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お気遣い有難う、シャーロット。
独りで居ても舞葉や十姫やヒューバートの事を想ったわ。
今は少し落ち着いているのよ。
[俯き顔をあげまた俯く]
貴女やすてらの事も想ったわ。
折角付き添って呉れたのに、
追い出すようにしてしまいごめんなさい。
本当に、有難う。
――回想 邸内――
[邸内を歩いていたところ芹菜に呼び止められ、目を覗き込まれると困惑の苦笑を浮かべ]
…如何かしたか?
[違うと言われ、謝られても芹菜が何を言いたかったのかはわからない]
…なんじゃろうか…。
[立ち去る背を見送ることしかできず]
[しばらく思案するように沈黙し]
知られてしまっては責を果たす妨げになるかもしれない。
彼らは恐らく──知れば排斥するだろう。
お前が望むのなら、私は従うよ。
いいや。
放っておくことも出来なかったんだ。
それに手当てはほぼ、すてらが。私はただ手伝っただけ。
[小さく笑みを浮かべ]
気分はどうだ?
どこか気持ち悪いところは?
私はお前がそばに居てくれればそれだけで。
一人ではないと思えるからね。
[と、何かを思い出し]
ああ……、いつか歌を歌ってくれないか?
お前は嫌がるかもしれないけれど。
そうね、私達には為すべき事がある。
彼等は私達を見つければ排斥しようとするでしょう。
でも私は貴女が見つからなければ其れで良いのだわ。
前回は私が勝手に送ってしまったけれど、
他に送り出したい人が居るのならば私が従うわ。
[窓の外を見る…雨は未だ止まない。再び井戸へ行こうとも思うが足が動かない。リズムを壊すことなく鳴り続ける雨音、原因はきっとそれだけではなく]
…色々と、零れ落ちるな…。
受け皿になるには…器としてはあまりに未熟すぎたか。
[皆のいる広間へと足を向け]
手当てをして呉れたのはすてら。
抱き締めて呉れたのはシャーロット。
[薔薇色の唇は笑みを引く]
[半分しか見えないけれど]
貴女は――温かかったのだわ。
[問い掛けには被りを振る]
大丈夫よ。
[先程ミッキーに告げた如く]
[其れは嘘かも知れないけれど]
[カーテンから覗かせる貌は以前と同じ]
[揺れる紅い巻き毛も以前と変わらず]
私の方こそ、ごめんなさい。
気を遣わせてしまうくらいなら、
そっちへ行っても良いかしら?
[小首を傾げると包帯が覗く]
では、私は──ウルズを。
失われた記憶に何があるかは知らないけれど、思い出す事が良いとは思えない。
せめて全て思い出す前に。
貴女を、ひとりにしたくは無いのよ。
でも私はきっと是からも腐って逝くわ。
其れでも、傍に居て良いかしら?
[不思議そうに瞬き]
お父様が褒めて下さった歌?
厭な筈が無いのだわ。
喉の腐れる前にはきっと、
私の歌を聴いて頂戴。
迷子 ヘンリエッタは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
舞葉の事で沈んでいたみたいだし、
其の方が良いのかも知れないわね。
判ったわ。
今宵はファーカに任せても良いかしら?
[招かれる手に誘われて]
[忍者の元へと歩み寄る]
[ゆらり] [ゆら] [ゆらり]
[背後でカーテンが揺れ]
[さす日傘をくると回す]
お邪魔します、かしら?
[彼女へと頷いたのはふたつの意味があった]
[大丈夫と嘘を吐いたのに黙って頷いて呉れた事]
[そしてもうひとつは彼女に罪を重ねさせる事]
優しい…のかな?
[首を傾げて]
ひょっとしたら残酷なのかもよ?
[どこか冗談めかして言う]
優しさってのは時々残酷な物だから―受ける側には、だけど。
[その瞳を過ぎるは過去の日々―皆の優しさが残酷なまでに自分を切り裂いた。受け入れられる毎に罪を思い知らされた―]
暗殺者 シャーロットは、依巫 芹菜 を能力(襲う)の対象に選びました。
暗殺者 シャーロットは、放浪者 ウルズ を能力(襲う)の対象に選びました。
投票を委任します。
暗殺者 シャーロットは、調律師 すてら に投票を委任しました。
[冗談めかして告げられる言の葉]
[片方だけの石榴石はすと細まる]
そうね、残酷だわ。
けれど私は嗤われるよりは、
残酷な優しさの方が好きよ。
嗤われたら貴方を殺してしまうもの。
其れに優しさに傷つける程に、
私は未だ判らないのだわ。
[忍者の瞳を覗き瞬く]
優しさが、痛かったの?
心は見つかったんだな。というよりみんな心は持ってると気付いたんだな。
色々難しいからはっきりとは言えないだろうけどなんだな。
ヘンリエッタはまだ心はいらないと思ってるのかなんだな。
忍者 ナサニエルは、ランダム を投票先に選びました。
違う…何が…芹菜には何かが見えるのか…
[一人、言葉を零しながら廊下を歩く。一度皆の居る場所へと赴こうとしたが人影を見るとやはり躊躇われた。代わりに足が向く先は雨の中。履いている草鞋が水音を鳴らす。]
…この楔からは逃れることができぬか…
壊れた欠片、直すことは…出来るの、じゃろうか。
[後ろ向きじゃ、と苦笑を零し]
…一体何が目的か…?
これが誰かの求める安住なのか。
[遠く呟き止まぬ涙の中、彼が消えていった井戸へと向かう]
嗤ったりなんかしないよ―俺も醜いから。
[そう言う...の姿は他の者から見ればそこそこ良い方に入るだろう。だが本人の中では一体どう映っているのか―]
―昔の事だよ。
[覗き込む目をじっと見つめ返す]
[視界の端に黒衣が過ぎる]
[つい、と窓の向こうに視線を投げ、次いで空を見上げ]
……行くのか。
[死者を嘆く彼女の声を思い出す]
見つかったのならおめでとうかしら?
[問い掛けに長い睫は緩やかに瞬く]
心が震えれば私は腐れてしまうのだわ。
醜く腐れて棄てられるのはもう厭なの。
其れに仮令棄てられずとも、
此の侭に腐れ続けては壊れてしまうわ。
心など不要の物。
人は獣と違い、道具を使う。それだけで強者として生きられると言うのに。
その力の対価として心という弱点があるとすれば…それを捨て去ることができぬのは人に与えられた運命だということか。
[すてらの言葉を聞き、溶解した舞葉に視線を移すと]
安住を求めるなら他人を求めるな。間接的にこやつを殺したのはそなたであろう。
そなたに悲しむ資格などありはせぬ。犠牲の上にこそ安住は成り立とう。
[たとえそれが二律背反になろうとも……と、くつくつと笑う]
[包帯の巻かれて居ない白い小さな手]
[彼の頬へ伸ばし厭われなければ触れ]
貴方の身は腐れて居ないわ。
[逸らされない眼差し]
[奥底に映る色を探す]
今は?
[暗殺者の声に窓外へ視線を移す]
すてらにも、
きちんとお礼を云わなければ。
其れに、
選ばなければいけないのね。
[静かに呟き]
[井戸へ辿り着くと何歩か、離れた所に座り懐を探って持ってきた物を取り出す。
鳥の串焼きと、果実が二つ。途中拾った葉の茂る枝一振りに乗せ]
…お主の真に求める物が思い浮かばなかった。
思い浮かぶものはあげることができぬからやもしれぬ。
飯の話をした時のお主の顔をよう覚えておる。
これで…
[許しておくれ…紡ごうとした言葉の重みに苦笑を零し]
…其れは言ってはいけないな…。
でも、お主も柳も一人ではない、此処に居ずとも。
彼女は誰を選ぶのだろう。
[呟いてそれぞれの顔を順に見詰め、扉へと歩く]
[扉の手前、立ち止まると振り返ることもせず]
……お前たちはどうする。
[言うと、邸から出て行った]
人狼とは、人の心が作り出した幻想か
過ぎたる願いを抱いた者に罰を下すか
人の心がそれを退けることができるか
[ヘンリエッタの言葉に挑戦的な笑いを浮かべながら]
安住など幻にすぎぬ。存在している限り、永遠の安らぎなど得られぬよ。ただ仮初の休息の時を過ごすだけ。
人形は醜く腐れ棄てられる時が来ることに常に怯える日々が続くのみよ……
真の安らぎを得るには…
[舞葉をちらりと見遣り、地上へと意識を戻す]
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