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[シュウの機体は見つかった。攻撃よりも寧ろ回避に集中しているような風であった]
なるほど。相当強いのが近くにって訳か……。
あれか。
[見付けたのは竜。開始前に見ていたあのBF。]
パイロットは……ゲームのキャラクターか。よくある宣伝用の奴って事か。
まずはこいつに……。
[マリア機に、威嚇射撃として通常の銀色の矢を撃ち込んでみた]
[各機交戦中、竜と黒騎士。小さな地球と大烏。
ならば私は。
最後に残った銀色の機体に回線を繋ごうとする。]
……もしもし。
貴方は―――どっち?
―大会本部 治療室―
[治療室へと入る際、入り口の方で少し人の多い所にぶつかった。
何度も頭を下げながら室内へと進んだのだが、見舞いに入りたくとも入れない人もいるのだろうかとそんな事を考えながら見渡した]
え、と……
[特徴的な空色を探すと、それはすぐに見つける事が出来たが傍のベッドに身を預けている男性の姿も一緒に視界に入り、顔を真っ赤にさせて下を向きながら近付いて行く]
ふむ。ならば貴殿は小官の敵機たりえません。
小官に交戦の意思はありませんし、応じる必要を感じませんので。
(55…60…65…
…この弾幕密度なら…)
…クレッセントムーン!
[会話の間に溜まったエネルギー量は、いつかクロノと交戦したときと比べ十分と言える量ではなかった。けれど、同時に目前の弾幕もあのときほどの密度があるようには見えない。
出力は少々弱いが、十分に切り抜けられると判断して、三日月の光刃に乗った。けれど]
くっ…
[その方向が、強引に捻じ曲げられる。上方からの突破を模索。稲妻の弾幕を目視、いったん断念]
…スターダスト!
[目前の暗幕と頭上の稲妻、それぞれの性質と、何より、相手の動向。それぞれを確かめようとするように、広範囲に星屑をばら撒いた]
[男はピットアウトする前の話を思い出す。
確かに烏羽の翼は、修理されたが
翼を切り裂かれたせいで、強度が落ちていた。
クヴォルの出力は上がっているが、それは機体のバランスを侵しはじめていた。
フィリアが耐え切れなくなるだろう。
装甲は再び追加されたが、翼本体の歪みは、隠せそうもない]
――中央エリア/高層――
[不意に、電気のような感触が銀色の球体を通して疾った。
眼下を見渡せば上昇してくる水晶竜と、現れた銀色の機体]
こんな時に……っ。
[唇を噛んで、青眼に片手剣を構えた。低い駆動音。
遮るように女性の声が流れ――]
▽ターゲットを選択しなさい▽
▽ターゲットを選択しなさい▽
▽ターゲットを選択し
――うるさいわね!
“あたし”は、嫌だ、って、言ってたでしょ!?
[『ウィルアトゥワ』がすぐさま攻撃に移る様子はない、と見て、
両手首の拘束ロックを解除した。右手で左手首に埋め込まれた球体を押さえる]
あたしは――あたしは、っっ!
[それでも、声は止む様子が無い。それこそが最優先だとでも言うように、音声が流れ続ける]
―― 中央 高層 ――
[もう一度、別のルーンをとマリアが魔導砲をシュウに向けたとき、ズィルバーンから発せられた銀色の矢]
『……あなたは、そっちなのね』
[どこか残念そうな声がマリアの喉から漏れる。
私は身体を捻って避けた。軽く避けられはしたのだけれど、随分大回りな動きになり、体勢を復帰させるのが遅れた]
『倶利伽羅不動 ―― sowilo ――』
[マリアは左手をがしゃこと引いて、2つの機体に向かってホーミング弾幕の太い筋を放った。マリアが目を上げる。ずっと通信していた友人の機体があって]
『……ごめんね』
[マリアの唇が、シャノンに向かってそう動いた]
[他人の、衣服を身に着けて居ない姿を見る事に耐性が全く無い...にすれば正直、彼の姿はもう少し後にすれば良かったと心で落ち込む程のものだった。
それでも包帯を巻かれた男性は見覚えがあるような気がしていた。]
―――…?
[とにかく、視線を誤魔化す為にバイザーを下ろしてベッドの間を歩いて行く。
不思議と…バイザーがある、それだけで気は落ち着く]
ウィリーさんっ
[不意に入った通信に、思わずそちらを見上げようとするのを必死でこらえ、代わりに声を上げる]
…
…了解…しました…。
[告げられたのは、警告の声。分かっては、いるつもりだった。それでも。また、知らないうちに傷つけられるのがいやで、焦ってしまっていた。
悔しさは、友達を信じられなかった自分に向けたものか、あるいはすぐに駆けつけられない現状に向けたものか。
それらを全部一緒くたに飲み込んで、眼前の機体に集中する。
これは、敵機だ]
そりゃあ、落とされて悔しくないBF乗りなんていないさ。
悔しくて、また飛んで、それでようやく一人前だ。
[幼かったじぶんと、これから大きくなる息子と、その両方に少年が重なるのか、ほほえましげに目を細めた。]
泣きたいときに目一杯泣けるのは子どもの特権だから、
泣ける時に泣いとけばイイさ。
大人になると、カッコつけたい相手が増えてなかなか泣いてなんかいられなくなるからさ。
[少女が入ってきたのはその頃くらいか。]
[だけど、私は、様々なものを背負った人々が飛ぶこの舞台に、いずれは立ちたいと、ほんの少しだけ思ってしまったから――]
ありがとうございます。
あなたは――確か選手データによるとニーナさん、ですよね?――勝つために必要な強さをもっていると、私は思います。
だけど、他の人もきっと、その強さを持っているとも思うから……まあ……強さをぶつけ合うのを、楽しみにしてます。
[むしろ私の方が呆れられるんじゃないかと思いつつ、最後に一言]
そして願わくはいつか、同じ――舞台で飛べることを。
[同じ空で、とは言わなかった。
なぜなら空は、つながっていると、少女は信じているのだから]
――“あたし”は、……“私”はっ!
[再びの記憶。漂着した時の。
目覚めたとき、初めて見た二人の老人。
心配げに覗き込む眼差しと、機械油の匂い。
暖かな、記憶]
――壊したり、なんかっ、しない!!
[音声が止んだ。替わって球体スクリーンに映し出されたのは、マリアが放った極太のホーミングビーム]
それがそもそも間違っているんだよ!
敵がいやなら、競争相手とでも言ってやろうか。
お前が堕とさないと言っても、こっちはお前を堕とす。
[三日月の光が、黒に当たり…歪むのが見えた。
上方には逃げられないと思ったリトルアースから星型弾が辺り一面に散りばめられる]
それでも、逃げるか?
[星は、黒い壁をすり抜け、稲妻は星と相殺される。
男は弾幕の中を避けずに一直線にリトルアースのほうに向けてくる。
弾幕に当たった部分の装甲値が減っていく]
― 本部廊下・某所 ―
おい、本当にこっちでいいのか?
[人混みを避けて迂回したら迷った。]
「ナビによれば、遠回りでもないはずなんですが……あっ。」
[虚空のディスプレイを眺めながら、研究員が何ごとかに気付く。]
「目的地、職員医務室に設定してました!」
待てコラ。
[現在地、リラックスルーム付近。]
ああ、君…カタツムリさんの?
無事そうで良かった。丈夫な殻が護ってくれたのかな。
[視線をそらす原因がじぶんの格好だとは気づかぬまま、シャーロットにもにっこり話しかけた。
まだ顔色はよくないけれど、思ったよりは元気そうに見えるはず。]
[やがてピットから全ての機体が飛び去って、しばらくの後。
少女はグレンに声をかけた]
私はそろそろ降りてもいいですよー。
[なんだかんだで間近でピットインの様子が見られただけで満足した様子のリーダーも後方にいる。
かくして少女は地上に戻る。
胸のうちに決意を秘めたまま――**]
「あっ。」
今度は何を……おっ。
[ダグラスも気付いたらしい、その姿。]
[道中、選手データで確認はしていた。]
[してはいたが――]
飛んでるぞ……。
「飛んでますね……。」
[コアに乗って空飛ぶ黒兎は、傍目には予想以上にファンシーな生き物に見えたのだった。]
[マリア機はこちらをターゲットとしてはいるが、それでも完全にシュウがターゲットから外れてはいない。]
何とかターゲットをこっちにだけ持ってこさせたら……。
[そこで、バランスを崩させるために、レーザーを竜の翼に向けて打つ]
銀色の矢、収束弾!
翼にダメージを受けては、こちらにターゲットを変えざるも得ないだろう……。
―大会本部 治療室―
[治療の跡の部分のみ軽装にされたパイロットスーツにヘッドセットとバイザー。これからBFに乗るのかと言われそうな格好に不自然に膨らんだカバンを肩から提げて語り合う2人>>56>>58の近くまでやって来た]
あ、あの…っ!
[言葉の続きは出なかった。
ロジャーがベッドから降りたのを慌てて止めようとカバンを置いたから]
あ、あの…ロジャーくん!?
駄目です、どのくらいの怪我かは分かりませんが…無理をしちゃ…!
それに、ロジャーくんは何度もスネイルネンを護ってくれました。どうか、気にしないで…?
[彼のその痛ましい姿>>59に膝を付き、手を取り包み込んで精一杯微笑んだつもりだが…バイザーが邪魔をしていた]
[繋がったか繋がってないかはもうどうでもいい。
行動、ズィルバーンの攻撃先を見て判った。
――少なくとも]
こっちじゃあ、無い!
[攻撃目標、ズィルバーン。
機軸を、銀色の機体に向ける。]
こっち向きなさいよ、二番手さん!
『ガトラル』徹甲モード、コントロールオープン!
ええ。
いずれ墜とすことはあっても、今は撃墜するつもりはありませんでした。
…ほんのつい先ほどまでは。
[けれど、状況がそうはさせないことは分かったし、相手はどちらかが撃墜するまで通してくれるつもりもないらしい。
なら、倒す。落とす]
小官は逃げたいのではありません。ただ、
…ただ…
[友だちのところに、駆けつけたいだけだ、なんて。止めよう、事ここに至って、もう、問答は無用だ。
…アンリミテッドコードを使用すれば、現状の打開も?という思い付きを、即座に否定する。
戦いがこれで終わるわけではない。全力で戦うことに違いはないが、後に残す力も考えなくては…
思いながら、真っ向から向かってくる黒い機体を見つめる]
フヅキ、弾幕兵装甲・乙連結。
コードムーンエイジの余剰出力を兵装に継続供給、
コード・アカツキ―――
[連結され、正面で構えられた弾幕兵装に光が集まる。
ぽう…と光が生まれ、きわめて遅い速度で射出される。ぽう、ぽう、ぽう、と、次々と、目前の空間に“月”が生まれる]
―――白昼の残月。
[速度こそないものの、巨大さと、そして弾幕を相殺するに十分なエネルギーを持った光球の群れが、襲い来る黒い機体を迎え撃った]
[しかしこちらも飛べてはいるが限界が見え始めている。]
くっ……。
やはり一時的な物だった……のか。
それでも、何とか少しでもダメージを通してやる!
[次にレーザーが選んだのは竜の首部分。
ここにダメージを通すのも致命傷になりそうだと踏み、強いレーザーを撃ち込む]
―― 通路 ――
チキュウ人か…
[睨みつけたものの、ふいっとまた前を向き、
別の所へ行こうとする。コアに乗ったままで。]
あっ、あっ、あのっ、その!
はい、私は…マリンブルー・スネイルのパイロットの、シャーロット・ブルーメンと言います!
私が無事で居られたのは…コアは止まってしまっていたみたいですが、きっと…スネイルネンが護ってくれたんだと、思っています。
あの…あなたは多分、ですが…先程墜落した…
[傍のベッドに居る男性が優しく声をかけて来た>>+61
「もしや白川重機の方ですか?」と問いたいのだが、視線を上げる事が出来ずにオロオロと]
[男はただリトルアースに機体を向けていたわけではなく。
チャージをしていた]
チャージ、シュート!
[男は、太陽のように輝く光弾を作り出し、それをリトルアース、いやそれが生み出した月に向かってぶつけた]
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