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さーて問題です。
ゴルガンタの街が滅ぼされた時、どうして避難がほとんどできなかったんでしょーか?
その後せっかくの回復薬をどんどん使って切らしちゃったのは誰でしょーか?
[雷光に包まれたダリアを冷たい瞳が見つめる
戸惑うアルシェスを闇をたたえた瞳が見つめる。]
勇者アインが消えた時、その場に居なかったのは、誰だったかな?
[倒れ伏していたダリアの方から、微かに声>>131がした]
ダリア! ダリア、聞こえる!?
[視線はチャペの方へ向けつつも、必死に声を掛ける。
それに対する反応はあったか]
[魔力の流れを感じられる訳ではない。
ただ、眩い輝き>>135に視線を向ければ、彼女が体を動かそうとしていることはわかる。
途切れ途切れに、幾度も>>136]
ダリア――これを!!
[後ろ手に差し出したのは癒しの葉>>85。
彼女が受け取ることが難しいなら、チャペに一瞬背を向けてでも、半ば押し付けるようにダリアへ渡す]
癒しの葉なんだ……これなら、少しは!
[彼女の状態を思えば不十分かもしれないが、それでも使って欲しいと託す*]
── 回想・神樹 ──
ダリア
可愛いおさなご。竜の子。
幾つかの話をしましょう。
何時か私はあなたを通しフリッツに語りかけました。
魔王は世界を創造した私を憎んでいると。
あなたもその言葉を聞きましたね。
その話を少ししましょう。
[女神は、ダリアを一定間隔で優しくぽん…ぽん…と叩きながら、ダリアが微睡むならば、その中で話し続ける。]
── 回想・神樹 ──
世界を創造した神とは、全てを持つものです。
[女神は自らをそう語る。]
例えば、天地、左右、男女、生死、対となるようなものも全てを持ち、普く全てを創造しました。
あなたが思うよう、人も魔も含む全てです。
[分かり易いように女神は語りかける。
それは本当にこの世界の全てだ。]
魔王は、世界を創造したことを憎悪し嫌悪しています。
そう、言葉に押し嵌めるならば。
[ダリアの理解が至らないならば、今はそれで良いとばかりに。]
あ……あ。
[それは全て、目の前で起こった悲劇。
少し考えれば、誰が関わっていたかは明白で。
そして、最後に挙げられたのは、少年がもっとも慕っていた]
勇者さま、なんで、なんで……
[初めて会った時から、彼はチャペと一緒で。
きっと、自分以上の信頼関係があるのだと、ほんの少し嫉妬のような感情すらあって]
チャペがなんで、勇者さまを……!
[そこから先は、言葉にならなかった。
感情を叩き付けんとするように、少年は光の剣を振り上げ、チャペへ向かって地を蹴った*]
[話は幾つか更に続く。]
ここ南方に神樹と呼ばれる樹があるよう、
魔の地には魔樹と呼ばれる樹があります。
魔樹は地中にあり、人が生きて見ることは殆ど無いでしょう。
人々が話すところ、魔軍兵士と呼ばれるものは、その樹を利用して産まれるとも話されています。
魔王は、それすら憎んでいるでしょうね。
[それは世界の一部だから。]
この神樹の地も神樹も、魔王がこのまま人を殺し世界を滅ぼすことを進めるなら、程なく呑まれ、失われてしまうでしょう。
そうすれば、この世界は終わりを告げます。
魔王の望みは叶うでしょう。
[女神は、もしもそうなってしまうのであれば、それすら受け入れているように語り続けた。
女神はダリアに微咲み、更に幾つかの昔話を語り聞かせた。地の精霊達のこと、世界の大きさに形のこと、何時からこの世界が存在しているのかということ、世界に住まう人々の暮らしを語らいを。]
[振り返る少年。その言葉に応えようとして、上手く声がでない。]
……ち…、
[ちがうの、と音にならない形ばかりを唇が紡ぎ。
差し出された何かを拒むほどの力は、今の少女にはなかった。]
は……ぱ?
[渡された葉を見つめることに集中を使えば、一時的に身体を包んでいた雷光は霧散する。
癒しの葉。その言葉が示すことの多くは、少女には分からないが。
どこかで見たことがあるような形だと、間の抜けた感想を抱いた。]
……ぅ
[――無茶をしたからだろう。疼くような全身の痛みは更に強く。
瞑りそうになる目を必死に堪えて。
癒しの葉を、息も絶え絶えに、齧りつく。]
[――苦い味。青臭い味。
広がる癒しの力は、少女を蝕む毒気を徐々に和らげていくか。
尤も、泉を発ってからそれなりの時間が経過している。
全ての毒が引くまでには、まだ、もう少し。
――声がする。
冷たい声。怒りの声。
――いそいで、と。
声にならない声を、少女は自らの身体にかける。*]
そう、それでいい。
[猫は小さく呟くと、アルシェスへ向かってかける。
一見すると丸腰に見える猫。
ところが振り降ろされた光の剣が猫に当たっても、タンガリザの腕から逃れたいつか>>0:381のように、剣は猫をすり抜けていく。
猫は顔色一つ変えずにアルシェスの胸倉を掴み、軽々とアルシェスを持ち上げた。]
ほらね。やっぱりチャペが本当は何なのかも、見えていないじゃない。
[笑っていた。猫はずっと、笑っていた。]
ニンゲン。ううん、光に生きる者がここにいるだけで、影達は枯れてしまうんだよ。
強い魔物なら大丈夫だけれど、チャペ達みたいに弱い魔獣はダメなんだ。
みんな、みんな、チャペの愛し子達にとっては始まりの国の紫お化けと変わんないから、さ。
[チャペの影もまた、アルシェスの影を締め上げんとする。]
なんで、僕は……人間を救いたいだけ……。
きみたちを、無闇に傷つけたい訳じゃない、のに……。
[悪意を持って徹底的に国を滅ぼした魔軍の者たちと、自分は比べられている。
違うと言いたいけれど、しかし今までに目の前に現れた魔物を自分がどうしたかと問われれば、やはりそれは殺戮としか言えないものだろう]
ここを通りたいだけ、だなんて……。
それだけを許して、なんて、甘すぎるよね……。
[視界がぼやける。
その中で、チャペの影だけが動き、自分の影に手を伸ばすのが見えた。
少年は意識を持たせようとするように、光の剣を一度強く握った*]
―― 北部・魔王城 ――
だが、人の王に謁見し旅立ったのは彼らの意志だろう。
勇者一行とは生贄のようなものだが、旅立つ前に理解してなかったろうが。
[国々における人柱の様なものか。
善意も悪意も向けられる荷の重さも。]
足を進めた理由は、仲間がいたからではないか?
そして、何も理由が残っていなかったのだろう。
[魔王は傍らのエンフェルケスーカの渡り人へ眼差しを向けることは無く。]
でなくば、ここまで歩める物ではない。
女神に見出されただけ、勇者だと自分を思い込んだだけではな。
[魔王城まで辿り着いた魔剣士の様に、王の依頼でも無く、民の期待でも無く、英雄願望だけで辿り着ける程、簡単な道のりでは無い。死を望む気持ちを抑え付けどんな手段をもっても生存する事を自らに縛り付け、心身の限界を迎えないという運、それらの先を歩んでこそ、この不毛の大地と毒の沼地を越えられよう。]
[抵抗は意味をなさない。
ニンゲンの力では引きはがすのは難しい。]
通ってどうするの?
魔王なんてチャペにとってはどうでもいい。けれどね、魔獣はどうなるのさ?
ニンゲンと魔獣は相いれない。ニンゲンの希望は魔獣の絶望で、魔獣の希望がニンゲンの絶望。
それはアルちゃんもよく分かっているはずだよ。
[剣を持ちなおしたアルシェスによって、ほんのわずかに光の剣が地面を撫でる。]
グルッ……!
[その瞬間猫は苦悶の表情を浮かべると、たまらず獣の唸り声を漏らしてアルシェスを手放した。
チャペの姿が陽炎のように揺らめく。]
― 北部 魔王城 ―
[騒ぎを聞きつけ再び魔物が集まってくるまでに、
然程時間はかからなかった。
傷が癒えたおかげか駆ける速度と剣の重さは増し。
敵を斬り伏せながら進んだ先、
荘厳な雰囲気を湛えた長い階段が見えてきた。
空気の重圧が、一段と強くなる。
きっと魔王はあの先にいる。
そう考えて仰いだ高い天井の奥。
舞い降りてきたのは―――…巨大な竜]
アンジェは。
[悪魔司教の不在を察し、呟くも。
声は咆哮にかき消され、次いで振るわれる腕と爪]
[反射的に伏せ避けたが、壁が抉れて瓦礫が舞った。
その破壊力は重々承知している。
何せあの魔導船を、一体でほぼ沈めかけた怪物だ。
振り返りざまに斬撃を飛ばすが、
竜はひらり宙を舞い男の攻撃を躱す]
…………なんだアイツは。
[不安定な階段の足場で剣を構えつつ、邪竜を見つめる。
間近で観察し、纏う雰囲気の異様さ歪さに気が付いた。
死霊術には詳しくないが、その転生に用いられた多数の魂。
人も魔も隔てなく、怨嗟の念を持つ魂の成れの果て。
それが渦巻いていることに、
"同類"である男の呪いが反応した]
[竜が再び急降下し、その勢いのままに牙を剥く。
横に飛びつつ接近の際に斬りつけようと剣を薙ぐも、
読まれていたのか直ぐに爪の攻撃が重ねられた]
――――――ッ。
[翻した剣でその一撃を受け止めるが、あまりに重い。
ふっとばされて階段に叩きつけられる。
態勢を立て直す前に、止めとばかりに竜の爪が迫る]
《―――――…》
[重ねる詠唱、直線的な動きになった竜を捉えるように、
闇から伸び出る無数の黒い腕。
竜は圧倒的な力で其れを振り払い引きちぎり前進する]
[稼いだ僅かな時間の内、男は剣を握り直して床を蹴った。
何度でも絡みついてくる黒い腕にもがきつつも、
竜は咆哮をあげながらその爪を揮った。
駆ける勢いと魔力を足し、男は再度其れを剣で受け止める。
全身に衝撃が走るが、吹き飛ばされずに何とか耐えた]
《―――――――…》
[そのまま詠唱を続ける。
黒い腕の数は更に増し、やがては邪竜を包み込むように。
そしてゆっくりゆっくりと、
鋼鉄をも跳ね返す竜の鱗を侵食し、溶かしていく。
剣を握る男の右手の輪郭が揺らぐ。
今や漆黒の繭で包まれるようになった状態の竜へ、
どろりと暗い闇が伸びていく]
[異様なその光景に、追撃を加える魔の者はいなかったか。
いたとすれば、巻き添えに絡め取り取り込んだ。
…やがて黒い腕は霧散していき。
最後、佇んでいるのは男一人だった。
無表情な瞳は、じっと剣を見つめている。
竜の揮う爪の衝撃は、やはり凄まじかったらしい。
刃に入る無数の罅。
元々、男が使っていたのは友人の剣。
その出自など知りはしない。
魔力で強化していたものの、限界に近いようだ。
修復を施すが、何処までもつか。
まあ良い。
何処まで持つか分からないのは、使い手も同じだ]
― 魔王城 玉座の間 ―
[重い扉が、静かに開かれる。
返り血を滴らせながら、男は無表情のまま。
竜を取り込み階段を上った先、
更なる魔の者の強襲を斬り伏せた後に。
―――…男は漸く"その場所"へとたどり着いた]
そんな面してたのか。
[どうせ奇襲など出来るとは思っていない。
だから堂々と扉から入り、
魔王を見据えて薄く目を細める。
狂態にも"ナジ"にも、視線を向けることはなく*]
― 魔王城・工房 ―
[蹴爪をカツカツと鳴らし、地下を歩く。
時折羽をばさりと広げ、辿り着いたのは水場。
石造りの四角い水溜めに身を躍らせる。
ぬるりとした液体を水に落とし、唇で拭う。]
……ーーー♪
[水に揺蕩いながら、細く長く声を伸ばす。
徐々に魔としての生に馴染みながら、水からあがった。
身体に付着した水を散らしながら羽を広げ、飛び立つ。
鳥は工房を後にし、地上へと登っていった。*]
[少年の左手が首を絞めるチャペの手を掴むが、その程度ではびくともしない。
息苦しさで視界が狭まるのを感じつつも、彼女の言葉>>155が耳に届いて]
わか……てる、よ。
何度も戦……て、げほ、
[そう、ただ単に敵として、思い入れることもなく倒して来た。
でも、チャペは、そう割り切るには長い時間を共に過ごしすぎて。
まとまらない思考の中、剣を持ち直せば僅かに地面を擦る感触があった。
途端、唸り声が聞こえチャペの手が離れる]
わっ、
[どさり、地面に尻から落ちる。視線は唸り声の主へ]
……チャペ?
[その姿が陽炎のように揺らぐ。
錯覚か、と一瞬思うも。
急激に血の廻り出した脳が、ひとりでに動いたチャペの影、光の剣が触れた先、点と点を線で結んだ]
ああ……そうなんだ。
[少年は剣を両手で握り直し。
ゆっくりと焦点を合わせるように、チャペの顔を見た]
チャペ。
……今まで、きみのことを知ろうともしなくて、ごめん。
信じることがきみのためだと思ってたけど、違った……のかな。
[少年は、光の剣の切っ先を下へ――地面に映る影へ、向ける]
僕らのことが憎かったなら、ずっと苦しい気持ちで旅してたなら、その気持ちを全部ぶつけて欲しい。
きっと、僕も苦しい気持ちになるけど……この先に進むために、それを背負いたいんだ。
[そう言って微笑みかけるけれど、チャペの反応はどうだっただろう。
返るものが言葉でなければ――少年もまた、動くだろう*]
― 北部・魔王城 ―
ええ、最初はそうだったのでしょう
それが形骸化するまで然程時間はかからなかった
[愚かな人間は気づかなかった。
勇者がいれば魔王を倒せると思い込んでいた。
そして勇者と呼ばれた者たちもまた同じ]
最期に頼れたのは仲間だけだった
仲間のためにならば戦える、でしょうか
["ナージェスター"が落ちた後、勇者は何を感じたのだろうか。
"ナジ"の知る記憶にあるのは勇者の背中だけである。
そのあとの事は、知らないでいる]
― 北部・魔王城 ―
もし、仲間が居なくなったら――
それでも魔王の前までたどり着く勇者は、
一体何を求めていたのでしょうねぇ
[魔王はこちらを見ることはない。
"ナジ"も魔王へと視線を送ることはなかった。
ただ玉座の間へと扉を見つめていた]
私は思うのですよ
人間が生まれ育つ土壌がなくなれば、
女神が囁く相手もいなくなりましょう
[そこまで告げたところで扉は開かれる。
訪れたフリッツへと視線を向け、魔王に一礼をすると
"ナジ"は後ろへと下がった]
次の候補など生ませはしませんよ
貴方で、最期です
[聞こえぬだろうか、聞こえていても聞いてはいないだろうか。
フリッツへと手向ける言葉は彼の者が恐らくは
残り僅かな力ある人間であることを告げるもの**]
[光の剣が影へと向けられたその時、チャペの姿は掻き消え、黒い獣が踊り出た。
獣は弾丸のような素早さでアルシェスの肩口に食らいつくと、光の剣が届く前に牙を放して距離を取る。]
はぁ……はぁ……! 違う!
[黒き獣は怒りに吠える。]
憎くなんて、ないんだ。とても、とても大切だったんだよ。
この手で壊すしかなかったんだ。一度壊れたものは、二度と戻ってはこないのに!
アインはいない。射手ちゃんもいない。タンちゃんも、北に向かったみんなもどうなったか分かんない。
[黒き獣は己の影を見つめる。]
これまでチャペがやってきた事を見くびるな! 軽々しく、背負うなんて言葉を使うんじゃないよ。
[黒き獣はもう一度アルシェスへと向かっていく。
何度でも、何度でも、噛みついては離れてを繰り返そうとする。]
それを背負えるのは、チャペだけだよ。
[そこで、魔王はふいに笑う。]
それは良い。
何も無くなるというのは。
[其れは凶貌であり。
即死の呪にあてられかねないものだったが。
扉開かれる前には消え失せ、ナジの記憶に留まるのみか。*]
[光の剣を影へ向けた瞬間、チャペは動いた>>168。
肩口へ喰らいつく黒い獣、それはこちらが反応するより早く、剣の間合いから離れた]
チャペ……そんな。
[チャペは勇者を憎んでなどいなかった。
アインも、エステルも、タンガリザも大切だと言って、――しかし誰もがこの地には辿り着いていない]
そうか、そうだね。
……ごめん、ごめんなさい。
[怒りの叫び、壊すしかなかったという言葉を、少年は謝罪を零しながら受け止めるしかなかった。
ぼろぼろと涙が零れるのは、傷の痛みのせいではない]
なんで、こんなことしなくちゃいけないんだろう。
……大切なものを護るために、戦っていた、はず、なのに。
なんでそれが、壊す側になっちゃうんだろう?
[この期に及んでの問いだと思われるだろうか。けれど、わからないから、口に出すしかなかった。
返る答えは、もしかしたらないのかもしれないが]
――僕にとっては、チャペも、大切だった。
[幾度も噛みつきを受け、肩や四肢など、あちこち鎧に穴が空き紅色が滲む。
それでも、少年はそれだけは伝えたいと口を開く]
ずっと、励まされてきたんだ。
知らない所で何があったとしても、……それは、本当だから。
何も……返せなくて、ごめん。
[背負うことすら許されないのなら、もう、敵として対峙するしか道はないのだろうと。
近付いては離れ、激しく動く獣へ剣を向ける]
せめて……せめて、忘れないでいるよ。
きみが言ったことや、やったことは、何でも。
[決定的な決別の思いを込め、こちらへ近付く獣の動きへ合わせるように、光の剣を横薙ぎに振るった*]
[光の剣は猫の影を確実に捉えた。
体の中にガラスを散りばめられるような痛み。肉体でなく魂を引き裂かれるような不快感。
襲いくる激痛の中、道連れだと言わんばかりに猫も前脚をアルシェスへと伸ばす。
黒き獣の爪は首筋にはほんのわずか及ばず、アルシェスの胸から腹に深い爪跡を残すに留まった。]
ぐうぅ……あああああああ
[獣は血を吐き、その場へ崩れ落ちる。
それでもなお、アルシェスへ牙を突き立てんとのたうち回った。]
本当に、どうしてなの。
どうして戦わなきゃいけないかったの!
[牛歩のような速度で、ふらつきながらアルシェスのほうへと向かっていく。]
[血に染まった影猫は涙を流す。
影猫は本来言葉を操れるほどの知能は持ち合わせていない。突然変異なのか、望まずとも力を持ってしまったチャペ。
チャペがただの影猫であったのなら、どれほど楽だったか。]
ほらね、影猫ってとても弱いんだ。だから護れるのはチャペだけだったんだよ。
ニンゲンってのはいいよね。いつの時代だって、どれだけ絶望していたって、勇者が希望になってくれるんだからさ。
チャペたちには、それが無いんだ。自分が希望になるしか、ないんだよ。
[魔王。ふと聞いただけでは魔物にとっての勇者に思えても、魔の者の目を通して見ればどうであったか。]
チャペは、あの子達だけの勇者になりたいんだ。だから、ニンゲンとは敵同士じゃなきゃいけなかった。
[黒き獣はアルシェスに牙を突き立てようと飛びかかる。
アルシェスが猫を薙ぎ払おうとすれば、それは簡単にできてしまうだろう。]
― 北部・魔王城 ―
そういうもの、でございますか……
私にはわかりかねますねぇ
先に絶たれるよりは先に絶ちたい
きっとそういう者もおりましょう
それでも魔王を倒せる者ならば、
その者は確かに勇者であったのでしょうね
[魔王の笑みを横目で見て、"ナジ"は目を細めた]
ご安心ください、魔王様
私は永劫魔王様にお仕えいたします故
[そうして、息を潜め魔王とフリッツの行く末を見守るのであった**]
もっと、もっと、一緒に笑っていたかった。
本当なら、ゆーしゃちゃんが、エステルちゃんが、タンちゃんが隣にいたはずなのに! ダリアちゃんは元気にしていたはずなのに! アルちゃんとは、手を繋いでいたはずなのに! アロちゃんや、フリッツちゃんや、レティちゃんとも一緒に過ごせたはずなのに! アイスちゃんと愛し子達も、仲良くなれたはずなのに!
[影猫は悲痛な叫びを上げる。]
チャペは、この世界が憎いよ。
こんな世界にした、運命が憎いよ。
こんな世界を作った、神々が憎いよ。
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