
女性が求めるものなど知る由もない、色事には大変不器用だ。
しかし、己は多分、その答えを知っている。
この騒動に関わり、教えて貰ったこと。
その中身がどんなものを指すのかは未だ分からない。
だが、捜索から付き合ってもらえば良い。
―――目前の女にも、未来を知らない彼女にも。
唯一該当する言葉を、神妙な面持ちで薄い唇へとのせた。]
―――……、……しあわせに、
[子が望んだなりたかったもの。
今度は彼女に力尽くでも護ってもらおう。
彼女すら知らないと告げた遥かなるものを求めて。]
[発売当初は、その異様な内容は「でっち上げだ」「いつものデマだ」と世間に受け取られるだけであったが、
事態はすぐに急変する。
実際にドーム内にいた人間の手記が、データとして複数人の手に送られていたことが明らかになったからだ。
実験参加者のリストには、行方不明として処理されていたはずの複数の名前もあった。
それだけではない。
データは、『閉鎖中だったはずのドーム内部から』の送付されていた。
真実か、虚実か、 市民の判断はすぐに傾いた。
発行した雑誌も、瞬く間に書店から消え。
ネット上の記事はどこまでも拡散されていく]
[得た回答にどこか確信を持ちながら、視線を彼女へとくれた。
告白にしては視線が鋭利だが、そういった造形だ。仕方ない。
己が告げた報奨に至るには、決して一人では届かない。
けれど、この女となら目指してみるのも悪くない。
勁く、しなやかで、己に賭した豪胆な女性。]
私が、しあわせにしてやる。
私の子を生め、グノ。
[朴念仁による最低のプロポーズは、否を赦さぬ響きを持つ。
ドームの開いた音は、男の思考も開いてゆく。
今度作る魂の設計図は、この気難しい女を口説き、
慣れぬ甘言のひとつも吐いて、寄り添った先にあるのだろう。
度し難いが、悪くなかった。母として子に愛される前に、女として愛してやるなどと、糖度の高い破廉恥な言葉は飲み込んで。]
[そんな、見たこともない光景が扉の向こう側にふと浮かんで、記者は笑う。
―― 足先から消えていく体は、
「束の間の終わり」を告げている。
笑い声を漏らして、ジキルはそれを、
夢にしてはやけに現実味を帯びたそれを、
信じることにした]
[*―― 無論、扉の向こう 未来として ――*]
[亡き人間の…いや、ヒトの声を男は聞き取る事が出来ない
故に、返事>>179は朝の空気に漂うだけ
悪態と雫>>185、思念体の手に咲いた花>>182の存在も分からない
だからこそ、此の言葉を告げる事が出来たのだろう]
[―――何処からか、複数の声が聞こえだし 携帯端末のライトが点滅を続けている
理想郷からの語り部が事の顛末を世界に向けて物語った>>74のだろうと、流れ混んできた大量のメールから察すれば
ああこれで、終わったのかもしれないな、と 安堵の息を漏らし
キー・クラップを空に吹き鳴らして、声を上げる]
[何処の誰に聞かせる訳でもない台詞は、最後に響いた打楽器の様に強く手を鳴らせ、と
舞台に関わった全てのヒトに向かって祈りを込めての物
補聴器越しに、大きな歓声が薄らと聞こえたならば
追加演奏を、
誰も知らない、未来のための協奏曲の指揮を執ってみせよう
独奏楽器の想いを汲み、昇華させ、伝える、重い役割に就こうじゃないか]
[下手をすれば告白と受け取られかねない言葉を散々零してしまったものだから、カルアの口からその思いが出てきたのを聞いた時――>>199
トルニーは思念の花を手にしたまま、一瞬固まり、とくりと何かが鳴るのを感じた。
――「二番目」という語を聞くまでは。]
それって、喜ぶべきなのか、
それとも妬くべきなのか、判らないわね……。
[その語のお蔭で、酷い勘違いはせずに済んだとトルニーは安堵し]
オッサンの服着てるようなアタシでも、世界で二番目?
……なんて、ね。
[その出で立ち>>166が彼に見えないと判った上で、悪戯っぽく言葉を紡いだ。]
[けれど御伽噺や超常番組ではしばしば、死者の声が生者に聞こえるなどという話も未だある故に。
(もう動かない)心臓に悪い思いはしたくなくもなり。
今度こそは間違いなく彼には届かないだろうと思う手段で、ちょっとした冷やかしめいたものを空気に投げた。]
“一番目さんったら幸せね。こんな彼に想われてて”
[それはヒトならぬオオカミのコエで紡いだ言葉。
当然「一番目」の彼女にも届くとは思わずに、ひとりごちた。]
[わたしは、世の女性たちが夢見る色恋沙汰には興味がない。
それが現在進行形で続いているのかと尋ねられたらば、
一瞬答えに詰まるだろうけれども。
というのは、自分はもう、ごく当たり前の幸せというカテゴリーがら、随分と遠く離れた場所に根付いているから。
もう、何年も。]
(知らないわよ)
[遺伝子保存じゃあるまいし。
変わらず読めない表情で、淡々と語られる告白。>>188
ムードなんてない。聞きようによっては種馬とも思える契約。
それでも、興味を抱いてしまうのはきっと理由があるのだろう。
この朴念仁に惹かれるだけの、まだ気付けない理由が。]
ここを脱出するのが、まずは最優先事項だから。
貴方との契約は、ドームを出た先で、交わすわ。
[―――もうじき、夜が明ける。
そして悪夢のような時間も、終わりを告げる。
わたし達は、未来という契約を交わして。
いま、この場から*解放される*]
─ ブックカフェ『ファルズフ』 ─
[さぁ、今はすべてが終わってからどれくらい経った頃だろうね。
もかしたら掲げる看板は同じでも、その店は違う場所にあるかもしれない。
気が向けば、店主が安心して留守を任せた彼女の最期を知る者達が足を運ぶかも知れない、古書が楽しめるカフェ。
青い髪の店主は一人、新しい古書をめくりながらキッチンカウンター内でサイフォン式のマシンで珈琲を抽出しているんだ。
ブレンドした者が名前を決めずにいたその珈琲は、結局彼女の名前を冠する事になる。
ここの店主の未練、てところかもしれないね]
……あまり、面白くない本だ。
[酸味の強いブレンド珈琲の香りが漂うキッチンの中、青髪の中年は手に入れた古書を閉じ、ひとつ呟いてみるんだ。]
[やがて朝の光が、ドームの中へと差し込み。
固く閉ざされていた、外への出口が開く]
[今日も、世界は正常だ。
けれどそれは、人間が狼を倒したからではない]
[閉ざされた世界で生み出された悲劇が。
外の世界へ広がり、新たな形と意味を成していく。
そう、必要なのは――繋がりだった]
『ねえ、知ってる。ニッキーってさ』
『あの日、ドームに居たんだって?』
『じゃあ、行方不明っていうのは――』
[彼らは一冊の雑誌を手に取る。
そこに記された手記、受け取り方は人それぞれに]
[ただ、彼らは人生に、一つの指針を得た]
「この世界には、バケモノが存在する」
[生命を解き明かす道を志す彼らは。
その話を、迷信と笑いはしなかった**]
[古書の内容はラブロマンスというよりは、少女小説の類いかもしれない。
人狼の少女が愛する人を喰らう恐怖に怯える様に絆され、その少女に手を伸ばす男の話だ。
物語の主役である狼の少女が、愛していた者以外の手を取ったかどうかだって?
それはまぁ、読み終えた店主の反応で察してくれれば幸いってところだね。]
―アドニスの消えた後―
[シャッターが開き、暫くした後。
ドーム管轄の自警団が救助にやってきた。
避難誘導の際、アドニスがいないことに気付いていた彼等は、早々にドームを開く許可を求めていた。
しかし、避難誘導をした後。,,,,
許可を得ることなどできず、職務放棄した一警官として処理することとなっていた。
しかし、事態は一変する。
どんなに発信しても届かなかった電波>>74が、データと共に届いた。
内容を確認し、非倫理的な実験内容だということが発覚すると、支部長シュンギョウは規定を破り、即座にドーム開放を行った。
生存者の保護、並びに黒幕である研究者や政治家の逮捕、スラム街にいる人工人狼の捕獲は速やかに行われた。
安置所にある遺体たちは警官たちの手に渡ると、其々を待つ人達の元へと帰された。
最後に残ったのは、スラム街生まれの研究に巻き込まれた警官のみ。]
[身寄りを探すためにアドニス宅を訪れたコルンとシュンギョウはヒントになりそうなものを探すために家宅捜索を始める。
しかし、それらしき物は見付からず。
結局、自警団の方で手厚く葬ることとなった。
騒動に巻き込まれ、殉職を遂げたアドニスは警部補から警視へと二階級特進を為すこととなる。
彼が可愛がっていた後輩のコルンは、こう主張していた。]
「彼はこの上なく、人間らしい『人間』でした」
[ゴミ溜めの中で生まれ、足掻き、苛まれた警官の唯一の夢は。
『人間になりたい』
という、細やかで単純な、だけれどとても難しい夢。
最期までなれなかったと思い、死んだ彼は。
夢は叶ってたと聞いて、どんな顔をするのだろうか……――。*]
[彼女好みにブレンドされた珈琲。
その店の店主の好みとはかけ離れたそれはまさに、ベルにとっては『とっておき』ってやつで。
もし彼女が『とっときの珈琲』を望んだ男>>0:40に、それを振舞う事が出来たならばね。
今店主が口にしているベルの好みでブレンドしたそれが彼の好みに合うかどうか、オフェリアの瞳で心配そうに見上げて窺っていただろうね。
── もっともそれは、店主がまだ逝く事が出来ない場所で、*果たされているかもしれないけれど──……。*]
― オフィスビル・管理室近辺ドーム出口 ―
[どよめきから逃げる様に向かったのは、黒服達が突然現れたオフィスビル
何か異変が起こっているのかと探索をすれば、明るさが差し込んでいるのが直ぐに分かった
他の生存者達に、脱出口を見つけたとの連絡はしていない、否、アドレスを知らない故、そもそも出来ないのだが
別の出口>>172があるだろうし、其方から出ればいいだろうと]
[己が生涯契約を結ぶなど、思い描かぬ未来だった。
だが、数奇な巡りあわせは明確な形になる。
未だ見ぬ未来で、眉間に皺を寄せ、慣れぬ子守を受け持つのだ。
保母として振舞う妻ほど上手くいかずとも、本を開いて読み聞かせ、
泥水珈琲をカフェオレに進化させ、四季に開く花を数える。
偶には気紛れに死体嫌いのの英雄譚を語って聞かせ、
青年に教え損ねたことを口煩くも伝えよう。
――― まぁ、ただ一つ。
この生涯契約に難をつけるとするならば。
自身の伴侶が酷く寝汚く、朝に弱いことだったのだが。
そんな悪癖が、当たり前の日常として巡るのは、未だ先の話。]
[どんなキミでも、わたしはそばにいる。
そんな意味を持つ花を手にしたひとおおかみは
「ひとりぼっち」を感じることなく、
明け方の月の如きひかりとなって、月の花ごと、消えて行った。**]
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