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[繰り広げられるやり取りを聞いていると、彼らの顔と名前が一致してくる。
しばらくして、路地で勃発した修羅場は落ち着いたようだ。ヴェスが転移していくと路地は多少の静けさを取り戻す。
セーガが無事に解放されるならよし。ユウヅキとセーガの間に介入することはしないだろう。2人の話が終わるまで静かに見守るつもりだ。]
でも、あなたは許しませんよ……!?
[イルマがユウヅキを見る目がめらめらと燃える。
彼には完全にしてやられたのだ。やり返さないと気が済まない。
セーガに上を気にする余裕があれば、そんなイルマの姿が少し見えるだろう。]**
ー 凍りついた路地 ー
……… 『…………』
[しばらく探偵さんとの無言が続く。
兄に会っては見たかったが、それはほとんど絶望視していた。いざ会ってみれば話すことが見当たらない]
『…さっきも言った通り本当にボクらの血が繋がっているとは限らないからな? …ああもう!まだるこしいな! 一度DNA鑑定うけて確かめるか? ああめんどくさい』
…??? マダルコシ?カンテー?
[結局自分から口を開いたのは探偵の方。
どうやら、病院で『でぃーえぬえーカンテイ』を受けると本当に兄弟か分かるらしい。もうここまで来たら1度はっきりさせようということを提案してきた。]
[断る理由もなくそれに頷く。 数日後一緒に医療機関に行くということで今日は解散することになった]
『…で? お前なんで泣いてたんだ? ビビったか?』
ビビッタ?
『あーーー…コワイとかイタイとかツライとか寂しいとか、あったか?』
……分かんない、コワイとかイタイとか。感じない。
寂しいは、わかる。
『……呆れたもんだ…』
[泣いていた理由を聞かれればそう答えた。 呆れ返る探偵に不思議そうに目を向けた。 ほんの少しだけ上を向くと屋根の上に緑の髪>>137 はらぺこさんだ。なんであんな所にいるんだろうとは思うけど、口にはしなかった。]
『まあいい…今日は解散だ。
なんで泣いたのか、なにが嫌だったのか考えておけ…』
『あと依頼料、次会った時には払え。 じゃなけりゃ毎日お前ん家に領収書送り付けるから』
[そう言われれば、わかった、と言って解散しセーガは路地から出て中層の大通りへと出るだろう**]
─ 下層と中層の間・路地 ─
(…全く、呆れたやつだ)
[セーガを見送り>>139、ユウヅキは凍りついた路地裏の氷を溶かして手の中に結晶として集めていく。内心呆れ果てながら]
(あいつが泣いたのは流石にビビっていたんだと思ったんだが、よもや自分でわからんとは。痛覚や恐怖心がない…というよりも… )
[痛覚や恐怖心を表現するための言葉がないから、ほかの言葉で代用してしまい自分で自分の気持ちに気づかないのだろう、多分。
信号の緑を『青信号』と呼んで、あの色を青を思い込むような感じだ。対話して言葉のレパートリーの少なさからそう感じた]
(ほんと、あいつよく生きてこれたな今まで)
[そう考えながら後片付けを済ませるだろう。
屋根の上の来訪者には気付かぬまま**]
[ハロルドと初めて出逢ったのは、「村」に住む知人、否、仕事のパートナーでもある’エイミー'の結婚ホームパーティでのこと。
エイミーに再会したのも、偽バグ・シング事件以来か。
結婚の知らせは、偽バグ・シング事件以降のこと、端末に連絡が入って来たのをスティーブに伝えた形だったろう。
直接の顔を合わせての連絡では無かった>>0:94のは、村での結婚式の準備があったからかもしれない。
「村」の住人達で執り行う方の結婚式に顔を出すことは無かった。
ホームパーティの方でユウヅキや助手と会う事があれば、ユウヅキとハロルドの掛け合い話などを眺めてはいただろう。
その場の盛り上がりに、自分から話しかけはしなかった]
[結婚の話が届いた時、ドームでエイミーと出逢った時は、結婚をするとは思っていなかった為、少々驚いてはいた。
スティーブに話す時>>37は事実を話すままで、特に気にしている様子は無く、ただ、思考が繋がった時に見えたあの金髪の男と結婚するのかとそれくらいのもの。
なので何か思い煩うということは無かったろう]
[贈り物はスティーブと一緒に用意したものもあったか。
花束と、汚れが付き難く落ち易く落としたくらいでは壊れない頑丈な食器のペアセット、それとキャッシュだ。
キャッシュは何かと入り用だろうと、自由に使えるようにとのもの]
[幸せそうに花束に顔を埋めるエイミーの姿を見て、見守るような、目を細めていたのをスティーブも見かけただろう。
そこに他意はなく、エイミーとハロルドが幸せそうに寄り添っているのを見る眼差しは、壊してはならないものを見るようなものだったろう]
[/両親を、重ねて見ていた**]
― 下層と中層の間・路地 ―
[なにがどうしてこうなったのか、どうやらユウヅキとセーガは生き別れの兄弟らしい。もしも二人が一緒に幼少時代を過ごしていたら、さぞかしにぎやかな家庭となっていただろう。
セーガと目が合うと>>139、イルマは口元に人差し指を立て微笑む。メッセージが届いたのかどうか、彼は口を閉ざしてくれたようだ。
しばらくしてセーガは無事に路地を去っていった。これで彼を巻き込む事も、邪魔が入ることもないだろう。
氷を溶かすユウヅキ>>140の隙をうかがいつつ、息をひそめる。
ユウヅキの能力封じの力は厄介だ。けれど。何らかの要因で能力を使えなかったら?]
……ふふ。
[作戦を思い描き、イルマはほくそ笑む。
ユウヅキがイルマに背を向けたタイミングで、下に飛び降りた。靴を浮かせてスピードを殺し、着地の衝撃と音を和らげる。
先ほどと同様にユウヅキの全身を捕縛し、宙に磔にする。彼が血の陣を展開する前に――]
― 下層と中層の間・路地 ―
ふふっ。
私をだました事を後悔するがいいのです。
[こしょこしょ、こしょこしょ。
ユウヅキの脇の下でイルマの指先が軽やかに躍る。
目論見通り、血の陣は形成されかけてはふわりと霧散していく。
視界には空き瓶のつまった箱が映っている。ユウヅキに数発かますのにはうってつけだが。]
ふふっ。
[ユウヅキの笑いっぷりがあまりに良いもので、もう少しくすぐることにする。]
……っふふふふ。
ふふっ、あはは、あははははははは!
[段々楽しくなってきたようで、イルマは笑いながらユウヅキをくすぐり続ける。笑いの中にうっとりとした表情が混ざっている。]
あっはははははははは!!
あははっ、ははっ、
あはは、はぁ、
……はぁ、ふふっ、
[ひとしきり笑い倒すと、ユウヅキの磔を解く。何もしなければ彼の身体はどさりと地面に落ちるだろう。
荒く息をしながらイルマは小首をかしげる。]
ふぅ……。
気が済んでしまいました。*
あはははははは!!!!
っっひーーー!!!や、めっ
っっっあはははははは!!!!!
[笑い上戸にくすぐり攻撃、それ即ち新種の拷問である。ヒィヒィとやめろとかいい加減にしろとか喚くが全て笑いの渦に消えていく。もう意識を保っているのも難しいのではないだろうか?もう軽く涙目である。]
わ、わるかったっひひははは!
わるかったってbっははははははは!!!!!
[ゲラゲラ笑い転げながらとりあえず謝罪だけしとく。まあ楽しくなってきたイルマが聞き入れてくれるとは思えないが]
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
イルマちゃんがそんなに楽しそうだと、私も行ってみたくなったよ。
ちょっと落ち着いたら遊びにいってみようかなぁ。
リターンを求めるんじゃなくて、テーマパークと考えればいいのかも。
[イルマの誘い>>64になんだかウキウキしながら返答をする。]
ふふっ、楽しみが増えたから明日からまた頑張れそう。
ねぇイルマちゃん…
デザート、どうする?
そうそう、この前いったアイスクリーム屋さんがねー…
[いつの間にか手に持ったスターライトバーガーはベルの胃袋に吸い込まれていた。満腹を感じながらも甘い物はやはり別腹。イルマに向かってにこりと笑いかけると、その後もイルマと食べ歩きを満喫しただろう。*]
― 下層と中層の間・路地 ―
悪かったって思っているならそれでいいのです。
[にっこり。涙目のユウヅキに笑みかける。
しかし正直なところ、異能者同士の戦いで能力をすべて見せないのは基本中の基本だ。つまり、この状況は警戒を怠ったイルマの逆ギレなのだ。
そんな事を自覚しているのだかどうだか、イルマはごきげんだ。]
ふふ。
楽しかったですよ。
ありがとうございます。
[乱れたユウヅキの前髪に手を伸ばし、整えてやろうとする。
はねのけられてもくすりと笑うのみ。]
それじゃあ、また遊んでください。
[ふりふり、手を振ると軽やかな足取りで大通りに歩いていった。]*
― 回想:事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
そうそう、そういう事なんです!
ベルさんにわかって頂けて嬉しいです。
[テーマパーク。なんとぴったりな例えだろう。イルマに言わせれば、カジノとは非日常を楽しむところだ。
気分が上がってきた様子のベルをにこにこと見つめる。]
そうだ、デザートを決めてませんでしたね。
[ベルがアイスクリーム屋の話を始めると、身を乗り出して話を聞く。
すっかり空になった皿を前に、話はどんどん弾んでいく。]
そのアイスクリーム屋さん、いきましょう!
あぁ、何味にしよう……
[その後、楽し気な笑い声がドームのあちこちで聞こえたとか]**
……ちっ…、ったく…。
………はぁああ…スティーブの依頼の方に手を伸ばすか…
[終わってしまったものは仕方ないとばかりにため息をついて、空間制御能力を発動させる。
行き先はスラム街、スティーブがいつも店を開くあたりだ。
ユウヅキはスティーブに報告と、ひとつ聞きたいことがあった。]
こっちの依頼はもう少し荒事になりそうなのは、何なんだかなぁ……
[ズプリ、と空間の向こうにユウヅキは姿を消してスラムへ赴き、スティーブのことを探すだろう。 ]
[スティーブを見かけたら、開口一番こう訊ねるつもりだ]
お前ドンパチ組織に加担したという経験はないか?
工作員、幹部、鉄砲玉、護衛。 なんでもいいぞ。
[さて、スティーブは見つかるかどうか*]
― 現在 中層 カウンセリング施設跡地 ―
[事件から数週間。ベルは瓦礫の撤去作業を行った業者と職場の前に停められた車の中で打ち合わせをしている。]
えーと、ここにサインですよね?
はい、わかりました。お疲れ様でした。
あの、やっぱり所長とはまだ連絡がつかないんですか?
[問いかけられた体格のいい男は首を横に振る。ドームの施設である以上、倒壊した建物の内部から使用可能な機材や資料を回収し、一時的に中層にあるドーム所有の保管庫へ搬入することとなったのだが、責任者である所長と連絡がつかず、ここ2週間ほどの事後処理ほぼ全てがベルへと降りかかっていた。]
はぁー、ようやく開放された。
[今回で業務は全て完了した。車を降りたベルは大きく伸びをする。この数週間、事務処理の合間を見つけてヴェス宅へは何度か足を運んだものの、不在、居留守、転移とことごとく空振りをしている。家の前に居座るぐらいのことができればヴェスも観念したかもしれないが、矢継ぎ早にくる確認や問い合わせへの対応でそこまでの時間を確保することはできないでいた。]
よし、今日は気合を入れていこう。
もう一回謝ってから、もっと色々話を聞こう。
ちゃんと話せたら、イルマちゃんのところに遊びにいくんだ。
[あくびを噛み殺してヴェス宅へ足を向ける。鼻息荒く歩き出してはみたものの、カフェで一服ぐらいの寄り道はするかもしれない。*]
[カップを一度ローテーブルに置き、ちらとヴェスを見遣る。
ソファに凭れかかり目を閉じるような姿は、疲れているかのように見えた]
……先日の事件で色々あったと聞いた。
[ぽつりと紡ぐ声。
誰からと聞かれるなら、スティーブからと答える]
エイミーも心配している。
事件の後に届いた連絡を見て、君の様子がおかしいと言っていた。
[そこまで言って、一度言葉を途切れさせる。
問うかどうか、どこまで聞くか、距離感に悩む間]
…………何が、あったんだ?
[悩んだ末に口にしたのは、問う言葉*]
ー 回想 : 前日 ー
…依頼料のこともありますので、お金の準備をしておいて下さい。では。
[カチャリ。依頼人との通信を切る>>112とユウヅキは資料を広げる。 集めたのは>>0:387対立組織の情報。
『タルタロス』というかつて『偽バグシング事件』に関わった組織の名前もちらりとある。 まあここは5年前はさほど目立つような活動は行っていなかったようで、奪い合いにはほとんど関与はしていなかったようだが。]
………。
[対立相関図を見ながら感じるのは、『Coc』だけが孤立しているということ。 例えば『Badger』は『Owls』と共闘していたりするし、『finders』は他組織と協力していたりする。
傭兵のように抗争に加担する組織もあったりして中々のものなのだが、『Coc』だけは孤立しているように思えた]
[無論、実際にはどの程度他の組織と関係がありどんな協力関係を築いていたかは定かではないが。 それでも対立数と共闘数が釣り合わない気がした。
裏を返せば、当時孤立していたとしても物を集められるだけの力、他組織と対抗できるだけの力があったのだと思われる。 それも、かなりの。]
……………。
嫌な予感が外れていればいいんだがな。
[ポツリと呟いたその目は黒く澱んでいた。
それは探偵の目でも、明るいユウヅキの目でもなく。]
[目的のためなら手段を問わない『ナイトライン』の目だった*]
………なら、俺の目が嫌いだという理由を、教えてくれないか。
[事件のことが聞けないならば、と。
今抱くに至った疑問を解消すべく問いかけた*]
―スラム街―
[頭を抱えしゃがみこんでいた男は、やがて立ち上がる。]
……
[今回、盗まれたのは男のものであるが、
最近、似たようなことが起こっている。
異能の力が封じ込められた宝石だとか、
月の欠片だとか。
もちろん、パチもん。
本物ではない。が、たまに、本当にヤバイものも店に並ぶのもスラム。
どこから手に入れたのか、バグ野郎のパーツなども並ぶこともある。
そういった、その手の人間が見たら欲しがりそうなものが盗まれる。だが、スラムでは、盗みもよくあることで、騒ぎになることはないのだろう。
男も、盗まれたのが、"バグ・シングの部品を使った武器"でなければ、『いつものこと』でしかなかった。*]
── 中層:自宅 ──
別に…
そういう…訳じゃ
[困ったように言い淀む。
その態度は、どちらつかずにも見えたかもしれないが。
もし、「村」で話す時に促されたならハロルド>>168に話すことにはなったろうし]
特殊チームに、似たような目のやつがいるんだよ
そいつに、似てたから…
どうせ知らないと思うけれど
ソノランて言う奴
[通常、その名の特殊チームの隊員の該当の片目は、髪で覆い隠されている。
正確には、嫌いとはまた別ではあった。
そしてヴェス自身、ハロルドが何処まで自分のことを知っているかは、エイミーがヴェスに話していないなら知る由は無かった*]
―スラム街―
[男が立ち上がり、しばらくした頃、
ドンパチ探偵が男の前に現れる。]
……え。
[ユウヅキが開口一番、尋ねる言葉に呆気にとられ、
だから、]
……っ
[護衛。その言葉に、反応が思いっきり、顔に出た。*]
─ 中層・警察機構中層分署 ─
[ドライに頼んだことが済むまでの間、リルは端末を操作しヴェスへとメッセージを送る]
『突然すまない。
今スティの妹の事件を追っていて、ヴェスに確認したいことが出来た。
ノーマが持っていた梟の人形の画像か何か、残っていないか?
データが残っているなら転送してもらえるとありがたい。
紙媒体だったりするなら取りに行く。
返信を頼む』
[送信ボタンを押して、ふぅ、と息を吐いた。
あの事件以来、ヴェスと顔を合わせた機会は少ない。
スティーブが騒がない辺り、無事であることは確かなのだろうけれど]
何考えてっか、わっかんねぇんだよなぁ。
[心を開く相手とそうじゃない相手への態度が分かりやすく違う。
故に後者に当たる人物には全く考えが見えないのだ*]
ー スラム街 ー
(なるほどね、わかりやすいな)
[露骨な反応をするスティーブに>>171、 ふうんと息をつく。そしてあくまでもいつもと同じ明るさで聞く]
いやな?5年前にドンパチやっていた組織がいくつか見つかったんだが…それにお前関わってたら教えてくれると助かるんだよ
少々嫌な予感がしててな、いや何外れていればいいんだ
[そう言うと、ユウヅキは自分が調べたことを告げ>>165>>166、かなり多くの対立があったことを伝えるだろう]
これらの組織のどれかに、加担した覚えはあるか?それか少しでも関わったか。 一切なければ構わんよ*
─ 中層:ヴェス宅 ─
……話してくれるまで待つさ。
[言い淀む様子>>170に、口元に苦い笑みを浮かべて紡ぐ。
深呼吸を一つして、内にある感情と思考を宥めた。
目の話になったなら、ハロルドの表情が一変する。
口元は引き結ばれ、前髪の奥では眉が強く寄せられた]
…………そいつは、俺も嫌いだ。
[ぽつりと零れる声。
拒絶衝動による自制の低下。
普段ならば心の奥に仕舞っているものも、ソノラン ─── 従兄のことに限っては表層に現れやすくなっていた。
零した言葉にハッとし、再び口が結ばれる]
────………
[カップを手に取り、迸りそうな言葉を押し込めるように茶を飲み込んだ*]
── 通信:リル ──
[リルからの連絡が来たのは何時だったか。
ハロルドが来る遥か前だったか。
連絡が届けば、暫しして、こんな返信が送られた。
『多分これ
昔の
底にあった』
[添付名:フクちゃん]
[端末のデータの底に置いていたとでもいう意味だろう。
5年前の為、端末を新しくしデータを移し替えてのものかもしれなかったが。
梟の人形は、ふっくら。
ふくふくとして、ミニ座布団に座っている。
その命名がどういう経緯から、リルへの返信には書かれていなかったのは、相手がリルだからだったからか否か*]
ー 中層 大通り ー
「お、セーガじゃん!偶然!」
……ーーー! ドライ、おはよ。
「ちがうちがう!ほら、こういう時は…」
……ちゃーす? 「そうそう! 」
[考え事をしながら道を歩いていると、いつも言葉とナンパ術を教えてくれるリルの部下、ドライと鉢合わせする。 パトロール中かそれとも他に用事でもあるのか。 とにかく挨拶を返した]
「そうだ、セーガ! カジノに興味ないか?」
……かじの?
[カジノが何なのかわからず首を捻れば、ドライはどんな場所か教えてくれるだろう。 曰く賭け事をやる場所で、キレイな人がいっぱいいて、すごく楽しい場所らしい(セーガ訳)]
[セーガはすこし興味ありげに聞き入る。
ハバネロバーでのことばレッスンの時にたまに店で見かける『賭け事』をやる人は、いつも怒ったり笑ったり。とにかく『あったかそう』にみえたからだ。 むしろ『あつそう』レベルで白熱した賭けもあったりするけど]
「ふふん、いい反応だ! 良かったら後で一緒に行かね?
実はカジノに予告状が送り付けられててさ、捜査に行かなきゃなんだがよ…一人で行ったら遊んでるのバレたら怒られゲフンゲフン。 カジノの楽しさ教えるいい機会だと思うしよ!」
……! いく…!
[セーガはその話に乗った。 どうやらどれすこーど?というものがあるらしいが…ドライがオススメの貸衣装屋を教えてくれるそうで。 いい服を見立ててやるとグッとサムズアップした]
「今は仕事の途中だからさ!後で合流しようぜ!
んじゃ、あとでなー!!!」
[そう言って仕事に戻るドライと別れる。
今日の楽しみがひとつ出来たと、セーガは少しあたたかくなった]
[近くに誰かがいたならば、「セーガ」という名前と共にこういう会話が繰り広げられていたのを聞くかもしれない*]
─ 通信:ヴェス ─
[ヴェスからの返信は案外早かった]
『ありがとう、助かる。
可愛いな』
[添付画像を開いて、中を見てからの返信。
ふくふくとして、ミニ座布団に座っている姿は何とも愛らしいものだった。
その感想も含めて、感謝を送り返す]
よし、これで特定出来るな。
[羅針盤が反応するのは特定の条件に見合ったもの。
ノーマが持っていたものではなくても反応するため、確定するための情報が必要だった。
ヴェスが画像を持っていてくれたのはとてもありがたかった]
店に並んでたのとは確かに違うな。
[作り手が違うのだから当然と言えば当然だが、ここまで違うのだな、と感心していた*]
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