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さ。旦那。
早く行きやしょ。
俺が先に行きやすから。
[そう言って、また最上階へと足を向ける。
同じように樹に移り、そうして闇夜に紛れようと]
[男の足は兼正に向かっていた。]
あ、れ…は?
[一人の少女が目に留まる。こんなところに一人でいるのはあまりにもおかしい。
男はその少女に近づく。]
桜子ちゃんじゃないか。
なんでこんなところに…早くにげなきゃ駄目だろ
[逃げるように声をかけた]
[かりそめのグループ分け、情報網は、すでに機能しなくなっていた。
誰もが混乱し、誰もが何も知らず、誰もが夢中だった。
何度目かの「解らない」を聞いて、わたしはいら立っていた]
[……そのせいで、気付いた時には自宅からかなり離れた所にいた。これでは、万一兼正がすでに村を出ていた時に、追いつけなくなってしまう。
わたしはため息をついた]
[呼びかけられたのはそんな時だった]
……あ、先生。
解ってます。そのつもりです。
でも、やり残したことがあって。
……そう言う先生はどこへ?
喫茶店のマスター ディビッド・ライス
― 村→国道 ―
[村の出口、彼の車がタケムラ文具店の辺りに差し掛かった時。
その視界に、いつもは存在しないものが見つかった。車止めのようなものが道をふさいでいるのだ。
彼は、その手前で車を止めて、車外に出た]
コレは、一体何ですか?
[その声に応えるように、物陰からヘルメットを被った人影が表れた。大工の佐藤―いつもタケムラ文具店で井戸端会議をしている老人の一人だ。
元々は、もっと多人数でここを守っていたのだが、結局ここに屍鬼が出てくる事はなかった。そんな状態で火事が起こったことにより、他の面々はみな火事が気になって持ち場を離れてしまい、彼一人だけがここに残っていたのだ]
「あんた、喫茶店のとこの異人さんか。こんな夜中にどこへ行くんだね」
ワァタシィ、あの火事のこと、町に知らせに行くデスヨ。
こんなヒドい火事、電話だけじゃダメデス。誰かが行って話をしないとイケマセン。
[佐藤が『電話は線が切れて繋がらない』と伝えると、彼はさらに激昂して言った]
なら、なおの事、急いで町に伝えないといけないデショウ!
とっととコレをどかしマス!
[言いしな、彼は車止めを片付け始めた。
そもそも、本気で戦いになったとすれば、老人の佐藤と壮年の大男の彼では勝負にならない。彼が人ならば良し、もし「起き上がり」だとしたら、自分は無駄死にするよりも見た事をちゃんとみなに伝えなくてはいけない……。
そう考えた佐藤は、そのままやむなく一部始終を傍観し。
そして、彼は自分の大型セダンが通れるだけのスペースを作ると、再び車に乗り込み国道へ向かった]
コック 須藤暁
―屋敷―
おや、紫苑の旦那。
…伽耶さん、死んでしまったんですかぃ。
それとも…いや。何でもありぁせん。
[なりたくても屍鬼になれなかった娘の骸に、手を胸に当てて礼をした]
はい、村に、火を。
逃げるなら今の内でございやしょう。
[初めて目にしたときは、何処か濁った眼をした娘のように見えた。
自分達、いや、紫苑の旦那と行動を共にしてからは、生き生きとして。
こりゃあ、どっちの世界の方が活きているんだか、分かりゃしないと、笑って見ていた。
ただ寄り添い、ただ与え、ただ…]
いや。
今の内に、早く行きやしょう。
コック 須藤暁
さ。旦那。
早く行きやしょ。
俺が先に行きやすから。
[そう言って、また最上階へと足を向ける。
同じように樹に移り、そうして闇夜に紛れようと]
喫茶店のマスター ディビッド・ライス
―溝辺町、村はずれのコンビニ―
[彼は、道中で最初に見つけたコンビニに滑り込むようにして駐車し、公衆電話に飛びついて119番を回す。相手が出た刹那に叫んだ]
外場村で火災デス!火元は複数箇所と思われマス!
村の人間が消火活動に当たっていますが、至急応援を頼みマス!
ワァタシィですか?ディビッド・ライス、村の住人の一人デス。
現地は電話線も遮断されてオリ、ワァタシィは車で連絡に来まシタ。これから消防署行きマス、事情説明しマス!
[叩きつけるように第一報を告げると、再び車にのって消防署を目指した]
[…迷ったが、自分が見た不気味な血痕や血臭、あるいは高瀬が調べていたと思しき奇病の事は、今は口にしない事にした。まずは火事が第一だ。余計な事を言って消防を惑わせては、元も子もなくなりかねない。
まして、自分の奇妙な体調の事も伏せておく事にした。それは後で自分自身で解決すればいい問題だ。
そう思い定めて、彼は夜明け前の無人の道を、消防署へ向かって急いだ]
―溝辺町、消防署―
「ライスさん。今、現場から連絡が入りました。外場村の火災状況は確認されましたが…、しかし、すでに火は山にも燃え移っており、村内家屋への被害を防ぐ手立ては、極めて難しいと言わざるを得ません」
…………。
[消防署員の悲痛な知らせに、彼は、額に手を当てて首を振って大きく息を吐いた]
先生メモみて、かやしゃんメモが増えたのかな?と思ったらそうじゃなかった。
たぶん、かやしゃんメモは、
「虫がよすぎる(PCとして生きて、償っていきやがれ)」
って意味だと思うんだけど、
先生は、
「虫がよすぎる(PLとして最後まで好き放題する気かこの野郎)」
って誤読してるんじゃないかなあ。
ま、この辺はエピで。
[桜子に逆にどこに行くのか尋ねられ]
兼正に…どうなったのか最後に確かめに行く。
やり残した事って…なんだ?
[貴重品を取りに戻ったのかと思い]
今は命を守る事に専念した方がいい
[人のことは言えないと心のなかで毒づいた]
……ソレデ、村のミナサーンは、どうなんでショウ。
無事なのデショウカ。
「現場の部隊にも、もう村民の避難を優先的にサポートしなければならない状態なのですが。村民のみなさんが、その、ひどく興奮しており、無理もないのですが…、避難の作業も滞っている模様です。…ライスさんは、ご家族は?」
ワァタシィは、独身デス。
デモ、村のミナサーンが、家族のようなものデシタヨ。
「…お察しします」
―黎明、溝辺町市民病院の駐車場―
[消防署を後にして、彼は早々に病院へ移動した。
もともと、町へ降りてきた目的が病院へ来るため、という事もあったが、それ以上に、村民たちがここに運ばれてくる可能性が高いのでは、と考えたのだ]
それにしても、今夜は、一体何が起きたというのデショウ…。
[山入での意味不明な覚醒から、現時点まで。
全ての事象は、自分の中で一本の時系列で繋がっている。
ひとつひとつの事象は、明らかなのだが、
その支離滅裂ぶりたるや、ひどいものだった]
[夏の朝は早い。もう東の空が白んで来ている]
アア、そろそろ、夜明けデスネ…。
…………。
[自分の頭の中で、自分でない何かが言葉を発した]
[日の光を見て、自分の中の何かが叫ぶ。ハヤク、ハヤク、と。
それと同時に、山入の覚醒以来少しも感じなかった疲労と睡魔が、急激に彼へ襲いかかった]
カクレナクチャ。
ネグラハドコダ。
ネグラハドコダ。
ネグラハドコダ。
ア…ア……ア…、アアアアア。
[とりもなおさず彼はセダンのトランクを開き、下敷きのマットを引っ張り出して、それに包まるようになりながらトランクに入り込み、中からトランクの扉を閉めた。
トランクの中でリモコンのキーを操作し、ガシャン、という機械音と共に車のキーがロックされる。
そのまま、彼の意識は闇の中に沈んだ**]
[桜子の言うことは尤もだ]
逃げていればそれでいい。
兼正は昨日のうちに逃げたのかもしれない。
囮だと言って意識を失った…あそこの奥方は人間だ。
まだここにいるなら何とかしないといけない。
医者としての最後の仕事だよ
[この村での…という言葉は言わなかった。]
医者としてですか……。
先生が最後まで医者だというなら、ある人を助けてください。
高瀬先生という人の命を。
[わたしは、先生に微笑みを向けた。
屋敷はこの人に任せよう。そう思った]
おとうさんがトラックで待ってるはずなんです。わたしはそれで降ります。
先生が仕事を終えて、もし、製材所がまだ無事なら倉庫を見てください。
お母さんの古いスクーターがあります。まだ動いたと思います。
……気をつけて。
[最後になるかもしれない別れを言って、わたしは背を向けた。
走って家に戻らなきゃ。そして村を出るんだ]
[そして、先生が失敗した時は、
わたしがトドメを刺すんだ]
[表向きはそういう理由。
でも、本当はどうなんだ?
目の前に兼正の旦那がいたら、
武器がない分何もできないだろうが、
無駄だと分かっていても殴りかかるくらいはするかもしれない]
[燃えていく村。
火葬を拒み土葬を選んだこの村が、火葬されていく。
それは弔いの火に見えた。
夢は――夢のまま。
"故郷"一つ手に入れられない]
(いや――)
[生きる。生きられる所まで。
理由は、まだこの体が動くから。それだけでいい]
[走る、
走る──]
[体育の授業でもこんなに必死になったことがないくらいに。
わたしは走った。息が上がっても、腿が痛くなっても走った]
[自宅に着く前に、人を大勢乗せたトラックの方が来た。
「両親を追っ払う」という目的は、最初から浅くて展望のない、作戦だったわけだ。
苦しい息のなかで、わたしはクスリと笑った]
お父さん!
わかんね。
なにがわかんね?
もう守るものがなくなる?
オヤジ?お袋? でも皆同じなら何もかわんないよな。
大川さん同じと思ってる。
僕はすでに人殺しということ?
なら血を吸っても変わらないかも…
[火の手から離れている中で自分の何かも離れそうになっていた。]
[兼正の屋敷に着く。山に燃え移った火は兼正の屋敷に迫っていた。
この分では逃げ出しただろう…そう思いつつ記憶を頼りに
屋敷の中を進む。
居間に辿りつくと黒い人影]
え?まさか。
[伽耶が倒れていた。即座に脈を見る…やはりというか
脈はなかった。]
本当に囮だったのか…それで…満足だったのか…?
[自分の命と引換えにしてでも…相手にも守りたいものがあったのだと…いまさらのように思い知る]
[男は眠った。二度目の眠り。二度目の目覚めは、訪れたか否か。
眠りは唯一の救いだった。儚く、けれど優しい、安らぎだった。
しかし男はもう一度だけ目覚める。実体を失い、現世から分かたれた、黄泉の住人として。二度目の目覚めは訪れた。今度は理に背く事のない目覚めが。
男は眺める。村が迎える結末を見守る。それがどのようなものであろうとも、男は眺める事しか出来ない。眺めているしかない。ただ、想う事しか叶わなかった]
[死は、辛い、悲しい、苦しいものだ。
――そして、生も、また。
絶対的な、二つの理。裏と表。異なって在り、同じく在るもの]
[男は歌った。音無き声で。
未だ遠き神を讃える歌を、されど神に向けるでもなく――
静かに、*鎮魂歌のように*]
[理不尽に故郷を奪われた村人たちは、彼らのことを恨んでいることだろう。
だが――
手に入れる為には奪うしかない。
奪うことでしか生きられない。
それでも、そういう身になってしまったなら――
影と影を渡るように走る]
[星灯りの下を、煤け、汚れ、くたびれた人々を詰んだトラックが走る。火に追われ、死者に追われて。
乗客に故郷はなく、目的地は知れない。
舗装の悪い道の度にタイヤが跳ね、驚きの声を落として行く]
[わたしは助手席から身を乗り出して、村を振り返った。
わたしの生まれた小さな村。
商店街。学校。酒店。喫茶店。
そしてドライブイン……]
[木材の運搬用の車は、慣れ親しんだ香りの残滓がほのかにある。
空には触れそうなほどの星があり、透明な闇夜があり、深く沈んだ山の形があり……そして、赤く舐めるような炎がある]
[ここを、ひなびた田舎だとか、墓場のような村だとか言う友人もいるけれど……。
──それでも わたしは ここが好き]
[……好きだった]
―翌日、日暮れ時、溝辺町市民病院の駐車場―
[ガシャン、という機械音と共にトランクのロックが外れ、中から突き出た手が蓋を持ち上げる。なんの前触れもなく起こったその現象に、この車を間近で観察していた駐車場の管理人を勤める老人は飛び上がった。
しかし、中からゆっくりと人間 ― 大柄な男だ。よくこのトランクに収まったものだ ― が身を起こして来たとき、管理人は職業倫理を取り戻した]
「ちょっと、あんた。そんなとこで何遊んでんの。あんた、この車、朝方からずーっとここに停めてたでしょ。困るんだよ、そんなことしちゃ…」
[しかし、起き上がってきた彼は、濁った目で老人を見据え、ただ一言答えただけだった]
……ハラガヘッタ。
[哀れな生き物――だとは思わない。
生き物はすべからくそうだ。忘れているのは人間の方。
昼が彼の生を否定しても、ここには夜がある。
夜を味方にして――果たしてどこまで]
そして、トランクから静かに地面に降り立つと、無造作に管理人の肩をひっつかみ、有無を言わさぬ膂力で自分の方に引き寄せた―――。
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