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[男は"村人"に声を掛けられて瞬く。
顔を向ければ、それは言語を操る魔物だった。
相手は随分と人のよさそうな表情をしている。
どうやら、男は"人間"として認識されなかったようだ]
……ああ、旅を。南から来たんだ。
あの辺りは"物騒"だから。
[だから魔物の態で適当に話を合せつつ、
剣を抜くことなく半ば招かれる様に集落の中へ]
[其処は人間の村と大差ないように思えた。
いや、下手をしたら人間の集落より余程"平和"に思えた。
それはそうだ、ここは魔王城の周辺、
魔物にとってはある意味もっとも安全な場所である。
通りでは、子供たちが無邪気に駆けまわっている。
"魔王さまごっこ"が流行しているらしい。
…反射的に全員斬り殺したくなったが、
ひとまず今は堪えておく。
親切な村人に案内をされつつ、
彼らの口から世界が荒廃に近づいていることを聞いた。
男はさして興味なさそうに、"へえ"と答えただけだった]
[それから、祠へと連れられた。
まさか女神トルニータが祀られてはいないと思っていたが。
彼らが信仰しているのは、もう一体の神だった]
―――…魔神さま?
[男はその存在を耳にしたことは殆どなかった。
ただ、ますます"彼ら"は人間に似ているなと。
そんな感想を心中で呟いた]
[やがて夜が更けた。男は一人起き出して村の中を歩く。
―――さて、この集落をどうしよう?
思いを巡らして脳裏に過ったのは、
城下町ゴルガンタや魔導船の悲惨な光景だった。
如何様にしてあれが引き起こされたか、未だ知らずとも]
《―――――…》
[男は井戸までやって来ると、己の右手を垂らした。
どろりと滴る黒い毒は弾けて、無数の小さな粒となる。
それは虫の卵だった。
水を飲んだ者の身体に巣食い、その魔力を糧に成長する。
成体と化せば寄生主の腸を食い破り、
人の背丈ほどの羽虫が生まれるだろう。
魔力の強い者から順に虫が育って命を落とすことになる。
余程の実力者ならば虫の寄生にも打ち勝てるだろうが。
今いる集落の住人の大半は、弱者だろう]
[早い者は数日もすれば虫に取り殺されるだろうが。
最初の犠牲者が生まれる前に、男は集落を後にする。
視線を上げれば遠く眼前には、毒の沼地が広がっている**]
世界樹とも言われるものです。
人々の…普く命はこの樹に還り
新たな命として宿ります。
[それから、そっとダリアへと目を戻して。]
魔王に直接尋ねると言うのなら止めはしません。
ですがそれは、無謀な試みで…死んでしまうでしょう。
旅立つのであれば休んでからゆくと良いでしょう。
その間に聞きたい話があれば、何時でも私の元へ。
[女神はダリアの頬に口接けをひとつ落とした。
何時しか、陽は傾いていただろう。*]
― 神樹 ―
[対話が落ち着いた頃、少年は今後のことについて思いを馳せる]
みんな、今頃何処にいるんだろう……。
うまく合流できるかな。
[アロラは命を落としたと聞いた。
他の者たちはどうだろうか?]
……フリッツさん……。
[一番に思い浮かべるのは、幼い頃に言葉を交わした彼のこと*]
[フリッツが立ち去れば"ナジ"は改めて指輪を手にした。
ダートが最期に残した言葉。
この指輪をどうして欲しいのかまでは聞いていない]
まぁ、何かに使えるでしょう
[指輪を再び皮袋に入れると腰へと下げた。
フリッツはこのまま放っておけば魔王城へと現れるだろう。
"ナジ"がするべきことは訪れる者を間引くこと。
魔王の前に有象無象が立つことは許されないことなのだ**]
― 神樹 ―
……女神、さま。
[ダリアへ語り掛ける女神>>69をしばし眺めていたが、ぽつ、と口を開いて]
魔王と言葉を交わしたら、死んでしまうのですか?
例えば……勇者と呼ばれるような人が、傍にいるとしても?
[きゅ、と、膝上にある光の剣の柄を握りながら、女神へ視線を向けた]
いえ、僕がダリアを護りきれるかと言ったら……少し自信はありませんが。
ダリアが、魔王と語りたいというなら、僕はその気持ちを大事にしたい。
[そう口にしてから瞳を伏せる]
その、ほんの少しの時間を稼ぐことも……不可能なのですか?
[彼女が勇者と呼んだ自分が、共に居ても駄目なのだろうかと。
伺う視線を女神へ向けた*]
── 神樹 ──
[時間を稼げるかどうかについては。]
勇者アルシェス、
それはあなた次第です。
[女神はそこで一息置き、アルシェスを見る。
とくとくと甘い疼きを呼び起こす、女神の眼差しが注がれる。]
いいえ、そういう意味ではありません。
[言葉を交わせば死ぬ、という意味ではなく。
出逢っても、或いは、その前の時点においても。]
ダリアだけなら死ぬことは免れないでしょう。
そして魔王城へゆく道すがら、死することもあります。
[そして魔王が問いかけに答えるとは限らないのだから。*]
― 神樹 ―
…………っ
[女神と視線を交わせば、再び自分の内に昂りが生じるのがわかる。
生唾を飲み込むが、その場では感情を抑えつけ]
な、なら……たとえ無謀でも、僕はダリアと共に……。
魔王の所に辿り着くまで、僕が彼女を護ります。
……もちろん、ダリアがそんな無謀なことは出来ないというなら……別だけど。
[女神は警告と忠告をしているのだろう、それはわかる。
それだけの危険を冒す価値があるかと問うていることも。
ただ、少年はダリアの意志を尊重するという態度は崩さなかった*]
── 森・蔓植物の群生地 ──
お〜や。やっぱ死んだか。
ク、ク、ク。
当たり前だ。
奇跡なんて起こらねぇよ。
力が足りなくて残念だったな、レティーシア。
[魔神はさも面白そうに嘲笑(わら)い。]
[猫はうとうとしているふりをしながら、ずっとアルシェスと女神の会話に耳を傾けていた。
やっぱり行くんだね、アルちゃん。ずっとこのままで居られたらいいのにな。
でも、ここはチャペの居るべき場所じゃないんだ。
タンちゃんが無事だったなら、迎えに行ってあげないといけないし、ね?
でも、もう少しだけ、もう少しだけならこうしていてもいいのかも。
やがて全てが済んだのなら、猫はここを発とうと誘っただろう。]
[男は森を去る前、信徒の屍体の傍へと歩み寄る。
向ける眼差しに感情の色はない。
彼女が最後に何を想い、何を求めたのか。
勇者だろうか。妹だろうか。女神だろうか。
その視線の先を追おうとしても、何処にも辿り着かず。
本当は聖なる光の残渣で、近づくことすら辛いのだが。
その場に膝を折り、顔の欠けた彼女の頬に口付けた。
柔らかなその肌に歯を立て、食い千切り、咀嚼し、嚥下する。
其れが終われば、もう興味を失ったように顔をあげ。
死人には不要だろうと彼女の腰の薬瓶を奪い取り。
旅路を急ぐ*]
― 神樹 ―
命が宿る、樹
[奇しくも女神に口接けられた場所が、斜陽に擽られる。
女神がそうしていたように、少女もまた、神樹を見上げた。
果ての見えないこの存在に、人の命が還る。
その言葉が意味するところは、まだ多くは分からない。]
まものや、まおうさんの命も、この樹にかえる、のかな……
[今、少女に可能なだけの理解を、問うでもなく呟く。
――過ぎったものは、誰かの幻影。
砂漠の砂へと還っていった、誰かのこと。]
――――、
[護る、と。そう告げられたのは、二度目だろうか。
女神に決意を口にする少年に、少女は驚いたように瞬いて。]
……ありがとう、アルシェスさん
ごめんね、私、わがままで
[――知りたい、と。
魔王に特別な思い入れがあるわけではない。
死にゆく人々を見れば、それは愚かな問いでもある。
知ったところで意義のあるものではないというのに、それでも知りたいと思えるのは、……もう、今の少女は忘れ去ってしまったこと。誰かが遺した、最期の言葉。]
それはとてもひどいものかもしれない
……そもそも、聞けないかもしれないし
まおうさんに、会うこともできないかもしれない
[浮かべた表情は、落ち行く陽に照らされた、かつての笑顔。
フリッツと出会った頃にはいつも持ち得ていたそれ。]
でも、わたし、
――まおうさんがどんなひとか、まだ知らないから
[――わがままでごめんなさい、と。
笑顔のまま、女神に謝った。*]
── 神樹 ──
謝ることはありませんよ、ダリア。
ですが、本当にそれでいいのですね?
[ここに招いたのは、ダリアに女神からの一片を話す為だったのだけれども、不要と言うならば、その破片は永遠に語られないだろう。]
私には何も聞かなくて構いませんか?
[問う為のものを>>59、その知識を無いままで行くのであれば、それもダリアの選択と。女神はここへ招いた以上の、女神自身が語りかける慈悲を垂らすのは留めんとするかもしれない。
…そして今から彼らが旅立っても、フリッツに辿り着く事は出来るのだろうか…距離がある…。
そして、はじまりの国のあの場所は、毒により穢されている。あの毒を喰らったものは、例外無く死ぬだろう。**]
えっ、と……
[本当にいいのか、と問う女神。
少女が重ねたのは、いつか出会った黒い影を引き連れた女性。
困惑と、懐かしさを抱きながら、少し考えて]
……めがみさんは
まおうさんが世界を恨んでいる理由
知っているんですか……?
[それは、真実を知りたいというよりも。
女神が知る魔王という人物がどういうものであるのか。
という意味合いを孕んでいたもの。
女神が答えたか、答えなかったのか……
或いは適切であったにせよ、なかったにせよ
一行は楽園を後にし、地獄を目指すべく、動き出す。*]
── 神樹 ──
いいえ。
ですが、憎んでいる理由なら知っています。
[恨みではなく憎しみならと女神は答える。
それは、ダリアを通してフリッツへ語りかけた言葉から、そう多くは無かったかもしれないけれど。
そして幾許かの言葉を女神は語り、陽が暮れた後、女神はダリアを一人招き、その胸に抱き寄せて横たわりながら、別の幾つかの話を聞かせただろう。
神樹の元で過ごしたのは、どれくらいの間だったろう?
体力などを整えるなら幾日か経ったかもしれないが、一日で向かう場合も、女神は強くは引き止めはしなかった。
…ただ、数日を過ごすのであればダリアへの語らいへは増えただろうけれども。]
― 北部へ向かう道程 ―
[>>74 集落を出た後、道程は更に過酷を極めた。
持参した食料はとうに尽きている。そもそも男の身体は既に、魔物以外は殆ど糧と出来ない状態だった。その魔物の大半が、毒を持つようになっていた。毒を喰らい、呪いの魔力で無理やり浄化し、余計に空腹を覚えるの繰り返し。
水が無ければ魔物の血を啜ったが、これも毒だ。
呪いの代償は、魔素中毒の比ではない。
既に男の精神は、原型がない程に歪と化していたけれど。
常に幻聴の様に呪詛が鳴り響く。憎い、苦しい、恨めしい、妬ましい。早く魔王を斃せと。早く、早く、早く!!ただでさえ、昼夜を問わぬ襲撃。合間に僅かに静寂が訪れたとしても、声に急き立てられ休むことは赦されず。全身を刺すような痛みが襲い、もがく程の息苦しさと嘔気を覚え。それから解放されるのは、ただ、魔物を斬り喰らっている間のみ。
薬は時々思い出したように使ったけれど、殆ど手は付けぬまま。
不得手の回復魔法は、消耗を増すばかり]
[ただ、この道程でも確実に魔を喰らい。
その正気の程度はともかくとして、力は増していく。
…増していく、のだけれど]
―――――…っ。
[どろり、と。
輪郭を失った指先から、黒い液が滴り零れた。
魔を呪いを取り込んだとはいえ、所詮器は唯の人間なのだ。
そろそろ限界が近づいている。
じきに、存在すら保てなくなるだろう。…急がなくては]
― 毒の沼地 ―
[地平に沈みゆく淀んだ陽射し。
身を切るような冷たい風が吹き荒んでいる。
周囲に徘徊する魔物の姿も今は無く、ただ一人きり。
広大な不毛の大地を進んでいく]
………………。
[やがてその場所へ辿り着くと、男は声を上げた]
おい、紫の。
来てやったぞ、出て来いよ。
[果たして毒沼の渡し守とやらが、本当に現れるか不明だが。
あのときの相手の言葉が嘘とは思えなかったのだ**]
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