377 劇団人狼ズ、旗揚げ公演村
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アリシア
岩がしまってしまったのはもう用はないって事なのかしら。出られたのは良かったけど。ここがもし…。
ううん、気にしてても仕方ないし、行ってみま……モーリスさん！？
[消えたモーリスのいた場所を見た]
私が手を離したから……。又、現れてくれるかしら。
クリストファー
奇怪なことばかり起こるね、僕は洞窟になんか戻りたくないけど……。自動ドア方式？
っと、ちょっと！
[まぶしさに目を背け]
じーさん、また消えてるけど、見えないだけならちゃんとついて来てよ！僕らコテージに向かうから！
アリシア
穴も9個、ですか……深さは？
[穴に近寄ってみた]
……結構、深そうですね。落ちたら足をくじいてしまいそうな。
体全部入るほどじゃないみたいだけど。
クリストファー
同感。
お腹がすくとネガティブになっていけない。
重機のキャタピラの跡もない、掘り出した土もない。どうやって開けたんだか。この穴。
よし。行こう。
[と穴を避けて歩き出す]
アリシア
[身長に穴を避けて歩く]
誰かコテージにいるとか、せめて食べ物があるといいんですけど。
そういえば、コテージに置いたままの荷物とかどうなってるのかしら。
ニコラス
墓穴だなんて不吉な……。
でも、人間一人入るにちょうど良い大きさの穴だ。
[穴を避け。]
いや……。
コテージの中を確認したら、
今の時間が分かるかもしれないね。
お腹は私も減ったけど、……ううん。
クリストファー
[横を歩くアリシアに]
そうだね、今ならなんでもおいしく食べられそうだよ。
[徐々に近づくコテージに向かって]
もしもーし、誰かいませんかー。返事くれたら僕らとっても、助かるんですがー。
ニコラス
モーリスさん。
ケネヌに恨みがあるのに成仏するのかな？
何かの妨害……。
ケネヌ？
ケネス？
[もう一度首を振る。]
……誰かいませんかー！
管理人さーん、とかッ！！
クリストファー
ニコラス、９つの遺体に９つの穴、それがそこにあった。ただそれだけのことだよ。
食べものにありつけたらすぐに気も晴れるよ。
[自分に言い聞かせるように]
アリシア
どなたかいらっしゃいませんかー？
あ、お爺さんが……モーリスさんに似てるけど、ちゃんと足があるみたい。
おじいさん、ここはどこなんでしょう？
あの穴も何のためにあるのか。
クリストファー
じーさんにしては面白い冗談だね。はは。
頭がまぶしいって言ったの恨んでる？
ん、足、戻ってるね……。
[と、徐々に声に勢いがなく]
モーリス
なぜわしの名前を知っておる。
そう、わしの名はモーリス。教師をしておったのだが、最近、退職してな。今日は、ばあさんとこのコテージに泊まりに来たのじゃ。
クリストファー
考えたくないけど、んっと、でも、そうだとしても……。
[と思案をめぐらせ]
おじいさん、こちら女性は知ってるでしょ、アリシアさん、お向かいの。
アリシア
モーリスさんに見えますけど……私の知ってるモーリスさんじゃない気がするんです。
それに奥様も、とか。だって奥様はもう……。
[クリストファーの後ろに隠れた]
テリー
実は俺ら迷ってしまったみたいでできれば食料と飲み物分けてもらったりとかできませんか？
あとずうずうしんですが良かったらコテージに入れてもらえるとありがたいなぁとか。
モーリス
…よくわからん連中じゃ。
食料は二人分しか用意しとらんでの。まあ分けてやれんことはない。コテージに入りたいなら別に構わんよ。あんまり荒さんでおくれよ？
そうじゃ、さっき淹れたばかりのお茶がまだ沢山あったはずじゃ。飲んでいくかえ？
[そう言うと、コテージの奥へと*消えていった*]
アリシア
1999年……ですか。
[少し考え込んだ]
モーリスさん、あの、早くここから出たほうがいいと思います。ひょっとしたら、モーリスさんたちが大変な目にあってしまうかもしれませんから。
それで、奥様はどちらに？
ニコラス
……アリシア。
モーリスさんも、奥さんもだけど。
それを言うなら、私達も。
お茶をいただいたら、全員で
このキャンプ場から逃げた方が──。
アリシア
あ……。
[コテージの中へ促された事に戸惑っている]
どうしましょう、皆さん。
あのモーリスさんって若いときのモーリスさんですよね。お茶飲んでしまってもいいのかしら。
テリー
お茶？
なんか幽霊じいさんがお茶がどうのこうの…
はっ！
じいさん！そのお茶飲むんじゃねぇ！！
[大声で叫びながらコテージの中に*入っていった*]
ニコラス
SFだと、自分に合わなければ大丈夫……
じゃなかったけ。
もし、不吉な運命から逃げられるなら、
モーリスさん達も一緒にって思うんだけど。
アリシア
テリーさん、中に入ったらまずいと思います。
[中を覗いた]
ど、どうしましょう…。ここが本当に過去なら、私たちが関わってしまうのはまずいような。逃げろっていっちゃいましたけど。
クリストファー
考えるより動けか。
テリー、じいさんのこと任せた！
誰か走れる体力のある人いない？おばあさんが川に一人なら心配だ。行ってくる！
[と川へ向かって*駆け出した*]
アリシア
ああ、クリストファーさん、一人は危ないですよーっ。
[駆け出したクリストファーを追うべきか躊躇した]
ニコラスさん、ブライアンさん、ここ、お願いします。テリーさん中にいってしまいましたし。
[少し間をおいて、クリストファーの後を*追った*]
ニコラス
…… い、や。
アリシア。
私は、モーリスさん夫妻だけじゃなく。
放っておいたら、此処で私たちも死んでしまう
そんな危険があると思うんだ。
って、クリス一人になっちゃだめ──、
どうしよ。
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