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――回想・川辺→村内へ向かう道程――
〔ぺたり、ぺたり。濡れた足跡を石の上に置いて歩み去ろうとしていた魔法使いは――新たに出会うフードの御老に薄い糸目を僅かに開いていた。〕
――やあ御老…ごきげんよう?
ボクは貴方を知らないし…貴方が望む者…と
いうことくらいしか分からないな。
〔言い当てられた名は、未だ誰にも明かしていない。その能力の片鱗を感じ取ろうと薄く笑みながら…思案を巡らせた。〕
…否。…アハハ…そうか。
〔細身の男が持っていた網袋からは、何時の間にか獲れたての川魚が「総て消えうせていた」。常に陰鬱さを纏う男の瞳の奥へ、ふつりと何かゆらめく光があり…笑みには嬉しさが宿る。〕
[小さく頷き、果実を手に取る。
歯を立てると、口内に広がる瑞々しく甘酸い果汁。
幾日も何も口にしておらず、忘れてすらいた飢餓感。
その実を貪るように喰らう。]
[またも頭に声が聞こえる。今度は業火と呼ばれた声ともう一人分]
しかし、外でもなんかごそごそ動き回ってやがるな。気配がちっと鬱陶しいぜ。
おいおい、芹菜も言ったはずだろ?乱暴はよくないよ。
無茶はしねぇって言っただろーが。様子見しようってだけだ。
…有難く戴くよ、御老。
――そうだね、私にはのんびりやるのが合っている…
先回りしてくれて大丈夫さ…"捲られたカードを伏せる方"。
〔そそられる好奇心は暗い情念に籠る笑みとなって…
質を異にする"魔法使い"へと注がれる。〕
…なかなかどうして、退屈はしない。
アハハ…"料理屋さん"が現れた。
〔してやられたと肩を揺らして笑いながら、竹串に2本ほどの鮎を貰い…彼と*別れたのだった*。〕
――川辺→村内へ向かう道程・回想終了――
[小川へと辿り着き、途中入手した桶2つに水を汲む。モーガンと別れ、其処まではよかった。]
…のぅ、こういうのはな。
起こり得そうなことは口に出してはならんのじゃ。
空想が現実になってしまうからのぅ。
だから言わぬ、今の状況は決して口にはせぬ。
…はて、どうやって帰ったらいいものか。
[独りごち、すっかり解らなくなった帰り道に困り倦ねいている。]
[木に生る果実を3つほど平らげ、今後の事を逡巡していると]
……ん?
[無造作に歩く老人を見かける]
どうやら集落へと向かうみたいだね。後をつけてみようか。
[立ち込める霧の中、風下から気付かれないように多少距離を取りながら、木の枝を伝って集落へと近づいて行く]
〔早回しの世界に生きる魔法使いへと、敬意の会釈を送って歩いていると…川原から村内へ向かう途中にまたひとつ「望み」を感知する。道なりに見える人影へと近づいていき…〕
…やあ…同じ村に辿り着いたかた。
〔細身の男がすてらへ向ける声音は低く鬱々として…しかし人懐こさだけは窺わせる仕草で胸に手を当てる挨拶を向ける。〕
どこへ行くのだい…よければご一緒しないかね。
〔水桶を持つすてらの手元を見遣ると…じっと視線を向けて見詰め〕
[掛けられた声に怪訝に振り返るが、目の前の男にあからさまに助かったという安堵の表情を浮かべ]
おお、これはこれは。
また新たな村人に出逢うことになるとは思わなかった。
今、水を汲んで大所帯の小屋に帰る途中じゃ。
他の者もおる故、お主も来ると良い。
魚と果実もあるから腹も満たされよう。
ああ、わしの名は「すてら」じゃ。
…のぅ、お主…この村には詳しい方か?
庭のある小屋じゃ、人が5人で狭さを感じる程の大きさ。
わからぬかのぅ?
[水が溢れぬように気を払いながら桶を持ち直し、男へと問いかけ]
〔幻術師は、濡れも大分落としきった歩みをマイペースですてらの傍へと寄せる。本来饒舌でも無口でもない、気紛れな男だが相手につられて訥々と…しかし呈された言葉を咀嚼する様子で口を開き始める。〕
…宜しく頼むよ。すてら。
〔猫背気味に相手の面持ちを覗き込む。その安堵の深さを知ると、納得したように頷いた。〕
そうかい。…有難う…お邪魔させて戴くよ。
ボクは村内の様子だけは見て回ったけれど…
まだ人には3人しか出会っていないのでね。
キミで4人目…そういうことさ。
〔…助かるよ、と男は口にする。すてらが言う小屋は、心当たりがなくもなく…案内できそうだと言わんばかりの素振りで顎鬚を撫でた。〕
――依頼してほしいけれどね。すてら…それをボクに持てと。
〔持つのが大変そうに見える桶。もう一度、すてらの瞳とそれをへ視線を往復させて促し〕
うむ、宜しく頼む。
まだまだ不慣れな身ゆえ、助けを借りることもあるだろう。
[今が正にその状況なのだが、それは口にはせずに隣に並ぶ男と歩調を合わせ]
そうか、わしは結構会ったぞ。
お主で………7人目じゃ。
小屋へ着いたら、知っている者もそうでない者も居るであろう。
小さな小屋だからぎゅうぎゅうと鮨詰の様になりかけておってのぅ、
怪我人もおるのでそろそろ他の小屋への移動も考えねばならぬ。
村の中には何処か、大きめの建物はないじゃろうか?
[神妙に呟いてヒューバートを見遣り、歩む先は彼の歩に預けている様子で。桶について言及されると瞬きをし、口角をあげ]
会うたばかりの人間に荷持ちをさせる程落ちぶれてはおらぬ。
それよりもわしもお主が名乗るのを待っておるのじゃが…。
[昨日よりも人の気配がする村を、こっそりと見回している]
魂が安らげる地……ね。
[今まで受けてきた仕打ち、自らの行動、安寧とはほど遠い日々を顧みて]
そんなものがあるはずがないのに。それでも……
[川岸で会った不思議な魚屋と交わした言葉を思い出す。ほんの一瞬の会話だったが、それでも心に楔が打ち込まれたように思えて]
[自嘲ぎみに笑い、とうに諦めたはずの人の温もりを求め、一歩ずつ村の中の建物へと近づいていく。だがやがて足が恐怖で竦み、歩調は重くなり、やがて動かなくなる。汗は滲み出て、震えが身体を支配するのがわかる]
[大きくかぶりを振って、村の外へと向きを変え]
ここまでが限界か……行こう。
[離れる時には足取りは軽やかに。そのまま脱兎のごとく*森へと走り去った*]
…それはまったくボクの台詞さ…
助けてくれよね、ちゃんと呼ぶから。
〔じぃ…とすてらの瞳を覗きこむ眼差しから、男はやがて探る色合いを消す。手にしていた杖と串焼きの鮎とを腰帯の物入れに挟み込み〕
分かれて住んだって、構わないと思うがね…
まあ慣れるまでは、東の洋館を使えばいいさ。
〔依頼の強請りを断られると、細身の男は居ながらにして少しばかり気配を薄くする。億劫そうに身を屈めると、両手を伸ばして…すてらの手から桶をそっと奪おうと力を込める。〕
…ボクは、名乗ることを望んだ憶えはないんだけどもね。
〔…陰鬱な、地を這う声音。やがて共に歩き出す。〕
わしに出来得ることならば、その時は助力しよう。
呼ばれても困らぬように地理を覚えねばならぬ。
此処に着てから課題だらけじゃ。
[桶を引かれると一度は手に力を込めて留めるが、中の水が溢れては元も子もなく。やれやれと小さく溜息をつくとそのまま重みを彼に託すことにする。じとりと彼の目を覗き]
全く…強情な男じゃ…。
[不貞気味に呟く声は何に掛けたものか]
わしは望んでおるぞ、主の名を。
何か隠す理由でもあるのか?ならば無理強いはせぬ。
じゃが、呼ぶことができぬということは何かと不便でかなわん。
[そこまで呟いて、そういえば小屋に留まる青年はどうなっただろうかと男の持つ桶の水面へと目を落とし。すっかり軽くなった両手が何処か居場所に困り、背に回して指先を組む。そのまま男と共に歩き、*目的の小屋まで辿り着けるかは今は未だ判らず*]
…アハハ。すてらは方向音痴なのかね?
〔問いの語尾へ抑揚をつけて、桶を奪いながらすてらへと笑みを向ける。溜息を気にするでもなく、瞼で頷き〕
…そう呼んだっていいのに。
――では、ボクは柳だ…"Willow"。
それでよくなければ、ヒューバートという名がある。
〔すてらの問いに、その場で総て答えてしまうことはしない。道中に、名乗らない理由について脈絡なく一言だけを漏らす。〕
…好みの問題。
〔名乗られることも、悟られることも魔法使いは拒まない。
同道者と共に小屋に到着すると、新たな出会いに大いに喜んでまだ見ぬ人々と*交流を始めるのだろう*。〕
オートマトン ミッキー が参加しました。
オートマトン ミッキーは、村人 を希望しました。
[静かな村に一人の人影が現れた。]
ここは・・どこなんだな。データにはないんだな。でもなんでもいいんだな。どうせ行くところは無いんだな。
[そういうとふらふらと人影は村に入っていった]
■1.名前:ミッキー
■2.年齢:1年
■3.設定:戦闘用に作られた人形。製作者がこれを大事に使おうとは思っていなかったらしく愛着がわかないようにこの外見にしたとされる。戦闘において柔軟性を持たせるために擬似的な人格が付与されておりある程度なら自律して動くことも可能。最後の戦闘で敵陣に特攻させられるがその間に不意打ちを受けた本隊が全滅。帰還後死んでいる主人を見た彼はそのままふらふらと彷徨いこの村にたどり着く。
■4.戦闘方法:基本的に肉弾攻撃がメイン。ただ隠し武器もそれなりにはあるらしい。
■5.結構不定期。鳩あり
何となくRP村に入りたくなったのでやってきました。
目標は「2日目までに自分の存在意義を見つけ吊られること」です。いうなれば喰われデコイアーヴァインに対する吊られデコイ、でしょうか。
一人が吊られればそれだけ長くRP楽しめますしね。
依巫 芹菜は、占い師 に希望を変更しました。
――墓前――
[森にほど近い、小高い丘。自然石を塚に乗せただけの墓碑に向かって両手を合わせ、目を閉じた]
…………。
[念じた言葉を知り得る者は誰も居ない。
夕暮れ時の風だけが吹き抜けていった]
……さ。また、な。婆さんや。
[蝉の声を背に、丘を下りていった]
……「貴方が望む者」……だと。
[道中、先刻のヒューバートの言葉をふと口に上せる。苦々しい表情になった]
……戯け言を。望み事など棄てきった筈だというのに。
……儂は未だ、業から逃れてはおらん、ということか。
欲望。煩悩……ふ。
それもそうか。この場に居る事の縁起からしてが、それなのだからな。
諸行無常、是生滅法――
――自宅前→村の入り口――
[扉に手を掛けたところで、ぼんやりと佇む人影に気がついた。そちらへすたすたと歩いて行く]
……おや。
……これはまた、妙な名を持つ者よな。
――村の入り口――
[男の全身を眺め、しばらく間をおいて再び口を開いた]
ミッキー、というのか、お主。
まあアーヴァインが居ればあやつに口上を述べさせるところじゃが、儂はあれは然程好かぬによってな。
[ニカッと笑ってみせた]
故に名乗るだけとして、後は好きに任せよう。
儂の名は、モーガンという。
この村には好きなだけ居れば良いし、好きな時に出て行けば良い。出て行く先が『あれば』の話じゃが。
まあ儂は詮索はせぬ。
読み解くだけじゃからして。
着いてくるもこぬも、好きにするが良いぞ。
[名乗るだけ名乗って去っていった老人の背を眺めながら]
好きなだけいればいい・・・のかなんだな。
[そう呟いて村の中にふらふらと入っていった]
――幾人かが集まる小屋――
〔辿り着く小屋で、細身の男はすてらに桶を何処へ置いたら良いか尋ね――その求めに応じた。桶の持ち手を離すとき、少しばかり袖でそこを拭うような動作があった〕
…では、すてら…此処へ"魚"が届いているのなら、
キミたちもあの御老を受け容れた…ということなのだね。
…そうか。
〔感慨深げな呟きを置いて…男はすてらに皆への紹介を請う。その際には…"ヒューバート"、という呼称を用いて。〕
〔あまり広いとは言えない空間を一頻り見回すと…男は見守り、見守られることで均衡を保つ緑髪の方…碧雫と、ウルズという名を受け容れた銀糸の髪持つ方の2人を暫くの間見詰めていた。〕
……ウルズと名づけられたのだってね。見守られる方。
それでもいいのかい?…甘んじていても。
……黙っていていいのかい…見守る方。
怖がらずに…名を差し上げてみては如何…?
〔…ヒューバートは、現状が何故こうなのだかは知らない。ただ伝えたいことを伝え、…2人の上に被せるように丸めていた上体を起こす。〕
…我々は、手を伸ばし合いはじめたばかりなのだから…
好きなように過ごしていればいいんだよ。…気の向く侭にね。
全員で心配するのも、悪かあないけども…よかあないさ。
我々には、各々の生きかたと…時間がある。
〔その声は、"果物屋"と芹名へも向けられていた。〕
〔くい…と男は、窓外の風景へ顎をしゃくってみせる。
そこには幾つかの小屋や、水場、枯井戸…多人数で暮らすのによさそうな洋館が見える。あまり広くはないが…酒場や牧場、農場に雑貨屋。〕
…敗者など、まだ誰もいはしないのだよ。アハハ。
ボクは、先に行ってくるよ。
"遊び"にね…
〔そんな言葉を皆へとかけて…魔法使いは籠った笑みをその面に広げる。自分勝手に気紛れに…小屋を*後にしていたのだった*。〕
――回想・幾人かが集まる小屋 終了――
――幾人かが集まる小屋→村の入口――
〔川辺で見かけた人形使いに、もう一度会うために…魔法使いは緩慢な足取りで村落の入口へと向かう。途中、未だ名も知らぬ老人の姿が見え…擦れ違いざまに胸へ手を当ててみせる。〕
……御老、…ヒューバートだよ。宜しく。
でも…ホントのところはまだ教えない。アハハ…
〔何のホントかは明らかにせず、魔法使いはけらけらと珍しく低くも陽気めく笑い声を立てた。そして、対なる魔法使いの後ろをおぼつかない足取りで歩いてくる人影に…足を止める〕
…おや、…新たな出会いだ…やあ。
――キミは「何屋さん」だい…居場所を探す方。
〔柳の枝で編み上げた、長い杖を持つ魔法使いが…糸目を更に細くしてミッキーの表情を覗き込む。〕
……成り行きという言葉もある。
["夢屋"が小屋を後にするのを確認した後、呟き立ち上がる]
とは言え、確かに群れる必要も無いのは確かか。
手伝いも済んだ。食事も済んだとあってはこれ以上ここに居る意味も、ないな。
(胡蝶刀の手入れもしなければならないし──少し休まなければ)
[狭い小屋内を視線で撫でて]
では、な。
[一言残し、小屋を去った]
[村の中を歩くうちに一軒の作業小屋を見付け扉を開け中に入る。
舞い上がる埃や黴臭い空気を気にもせず小屋の中央に立つ]
冷却水・・・潤滑油・・・内蔵火器・・・
[製作者が自分が手入れするのを嫌ったかもともとそういう作りなのか自分で状態をチェックすると必要な物品を*探しはじめた*]
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