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[炎が通り過ぎた道……
その先には、脇腹を深く抉られた、絶望の具現。
少しだけよろける様に一歩進めば
背中の歯車が……
ガチリ、と錆びた音を立てて
少し、廻った―――― ]
[太陽のような輝き、漆黒そのものの影。
それは、相反するものであり、でも惹かれ合うものであり…。
歯車により切り裂かれた光は、室内い光の洪水を起こすかと思われるハレーション。]
絶望も、希望も、貴方も…。
この炎を以って、全てを…。
[加速を増した騎馬は、歯車で割いた光の道を駆け上がり、持ち主をも焦がす炎の剣は、フェアツヴァイ=フルングの身体を…]
この炎を以って…
貴方にも祝福を…。
[太陽のような輝き、漆黒そのものの影。
それは、相反するものであり、でも惹かれ合うものであり…。
歯車により切り裂かれた光は、室内い光の洪水を起こすかと思われるハレーション。]
絶望も、希望も、貴方も…。
この炎を以って、全てを…。
[加速を増した騎馬は、歯車で割いた光の道を駆け上がり、持ち主をも焦がす炎の剣は、フェアツヴァイ=フルングの身体を、生命を削る。]
この炎を以って…
貴方にも祝福を…。
[それはまるで弾ける様に、
覆っていた影は虚空に霧散する。
後に残るは、先ほどと同じく
脇腹を深く抉られた、一人の男。]
―――……これで勝ったと、思うかね?
[静かに、言葉を紡ぐ。]
[ただ、じっと。
二人を見ていた。
声を出すだけでも億劫だったし、向けた視線を逸らすだけの力ももうない。
このまま目を閉じて眠るように力を抜いてしまいたかった。
それをしなかったのは、信じるといった彼の言葉を、意識のどこかに留めていたからか。]
――……
[メイド"だった"女が動かなくなるのを目にして、終わったのだと悟った。
ふ、と意識が一瞬、遠くなる。]
[身を焦がす炎は消え、それと同時に装甲も騎馬も消え…。]
勝ったとか、負けたとか…、そんなものはなかったの。
残ったものは、悲しさだけ。
貴方は私の考えがわからないように、私も貴方の考えが理解しきれるとは思わない。
でも、貴方の持っている絶望は、わかってしまった。
だから、悲しいの。
[涙がこぼれない様に、下を向く。]
[―― 一瞬
白い体が光を帯びてそれが爆ぜると。
其処には青年の姿があり。
かくり、と 膝を折った。
しゃらり、 鳴る ピアスの音。
歯車もまた、透けて、無数の砂がごとく
霧散して消えた。]
[ゆっくり、振り返った。
黒と白、そして青の駆けた場所を]
……勝ったと思えば勝ち、負けたと思えば負け。
でもって、どっちでもない、と思えば、どっちでもない。
俺に言わせりゃ、そーゆー感じで。
で、個人的には、どっちでもない、って、とこかな。
[聞こえた問いかけに、ゆっくりと立ち上がりながら、返して。
数歩、距離を詰めてから、託された黒い花を、投げた]
……返しといて、って、頼まれたから。
[花が彼の許まで届くか、どうか。
それを確かめる余裕はない。
最後に食らった傷が、痛む、けれど。
ぐるり、周囲を見回した]
……難儀な物だ。
己の勝ちを、誇ればいいものを。
[口の端から、血が毀れる。
もはや体からは力が抜けていき、
影の床へとその身が崩れ落ちた。]
―――……私の負けだ。
もはや時を待たずして、この身は躯と果てるだろう。
絶望も、希望も宿ることの無い……な。
紅金の ロージアが「時間を進める」を選択しました。
[体のそばに、華が落ちる。
それは影で出来た、小さな華。]
――ああ、そういえば。
預けていたな……こんな物も。
[まだ微かに動く指先で。
それをそっと摘み上げる。]
…… ばかだな
[緩やかに俯いた。]
……――ばかだよ、あんた
[首を横に振る。
風薙は花を放る。黒い花。
ツキシロは一つ目を瞬かせる。]
―――この世には、足りないとは思わないかね。
[倒れたまま、ぽつりと呟く。]
この世には理想が溢れているくせに、
ソレは決定的に足りないのだ……。
現実には"理想の結末"が、足りない。
誰もがソレを望むくせに、
誰もがソレを諦めていく……滑稽な事だ。
[口から血を吐き、どっと倒れるゾンネ。
静かに彼の横に座り込む。
赤く腫れた腕の痛みに耐え、彼の手の上に手を重ねる。]
絶望も希望も感じなくなる前に…
この手の温もりを、あなたにあげる。
貴方はたくさんのものを傷つけ、そして貴方自身を傷つけてきた。
貴方が求める完璧な答えは、私に出来ないけど、
理想の結末なんて見えないけど…、
少しでも生きとし生ける者が…、笑って生きていける…、そんな世界を作っていくから…、
[頭の中が混乱して言葉にならない。代わりに出るのは涙ばかりで。]
ヴィクトーリア・フォン・リントブルムが「時間を進める」を選択しました。
[緩やかに立ち上がり、
ゾンネの側にふらつきながら歩み寄る]
だから。
……――ばか だな って。
[ほとんど 吐息の呟きは
自分にも向けられたものだったのかも知れず]
[巡らせた視線は、倒れた紅金を捉えて。
動きのない様子に、ほんの少し、眉を寄せた。
大丈夫かな、と。
そちらに行きかけた足を、止めて]
……諦めるヤツも多いけど、でも、諦めてないヤツだって、確かにいるよ。
確かに、それって、足りてないかもだけど。
……でも、全然ないわけじゃないだろうし。
どんなもんにだって、さ。
例外って、あるんだから。
……諦めない限りは、なんか、変わるよ……きっと、さ。
[ぽつり、と。
最後に紡いだのは、己の持論]
[遠くのどこかで、ヴィクトーリアの声が聞こえた。
単純に距離が遠かったのか、自分の意識が遠くなっているのか、どちらともわからなくなっていた。
『少しでも』『笑って』『世界を作っていく』。断片的に聞こえる言葉に、ああなんて相変わらずしあわせな言葉を紡ぐ子なんだろうとぼんやり思う。
けれど、この壊滅した街に光が戻るなら。
そうであればいいと、ほんのりと笑った。]
馬鹿だとしても……私は悔いは無い、サフォア。
敗者たる私は悔しがり、叫び、
君達を罵るべきなのだろうが―――
[静かに瞳を閉じる]
私は、私の意志を貫き通した。
その結果、私は敗れた。
だから、その過程に……悔いは無い。
ヴィクトーリア・フォン・リントブルムが「時間を進める」を取り消しました。
サフォア ツキシロが「時間を進める」を選択しました。
あうあうあー、もうすぐ終わっちゃう。
大変だったけど、楽しかったの。
エピはゴールだけど、ちょっと悲しい。
ヴィクトーリア・フォン・リントブルムが「時間を進める」を選択しました。
絶望は、希望に負ける。
もはや使い古された物語の結末だが……
いや、その結末に価値があるからこそ、
移り行く世の中でも、変わらず紡がれる、か。
[それこそが、先ほど自分の言った
"理想の結末"だと気づけば。
何処か自嘲気味な笑みを浮かべて。]
さぁ、行け。
夜は再び昇った"希望"により、朝日に満たされる。
だから……意志を折る事無く、進み続けろ。
[この影が消えて、いつもの世界が帰ってくるなら。
また笑える世界になればいい。
ぼんやりとした意識は懐かしい景色を想い――
影が消える?]
しょ、ちょぅ……
[かすれた弱い声は、失った彼を呼び。
薄れる意識に伏せられていた目は、ゆるりとその赤をまた開いた。]
投票を委任します。
ヴィクトーリア・フォン・リントブルムは、ゾンネ ユーベルス に投票を委任しました。
私に……日の光は、眩しすぎる。
絶望は、闇に葬られよう。
[指先につまんでいた花が、
すぅとゾンネの体に吸い込まれるように。]
花の世話を頼む……か。
まったく、面倒な事を任された物だ。
[ゾンネを見下ろしたまま、
首を少しだけ 傾いで。]
……、 …なんだ あんた
ほんと …… ばかだな
[微かに困ったような笑みのような表情を浮かべた]
……、
多分 なんだけど
[彼の持つ黒い花に手を伸ばして
傷の辺りへ触れさせるようにし 離す]
あんたと おれ ちょっと 似てる
[暖かい、手だ。
握られた掌を微かに感じながら、そんな事を思う。
最初に望んだ結末はなんだったか。
もはやそれは、思い出せない程遠い記憶だったが―――
この暖かさに、近い物だった気がする。]
……これで、この身が何時まで保つか分からぬが。
影の中から見せてもらうよ。
君たちが、諦めず進んでいく様を。
[ゾンネの体が、ゆっくりと影に沈んでいく。]
サフォア、私と君とで決定的に違うことがある。
私はしがみつき、君は手を伸ばした。
歯車を、止めなかった……。
私は、諦めすぎていたのかもしれないな。
また、会う事があれば。
今とは違う形で、顔を合わせたいものだ。
[対峙ではなく、肩を並べればよかったのか。
ifなんて柄でもないか……
今は少し、それに思いを馳せる。]
前にも言ったが……
―――嫌いでは、無かったよ。
ゾンネ ユーベルスが「時間を進める」を選択しました。
シャッテンが「時間を進める」を選択しました。
[また、振り返って
困ったような、笑みに似た表情を浮かべて]
…… おれもだよ
[影へと沈んだ男がそれを聞いたかどうかは 分からなかった**]
進んで行く…、必ず。
心折れそうになったとしても、仲間がいるから。
[貴方もみまもっていて…、と言うか言わないかで、ゾンネの身体は影の中へ消えた。
握っていた筈の手は床を触っていた。**]
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