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平社員 羽生 栄太郎 は 主任 伊香保 仁 の 辞令を出す?
アルバイト 羅瀬 瑠兎 は 部長 那須 雷太 の勤務態度を褒めた。
平社員 羽生 栄太郎 は 部長 那須 雷太 の勤務態度を褒めた。
主任 伊香保 仁 は 部長 那須 雷太 の勤務態度を褒めた。
アルバイト 瀬戸 里久 は 部長 那須 雷太 の勤務態度を褒めた。
係長 紅練 遊馬 は 部長 那須 雷太 の勤務態度を褒めた。
副主任 神部 慶志朗 は 部長 那須 雷太 の勤務態度を褒めた。
部長 那須 雷太 は アルバイト 羅瀬 瑠兎 の勤務態度を褒めた。
アルバイト 羅瀬 瑠兎 は 1名から褒められた。
部長 那須 雷太 は 6名から褒められた。
部長 那須 雷太 は 皆から花束とお祝いの言葉を受け取って、本社へ栄転していった。
係長 紅練 遊馬 は 主任 伊香保 仁 の辞令を待っている。
今回の栄転該当者はいなかったようだ。
残ってるのは、アルバイト 羅瀬 瑠兎、平社員 羽生 栄太郎、主任 伊香保 仁、アルバイト 瀬戸 里久、係長 紅練 遊馬、副主任 神部 慶志朗の6名。
またやって来ましたねぇ。
[「栄転」してきた那須を見て、溜め息を吐いた]
ようこそ、本社特別事業部へ。
このテキトーかつどうしようもない名称から分かるように、仕事らしきものは、かなり少ない。
支社に残る人間には悪いが、戻れる日があることを信じてのんびりと日々を過ごすしかないらしい。
[だだっ広い部屋に、真新しい机がいくつか並ぶだけの場所だ]
このフロアは支社の三階とほぼ同じつくりだ。
自由に過ごしてくれ。
泊まる場所は、三軒隣にビジネスホテルを用意してあるので、利用してくれ。
[それだけ言うと、どこからともなく競馬新聞を取り出して広げた]
…一人で済んだのは、不幸中の幸いかねぇ?
[亜久のだらけっぷりに、さすがに脱力しそうになりながら]
不幸中の幸い――かもしれませんね。
[溜め息混じりに返答する。弛緩し切った室内の空気を見れば、どういう状況なのかは聞かずとも明白なわけで]
――本社に掛け合うつもりでやってまいりました。
今回の「栄転」騒ぎで、メロ水社が被る損失に関してのレポートも纏まっています。
[今日も一日簡単な打ち込み作業で一日が暮れた。
支社に居る時とは比べ物にならないほど、ゆったりとした時間が過ぎていく。
束の間の休息と言えば聞こえは良いが、やはり何処か物足りない事に、近藤は小さく溜息を吐く。]
[何度目かパソコンの画面から視線を上げると、窓から見える空はすっかり黒を纏い。僅かに張りを覚えた肩を揉み解しながら、そろそろ帰ろうかと時計を見遣る。
と、その時聞こえた亜久の声に――]
また、誰か栄転です…か――?
[視線を上げた近藤の視界に映ったのは]
……部……長?
いやいや、那須君も真面目だねぇ。
でも会長は今、接待ゴルフでいないんだそうだ。
何かやるというのならば手伝うけど。
[しかし手には競馬新聞]
[接待ゴルフでいない、という亜久の言葉に愕然としながらも、ならば人事に直接掛け合って――と思いを巡らせる]
――近藤さん――お久しぶりです。
[自分を呼ぶ声に、そちらを向いて礼をする]
今回は、私一人だけだったようです――。
ま、何かやって欲しい事があれば呼んでくれたまえ。
私はこれでも結構忙しいのだ。
[馬予想に。
そんなこんなで、再び*新聞に没頭*]
ええ、そういうことです。
このままでは――どうにもなりません。そう思いまして。
[元より誰かを巻き込んだり頼ったりするつもりは無かったが、亜久の日和見状態には呆れを通り越して笑いすら出てきそうになる]
近藤さんも、お変わりがないようで――他の方はいらっしゃらないようですが。
[だだっ広い室内をぐるりと見渡す]
[忙しい、と言う割には、バサリバサリと競馬新聞を大げさに広げる。耳にはお約束の赤鉛筆。]
……この非常時に…。〆てやろうか…。
[物騒な事をつぶやき、亜久を見遣る。]
あれでも、亜久支社長は、私たちに気を使って下さっているのかもしれません。焦らないようにと。焦っても、状況は何も好転しないと。
――多分。恐らく。きっと。――だといいのですが――。
[どんどんと声が頼りなくなっていく]
――3階 ワーキングルーム――
〔結局、今夜発令された異動はひとつのみと言う話だった。
皆の願いを背負って本社へ赴いた那須の、当面の計らいに
よるものなのか…又、他の誰かが人事の意図を阻んでくれた
為なのか、今はまだ判らなかったが〕
…部長の御首尾が上手く運ぶことを、
今は信じて持ちこたえるのみ、か。
〔オフィスの窓から見える夜空へと、また傍らにある
那須のデスクへと――一礼を向ける〕
そうですか…。でもわざわざ部長自らが出向いてくるなんて…。こちらには支店長が居る訳ですし…。
それに――
[少し複雑そうな表情を浮かべ]
お子さんや、支店に残った他の人たちの負担も…並大抵では無いと思いますが?
[言い難そうに言葉を紡ぐ。変わりないという言葉には、僅かに笑みを浮かべ]
えぇ、ここは支店と比べて随分ゆったりと過ごせるので…。
そう言えば、秋芳さんと牧原さんは席を外して居るのかもしれませんね。オレ、打ち込み作業に没頭していたので、詳しくは解らないんですよ。
…支店長が…気を?
――部長、それ本気で言ってます?
[疲れている所為だろうか?心配するように那須の顔を覗き込む。]
娘は――話をしたら理解してくれました。
支店の皆も、私の考えを納得してくれました。
――私にはここに来るべき理由がありましたが、それを通すために必要なことは、できる限り済ませてきました。
――本気で――いえ、その――
[チラリと亜久の姿を横目で見て、声を潜め]
そう考えたほうが、こちらの気も楽ではないかと。
[近藤に顔を覗き込まれ、僅かに瞳が揺れる]
そうですか…。
皆さんから納得を得られたのでしたら…うん、大丈夫ですね、きっと。
――それに…本音を言うと心強かったりします。部長が来て下さった事が。
やっぱりオレ、福岡支社の面々とこれからも仕事をしていきたいと思っていたし、それに――…
[ちらりと亜久を捉えて声を潜める那須の姿に、くすくすと笑みを零す]
支店長はあんなですからね。頼りになる人物が欲しかったんです。
[揺れる瞳をじっと覗き込んだままで]
〔現時点での施設長は、一番古株の馬事次長ということになる。重責だろうが、今朝から那須と打ち合わせもあったようなので忽ちに支社全体へのダメージが表れたりはしないのだろう。――ことが長引きさえしなければ。〕
では、部長にお預かり戴いていた近藤くん絡みの
案件は…自分が引き取ります。
〔予想された歪みが最小限で済んだことに感謝しつつ、
ファイルを手にデスクへと戻り〕
頼りになりますか?――私が?
[軽く表情を崩して。
しかし覗き込まれる視線には、釘付けにされたように微動だにせず]
――少し、お話があります。
どこか、邪魔の入らないところで――。
[近藤だけに聞こえるように、小さく囁いた]
えぇ、少なくてもあそこに居るボンクラ支店長よりはずっと。
[相変らず赤鉛筆片手に競馬予想をしている上司を、視線だけで捉えて、頷く]
――話…ですか?
……解りました。
[囁く声に軽く瞬きをして。那須の申し出を承諾した。]
アルバイト 羅瀬 瑠兎は、誰でも の勤務態度を褒めることにした。
比較対象が支社長ですか――。
[複雑な表情をしている]
――どこが良いのでしょうか?
こちらは全く不案内で――。
[場所の選定を求め、再び訊ねた]
おや?比較対照相手に不満ですか?
[複雑な表情の那須に、再び笑みを零し]
オレも場所はあまり解らないのですが、近くに会議室がありましたから、そちらでも良いですか?
…この時間なら誰も使用しないみたいですし、本社の人間はこの階には滅多に足を運ばないらしいですから。
[口許に緩く笑みを浮かべて。案内するように先回りで部屋を後にする]
〔開き直れば、多忙さにも大分慣れが出てくるのか、[11]件の問い合わせ回答待ちを残して、数日振りに空白時間が生まれた。
手元の電話が鳴ればまた忙殺されるのだろうが
――些か気が抜けて椅子の背に凭れ〕
……
…
〔隠しへ手を入れて、其処へあるものを探る。
銀のホルダーがついた鍵を、指先に手探って
…間を置いて湧いてくる安堵に、*今は身を浸す*〕
いえ――亜久支社長と私などを比較しては、亜久支社長に失礼です。
[しれっと。
しかし会議室の言葉と共に見せた緩い笑みに胸騒ぎを感じ――なれど]
分かりました。
[了承し、近藤の後ろについて部屋を出る]
[返される返答に一瞬だけ考え込むが、表情はすぐに戻り]
ご謙遜、お上手ですね、部長って…。
まぁ、そんな所が――……なんですけども。
[途中独り言のように呟いては廊下沿いの壁を伝い]
こちらだったら、大丈夫だと思いますよ?
[一角にある会議室のドアを開け先を促した。]
―ワーキングルーム―
今回は部長だけですか…取りあえず助かりましたね。
[1つしか辞令が出なかった事に安堵すると同時に疑問が浮かぶ]
それにしても…何故なんでしょうね?人事の人が気をきかせてくれたのかはたまた他の誰かが握り潰したのか…それとも…。
[そこまで言って頭を振る。今それを言って何になる?]
[だだっ広い部屋に残されたのは、亜久一人]
……ふむ。
[広げた競馬新聞に赤鉛筆の先で開けた穴から、連れ立って部屋を出て行く二人の姿を追いかけて]
ふむふむ。
[ちょっと楽しそうに笑うと、くるりと椅子を回転させて*窓の外を見た*]
――何、ですか?
[途中言葉が聞き取れず、首を傾げ]
本当に、作り自体は福岡支社の三階を思い出しますね。
[促されるままに、会議室の中に]
何でもありませんよ?部長が気にすることでもありませんから。
そうですね。支社と同じような作りなので、皆さんが居ない事が少し物寂しく感じてしまいますよ…。
[那須の後から会議室の中に足を踏み入れ、ドアを閉めた。]
で、お話ってなんですか?部長…いえ、今は那須さん、そうお呼びするべきでしょうか?
[近藤の言葉が何だか余所余所しく聞こえて、ちくりと心が痛む]
――どちらでも――。
[僅かに視線を床に落として。
何から話すべきかをじっと考え]
――――。
[言葉を選びあぐね――ゆっくりと近藤の傍らに近寄ると、そっとその身を緩く両腕で抱きしめた]
――ワーキングルーム――
………只今、戻りました…。
[早朝から打ち合わせ、外回り、回りに回って約[09]件。帰ってくる時間も予定より65分程遅くなってしまった。昨晩の寝不足も祟ってか眉間にはこれ以上深くはならない位の底の見えない皺、疲労のピークを越して若干目も据わり気味だ。]
……仮眠を、いただきます…。
[自分のデスクに荷物を置くなりふらふらとUターンして来た道を戻り]
…15分で、起こしてください…。
[誰に告げるでもなくそれだけ呟くと、携帯の目覚ましでセットするという術も頭の中に思い浮かばなかったのか那須の異動の話も聞かぬまま*仮眠室へ*]
[『どちらでも――』
その言葉を聞き、近藤は溜息を吐く。
何時だってそうだ。彼は自身の本心など口にしない。]
だから…あなたが見えないんだ…。何時だって…。
[口篭るように一人語ちる。
と、突然。
ふわり――
体を包まれる。与えられた感触に、瞬きをして――]
――那須さん…?
[どうしたら良いか判らず、僅かに戸惑いながらも愛しさを込めた声色で彼の名を呼んだ。]
私にだって、近藤さんの本心が見えない――。
[抱きしめる腕に、僅かに力が籠もる]
どうして、メールの返事をくれませんでしたか?
ずっと――待っていたのに。
牧原さんと二人でこちらに来て、やはり彼のことを――?
[近藤の肩口に額を押し当てるようにして、声を絞り出す]
─自宅─
[猫に餌をやりに一度自宅へ戻っていた。
ご機嫌斜めの姫君をなだめつつ、携帯で誰かと話している。]
…ありがとうございました。
[深々と頭を下げると、向こうからは困惑の声。]
『…ありがとう、なんて…
…すごく久しぶりに聞いた気がする…。』
…もう遅いし、{6}件は明朝だな…
〔あれからすぐ立て続けに電話を受けたあと、
他支社や配送センターへ再度の照会をかける。
既に留守電になっている所を見切ると、
軽く前髪をかき混ぜて〕
……切りがいいので、一度下がります。
次長、皆をお願いします…
ある程度は自主性に任せていますので、
時折声をかけて戴くだけで結構です。
〔電話を受けている間に帰社したらしい
神部には、会釈だけ向けていた。
憔悴した様子が気にかかって、自分も席を立つ様子〕
[肩に感じる重みと微かな温もりに、何かを吹っ切るようにふっと息を吐き]
メールの件については、ただ謝るしかありません。内容は逐一チェックしていました…。
しかし、電波状況が悪く送信できなかった…。
――あなたが返事の来ない携帯を握り締めていたであろうその時に、オレも伝えられない思いを持て余しそうになっていた。それを信じるか信じないかはあなた次第です。
牧原さんの事は…好きですよ。でもそれだけの存在です。手に入れたいとか、触れたいとか。欲望が絡むまでの思いは彼にはありません。憧憬――。その言葉が一番しっくりくるのかもしれませんね…。
――いえ、起こしません。
では…お先に失礼します。
〔神部を起こすのか、という馬事の問いへは
簡潔に応え。次長も其れを了承する様子〕
…羽生くん、羅瀬くんと瀬戸くんを
そろそろ帰してやってくれ。
憶えたばかりの仕事が楽しいらしくて
助かっているが…明日もあるからな。
〔隣席の羽生へと声をかけて…頼む、と
短く添えてから退室する。一度給湯室へ
寄ってから、仮眠室へ降り――〕
『…おじいたまもね、なんかうれしそうだった。
やっと、会社の事に興味持ってくれたんだなって。』
[いつになく殊勝な、電話の向こうの声。]
『ねぇ、アスマきゅん。
ぼくさぁ…おじいたまの役にたてるようになれるかなぁ?』
[意外な言葉に幾度か瞬くが、静かに微笑む。]
なれますよ。
飽きずに、投げ出さずに、真剣に学び、真剣に働けば…きっと。
[電話の向こうから聞こえるのは、すすり上げる小さな泣き声だった。]
電波――?
[少し不思議な表情で、近藤から片手を外し自分の携帯を取り出す。開いて見ると]
圏外?そんな――。
[拍子抜けしたようにぽかんとして、そして小さく笑みを漏らす]
いったいどういう建物なのでしょうか、ここは。
あんなに、あんなに、返事が来ないことを悩んだのに。
好きだけど、それだけ?憧憬?
[どういうことなのか、確りとは理解できないようで]
では、私のことは――?
[じっと近藤の瞳を覗き込んで、訊ね]
[電話を切って、しばらく感慨深かげにそれを眺める。
足元にじゃれつく猫がにぃにぃ鳴くのに目を細め、
もう一度しゃがみこんで頭を撫でる。]
…じゃ、行ってくるよ。
[自分の言葉に慌てて携帯を取り出す那須に、小さく噴出して]
ね?嘘は言っていないでしょう?
何故か圏外なんですよね。どうしたものか…。
[緩やかな笑みを浮かべる。そして牧原の事を更に言われると]
那須さん…自分より優れた人や、目標にしたい人に近づきたい時、あなたならどうしますか?
オレは…あなたが見て来た通りにしか動けない人間なので…辺りの人には随分誤解を与えてしまうんですよね。
[困った癖なんですが。と、苦笑を漏らし、続いた問いかけには]
一番大切な人です。出来ればこれからも…部下とかではなく、一人の人間として。傍に…居たいほど――
[覗き込まれた瞳を逸らさず、キッパリと答える。そして――]
まぁ、解りやすく言えば…愛している。と、言う事でしょうね。
[告げては那須の体に腕を絡ませ自分へと引寄せる。きつく抱きしめる為に。]
――2階 仮眠室――
〔すぐ目覚められるようにとか、薄明りが灯されている室内へと。半ば倒れこむように眠っている神部のいる寝台の傍に胡座をかく〕
……。…
〔疲労濃い面持ちを見遣って、微かに表情を翳らせる。
給湯室の冷蔵庫から持ってきたミネラルウォーターと
軽食の類を横へ置き〕
…疲れさせてしまって、申し訳ない…。
自分の我侭で。…
[さすがに自分は、目標にしたい人の手を取って冷たくて気持ちいい――などとはしないと思わず口をついて出かかる。
が、その前に確実に心臓と脳天に同時に強烈な一撃を与える言葉が近藤の口から発せられ]
――ぅ、ぁ――・・・?
[一瞬言葉を忘れたように固まり、やがて徐々に笑っているのか泣いているのか分からないような表情になる]
ほ、んとうに、――
[しかしそう言う間にも腕は絡め取られ、身体は引き寄せられる。自らも近藤の身体に腕を回し、しばしその温かみを味わうが]
しかし、いったいいつから?
そもそも、私とあのような関係に及んだ理由が――。
[疑問は次から次へと湧いてきて止まらない]
[アクセルを踏み込む。
愛車はいつもと逆の道のりを、夜の闇を切り裂くように走る。
2つの懸念の双方が、何とかなったのか、やや清々しい思いで夜風の中を走る。]
しっかり、留守を守らなくてはね。
[例えもし、またあの場所に呼び戻されたとしても、以前よりはうまくやっていけそうな気がした。]
――2階 仮眠室――
[仮眠室に着くなり一番近くの空いたベッドへうつ伏せに倒れ込み。そのまま意識を失うように眠ること15分、仮眠室に着くまでに思い出したのか目覚ましをセットする余裕はあったらしい「ピピピ」と目覚める時間を告げる電子音が耳元で響き、顔は起こさぬまま枕元の音の発信源を手探ると慣れた所作で音を止め]
……
[顔をずらして掛けたままだった眼鏡の端で小さな時刻表示の文字を読み取ると大きく息を吐いて再び枕に顔を埋め]
……あと、2分…だけ…
[延長の申請を呟くと僅かに浮上した意識を再び微睡みの中で遊ばせている]
――2階 仮眠室――
[仮眠室に着くなり一番近くの空いたベッドへうつ伏せに倒れ込み。そのまま意識を失うように眠ること15分、仮眠室に着くまでに思い出したのか目覚ましをセットする余裕はあったらしい「ピピピ」と目覚める時間を告げる電子音が耳元で響き、顔は起こさぬまま枕元の音の発信源を手探ると慣れた所作で音を止め]
……
[顔をずらして掛けたままだった眼鏡の端で小さな時刻表示の文字を読み取ると大きく息を吐いて再び枕に顔を埋め]
……あと、2分…だけ…
[延長の申請を呟くと僅かに浮上した意識を再び微睡みの中で遊ばせている]
〔とは言え…昨夜の自分の言い草では、仕事上での
厚い信頼というような意味合いで解釈されていそう
だとも思う。――(08)割くらいの確率で。〕
――、…
〔やがて身動ぎと共に呟かれる言葉へと、少し逡巡し。
彼には見えないだろう頷きを馳せる〕
…眠って下さい。2分と言わず。
〔耳触り良いようにと落とした声音で囁いて〕
[那須の口から漏れた言葉に、思わず手を緩め――]
那須さんは何でも知りたがる方なんですね…。
[くすり、笑みを零してから]
まずは何時からそう思ったかですよね?
正直自分自身の思いに気付いたのは、那須さんから二人きりで会うのは止そうというメールが届いてからでした。
正直離れるはずは無いと思っていた相手からの、突然のメールに、随分取り乱したものですが。
でもあのメールのお陰で、自分の本心に気付くことができたと思っています。
関係についてですが、初めは…勿論今言ったような感情なんて有りませんでした。オレはあなたに同じような屈辱を味わわせたかっただけですし、第一あなたには妻子が居た。オレには彼女も居ましたしね。
だけど――回を重ねてもあなたはオレを拒まなかった。一度も。きっと、二度目の逢瀬から、知らず知らずの内にあなたに惹かれていっていたのでしょうね。
素っ気無い態度は自分自身への防御線だったのでしょう。
傷つかない為の――。
これで、少しはオレの気持ち、理解して戴けました?
ええ、知りたいのです、何もかもを。
きっと私は、自信がないのです。こんなに歳が離れた人間――おじさん――を、本当に相手してくれるのか――。
[近藤の言葉をじっと聴き、「同じような屈辱」にぴくりと身を微かに震わせたものの――]
(――それはきっと、無理をして聞きだすものではなく、本人から話してくれる時期を待つべきなのでしょうね――)
[そう判断し]
――きっかけが何であったかはともかく。
[しばし逡巡して]
それが今の二人の関係を形作る礎となったのであれば――ごめんなさい。つい、感謝してしまうところでした。近藤さんは辛い気持ちを抱えていたというのに――。
[申し訳なさそうに目を伏せる]
係長 紅練 遊馬は、平社員 羽生 栄太郎 の勤務態度を褒めることにした。
係長 紅練 遊馬は、アルバイト 瀬戸 里久 の勤務態度を褒めることにした。
係長 紅練 遊馬は、主任 伊香保 仁 の辞令を破棄することにした。
[心地良い声色に曖昧な頷きを返し暫し眠りに浸っていたが、2分より大分遅れた時が過ぎ慌てて身を起こした姿は寝過ごしの時の切羽迫ったもので。]
……っ!
……?
[一瞬此処が何処だか把握できずに寝台に座り込み視界を廻らせて。傍の人影が伊香保だと判ると僅かに瞠目し]
……お…はよう、ございます…。
[寝起きの低い声で伊香保に挨拶し。困惑は隠し切れずに声に混ざる。昨日の言葉が頭から離れなくて、未だに自分が誤解して解釈している可能性もあるのだ。(04)割位の確率で。]
─ワーキングルーム─
ただいま戻りました。
…皆さんも、ご無理をなさらず。
[入れ替わりに帰宅する次長に、君の分だと…ソーサーに取り分けられた寿司を渡され、
礼を言うと、自分のデスクへ。
パソコンを立ち上げ、画面に向かう。
ふと、手元に当たったのは、ブルーベリーのサプリメントの小さな箱。
ずり落ちてくる眼鏡を中指で直しながら、それをまじまじと見る。]
…お戻りになられるまで、なんとか持ちこたえなくては。
[ふた粒ほどを口に含むと、キーボードに指を滑らせた。]
自信が無い…?おじさん…?
ねぇ、那須さん。歳の事とか、おじさんなんて事は…オレが判断することじゃないですか?
そんなに不安に駆られなくても――もう、オレは逃げませんから…。
[困ったように眉尻を下げて。申し訳無さそうに視線を伏せる仕草には、そっと手を差し伸べ頬に触れ]
那須さんと出逢うきっかけになった出来事は、オレにとっては今でも歓迎できるものではありません。ですがそのきっかけが無かったら。今こうして触れ合う事すら無いと思えば…、過去なんて…些細な事なんです。
だから…気にしないでください。
時が来たら…全てお話しますので。
[こつん――
甘えるように自身の額を那須の額へと当てた。]
〔半ば夢裡の頷きに、ふく、と和む笑みを燻らせる。
――あまり寝顔を見ているのも失礼かとは思うが、
自分も神部の寝台へ肩を凭れさせて時間を過ごし。〕
――、む…
〔やがて彼が跳ね起きる勢いに驚かされるも、その後の様子に
やや目許は和らいで…胡座をかいたまま会釈して〕
…おはようございますと言いたいところですが、
職務命令で眠って戴きます。
…自分も休みに来ました。
〔意志の出所を入替えながら、説明を加える。
どうぞ横にと促す態で、てのひらを伸べ〕
――はい。分かりました――。
[様々な記憶が、脳裏を過ぎる。それらを全てひっくるめて、思い出ごと、愛しげに近藤の身体を抱きしめる]
近藤さん、私はあなたを追いかけて、あなたを取り戻すためにここに来ました。――他の人には、内緒ですよ?
[くすりと笑う。そして少し逡巡し口篭りながら]
その――あ、愛してます――
[顔を見られないように、近藤の耳元に口をうんと近づけて、囁いた]
主任もああ言ってますし瑠卯くんと里久くんはそろそろ家に帰って…。
[そこまで言って漸く里久が一体今何処に住んでるのかと言う事に思い至る]
…なんなら瑠卯くんの家に泊まっても良いですよ。兎に角ちゃんと休息を取る事。分かりましたか?
[二人を笑顔で追い出し―少し脅えていた気もするが気のせいだろう―自身は誰かが戻って来るまで*仕事に専念する予定*]
少し強引過ぎたでしょうか?兎も角現時点での役職予想です。
保守派:係長
秘慝恋愛者:主任&副主任
スパイ:瑠卯
これでFAにします。
[伊香保の声色は何時もと変わらぬもので、それが逆に安心させられる。ずれた眼鏡を指先で位置を直し]
……命令…ですか…。
[有無を言わせぬ言葉に押し黙り、それとは違う意味でもまた押し黙る]
……。
[伸べられた手に緩く否定の首を振り、同じように寝台に胡坐をかくと暫しの間沈黙していたが]
……昨日の…言葉の、意味を……ずっと、考えていました…。
[目を伏せて足先を見つめながら言葉を紡ぎ]
オレを取り戻す為に?
[那須から打ち明けられた言葉に、今度は近藤がポカンとしるが、すぐに笑みを浮かべ]
那須さんもやる時はやるんですね。カッコいい…。
もちろん、内緒です。楽しいですね、童心に帰ったみたいです。
[感嘆の溜息を漏らす。そしてたゆたいながらもそっと耳に落とされた本音に――]
オレもですよ。なたゆさ程あなたの事を愛しています…
[意地の悪い笑みを浮かべると、顔を隠すように耳を寄せた那須の頬を引寄せ、軽く*唇を当てた*]
「なたゆさ程」…?
思わずぐぐったけど引っかからない。
どんな単語のtypoなんだ???
け、見当つかないんですけど!
これはもしかして、解読できるかどうかで愛が試されているのかッ!?
……。安心させて下さい。
〔暫しの間を置いて、偽りのないところを口にする。
微睡から急速に引き戻された神部の顔色を確かめて
――黙するひとときは、柔い瞬きと共に待ち〕
…はい。
煩わせてしまって、申し訳ない。
――もう一度、ご所望でしょうか。
あぁ、無理せず休みなさい。
…倒れられては困りますから。
[バイト二人が帰るのを見送って、残り物の寿司を摘みながら仕事をする。
がらんとした室内。
居ないものは帰ったか…仮眠室で休息をとっているのだろう。
キーボードを打つ音だけが、静かに響く。]
カッコいいですか?
[そう言われて、気恥ずかしく面映い感じはするものの、悪い気分ではない]
いつまでも昼行灯ではいけないと思いまして――。
[そして、自分自身を「目標にしたい人」と思ってもらえるように磨けばよいのだと、近藤の話を聞いたことで決心をする。少しずつ、妻を失う前の敏腕営業マンの顔を取り戻して。しかし仕事だけでなくプライベートもしっかりと楽しんで。
――できるはずだ、今の自分ならば]
[近藤の、いつものような意地の悪い微笑みが、自分の頬に落ちてくる。その感触に目を細め、背筋に歓喜の震えが走る]
近藤さん――
[近藤にゆっくりと顔を向けると、初めて自分から、その唇に軽く*触れた*]
…判りました…。
[疲労と言葉に誘われるように緩く頷く。伊香保を見ることができなくて顔をあげることができぬまま視線を泳がすこともできず、足先一点を見つめ続け]
……。
[二度、否定の意で首を横へと振り。浮かぶ言葉が喉より先に出てこず、何度か口を開いては紡ぐことを繰り返していたが]
……あれは…仕事の意味…では、ない方…ですか…?
[それが一番今日一日悩んでいた内容なのだ]
[例の彼が、祖父へと進言したのが聞き入れられたことを、
もう一度確認して安堵する。]
…やはり、貴方が必要なんですよ。
[誰にも聞かれぬような、小さな呟き。
それが必要なのは、このオフィスになのか、それとも…。
小さく首を横に振り、画面の中のデータベースへ集中。]
…助かります。
〔訥々と交す言葉には、含まれるもの多く…
其処へ耳を澄ませることは多分幸せだ、と此方は思う。
ただ目の前の神部が懊悩する様を見詰めて〕
…そうです。
双方でもあります。
〔穏やかに彼の問いへ応えて、漸く唇を笑みに端引く。
胡座の両膝へ手を乗せて、深々と彼に頭を下げ〕
逆の訊かれかたをされたら、堪えるところでした。
――有難うございます。
そう…ですか…。
[肯定の言葉に緩く細く安堵の息を吐く]
…私一人が、誤解していたら…
貴方の信頼を裏切ることになるのだと…其れが心配で…
[緊張の糸が解れたのか小さく肩を震わせ、戸惑いを隠さない僅かに眉尻の下がった表情で伊香保を見ると]
…変わった方だ…。
[口角を緩く上げて、されど穏やかな笑みを見せ]
…今…それを嬉しいと思う私も…
変わり者なのかもしれません…。
〔応えは言葉より先に、吐息で為され…此方も、肩の力が徐々に抜け行き。そうなって初めて、幾分強張っていたことを自覚する〕
…む、…
神部さんから裏切られることがあるなら、
それは自分が至らん時です。
〔一度口をへの字に結ぶも、神部の表情が常と
異なる移ろいを見せるのへ薄く開かれもし。
――次いで彼の言葉に頷きを見せ〕
……。
…あー…いま、驚いているのですが…
それ以上に、よくも惚れさせてくれたなと
懲らしめてしまいたくもありますね。
〔くっと堪え切れない態で珍しくも笑い声を漏らす〕
…傍に、居て戴きたい。神部さん。
…さて。
[キリのいいところまで終わったらしく、パタリとパソコンを閉じる。]
そろそろ、休んでおきますか。
[小さくあくびを噛み殺しつつ、部屋を出る。
誰も居ない暗い廊下を歩いて、エレベーターのボタンを押す。]
〔ややあって胡座を解くと、傍らのミネラルのペットボトルを神部へと差し出す。手元のピルケースから取り出した睡眠導入剤を1錠、自らの口元へ持っていき
――かり、と小さな音がして白い錠剤が割れ〕
……過ごし足りないのは、山々ですが…
〔口の中に残る半分は、水も含まずに自ら飲み込む。
唇に乗るもう半割れを、押しつける態で神部の唇へ渡し〕
――…3時間ほど、眠りましょう。
この量なら寝過ごしたりはしませんので、ご安心ください。
〔消耗したであろう彼を労う態で、間近で告げる〕
[足音は、聞こえてしまっただろうか。
そんなことは、どうでもよくて。]
…邪魔をしては、なりませんね。
[医務室のベッドを借りて、*一夜を過ごすことに。*]
…ご謙遜を…。
私は其処までできた人間ではありません。
…ご期待に添えれるよう尽力は致しますが…。
[勝手に緩まった眉間への力が頭の奥の頭痛を呼び起こし、こめかみに手を添えながら眉を微かに寄せ]
……俺も今、驚いています…。
[流れるように出てきた自分の言葉に今更ながら羞恥を感じる部分もあり、指摘されれば目を伏せてボソボソと呟く言葉は僅か砕かれたものとなり]
……渡した鍵……が、返答には…ならないでしょうか…。
[今はそれが精一杯の肯定なのだと、言葉を区切りながらポツリポツリと囁いた。]
〔見た目は変わらないまでも、幾分か脈を早くする
此方には、足音は届かなかったらしい。――が、
踵を返す人の齎す空気の流れにか、仮眠室の扉が
微かな音を立てて閉まったのは聞こえた〕
……、…
〔今、…と唇は言いかけるも、目前の彼の羞恥心を
これ以上刺激するのはやめておくようで〕
[渡されたペットボトルの意が判らぬまま伊香保へ説明を目で問い。重ねられる唇に瞠目するも拒むことはなく、押し付けられる違和感には僅かに眉を寄せ]
――………ん……
……判りました…。
[伊香保の言葉から違和感の正体を推測すると、心配も残るが大人しくペットボトルの蓋を捻って一口水を含んで飲み込み。薬を飲んだ、という意識が薬自体の効力よりも先立って眠気を呼び起こし、目を伏せて緩く息を吐き]
…伊香保……主任、ももう休まれてください。
引き止めてしまい…すみませんでした…。
[呼称を急に変えることにも違和感と躊躇いを感じ、逡巡した後結局は従来の呼び慣れたものを選び。意識は徐々に眠りのものへと誘われているのかゆっくりとした口調で、扉が閉まる音にも気づかないまま伊香保へ頭をさげた]
/*
間違いなく中の人は3時間で起きれませんが(´-ω-)んぐー。
眠くてもう自分が何打ってるのか訳わかんなくなってます。
ごめんね!眠いんだ!明日仕事休みたかった…orz
…敵に回したとしても、肩を並べていても…
魅力ある方だと、思っています。
〔率直に口にして、神部の仕草へ気遣わしげな
視線を向ける。彼の両肩へ手を添えて、やんわりと
身を横たえさせるようで〕
……有難う。
そうですね…受け取っていました。
〔僅かに一人称を崩す彼に、此方も砕けた礼で応じる。
自分を信頼して薬を飲む様子には、いとしさからか
その髪を梳き撫でて…僅かに目を細め〕
…はい。
…得るところの大きい時間でしたので、
自分は構いません。
…おやすみなさい。
〔襲う眠気を隠さない神部へと、頷きを落とす。
彼がうとうとと微睡み始めるのを確かめてから、
此方も向かいの寝台で休む筈で。
良い頃合に目が覚めたなら、彼に那須の栄転と決意を
伝えるつもりだ。そして、その説得材料となりうる
成績を叩き出すためにと、*共に階上へ向うのだろう*〕
……あまり…甘やかさないで下さい…。
[誘導される力に抗うことなく体を寝台へと横たえるが所作、言葉の一つ一つに込められる優しさに委ねてしまいそうになる怯えを吐息と共に囁き。其れはそう間も無く寝息へと変わるのだろう。]
……おやすみ…。
[低いトーンで紡ぐ些細な言葉に返される声、満たされる何かを感じながら待ち構える激務までの暫しの休息の時を久方振りに穏やかな眠りで*迎えることに*]
平社員 羽生 栄太郎は、アルバイト 羅瀬 瑠兎 の勤務態度を褒めることにした。
[気だるく目を開けると天井は白く、ほのかに薬品臭の漂う室内。]
…あ……?
[病院だろうか?と、寝ぼけた頭は思い、きょろりと辺りを見回して、そうではないことに気づく。
…倒れた?
そういう訳でもなさそうで。
白い寝台の上、寝乱れた長い髪。]
[ゆる…と、頭を上げる。
少しずつ、状況を思いだしてくる。
倒れて運ばれた訳ではなく、寝る気で入り込んだような。
仮眠室もあるのに、何故?]
[そこまで寝起きの頭で考えて、]
……!
[耳朶が熱くなるのを感じた。
ドアの隙間から漏れる灯り。
そして、その隙間から垣間見た……]
いいじゃないですか。
あの二人なら、お似合いでしょうに。
[そう、思っているのに…
胸の中には、それだけでは済まないまとまらぬ気持ち。
小さな溜め息と共に部屋を出て、熱いシャワーを浴びに行く。
…不安定なのは、きっと疲れているだけなんだ。]
[水滴の粒を、全身に浴びる。
あの擦り傷は、まだ僅かに色を残したまま。
すべて流れて消えてしまいたい。
そんな気分すらも、水滴と共に排水溝へ流していきたかった。]
[長い髪を乾かして、着替えて自分のデスクへ戻る。
吹っ切るために仕事に集中。71件ほど終わるまでは、声をかけても反応すらしないほどに。]
〜〜昨夜、あの後〜〜
[近藤とは、結局そのまま別れた。少し残念そうな顔が、あの日の近藤を思い起こさせて胸が痛む。あの翌日は妻の命日で、娘との約束のケーキ作りと墓参りを理由に家に戻ってしまったのだ。
あの時、時間があれば――そんなことを考えて、首を振る。今の気持ちと決心は、あの時の比ではないのだ。きっとこれが最善の道だったのだと、そう考えて。
拗ねたように尖らせるその唇をもう一度だけ啄ばんで]
今のうちに連絡を取っておきたい人物がいます。
今回私がこちらへ来たのは、「栄転騒ぎを白紙撤回していただくため」です――分かっていただけますよね?
[わざとそこを強調して。
しかし本音を言えば、あまりの気恥ずかしさにその場から消えてなくなってしまいたかった。「愛してる」など、初めて言った。――見合い結婚の妻にすら、言った覚えがなかった――。努めて平静を装ったつもりだが、自分でも分かるほど火照った耳の色は、近藤には筒抜けだったろう]
[無理矢理身を引き剥がすようにして近藤と別れると、だだっ広い部屋へと戻りパソコンにLANコードを繋げ立ち上げる。本社の社内向け電子広報ページを開くと、入力を促されるIDとPASSWORD。少し悩んで福岡支社と同じものを入れると、果たしてあっさりとそのページは表示された。
社員検索で、本社にいる人事のトップの名前を探り出す。「大臼」とピックアップされた名前の横に表示されたメールアドレスに向かい、今回のことで話がしたいと連絡を入れた]
良い返事があるといいのですが――。
[ふうと深い息を吐いて、近藤のことを考える。先ほどは、無理にでも関係を迫られれば簡単に落ちてしまったかも知れない。
――否。
思わずストップをかけてしまったかも知れない。
メールの返事の待ち時間につい始めた軽い妄想の中では、自分は「心の準備が――」などと口走っていた。がくりと机に突っ伏す。
何を言っているんだか、妄想の自分は。いったい歳は幾つになったんだ?しかもあれほど身体を重ねてきた相手に、いまさら。
そんなことを考えながら、自分は随分と古い人間だったのだと今更ながら気づいた。何でもいい、「お題目」が必要だったのだ。罪と罰、そんなものでも、あると無いとでは全然――違う]
そうまでしてでも、繋ぎ止めておきたかったということなのですね――。
[小さく呟く、何だ、最初から答えは出ていた。
果たして相手が近藤以外だったら、「お題目」があっても自分を殺せただろうか?
ふとそんなことを考える。
――否。断じて、否。
きっと、あの瞬間、すっかりと囚われてしまっていたのだろう。この魅力的な小悪魔に]
――返事がありませんね――。
[すっかり福岡支社での感覚に慣れていたが、本社の人間は定時退社などしているのかもしれない。――いや、そもそも土日は休みか?
もう一度検索をして、会長直属の秘書の名前を呼び出し同様にメールを送ってみる]
後は暫く待つしかないようですね。
[マシンの電源を落とすと、ゆっくりと立ち上がり伸びをする。この数日間、睡眠時間が絶対的に足りていなかった。今日はゆっくりと休もうと、そう思い]
――それでは、失礼します。
[結局顔を見ることはできなかった秋芳と牧原は元気なのかと、ちらりと思いながらも、ビジネスホテルへと*向かった*]
係長 紅練 遊馬は、副主任 神部 慶志朗 の勤務態度を褒めることにした。
[朝、いやもう昼だった。携帯が告げる軽やかな着信音に覚醒を促せられる。反射的に手だけが布団から出て、枕元を探った]
美優――?
[手に触れた金属のひんやりとした感触に、掴み取ると目の前に持ってきて開く。考えるまでもない、いつもの娘からのメール]
『おともだちと、なかなおりはできた?』
[そう書いてある。思わず表情が崩れる。「ばっちりです」そう返信してから携帯の時刻表示を確かめて、そろそろ起きるかと布団の中で全身を突っ張らせて伸びをした]
――あれ――?
[何かが、引っかかった。起き抜けの動かない頭で、何が違和感なのかとしばし考え――]
あの建物の中に閉じ込められているわけではないのですから、外に出ればメールでも電話でも可能ではありませんか。
[言って、思わず噴き出す。こんな分かりきった嘘を言ってもしょうがない。きっと近藤は本気で悩んでいたのだろう。連絡が取れないと思い悩んでいたであろう姿が脳裏に浮かび、じわりと愛しさがこみ上げる]
[身支度を整えて「出社」する。日曜だから出る必要はないのだが――やはり、だだっ広い部屋には自分の姿しかない。他の面々はともかく、亜久は昨日の様子から見て今頃は府中だろうか?]
福岡支社での混乱具合が嘘のようですね。
[呟きながら、ノートパソコンを回線に繋ぎ立ち上げる。メールの着信があった。会長秘書の「雄尽」からだった。急いで中を確かめる]
『会長は現在、会社対抗ゴルフ大会でブービー賞を取ってしまい、仕事の話ができる状態ではありません。資料を送っていただけましたら、様子を見て話題を振るようにいたします』
[会長の扱いには苦慮しているのだろう。この人も苦労人らしい――そう思いながら、powerpointで作成したプレゼンレポートをpdfに変換し、添付して送信する。どうかよろしくお願いしますと、言葉を添えて。
返事は早かった。内容を見て、緊急事態だと判断してくれたらしい。しかし「ご機嫌伺い」の手順を踏む必要があるため焦らずに今しばらく待って欲しい、そう但し書きが付いて]
それでも、一歩前進ですね。
[ここまできたら、腹を括ってどっしりと構えているしかない。何もかもがうまくいきますようにと、祈るように*目を瞑った*]
――本社屋内・システム部――
「つーかお前、特別事業部戻らんでいいのかよ」
[目の前で呆れたように息を吐かれ、...は漸く顔を上げた]
俺は営業じゃない。営業の人間ばかりが集まる部に
システムの人間が所属するのは間違いだろう。
「まぁ…まともな仕事がないっつー話は聞いてっけどよ。
一応あそこの所属ってことになってんだろ?
顔くらい出してきたらどうなんだ?」
……出せる顔があればな。
[それっきりで再び顔を画面に向ける...に、
金鳥は再び息を吐き出した。
「この莫迦が」と呟いたのは届きもしない]
「んでー?お前どうすんだよ、これから」
何が?
「今回の福岡支社からの栄転、部長さんらしいぜ。
話によりゃ自分からこっちに来たらしい。
発表会の件もあるし、大方栄転取り消しの申請だろ」
ああ…その件か。一応は戻るつもりだ。
システムホールの修復とセキュリティ増強の必要があるからな。
[かたかたと響き続けるキーの音。
あちらこちらから響き合い交じり合って溶け合う]
「…で、その後はどうするつもりなんだ?
『出せる顔がない』って言うくらいだ、
どうせ何かいらんこと考えてんだろ、お前」
[かた、と。キーを叩く手が止まる。
響く音は絶え間なく他の人の手元から上がっているが]
…システムハックの件の責任は大きい。
俺から何かせずとも処分は上から下されるだろう。
もしも何もなければ、転属願いなり辞表なり提出する。
「ばーーーーーーーーーーーーっかじゃねぇのかお前」
莫迦は自覚してる。放っておいてくれ。
「それが莫迦だっつってんだよ。
もーいいわ。勝手にしろ」
…言われずとも。
[ぱたん。
ノートパソコンを閉じる音は酷く静かに響く。
歩き出す音も、扉を閉じる音も、*キーの音に呑まれて*]
[...はワーキングルームで電話対応をし続ける紅練をみて挨拶をやめてすとんとデスクに座る。]
大変そうだな…でも…良く分かってる人じゃないと対応はむりだもんね…
――昨夜 会議室――
[悪戯と、甘えを含ませて頬に落とした唇に再度触れた感触は、自分から求めたものではなく那須から与えられたもので。一瞬何が起こったのかと、僅かに瞬きを繰り返してしまった。
しかし、戸惑いは一拍遅れて湧き上がって来た感情に目隠しされ。近藤はその甘い感触をしっかりと味わおうとしたが――]
『栄転騒ぎを白紙撤回していただくために、連絡を取って置きたい人が居るのです』
[そう言って身を離す那須に、少しだけ拗ねた様子を浮かべてしまったのは、求めていた先にお預けを食らったからか?それとも――]
解っていただけますよねって言われたら、反論できないじゃないですか…。
[大げさに不服を込めた溜息を吐き出すと、困った表情は宥めるように唇を重ねてきた。柔らかく啄ばむような軽いキス。
どうしてこうも可愛い反応をするのだろう。
つい先程、自分を蔑むようにおじさんと言っていた那須の言葉を思い出し、喉の奥で笑みを押し殺す。
恋は魔法だ。おじさんを愛らしく変え、歪んだ思いすら素直に変えてしまう。]
…そうですね。幾らカムフラージュとは言え、名目上は栄転取り消しの掛け合いの為にこちらに来た訳ですから、しっかり仕事をこなして頂かないと…。
[するりと解放された体で会議室のテーブルに寄りかかり、くすくすと笑みを零す。
ネクタイを正す那須の耳元が仄かに赤くなっているのに気付き、口許が緩む。
あぁ、本当にこの人は――]
可愛いね…。部長さん?
[呟いた言葉は那須には届かなかっただろう。
再び宛がわれた部屋へと戻っていく那須の後姿を見送って。近藤はそのままホテルへと帰っていった。]
――3階 ワーキングルーム――
…ただいま戻りました。
〔近場でのクレーム対応を終えて、オフィスへと戻る。
通り雨に降られたのか、濡れた上着を脱ぎながら自分の席へと。
やや時間を食ったなと時計を気にしつつ、現在の進行状況を確認――72%〕
…有難う、羅瀬くん。
繁忙期が終わったら、電話も一次対応をお願いするからな。
〔通り過ぎ様に、紅練を心配する様子の羅瀬に声をかけた〕
[次に出社したのは昼もいい位に過ぎた頃だった。
栄転になったものの特に仕事が無い現状、休日位ゆっくりと過ごしていても良いものだが、慣れない土地で時間を潰す行為はなかなか億劫なものでもある。
それならば――と、いつも通りに身支度を整え、出社する。
手にはなにやら紙袋を携えて――]
おはようございます…ってあれ?部長だけですか?いらっしゃるのは…。
[亜久は多分居ないだろう。いや、全力で居ない事は簡単に想像がついた。昨日の競馬新聞から今頃馬券の雨を降らせているかもしれない。しかし他の面々の姿が見えないのが気になる。が――]
ま、いいか。
お握り屋さんからおにぎり買って来ました。お腹がすいたらどうぞ?
[紙袋から中身を取り出し、自分もその中から一つ選んで頬張った。]
―ワーキングルーム―
[昨日は結局家に戻って―仮眠室が入るに入れない状態だったため―寝てきたので出社ついでに外回りを。感触としては16%ほどだろうか]
いまいちですね…。
[最近どうも調子が上がらないのは抱えている物が大き過ぎる故か―]
いっそ全て言ってしまった方が良いのでしょうか…。
[そうすれば楽になると自分でも分かっているのだが…]
…む、…今の雨で客の流れが変わってきたか。
〔担当分の予想外の伸びに、些か意外そうにする。
休日で売上目標が常より高く設定されていただけに
屋内でショッピングを楽しむ客が増える午後の降雨は、
思わぬ朗報となったようだ〕
お帰り、羽生くん…お疲れさまだな。
今日は、手に余る作業があるようなら
回してくれて構わんからな。
[扉が開く音に目を開ける。誰も来ないと思っていた室内に滑り込んでくる姿を認めて、微笑みを零す]
ああ、こんにちは近藤さん。
牧原さんは真面目な方ですし、恐らく本社のマシン室にいらっしゃるのではないでしょうか?福岡支社でも本社の方と連絡を取り合いながら作業をされていたようですし――私たちよりも馴染みの方が多いのではと思います。
[できれば一度顔を合わせて――と思ったものの、それで何を話すのかと自問自答する。近藤との一件は、牧原の中でどうなっているのだろう?]
秋芳さんの姿が見えないのは少し心配です。
[もしかして亜久支社長が無理矢理引っ張って出て行ったのではないかとちらりと思ったが]
その亜久支社長は、府中でしょう。
[もう、ほぼ決定事項といわんばかりに]
お握りですか、ありがたいです。今朝はビジネスホテルのモーニングを頼みました。昔は何とも思わなかったのですが、やはり自分で作ったほうが美味しいですね。そして一人の食事は味気ない。
[しゃけのお握りを取り出し、頬張る]
――栄転取り消しの申請は、どうやら持久戦になりそうです。
[声を掛けてくる2人に微笑んで]
いえ、そう言う訳にも…。
…………最近心配ばかりかけてすみません…でも、僕は大丈夫ですから。
[大丈夫と言いながらも無理してるのは明白で]
〔やがて覗き込むPCへと雫が落ちそうになって、寸でのところで上体を起こす。髪も濡れていたな、と思い起こして――机下の鞄からタオルを取り出す〕
…普段は君に任せ切りだ、偶には頼れ。
〔椅子を隣席傍へと滑らせると、卓上へ視線を走らせる。
同行したことのある案件資料を有無を言わさず手に取る。
彼の様子は、間近で見ると一層憔悴しているように見え。
少し思案して…自分のデスクから、使い込まれた手帳を取ると明日のスケジュールへちらと目を通す〕
いや…直属上長の自分が不甲斐なくて済まん。
外回りのゾーンが近いし、明日は昼飯でも一緒に食おう。
〔その場はあまり言い募ることもせず、そう声をかける。濃紺のスポーツタオルを頭から被って、軽く水気を取りながら自分の作業へ戻り。
羅瀬や瀬戸の力も借りて皆と連携を取れれば、夜半までには羽生のサポート分として22%ほど*上乗せできるだろう*〕
…………すみません。
[小さく呟き。昼食の誘いには]
…その時は喜んでご一緒させてもらいますね。
[複雑な―喜びと自責の念が入り混じったような―顔で答える]
[その様子にくす、と笑みを漏らし]
そうですか、それは光栄です。
…それじゃ好きな人はいますか?ああ、恋愛とかじゃありませんよ?
[意味深な響きを乗せて問いかける]
牧原さんは…成程、マシン室…。
確かに営業の人間と一緒に居るよりは、見知った方が居る場所に行かれた方が、何かと楽というものですね…。
[確かにと頷き、おにぎりを進めながら自分で作ったとの言葉にくすりと笑みを浮かべ]
そういえば、部長はお子さんもいらっしゃるから毎日台所に立つんですよね。…オレ、それだけでも尊敬しちゃいますね。仕事も家事もこなすって並大抵の苦労ではないでしょうし…。
――お子さんが羨ましいですね。
栄転の取り消しは持久戦ですか…。
まぁ、一度決定しているものですからね。覆すのはそう易々とはいかないでしょう。っと、お茶用意してきますね。
玄米茶で良いですか?
[那須がおにぎりを頬張るのを見て、指についた米粒を急いで口に運びながら立ち上がり、給湯室へと。]
[予想に違わず、亜久は競馬場の中にいた。傍らにはげっそりとした表情の秋芳を従えて。
自分ひとりで楽しんでいた福岡支社の映像が知らせてきた人間模様。いつかは秋芳の耳にも入るはずで…]
とにかく、久しぶりの休日だ。楽しめ!大いに楽しめ!
万馬券が来たら、婚約指輪は給料の三か月分以上に奮発だ!
[だからそんなことは言わないようにと秋芳から溜め息混じりに窘められながら]
いいじゃないか、初めての仕事が絡まない二人っきりのデートだぞ?
この時だけは上司でも部下でもない。
「印乃助さん…」「誄歌クン…」
そんな展開になっても、私はッ…!
[微妙にくねくね]
『はいはい、どの馬買うんですか?』
[亜久を華麗にスルーして、マークシートを手に取る。亜久はそんな秋芳をちょっぴり恨みがましい目で見ながら]
…せめて、飲み代くらいはお馬さんにお願いしようか。
[そう言って、二人して*パドックに向かった*]
/中/
徹夜で遊んで次の日爆睡して戻ってきてみたら2カップル成立とか。
狙ってたの全滅してるしな。
この流れだと羽生さんもエピまでフリーじゃいてくれなさそうだし、牧原さんと慰め合うか、支社長とくっつくかするk
後者が不可能じゃない気がするのが悲しいところ。
[その様子をじっと見つめながら]
…言い方を変えましょうか。
[大きく息を吸い、そして問う]
羅瀬瑠卯さん、貴方はこのメロンウォーター社福岡支社に勤める人達の事をどう思ってますか?
まったく…
[やたらとテンションの高い亜久を横目で見ながら券を購入。
実のところ競馬はさっぱりなので適当だ]
…冗談でもあんまり言うと、うっかり本気に取りますからね。
[ぽそ、と呟いた言葉は、多分周囲の喧騒で聞こえないはずで]
[資質があるのか運がいいのか、91%くらい儲かってる*かもしれない*]
…雑談村の話題に便乗して、キャラミルをやってみた。
自分も中も、SCR−SLOWです。
宇宙語話者でご迷惑おかけします。
このグッドすぎるタイミングはいったい何なのだろう?
もしかして出るタイミング計っていたとか?
やっぱり独り言潜伏していましたか?
あーうー、出づらくて済まない(汗)。
[近藤からの褒め言葉に、少しくすぐったいものを感じながら]
今までがほったらかし過ぎたのですよ――。
[今更ながらに思う。妻の身に不運が無いままだったら、たまの休みの日に家にいたら娘から「このおじさん誰」と言われる存在になっていたのではないかと。その光景を思い浮かべ、思わず身震いをする]
娘は恩人なのですよ。色々と。
本当に色々と。
できる限りのことはしてあげたいと、そう思います。
――娘に、嫉妬をしてくれますか?
[くすりと笑い玄米茶でと答え、その後姿に訊ねる]
せっかくですから、どこかへ出かけますか?
――二人で。
[最初のレースは、ちょっとばかり儲かった。それが逆に亜久を調子に乗らせ穴買いを助長し]
…秋芳君は凄いですねぇ…。
[すっかり負けが込んでしまっている。ビギナーズ・ラック全開の秋芳を羨ましそうに見ながらブツブツと虚ろな目で何事か呟いている]
でも少なくとも飲む程度のお金は何とか残したから。カードもあるし。
どこか店に入って、ぱーっと騒ごう。ぱーっと!
[最初の目的がどこかに吹っ飛びそうな勢いだ。秋芳を慰めるというより、競馬の負けのウサを晴らす*飲み会になりそうだ*]
娘さんが恩人だなんて。何か不思議な関係ですね、部長のお宅って…。
出来る限りの事ですか…羨ましいですね。
[手で扉を押さえたまま、くるりと振り返る体勢でわざと拗ねたような口調で言葉を紡いでいたが]
嫉妬…?娘さんに?
――する訳ないじゃないですか。そこまでオレ、見境なくないですよ…って…二人で――ですか?
[那須から問い掛けられた言葉と誘いの言葉に目をぱちくりさせて。しかしその仕草は瞬間に消え失せ、かわりに悪戯っぽい笑顔を浮かべ――]
デート、って所でしょうか?
断る理由も有りませんからご一緒いたします。ではお茶を飲みながら話を詰めていきましょうか…
[承諾する手はひらりと舞って。閉じるドア越しに消えていく。
やがて二人分のお茶を手に戻って来たならば、嬉しそうに那須の提案に*乗るのだろう*]
[近藤の、拗ねたような口調が嬉しくて]
それは残念。娘と近藤さんとで、取りあいこをしてくれるのではないかと、ちょっと夢を見てしまいました。
[珍しくこちらも悪戯っぽい表情を見せる。
デートかと問われると、少しはにかむ様に笑って]
――はい、デートです。
二人で行けるのであればどこでも良いのですが――そうですね、新しい湯飲みを――選んでいただけませんか?
[お茶を飲み、もう一つお握りを腹に収めると、連れ立って社屋を出た。二人ともこの周辺の地理には明るくない。多少迷いながらも目的地へと辿りつくと、真剣な表情で湯飲みの選定を*行うのだろう*]
ところで>>+51はどういう意図が?
まさかいつもどの村でもコテンパンにダメ出しされているアー(ryに春が?(無い無い
むしろ伊香保を巡って、神部、紅練、秋芳、羽生のグチャグチャ五角関係とか期待しちゃダメですかッ!?
結局、羅瀬と瀬戸はラインが良く分からなかった…。
牧原は…(遠い目
近藤とのヨリ戻しが無かったら、瀬戸の明るさに助けてもらう流れにしようかな?とか考えてました。
秋芳は、舞台のチケット渡したときの「一緒に行く必要があるか?」の答えを見て、脈ナシと判断しましたです。
今上下で確定している二組以外に、カップルできるのかな…?
平社員 羽生 栄太郎は、誰でも の辞令を出すことにした。
瑠卯くん、どうか―
[言えない言葉を届かない囁きに乗せて]
どうか考え直してくれませんか―
[はたして願いは*届くのか―*]
〔15時前に72%だった売上の推移は、
あれから[fortune]]%の伸びを見せた。
アルバイトの瀬戸が初めての店頭接客で
セールストークに才能の片鱗を見せたり、
神部がボトム専門店でのタイアップ企画を
成功させてきたりと皆が奮闘した賜物だろう。〕
…これなら、応援者の皆さんには
交代で休日を入れて戴けそうですね。
全体としての落ち込みを支え切るのは
難しいですが…
〔応援者に無理をさせ過ぎると、
今後支社間の付き合いに響く――
那須から指示を受けていたのだろう次長に、
明日の見通しを訊かれてそう答え〕
〔15時前に72%だった売上の推移は、
あれから79%の伸びを見せた。
アルバイトの瀬戸が初めての店頭接客で
セールストークに才能の片鱗を見せたり、
神部がボトム専門店でのタイアップ企画を
成功させてきたりと皆が奮闘した賜物だろう。〕
…これなら、応援者の皆さんには
交代で休日を入れて戴けそうですね。
全体としての落ち込みを支え切るのは
難しいですが…
〔応援者に無理をさせ過ぎると、
今後支社間の付き合いに響く――
那須から指示を受けていたのだろう次長に、
明日の見通しを訊かれてそう答え〕
…150%越えは、皆が揃えば
珍しくないことだけに――複雑だな。
〔少人数は少人数なりにまめに情報を交せる、
今のところ残った自分たちの強みはそのくらいだ。
今日はたまたまその爆発力が表れたに過ぎない。
――予断は許さない状況。ある程度の
長期的展望は、今いる上長たちに頼るしかない。〕
…係長……
声はかけられそうにない…が…
〔何かを忘れたいかのように、仕事に没頭する
紅練の姿を目の端に映し。此方も明日へ向けての
下準備を怠りなくと*備えはじめて*〕
/中/
今更だけど元々支社長に惚れてました設定は通用しそうだろうか。
一昨日のやり取りを見るとかなりのツンデレだけどな。
[競馬で散財した後は、やっぱり無理矢理秋芳を引き連れてちょっと寂れた居酒屋に繰り出して散々ヤケで飲み食い中]
あのメロメロスプラッシュが!
メロメロスプラッシュがあそこで減速しなけりゃ、今頃は高級クラブでオネーサマを侍らすこともできたんだが…。
[ブツブツ]
そうですねえ…
[聞かされる愚痴に適当に相槌を打つ。
強くも無いのに付き合いでそれなりに呑んだため、結構ふらふらだ]
[結構ハイ状態で喋ったり飲んだり食べたりしていたが、気づくと秋芳が「そうですねえ」しか言っていない]
……秋芳君、大丈夫か?
そういえばあまり酒は強くなかったなぁ。
[酒を無理に勧めたつもりは無いのだが、自分に付き合っていたらそれなりの酒量になってしまったのかもしれない]
いかんな、そろそろ御あいそか。
[店員を呼んで、会計を頼む]
[―――給湯室―――]
…一体、どうしたらいいんだ…
[ポツリとつぶやく。はらはらと落ちる涙をぬぐってワーキングルームに*戻っていった*]
あ、はい…大丈夫です。
……多分。
ああ、俺払いますんで…さっきだいぶ勝ったし…
[財布を取りだしたところでテーブルにぐてり]
いやいや、私が無理に付き合わせたんだから私が払う。
というか払わせなさい。
[今になって、秋芳を誘った理由を思い出したらしい]
…やっぱり飲みすぎか…。立てるか?
[カードで払いを済ませた後、店員にお冷をもらって秋芳に手渡す]
/中/
>>+65
……遠慮しておきます。
[遠い遠い目]
作業もあったりするので反応鈍いですし、
大人しく沈んでによってることにします(ぁ)
[ずぶずぶずぶ]
は、はい…すみません。
自分の分くらいは払います…
貸しておいてください…
立つのは大丈夫…かと。
[ゆっくり立ってみた。
かなりふらついてはいるが倒れない]
――雑貨店 店内――
『湯飲みを選んでいただけませんか?』
[その申し出にこくりと頷き、見つけた店内で物色をする。
正直どういうのが好みなのか解らない。暗号に適した物はもう、必要ない。だったらシンプルなものが良いのではないだろうか。]
那須さん、こういうのはどうですか?
[そう言って手に取ったのは、最近俄かに噂される職人の、一点物の湯のみ]
遠慮は必要ないぞ?私と秋芳君の仲だろう?
[大真面目な顔で頷く]
立てても歩けないとどうにもならんなぁ。
歩けるんなら、酔い覚ましと花見代わりに少し歩いてもいいんだが。
[こちらはまだ歩道の桜が咲いていたことを思い出して]
やっぱりタクシーを呼んでもらうか?
どんな仲ですか。
[一応ツッコミは入れるらしい]
歩けは…します。
そんなに遠くないですし、少し歩きましょうか。
お手は煩わせませんので…
[そのままふら、と店を出て]
[二人で並んで歩くうちに見つけた雑貨屋。その店内で近藤に新しい湯飲みを選んでもらう。
悩みつつひとつひとつに視線を投げかけながら品物をチェックする近藤の横顔を、微笑ましげに見て]
――ええ、いいですね。
[近藤の手の中の湯飲みを見て頷く。ただその説明のポップをじっと見て]
しかし一点もの、ですか。
[何やら悩んでいる様子で、選ばれた湯飲みと展示されたものを見比べていく。やがて一つを選び出し]
これならば、雰囲気が似ていますね。
こちらはコーヒーカップですし――。
[お揃いと言いたいようだ]
――こういうのは、あまり好みではないでしょうか?
[ツッコミが返ってきたことで、少し安心したらしい]
それなりに大丈夫みたいだね。
ではちょっとばかり歩こうか。
[後ろに倒れては困ると、危なっかしい足取りの秋芳の背後、一定距離を保ちつつ店を出る]
桜…綺麗ですねえ。
向こうでは、花見の暇もなかったけど…
[道沿いの桜並木を見上げながら、
どこかぼんやりした視線で呟き]
[一点ものという所に渋る姿に首を傾げていると、那須は別棚から新しいものを持ちだしどうかと尋ねてくる]
……いいえ、嫌いではないですけど…でも似てませんか?デザイン……。
まぁ、それが狙いならそれはそれで良いんですけど。
[お揃いと言いたいらしい気持ちを悟り、小さく笑む。
彼のこういう所が自分のツボに嵌り、気付かぬ内に虜になっていくのだろうかと、思いながら。]
んー、じゃぁオレこのカップにしますから、那須さんはこの湯飲みで良いことにしますか?
良かったら会計してきますんで…。
─ワーキングルーム─
[漸く受話器を置いて、こわばった左腕を撫でほぐす。
掛けたままの眼鏡は、心を隠す硝子の盾。
支社長と部長の居ない今、口下手な残りの上司よりは自分が適任と応対を買って出て。
余計な事を考えず済む程に、忙しい方が気が楽だった。]
向こうに残っている面々には申し訳ないが、戻れたときのために英気を養っておくのは悪くないと思うぞ。
せっかくの機会だから、難しいことは考えずにのんびりしよう。
[自らも桜を見上げる。視界の片隅では秋芳の様子を確認しながら]
こういう――揃いのものをどうこうというのは、私の世代では結構考えてしまうものなんですが。
[会社で普段使いするにはあからさま過ぎるだろうかと、考えなおそうとする素振りを見せ]
ああ、カップのほうは私が買います。
――プレゼントです。
今まで、そう言うものが全く無かったじゃありませんか。
娘と向かい合って暮らすようになってから、しみじみと思ったんですよ。
記念日やプレゼントなどは、大切だと。
[少し照れたように微笑んで]
真面目な時は真面目なんですよね、ホント。
不思議なことに。
[亜久の言葉にくすくすと笑い]
ねえ、支社長。
以前俺に、「気になる相手はいないのか」と仰いましたけど…
──もし、本当は支社長が気になっていると言ったら、どうします?
[視線は合わせないままに]
私はいつでも大真面目だ。
[真顔で。とっても真顔で]
…私が気になる?
それは……えーとだ、あー…まぁ、私は魅力的な人間だしな!
はっはっは!
[押しは強いが、押されるのにはちょっと弱いらしい]
しかし嘘はいかんぞ嘘は。
……他に気になってる人間が、居たんじゃないのか?
[やはり飲みすぎたのか?と心配そうな表情で、秋芳を見る]
さあ…嘘かどうかは、支社長次第ですけど?
[くす、と普段では有り得ないくらい意味深に笑って]
他に気になってる人なんて、本当にいませんよ。
支社長が勘違いなさっただけで。
別の意味で気になってる人ならいましたけどね…
[思い出すのは形見の耳飾を分け合った半身のこと]
そうなんですね。揃い物を使う=繋がっている感覚が良いのでしょうか?
ん?別に考え直さなくてもいいと思いますけど?
[会計を済ませようとして、歩き出そうとした瞬間、手に持っていた商品を取り上げられ]
プレゼントって…買ってもらうのは忍びないです。自分のものは自分で払わないと……ってそう言うことを言われたら、反論できないじゃないですか…。
[照れたように微笑む姿を見て、吊られるように笑みを零し]
……酔うと気が大きくなるタイプか?秋芳君。
勘違いなのか?おや、そうなのか?
[随分ともったいぶった言い方をするなぁと思い]
私次第と言われてもなぁ。
んじゃ、私の所にお嫁に来るかね?
[はっはっはと笑いながら]
――ワーキングルーム――
――…いいえ、それでは間に合いません。
進度をせめて37%まで上げていただかなければ…。
発表会まで日がありません…ええ、明後日までにはサンプルを。
それでお願いします、では。
[携帯をOFFにして緩く息を吐く。モデルが急遽変わった為発表会用の新作にも微調整が必要なのだが、工場との連携が上手く取れていないようだ。]
………
[声は掛けられなかったが昼間の羽生と羅瀬との会話や、先程の給湯室で見かけた羅瀬の姿も気にかかる。]
……どうも…タイミングを図るのが下手だな…。
[今更な事なのだが、自分の不甲斐無さに溜息つきながらデスクの上に散乱した書類を纏め直し]
――モノで繋がるというのはどうかと思うのは確かです。
ただ、近藤さんと離れているとき、湯飲みや、たった一枚の携帯の写真にすら慰められました。
近藤さんにはそういう感覚はもしかすると無いのかもしれませんが――。
[言いながら、妙に恥ずかしい気持ちが湧いてくる。これは、愛の言葉を囁くよりも熱烈な内容ではなかろうか?思わず誰か聞いてないかと辺りを見て]
い、いえ。気にしないでください。
なんと言うか、私だけが勝手にそう思っているだけのことで。
[顔を伏せ気味に足早にレジに向かい、会計を済ませる。贈り物としてきちんと包装し、リボンまでかけてもらって袋にいれて手渡された]
…酔ってるね秋芳君。
[さすがに戸惑い気味に、額を寄せてきた秋芳の身体を支える]
もしくは、ヤケになってるとかではないのかい?
[心配そうに、表情を読み取ろうと顔を覗き込む]
[静かに席を立ち、軽く伸びをしながら歩く。]
たまには、お茶くらい淹れてきましょうか?
いつもやってもらってばかりじゃ悪いですし。
[黒ぶちのセルフレームの分厚いレンズに表情は隠れて、
口元だけには、柔らかい笑み。]
神部クンはコーヒー派でしたっけ?
…キツい時ほど焦りは禁物です。
焦れば焦るほど、ミスを誘発してドツボにはまりますよ?
[テンパっている様子の彼に、柔らかい声色をかけ、給湯室へ歩いてゆく。]
でも確かに繋がっている証は欲しいと思いました。今回の件で…。
那須さんから届くメールが、オレには唯一の繋がりだった訳ですから…。
離れていても繋がっている証…かぁ。
案外心強いものかも知れませんね…。
[視線を伏せながら足早にレジに向かう姿に笑みを落とし――]
そう言えば体に残していた証も…そう言う意味だったのかもな…。無意識の内に…。
[誰にも聞こえないように呟く。]
[ふ、と一瞬だけ表情を翳らせる。
だがそれは本当に刹那のことで]
そうですね…酔ってます。
…忘れてください…
[支えられた手からするりと抜けだし、背を向けると
ビジネスホテルへの帰り道に足を進めた]
[秋芳の表情変化に、小さく溜め息を吐くと]
うむ、私も酔ってる。
ガッツリと飲んだからな!
[秋芳の右隣に並んで歩き出し]
酔ってるときに言質をとってもどうしようもならん。
プロポーズはシラフの時に。
その返事もシラフの時に。
そう思わんか?
[前を向いたまま、誰に言うでもなく]
どうしましたか?
[レジから戻ってくるも、まだその場に立ち尽くして何事か考えている様子の近藤に、心配そうに声をかける]
何か、悩み事でも?
…はい。
……ありがとうございます。
[声を掛けられると振り向いて紅練に一礼をし。
常にはない黒の縁の違和感に珍しいな…、等と漏らしながら掛けられた言葉に甘えることにして纏めた書類をクリップ止めすると一息つくことに。]
そうですねえ…
でもきっと明日になれば…
俺は全部『嘘』にしてしまうでしょうねえ…
[ぽそ、と掠れた声で呟くと、それっきり
ホテルに帰るまで一言たりとも*喋ることはなく*]
――1階 エレベーター前――
〔急に予定が前倒しになった商談の帰り、馴染みの病院に立ち寄った。繁忙期には体力保持の為に合間を見て訪れる場所の一つだった。
――点滴の用意をしながら、夜間外来の担当看護士が30分かかりますよと口にするのを聞いて、「血の巡りはいいほうなので10分でお願いします」と頼み込んだ――
実際かかったのは[20]分程度だが〕
…そろそろ皆、一区切りつけていてほしいものだな…
〔面々のペース配分を気にしつつ、エレベーターで階上へ。ワーキングルームへ向う〕
[把握している各自の好みに合わせてお茶を淹れ、若いアルバイトにはミルクココア。
それぞれの席に置きながら、ひとことふたこと励まして。
自分の席に戻ると、薄荷の薫りの茶を啜る。]
嘘か。嘘ねぇ。
私の可愛い可愛い秘書さんは、お酒の力を借りないと素直になれないツンデレさんでしたか?
[少し楽しげに呟いて]
嘘にするには、勿体無いですねぇ…。
[そう言ったきりやはり一言も喋ることは無く、無言のまま桜の歩道を抜ける。やがて流しのタクシーを拾い二人で乗り込むと、*ホテルに戻った*]
[近藤の笑顔に、微かに首を傾げる様子を見せるが]
次は――どうしましょうか?
まずは私の我が侭を聞いてもらって湯飲みを買いましたから、次は近藤さんのリクエストにお答えしましょう。
どこか行きたいところはありますか?
…新記録は、出なかったな…
〔かかった時間にか、やはり疲れているのだろうかと
思いつつ持ち場へ戻る〕
――ただいま戻りました。お疲れさまです。
〔常の如く、ワーキングルームの入口できちりと一礼を。一同が丁度一服する様子へ、些か安堵もするようで〕
えぇ、疲れてくるとドライアイが悪化してきてしまって。
…眼鏡の方が楽なんですが…野暮ったく見えます?
[眼鏡の事を言及されて、そうごまかす。─尤も、一応事実ではあるのだ。]
部長程は頼りがいも無いと思うけど、なんとか共に乗り切りたいところですしね。
…あぁ、本当に気の向いたときしか淹れない貴重なものですから、大事にね?
[冗談めかして、そんな事を。]
ふはは、何とかブラウザの発言枠を間違えずに済ませたぞ!
おかげで表の流れが一切分かりません!
……やっぱり、フラグだったの?秘書さんのアレって。
いやなんというか、「エピでアー(ryに(以下略」って、罰ゲームみたいな感覚でいたものだから…(汗)。
つーか、NPCで押しちゃってもいいものなの?
教えてえろ^hらいひと!
[自分の行きたい場所でと言われて、ふと考え込むような仕草を。そして浮かんだ場所は――]
では…居酒屋にでも行きますか…。
また、やり直すんです。二人が出会った時から…。
駄目…ですか?
[僅かに不安の色を湛えて、那須の瞳を覗きこむ]
お疲れ様。
…例の漆黒堂の担当者が、宜しくお伝え下さいとの事ですよ。
詳しくは、FAXした資料を確認して欲しいそうです。
[不在中に受けた用件を、戻ってきた主任に伝え、書類を手渡す。]
…伊香保主任もお疲れさまです。
[戻って来る伊香保にも一礼をし。
一心地ついたのもあるのだろう、椅子ごと紅練へ振り返り]
…眼鏡…掛けていらっしゃったのですね…。
知りませんでした…。
[誰がコンタクトを着けているか確認する機会というのもそうそうないものだが。明るい口調に自然眉も上がり、緩く首を振ると]
……いいえ、よくお似合いです。
ですが…私のものより分厚そうで…
[レンズのことなのだろう、自分の眼鏡を一度指差して示し。貴重なコーヒーには頷くと神妙な顔つきで啜った。]
……大事に、戴きます…。
…む、有難うございます…
お手数をおかけしました。
〔差し出される書類を紅練の手から受け取りながら、
深めに頭を下げる。おそらくは、病院で携帯の
電源を切った30分足らずの間にあった電話なのだろうから〕
[言われた言葉に、しばしぽかんと立ち尽くし。
やがて徐々に胸に何かがこみ上げてくるのを感じる]
――はい、そうしましょう。
やり直しましょう――。
[自分はこんなに涙腺が緩い人間だったかと、そう思いながら]
ここには屋台はないので、梯子は無理ですが。
[湿り気を吹き飛ばすかのように、笑顔で答えた]
〔ややリラックス出来ている様子の神部へも、
緩く会釈を向ける。彼と紅練が交す視線を
遮らないよう、自分は椅子を横に向けて隣席側へ
軽くずれ〕
…お疲れさまです。
明日明後日は応援者が交代で
休日になりましたので、
体力配分に気をつけて下さい。
普段、ずっとコンタクトですからねぇ。
コンタクトもかなり厚めなんですよ。
厚すぎてうっすら紫がかるくらいかな?
裸眼だと、ホントほとんど見えなくて…。
まぁ、現役時代は…あまり見えない方が緊張しなくて済むやーとかって、裸眼でステージ上がったりもしてましたけどね。
[クスクス語る言葉は、何処まで本気で何処まで冗談なのやら。]
そうですか。
彼らもアゥェー戦続きでお疲れでしょう。
休暇がてら、観光でもしていかれると良いかと。
─此処は、ほんとうに良い街ですから…。
…判りました。
そろそろ羅瀬君や瀬戸君にもオフを与えねば…。
連日働き詰めで彼らも疲れていることでしょうし…。
[先程の羅瀬の姿を思い出しながら頷き]
……それは、目に入るのでしょうか……。
[ずっと眼鏡で過ごしている為コンタクトの装着感をシミュレートすることができず、眉根を寄せながら考え込み]
…前はモデルをされていたのでしたか…
[裸眼でステージに立つと落ちないだろうか、とか紅練の言っていることが嘘か真か判断できずに小さく唸り]
[視界に捉える那須の目が潤んだように見えたのは、果たして気のせいか?
二つ返事で承諾する姿に、ホッと溜息を吐いて]
梯子は…さすがに無理ですけどね。
でもそれで良ければ…行きましょうか?いい店が有るんです。同僚に教えてもらったところなんですけどね。
[そう言って那須を案内するかのように*歩き始めた*]
…昼まで眠って、夜は野球観戦だとか。
そうですね、よいタウンガイド等
お渡しできるよう手配しておきます。
〔途中で給湯室に寄ったのか、メロンシャーベットの
蓋を開ける様子。容器は些か男の大きな手には扱い辛いか、手つきがぎこちなく〕
…瀬戸くんに至っては、口数まで
少なくなってきていますね…。
午前中だけでも、2人には休んで貰いましょう。
〔氷菓子の表面を、スプーンでかしかしと崩す。
此方を挟んで、紅練と神部が眼鏡談義を交すのを
聞くともなく耳に入れ〕
[近藤の案内で、肩を並べて歩く。
二人のことなど知る人がいないと分かる土地だからか、そもそも都会の人間は他人のことなど気にしないだろうという先入観からか、いつもならばありえない距離感に心が浮き足立つ]
――娘には、どう紹介すべきか――。
[日がとっぷりと暮れても華やかなネオンや照明が彩る町並み。
ショウウインドウの下着のディスプレイに思わず目を取られている近藤の横顔を、愛しげな視線を隠しもせずに見つめる]
取り敢えずは、とても大切なお友達、ですね。
[交換し合い右手に持つ、湯飲みの袋の重みをしっかりと確かめながら。やがて感じのいい居酒屋に辿りつくと、二人でその暖簾の中に*消えていった*]
そうですね…。
彼らも、本当に良くがんばってくれています。
入ってきたときとは比べ物にならないほど成長しましたね。
たまには休ませてあげないと…まだ多分、自分のペースを掴みきれて居ないでしょうから。
[真剣に仕事をこなし、空き時間には貪欲にマニュアルで知識を蓄えようとする新人たちに目を細め。
彼らが十分育ってくれると、きっと良い戦力になるだろうと思う。]
…そうですね、はじめての時は…泣くほど痛かったかも。
そんなの絶対入らないっ!とか思いましたし。
慣れるまでは…結構辛かったかな?ハードですしねぇ。
まぁ、慣れたらそれ無しじゃ生きていけないと思うくらいですけど。
[…あくまでも、コンタクトレンズの話。]
…と、神部さん…
昨夜の分なのですが。
ついでのようになって何でしたので、
――また改めて。
〔不意に神部へと他愛無く声をかける。
対象は明らかにしないが、やや申し訳なさそうで〕
……痛いのは…あまり…。
[目に異物を入れるということが神部にとっては信じがたいことで。紅練の体験談にますます眉間に刻まれる皺も深くなっていく。]
………?
[不意に伊香保から掛けられた言葉に該当する事項が浮かばず、首を僅か傾けて疑問符を掲げていたが]
――……わ…かりました。
[ぼんやりと明確な答えではないがなんとなく思い当たると、気難しい表情のまま小さく頷き、心なしか声も潜められてしまうようだ。]
…敏感な場所ですからねぇ。
リラックスしたほうが痛くないといわれても、つい緊張してしまって痛い思いをしたものです。
[…あくまで、コンタクトレンズのおはなし。
のみ終わったカップを置くと、ぱたりとパソコンを閉じる。]
申し訳ないけど、今夜は帰ります。
どうも、気になって眠れないのですよねぇ。
…一人寝は寂しいと、猫が鳴くものですから。
[机の上を手早くかたづけはじめ、未だ居残っていたアルバイトの彼らにも帰宅を促す。]
…若干、気になる点がなくもありませんが…
はい、潰さないよう気をつけていれば、
このまま定着してくれるものと。
〔隣席の羽生と羅瀬が交わしていた会話は
頭の隅にあるものの、紅練の言葉に頷く。
人員不足の現状を、彼らなりに理解して
励んでくれるアルバイト2人の成長は
目覚しいものだった〕
…自分は縁がないですが…最近は
眼鏡をかけている方が減っていますね。
少々の不便はどちらもなのでしょうが…
〔瞳だけ動かして神部の反応を見遣る。
どうやら伝わるらしいと飲み込むと此方も頷いて〕
――精進します。
〔…後は素知らぬ態でメロン型の容器を空にする〕
…ご馳走様でした。
〔この場にいない那須へ向けてか、
しっかりと挨拶して蓋を閉じ〕
…コンタクトの方が肩は凝らないと聞きますが…。
[でも紅練の話を聞くとやはり眼鏡のままで良いと判断し]
…いえ。お疲れさまでした。
……猫も、家族と居るのが一番でしょうから…。
[猫を飼っているのも初めて知った。紅練の知らない部分を色々と知る結果になり、アルバイトの二人にも挨拶をしながら紅練へ一礼し]
…………
[伊香保の言葉に返答する言葉が見つからずに押し黙ったまま纏めた書類を引き出しに仕舞い。今日は仕事を切り上げることに決めたようだ。]
〔コンタクトレンズの話では、神部と紅練の様子を
見比べて――内容には明るくないものの、何やら
威しているのだろうかと思いもし〕
…はい。今日は根を詰めておいででした…
よく休まれて下さい。
お嬢さんにも、宜しくと。
〔皆が帰り仕度を始めると、会釈を向けて。
此方は今少し先刻のFAX確認があるようか〕
えぇ、お疲れ様。
キミたちもあまり根を詰めすぎないようにね。
休むべき時に休んで、集中してやった方が…きっと効率もよくなるかと。
[鞄を手に、挨拶をして出て行く。
エレベーターのボタンを押せば、すぐに扉は開き。
その中へ入ると、ボタンを押してすぐに扉を閉める。
下へと降りるゴンドラの、毎日乗っても慣れぬ浮遊感。
鞄を抱いたまま、内壁へと背を預けて…小さくため息。]
…道化、ですかねぇ。
[それでも良い。…そう思うのは諦観なのだろうか?]
[愛車に乗り込み、気に入りのCDをかけてアクセルを踏む。
途中のコンビニで、少し高級なネコ缶と、ワインとチーズを籠に入れて。
久々に長い時間ともに居られるのを喜ぶように擦り寄る猫を撫でながら、ベッドに腰掛けて静かに*呑む。*]
…キミほど素直になれれば、良い?
ダメだな…キミのようではわがまますぎる。
…心がけます。
お疲れさまでした、係長…
〔おやすみなさい、と退出する紅練に向けて深く
礼を向ける。アルバイト達が帰宅するのへも
声をかけて見送り…〕
…神部さん、其方も終えるようでしたら
守衛室へ連絡をお願いします。
自分もすぐ終わりますので。
〔数枚程度の書類へチェックを入れながら口にして〕
…そうですね…。
以後そのようにします。
[今日は久しぶりにまともな睡眠を得ることができたのか思考もスッキリしていて。紅練の言葉に頷き一礼して見送り。]
………判りました。
では、そのようにします。
[静かになった室内、伊香保へ何か言いたげに目を送るも口には出さぬまま。受話器を手に取り、守衛室へ簡単な連絡を送り]
…有難う。
〔短く感謝を告げて、暫く神部が電話をする声を
聴きながら手を動かしている。〕
〔常の消灯時間はとうに過ぎている。
作業の手が早くなるのは習慣かもしれない――
書類を丁寧に位置合わせしてパンチングすると、
幾つかのファイルごとに分けて処理し〕
――昨夜は多分…どなたかに見られたと思うので。
〔感じていた彼の視線にか、ぽつと零して。
整理を終えた引き出しを閉める頃には、
館内の灯りが非常灯を残してふっと落ちる〕
…降りますか?
[守衛との連絡を終えて受話器を置くと咎める様に伊香保を見据え]
…あのようなことを…人前で……――
[しかし伊香保から衝撃の告白を告げられると言葉は遮られ。目元が一度赤くなってから徐々に血の気が下がっていき]
………だ、誰に……
[呆然とただ、呟き。暫く放心していたが灯りが消えたことで思考が戻ったのだろう、ショックが拭いきれない表情のまま手早く鞄に荷物を纏め]
……いえ。
今日は家に帰ろうかと…直ぐ其処ですし。
此処で待機する程緊急な用件も今はありませんので…。
少しでも、休める方がいいですから…
[工場からの受注の件で真の修羅場を迎えるとしたら明日のことになるのだろう。仮眠室でも休めるのだが、そこは気の問題のようだ。体力温存の最善を考えた結果がそれで。]
…宜しければ、いらっしゃいますか?
[狭いですが、と何気なく問いかけ]
…申し訳ない。
〔詰るような神部の声音には、素直に目礼を馳せる。
確かめたかったのですがと続ける言葉が、自分にも
誰とはわからない旨を含み〕
…どんな手を使っても、話は支社内から出しません。
ご心配なく。
〔低く呟いて、自分も手荷物を纏めて立ち上がる。
暗がりの中で、少しの間…じ、と神部の瞳を見詰め〕
――心惹かれるお誘いですが。
…休むおつもりなのでしょう。
〔彼の申し出には、些か面食らいつつそう答え〕
……いえ。
[詫びの言葉に緩く首を振り。衝撃の告白で諌める気も何処かで飛んで行ってしまったらしく、しかしこれ以上言及してもどうにもならない。諦めの溜息を零し]
……物騒な方だ…。
[低い呟きに緩く笑みを浮かべ。]
…噂を立てられるのには馴れています。
此方もご心配なく…。
[今回は真実なばかりにポーカーフェイスを保てるのかは未知なる問題だが。
暗がりの中、伊香保の表情を完全に読み取ることはできないが、言葉のニュアンスに否定を感じたような気がして僅かに眉を顰め]
…職務中は…仕事の話しかできませんから…
ゆっくり、話ができるのなら…と思ったのですが…
[少しでも長く…そう考えているのは自分だけなのだろうか。気持ちと共に声のトーンも落ち]
…迷惑なら、済まなかった…。
…神部さんは、直に上へ行かれる方です。
自分が足を引っ張るわけにはいきませんので。
しかし……自分が物騒だと嬉しそうに見えるのは、
気のせいでしょうか…
〔少し顎先を揺らすのは、彼の笑みに戯事めかす応じ。
各支社との連絡を密にする此方の耳にも、彼の言う
"噂"は届いていなくもないのかもしれない〕
……、…
〔僅かに置かれる間で、彼の気配が小さくなる気がした。歩幅広く歩み寄ると、相手の頬へてのひらを添え〕
…嬉しいです。
……心配しすぎてしまった、な…
〔言葉も想いも、未だ手探りは互いのようで。
幾分眉を顰めつつ、語尾を揺らす――〕
…喜んで、お邪魔します。
…精進します。
伊香保さんと並んでも恥じぬ存在であるべきよう…。
……嬉しいのではなく、面白いのです。
[切に思う気持ちは真摯な表情のまま呟き。戯れの色を含めた言葉には此方も同じ戯れを返す。]
……心配…ですか…?
[問う言葉は漠然とだが同じ事を自分も感じているのかもしれない。告げられた肯定と頬へ添えられた温かさに零れるのは安堵のもので。その項へ手を重ねて一度強く握った後伊香保の手を引いて離し、先導して前を歩み始め]
…有難う。
……案内する…15分程かかるが…
[仕事の時とは違う砕けた口調と僅かに下がった声色で、振り返ると道行きを目で促してビルを出る。]
…ところで…博多に「明太子ポッキー」は存在するのだろうか…。
[家路へ向かう途中、眉を寄せた何時もの表情で切り出した話題は例の姪からのおつかいなのだろう。些細なことからだが、少しずつ互いに探り合う*喜びもあるのかもしれない。*]
/*
あるのかなー、明太子ポッキー。
プリッツがあるのは知ってるんだけど。
検索してみたらチョクチョクは引っかかるんだけど
どれも全部プリッツのパッケージなんですよ…。
それを明太子ポッキーっていうの?
しかし29と27の恋愛とは思えない手探りっぷりですね!
なんだ…この…ピュア…幹部…とかたまに我に返ります。
伊香保さん色々な意味でごめんなさい。夜遅くまで。
…それであれば、自分も。
容易く抜き去られるような無様は晒さん、と。
〔神部と高卒の此方とでは、やはり昇進の早さも
異なるだろう。それでも、職場こそ変えたものの
11年を最前線で鳴らした自負はある。
互いに胸の裡を交せばまた――新たにする思いもあり〕
〔面白がられてしまうと、一度口をへの字に曲げて
――結局ぎこちない笑みに目を細め〕
……大事、なので。
〔漸く答らしきものを導き出して、額を寄せて囁く。
やがて手を引かれて、やや瞠目し…咄嗟に足元の
鞄を掴むと大股でワーキングルームを後にする〕
〔短い道程は、街灯の橙に月明りの蒼白が互いの影を重ね〕
…む、……あれは酒の肴だ、子供には早いと思いますが…
〔相手につられるようにほどける語尾は、まだ揺らぐ侭。
そんなことも彼にからかわれたり、逆に此方が彼をけーちゃん呼ばわりしてからかったり。
結局睡眠時間は短いのかもしれないが――
きっと深く心地良い眠りを*得られる筈で*〕
─スポーツジム─
[いつもよりやや軽めに汗を流し、シャワーを浴びた。
タオルで水滴を拭いながら、左手をスポーツドリンクのペットボトルへ伸ばす。]
………え?
[何気なく握ったはずの手からボトルは滑り落ち、床で一度跳ねて、転がって行った。]
…おかしいな……疲れてる?
[確かに、ここ数日…こわばった肘を伸ばすのが痛いときもあったが…筋肉痛程度だと思っていた。
腕をさすりながら、転がって行ったボトルを拾いに行く。
小指と薬指になんとなく痺れた感触。]
…ひと段落ついたら、診てもらった方がいいのかな…。
[ボトルの中身を口にしながら、悠長に考える。
今は忙しいんだから、仕方ないし。]
[とある有名ブランドショップ。出社前に寄ったその中で、亜久は腕組みして悩んでいた。
良く教育を受けたであろう微笑を浮かべた女性店員が、「こちらなども」と言いながらショーケースの上に高価な指輪を並べていく。亜久の身なりを見て、上客だと判断したのだろう]
しまった、サイズが全然分からん。
[その呟きに、淀みなく「日本女性の平均的な指のサイズは」などと説明を始める店員。
悪いな、相手は間違いなく女性じゃないんだ。
いっそ指輪でなくイヤリングかピアスにでも、と思ったのだが、今身につけているものに何かいわれがありそうで躊躇われる]
[結局、「サイズ直しや交換もできますから」とのことで、大き目のサイズの指輪を購入する。差し出したブラックカードを最大級の笑顔で受け取る店員を横目に]
さてはて、この指輪の行方はどうなることやら。
[あくまで嘘と言い通すならばそれでも構わない。海に投げ捨てて夕陽に向かってバカヤローと叫んでやろう。
要はこれをギャグにでも何にでもしてもらって、あの可愛い秘書さんが元気になればそれでいいだけのことだ]
そのためだけに大枚はたく私も、すっかりヤキが回ったもんだ。
[小さな紙袋に入った小さな箱の包みを受け取る。とても等価交換とは思えないような頼りない、風が吹いたら飛んで消えてしまいそうな軽い物体だ。しかし誰もがそれに金額以上の意味を籠めて手にするのだろう]
[店を出る瞬間、背後から「ご武運を」というような声が聞こえたような気がした。振り向かずに空いた手のほうをひらりと閃かせるだけでそれに答え、人ごみの中を歩き出す。
やがて会社にたどり着くことだろう。重役出勤時間に]
<中>
以後、ちょくちょく覗きます。
そもそもダミーをどこまで動かしていいものか(悩
―ワーキングルーム―
これで27%ですね…。
[朝からの書類仕事を終え昼からの準備を整える]
…これが最後の機会になるかもしれませんしね。
[今言わなかったら―言えなかったら恐らく一生言えないだろう―そんな気がした]
係長 紅練 遊馬は、平社員 羽生 栄太郎 の勤務態度を褒めることにした。
─ワーキングルーム─
[電話の合間に画面に向かい、時には受話器を肩に挟んでメモを取る。
なるべく不調は隠したかったが、それでもかばう動作は不自然に見えてしまっていたかもしれない。]
[ちらりと画面に目をやり、先週の売上速報を確認。
前年の実績を9%程上回っているだろうか?
得意先には別の者が伺う旨を告げて、自分は*電話応対中心に動く。*]
[in会社 机に突っ伏す人影ひとり]
あああああほらもう何やってんの俺
超駄目じゃん恥ずかしいいいいい
[飲んでも記憶はきっちり残る体質だったようで]
[会社に到着したのは、もうすぐ正午も回ろうかと言う時間。だだっ広い室内に入るとそこに人影は無い。
…いや、一つだけ。机と同化するかのごとく沈没する秘書さん]
おや?秋芳君だけかな?
みんなもうお昼に出てしまったか?
…酔っ払いの戯言ということにして貰おう…うん…
[ぐってり
としたところで背後から聞こえた声に飛び上がる]
ひゃあ!?
あ、お、おおおおはようございます支社長っ!
[もうおはようの時間ではない]
…おはよう、秋芳君。
[その飛び上がりっぷりを見て、「これはしっかり覚えているな」と判断。さて、どう話を切り出すか]
人がいないのは好都合。
しかも休み時間だから、仕事がどうこうと逃げ口上を打たれる心配も無い。
とってもお天気で、絶好の告白日和とは思わんか?秋芳君。
[そもそも会社のオフィス内というムードのへったくれも無いロケーションはどうなのか]
[ぶしっ(噴いた)]
こ…っ!!
[が、いつものように軽く流せず。
身振り手振りばかり大袈裟になるばかりで
ぱくぱくと開く口から言葉は出てこない。
挙句の果てには頭から煙を噴きそうなくらい真っ赤になって俯いて]
…秋芳君、その反応は、シシャチョーカッコもとトジカッコさんは勘違いしてしまうよ?
[反応があまりにも真っ当すぎてこちらも何だか調子が出ない]
いつもの私のラブリー秘書さんはどうしました?
…っ…
……無理…です。
いつものらぶりーじゃなくてすみません…
[両手で顔を覆い。謝るのはそこか]
──嘘をついて、それを信じさせることが、こんなに辛い…
[付け足す言葉は、酷く震えていて]
いつものような小憎ったらしいラブリーさはないけれど…今の秘書さんはまた違った魅力があるねぇ。
思わず抱きしめてちゅうしたくなります。
[秋芳の呟きに、しばし黙って。
そして俯く頭の上に、紙袋から取り出した小さな包みを乗っけた]
給料の三か月分です。
私のお嫁さんになりなさい。
[いつものように、ど真ん中ストレート]
はべ
[突然乗せられた包みに、大して重くもないのに妙な声を出して]
…給料三か月分って、ですから実際に言うときには
値段を言うものではないとあれほど…
………って、あれ?
[思わずいつものように突っ込みかけて、ひたりと止まる。
顔を上げかけた瞬間、ぽてりと包みが目の前に落ちてきて
反射的に受け止め]
………
[現状を認識中。]
やっぱりここは様式美に則ってきちんと言うべきだと判断した。
[何が様式美なんだか]
ほらほら、続き続き。
開けて中見て喜んで、頬を染めて思わず涙ぐみながら「あなたの手で指に嵌めて♡」って言うんだ。
この「♡」の付いた語尾のイントネーションが大切だぞ?
[認識完了]
……い
[真っ赤な頬に一筋、雫が伝い]
言えるかああああああ!!
[反射的にゴッ、と額にチョップをかました]
[ツッコミ半分、照れ隠し半分と言ったところか]
[チョップを思いっきり喰らって一瞬ぐはっと声を出すが、すぐに立ち直って秋芳の頬の涙の痕を指先で辿りながら]
身体はこんなに素直なのに。
[真顔で耳元に囁いた]
ひゃっ…!
[耳元に落ちた低い声にぞくりと身を震わせ。
そんな状況にますます真っ赤になりながら]
い、…い、
いい加減にしてくださぁいっ!!
[どーんと力一杯突き飛ばし、包みを持ったまま廊下へダッシュ。
顔の熱が冷めるまで戻ってくるかどうか*定かではない*]
/中/
ダミーに落ちてすんませんでした(何
[思いっきり突き飛ばされて机の上に倒れこみながら、駆け出していく秋芳の後姿を視線で追って]
…ごめん、悪かった。言葉選びを間違えた。
せっかくだから言い直そう。
[こほんとひとつ咳払いをして改めて]
身体はこんなに正直なのに。
[とっても真顔で]
[…その言葉が秋芳の耳に入ったかどうかは、*定かではない*]
<中>
いや、アー(ryエンドは罰ゲームくらいに考えてたから、ちょっと想定外で驚いただけでw
離席マークは一応付けましたが、適当に覗いてます。
――外出先 とある公園――
〔午前のルートを一通り終えて、連絡を取り合った
羽生と昼食を摂った。いつも飄々としている部下は、
ここ数日――成績とはまた違う方面で――
精彩を欠いていて。
今は、其々が午後向かう方面の分岐となる公園で
暫く話した後か――〕
[昨夜は飲んだ後、やはりビジネスホテルの部屋の前で別れた。不満そうな近藤の表情に心は揺れたが――壁の薄いホテルの小さな部屋でというのは、ちょっとばかり躊躇われて。
さっと周りを確認して、近藤の唇に口付けを落とす]
申し訳ありません、もっと私が――建前を気にせずにいられれば良いのですが――。
[そう詫びて。福岡支社内の人間にカミングアウトをしたら、みなどのような反応を示すだろうか?自分はいい。しかし近藤や娘が負うであろう負担を考えると、少し踏み切れない]
やはりまだまだ臆病なのでしょうか?
[自分に宛がわれた室内で一人になって、溜め息混じりに呟いた]
[そして翌日、出社してメールを確認すると、大臼からの返事がやっと来ていた。しかし内容は]
曰く『会長が決めたことなので』。
曰く『本社人事権を与えた人がやってることなので』。
曰く『自分は関係ない』。
[――お話にならない。どうやら自己保身に走る人間のようだ。会長秘書からの連絡は無い。本当に持久戦だ]
もうお昼の時間ですね。
外に食べに出ましょうか。
[何事か先ほどから赤くなって百面相を繰り返している秋芳はあえてそっとしておいて、近藤に訊ねてみる。
同意の返答があれば、連れ立って近くの食堂へと*向かうだろう*]
/*
私も適当に居ます。
[...は少しぼーっとしている。昨日の羽生との会話のこともあってか、少し居づらい感じがした。]
…
[ゆるゆると頭をふって*仕事にもどり*]
……。…
先日話した件だけでは、なかったんだな…
〔陽溜まりのベンチに腰を下ろしたまま、羽生から
切り出された会話の内容について、暫く考え込んでいた。
午後からの業務に向けて、気持ちを一区切りする
必要がある――と、懐から煙草の箱を引き出して一本銜え〕
……
〔ライターを自分で使うことはない。
ただ、煙草の葉が持つ香りが好きで
――すう、と乾いた呼気を通した〕
〔やがて銜え煙草の侭、私用携帯を手に取ると…
ある登録番号にかける。コール音を2回3回と
数えながら、瞼を閉じて――〕
『――、…』
……仁です。
『……、…?…』
…いえ、合間です。
明後日は…行けなくて申し訳ない。
〔午後の陽光が、閉じた瞼を通して眩しい。
本宅へ住いする従姉の、明るくも此方を
案じる声が電話越しに優しくて〕
…後日になりますが、ご挨拶にお伺いしますので。
叔父さんと叔母さんにも、宜しくお伝え下さい…
第2回結果
1位:伊香帆 仁
2位:神部 慶志朗
3位:紅練 遊馬
4位:瀬戸 里久
5位:那須 雷太
6位:羅瀬 瑠卯
『……、…――…』
…有難うございます。では…
おめでとうございます、杏奈姉さん。
――どうか、お幸せに。…
〔訥々とした会話を終えて――あまり間を
置きすぎないよう意識して通話を切る。
明後日嫁ぐ同年の従姉に、幸多いことを
うららかな陽光に願って――やがて勢いつけて
立ち上がる侭、*ビル街へと向かい*〕
――ワーキングルーム――
[午前からワーキングルームで工場からの連絡を待つ為に待機、合間に電話で応対できるものは処理をして行き]
………
[朝から社内ではまた異動の話が囁かれている。これ以上人手を裂かれると福岡だけでなくメロ水自体に大きな影響を及ぼすことになるのだが…]
……上の考えはわからんな…。
[昨年の横浜での大異動を彷彿させる動きに眉を寄せ。本社での那須の説得は上手くいっているだろうか…一度窓の外を見てから処理に戻る。]
……
[紅練の何処かぎこちない所作や羅瀬の具合も気になる。]
[逡巡した後席を立ち、羅瀬の傍へと歩み寄り]
……昨日から元気がないな…。
…何か、あったのか…?
[あまり怖がらせないよう落ち着いた声色で話し掛けようと努め、羅瀬の様子を伺う。工場からの進度66%の通達電話が来るまでは、羅瀬と会話をしようと*決めたようだ*]
[昨夜はほろ酔い加減のまま、ホテルの廊下で別れた。
誘いを断る理由を自分の所為にする那須を見ると、何故だか悪戯心が芽生え、わざと拗ねたような表情を浮かべてしまう。
そんな近藤を見て何かを感じたのか。掠めるように唇を重ねてくる那須が、とても愛おしく感じ――]
じゃぁ、今日はキスだけで許してあげますよ、那須さん?
[口許に笑みを浮かべて、そそくさと部屋に入る後姿を見送る。]
――ま、恋は焦らずって言うし?時間を掛けるのも良いかな…。
もう、心は手元にあるのだからね。
[先程与えられた感触をなぞる様に、唇へと指を這わせて。近藤も宛がわれた部屋へと足を進めた。]
[ぼーっとしていたために神部がすぐ後ろにきていることに気付かず、声をかけられびくっとする]
…っ!?
あ、神部さん…
え…な、何にも…
元気ですから…大丈夫です…から。
気にしないで下さい…
/*
帰宅。今日のランダム。
<<係長 紅練 遊馬>>
これ…瀬戸君どうなるんだろう。
突然死扱いになるの?説明書を読めとorz
副主任 神部 慶志朗は、係長 紅練 遊馬 の勤務態度を褒めることにした。
[翌日、支社よりは僅かに遅い時間に出社し、亜久から請け負った打ち込み作業を行う。
亜久と秋芳のラブストーリーは突然に的な展開はあえて無視し、黙々と作業を進めていると那須から昼食の誘いが掛かる。]
えぇ、勿論ご一緒致します。
今日は何を食べましょうかね?
[ここは若い者に任せて…などと的外れな事を口にしながら、近くの食堂へと足を運んだ。]
[緩く息を吐き出して近くの空いている椅子を引き寄せると座り]
……元気そうで大丈夫そうなら…
こうやって聞いたりもしないんだが…
…話せないようなことか?
プライベートに関わることなら…これ以上は聞かないが…。
[昨日の羽生との遣り取りも気になる、羅瀬の意気の落ちた様子に首を傾け]
[近藤と昼食をとっていると、携帯が鳴った。メールの着信だが美優からではない。取り出して確認すると、会長秘書からのもので]
隙を見て何とかレポートを渡してもらえたようです。
――よい知らせがあるとよいのですが――。
[携帯を閉じてポケットにしまい、再び天丼の海老に取り掛かった]
―ワーキングルーム―
…………本当にこれで良かったんでしょうか…?
[午後からの仕事が12%終わった所で昼間の事を思い出し小さく呟く]
[公園で...は伊香帆に自らの知っているほぼ全ての事を話した。歓迎会の晩に人事権を与えられた事、もう一人は既に栄転になった事―ただ、2つだけ言えない事が在った。1つは一昨日の辞令先、もう1つは―]
言えるはず、ないじゃないですか…。
[その言葉は周囲の喧騒にまぎれて何所にも届かなかった―]
平社員 羽生 栄太郎は、アルバイト 瀬戸 里久 の辞令を出すことにした。
平社員 羽生 栄太郎は、誰でも の辞令を出すことにした。
[そのまま黙り込む羅瀬にそれ以上の言及はせず。
立ち上がり椅子を元の位置に戻すと羅瀬の頭を軽く撫でて]
……すまなかった。
[それだけ呟くと自分のデスクへ。工場の件は今の進度で行くとそこまで緊迫した状況にはならないだろう。]
>>119
秘書さんが人事かッ!
ってことは現在上は、狼・村村村村・悪。
どーも羅瀬が悪戯らしいし、瀬戸突然死だと羅瀬が吊られない限り終わる?
吊り襲撃を重ねて延ばしたりとか…でも延ばすとエピに参加できない人が出てきそうだね。
終了がいいのかな。
…神部副主任があやまることじゃ…
[デスクに戻る神部をの後姿にぽつりと]
…あやまらないで…ください…
[...はぎゅっと目をつぶって下を向いた]
―回想・公園―
[伊香帆が去った後、適当な所に腰掛けて紙飛行機を作り飛ばす。拾えなかった物もあったがなんとか辞令先を決める事は出来た―失う事も想定して飛ばした順番と中の名前を憶えておいたからだが―]
……すみません、伊香帆さん…。
[その呟きだけを残し...は外回りへと戻った―周囲の視線は気にもならなかった]
アルバイト 瀬戸 里久は、誰でも の勤務態度を褒めることにした。
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