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[ 雪景色。青髪の少女と灰髪の青年を中心に、光は収束する。
少女が纏う燐光程に収まった白い光は、けれど、一転。少女は青年に手を伸ばし、沈黙。
その怖い程の静寂を破るのは哄笑。
高らかな、けれど無機質な哄笑。
全てが暗くなった後、「白」、が弾ける。
『destroy』 全ての破壊。滅亡の調。始まりという名の終わりを齎す超新星爆発。Α=Ω]
( お願い……。)
[ Dione-System、その力――、それに拮抗するように、Sonneが発動する。]
「絶対たぶんきっとの盾だ。とりあえず一回の効果は保障する。」
[ >>3:120Little Dancerがあっけらかんと言ったProgram。]
[ 00000000000000000000000000000000000000000000000000]
く――――…ぁ、あああっ…
[ 00000000000000000000000000000000000000000000000000
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塔−否、「Babylon」を揺るがす。膨大なデータが全てを消し飛ばす。
夜闇も雪景色も何もかも、消える。消えて、全ては「0」になる。失われる、喪われる場の性質。
巨大な力は「塔」全てを呑み込み、消し去ろうとする、]
[ 青髪の少女の目の前で、青年−Cornelius=gulaは、gula<蟲>として拡散する。全てを呑み込み喰らうおぞましくも美しい虚数のプログラム。
ECLATANTが放った、Sonneの第二機能−<PARADISE LOST>を解析、対抗し造られたRedfeathersの防御Programの一部、そのシステム強制停止コマンドが送られた事による影響、
そして、gulaと名付けられたプログラムによる侵食。それは黒く昏く、白い光を逃がさない、まるでブラックホールのように喰らい尽くしてゆく。
二つの影響により、斥力は半減。
否、威力はそれ以下となっていた。だが、それでも―――]
[ 目を灼くと思える程の、白。
Sonneの防御壁、絶対たぶんきっとの盾。
発動と同時に、六角が無数に展開され、ハニカム構造体のように目の前を埋め尽くした後、Ira=Ant-lion、Cornelius=gulaに突き出るように、半円形の陽炎のように揺らめく青白い盾が生まれた。雪景色を中心から、こちら半分守るかのように展開される。
その半球は、見ようによっては太陽のように見えた事だろう。]
[ Sonneに守られずに居た、雪景色の向こう側、及びこのフロアの上下各階層。supernova explosion−崩落の刻は、「白」を持って、*消滅させた。*]
gula Corneliusが「時間を進める」を選択しました。
更新時間が24時間延長されました。
― 崩落世界 ―
[雪景色。
青白い太陽のような陽炎
昏い虚無の夜
それらを除く総てを灼き払った イカヅチ。
神に挑むBabylonの塔は、崩落の刻を迎えた]
(ザーー )
[微攻性プログラムの雨が、瓦礫の塔を叩く。
データの消滅した空白に染みるように降る。降る。降る。
しかしLittleDancerの展開した「場」雪の世界は、外の雨など知らぬように静かに凍てついていた]
(ザーー)
[虚のプログラムは、夜闇の宙-ソラ-を抱いて揺蕩う。
侵食と肥大化は止まっていた。
積もる雪の美しいひとひらにさえ、触れるのを躊躇うように]
////////////////////////////
invidia system down
safe mode...
system check
/link/avaritia...fail
seach...
error
/link/avaritia...fail
seach...
error
link? _
////////////////////////////
[まだ生きているサーチアイが、半壊した2階の様子を淡々と撮影する。
3階と4階は完全に構成データもろとも消滅していた。
生存プレイヤーがいたとしても、Backupごと消し飛んだだろう。
1階に残されたホログラムに、同心円状に配置された参加者の矩形――
明るく表示されている数は、既に片手で事足りる]
[独立個体を形成していた補助AI-avaritiaは、崩落の瞬間Sonneの盾の外にあり、消滅していた。
AIとしての再起動スクリプトの要を喪い、蟲は雪に包まれた幻影世界へデータを拡散したまま、微睡む。>>19]
(ザーーザー)
[gulaへ送られていたavaritiaのLogの一部、製作者からの短いコメントが幻夢のようにフラッシュしながら空転した]
<< '#COMMENT_OUT'
to グラたん-アタシのasticot
どーヨ。生きてっかァ?
いっぺんも飯食えネーでブッ殺されてんじゃねーだろな?
グラたんはアタシの最高傑作なんだから、ちぃとはイイとこ見せてよね(ココ笑うトコだし
――あんたは、あんたの好きにやンなよ。
Commandなんて残さなくッテも、あんたの望むコトがアタシの望むコトだからサぁ?わかんだろ?【そういう風に出来て】ンだって。
じゃネ。いい餌喰えよォ?
from ベルゼビュート
……ゼロフォードのイねェ世界なんてクソッタレだ
#COMMENT_OUT
////////////////////////////
autonomous control mode...run
invidia system ...
.........
...boot OK
recover a:\memory.emot
recover a:\feel.emot
recover a:\think.emot
recover a:\will.emot
defrag/gula AI...41% clear
////////////////////////////
/*
ふー。BGM何にしようかな。
それはさておき>>23、仏語辞書で「asticoter:悩ませる、いじめる」ってのを見つけたんだけどこれと関係あるのかな?
―2F checkpoint.>>3:144―
[声が聞こえる。少女の、啼泣する声。]
馬鹿な。ira――起きた、など……
[それを最期に、男を氷槍が貫いただろう。]
―???―
[眼前に広がったのは、黒だった。宇宙空間のような闇ではなく、黒。
#000000に塗りつぶされた世界に男は横たわっていた。]
[これが死か、と男はいとも簡単に受け入れた。このような世界を男は見た記憶がなく、"過去"に飛ぶ男のプログラムの力ではこのような場に来ることは不可能だったからだ。
何らかの他者の力で飛ばされた、という可能性もなくはなかったが、あの場で活動していたプログラムに転移性のあるものは見受けられなかったように思うし、何よりIrvineの訃報を受けていたので現状の理解に至るのは難しくなかった。
Irvineや他の死者の姿は見えなかったが、そう簡単に出会えてしまうようでは、死後の世界は人口過多でパニックであろう。]
[現状把握が一通り自分の中で終わると、ち、と舌打ちをした。死ぬのはわかっていて、別段恐怖することでもなく、しかしだからこそあの場で死ぬのはこの男にとって口惜しかった。]
[iraの声を聞いた。自らの頭蓋の割れる音を聞いた。脳髄が潰され自己が破壊される音も、おそらく聞こえた。それらは全てデータであったが、男には自己とはデータでありデータとは自己であったため、データは現実だった。]
[死とはなんと無意味であるのか、と男はぼんやりと思う。
黒い世界の黒いグリッドをなぞりながら、ゆるりと立ち上がる。
それは普段の男と何ら変わりない姿だった。折角なのだから頭が潰れていたり背が切り裂かれている方が死にも面白みがあるというのに、だ。
つまらない、と嘆息する。]
[しかし、ふと男の思考に過ぎるものがある。自らの手のひらを見つめてみる。ああ、そういえば、なんと自分は無力になったのだろう。
パートナーであったMARIAは先ほど利用-Delete-してしまったし、この世界で過去に戻ることに大きな意味は見出せない。]
[口に出していたわけではないが、男は前言を撤回しようと思った。
この男にとって、リセットできない人生―という表現が適切なのかは、些か疑問が残るが―は大分久しぶりの体験でありひどく興味をそそるものだった。]
[男は何処かしら上機嫌に、延々と続くグリッドを歩き出した――]
[ランダムな黒白に塗り分けられた結界の中で、thenoiseと対峙していたその時。
世界が、揺れた]
――なんだ?
まさか、世界が崩れるとでもいうのか?
[その時、thenoiseが作り出した空間の裂け目を覗いていたなら、まさにその通りの出来事を目撃する事になったであろう。
崩壊し、辛うじて2Fの一部が残るのみとなったBabylonの姿を]
[私と、ECLATANTにとっての唯一にして最大の誤算は。
少女の姿をしたそいつの奥で眠っていたAI「アイラ」が、すでにシステム全権を掌握しようとしていたことに気付かずに、停止コマンドを放ってしまったことだった。
気付く暇もなく、哄笑と、中断されていたプログラムを起動する声が響いた(>>9)。
白い光が、少女の姿をしたそいつを中心に炸裂する]
雪景色が……!
[消える。効率よく消される。
手元のフレームにヒビが入った。とっさに〈Concertino In Blue〉のフレームと〈FANFARE ECLATANT〉のフレームを引っ張り出す。
コーネリアスを破壊した(>>11)氷の槍が消え、ECLATANTが輝きとともに元の姿に戻った。
続けて〈prism〉のフレームを引っ張り出そうとした時――
赤とオレンジのフレームの隣にあった〈Sonne〉のフレームに、ぽつんと
Program
Complete!
その単語が、見えた]
iraが「時間を進める」を選択しました。
―― 崩落後 ――
[〈Sonne〉に守られた箇所の雪景色は、残っていた。
赤とオレンジのフレームは、数箇所ひび割れつつも、その機能を失わずにいた。
ただし、星の見えない闇夜は、雨の降る闇夜に塗り変わっていて――]
――――……え?
[目を開けた私は、雨が降り注いでいるのを視認して驚いた。
姿勢も、先ほどまでは立っていたはずなのに、今は雪降る地面に倒れている。
〈Sonne〉の発動を見る前に、supernova explosionの白い光に思わず目を覆ったまま――意識を失って倒れてしまっていたらしい。
しかし]
いきてる……生きてるよっ!
〈Sonne〉が守ってくれたよっ! やっぱりおじじとおばばは凄いよ、こんなプログラム作ったなんて!
でも、今ここで、プログラムを記憶をもとにちゃんと組んだのは他でもないこの――
[とりあえず起き上がりながらひととおり喜んだ後]
そうだ、シャーロットは? コーネリアスは? それに……あの少女はどうなった?
『こらーっ! アタシのことを忘れるなー!』
[手元にあった〈FANFARE ECLATANT〉のフレームに、青の妖精の姿が現れた]
『色々危なかったけど、gulaが雪景色ごとsupernova explosionを食ってくれたおかげで「場」の維持にかけてたメモリを4割システム維持に回してシステムダウンを防いだよ! ただ、アタシはもうここから出られないと思う』
そうか……
(たとえばこんな時、彼女にどんな言葉をかければいい?
おじじやおばばにかけられた言葉と同じ物をかけて、それで私は満足するかもしれないけれど、
こんな言葉のやりとり、所詮まぼろし)
LittleDancer Caroleが「時間を進める」を選択しました。
/*
しかしアレだな。
すンごい目が滑ってるけど、表の流れを見てると、
オレが…オレがゼロフォードだッ!!って言ってみたい衝動に駆られるな。
もちろん ンな無茶は言わんが。
ばか…ナ…
[Ant-lionは床に倒れ伏せていた。目を開き、上体を起こすと自分の状況を確認する。
…無残な姿だった。体の右半分が削り取られ、残りの左半身もあちこちがひび割れていた。
壊れたマネキン人形の様に…。最早、立ち上がる力も残されては居ないだろう。
それが、100%の出力の「崩落の刻」を放った代償だった。
だが、それだけの代償を支払って尚、彼らを…目の前の人間とAIを「消す」事は出来なかった。]
私は…役立たズなのカ…?
このま…マ、廃棄される…だケの存在ナの…カ?
[例え、塔を吹き飛ばす力でも…現に電脳犯罪者達に防がれているのだ。
これでは、とても戦略兵器には使えない。きっと、そう「ニンゲン」達は判断するだろう]
イや…ダ…
私…ハ………
…ニンゲンの…役に…立ちたかっタんだ……
[自らの崩壊を目前にして感じるAnt-Lionの「感情」。
それは…「奉仕と忠誠」]
ハ…ハ…ハハ…
[あまりに自分と縁遠いと思っていた言葉に、思わず自嘲の笑みが零れる]
iraは、LostOne. Charlotte を投票先に選びました。
iraは、LittleDancer Carole を能力(襲う)の対象に選びました。
////// defrag/gula AI...41+45(59)% clear //////
[微睡みながら、蟲は拡散したデータを少しずつ凝集させ、再構築していく。
短いtext file、製作者のコメントは繰り返し、子守唄のように再生された]
(ーーザーー クソッタレだーーザーー
アタシのーーザーー)
[収集されるLogの中には、金色の鍵の欠片が2つ。解析されないまま]
(ザーー)
ハッ!
高ェ餌食わせて、放し飼いにしてやってたからって犬っころに人間様気取らせて満足か?どぉーせどっちみち犬っころァ犬っころだろが。
違うか?あァ?どーなんだ?
[目前の青年の苛立ち>>+7を煽るように、嘲笑を浮かべて揶揄を重ねた。男の足は止まらない。その足元に、白と黒のグリッドが迫ってこようとも、止まらない]
……ヒャハァッ!
[何の躊躇もなく、黒のグリッドを踏み抜いた]
地獄!いいね!言うじゃねェかお前ェ!
えェ?言ってくれるじゃねェかよ手前ェよぅ!
[攻撃性プログラムが容赦なく男の足を襲い、奪い去る。それでもやはり、男の足は止まらなかった。瘴気や破壊は、男にとってみれば主食や、故郷や、空気のようなものだ。破壊されるに身を任せながら、その感触を、大いに楽しむ]
もち!ろん!コレで終わりじゃぁねぇんだよなァ!?
ああ!?
[笑ったままに、恫喝するような怒鳴り声を上げた。グリッドを意にも介さず歩く男の手が青年に伸びる。けれど、その手が届くことはなかった。
不意に男が手を止める]
ひひっ。
あーァ、向こうは向こうで楽しそーじゃねェか。
まァ。消し飛ばしちまうなァちぃともったいねェがな。
やぁっぱよォ、どうせブチ潰すんだったら消し飛ばすよりゃァブチ壊すほうが楽しいだろうがよォ。
ひははっ
…ンで、手前ェは?
よそ見してる暇なんざあンのか?
[ちらりと『あちら側』へ一瞥をくれた男はその目を移し、ニヤニヤと青年を眺める。
相手の気がそれている間は、攻撃するつもりがないらしかった]
― Unknown ―
− need more ? −
− Analyze target select −
[ 視界の端に青白い文字が映っている。繰り返される文字。]
− need more ? −
− Analyze target select −
[ 虚空を見上げていた。
雨が、降る。赤いゴーグルに墜ち続ける雨。
メタリカルブルーの髪は、雨に濡れて人工的な耀きを金属的な耀きを放つ。
その部屋は、モノクロ。黒と白、つまりはオンとオフ、つまりは0と1で分けられる。人間の肋骨を内側から見たような曲線。納骨堂を思わせる教会の趣き。]
― Unknown=B1F ―
[ 2Fほどではないにせよ巨きな亀裂の入った1Fから、B1Fに落ちていた。倒れた様は、まるで投げ捨てられた人形のよう。]
− need more ? −
− Analyze target select −
……。
[ Memory−記憶。青白い光、光速を超える事により放出される光。オーロラのように揺らめく。記憶−Memory。]
[ ―――――――――冷たい、死。無意味に死んだ少女は、死ぬ直前において縺れ合うXう合れ縺に前走逃し敗失を事るえ与を死、はIAるき生に味意無。生、いた冷―――――――――]
私は―――――
[ 唇が、動く。]
私は/貴方に、出遭った。
私は/貴女に、出遭った。
一瞬の出遭い、一瞬の受精/コウカン、一瞬の放射。
私は/私達は、至る所に散らばった。
・・・・・
それより以降は、本来の私達を知らない。
両 親
他に散らばったであろう、他の私の事も。
私は、生きたい。たぶん、そう。
まだみえない。さきもみえない。すべてはみえないままだけれど。
貴方と、一緒に……。
[ 涙。
電脳世界に在っては、偽りの涙。]
私に力を貸して。
[ 内部で手を差し伸べる。
右手と左手を、それぞれ己が身を護りしプログラム達へと。
【無論】
『俺達の運命よ。』
そんな声は、still small voiceとして。]
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