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「...本当はこの本は見せてはいけないものなんです。ですが、そうですね。加護を受けた後の事ならお見せしましょう。」
[本にはお祭りがいつも通り開催された事。
出店の種類や雑踏の賑わい。時計技師の丹精込められた装飾品やアクセサリーの種類。
無銭飲食でドジをしたアベルという異国の人。
出会った人の印象や容姿、立ち絵など様々な事が書かれていた。
例年では考えられない事が起きている。必ず観測を続けなければ。そういう意思を感じるだろう。
また、アイリーンは気付くだろう。あくまでも第三者目線で物事が記載されていることに。そして、ペンで塗り潰されている箇所も目に止まる。
うっすらと読めるかもしれない。『楽しそう』『美味しい』など、オブゼビオの感情が書かれている。]
「観測者にはね、感情はいらないんだ。
ありのままを記し、本当の事を残す。
世に蔓延る嘘偽りを暴くのはアイリーンさん達と同じだけど、それに過度な干渉はしない。
そうすれば公平性が無くなるから。私達はね、見守らなければならないんです。
街が、歴史が人々がどのように変遷していくのか。」
たとえそれが私達の識る正義ではなく、別の正義に支配されたとしても。
筆を走らす事は辞めてはならないのです。
それが書き手の使命ですから。
貴女はどうですか。
アイリーンさん。辛いから止めますか。それでもいいでしょう。誰も責める人なんていませんよ。」
[でも願わくば...と口を開きかけたが、そのまま閉じた。]
『アーネストおにーさん、ほんとにトッティ.......ルクレースおねーさん.......で、いいの、かな?』
[アーネストとルクレースのやり取りを見て、少女は不安になる。それでも、ふるふると頭を振るように、考えを頭から出した]
『きっと、アーネストおにーさん、すぐにまた、ルクレースおねーさんとおはなしできるよ』
>>295 サラ
視界にサラの存在を認めたリーンは、彼女の元へと駆け寄る。
「サラお姉さん…!
……ごめんなさい、私、お見舞いにもいけなくて………」
首や腕に巻かれた包帯に、固定された足に、あまりの痛々しさに、思わず顔を背けそうになりながらも、ぐっと堪えて彼女の顔を見る。
「新聞、今日は、いい話題がなくて……。」
どちらかと言えば事務寄りになってしまった新聞を1部彼女に手渡す。
「委任の件わかったよ。サラお姉さん、本当に、この国のためにありがとう……。」
それは昨日や今日の出来事だけではない。
そもそもが、今までの彼女の行動も決断も、数日で出来るものではなく、日々の努力の積み重ねから出来たものなのだろうことくらいは、リーンでも想像に難くはない。
『かたっぽめがねのおじさんを、もうひとりのなかまのひとにやっつけてもらうのも、いいかなって思ったけど、
ぜんぜんお話してくれないから、トッティ、もうひとりのなかまのひとは、アーネストおにーさんみたいにはしんじられないよ』
『トッティ.......じょうずにできるようにがんばる』
>>333 サラ
二人の間には、ぎこちない空気が流れています。涙を拭いました。それから、サラが忙しい人であることを思い出して、リリアーヌはぺこりとお辞儀をしました。
「それじゃあ、わたしはそろそろ広場に戻るね! ……ええと、もし良かったらまた、お話してね」
悲しい気持ちには、鍵をかけて。今度は上手に笑えたでしょうか。
そのまま、リリアーヌは部屋を出ました。
>>242 トッティ
「えへへ……、リリーは大丈夫だよ!」
隠れてしまったトッティの手を握って笑って、レーヴにお礼を言います。少女の心は悲しいことに、傷つくことに慣れていました。立ち直り方も、隠し方も知っています。
「ちょっとおトイレ行ってくるね!先戻ってて!」
けれども。
リリアーヌはそういうと駆け出しました。
『ごめんなさい、トッティやっぱりねむくなっちゃった。
あした、はやおきして.......がんばる.......』
[アーネストから受け取ったアクアマリンと、自分の命の時計を両手でぎゅっと握っていた。
作戦がうまくいけば、明日、この時計とも、アクアマリンとも、お別れなのだ。すぐに]
『もし、アーネストおにーさんの、だいじな石にさわれなくても、トッティは、おもいだすよ』
>>343 アーネスト
[ゆっくりと歩くアーネストは、普段から子ども達と接することでそれが癖になっているのか。もしくは、自分を気遣ってくれているのか。
小さな仕草さえ、彼の性格を表しているように思えてきてしまう。]
こちらこそ……ありがとうございます。
とても、楽しかったです。
それ、なのに、……
[そこから先の言葉が、続かなかった。
『何もできなくてごめんなさい。』
そんな言葉を告げたところで、決定は覆らない。あと少しで別れてしまうことになる彼に対して、何を言うべきなのか。
どうしたら、彼は少しでも楽になれるの?
彼女にはわからなくて、ただ、ぎゅっと自分の命の時計を握り締めた。]
Ach, du lieber Augustin,
Augustin, Augustin,
Ach, du lieber Augustin,
Alles ist hin!
── ああ かわいいアウグスティン
アウグスティン アウグスティン
ああ かわいいアウグスティン
みんな無くなってしまった!
向かった先は、お城の奥。昔母に教えて貰った歌を意味も知らないまま口ずさみます。口元に笑みを浮かべて、涙がほろほろと零れました。
さあっと風が吹いて、リリアーヌの瞳から零れた雫が透明な光となって散っていきます。
そうして、しばらくして。リリアーヌはマザークロックを取り戻すために広場の方へと向かったのでした。
>>223テルミット
「……………………ええ。とても気に触ったわ」
懐中時計を抱き締めて、そう言うと
「だってこんなに、嬉しいのだから。私の気持ちに、なんて触り方をしてくれるの?
本当に。本当に大切なものだったの。ありがとう。テルミット=ヴィブラート。貴方は。私の時の恩人。
この感謝を表し尽くす言葉が分からないわ。気持ちに。私の頭の時計が、火照ってしまっていて」
貴族としてでも、強くあらんとする女の姿でもない。ましてや、機巧に熱を振るっていた姿でもなく。
只の、宝物を慈しみ、大切に思う。乙女の姿だった。
今のサラは。嬉しいと思う源泉の記憶に、穴が空いているけれど。
それでも。感謝の思いは、泉の様に沸くのだ
>>262 テルミット
アイちゃんの前に立っていたとき、耳馴染みのある、自分の名を呼ぶ声に振り返る。
「テルにー…」
魔女と一緒にあの場を後にしたテルミットの無事を確認し、アイちゃんに録音された記録に強張っていた体が少し解れる。
「うん、すごく働いてくれてるよ。おかげで私が記事を書きに離れている間もばっちりだよ。……うん、まぁ、こんなふうに使うことになるとは、私も思っていなかったけど……。」
予想以上の働きを見せてくれるこの子と、それを作ってくれたテルミットに感謝しつつ、彼の動きにリーンは小さく笑い声を漏らす。
「ううん、私こそ、もしあの場にテルにーがいなかったら、どうなっていたかわからなかったよ。魔女を引き離してくれてありがとう。……その、何も、されてないよね…?」
視た感じは無事ではあっても、何かあってからでは遅い。少し心配になりながらテルミットをまじまじと見る。
「大丈夫、ううん、大丈夫…ではないけど、でも、アイちゃんを通して聞いたみんなの声は、みんな、頑張っていたから…。だから、うん、私も頑張るよ!」
自分の頭へと置かれた、少しの油の匂いのするその大きな手に、リーンは擽ったそうに笑う。
「そのためにも私の相棒にも頑張ってもらわなきゃね!ただ、思った以上にたくさん録音されているみたいで、…メンテナンスが必要そうだったらお願いしてもいいかな……?」
>>342 サラ
魅力に思われないって…………本人が魅力的なら、どんな姿であれ魅力なんじゃない?ま、なんにしてもこんな時に寝込みを襲う馬鹿なんて、文字通りの狼くらいだろ、どうせ。
(そういった話には疎すぎて、ジトッと彼女を見ながら捉えられかたによってはかなり失礼な言動をしてしまった。間違っても彼女が魅力的ではないとは思っていない。なんとも思っていないとも言えるが…。)
………そっか。……まあいいか。明日生きてたら見に行こ。
(国王の胸元のコサージュ。見間違いではないか見に行きたかったのだ。ただ、国王に近付いて怪しまれるのも困りものだし自己完結することにした)
>>349 アーネスト
[一緒にいることで、心が洗われるだなんて。そんなことを言われたのは初めてのことで、ルクレースは胸いっぱいに、なんて名前をつけたらよいのかわからない感情が芽生えるのを感じた。]
そんな……
[蘇るのは、無茶を言ってしまったにも関わらず代用品を用意し笑顔で接客してくれたことや、子ども達相手に念を押していたことなど。温かい記憶ばかり。]
……私は、あなたのこと。尊敬していました。
いつも明るい、あなたのこと……
[ルクレースの震える手を、彼の手が包む。続けられた言葉に――涙が溢れた。喜怒哀楽に乏しい筈の彼女の瞳から、大粒の涙が溢れる。]
……っ、
[『負けるな。生きて。』
なんて温かくて、力強くて、残酷な言葉。
でも――それがあなたの、最後の望みなら。
彼女はぎゅっと手を握り返してから、こくんと頷いた。]
>>325 サラ
どうやら、レーヴとの出会いも覚えていないらしい。その記憶の先に、リリアーヌが関わっているからだろうか。
「……今はまだ、あんなことがあった後で脳が混乱してるんだろう。
俺との出会いはゆっくり思い出してくれればいい。お嬢さんが思い出さずとも、俺も、……リリアーヌも、アンタの友人に変わりはないさ。」
そう言って、苦笑する。自分とサラを結び付けた縁、そのきっかけを作った少女を思い出すまで、レーヴは待つのだ。
……嬢ちゃんには、酷く残酷な事だけど、な
不意に逸らされた目線は、真っ直ぐに少女へと向けられた。サラと、リリアーヌのやり取りを何も言わずに眺めていた。
何も出来ない自分を歯痒く思いながら。
──何十年、何百年も昔の話です。
昔あるところに、一国の王子がいました。
王子はとても勤勉な性格で、しかし兄と比べて要領の悪い男でした。
王位継承者は国王の血を引いている直系の子孫に限り、そして長子先継と決められています。
ですから父王も次期国王となる第一子──王子にとっては、兄にあたる者にばかり手をかけていました。
王族としての心構えや振る舞い、日常の遊戯や音楽、語学、神学に至るまで。王子は王子たるための厳しい教育に弱音の一つこぼさず、それらを全てこなしてみせました。
しかしどれほど努力をしても、父王が兄以上に王子を認めることはありません。
母である王妃や民衆でさえも、王子には兄以上の期待をしていませんでした。
王子にとっての故国とは、窮屈で居心地の悪い場所でした。
けれど、王子は王子としての生き方しか知りません。
どんなに息苦しくても、王子は王子としてしか生きられないのです。
「………………」
何も語る事は無い。
サラの信念から逸脱した行為でも。それを語ることこそ、サラ自身を。
そして何より。例え何者であろうとも、彼を侮辱する事となってしまうだろうから
──それは、今宵の全ての出来事が終わった頃。
レーヴは、いつもの様に屋根に腰掛け、空を眺めていた。強く吹いた風が、空の黒煙を少しだけ押し退け、ぽっかりと穴が空く。
そこから覗く夜空を見ながら、小さくため息を吐いた。
「………はぁ。」
あの個室から出る間際、綺麗に笑うリリアーヌの瞳の奥に哀しい色を見た(>>344)。
それでも大丈夫だと言い張って、部屋から駆け出すその背中を追いかけることは出来ず。ただ、取り残されたトッティと共に広場へ戻るしかできなかった。
「なんで、追いかけてやれなかったかな……」
追いかけ、声を掛け、大丈夫だと励ましてやれば良かったか。しかし、彼女の胸の内を想像してしまえば、レーヴが慰めにいくことは逆効果に思えて仕方なかったのだ。
自分の事より、たった数分しか会話をしていなかった男が覚えられているなんて、それこそ……
「………ぬぁぁぁぁあああ!!!」
夜の街に向かって声を上げながら、自身の髪を両手で掻き乱し、悶々とする胸の内を晴らそうと試みる。
先程からずっと城内での出来事が頭の中をグルグルと回っていて、あーだこーだと悩んでみれば解決策が見つからないと肩を落とす。
まさに堂々巡りだった。
「………………………はぁ。」
もう何度目になるか分からないため息を吐き出せば、ゆっくりと立ち上がる。
空を見上げれば、強い風が吹き。先程見えていた夜空がまた黒煙の向こうに消えてしまっていた。
「………………後悔しても遅いってのに、な。」
レンガ屋根を蹴って、空を跳ぶ。
次へ、次へと駆けて行けば、レーヴの姿は街の暗闇に消えてしまった。
機械仕掛けの伝書鳩が、少女のもとへ降り立つ。
『トッティへ
ごめんね。本当にごめん。トッティは数少ない俺の味方だったのに、何の力にもなれなかった。
最後に俺に話しかけてくれてたのも、全部聞いてたよ。ありがとう。すぐに返事できなくてごめん。
俺はもう一緒に戦えないけど、もう一人の仲間を信じて。きっと俺よりもっと頼りになる人だから。
最後に。これは俺のわがままだと思って聞いて欲しい。
できれば、この国の人々を元に戻して貰えるように、シルヴィ様に頼んで。マザークロックはお返しして、トッティの願いを叶えてもらってからで構わないから。
こんな重責を負わせてごめんね。いつも見守ってるよ。
アーネスト・ジョエル』
>>336>>337>>338 オブゼビオ
新聞を受け取った彼は、暫し読んだ後、紙幣を1枚取り出した。
「え、わ、そんな…!こんなにもらえないよ…!」
慌てて返そうとするも、同じ書き手としての彼の言葉にリーンは大人しくそれを受け取る。
「ただ、これだと正規の2倍になってしまうから……これは、明日の分も含めて、でいいかな…?」
なんて。今の自分たちには明日すら迎えられない可能性があることを思いながら、それでも人は明日を夢見て未来の約束事をする。
「え、わわ、そんな貴重なもの…」
言葉とは裏腹に、開かれていく本にリーンの目は釘付けになる。
それは自分の記事のように祭りで起きたことが書かれていたが、自分の感想を織り交ぜて書いていたリーンのそれとは違い、第三者の視点から書かれているようだった。
ところどころ塗り潰された箇所はなんだろうか。そこにはそれまでの書き方とはミスマッチな、それでいてリーンの好きな書き手の感情が書き込まれていたようだった。
「感情は、要らない……世界がどうなろうとも、何を知ろうとも、その行く末をただ見守り記録していく……なんて、難しいことだね。」
感情のない人間などいない。少なくとも、リーンはそう思っている。
だからこそ、感情を排除し常に中立の立場で記録していくことの途方のなさと孤独さに、リーンは固唾を飲む。
そうして彼の最後の言葉に、リーンは首を横に振る。
「止めない、止めないよ…。私はこの手も、自分から溢れ出す感情も、目を背けたい真実からも……だって、それが、私の使命なんだから……。」
感情はいつまでも揺れ動くだろう。
それが筆に乗り、思うような記事が書けないことだってあるかもしれない。それでも…それでも、私が求めているのはそんな色の付いた言の葉なのだ。受け取る相手に役立つ情報と、そうして少しでも、それとは別の何かが届きますようにと。
それも結局は、纏まったのか纏まってないのかわからないような曖昧なものかもしれないが、その形は確かに出来た。
>>345 ダズリー
その小さく煌く髪飾りを眺めていれば、隣から漏れ出る声は、……欠伸だ。
あまり眠る気になれないと言っていた彼も、今夜は幾らか安らかに眠ることが出来るだろうか。
そういえば私も、あんまり、ぜんぜん、眠れていないかも……
「そうだね。私も昨日は遅くまで調べ物して纏めてってしてたから、……」
そうして立ち上がる彼に、リーンはまたね!、と別れの挨拶をする。
無事でいて、や、明日も会おうね、なんて、大層なことは言わずとも、きっとこれくらいのシンプルな言葉で彼には通じるだろうと思いながら。
その後いつものように帰路へとつく彼女の、いつもと違う、おさげに付けられた髪飾りがきらりと煌き揺れていた。
寝る前に、少しでも情報をと思っていた時。
ブレイクを占ったと言っていた賢者の女性を見つけたリーンは、気まずさから思わず物陰に隠れた。
そうして、聞いてしまった。
時計を砕かれる男の悲しき決意を。
それを受け止めた女の悲痛な叫びを。
それら全てを背負い込む一人の共鳴者を……
夜中、深く眠れなくて目を覚ました。
「投票、ちゃんと自分でやり直さなくては。」
自分は、自分の意思で、アーネストの命の時計を砕くことに決めたと。
お伽話は必ずハッピーエンド。
だからすべてが正しく終われば、正しく元に戻れるのと信じている。
「時計の国は末長く平和で、みんな幸せに暮らしましたとさ」
で終わらないといけないのだ。
大人が幸せに導いてくれるのだと思っていた。
でも、国王は倒れ、大人たちも手探り。
物語のように、子どもに奇跡が起こせますように。
お祖父様の言う通り、諦めない女の子の額にちゃんと魔法が宿りますように。
月も星も見えない夜空に自分の命の時計を掲げて静かに祈った。
そしてヘンリエッタはまた、ルーツ(>>331)のそばへ戻る。
お互いが温かいことを確かめるようにそっと手を繋いで眠った。
「明日も、お話ができますように。
できれば、たくさん」
やがて眠ったヘンリエッタは、アーネストの露店でルーツとあれこれと小物を選ぶ夢を見た。
ピンバッジに飾りボタン、花飾りや小指につける銀の指環。
ゼウスさまはこれだ、シヴァはこれだ……と意見はまとまらず決めかねているのにアーネストがニコニコしながらとっておきをお店の奥から出してくれて……
あれがいい、これがいいといつまでも楽しい夢を見た。
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