簪職人 響志郎は、わんこ ぽち殿も可愛らしいですが。と言った。

わんこ ぽちは、簪職人 響志郎をペロペロ舐めると、尻尾をだらりとたらして粗大ゴミ置き場から拾ってきた犬小屋へと入って眠った。

わんこ ぽちは、腹ペコな わんこを、犬小屋へとお姫様だっこして運び、毛布をそっとかけると自らも入って眠りに付いた。

腹ペコな わんこは、気がついたら犬小屋にいることに気がついて、自分という存在に懸念をいだいた。

踊り子 キアは、簪職人 響志郎に初恋の味を教えてあげた。

人間になりたい しまは、腹ペコな わんこに初恋の味を教えてあげた。

簪職人 響志郎は、人間になりたい しまが安心するのは早いかもしれませんけど・・・と夢うつつに思った。

村娘 ホリーは、人間になりたい しまを名残惜しそうに見つめて、さようなら……

村娘 ホリーは、人間になりたい しまに別れを告げた。

腹ペコな わんこは、人間になりたい しま相手に、ふっふっふ。ようやく隙を見せおったな。と悪代官風に笑って近づく。

人間になりたい しまは、村娘 ホリーに、おやすみのキスをして、墓下の暗がりに身を潜め、丸まった。

人間になりたい しまは、近づく影に気づかず、すやすやと眠りについた。

村娘 ホリーは、墓や犬小屋が見えない宿の中でのんびりと議事録を読んでいる。

簪職人 響志郎は、村娘 ホリー殿お疲れ様です、と夢うつつに呟いた。

村娘 ホリーは、簪職人 響志郎におやすみなさい。

腹ぺこな にゃんこは、またたびと一緒に、軒先に吊るされている。

村娘 ホリーは、腹ぺこな にゃんこを見つめている、どうしたらいいか迷っているようだ。

少女 ハルナは、メモを貼った。

墓守 ルーディは、宿屋の奥のキッチンに向かった。

墓守 ルーディは、コーヒーを飲みつつ、ソファーでうとうと・・・。

墓守 ルーディは、窓の外を見ている。

墓守 ルーディは、空が白んできた。