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調達屋 ルッカ に 6人が投票した(らしい)。
市長少女 明朱佳 に 1人が投票した(らしい)。
調達屋 ルッカ は村人達によってたかってぶち殺された。
誰かが寝たまま起きなかったみたい。
しぶとい奴は改造人間 イル、魔法少女 エリー、市長少女 明朱佳、訓練生 フェイト、主席候補生 フラン・A・入坂 の 5 人だと思っておこう。
― 元ソフィア・パーク ―
[辺りを包む薄い円形の光。]
―――…円陣…
光…?
[フランは不思議そうに呟く。
兄の腕に手を添えたまま、兄の顔を仰ぐ。
魔力の発生は、”孔”に抗するようにも思えたが―――…]
これは…?
[円陣の内側は何かに護られているようにも感じられた。
例えば、兄の想いに呼応するように。]
[門を生み出した少女と、メガマリオンが、門に呑み込まれその場から姿を消した後]
行った、のか。
[マズった、なんてそう言えばあの少女は口にしていた。
ふとすれば本当にあの中に自分たちも呑み込まれていたのか、なんて思う]
[いなくなった あのひと]
[ふと、想像されて、ぎゅっと目を固く瞑る。
けれどまたすぐに、それまでの態度を取り戻したかのように、瞼を上げた]
[……実際のところ、フランが巻き込まれることはこの時まず無かった。
その要因となったのが、光の円陣。
自分でも、初めてみたその存在に、確かに戸惑っていて。
けれど警戒もしなかったのは、直感的に、それが己やフランを害するものではないと覚ったからだろう]
……、光った、な。今。
[フランに覗き込まれながら、首を傾げてしまった。
その光は、門が閉じてからは少しずつフェードアウトして、やがて消えていく]
そう。それならいいわ。
[あくまでも平坦な声は、隠し事をしていたエリーに対して、抗議のような…認識を改めることを言外に告げる声。
…けれど、それも長くは続かない。ひとつため息をついて、言葉を継いだ]
……戻ってこいって、エリー、あんたそう言ったわよね。
つまり、ルッカは“孔”の向こうへ行って、あんたはそれを連れ戻したい、ってことでいい?
[分かっている範囲からの推測。エリーの意思を、確認する]
だったら、ここからは隠し事は抜きで行きましょう。
洗いざらい、あんたの知ってることは吐いてもらうわよ。
…連れ戻すつもりになるなら、情報はできるだけ多いに越したことはないもの。
[その言葉が意味するところは、言葉にしない]
さてと、あたしは行くわよ。
考えるべきことも、新しい情報も多すぎてくちゃくちゃだもの。
整理つけるためにも、一回頭空っぽにしてくるわ。
そのくらいの時間はあるわよね?
[告げて、少女はシェルターの内部、ホールとなった場所へ歩き出す。
エリーにしても、整理をつけるべきことは少なくないはずだ。お互い、そのための時間は必要だろう]
[”門”と呼応するように生まれた光。]
おにいちゃん、希望の光を生み出せるの…?
[希望に振られたルビは何だろう。]
これ、どうやって……ううん、
これも、黒い結社の力なの?
[フランは、「黒い――あの結社」を「黒い結社」という固有名詞で使ってしまっている。ぎゅっと目を固く瞑った先程の所作から、躊躇うように問いかける。]
[……静かに、目を伏せ。声に頷き。
……かみ締めている。……ただ静かに。
できれば、2人きりで話しておきたかった内容だった。
けれど、この状態では――。思考が纏らない。
一先ず聞かれたことへと反応する。]
…………うん。
ルッカは、正確には、制御を誤って、”孔”の向こうに行ってしまった。
シームルグは、向こう側へ行くといったテルオ君への餞別、のつもりだったんだって、さ。
私は、連れ戻したいけれど、私が自分の意思で行くのはほぼ不可能だと思う。
[把握していたルッカの状況、そして、恐らく自分では出来ぬ事。それらを、告げる。]
まぁ、うん。シャワーを浴びたら、そっちへ行くよ。
今は…そ、だね。
[小さく、返せば、その後。
自分の整理をつけるためにも、休めるのは、ある意味コレが最後かもしれない、ということでも。時間を取ることには賛同し、その証拠として布ずれの音、微かに響く。
そして、シャワールームの個室へと入っていく――シャワーから上がった後に思いを馳せながら]
―詩論シティ近辺―
――うぇ…そろそろ通信もダメんなっちまったかな。
さっきから変な音しか聞こえねぇ…。
それよか、着いたら先にアカデミーかなこりゃ?
闇雲にあちこち回って手を出すよか、翼の修理頼んでたのをどうにかした方が色々早ぇはず。
情報はあんまアテになんねーが、それでも少しは集まってるかも知んねぇしな!
急ぐぞ、ハニエル!
[四肢に力を込め、姿勢を更に前へ倒して速度を上げるように制御する。
その男の呼びかけの声に応えるかのように、天使は仄かな光を灯して滑るように駆けてゆく。
街が近付くと、急な襲撃に備え洋弓を模した武器を左腕に装備して、右腕はレーザーの弦をいつでも引くことが出来るように。]
……、さあ、知らないな。
[その光は《きせき》のようであり、《まほう》のようでもある。
《あい》に呼び出されたものにも近く、そして、《きぼう》によるものとも、言える。
その何れをも、此処でイルがはっきりと言葉にして認めることはなかったが]
何か、胸の下に違和感があった気は、した。
多分……結社に、仕組まれたものだとは思う。
["黒い結社"という名前ではなかったが、特に間違っている気もしないからか、訂正はしなかった]
[かつて、とある悪の秘密結社が地下基地となる場所を掘り進めていた時に発掘された謎のパーツ群。
"表社会"で発掘調査のスクープを報じていた記者たちや学者たちの間でも、そのパーツ群の存在を知る者はどれだけ居るものか。
土器にも見えるそれらは、地脈の影響か人為的なものか、魔力付与の存在も感知によって明らかとなってはいる。
しかしその魔力の具体的なはたらきについては、はっきりと解らないままのものも多いままだった]
[そのパーツ群の一部は、実験的に結社の《怪人》の内部装置に組み込まれていた。
そうしたパーツの動向を探るために、今まで印章を失くすなど散々やらかしてきていたイルが生かされてきたと言っても、おそらく間違いではあるまい]
ば か
[歩み去り際。ドアの向こうから聞こえてきた声に振り返り、藪にらみの視線と共にそんな言葉を投げつける]
連れ戻したい『けど』?『不可能』ですって?
馬鹿言ってんじゃないわよ!
そのための方法は考えた?フェイトに別の道を探せって言ったのはあんたよ?あんたは別の道考えたの?
しょぼくれてんじゃねーわよ、魔法少女!
魔法少女やってんだったら、『あたしが不可能だって可能にして見せるわ☆』くらいのこと言ってみなさいっ!!
[まくし立て、怒鳴りつける。ドア越しでなければ胸倉くらいは掴んでいただろう]
連れ戻そうとするのは、あんたの意思よ。
あたしにできるのは、そのために知恵と力を貸すことだけ。覚えときなさい。
[最後に、静かにそう告げて。後はもう振り返ることもせず、少女はその場を後にした**]
って、……それどころ、でもないのか。
[少しだけ遠くの虚空《ソラ》には、まだあの巨大なサンダーが堂々と泳いでいる。
鳥のような怪獣の騒ぎ声は未だ響き、影の怪獣も、潜んでいる]
フラン。
お前、アカデミーにはすぐに戻れるか。
[場合によっては、この翼でフランをアカデミーの近くまで運ぶ気で。
突き放すような声色は変えられないまま、ひとつ問いかける。
いつかその声を己が聴いたことのある天使が、シティへと駆けていっていることには、まだ気づいていない**]
……おにいちゃん、沢山、痛い目にあったんだ。
[それだけ小さな声で言うのが精一杯だった。
そして、フランは自分の両頬をパンと叩く。]
…おにいちゃん。
何時か、わたしがおにいちゃんの身体を元に戻せるようにしてみせる。
身体に組み込まれたパーツも何時か…。
だけど、今は
[アカデミーへ。
その言葉を言う前に、兄が先を制す。]
もちろん!
[煤と涙に塗れていたけれど、笑顔で応える。
嗄れた喉を感じさせない声音で、兄の申し出、アカデミーまで運ぼうという申し出に頷いた。**]
不可能なのは、『制約』と『契約』があるから。
私は、自分の意思で。この”セカイ”から離れられない、から――。
だから、私自身では、向こうには、行けない。
それを前提として考えないと、だめなんだ――
[聞こえていないだろうけれど。けれども。
冷静に考えた上で、現状を口にする。]
解ってる。…………ごめん、ありがとう――
[その言葉も、シャワーの音に掻き消えるように。か細いものだった――**]
―詩論シティ―
―――…あっれ。
メガマリオン、どこだ?
[思った以上の被害を受けている市街地を、一気に駆け抜けるつもりがやはり救助や大きな瓦礫を除去する手伝いをしつつ進む]
あれだけデカいんだから、どっか端っことか見えてもおかしくねーんだけどな…どっかでちっこくなってしゃがんでんのか?
[辿り着いてまず探したのは目印になり易い、メガマリオンの姿。
しかし視界を広げて眺めても、どれだけ拡大して見てもそれらしいものは見当たらなかった]
―第七コンテナシェルター内・ホール―
ご盛況のようで何よりね。
[ステージに立った少女が呆れたような声を漏らす。
目の前に広がる有様を簡潔に表現するなら、詰まっていた。
それはもうみっちりと、怨念ゴーレムが。
ただステージの上だけが、無数の縁起物ときらびやかな飾りつけが障壁となっているのだろうか、きれいにぽっかりと空間を作っていた。
一歩外に出れば、何かどろりとした粘液や髪の毛の束がそこかしこに散らばり、人魂や生首が飛び交う人外魔境ではあったが]
それじゃあ、曲はいつもので。お願いね。
[十分に拾いステージの中までは、精神攻撃も飛んでは来ない。いたって平静に、少女が職員に指示を出した。
やがて、重厚で、勇壮で、豪壮で、壮大な、それでいてどこかしら明るさを伴ったリズムが流れ出す]
すぅっ……
[少女は、胸いっぱいに息を吸い込んで]
*陣桜市市唱歌* 作詞作曲:有志市民
波の間に間に そびえるくろがね
これぞわれらが 陣桜
どんな嵐が吹こうとも
どんな荒波来ようとも
ぼくらは絶対まけたりしない
宇宙怪獣どんとこい
怨念ゴーレムくじけるもんか!
すごいぞつよいぞ ダイシチョー
ぼくらの勇気だ 陣桜市
[技巧などほとんど交えない、ただただ力強い少女の歌声が朗々とホールに響く。
決して長くはないその歌が終わるころには、みっちりと詰まっていた怨念ゴーレムが、目に見えて目減りしていた]
…くぅー…すっきりしたわー。
『お客さん』たちの反応は…まぁこんなもんかしらね。
[満足げにマイクを手放した少女は、さっさとステージを下りようと足を進める]
それじゃ、後よろしくね。
[告げられた職員がすぐに次の職員へとマイクを渡し、喉自慢のような『お客さん』歓迎(撃退)は続いていく。
やがて、エリーがそのステージに上ることがあるなら、その歌声に耳を傾けたりもしただろうけれど]
さてと…すっきりしたところで。行きましょうか。
[気分転換が済んだなら、もう、次になすべきことへ意識が戻っていた。エリーを先導して、市庁舎へ。その応接室へと足を向けていた**]
[煤と涙だらけながらも眩い笑顔と明瞭な声色。
顔は緩まないまま、けれど目を逸らさずに、真っ直ぐに彼女の返答を受け止めた]
行くぞ。
……せいぜい、腕から滑り落ちないようにしておけ。
[右腕のレーザーガンは左の脇へ。空いたその右腕で、フランを小脇に抱えるようにする。
正直不安定な体勢だとは思ったが、気にしてもいられない。
……ワンピースの中身が見えそうだな、とかそんなことも気にしていられない]
[そして、フランにアカデミーまでの道のりを尋ねながら、蝙蝠の翼を羽ばたかせた。
生身の人間を抱えるため、速度は自動車程度の遅めのもの。
時に"鳥"怪獣の襲撃を、時に飛び火してきた"サンダー"を辛うじて回避するその空中走行は、決して爽快なものではなかっただろう]
―― 詩論シティ:シルヴァクロック・アカデミー屋上 ――
[やがて其処まで辿り着けば、徐々に高度を落として、着地点とすべき地点を探る。
ここでは、イル自身が脚を地に着けることは無い。
フランを無事に、地上に下ろすことができたのを確かめてから]
先、行ってる。
[空の向こうの"クジラ"を見据えながら、振り向かずに、一度背を向けて宙を進み始めた]
[……戻れるの、だろうか]
[生身の脳で、機械の身体を纏う己を思考する。
目を伏せながら、それでも、その目を瞑り切ることも無く**]
―詩論シティ―
おぉおおおおおおい、テルオーーーーーー!!!
どこだーーーー!!いるなら返事しやがれぇぇぇぇぇ!!
[メガマリオンに摘み上げてもらって一気にアカデミーへと思ったのだが、やはりその姿やテルオからの返事も無い]
確かにこっちには着いてるんだよな?
途中で海にはまって沈んでるとかじゃ、ねぇ……
[縁起でもない事を呟いて道を急ぐその手前に躍り出た鳥のような姿をした怪物を発見し、急停止。
明らかに普通ではないそれはデータには存在しないものではあったが、怪獣の一種として判断して勢いのついたまま左腕をそれらに空へ向けて一気に弦を引いては弾く]
[墜落して未だもがいている鳥の様な怪物へ、とどめともう一度弓を弾き、沈黙させた]
……やな、感じ。
こんなの聞いた事ねーし…。
ま、まあ行こ、さっさと行こう。
一応データだけは取っておくか…珍しいし。
[そういえば、集めたデータも途中から送れなくなっていたなと思い出し、未だ怒っているのだろうか教官への手土産にと映像と大きさ程度を記録して、引き続き巨大な姿を捜しながら先を急いだ。**]
―シャワールーム―
[強い、水音がする。
エリーは両手に杖を持ったまま、冷たいシャワーを、頭からただじっと浴びていた。
一人で強い雨のまっただなか、そんな気分。]
……それくらいでちょうどいい、のよね。
[そう、若干暗い声で一人ごちる。
そして、シャワーを止めて、思考を切り替え、髪と体を小指と薬指でつまんだタオルで拭いていく。
どちらかというと、指というよりタオル越しに腕で拭くような感じではあるけれど。
背中が拭ききれなかったりするのは、仕方ない。]
[そんなこんなで、服を着なおし、背中のチャックを上げる。
上げ終わった所でコブシの効いた歌声が会場から聞こえてき……]
いや、いいのかその歌で。
あ、でも対策用の歌なら……
[一人で突っ込みを入れかけるものの対ゴーレム専用の歌だと思い直して引っ込める。まさか市制定の唱歌とは思ってはいなかった。
閑話休題。
一先ず、先の怨念ゴーレムが触れに来ようとした件もあって、会場へ行くのは避け、迎えを待つ。
よし、と髪留めのリボンをしっかりと結びなおし、そこで歌い終えた明朱佳がやってくる。]
おーけい。……とりあえず、何から聞きたい?話す事が多いから、聞きたいことから話した方がいいだろうし。
特に優先度がないなら長い話からはじめるけど。
[道中、そんな確認を入れながら、市庁舎へと向かう。
まずは、何を強く知ろうと求めているのか、問いかけて、進む。**]
[兄に抱えられて詩論シティの空をゆく。
ひらひらとワンピースが風に舞う。
見えそうで見えないギリギリのライン。見えたところで、ストライプにワンポイントクマさんのパンツだったのだけど。]
街の中心部の外れ。
ソフィア・パークからだと、丁度街の中心部と対極の位置…。
[気休めではあるけれど、フランは兄の腕から落ちないように腕を持つ。兄がフランを落とそうと思えば簡単に落とせただろう。
道のりを尋ねられれば方角と、近づいてからは詳細な場所を告げる。]
……。
[”鳥”の襲撃と、サンダー。
爽快ではなくても、フランは兄と一緒であれば不思議と怖さは感じなかっただろう。
やがて、シルヴァクロック・アカデミーの手近な建物の屋上に降ろされた。兄の腕から、よっと屋上に飛び降りて。浮遊したままの兄を振り返る。]
分かった。
おにいちゃん、無茶は、しないで。
[”クジラ”へ向かう兄の背に声をかけて、兄に背を向ける。
フランも、振り向かずに屋上の出口へ向けて歩み始めた。]
そうね。まず第一に、あんたが言ってた『制約』と『契約』について。
できないことをやろうとするなら、まずそれを『できないこと』にさせている前提から崩す必要があるわ。
そのためには、その『前提』が何なのか知らなきゃいけないの。
その次に、“孔”についてあんたが知ってることのすべて。
あのタイミングでルッカと通信してたってことは、多かれ少なかれあたしたちが持っているよりも多くの情報を、あんたは持ってるはずよ。
まぁ、この辺はあたしたちが利用させてもらう部分も多いわ。ギブアンドテイクとでも思って頂戴。
最後に、あんたとルッカのつながりについて。
…通信ができるってこと、隠してたわよね?
何で隠す必要があったのか、納得のいく説明を頂戴。
この期に及んで腹の探りあいなんて、あたしはご免なのよ。
[協力するにせよ、利用しあうにせよ、敵対している場合ではないはずだった。少女の立場からしても、今まで未知数だった“孔”に関して情報を得るための、初めての具体的な手がかりだ。
不要な疑念に邪魔されたくはなかった]
エリーも、気になることがあるならいくらでも聞いてくれていいわ。
それじゃあ―――
[そこで、応接室の扉の前へと立つ。大きく開け放って、仕立てのいい巨大なソファのひとつに陣取った]
―――聞かせてもらおうかしら。
[対面に座るように促しながら、まっすぐにエリーを見つめる姿は、豪奢な調度とあいまって、少女を市長たらしめるだけの威厳を放っていた―――かもしれない**]
ん、じゃあ、その順番で話していくわ。
聞きたいことは――、まぁ。聞きたい事を聞き終えてからで私は構わない、というよりも。
私の話を聞いた後どう対応するつもりなのか、ってのが一番大きいしね。
[何よりも、自分の目的を考えれば。
話したくない事項も出る可能性は大いにある。
ならば――、こちらは今は、自分からは動かない。
後をついて歩く間に、話した後の反応を予測はしておく。
実際対応できるかは別問題だけれど。]
[応接室に到着した時には、感情を押し込めた瞳と表情を見せていた。
その状態で自分ののしかかるように思えた威厳と、かかるプレッシャーを流し、杖を握ったままソファー腰掛け、ゆっくりと口を開く。]
まずは……『契約』
1つ。私の詠唱の話は誰かから聞いたかもしれないけど。
「――我、古の盟約を引き継ぐ者なり
――我、世界を憂うものなり
――我――セカイを手にするモノ、エリーの名において命ずる」
これそのものが、端的に『契約』を表しているの。
古の盟約――魔力を
受け継ぐ代わりに”セカイ”を壊さぬ事。”セカイ”から離れぬ事。”セカイ”の未来を憂い、導け。その為に”セカイ”を手に入れる事。
本来は、恐らく盟約が生まれた当初は、そんな『契約』だった。
[本来であれば、1つの盟約を受け継ぎ、受け継いだ者が、王となり、セカイを導く。
多少のセーフティはあれど、受け継ぐ者が少なくとも悪人ではない。
そんな性善説に基づいて造られたモノだ。]
『契約』を執行し続ける為に、盟約を重ねる上で、中核の『契約』に反しない範囲で『契約』と『制約』が増えていった。
まず、この盟約、誰一人として、”セカイ”を手に入れられなかった。
だからなのか、最初からなのか解らないけど”セカイ”を手に入れることを諦めれば、……あるいは、『契約』に反すれば。
”契約者”ごと巻き込んで次の”契約者”の元へ、盟約の一部と化して向かう。
だから、私は基本的に『契約』を破れない。
魔力の発動媒体であり、契約者の象徴である、この杖を他の者に悪用されないために、自分の意思で杖を手放さない事。
そして、この杖自体が、この星から離れることが恐らく出来ない。
これらは多分後付けされた『制約』。
[両手に持つ杖を、両方掲げ、示しながら、淡々と。
なにも感情をはさまないように。
自分で理解できている部分を、話す。]
純粋に破れなさそうな『契約』と『制約』はここまで。
一度”セカイ”を手に入れ、導いていけば――。
多分それで、『盟約』は終わるかもしれない。
まぁ、その辺りは、別の話か。
[じゃあ、次。と。一呼吸を置く。]
例の”孔”について。
空間と空間をつなぐ……ワープゲートに近いモノを生み出せる因子。
魔力がないルッカでも扱えるし、科学に何の造詣もない私でも扱える事を考えると、正直私たちにも正体不明なのよ。
私とルッカは扱うことはできる。けど、ただ――。
最初から自分の中にもっていたルッカとは違って、私は『盟約』で受け継いでいる。
使い方に慣れなければ、暴走もありえない話じゃあない。
ましてや、元から持っていたルッカがドジって自分も巻き込まれた、ってことを考えると――。
少なくとも、発現場所は離さないとリスクが大きすぎる……こんな所かしら。
[此処まで話して、ふぅ、と間をおく。
そうして、これまで魔術にあまり関わってこなかっただろう、彼女の反応を、見つめる。けれど、問いかけられる前にもうひとつ話すべき事があるから、
問いかけられたとしても手と杖で制して]
で、私とルッカについて、だったね。
ルッカは、脱走者だった。
追っているのは、企業か研究所か国家か。
その辺は確認できなかったし、思い出させたくないから、後で聞くつもりだったけれど、試作アンドロイドっていってたから、多分この3つのどれかじゃないかな、と思う。…イメージからの推測でしかないけど。
だから――、国家や、都市の代表間とか研究所間の横の繋がりとかを考えると、そういう立場の人間に話すわけにはいかなかった。
それと加えて、通信が出来る事を話せば――、ルッカ側の通信方法から、ルッカがアンドロイドである事を話さないといけなかった。
それも、あの時点ではまずかった、という判断だったのよ。
[どこから漏れるか解らないから。言外にそう告げていた]
…………で、此処まで聞いて疑問点とかは、ある?
[言い終えて、大きく息を吐く。どう動くか。
耳を澄ませ、目の前の彼女だけではなく、他で動きがあるかどうかにも、気を配り、その身には若干見て取れる程度には、緊張が走っていた]
― シルヴァクロック・アカデミー ―
[フランは、第三開発施設へ駆けて向かう。
降ろしてもらった建物を出て、アカデミー構内を走る。
夕刻、夕陽よりも赤々と詩論シティは燃えている。フランの駆ける姿は、至極当然のように影絵となった。]
―――はぁ、はぁ。
[途中、外の水飲み場で蛇口を捻った。
水は幸いにも、切断されておらず噴出す水を頭から被り、]
ゴロゴロゴロゴロ…ペッ!
[口の中を濯ぎ水を吐き出してから、水を幾らか飲んだ。
一息つき、フランは詩論シティへ、”クジラ”の方角へ消えていった兄の姿を追うように、振り返る。
無論、兄は見える事もなく、空には宇宙怪獣”鳥”の姿と、幾つか宇宙怪獣を撃退するように浮かんだ機影が見えたようだったけれど。
黒煙と炎に揺らめく詩論シティ上空の景色は、何がどう存在しているのか、敵味方の判別は区別し難い。]
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