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>>133アオヤギ
「そうかね?
何。離別というものは、送り出すものも送り出される者も、互いにとって相対的なものだ
なにより……。色彩が多い方が、進んだ世界である等と言う事に異論を呈したいね。ワタシは」
人間の技術が進むにつれて鮮やかになってきた(らしい)色の表現にだって。濃淡が織りなす深みは、何一つとして置いて行かれはしないのだから
只々。進む世界が並行になるだけだ。そして彼女達は、自身とは違う未知を選ぶのだから。置いて行かれるだなんて事だって、想ってしまう
それが彼女達にとっても同じ事だと知りながらも、詭弁を弄すのだ。
眼の前にいる仲間達とも、別れたくはなかったが故に
「……さようなら。唯一ワタシと同じものを見て、ワタシの世界を分かってくれた筈のキミ達
ワタシがもう少し謙虚で生きれたのなら、キミ達と同じ世界を生きれたのかもしれないが
ワタシと同じ世界を望み、励んでくれて
本当に、ありがとう
どうか、キミ達の視る世界が。キミ達にとって美しい色を、見つけられますよう」
だから願うのは。そんなささやかな、同じ世界を生きた友人への祈りだった
>>136ヒムロ
「まさかシスターも残ってくれるとは思わなかったの。嬉しい!ありがとう、こっそりサービスしちゃうからね。アタシも…たまには教会に遊びに行くね、何かお手伝いできることあれば協力するから」
色が戻ったことに気付けば
「ねえ、シスター。アタシ達、戻ってきたよ」
自分の両手を見つめて、ヒムロを見て、少しだけ寂しそうな安心したような顔で話しかけた
>>139 イコミキ
「なんやのそれ、ヒトのこときかん坊みたいに」
はは、と学生のように笑って、頷いた。
「ふふん。なんと言ってもボクは藤の宮紫苑やからね。
どんな世界でも完ぺきに美しくあるし、いつでも頼ってもらってええよ。
きっと退屈させへんし。
……イコミキさんの着物も、きっと仕立てる。
約束は忘れても、消えるわけではないからな。
あんたの好きな色に合わせて作ったる。
一緒に世界を作る仲やもの」
もうすぐ訪れる別れのときが、憎らしかった。
言い聞かせるように、もう一言。
「……絶対会える」
>>147 もうひとりのクロサキさん
「ごめんね、上手い言い回しできなくって。
俺がお菓子を教えてあげたクロサキさんはね、明るくて楽しい人でした。
あのクロサキさんに言ってもらった方がいいことまで言ったような気もしますけど……でも、ちゃんと伝わる方がいいでしょう?
俺はチャンスがありますようにってあの子に言いました。
だから、チャンスを見つけたような気がしたので……スマートじゃないけど。
会えますように。
変わることは大変だと思いますけど、それがクロサキさんを応援するものでありますように。」
全て忘れてしまうのだともう知っている。
なら、伝えられるものは全部伝えてしまいたかった。
スマートでなくとも。
「ああ、全部終わったんだね」
レースからはそうそうに離脱していた。誰にでもなくつぶやいて。
だけど今更思い出した。なぜ俺が青だったのか。
世界は変わる。変わってしまうから。守れなかったのは誰かではなく俺のせいだと。正しく認識している。
「青い血、」
とうとう見つからなかった。
>>スメラギ
「……あの」
街中で彼女の姿を見つけたので、思い切って声をかけます。以前の私だったらこんな美女に話しかけるなんて到底出来ませんでしたが、今の私は無敵でした。
「………………私、貴女のようになれますかね」
謝罪をするのは、絶対違う。だからといって、ゲーム中に傷付けた言葉を無かったことにすることは出来なくて。
彼女の優しさを、私は穢した。だからこそ、誰にでも優しくなりたいと、笑顔で接するようになりたいと思うのです。
それが、私の考えた最大の“ごめんなさい”。
スメラギさんの見せる微笑みには程遠い、下手くそな笑顔を作ります。
どんなお返事が返ってきても、私は笑います。出来れば、交わした約束を果たすために隣に並びました。友達が少ない私は、洒落た誘い文句も持たないので、ストレートに口説くことにしました。
「一緒にコンビニへ行きませんか?」
>>153 唯
「あはは、またどこかで会えるわよ。アタシここの町内会にいるからな。神様にもやむにやまれぬ事情があるんだろ多分。」
からからと笑う。
「お願い?アタシにできることなら任されるわよ。」
>>143 カガミ
カガミは彼の告げたことを、ぽつりぽつりと繰り返す。それは、自分で自分に言い聞かせているようだった。
黙って彼女の様子を見守る。
彼女が取り出した着物型のスマホケースは、今では少しくすんでいて、青紫の帯に色はない。
「……カガミさん、ハサミ貸して」
>>138 クロサキ
たったの一言で、これまで彼女に掛けてきた言葉が確かに積み重なっていたことを理解する。
自分のおかげで外の世界に興味が持てたと話す少女は、この先ずっとその身を呪いに苛まれるのだという。理由など、分からないまま。
どうして、と溢れそうになる心臓を押さえ付けて、彼女への言葉を考える。
「……はい。とても。……とても、綺麗です」
モノクロの世界に一人、勝者として佇んだ紫の彼を思い出す。彼の姿も、彼らがこれから生み出していく世界も、きっと誰かにとってかけがえの無い美しいものになっていく。
「……あなたの。その、呪いを解きたかったんです。……たとえどんな事情があったとしても、それでも、せめて、あなたの世界に届けられるものが一つでもあれば良かった」
謝りはしない。困らせてしまうだけだと分かっているから。
けれどこれからまた、彼女は一人きりになる。先に絶望の待つ世界で希望を抱えて一人。
握り締めた手で一度きり、モニュメントを力なく殴った。
>>144カツラ
「そう…なのかな。部長はすごいね。これからどんな色が待ってるかわからない世界に飛び込もうとしてるんだから」
「ありがとう。アタシと一緒に戦ってくれて。一緒の世界を共有してくれて。
一人じゃないって事実がこんなに心強い気持ちになれるなんて思わなかった。
ありがとう。部長の新しい世界、浅葱色がもっと素敵な色であったらいいな。アタシも色んな浅葱色を想像するね。
さようなら…ね。生きる世界は違うけど、わかり合える世界線も全くないわけじゃないと思うの。
だからアタシはさようならは言わないよ。また、何色になっているかはわからないけど、いつかどこかの空の下で会えると思うから。だから『またね』部長!」
記憶を無くした自分達は同じ街に生きていたとしても言葉を交わす確率はどれくらいなんだろう。それでも、この口で、この耳で、約束したことを少しでも覚えていたいと思ってしまった。
>>161 カガミ
「おおきに。……ふ、ボクが欠けたら世界の損失やろ」
カガミからハサミを受け取ると、着物を半身だけ脱いで、必要な分、紫色の袖の布を切り取った。
そして身を乗り出して、カガミの手の中にあるスマホケースの帯に紫色のそれを重ねて巻く。
「……ホントは、この色が合うと思うたんよ。でも、【紫】を誰かに渡しとうなくて、青紫に変えたんやけど。あんたらの色を初めて見て、この色を基準に着物を作ってみたいと思うて……初めて、柄だけやのうて色までお客さんに合う着物を考えた。
この色で、きっと作るよ。
全部忘れても、あんたはボクを見つけてくれるやろ?」
自分勝手で、自惚れで、けれど、本当に心から信じていた。
着物をはだけさせたまま、泣きそうに笑った。
「……カガミさんは見る目があるから。ボクがええ着物を作り続ければ、きっとボクを見つけてくれるやろ?
ボクは、カガミさんを見たら、『この色』で、あの柄で、絶対、あんたの着物を作れる。
忘れても、絶対」
>>第3陣営
方向性は決まったみたいだった。
優雅なんて言葉は彼らから程遠いかもしれないし、相応しいかもしれない。
いたずらな狐にも見えたし、自由なアーティストにも見えるから。
「それじゃあそろそろ、色彩の神様になる時間だ。」
花束に残った残滓を集めたら、色の雫が生まれた。
いつか唯が言っていた。
好きな色ばっか集めると、最後は黒になっちゃうんだよ、なんて。
だけど、16色を集めたそれは白く光っていた。
「君らの世界に、祝福がある事を祈ってるよ。」
程なくして、彼ら偏った全能感に満たされるだろう。
世界が、彼らのパレットになった。
>>151 フジノミヤ
「エラい自信だなァ?
知らねーだろうけど俺もそこそこすごい人間なんだぜ、一応な」
こうして隣に並び立ったことを自分は忘れてしまう。
そのことを惜しく思わないわけではなかったが、悲観する気持ちは無かった。
全てが無かったことになるのではない。新しく始まるだけだから。
「何だよ、寂しそうな顔して!お互いきれいなものを作り続けてたら会えるだろ。
独立してさぞビッグネームになってくれんだろうな?
……それまで頑張ろうな」
>>150ヒムロ
「子供?うん!好きです!一緒に遊ぶのは得意だと思うから任せてほしい!」
暖かくなった頃に花冠を作ってあげると喜ばれるだろうか。覚えていたら花言葉も覚えて教えてあげられれば良い。
ヒムロに抱きしめられるとぎゅっとしがみついて肩口に顔を埋めた。みんなが新しい世界に行っても大丈夫、そう思っていたはずなのに。
目を閉じた真っ暗な世界の中で、ヒムロの温かさがとても安心した。
「これからもよろしくね、シスター」
少し震える声で、ヒムロにしがみついたまま囁いた
>>165 唯
「おっ……。いいねえ!」
ぱっと花が咲くように笑顔になる。
「ぜひ見せてよ。尊敬するーなんて照れちゃうけど、アタシは只の漫画好きとしてあなたの作る世界に興味があるわ。」
>>164 イコミキ
「ふふ、あんたのチョコ、美味しいもんねぇ。世界を股にかける日も近いな」
湿っぽくなってしまった自分に、明るい声をかけてくれる。
目を細めて、大きく頷いた。
それから、密かにずっとずっと気になっていたことを勇気を出して尋ねてみる。
「うん!
その……イコミキさんのこと……友達って、呼んでもええやろか」
>>159 ホズミ
「いま、確かに触れるものがあったの。」
モニュメントは何も見せない。響く声だけが彼女の涙を伝えていた。
「リンドウさんがお姉ちゃんがそこにいるって教えてくれた。ホズミさんが外の世界の美しさを教えてくれた。
外の世界を知らないで、何も望めなかった私が。」
サヨの中で、何も無くても満足をし続けた私が泣いていた。それはこの小さな小さな私の世界の崩壊を示していた。
「コウロギさんは私がもし、外に出ることを望むことができたなら、出してくれるって言ってたの。」
ありもしないと思っていた、受け止めきれない満足を浴び続けてたから。
でも、
「私、外に出たい。外に出たいよ。」
呪いは綻びを見せていた。
>>162フジノミヤ
「そう、ですけど、えっ、あ、何、何してるんですか、!?!」
それは大事なフジノミヤさんの勝負着。それにハサミを入れるなんて、死ぬことと同じ事で。戸惑って止めに入る事が遅れてしまい、スマホケースまで奪われて。
何が何だか分からないまま、美しい【紫】が静かに着物を締めていました。
「っ、はは、フジノミヤさん、色男が台無しですよ、そんな、格好で、……っ」
彼の泣きそうな顔がレアだなんて思う余裕もなく、私の方が先に泣いてしまって。さっき流した涙とは違う感情で胸がいっぱいになってしまいます。
どうして私の世界も、色も、無くなってしまうのだろうと悲しさに溢れてしまいますが、絶対なんて言われて、現実になるんじゃないかって、希望を持ってしまいました。
「…………っ、当たり前ですよ、わ、私を、誰だと、思ってるんですかっ」
当然の事を聞かれたのでドヤ顔して返したいのに、出てくるのは嗚咽ばかりで格好がつかません。それでも一生懸命に涙をぬぐいます。
「必ず、見つけます、待っててください。だから、絶対、作ってくださいっ」
どうせ忘れてしまうのなら、後悔のないように。
後悔したことすら忘れるんならもう動かなくてもいいけど、竜胆から動かなかった自分が自分から動いた事実だけは残る。
自分が忘れてもきっと世界が覚えていてくれる。
クロサキさんと話をした後、思い立って竜胆に戻って店に残るいちごゼリーや甘納豆、色のついたものに留まらず栗饅頭や煎餅など目につくものを手に取ってバッグに詰め込む。
「お菓子があれば、俺はしゃべれる……はず。」
>>170 カガミ
嫌がられたらどうしようと思った。
そもそも……自分なんかもう会いたくないと言われたらと。
でも、彼女はぽろぽろと涙を流し、「約束」を受けてくれる。
それが嬉しくて嬉しくて、満面の笑みで、彼女の手を取った。
「カガミさん、おおきに。うれしい。
待ってるよ。あたらしい世界でも見つけてもらえるように……きれいやと思ってもらえるように、頑張る。
あんたはボクの、一番のお客さんで……お客さんで……」
じ、と彼女の手と、それを握った自分の手を見る。
「……なんでも見せに行きたくなる人で、嫌われたくない人。ええと、」
目を閉じて、静かに微笑んだ。つまり……
「……大事な人やね」
>>168 フジノミヤ
「えっ」
「……良いけど……いや良いけどっつうか、全然良いんだけどさあ。面と向かって聞かれるとこう、アレだな、うん」
予想だにしない質問に思わずフリーズする。
くそ、なんでこんなにあたふたさせられなきゃいけないんだ。
「そう……だな。友達。
その内、年賀状も送るようになる、だろ」
こほんと咳払いで気を取り直し、頷いた。
大丈夫。俺たちならどこかで会えばまた意気投合するだろうから。
>>172フジノミヤ
「……ずるいです、私だけ泣いてしまって」
向けられる満面の笑みは、以前この勝負着を褒めた時に見た笑顔とは違う素敵な表情で。この温度差に少しだけ気持ちが落ち着いてきます。
触れる手の温もりは伝わるのに、肌の色味は古い映画見たいで。この色もどうなるんだろうと、少しだけ、ほんの少しだけ楽しみになりました。
私の好きなパパイヤホイップは、好きな人にはどんな色に映っているのか。嘆くことは、少しだけやめました。
1番のお客さんと言われて、それから続く言葉と柔らかな笑みをみて、つられて私も笑いました。
「私もフジノミヤさんの事、大事に思ってます」
顔に体温が集中する様な感覚。今だけは、肌色が無くて良かったと思うのでした。
身体全体に溢れる「全能感」の中、目の前に広がる世界が、果てしなく広いキャンパスのように思える。
高校生の時、美大に入りたかったことを思い出した。
色彩の見え方が違うことで諦めた、かつての夢。それを遥かに超えてしまった現状に、苦笑した。
「さあ、これから色を置いていくんやね」
もちろん、最初に塗る色は決まっている。
「紫は、ボクの色。これから、みんなにとっても、この色が紫になる」
ずっと、きれいだと思っていた世界だから。確信を持って塗り替えていく。ずっと、みんなに見せたかった世界をイコミキと二人で作っていく。
その中に少しだけ、思い出を隠す。日常のほんの一瞬、奇跡のような瞬間に……自分でさえも忘れゆく仕掛けを。
「……楽しみにしといて」
>>169 クロサキ
目を瞬く。だってコウロギさんは一度もそんなことを言わなかった。救いにならないと、勝てば分かるとそう言って。
勝つことも出来ず嘆いているだけの目の前に、彼女の涙声が響き出す。
出たいのだと。そう望んでいると。
それは瞞しの希望ではないと、声が伝えてくる。
「……っ」
握り潰されていたようだった喉が、気管を張り裂きながら声を返す。
「もし、もしそこからあなたが出られたら」
「絶対に見つけます。困っているなら助けます」
「あなたが見てみたいもの、会いたい人、全部。全部」
「……だから、」
抗ってください、と。広いロータリーに声を響かせた。
そういえば、願い事も叶えてもらう約束を取り付けていたのだった。
全部の記憶がなくなって、新しい世界の日常が始まった時、自分は何を願うのか……。ゲームの間も考えたけれど。
唇を小指でなぞって、ふ、と笑う。
「ま、ボクやし。そんなん一つに決まってる」
【きれいな着物を作りたい】
自分はきっとどんな世界でもそう思うし、その願いはきっと、ここにいる人たちとのつながりも作ってくれるだろう。
尤も、特別な力が無くたってそれを叶える自信はあったけれど。
「ボクは藤の宮紫苑や。どこにいても」
すうっと息を大きく吸い込んだ。
「ああ……でもきっと少しは、息がしやすうなるな」
みんなと別れて一人街を歩く。すっかり見慣れてしまったけど、いつもは人が途絶えない駅前も今はとても閑散としていた。
ここの世界もあと少し、ここで過ごした記憶も、あと少し。
初めて認識したみんなと同じ色、きっとこれももうすぐ忘れてしまう。
黄緑、赤、浅葱、青紫。紫、茶、白、黒、灰桜、ターコイズ、パパイヤホイップ、金、水色、黄色、青、茜、心のどこかに残っているのだろうか。16色だけでも眩しすぎた自分の目ではそれくらいで十分なのかもしれない。
すっかり戻った世界はいつも通りで安心する。無意識に鼻歌を歌いながら通い慣れた花屋に着いていた。
モノクロの薔薇を手に取ってくるくる回すと、落としきれていない棘が手に刺さる。
「いたっ」
見慣れた少し濃い色の血が指から流れる。舐めると鉄錆の味がした。
「良かった。また、この世界にいられるんだね」
「これからもよろしくね。トセとサヨ」
薔薇をバケツに戻してカウンターに座る。世界が変わるのであれば、座り慣れたここで迎えたかった。
色彩を忘れた祇崎駅のロータリーをビデオカメラ片手に一人歩く。
車も通っていないのに信号機は入れ替わり点滅して、踏み留まらせるための赤色がその存在を主張していた。
もうすぐ世界には色彩が戻る。
形を変えて、そのことにも気付かぬままに。
それでも自分には確信があった。
道標が色を変えて、約束を忘れて、言葉を交わした誰かとすれ違い別れても。
新たに照らす道の先に、今目指す未来と交わる場所があるって。
虹色のイルカに乗って、赤色のペンライトを握りしめて。紫の蝶を追いかけて、茶色のチョコミントを頬張って。想像もつかないような花を夜空に咲かせて見上げる。
不安がないなんて言ったら嘘になる⁇
でもわくわくしていないっていうのも嘘になる。
無限の可能性を信じてこそ、ううん、信じさせてこそ、アイドルですから‼︎
てことで、本日も🌟太陽系地下アイドル🔆晴陽ふれあでした‼︎
まったね〜‼︎
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一目惚れしたキャストドールは、滑らかな銀髪に濃紺のシックなドレス、透き通るような碧眼で私に微笑んでくれます。こんな私にも、笑顔を向けてくれる。外に連れていくには難しいと分かる年頃でしたし、家の中では常に一緒に過ごしていました。
そんな生活は思春期になると気味悪がられ、お人形遊びは卒業しなければならないと言い聞かせられました。表向きは従うフリをして、こっそりお部屋で話し相手になってもらったり、いつも通りに過ごしていました。
。.゚ :✿。.゚ :✿。.゚ :✿。.゚ :✿。.゚ :✿。.゚ :✿。.゚ :✿。.゚
元の世界に戻って──────
『ねぇシスター?珍しいね、一緒にお絵描きなんて!いつもは絶対しないって言うのに。』
(いいでしょう?私だって本当に、たまーーに、お絵描きしたくなる事だってあるんです。)
『あたしねー、シスターと一緒におえかきできて!うれしい!』
『わたしもー!』
『おれがシスターのとなりでかくんだ!』
(あらあら、もう困った子達ね。皆用意はできましたか?)
はーい!と子供達は口を揃えて返事する。
画用紙を準備して、画板にそれを敷く。
シスターはイーゼルにキャンバスをセットしてパレットを開く。
絵の具に書かれた色の名前。
馴染みのある色ばかり。
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部活動は美術部を選びました。芸術鑑賞を行ったり、花を愛でたり、「美」を追及する部活と思ったのです。けれど思っていた様な活動はなく、すぐに辞めました。
それからは手芸部に入ればミシンを使えたり、簡単な小物を作れる事を知り、あの子のドレスを作りたいと入部して。
そこから細々と趣味は趣味のまま、また、自分でドールを作れる事を知り、ドールディーラーになってみたり、有名なドールメーカーのドレスデザインの一般公募で賞を取ってみたり、会社を企業したり、ドールデザインで生活していくような毎日。
そんな毎日はきっとこれからも変わらないのでしょう。
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少し経って1人の子供がシスターの絵を覗く。
うーん?と首を傾げて問い掛ける。
『それ、何かいてるの?』
「これはね、空、だよ。」
『へんないろー。空はあおいんだよ』
「ううん、これでいいの。
これは私だけに見えてる空。」
「ある写真音楽家も言ってたわ。
パレットの上にある青色じゃとても、晴れた空は描けない。ってね。」
「さて。」
伸びをひとつ。
「記憶もすっぱりなくなっていつもと変わらない毎日がやってくるわけだ。」
色鉛筆の箱を開けて、そのうちの何本かを取上げて場所を入れ替える。
「まあね。並べてある順番が変わるってだけよ。
……その『だけ』が狐さんチームにとっては違ったってこと。人の数だけ受け取り方はあるし、人の数だけその、理由があるのよね。」
細く長い息を吐く。
「やることは変わらないわ。アタシにはアタシの世界があるからね。みんなそれぞれが自分の世界を彩り鮮やかに染めながら生きていくって訳だ。」
そう言って、箱を閉じた。
移ろう季節のように、世界の常識は当たり前のように塗り変わる。その中で得た感銘も思い出も何もかも、初めからなかったかのようにまっさらに塗り替えられる。
その中にも、“元の世界”にあった常識が溶け込んでいけば、どこかでノスタルジーに浸るかも。
【パパイヤホイップ】に黄色を足した着物に、【紫】の帯を想像して。金の蝶々の簪をいっそデザインするか、なんて前向きに思いながら月を眺めます。
私の好きな肌の色。人の色は、きっと新しい世界でも好きなれたらいいな。なんて白い息を吐きながら思うのです。
凍えるような寒さを、深く肌に刻みつけて。骨に彫り込ませて。忘れたくないと強く願って。
本当に数日で色んなことがあった。目まぐるしい程の変化。初めて見た色鮮やかな世界と、憧れていた青紫色。
本当に綺麗だった。
今となっては…世界をモノクロに……いや、前の色?に染めなくてよかったのかもしれないと少しだけ思った。
次に染め上げられた世界はどんな色なのだろう。
今のことは忘れてしまうらしいけど。鮮やかな色彩の中を大事に生きていきたいな。
「綺麗、だったな」
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