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次の日の朝、物語の導き手 アリス が無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、ニュースキャスター、ゾンネ ユーベルス、ナジーム ラシュディ、雷 宗太郎、守川 篝、ヴィクトーリア・フォン・リントブルム、風薙 緋焔、紅金の ロージア、宮古護、サフォア ツキシロ、高嶺 耀、シャッテン、真田 玄斎、ブライアン の 14 名。
―夜・ビルの屋上―
[ とんとんとんと人間部分が硬化した指で前腕を叩く。
じっと無貌のNEXTを見据える赤い双眸は、何やら考え込んでいるように見える。++]
[―――むやみやたらと
“狩る”ようなことはない。
だが、仕掛けてくるならば。]
《――――》
[蜘蛛の脚が、動く。
一瞬遅れてfacelessもまた腰を落とす。
かきり、―――歯車が回り]
《―――!》
[巨大な虫の異形は
驚くべき身軽さで後ろへ飛ぶ。
見た目通りとはいかないようだ。
夜風に乗るは笑い声、
離れられては分が悪い。
facelessは片足を引き上げた。
足首にまわる歯車。
一息跳躍し近づこうとする。
なんの妨害もなければ、だが]
[糸は細く、強靭。
暗闇のなか舞ったそれを避けきれない]
《―――しまッ…!!!》
[落ちる。
引きずられるように真っ逆さま。
赤い三日月のような笑みが見えた。]
[白い、金属質の腕を縦に振るう。
真鍮に似たいろの歯車が3つ、生じ。
各々が違う軌道を描いて飛んだ。
ひとつは絡む糸に、
残りは虫へ
人工の光が輪郭を縁取る。]
[ Groom Huntressの赤眼が、光を弾く円盤の輪郭を認め、キュイと細まる。
あやとりをするように人間体の両手が高速で動いたのと、蟲の腹部がきゅと曲がったのが同時。
蟲の尻から吐き出された糸が、向かいのビルの壁面にへばり付き、Groom Huntressの落下の方向を変える。
手元でfacelessを捉えた糸を断ち切り、代わりに編み上げた取り網を投げつけた。++]
《――ッち…!》
[舌打ちに似た声。表情は見えない。
巨大な“蟲”の落下方向が変わる。
粘着く糸で編まれた網が、さながら漁をするようにfacelessを捕らえんと放たれた。]
《――っ》
[白い手首に浮く歯車が
回転を早める。
網は広がり、歯車の異形を捉えた筈だった。
だが、
――かちり、と咬み合う音。
その次の瞬間には 網はfacelessの背後にある。
“すり抜けたように”]
[落下しながらであったゆえに
移動先の座標が多少狂う。
“蟲”はもはや見上げる遠い位置。見失う。
facelessは空中でバク転し、
ビルの非常階段の手すりに降り立った。
顔なき顔を高層ビルの彼方へと向けながら呟く]
《…―― “罪人”?》
[それは、どういう意味であったのか。]
《……―― 人に害をなすつもりなのか》
[“罪人”を裁くのであれば
それは人に害をなすこととなるだろうが。]
《――… …》
[“人に害為すNEXT”や
“害為すことを覚えてしまった
ブースト装着者”をfacelessは狩ってきた。
あの蟲は “どちらなのだろう”。
そして 己は。 “どちらなのだろう”]
―昨夜/昭和神宮球場―
[9回裏ツーアウト満塁。ヤグルマの攻撃。
3点ビハインドで打順は4番。一打逆転のチャンス。]
いる……いる…「戦士たち」が控えている。
[紅き顔の裏。視界に映るのは緑色の点。
丸い枠の中に密集するように。
ツーストライク、スリーボール。
―フルカウント]
[そして注目の一球―軍神のピッチャーは
四球覚悟でアウトコースに向かって投げた
―はずだった。しかし、まるで空間が歪んだように
その球は4番「邪将」ライエルの内角へ吸い寄せられる。
カキィィィィィィィィィィン!!!!
打球はぐんぐん伸びていく。]
「―緊急速報です!先程○○駅にて
「シンドバッド」を名乗る声明が……」
なん……だと?
[NEXTで能力を使って空間を歪めている疑惑のある
4番ライエルの打球はバックスクリーンを直撃。
―ヤグルマスパローズの逆転サヨナラ!!]
カチッ
どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!
[同時に大規模な爆発が起こり昭和神宮球場は大炎上。]
―翌朝―
[またしてもラジオに混じる雑音。]
昨夜の球場爆破は愚鈍なる豚への警告である。
「我ら」は迅速なる決断を要求する。
第一に、現政権の完全退陣、
―……そして【第二に、ゾンネ=ユーベルスの殺害】
期限はともに明日―……英断を期待する。
インシャラー(神の思し召しのままに)。
[雑音は途絶え、もとのラジオ番組に戻る。]
― 翌朝 月の猫 ―
[ラジオやニュースの声が五月蝿い朝。
その男はふらりと喫茶店に訪れた。
すれ違う人々の視線は自然とゾンネへと集まる。
元々顔と名が売れてはいるが、
普段のそれとは少し違う感情の篭った物……。
それらを涼しい顔で受け流しながら、
ギィと喫茶店の扉を開く。]
一人、いいかな?
[からん――とレトロなベルが鳴る。
はっとして表情を但して]
はい、いらっしゃい……――
[2度、瞬いた。
「ゾンネだ…」と客の一人が呟く。
ツキシロの表情は表面上、
普段とあまり変わらない。]
はい。こちらへどうぞ。
[指し示し、水をもつ。]
ああ、ありがとう。
……そうだな、コーヒーをひとつ。
[示された席へと座り、メニューを見ずに注文をすれば
店内の小さなざわめきにはやはり涼しい顔。]
かしこまりました。
[注文票に手書きでメモを取ると
いつものように珈琲を淹れはじめる。
やがて漂うかぐわしい香り。
少しだけ、ゾンネの方を盗み見た。
プライベート、だろうが。気にはなる。
マスターのユキエはといえば
「まあ、素敵な殿方ねえ」
ととてもマイペースだった。]
[一杯の珈琲へのこだわりは染み付いたもの。
それは、こうなってしまう前から。]
お待たせしました。
[ゾンネの席へとそれを運ぶ。
彼は、犯行声明を聞いたのだろうか。]
ああ、ありがとう。
[運ばれてきたカップを口に運べば、
小さな溜め息と共に…… ]
―――ああ、"やはり"……悪くない。
[そんな言葉を零した]
―― 翌日/住宅街 ――
[街行くヒトが噂している。――最近、物騒よね。
その話に爆破事件や、ビルを伝う謎の怪物や、幻のNEXTの目撃談や、ゾンネやシャッテンの噂話は上がる。だが、間違っても路地裏で死んだ男や、郊外の診療所の話は出てこない。
大量の犠牲を伴う事件。都市伝説的な噂。
それらとは違い、少ない犠牲の、血なまぐさい物語。
――"彼ら"は、より大きな話題性を求めて娯楽する。
噂する、という娯楽。]
――――。
何も飼っていないという家族もいますねえ……。
[メイドはと言えば。
数多ある噂に振り返る事もなく、何やら掌に書いたメモを頼りに練り歩いている。その容姿に時折ヒトが振り返るものの、大量殺戮や都市伝説に勝る刺激は無かったらしく、元の「娯楽」へ戻っていく。
聞き覚えのある商店街の話も、混ざってはいたが。
メイドは、のんびりと歩き続ける。]
―喫茶:月の猫―
…――、…?
[そこに立ったまま、
ゾンネの言葉に不思議そうに一度瞬く。
――ここに、彼が前来たことはあっただろうか?]
……有名ですから。貴方は。
個室でも、あればいいんですがね。
[そんな風に、声をかける。]
あの家が猫で、あの家が犬で……。
あの家はウグイスでしたか。
[メイドは、視線を巡らせながら呟く。
言霊に含まれる意味を理解する者などいるはずもなく、すれ違う人々は好奇の視線を向けるばかりだ。]
――はい。大体覚えました。
[空を仰ぐ。雲が光を十二分に吸い込んで、とても白い。
メイドは、眠そうな目を更に細めた。]
やはり夜の方がよく見えるようです。
[闇に慣れないのは鳥目というが、昼に慣れないのは猫目とでもいうのだろうか。
メイドは時折躓きそうになりつつも、先へ進んで行く。]
なに、今日の視線は特別でね。
信念ある殺意ならば別段不快ではないが……
[コト、と。
カップを置く小さな音が軽く響く。]
期待、不安……そこから来る人任せの殺意。
これを不快と言わずして何といおうか。
君はどうだい?
―――私は死ぬべきだ、と。
そう思うかい。
―喫茶:月の猫―
…―ー…、…
[少し、首を傾ぐ。
結わえた髪と大振りなピアスが揺れた。]
…人任せ か。
[呟く。嗚呼そうだ。声明を聞いたのだろう。
自分にはできないから、
あいつにはできるから。]
―ー…… いいえ
[はっきりと、謂った。]
死ぬべきなのは――あなたでは、ないでしょう。
そうか……ありがとう。
今回の事は聊か予想外ではあったが―――
丁度良かったのかもしれないな。
これで、私は私の"選択"に更なる決意を持てる。
[カップに残る珈琲を
静かに飲み干しながら瞳を閉じる。]
人は弱い……どうしようもなく。
短くも有意義な時を過ごせた。
礼を言おう。
[チャリ、と机の上に代金の小銭が置かれる。]
猶予となる時間は少ない。
……選択は今宵、現実となる。
君が進む道を、それまでに決めておくことだ。
私は君の決めた信念を楽しみにしているよ、サフォア。
[だって、死ぬべきは――この自体を引き起こした者の筈で。]
――…
[“人”は弱い。けれど
NEXTとなった己は精神まで強靭になったと謂えるのか?
だから、分からないでいる。
何を話しているのだろうと、窺う者もいる様子で]
…あんた、…“選択”って、何を
[代金の小銭、掛けられる言葉、二重写しになる。]
…、…!
なんで、おれの名前…
思わないか、サフォア。
欲しい物があるならば、待っているだけでは駄目だと。
[女性のような端正な顔。
その青年に一歩近づき、赤い瞳で覗き込む。]
奪ってでもこの手で手に入れる。
それ以外を捨てることを躊躇してはいけない……。
今の私達は色々と持ち過ぎているのだ。
なにかを掴み取りたいならば……
―――両の手は、空けておかなければ。
[突然の問いかけ>>1:437 に、ロージアは、曖昧に返答をせず現実的な言葉を返してきた。]
ありがとう。
私たちだって人だものね、いつか仲良くできるよね。
[そう言うと、うつむいて黙っていた。++]
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