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[酒場に入ると、またそこでぐるりと辺りを見回す。]
[不躾でない、だが遠慮もない、純粋な観察者の眼。]
酒場ですね。
[その後も、黙って立ったまま暫くカウンターの内側のデビッドを見ていたが、]
[他の人間がカウンターに着いたのを見て、自分もスツールに腰掛けた。]
[背後で音を立てた扉に小さく背を強張らせる]
[だがその様子は隠されるように消えて]
ひよこなんて飼う余裕は無いわね。
[酔いどれの台詞には軽く流すように答える]
[空いている席につきながら、店内を軽く見回した]
[どこか殺風景な、けれど飾らない印象]
……悪くない。
[そう呟くと小さく微笑んだ]
[けれど自分から酒場に入るのなんて初めてだったから]
[こういう場所で何を頼めばいいのかはわからなくて]
それほど強くないものを。
種類はお任せするわ。
[バックバーへと手を伸ばす店主に告げた]
……不吉なことを言葉にしないでくれる?
[酔いどれ男が店主に語るのを聞いて眉をひそめた]
[必死に押し隠している不安を口にされれば不快は隠しようもなく]
……私は死にたくなんか無いわ。
[ホリーの不快感が滲んだ声に、そちらの方へと顔を向ける。]
不吉、ですか。
言霊の篭った言語が発せられる事により、未来の事象がある一定方向に向かって偏向するという因果律の干渉現象は、広く確認されていますが。
しかし、この場合は確実性の高い未来予測であるとも言えます。
確実性の高い予測って。
[ポールの言葉に息を呑む]
[けれどどんなに否定したくても]
[否定材料がない]
……なら。
あなたはどうするのかしら?
[どこか浮世離れしているようにも見えるポールを見つめて]
[低い声で問いかける]
[ホリーの問い掛けに一点の濁りも不安もない明瞭な声で答える。]
わたしは、自身の生存する可能性の最も高い未来を選択しました。
それがここです。
そして、あなた。
[真っ直ぐに魂の奥の奥まで覗き込むような視線。]
ひよこねぇ。
遠慮しとく。
……酒場だよ。
見れば分かるだろうに。
[少年に何度目かの“ヘンなやつ”という呟きを漏らし、
淡い琥珀色の酒が満たされたグラスを受け取る。
酔っ払いの言葉が重く空気を淀ませた。]
……死、死、死か。
騒がしい。
いつぞやの吸血鬼騒ぎじゃあるまいし。
[ゆらり、口に含むアルコール。]
きゅうけつき。
そう、吸血鬼です。
心霊的な「凪」。空白状態。
なるほど。この流れの異変はその所為ですか。
[メルヴィンの呟きが耳に入ったか、独り満足そうに頷く。]
[まるで複雑な数式の解けた学徒のように。]
私……?
[その答えには驚いたように一瞬見つめ返し]
[しかし以前と同じように目を伏せた]
[真っ直ぐな視線は、痛い]
ここにいる6人。…あともう1人?
良く分からないわ。どういうこと?
……俺達と……もうひとり?
[包帯が落ち掛かるのを鬱陶しそうに手で押さえた。
少年の眼を探るように片目で見る。]
……何を知ってる?
──仮に。
[酒盃からワインを一口]
[わずか酒精に染まった息で、呟く]
仮に。
この区画が本当に封鎖されていて、そして消毒──されるのだと、したら。
生き残れる方法なんて、あるわけ無いじゃないですか。
[もう一人という言葉に僅かに疑問を感じつつも]
ここに居ることが生き残れる可能性?
……単に酒を飲んでいるだけじゃないですか。
[眉を寄せる。
少年をまじまじと見つめ]
とっくに居なくなってるだろう、
吸血鬼なんて。
馬鹿な。
[ゆらり。
消毒だ
消毒だ――
警鐘。
皆死ぬと]
そうよ、もういないはずだわ。
あれは過去の物、今はお話の世界の住人。
吸血鬼も。ブラッドジャケットも。
[メルヴィンの言葉を聞けば頷いて]
[自分を必死に落ち着かせようとそう口にした]
……やっぱりヘンな奴、だ。
ホリーの謂うとおりだよ、
もう居ないんだろう――……それとも
もしかしたらもしかするっていうのかい。
[酒を口に含んで、
少年を見]
ヘンな奴って連呼するのも何だな。
……なんて呼んだらいい?
俺は、メルヴィン。
過去のものって、どんだけ平和ボケしてんだ。
たかが十数年じゃねえか。
ま、忘れてもらったほうがこちらとしてはやりやすいけどな。
居ませんか。
しかし、区画内に存在する人間から魂が今も加速度的に消失していっているのは事実です。
それと同時に陰気も増大していますね。
これは魄のみが残存している為と推測できますが。
「名前を尋ねられたら答える」のでしたね。
わたしは、ポールと呼ばれていました。
あなたはメルヴィンですね。
[何の屈託もなく、自分を見つめるメルヴィンの片目を覗き込んだ。]
牧師さん、
救いを求める神様ヘの祈りくらい捧げてほしいな。
[ちらと冗談めかしてネルに謂い、
やはり淡々と事実(であろうこと)を述べ続ける少年――ポールをまた見つめた。]
消滅―……。
それが事実なら、とんでもない。
消毒、消毒――か。
[見つめ返す瞳、とても純粋に見えて]
ポールな。
……なんか調子狂うな。
[店主から受け取ったグラスに口をつけ]
[小さく息をつくと緊張を僅かに解いた]
本当に。
牧師様にまで不吉なことを言われたら怖いです。
[メルヴィンの冗談めかした口調に合わせてそう言って]
ああ、私の名前はホリー。
よろしく。
[そう答えたのはポールの言葉にだが]
[同時に店主の方にも頭を軽く下げて挨拶とした]
……不思議ね。
良く分からない言葉の方が多いのに。
出鱈目を言われている気はしないわ。
[それは純粋さを感じる瞳のせいだろうか]
でも、やっぱり浮世離れしている。
いいえ、どちらかというと人間らしさがどこか欠けている。
[定型文のような返事を返す少年の様子にそう呟いた]
「ちょうしくるう」…ですか。
[メルヴィンの笑いに目を止め、]
あなたは笑っているのですね。
わたしが「変」だからですか?
[単純に興味を覚えた、と言う口調で尋ねる。]
自分を誤魔化していてもダメそうね。
吸血鬼がまだいるだなんて余り信じられはしなけれど。
でもこのまま「消毒」される可能性は多分大きい。
……そんなのは嫌。
ならばどうすれば?
[再び目を開けば牧師の方を見て]
ねえ、牧師様。
本当に生き残れる方法は無いのかしら。
私はまだ死にたくない。
だからその方法があるのなら諦めたくありません。
[他の者達も見回しながら*そう尋ねた*]
ヘンだからかな、どうだろう。
[両手の指を絡めて、自分の顎を乗せた。
矢張りポールを見たままで]
うん、
面白いなぁって。
色んなことを知っているだろうに
色んなことを知らない、
そんな感じがした。
面白いですか。
色んなこと…はわたしは知りません。
わたしの知っている知識は、わたしがこれまでに知り得た知識に限定されています。
これまで知り得なかったことを知るのは実に興味深い体験です。
[自分を見るメルヴィンの様子を、観察者の眼差しで眺めている。]
経験という点において、シミュレーションと実体験に差はありませんが、実際にはわたしは肉体的精神的霊的に実事象の変化を直に体験する事を「快」と感じ、仮想のそれよりも優越を与えています。
それも興味深い。
メルヴィンの「面白い」と言う言葉が、わたしがあなたに対して感じる興味及び快の感覚と同種の状態を指しているのなら、わたしもあなたを「面白い」と感じてます。
[こくん、一口酒を飲む]
じゃあポールは此処に勉強しに来たってこと、か?
事情は知らないが―――
……アンタが知ってて当然のことでも、
俺たちには知らない事ってのもあるだろう。
逆も然り。
[観察するような瞳をじいっと見てまた眼を細める。
ホリーは謂う。
死にたくはないと。
包帯だらけの左腕、人差し指を立てて]
原因を取り除くしかないんじゃないか。
……吸血鬼退治、
とか。
勉強…ではないと思います。
わたしは生存する為にこの場所に来ました。
自分の存在を可能な限り継続させようと試みるのは、生物として自然な欲求だと考えているからです。
ホリーは「死にたくない」のですね。
──祈りは、主に届くのでしょうか。
いや。主に仕える私がこのようなことを言ってはなりませんね。
[ホリーの言葉にしばし考えるそぶりを見せ]
逃げる……というのはまず、不可能でしょう。
封鎖が事実だとすれば。
公安や降魔局にかかわりのある方でも居られれば別でしょうけれど。
死にたくない。
それは、生命と魂魄を保ったまま存在し続けたいということですか。
あなたの魂を守りたいのであれば、吸血鬼を消滅させなくてはなりません。そうすれば、魂の消失は防げます。
そうだな、それはそうだ。
死にたがりってのはそうそう居るもんじゃない。
そう思う。
ポールの認識は正しいんだろう、それで。
生きるために此処に居る、
何か、随分大変そうじゃ ないか?
[包帯が解けたのできつく結びなおした。
命の危機が迫っているのは皆同じ。
消毒が本当なら。
吸血鬼が再び徘徊し始めたのなら。]
……倒せるかどうか分からないからって
手を拱いてるなんていうのは、御免だ。
祈っても、
神様は微笑んでるだけなんだし。
[ネルの言葉にじっと耳を傾けていたが]
そうですね。物理封鎖のみならず霊走路網も遮断されました。より正確には外部へと移相できないようになった、のですが。
封鎖を抜けて逃亡できる可能性はコンマ9桁以下です。
感染源である吸血鬼を倒せば、少なくとも吸血鬼化第二度以下の者は一気に解呪します。
また源吸血鬼を倒せる可能性は、わたしの考えるところでは非常に高いと考えています…あくまでわたしの推測でしかありませんが。
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