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グレン に 1人が投票した
クロロ に 8人が投票した
クロロ は村人の手により処刑された……
次の日の朝、ジロ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、隻眼の ミツル、千早、グレン、アレクシス、シエラ、セシル、コトブキ、クルークの8名。
―闇の底―
ここ、どこなんだろう・・・
[暗い、暗い、闇の底。
自分が死んだのだろうということだけは、何故か認識できていて。千早に撃ち消されたはずの四肢は元に戻っていて、人狼化の後遺症もなくなっているのには不思議だったが]
そんなのもう、どうでもいいことか。
[こんな場所にきてしまったのも、表でしてきたことの報いなのだろうか。エリィは今、どこにいるのだろう。他の・・・死んでしまった、僕が殺してしまった皆はどこに。]
・・・ツリガネやアルフにもし会ったら、墓で仕返しされるのかなあ。
[2度以上死ぬなんて、そんなことできるのだろうかと。でも、もし死者にまた会えるのならば。また殺される前にエリィに会いたいなあと思いながら、なんとなく暗い空間を歩いて行った。**]
>>4:+29
―闇の底―
[地上から続く死者にしか歩めぬ道をぐんぐんと下っていけば、そこは闇の底。
アルフはロングコートのポケットに掌を突っ込んで、ただひたすらに歩んでいく。迷いは無い。ただ、死んでいるのに頬を撫ぜる風を感じるのが、おかしかった。
ふと、視界の端に闇でないものが見えて、足を止める。]
アルフ・ディドロ……安らかに眠れ、か。
[真新しい自分の墓石が、そこに立っていて。自分が墓石を見つけ出したのか、墓石がさまよう死者の魂を見出したのか、さだかではなかったが、アルフにはお似合いの場所だ。
アルフは一人、自嘲気味に笑って]
いいじゃない、まさにここがおまえの墓場ってワケ……。
くくっ。傑作ね。
[墓石を力任せに蹴り倒して、そこにどかりと座る。
そして、目を覆って、穴の開いた胸をかきむしるようにして、拳を握った**]
[>>74セシルの戸惑った表情を気にする事も無く。
>>76何処か安堵した表情の彼女が、自分の言葉を受けて数回瞬きする様を見ては、返される平坦な声に、首を傾げて]
……俺、何か可笑しい事言ったか?
[自覚なんて無い様に、不思議そうに彼女を見て]
セシルがちゃんと自分の意思で連合を選ぶならいいんだよ。
俺も、そうなら本気で相手してやるさ。
でも俺みたいに縛られてる様に見えてさ。
この儘残して行ったら――何だか後悔しそうだったから。
…俺が言えた事じゃねえし、お節介だよな。悪い。
[そう言えば苦笑交じりに、少しすまなさそうに頭を掻きつつ。
少し前に彼女に言われた様な事を彼女にへと返す。彼の死に意味を求めるのを、自分はどうする事も出来ないけれど。]
……さあな。
でもきっと――お前自身が望む道を反対しねえと思うけど。
[彼が妹の事を思ってたのは孤児院での日々で、分かっていたから。
昔をぼんやりと――、脳裏へと蘇えらせていた。それから再び立ち上がり、捨てた妖刀を鞘へと納めて。]
……今は難しいかもしんねえけど。
――いつか、一緒に同じ景色見れたらいいなって言っとく。
[ニィ、と笑って。グレンの方へと再び歩み寄ろうとして――。
ぐらり、と視界が揺れた。魔力暴走が未遂であろうと膨大な魔力の放出が行われていた事は変わりない。
使用直後はその疲弊の感覚が麻痺していたのだろうが。
重力魔法の消費魔力もまた、馬鹿にならないもので。其れに連日、身体を休める暇も無く――、コストの高い魔法を立て続けてに使ってはどうなるかは、自明の理だった。]
(そう言えば、ちゃんと休めって――ジロに言われたっけ)
[苦い顔をしながら、どさり、と身体は地面に崩れ落ちて。
『アレクシス』としての意識は暗転する。
そして目覚めるのは、獣――狼としての心。
先程人間へと戻った身体は、再び獣としてのソレに包まれて行く。
唯、人狼と言うよりかはココアブラウンの毛並に金の瞳をした狼の姿。
彼の名残を大きく残しているのは、彼の『人間』としての心が強く優っているからだろう。狼は、しゅたり、と駆けては倉庫の上へと駆け上がる。]
……ふん、獣として生きる事を選ぶなら――呑み込んでやろうと思ったのだがな。それも彼奴の支配が強くて出来ぬ。
…くくっ――、其れでも彼奴と私は異質ながら同一。
人間として選んだ道を、裏から存分に鑑賞させて貰うとするか。
[獣はそう闇夜に独りごちては。人の言葉でそう呟いて。
金色の――獣の瞳は二人を捉えて、アレクシスとのものとはまた違う、重みを帯びた声音で語り掛ける。]
……ああ、私はアレクシスの奴の意識が無くなったので出て来ただけだ。別に彼奴が獣の……、私に呑み込まれた訳でも無いから安心しろ。
…根底は彼奴と私は同じ。
だから彼奴の感情は私の感情でもあるからな。
(――その逆もまた、然りではあるが)
[ニヤリ、と獣が心中で嗤うのを二人は察する事は無いだろうが、この儘彼の身体を乗っ取ろうなんて気は更々無く。唯、身体を『回収』しに出て来ただけだった。二人に対しての敵愾心は微塵も感じられる事は無い。]
―――では、少し寄り道する所があるのでな。
私の半身が失礼した。私はこれで去らせて貰おう。
[狼の目線は二人から帝国の拠点の方へと。
二人の反応はどうだろうか。恐らく獣は構う事も無く、淡々と続けるのだろうが。その獣は倉庫の屋根を蹴ろうとして、思い出したとばかりに、すんすん、と鼻と、耳をを動かして。]
……もう直ぐこの辺りに兵が来るだろう。
恐らく、其処に青い目の。お前が紛れた事でな。
[人の気配、獣の耳ならではの聞こえる声に気付いてはグレンを顎で指示して。付け加える様に用事が済み次第アレクシスを其方の拠点まで送り届ける旨を伝えて。]
……何、ちと少し身辺整理をするだけだ。
私としては軍も戦争もどうでも良いのだが――、
現状、彼奴の支配下にある以上はその意思の通りに動いてやるだけさ。
[獣は『それでは、』と今度こそ身を翻して、屋根を蹴り出しては。
重力による空間圧縮をしながら駆けていく故、見る見る内に姿は遠退いていくだろう。]
あんまり期待をもたせることを言わないで欲しい。
[首を傾げて自覚のなさそうな相手に>>2そう少し拗ねたような顔をした。]
[そうして続いた言葉にもう一度ゆっくり瞬きをした。
自分が言った言葉と似たような言葉。人に言った癖に自分の意思って難しい物だと思う。自分の意志であることは間違いない。けれど、――赤く燃える風景を思いだす。お兄ちゃんがもしあの時に、]
……。……大丈夫。後悔なんてしないで残して行って。
悪いなんてことないよ、気にかけてくれただけで嬉しい。
私は、組織を選ぶことはできない。うん、間違うとこだった。
アレク君やグレン君が優しくしてくれるって期待して、組織に行くのは違うもの。
[望む道を反対しない、というあなたの返答に、そうだろうな、と腑に落ちるものがある。きっと兄なら、と思う。]
……うん。私も一緒にみたいな。
――もし、全部終わって、
[そんな仮定を話しかけた時、ぐらりと彼が揺れた。>>3>>4どさりと崩れ落ちたアレクに駆け寄りかけて、その目の前で狼へと姿を変える。しゅたり、駆けた先を追って視線を跳ね上げる。]
[>>4闇夜に独りごこちる、彼と違う彼の言葉に、心臓がドキリと跳ねあがる。人を彼は選んで、制御したように見えたのに別の誰かに意識を取られている。
金色の獣の瞳を赤紫が見上げた。]
……。……本当だと、良いのだけれど。
それはアレク君の身体だ。
[>>5敵愾心やあざけるような色が見受けられないことで、その言葉を完全に信じることはできずとも、完全に疑う事もできなかった。]
――ちょっと!私は去るって、だからそれはアレク君の、
[屋根を蹴ろうとするあなたに言い募ろうとして、此方に構う事なく淡々と告げられる言葉に染み付いた思考が一瞬逃げ道を探すべく動く。続いた、何ともきっちりとしたグレンへの連絡に拍子抜けした。そんな間に獣は最初の一歩を蹴りだして、姿は遠くなっていったんだろう。]
[死者の兵が追いつける速度ではないし、先回りして生み出すにも帝国領でそこまで目立つ真似はできない。]
――グレン君、アレク君をよろしくね。
もし、拠点まで送り届けられなかったら、……探すの手伝い、たいなってだけ。
[幾らアレクのことでも、違う陣営のことに手伝うと言って良い物か迷った。]
今は停戦なんだし、そっちも無事に逃げれるように。
[先だってアレクが脱ぎ捨てた帝国軍を示す黒衣のコートを拾い上げて肩から羽織った。身長体格差が若干あるものの、聖職を示す白いコートよりは夜目にまぎれるし、帝国軍にまぎれることもできると踏んで。
そうして、兵が集まってくる前に夜闇の隙間を縫って拠点から抜け出した。]
[アレクとセシルのやり取りを、ただ静かに見守っていた。
これ以上、自分から何かを言う筋でもないだろうと思ったから]
(――いつか、一緒に同じ景色を……か)
[多くの血を流し、陣営の対立や生死に分かたれた孤児院の面々。
それぞれの信念の果てに同じ景色を見る事が出来たなら、瑕疵のない幸せではくてもベストな結末に至れるのかもしれない。
エリィゼとクロロの顔を思い浮かべる。彼女らの身に何が起きたかまだ知らず、二人もまた自分にとって納得のいく答えを――幸せを得られればいいが、と思いながら。そっと目を閉じ]
っ……、
アレク!?
[反応が遅れて、崩れ落ちる彼の身体をどうする事も出来なかった。
重々しい声音、再び獣らしさを増した様子にハッと緊張したものの、その身にアレクの色を纏い、敵意が無いのを認めれば少しばかり和らぎ]
安心も何も……てめえなんぞにアレクが呑まれる訳ねえだろ。
ばっちり押さえ込まれたくせに、偉そうな口聞いてんじゃねえよ。
[むすりと眉を寄せて毒づいた。思わぬ事態に胸は騒いだが、信じている。「人間」を選んだアレクを]
ぅ……だろう、な…。
[気まずげに、倉庫の上の獣を追った視線をさ迷わせた。
しっかり注意と業務連絡を受けて、確かに妙に面倒見がいい所はこいつも変わらないのか?と拍子抜けした様子のセシルの横で脱力しながら]
おい、――えっと…「アレクシス」!
身辺整理とやら、さっさと済ませて早くうちのアレクを返せよ。
……こき使ってやる約束なんだからな!
[獣をどう呼ぶべきか分からず、とにかくその背が遠ざかりきる前にそう叫んだ]
[みるみる遠ざかる姿を見送って、やや呆然としながら息をつく]
――あぁ、任された。
万一、そんな事態になったら…頼らせてもらう。
あんたとアレクが。それから俺たちが。同じものを見られるかもしれないうちはな。
[セシルにそう答え、黒衣のコートを羽織る彼女を見つめた。
自分が早々に気付かれた要因であるわけだし、少しばかりここで待機しようと考えながら]
あんたも。勿体ないようなつまんねえ死に方すんなよ。
[ひらり、手を振って。
集まってきた兵を引き付けていくらか銃で蹴散らした後、いつもより小型の黒い鳥になって闇に溶けていっただろう]
―3d夜/完全独立組織拠点・自室―
[帰還し、身体を休めながらも手は止めない。アレクに言った通り、やるべき事は多かった。
シエラが今どうしているかは分からない。
ひとまず、自分の身に何か起きた場合を鑑みて簡単に伝えられる情報と自身の考察をまとめた手紙――というには報告書じみているが――をまとめていた]
『地方の女神のモデルと思しき人物の伝承がある地域の分布図を付記。参照されたし。
また、ムラなどの集落に調和や豊穣を与えるモノの存在や土着信仰が確認されている。これは像の形態であるとは限らないらしい。
魔法によって力を付与されたか厳しい環境の中で頼るものを持ちたい集団心理によるものではないかと考えている。女神の伝説や教えについて知らないから、関連については分からないが。
俺は、女神像の消失は妙な魔法に仕組まれたものか、何らかの黒幕がいると思っている。
戦争で儲けてる武器や魔導具商店の連中か、頭のおかしい狂信者辺りを疑ってるが、あんたが他に可能性を追求できるなら試みて欲しい。
とりあえず、何かあった時のために同志にこれを託す。』
俺が死ぬか、数日帰ってこなかったらシエラという女に届けてくれ。帝国の、紅髪で火を操るやつだ。見た事あるって言ってたろ。
[少し書きなぐったが、字の上手さは*02一等賞*程度だろう。
部屋を出て、エリィゼよりも幼く自分と同じく戦闘よりも諜報や調査に長けた少年に手紙を託す]
あ? そういう事言ってるやつから死んでくってか?
……うっせえよ馬ぁ鹿。
エリィゼにも言ったがな、俺はそう易々と退場してやる気はねえからな。
[不安げながら、からかうように言ってくる少年の額を小突く。
いまだA拠点で爆発があったとは聞かず、それどころか死者を出した戦闘の噂さえ聞く]
……。
[――エリィゼ。彼女は無事だろうか]
[>>8獣はアレクシスの身体だと言うセシルの言葉を聞くも何処か見下す様子で歯牙にもかけていない様子。獣からしても、また、この身体は自分のもので有るのだった。獣とアレクシスの根底は、獣の言う通りに何処か繋がっているのもあって。
今は『アレクシス』としての部分が強く出ている為にお節介焼きだなんてらしくない部分もあるのだろうが。獣にして見ればそれは無意識のものである。]
……それでも私の自我はあるのだからお前を喰らう事なぞ簡単だがな?
[じろり、と>>11を睨みつけるも恐らくその気はさらさら獣には無いようだ。視線を彷徨わせる彼と、拍子抜けした様子のセシルを置いて獣は駆けて行くの、だが。]
[>>12器としての名を呼ばれれば、駆ける足が一瞬止まる。
この狼もまた、人格こそ違えど『アレクシス』という存在には変わりないもので。グレンの方を一瞬振り向いては、『ふん、』と鼻を鳴らせばまた前を向いて、地を蹴り。瞬く間に見えなくなるのであった。]
―回想/4d早朝・拠点―
[獣が降り立ったのは、拠点の裏手。
見張りの余り居ないポイントは有る程度アレクシスを介して知っている。記憶の共有は獣からアレクシスは流れないがその逆は流れる様になっているのだった。其れは未だ、行方不明扱いになる前の事なので見つかっても良いと言えばいいのだが――、現状単独で動いた以上は厄介な事になるだろう。]
(―――いっそ全て喰らって潰してやるのも一興だがな)
[そんな物騒な事を考えながらも実行は動きにくくなるだけの為、実際にはしやしないが。流石に狼の彼の方が魔力も戦闘力もあるのだが、魔力は有限。特に拠点では多勢に無勢ではあって。
人の形――アレクシスの姿に戻れば、その瞳は赤味を帯びた金。但し姿はアレクシスのものと言えど、本体の意識が無い以上は中身にある人格は狼のものの儘であるが。出来るだけ警備の少ないこの時間に、用意を済ませてしまうべきだろう、と人に見つからない様に、自らの執務室へと向かう]
―4d早朝/執務室―
[誰にも気付かれる事無く部屋へと向かえば、胸ポケットから鍵を取り出しては一番下の鍵の付いた引き出しを開けて。取り出したのは古びた本とノート。]
(………破り捨ててやろうか、)
[それを獣は冷たい眼差しで眺めながら。
古びたノートに書かれたのは、呪いの解き方。其れでも書きかけの文字列――術式は未だ未完成である事を示していて。根底に支配があれど、自我があるのは変わらない。多少――無理をして逃れる事も出来ると言えば出来るのだ。その分ダメージは入るのだが。
もしこの式が完成してしまえば、アレクシスが望むならば獣は消え去るだろう。最も、他の人狼と化している者にとっては有効なのかは分からないが。暫くそのノートを見つめては獣は無言で近くに有った鞄に乱暴にノートと本を放り込んで。
ふと、A地区の方へのある方角へと視線へ向ける。窓はあれど、勿論見える事などは無いが。先程は特に追おうとはしなかったが――、一つの同胞の気配が消えている事に気付いたのだった]
(……魔剣に呑まれ――、
挙句の果ては愛する者の死に怒りに任せて狂って逝ったか。
――――――――――――全く、哀れなモノだ)
[其れが性質であろうか。
大方同胞の気配や様子には、何となく分かるのだ。
少し前の、夜の散歩で出くわした仲間の事を思い出して。
既にクロロが魔剣に呑まれている事にはアレクシスは知らなくても、
獣は知り得ていたが。後天的な人狼である彼ともう一人。
彼らとは先天的な人狼である自分とは違う、
と壁を作り突き放したが――、]
[――こういう場面になると、
不思議と憐れみの様な情が生まれるのだった。]
……ふん。
いつだって弱い者と自らの感情に支配された者は消えやすいからな。
[淡白な口調でそう言いながらも。暗い部屋で一人、呟かれたその声の感情の奥深くを知る者は居ない。]
ー4d朝・孤児院付近ー
ここなら寂しくないだろう…
なぁ?クロロ、エリィゼ…
誰も邪魔できないようにしておくからな(残1
[クロロとエリィゼの墓を作ったミツル。
墓の周りにはたくさんの花が咲いていた…
ミツルは誰も入って来ないよう花の周りに障壁を張った。花を傷つけないように…]
じゃあ、俺は行くぞ…
クロロ…エリィゼを守ってあげるんだぞ…
エリィゼ…クロロをよろしくな…
[この時、全ての人間を殺すことを決めたミツル…
その目は翠色から緋色に変わっていた…]
― 闇の底 ―
[造形魔法は、使い手の気持ちや心の状態によって変化が生じる。だから荒んだ心のまま使うと、きっとうまく行かないと言われてきた。
人を傷つけるものは生み出せても。誰かを、喜ばせるものは――生み出せないと。]
……あの言葉の意味が、ようやく分かったわ
[クロロと連絡が取れなくなってから、花を造ろうとしてもずっと失敗していた。
黒ずんで触れれば消えてしまう、そんなものばかり。
それはきっと、誰かを想って造らなかったから。この闇色の世界で、もし自分以外に彷徨う人がいるのならば。]
[――その人たちの為に、花を造ろう。]
[皆に見てほしかった。喜んでほしかった。
単純で、でもきっと難しい願い。両手を祈るように組む]
そうやって人は、繋がるのですね。
[クロロやグレン。アレクシスにツリガネ、シエラ、千早――かつての孤児院の仲間たちを思い浮かべて。
少女は祈る。願う。彼らがどんな終わりを迎えても、幸せだったと思える時間があるようにと。]
[やがて、少しずつ周囲には色とりどりの花が咲く。
それはまるで、何かを祝福するように。
かつての思い出が花開くように、明るく染まる。]
クーちゃん。
――――……大好きですよ。
[死んでも疲れることはあるのですねと、どこかズレたことを思いながら花の中に倒れ込む。
目を閉じて眠る少女の周囲には、赤いチューリップが咲いた**]
−朝・小会議室−
[珍しく苦虫を潰したような表情をしながら、見つめる先には総司令官に参謀長。
彼らは確かにこう言った。
原因不明の謎の爆発を調べに行ってこいと。
そして行方不明となったアレクシスを探し、もしも裏切っていたのなら]
(殺せ、か。当然と言えば当然ですが……)
[彼が帝国に尽くしていた姿を一番知っていたはずの人間に言われるとは。
アレクシスが知ったら怒るだろうなと息をつく。
裏切る筈がない。そう信じているクルークは捜索任務として引き受ける事にした。
ついでに千早に会えれば報告を聞こう。]
了解しました。これより任務遂行のための行動に移ります。
[ぴしり、と敬礼を。そのまま退室するためにドアノブを握った。]
[廊下へと出れば、髪をかきあげ制帽をかぶり直し。
出掛けますよ、と誰かに声をかけようとした。
それは無意識の行動。声を発する寸前で動きが止まる。
…………帝国に復讐を。
それならば何故、彼女は隙だらけの補佐官では無く、司教と隊長を殺害し逃亡したのだろうか。
考えても答えがでないのは分かっていながらも、ぐるぐると回り続ける思考に舌打ちをした。*]
―闇の底―
[ふと香る花の匂いに足を止める。
どこか懐かしい香り。
いつの間にか手に握られている、あの頃にもらった『花』。]
…あの子もここに。
[足元に広がる眩しい花畑は夢か幻か。
その光に彼女の祈りを、願いを感じた気がして。
あの頃に戻れた気がして、目を閉じる。
――せめてここでは、エリィゼにもささやかな幸せを。
そう願ってまた、歩き出した**]
ー回想・孤児院に来た日ー
[魔法が全く制御できないというのは、クロロにとってどうしようもない問題だった。産まれて5歳の頃に魔力が発現したが、抑える方法は全く分からず。
他人に影響を与えぬよう過ごしてはきたが、近所の同年代の子供に友人になろうと握手を求められ、左手で応じ…相手を失神させてしまってからというもの。周囲のクロロへの当たりは一層きついものとなった。]
「どっかいっちまえよ、電気人間!」
「俺たちに近づくな!!」
[同年代の子たちには罵られ、石を投げられ。親にも接触を避けられた。…クロロはそれでも、笑って返した。]
ー僕が誰にも触れなければ、皆幸せになれるんだ。
[その、一心で。]
[そして三年後…孤児院に来た日。クロロが8になる頃の出来事だった。
外で一人で遊んでいる時に、こちらに転がってきたゴム製のボール。思わず受け止め、転がってきた方を見ると、持ち主らしき少年がかけてくる。]
「拾ってくれたんだ!ありがとう!」
[そう行って差し出す手にボールを渡す、その一瞬で…左手が彼の手に触れてしまった。]
ばちっ…ばちばちばちばち……!!
[一瞬の出来事。見も知らぬ少年が、ぷすぷすと体から煙を挙げながら白目を向いて倒れる。]
え…あ、あああ!!
[なんで。どうして。僕はゴム手袋をしていたはず。
繊維に穴があって、電気を通してしまったのだろうか。その結果、ゴムの内部に溜まり放出の機会が与えられなかった大量の電気が、少年へと流れて行ってしまったのだろうか。]
僕、僕は…!!こんな、つもり、じゃ
[ただ、少年には他の子供と同じように楽しく遊んでいてほしかった。そのためにボールを返した、だけだったのに。]
ー自室ー
[転移で直接自室に戻る。先程までの出来事を振り返る。大切な妹を殺し、その妹と仲のいい男の子をも殺した。失いたくない一心だったのに。
彼女に伝えたかった。所詮、宗教は宗教なのだと。そんなものに憎しみを抱いても何も始まらない。]
それだけだったのに…。
[自分の醜い本性を、見てしまった。憎しみを、抱いてしまった。一度に失ったものが多すぎる。涙を流し、ベッドに倒れこんだ。]
[…その後のことは、よく覚えていない。
その少年は命だけは取り留めたらしいが、未だに目覚めぬ植物人間のようになってしまったらしい。両親には今まで以上に避けられるようになれ、罵声を浴びせられ、恐れられ。
僕のせいなのに、家には毎日非難中傷を浴びせる声が届く。]
ねえ…お母さん、お父さん。
僕は、いらない子なのかな。家を出て行った方が、二人とも幸せになれる?
[そう問いかけた瞬間にびくりと肩を震わせた母の姿。なんで、実の親に恐れられることになってしまったんだろう。魔法なんて無ければ…せめて、能力を弱められればよかったんだ。
皆が幸せになれるならと、あまり考えず言った言葉はそのまま受け入れられてしまい。親に連れられて着いた先は様々な境遇の少年少女達が集まる、こ綺麗な孤児院だった。]
ー回想、孤児院でのその後ー
[孤児院では、常に鉄パイプを持つようにしていた。電気をため続けるのが…一番危険だから。
右手なら誰かに触れても平気だとわかってからも、極力人には触れないようにしていた。]
[そうして孤児院に入ってからも塞ぎこんだ日常を送っていると…声をかけてきてくれたのは、一人の少女。いつものように夜中抜け出して、花壇のそばの木陰にいるときだった。]
「うわぁ…ここ、夜にくるとこんなに綺麗なのですね…!」
[君は僕が怖くないのかと問うと、どうして?という風に首をかしげる。こんな風に接してくる子は、他にはいなくて。
エリィゼと名乗るその少女もクロロと同じく花が好きらしい。
その日はエリィゼとたわいもない話をして…クロロが孤児院の中で少しずつ明るくなって行ったのは、それからだった。]
ー翌朝・自室ー
[泣き疲れて、1日中寝てしまっていたようだ。]
…はぁ…
…報告くらいしないとダメよね…。
[壁にかけてあった銃をホルダーに収め、弾薬を補充する。16個のマガジンと、合計651発の弾丸を、弾薬ケースに詰め込んだ。]
クルークのところに報告でいいのかしら…?報告っていうのも可笑しいけど
[クルークの元へ転移した。]
ー再び、闇の底ー
[…僕が人と接することができるようになったのは、全部エリィのおかげ。あの後、少し顔を赤らめて嬉しそうに渡してきたチューリップをもらった時は、本当に嬉しかったなあ。]
…花の、香り…?
[行くあてもなく歩いているとふと漂ってくるは花の香り。エリィの顔が浮かび、胸に手をあてるもそこにあるはずの花はなく。]
貰った花は置いてきちゃったってわけか…。
…うん、行ってみよう。
[花の香りを頼りに進む。エリィがいるかもとか、そんな考えはなく。(行かなければいけない)そんな根拠のない強い思いが、クロロを動かしていた。]
[匂いが強くなるにつれ、段々と足が早まる。最初は歩いていたのが早足に、そして駆けるように…最後には、必死で、全力で駆けていくクロロの姿]
[ただ、それより考えても詮無いそれを思考するより、先に考えるべき事は有って、一旦セシルの事は頭の片隅へと。見張りの凍て付く様な視線を受けながら、獣からアレクシスへの共有する記憶が無い分、困ったように、ぽつりと。]
…さて、どうすれば良いんだか。
[グレンが居るならともかく、居ない状況で放り出されて。其処は内の獣の関与する所では無く。抱えた最小限の荷物と共に悩んでいれば見張りに不審がられたに違いないだろうが。]
[…ふいに発生した突風に、思わず目を閉じる。ふわふわとした、慣れ親しんだ花の匂いと、頬に何か欠片があたっては飛んでいく感触。
目を開けると、そこには。]
…花、畑…!?
[先程まで薄暗い空間を歩いていたのが嘘のようで、ここ一帯だけ何故か明るく。咲き乱れる花々に、舞う花弁。広々とした花畑は、中心にいくにつれ、チューリップの本数が増えていく。
その赤いチューリップを目で追うように視線を移動した先には。生前、かつての仲間を殺そうとしてまで、生き返るのを願った…大切な少女の姿があった。]
エリィ…
[この花畑はエリィが造ったものなのだろうと思い至ったクロロは、エリィに近づくと側に座り、赤いチューリップを一本摘み取り、花を持ったまま、エリィの手に重ねる。]
お疲れ様、エリィ。
こんなきれいな花畑を…ありがとう。
[だいすきだよ、と。その言葉は音にはせず口の形だけ作って…孤児院を離れてからは一度も見せなかったような、優しい笑顔で、そう言ってエリィの手を撫でるのだった。]**
ー廊下ー
[クルークを見つける。髪を掻きあげ、横を見た…ような気がした。ツカツカ音を立て、クルークに近寄る。]
こんなところにいましたか。昨日の朝帰還しました。
[淡々と業務を果たすように話しかける。いつものような話し方など忘れてしまったかのように。]
…"無断で"外へ出たことについての謝罪と、"結果報告"に来ました…。
[あくまでも、無断でいったことになっている…はずだ。目を閉じ、息を整え、報告を始める。]
エリ……いえ、"裏切り者"の説得、奪還を目的にしていましたが…止むを得ず、殺害しました。
また、一緒にいたクロ…じゃない…連合軍の者1名の射殺。以上です。
…今から何かの任務ですか?
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