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黒騎士団団長 アミーは魔王 ケテルに投票を委任しています。
悪魔の司教 リリ・リリトは魔王 ケテルに投票を委任しています。
魔王 ケテル は お米犬 タンガリザ に投票した。
エンフェルケスーカの渡り人 ナジ は お米犬 タンガリザ に投票した。
お米犬 タンガリザ は 月虹 アロラ に投票した。
召喚獣 チャペ は お米犬 タンガリザ に投票した。
戦士 アルシェス は お米犬 タンガリザ に投票した。
死喰い人 ダート は お米犬 タンガリザ に投票した。
月虹 アロラ は お米犬 タンガリザ に投票した。
魔剣士 フリッツ は お米犬 タンガリザ に投票した。
信徒 レティーシア は お米犬 タンガリザ に投票した。
黒騎士団団長 アミー は お米犬 タンガリザ に投票した。
竜の子 ダリア は お米犬 タンガリザ に投票した。
悪魔の司教 リリ・リリト は お米犬 タンガリザ に投票した。
お米犬 タンガリザ に 11人が投票した。
月虹 アロラ に 1人が投票した。
お米犬 タンガリザ は村人達の手により処刑された。
信徒 レティーシア は、お米犬 タンガリザ を占った。
戦士 アルシェス は、竜の子 ダリア を守っている。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
《★占》 お米犬 タンガリザ は 人間 のようだ。
現在の生存者は、魔王 ケテル、エンフェルケスーカの渡り人 ナジ、召喚獣 チャペ、戦士 アルシェス、死喰い人 ダート、月虹 アロラ、魔剣士 フリッツ、信徒 レティーシア、黒騎士団団長 アミー、竜の子 ダリア、悪魔の司教 リリ・リリト の 11 名。
既に皆困っている。
爆破する気が無いなら、なぜ自分が逃げるための要求をしない。
それに何故要求がそんなに温いんだ?
時間を稼げば"迎え"でも来るのか。
それに、船上での交渉権などある訳も無い。
あったとしても、そんな要求に屈するつもりは無い。
今、着火すれば"命と引き換えに人類の反攻作戦を頓挫させた勇者"という名声が得られるぞ?
やればいい。
[>>3:237 >>3:238
要求から覗き見えるのは持久戦か? 着火させる隙が欲しいのか? それとも進路変更命令を出すのか? 思考を巡らせ様々な最悪のパターンを想像しながら、タンガリザに主導権を渡さず様子を見るため挑発を続ける。]
既に皆困っている。
爆破する気が無いなら、なぜ自分が逃げるための要求をしない。
それに何故要求がそんなに温いんだ?
時間を稼げば"迎え"でも来るのか。
私に船上での交渉権などある訳も無い。
あったとしても、そんな要求に屈するつもりは無い。
今、着火すれば"命と引き換えに人類の反攻作戦を頓挫させた勇者"という名声が得られるぞ?
やればいい。
[>>3:237 >>3:238
要求から覗き見えるのは持久戦か? 着火させる隙が欲しいのか? それとも進路変更命令を出すのか? 思考を巡らせ様々な最悪のパターンを想像しながら、タンガリザに主導権を渡さず様子を見るため挑発を続ける。]
<<おい! 何をしている!>>
<<……米犬が爆弾を持ち込んでいるぞ!>>
安心しろ。
あの米犬は自爆して果てるつもりは無いらしい。
[船倉に大人数を集めた所で爆破したいのかと一瞬考えたが皆が寝静まっている今の段階で爆破すれば良い事。
持久戦が目的と当たりをつける。
扉を開け放ったまま会話を続ければ見張りの人間が事態に気づき伝声管を使い船の各所へ連絡を行う。
船員に背後から声を掛ける最中、敵襲や緊急事態を告げるための鐘が鳴り響き深夜の静寂を乱す。]
<米犬なんてのせるからこんな事になるんだよ!>
<あの野郎! ぶっ殺してやる!>
[今までの比では無いタンガリザへの濃密な敵意が船内に渦巻き、階上から届く悪態には明確な殺意が感じられる。
敵意に駆られる者、腕に自信のあるものが船底へ向かおうとするが爆弾がある船倉へ乱入されてはたまらないと食い止めようとする船員と冒険者との間の騒動も広がってゆく。
同時に隔壁越しに着水音も聞こえる事から爆弾に巻き込まれてはたまらないと騒乱の中で飲食料の確保もせず脱出艇で逃れようとしている者達が居る事も把握できた。]
[この混乱の中で一瞬の隙を見つける事は容易かった。
濃密な敵意と室外での混乱に注意を乱したタンガリザへ向けて短剣を投擲。
刃は正確に利き腕の肉球を貫き鮮血が宙を舞う。
痛みに苦しむ僅かな隙を利用して間合いを詰め短槍の柄だけを即座に魔術形成する。
柄だけとはいえ、放たれた鋭い突きは右の胸骨を砕き折れた骨が肺に突き刺さる。
突きの衝撃で後方へ転倒し悶絶するタンガリザを関節技で制圧すれば室外へ呼びかけた。]
制圧したぞ!
<大人しくしろ!>
<来いっ!>
[荒縄を手に駆け込んでくる船員が腕と脚を縛り上げ船倉からタンガリザを引っ張りだす。
然し、事態はそれだけで治まるわけも無い。
途中、怒り狂う数十名の冒険者達が周囲を取り囲み船員からタンガリザを奪ってゆく。
船員もアロラもこの状況で命を張ってまでタンガリザを守ろう等とは思わない。
鬱憤を募らせていた者が口火を切る形で、縛られ抵抗ができないタンガリザへ暴力が振るわれる
それは瞬く間に甲板上での私刑となり、度重なる殴打で顔面は腫れ、歯は折れ、頬骨が砕かれものの数分でタンガリザの顔は見る影も無く無残な形へとなる。
更に、泣き叫び懇願する無様な姿を愉しむためか、手足の指を1本ずつ折るという拷問まで始まった。]
<よし。簀巻にして放り込もう!>
<溺死か鮫の餌だぜ!>
……即座に起爆すればよかったものを。
犬死だな。
[傷めつけるだけで終わるはずもなく、血を滾らせる面々が威勢よく叫び声をあげる。
人々の輪から少し離れた所でそれを傍観していた女は肩を竦めた。
奇特な人物が現れなければタンガリザの命運は尽きるだろう*]
[現実は非情である。
事が大きくなったがタンガリザの私刑が乗船者のストレス解消を兼ねているなら止めることもない。
ハンマーを振り上げた男がタンガリザの肩と股関節を粉砕する。記念品と称してナイフで尻尾まで切り取られた後、簀巻にされ甲板からタンガリザは海へ蹴り落とされた。徐々に沈みゆく様に最初は歓声が上がるがやがて熱から覚めるように、飽きた者達が輪から抜けてゆく事で騒ぎは沈静化した。]
馬鹿な気を起こさないように適度な見せしめが必要だな。
[その中で狂騒が抜けきらぬ視線を向けてくる者もいる。"次は人間をいたぶりたい"と思う輩だ。
酷く気だるげに呟き漏らす女。
既にタンガリザの事など忘れたように水平線を眺める*]
― 船内・治療室 ―
[船内の治療室で治療に従事していると甲板の方から騒ぎが聞こえてきた。
患者として来た者にエンフェルケスーカの毒を盛りながら話を聞くと一匹の犬の魔物が食糧庫を荒らしたらしい。
また食糧庫を爆破しようとしたそうだがそれは誰かの働きで阻止されたようだった]
そうですか、食料が……ね
[その食料は勇者候補にとって重要なもののはずだった。
場合によっては他人の生命よりも大事なものである。
何せ魔王城に近づくにつれ食べられる物が無くなっていくのだ]
はい、これで終わりです
近日中に魔王城に最も近い海岸に到着するでしょう
頑張ってくださいね
[無責任なエールを送る。
最も近いとは言ってもそこから更に毒の沼地と不毛な大地が続く。
少しだけ楽になったとは言え、船に乗った時点で"帰り道はない"のだ。
無事に魔王城にたどり着ける者はどれだけいようか]
[食料が目減りしたことを受け、その日から船での食事が減らされることが告げられたことだろう。
また陸に上がった時に持たせる食料も減る。
船員にクレームをつける者も居ただろうがそれが変わることはない。
そうして毒された水と、>>7人間をいたぶりたいと思う勇者が合わされば狙われるのは弱い者である。
勇者候補と言ってもピンからキリまであるだろう。
弱い者は、強い者に奪われる。
魔術師組合の者はその事に関与することは、ない。
勇者候補を北部・魔王城に近づけることが使命であり、
それ以上のことは課せられていないのだ]
[怪我人が来ればエンフェルケスーカの毒を盛る。
盛られた者は極度の興奮状態となり暴れることだろう。
虐げられたこと、魔王へと近づくことによる不安。
それらが爆発したかのように暴れ、
見せしめとなっていくだろうか]
[タンガリザが海中へと沈み浮かび上がらなくなれば人の集いも解散されるだろう。
"ナジ"はエンフェルケスーカへとタンガリザだったモノを落とし、
エンフェルケスーカを通じて魔王城へとそれを転送した。
次の生は人として生まれるのか、
それとも魔として生まれるのか。
それは"神樹と魔樹"のみぞ知ることだ]
/*
>レティーシアメモ
多分、勇者陣営が動かした方が、
どんどん悪い状況になりますね…。
[船内の惨状を、眩しげに眺めつつ]
/*
もう無理ですね、これ。
村建人から設けておいた謎解き予定で、ナジなら知っている…というのはPL視点でバラせという意味では無かったのに。
答えをそのまま出されて、ダリアがそれで回答出して…それで、グランドエンド?流石にそれは出来ませんわ。
― 船内 ―
[船倉での爆弾騒ぎから数日間が経過した。
あの私刑が行われた日を境に、明らかに船内の空気は悪化した。
汚染された水や盛られた毒がそれに拍車をかけていく。
少なくとも共に魔王を討つという仲間意識は其処にはない。
船内では限られた食料を廻り派閥めいたものが生まれ、
自分こそが勇者だと声高に叫ぶ鎧戦士の大男が睨みをきかせ始める。
陰湿なまでの弱者からの略奪と差別。
其処には"米犬の同行者"という肩書を持つ自分達も含まれた。
もっとも力で争うのが不利だとあちらに判断されてからは、
嫌がらせは精神的な物へ切り替わって行ったが。
勿論、この状況に異を唱えた者もいる。
精霊使いという女は凛とした眼差しで、
協力することの大切さを船内の者達へ説いた。
翌日甲板の片隅で、彼女は汚されたままの姿で見つかった。
治療室へ運ばれたそうだが、其の後の行方を知らない]
一体どうなっているの?
[始まりの国へと近づくにつれて、異変は明らかなものとなってきた。
一行は普段であれば人で賑わい、戦士や行商人が行きかう街道の上空を通っていた。
ところがもう始まりの国はすぐそこにあるというのに、誰ともすれ違わないのだ。
そして始まりの国へと辿り着いた暁には]
何これ? あちこち滅茶苦茶じゃない!
[始まりの国は既に地獄絵図と化していた。
かのゴルガンダ以上に血の匂いが蔓延し、あちらこちらに何者かが暴れた痕跡が残っている。
それどころかそこら中に骸が転がっているじゃないか。
そのほとんどが体の腕を、足を、頭を欠いており、運良く原型を留めた者でさえ、他殺であることは明白だった。]
― はじまりの国周辺 ―
[――カドゥタ村を発って、丁度十二日が過ぎた頃だろうか。
アインとエステルを探す旅路は、奇しくも魔軍の侵攻の跡>>2:190 >>2:191をなぞるようにして遡る形になった。
少女はと言えば、自然と口数が少なくなっていた。
村々の異変に心を痛めているということも勿論あったが、何やら自身では知り得ない絆を共有しているらしい二人に、入り込めないことが多く、度々彼ら二人と>>3:227 >>3:228自身一人という組み合わせで過ごすことが多かったためだろう。
苔色の竜の世話は自身のそれよりも丹念に行った。
三人を乗せての旅。各地で起こっている食糧難。予定よりも掛かっている日数。理由は様々あったが、アルシェスとチャペがいつ起きてもいいよう、いつでも出発できるように、気を張る日々が続いた。
慣れない空の旅で疲れているであろう二人に変わって、野宿の夜に見張りを申し出たこともあってか、少女の睡眠時間は然程取れなかった。
そうして今。
勇者と射手を捜す旅は、彼らが出会った始まりの場所へ辿り着こうとしていた。]
――あの、もう少しで、はじまりの国、だとおもいます
[後ろに乗っているであろう二人を振り返り、そう告げる。
上手く笑顔を浮かべられただろうか?
どこか意識が朦朧としている少女には、自信が持てなかった。**]
[>>15運ばれてきた精霊使いの女はそのままベッドの上に横たえられていた。
身体は清められていたがその目に意志の光は感じられてなかった。
目立った傷は見えないが、心に負った傷は深かろう。
こればかりは神官でも治すことは難しいだろう。
"ナジ"は人払いをすると女に近寄り目深に被った紫色の外套の奥に潜む瞳で覗き込んだ。
"エンフェルケスーカ"と通じた瞳は女の感情を奪っていく。
喜びも、怒りも、哀しみも、楽しみも。
感情を蝕み、溶かし、喰らっていった。
残したのは快楽への悦びだけである]
治療は終わりました
これを患部に塗っておきなさい
[白い麻作りの質素な服を着させて、小瓶を持たせて退室させる。
患部と示したのは秘部のことだ。
渡した媚薬を塗ってしまえば一欠片だけ残された感情は止まらなくなるだろう。
女を船倉に近い大部屋に送り込む。
後は男に抱ける女がいるという噂を流すだけ。
女は暴徒と化している勇者候補のために文字通り身を捧げることだろう**]
[こんな場所にまで魔の手が及んでいるなんて。
猫の想像以上に魔軍の侵攻速度は速かった。
荒廃した国の様子を見て猫は思う。
もうニンゲンの立つ大地はほとんど残っていない。魔の側の勝ちだ。次の時代、世の中心となるのは魔の者だろうな。
それでも、抗って死ぬと言うの? ニンゲンたちは。]
―― 北部・魔王城 ――
[ その場所は魔王城の中で最も周囲を見渡せる場所。
それはリリ・リリトが与り知らぬところではあったが
数日前に魔王が遠望していた外に面した場所であった。 ]
― はじまりの国周辺 ―
[――カドゥタ村を発って、丁度十二日が過ぎた頃だろうか。
アインとエステルを探す旅路は、奇しくも魔軍の侵攻の跡>>2:190 >>2:191をなぞるようにして遡る形になった。
少女はと言えば、自然と口数が少なくなっていた。
村々の異変に心を痛めているということも勿論あったが、何やら自身では知り得ない絆を共有しているらしい二人に、入り込めないことが多く、度々彼ら二人と>>3:227 >>3:228自身一人という組み合わせで過ごすことが多かったためだろう。
苔色の竜の世話は自身のそれよりも丹念に行った。
三人を乗せての旅。各地で起こっている食糧難。予定よりも掛かっている日数。理由は様々あったが、アルシェスとチャペがいつ起きてもいいよう、いつでも出発できるように、気を張る日々が続いた。
慣れない空の旅で疲れているであろう二人に変わって、野宿の夜に見張りを申し出たこともあってか、少女の睡眠時間は然程取れなかった。
そうして今。
勇者と射手を捜す旅は、彼らが出会った始まりの場所へ辿り着き――]
― はじまりの国 ―
――――、だめ、です
[――手に取った腕を離すと、ことんと地に落ちた。
痩せ細った腕――肉を失った骨のような。腕ばかりではなく、剥ぎ取られた衣服の下はアバラが浮き上がり、腹部が腫れ上がり、声ともならない呻き声を残して、事切れる。
これもまた、魔軍が行った作戦の結果。
その飢餓によるものだとは分かるはずもなく。
崩れ落ちた勇者像だったものが、今のこの国を象徴しているかのようだった。]
…………!
いま、ひとのこえが!
[半ば瓦礫と化した建物の向こう。
誰かの声――実際にはこのような状況になっても略奪を繰り返す暴徒の声だったが――が聞こえた気がして、走り出した。竜もまた、遅れて少女を追う形になったか。*]
―工房―
[玉座の間を退くと、ダートは台車と共に工房へ現れた。
ダートは勇者アインの屍に刻印を刻みつけ、培養液に沈めた。
孵るのはいったいいつごろか。
それを知るのは、魔樹のみ。]
姿が変わらねばよいのだがなぁ。
[かつての仲間が魔に堕ち果てた姿を勇者一行に見せてやりたかった。
はたして、どんな姿に孵るのか。
それを知るのは、やはり魔樹のみ。*]
―回想/船上>>13―
[皮手袋の下の右手は、手首から先が真っ黒に染まっている。
自分はいつまで自分で居られるだろう。
今、この瞬間も、胸に淀む衝動を押し殺している]
……あの人が強いのは、知ってる。
[それでも、彼女の言葉に微かに笑った。
風に靡くベールを視界の片隅に収めていれば、
船内の様子が急に騒然とし始める。
緊急を知らせる鐘>>1に周囲へ意識を向けるが、様子が可笑しい]
"犬が"、と聞こえてきたが。
[やがて遠い狂乱の声>>4を拾い聞き、
顔を向ければ薄く目を細める。
この船内で犬といえば、該当するのは彼しかいない。
足は自然と其方へ向いて―――]
[甲板で繰り広げられていたのは、
凄惨としか言いようのない仕打ちだった。
無意識に、ゴルガンタの惨状が脳裏を過る。
もっともあの時とは、人と魔物の立場が逆だったが。
この時点ではタンガリザが何をしたのか、
正確には把握できていなかった。
けれど、これだけ堂々と行われる虐待に、
"大義名分"はあるのだろうと認識していた]
(………これが、勇者)
[別に清廉潔白な聖者など、初めから求めてはいないが。
魔物を斃すと言う行為、そのものは正しいのだろうが]
―ダートの根城―
[勇者たちの乗る船が陸についた頃だろうか。
米犬の屍はダートの根城に運び込まれた。
兵士たちの手により包みはほどかれ、台上に横たえられた。
ダートは屍を覗き込み、そして、鼻をつまんだ。]
うぉぅ、臭いよる、臭いよる。
[もともと臭う米犬が死して腐りつつある。
ますます酷い事になっていた。]
ぐぶぶ……さんざ痛めつけられて苦しかったろう。
その恨み、晴らしてみたくはないか?
[屍から若干鼻をそらしつつ、もう一度米犬の顔をのぞきこむ。
彼の答えなど聞かぬまま、米犬の口に反魂薬を流しこんだ。
どこからか現れた白い煙が屍に吸い込まれていく。]
[魔軍兵士を作るのとはまた違った高揚感である。
しばらくして米犬が目を開けば、その肩をぽん、と――布越しに――叩く。]
ぐぶぶ……ぅっぷ……
さぁ、己の成したいように成すがいい。
[起き上った米犬を野に放ち、ダートは眼を細めた。**]
まるでスラムだな。
何のための船なのやら。
[下手に動けば蜘蛛の糸が絡まるように面倒事が増えてゆく。船に永住する訳でも無い陸に降りればある程度自由は効くと、食料配分も減る中で女は体力を温存するように船室に留まる事が増えて居た*]
そんな、あの人たちの中に?
[>>3:228嘘だ、と首を振るも、確かにタイミングを考えればチャペの言う通りだ。
それまでだって狙おうと思えば狙えただろうに、何故人数の多いあのタイミングだったのか。
それに、他にも実力者が集う中で、何故消えたのがアインとエステルだったのか]
僕は……あの人たちが、悪い人だなんて思えない。
……信じ、たいよ。
[チャペを諭そうとするも、その語調は弱々しい。
アロラは頭脳明晰だ、しかし冷酷で底知れない相手だと感じた。
フリッツは強くてかっこいい憧れの剣士だ、しかしその瞳に狂気に似た揺らぎを感じることはなかったか。
レティーシアやダリアへは恐れのような感情はなかったが、勇者を倒せるほどの手練れなら、感情を偽装して振る舞うこともお手の物だろう]
[ぐるぐると悩んでいた所に、チャペに不安げな声を掛けられる。
タンガリザはこの場にいない。
少年は彼を切り捨てることに同意したが、言葉巧みに誘導された可能性は本当にないのだろうか。
仲間を一人見捨てたかもしれないという恐怖に、背筋がぞくりと震えた]
チャペ……。
[猫の潤んだ瞳と視線が合う。
仲間の二人は消え、一人は分断され、更にチャペまでもいなくなってしまったら――]
大丈夫だよ、チャペ。
チャペのことは絶対に、僕が護るから。
[チャペの肩に両手を置くと、決意を込めて口にした*]
― はじまりの国 ―
[死者の都となったはじまりの国だが。
まだ抵抗する人々は居た。
或いは暴徒と化しても死徒の群れには加わりたくないとする者達も。
アミーと翼竜は向こうから向かってこなければ積極的には動かない。
結果、レジスタンス的な市民と暴徒と化しつつも生者で居るものと。
かつて市民だった者達の群れと。
3勢力が城下には居るような状態だった。]
― 船内 ―
[小さな船室の扉が開く。
相変わらずの無表情の中に、
何処かうんざりとした色を滲ませた男が姿を現す]
………戻りました。
[抱えていた配給された食糧を机に置く。
男の手は血で濡れていた。自分の血ではない。
右の頬には浅い切り傷がある。
部屋を出る度に、諍いに巻き込まれるのが通例となっていた]
あと1日もすれば到着するそうですよ。
その後の指針は、特に指示されてはいませんが。
"彼ら"は集団で北を目指すらしいです。
[彼ら、とは一番大きな派閥を形成している者達のこと。
数で闘うと言うのは、まあ、間違ってはいないのだろうけど*]
[そして、死の舞踏は今日も続く。
デュラハンと化した王が玉座に腰かける傍らで。
アミーが舞踏会を眺めていた。
この光景に耐えきれず自決した宮廷音楽家も多い。
結局は死者として連れ戻されるだけだから一緒なのだけれど。
城下町を探っていれば気が付く事もあるだろう。
死者の都で唯一、享楽めいた音が聞こえる事に。]
― はじまりの国へ ―
[竜の背に乗り南下する。
それはこれまでの旅路を逆行するもので、時折は先に訪れた村を再び見ることもあっただろう。
しかし、どこの村も今は、見るも無残な状況にされていて。
故郷に近付くにつれ、少年の顔から笑顔は消えていった]
[ダリア>>20との関係が変化したのもその頃だったか。
旅のはじまりはダリアのこともそれなりに気を掛け、話し掛けていたつもりだった。
しかしいつしかチャペと二人で会話することが多くなり、ダリアの口数が減ったことや彼女へ負担を掛けていることに気付く余裕もなくなっていた]
[そして、ついに少年は故郷の地を踏んだ]
― はじまりの国 ―
うそ……嘘だ……。
[街の入り口で、少年は立ち尽くしていた。
あちらこちらに散らばる骸。
うろつく死徒に、暴徒と化した住人たち。
かつての、温かく平和だった故郷の姿は何処にもない]
か……母さん! 父さん!!
[思わず叫んで、自分の家へ向け走り出す。
その声に反応するように、ぎろりとこちらへ向く視線があったが、構ってはいられない]
[死体置き場と化した広場を突っ切れば、かつて少年が憧れ誓いを立てた勇者の像は、既に跡形もなく崩れ落ちていた*]
行っても、碌な事はないよ。
生きるも地獄、死ぬも地獄。もう救いの道は残されていない。
[それぞれ別の方向へ駆けて行く2人を冷たい目で見つめる。]
逃げたって構わない。目を逸らせたって構わない。
直視するべき現実だなんて、この国からはとうの昔に消え失せたのだから。
[猫はどちらにも付いて行こうとしなかった。
暴徒の蔓延る街の中を、まるで何も無いかのように歩いていく。]
── はじまりの国・広場 ──
[勇者の像の残骸はそこに転がっていた。
辺りにはどの様な状態が広がっていたろう。
…勇者の像の台座があった場所は隆起していた…]
― 船内 ―
またか……すまない。
[>>34 血で濡れるフリッツを迎え入れる2人。
自分が動く前にレティーシア手早く彼の手当を始めるだろう。布で血を拭い、頬の傷には下位の治癒魔法を行使するだろうか。]
あと1日で済むのは有りがたいが、とんだ船旅になったな。ゴルガンダと大差無い状況になるとは思いもしなかった。
この状況では派閥を通していない者達の連携は難しいだろう。魔王と戦う前に人間同士で戦っているからな。
連中に露払いをさせて後を進む策も考えたが食料に余裕が無いな。どうしたものか。
[淡々言い捨てつつも女から覗き見えるのは珍しい苛立ちの色。親指の爪を噛んでいる事に気付けば、ふとため息を漏らした*]
[背中に大剣を背負っているからといって、華奢な猫獣人がそれを使いこなせるようには思えない。かつてこの国へ来た時に振り回していたのだって、本来ならばあり得ない事なのだ。
一見無抵抗に見える猫獣人が歩いていれば、どうなるか?
無論、暴徒に襲われる事になる。
理性の色を失った暴徒達が、追い剥ぎの獲物が来たと喜び勇んで鎌やナイフを手に猫へと襲い掛かる。]
煩わしい。
[これが成れの果てか。哀れなものだ。
もう苦しまなくていい。その一切のしがらみを取り払ってやる。]
― はじまりの国 ―
[父と母、幼馴染や友人、故郷にいるはずの知っている限りの名を叫ぶ。
死徒に群がられれば切り倒し、暴徒は剣の柄で追い払い、憐れみの目は見なかった振りをした。
そうして辿り着いた自宅は既に崩れかけており。
それでも、少年は足で蹴倒すようにして扉を開けた]
と、うさ……かあ、さん……。
[ああ、これに似たものを自分は見たことがある。
山で動物を狩った後は、ナイフで毛皮を剥いで肉を削ぐから、途中はだいたいこういった状態になる。
しかし、貴重な食糧だからと肉の一欠けらも残さぬように調理した自分たちとは、この国に住む暴徒は違うらしい]
[――どうして顔や手足の一部を残しておくんだろう。
だから、わかっちゃったじゃないか]
うっ、うえっ……んぐ、げえっ!!
[家に踏み込んだ瞬間、中に充満していた腐臭が鼻について、少年は泣きながら吐いた。
両親の亡骸だからと思うのに、変色した顔の一部や散らばる臓物を目にすれば、怖気が先に立ってごめんなさいと謝りながらうずくまって何度もえづく。
それでも、這いつくばるようにしながらも、少年は亡骸を葬るため両手で掻き集めようとしていた]
[倒し切れなかった死徒、或いは暴徒が、少年を追い迫りつつあることには気付かぬまま*]
────もう、楽になりなよ。
[どこからともなく現れた"影"達が、そこにいるニンゲンの急所を正確に狙って引き裂き、噛み切っていく。
前触れなく始まる血の惨劇に、暴徒どもは慌てふためくが、次の瞬間はチャペの持つ大剣によって頭と胴とが切り離されていた。
あっという間に狂える生は、物言わぬ死へと変貌を遂げていく。我先にと逃げ出した者だけが、未だ呼吸を続けている。
だが、魔の手から逃れる事はできない。
"影"がチャペの元へ結集したかと思えば、チャペの姿はその中へ溶け込み、代わりに闇の色をたたえた黒い獣がその場へ躍り出ただろう。
ニンゲンでは到底叶わぬ速度で追いつくと、その頸筋に鋭い牙を突き立てる。]
『この……化け物めが!』
[最期まで悪態を付く男を見下ろし、グルゥと唸り声を浴びせかけると、牙をズブリを奥深くへと差し込み、その命を奪った。]
魔王 ケテルは、悪魔の司教 リリ・リリト を投票先に選びました。
[それが幾度繰り返されただろうか?
その死体がどう扱われるか、猫の知った事ではない。煮るなり焼くなり好きにしろと言わんばかりに、その場に捨て置いただろう。]
ニンゲンの肉よりもお魚のほうが好きなのだけど。
[機嫌の悪そうに"チャペ"は呟く。
やがて猫は、以前屋根に乗り星を見上げた宿へ辿り着く。
所々傷んでいるようだが、幸いにもまだ大幅に荒らされたような形跡はない。
運が良いと猫は薄ら笑いを浮かべると、宿の一室の前に立つ。そこはチャペとアインが止まっていた部屋だった。
例え扉が施錠されていようと、体積を持たぬ"影"の姿になれば忍び込む事は容易だった。]
― はじまりの国・路地裏 ―
[――何かをぶつける音がする。硬くて、鈍くて、響かない音。
それがヒトの出すものだと分かったのは、路地裏に入ってすぐのこと。
誰かを取り囲む人間達と、誰かに取り囲まれる人間。
血走った目で、黒ずんだ手で、痩せ細った誰かを殴っているのだ。]
――――だ、
[止めようとして。声を出そうとして。
――吐けるほどの血も足りない誰かに振り下ろされる、両刃の剣。
先ほどしていたよりも、一層鈍い音がして。
足と足の間から、目を剥いたまま絶命する命が見えた。]
[暴徒達の興味は、既に"彼"から失われていた。
そもそも"彼"でなくても良かったのだろう。偶然目についた、力を失った者。弱き者。自身の欲望を満たせれば、それで良かったのだ。
――自然、血走った目は、少女と竜を捉え。
「魔物だ。まだ魔物がいやがったぞ! 今夜は竜鍋だ!」
「へへ、あっちの女は俺がいただくぜ」
などと言って襲い掛かってきた。]
――逃げよう、アイス
[倒れたままの誰か。救えなかった誰か。
――彼の亡骸を護ることも、手を差し伸べることもできないまま。
自分の身欲しさに、少女はただ、背を向けた。]
[そうして逃げ出した先。
辿り着いたのは、半壊した家屋だった>>44。
――物音がする。ここにも誰かいるのだろうか。]
…………、ここもだめ、かな
[背を向ける。逃げ続ける。――どこへ逃げればいいのだろう?
堪えきれないものが流れ出しそうになって、――ここ数日で、見知った声が、建物の中から聞こえた。>>45]
――――
[恐る恐る覗き込む。
――知った誰かと、知らない誰か。赤黒く――中には別の粘性も混じっている――肉片と死臭に染まった建物の中。
今まさに、武器を振り下ろさんとする、おおきなおとこのひとが]
アルシェスさん!
[――手加減など考えない。ただ全力で暴徒を殴りつける。
果たして彼が得物を振り下ろしたのが先か。少女が男の背骨を殴り飛ばしたのが先か。それとも、呆然としたアルシェスが気付くのが早かったか――。*]
[部屋は思いの他綺麗だった。比較的入る事の難しい高級な宿であったことが幸いしたらしい。勇者と聞いて、この宿を紹介してもらったのだ。
猫は部屋に備え付けられている洋服箪笥をあさる。]
やっぱりここにあった。
[それはアインの使っていた小手だった。
始まりの国を発った後暫くして、小手の数が足りないとアインが言い出した事があった。
どうしてそんな大切な物を失くすのかと呆れたものだが、結局予備はまだあるとのことで、諦めていたのだ。]
まだ決定打に欠ける。足りない証拠は作ってしまえばいい。
あれ、これは?
[それは1枚の絵だった。
素人目に見ても随分と乱雑に描かれた絵。]
そうか、通りすがりの絵描きにこんなものを無理矢理押し付けられたこともあったっけな。
[猫は微妙な顔をすると、やがてそれを丸めて捨ててしまう。猫は再び影となり、壁と窓との隙間から外へと出ていく。
丸め込まれたその紙には、下手糞な勇者に寄り添う猫獣人の絵が描かれていた。]
― 船 ―
[船の中はゴルガンダのように治安が荒れている。
その中で派閥を作れるのは勇者候補の統率力の力とも言えるだろうか。
それでも派閥に入れぬ女は目を付けられ男の手により汚されていったことだろう。
船員や魔術師組合の者にそれを咎める者はいなかった。
船は魔軍の攻撃を受けなければ無事に魔王の統べる地へとたどり着く。
近づけるまで近づけば小舟で勇者候補を送り出すことだろう。
見渡す限りの茶色い大地。
草木の一本も生えていない大地は地獄のようにも見える。
まさに不毛の地である。
その際に、またはその前にもしかすると>>47食糧庫の襲撃があったかもしれない。
そうすればまた食料事情は異なってくるだろう]
――ああっ!!
[やけくそに近い気合いの声が響く。
少年は体を捻りながら立ち上がり、腰から両手剣を抜いた。
斜めに振り上げられたそれは、殴られて僅かに狙いの逸れた暴徒の斧を、下から受け止める。
鍔迫り合いの合間に、血走った男の瞳と視線が交わった]
ダリア! 下がって!!
[息を乱してはいるものの、その瞳に確かな意志を宿らせて、少年は叫ぶ*]
── はじまりの国襲撃頃:北部・魔王城 ──
なら魔王とは、
魔の為に生き
魔の為に戦い
魔の為に勇者を倒す魔か?
いいや、そうじゃねぇな。
少なくとも、お前はそうじゃない。魔王様。
[そして続けて魔神は、「おっとこれは魔王様が一番分かってたな。」と笑い、]
― はじまりの国・王城 ―
[死の舞踏会にも飽きてきた頃。
ふと、バルコニーに出て城下を見やる。
そこに感じたのは微かな違和感。
いつもとは違う、何かが紛れ込んでいるような。]
――だとすれば。
ここまでやってくる。
そんな連中だったら楽しめるのだけれど。
[いずれにせよ、たどり着いた時点で船員は皆殺しにあった。
帰りの分の食料があるだろう。
彼らの理屈はそれである。
帰りの分がるならば、差し出せ、と。
船員はそれを拒絶した。
その結果が、惨殺と強奪である。
『勇者に味方をしない者は人間ではない』
とのことであった**]
食料を使い脚で人間の支配領域まで戻るなり
派閥で船を強奪して海賊なる可能性もあるか?
死体となっても扱いにこまる。
ああ――本当に面倒だな。
[淡々とフリッツに応じる女。
船の面々が治安維持に極めて消極的なのは力量不足なのか別の理由があるのか。それを良い事に支配者面をする"勇者達"の最終的な目的も何処にあるかも、もはや不明瞭。]
……。
[頭を抑えるフリッツを見れば、どこか皮肉じみた色を帯び口角が吊り上がる。このような会話をレティーシアはどう思うだろうか*]
── はじまりの国襲撃頃:北部・魔王城 ──
人間ってのはしぶといが、
根絶やせば生まれるものは消える。
[魔神が口にしたのは、ひとつの真理であり理だ。
母体となるものが無ければ自明の理でもあるが。
まあ、その真理を間違って解釈しようと推測しようと、魔神は訂正はしない。]
[暫くの間、街のあちらこちらで獣による蹂躙が繰り広げられただろうか。猫の行く道の後には死体の山が積み上がっただろう。
猫の向かう先は、アロラを運び込んだ医者宅>>0:85。その場所にて彼女のカルテを盗み取る。
そして漏れ聞いた言葉と僅かに残る匂いを頼りに、エステルが矢を買った武器屋>>1:84へと向かう。
さすがに武器屋なだけあって、もう大したものは残っていなかったが、エステルが使っていたのと同じ矢が一本だけ残っていた。ボロボロになっているが、かえって都合が良い。
無論、この街で出会った以外の者に関しては連想させる物を拾うことは不可能だが、これだけあれば充分だ。]
― はじまりの国・アルシェス宅 ―
[嫌な音がした。骨が軋むような、ヒビ入るような。
男の顔が僅かに歪むのが見えた。
けれども、既に痛みは彼から狂気を取り除くには至らず。
――瞬間、剣戟の音が聞こえた。]
――――、
[そこにあったのは、いつか自身を護ると"約束"した彼の瞳か。
鬼気迫るつばぜり合いに少女が手出しできる間隙はなく。
――暫くもせず、入り口に仲間の暴徒が集まってくる気配がした。
対峙の隙に、半壊した瓦礫を雑に取り除いて、別の出口を探り当てる。]
裏口から出ましょう!
こっちです! はやく!
[尤も、それは裏口などではなく、穴の空いた壁だったのだが。
そちらにも集まり出している暴徒を、竜が威嚇するようにして吠えた。]
― はじまりの国・アルシェス宅 ―
[嫌な音がした。骨が軋むような、ヒビ入るような。
男の顔が僅かに歪むのが見えた。
けれども、既に痛みは彼から狂気を取り除くには至らず。
――瞬間、剣戟の音が聞こえた。]
――――、
[そこにあったのは、いつか自身を護ると"約束"した彼の瞳か。
鬼気迫るつばぜり合いに少女が手出しできる間隙はなく。
――暫くもせず、入り口に仲間の暴徒が集まってくる気配がした。
対峙の隙に、半壊した瓦礫を雑に取り除いて、別の出口を探り当てる。]
裏口から出ましょう!
こっちです! はやく!
[尤も、それは裏口などではなく、穴の空いた壁だったのだが。
そちらにも集まり出している暴徒を、竜が威嚇するようにして吠えた。*]
── はじまりの国襲撃頃:北部・魔王城 ──
巧く絶やせよ。
そうすれば、お前の望みは叶うさ。
[魔神は心底愉しそうに笑った。*]
― はじまりの国・自宅 ―
――ここだ!
[上段から迫る斧を僅かに跳ね上げて、剣を半ば押し付けるようにして男の下腕を斬った。
鮮血が噴き出し、激痛で男が暴れ出すも、まともに握れていない斧はすっぽ抜けて壁に突き刺さった]
ダリア……ありがとう。
[対峙の隙に、彼女が脱出口を作ってくれていたらしい>>65。
それは裏口ではなく、壁に開いた穴だった。
少女に頷きながらも、少年は一度だけ、変わり果てた我が家に向けて振り返る]
――ごめんなさい。さようなら。
[こちらへ近付く足音が増え、入り口の向こうに人影が増える。
少年は踵を返すと、ダリアを追い掛けるように壁の穴から外へ出た。
威嚇するような竜の声が、響く*]
さて目的は果たしたんだけど。どうやって2人と合流しようか?
流石にただの暴徒相手なら、勝つとまではいかなくても逃げる程度の度量はあると踏んでいるのだけれど。
[その時、どこからともなく音楽が漏れ聞こえてきた。
猫の耳が小さく揺れる。
この状況で聞こえてくるものだ。およそまともなものではあるまい。魔の者が流しているか、それともやけをおこしたニンゲンの仕業か。]
この荒廃した国で、この音はかなり目立つね。
あの2人が気が付けば音のほうへ向かうかも。
[猫は王城へと歩を進めることにした。]
― 船 ―
[>>62 主人から次々と提示される可能性に、頭痛がしてくる。
この船にだって、最初は信念を持った勇者候補が沢山いた筈だ。しかしある者は精神を蝕まれ、ある者は力弱く略奪され、男が見る限り、信頼できるような相手は残っていない。
口角を吊りあげる主人をじっと一瞥し]
あらゆる意味で、彼らを頼りにするのは止めましょう。
下手に関わるのも、止めましょう。
無駄な動きをする余裕はない。
[不安の種は尽きないが、斬り捨てるべきだと話す。
此処まで来た目的は一つだ。
魔王を斃すこと。それ以外のことは、もはや]
今宵の内に、脱出艇で上陸することを希望します。
[>>61あらゆる惨劇の予想も、ついていた。
それでも先に進むことだけを、望んだ*]
― はじまりの国・市街 ―
[――少年の声が聞こえる。謝罪と、別れと。どんな騒音よりも静かに鳴ったその声は、少女の耳に届く。
誰も救えない。誰も救えなかった。近しいひとの肉親でさえも。]
――――、
[少女が呟いたのも、同じ謝罪の言葉だったか。辛うじて喉に留まり、音にならなかったのは、恐らくいつかの言葉>>3:159を忘れずにいられたからだろう。
灰色の街の中。二人と一匹が走り抜ける。
視界の脇には数多の骸。死を踏み越えて、ひたすらに。]
……とにかく、この国をでましょう
チャペさんをさがして――
[その時だ。城の方から、死都の惨状に似つかわしくない音楽>>35が聞こえてきたのは。]
――――音? なんだろう……もしかして
[まだ、残っている人がいるというのだろうか。
判断のつきかねる少女は、自然、アルシェスの方へ視線を投げた。*]
更新時間が24時間延長されました。
……兵器に細工を行う。
[それだけ言い残せばその場に二人を置いて自身は部屋を後にする。もし、レティーシアが難色を示したとしても説得するのは彼の方が適役と判断したゆえの事。
甲板に上がればバリスタの巻き上げの部品を数点抜く。
弦を断つ事で一見して使用不能だと悟らせるような事はしない。同じく火炎放射器の動燃線に細工を行うことで十分離脱までの時間が稼げる程の損傷を与えた*]
― はじまりの国・市街 ―
[あの家の惨状を目にした少女が何を思い何を口にした>>72のか、少年はわからなかった。
ただ、必死に、少女を護り約束を守るために街を駆ける。
生まれ故郷だから裏道や抜け道には詳しい。
新たな道に入るたび変わり果てた光景に身が竦みそうになるが、今は意識に上らせないようにして只管に走った]
そうだね、ここにいてももう……あれ?
[――舞踏の音楽>>35が耳に届いたのは、その時だったか]
お城の方だ。
[この惨状に似つかわしくない音色だった。
しかし、だからこそ何らかの意図を持って演奏しているのだとも考えられる]
……行ってみよう。
もしかしたら、何かの合図かもしれない。
[僅かな希望に縋るように、少年は城へ足を向けた*]
[猫が一度ふるふると体をふると、適度に傷付いた見た目に変化した。
間もなく王城が見える頃、それは2人が王城へ着くのと偶然にも同じだっただろうか。]
はあ、はあ、2人とも怪我はなーい?
あいつら、ほんとに、しつ、しつこいんだからさ。
[心底疲れた、というように荒い息をしながら、猫は2人と落ち合っただろう。]
― はじまりの国・王城前 ―
チャペさん……!
よかった、無事で……
[竜が地に足をつければ、ずしりと重い震動が響いた。
獣人を見れば、無事――と言うには少し遠い傷が見えている。息も上がっている。それでも、生きて再会できた事実に、少女は安堵からの笑みをこぼした。]
あの、……この音、なんだかわかりますか?
[明らかに城から流れ出ている音。それが舞踏の曲であることは少女には分かり得なかったが、少なくとも、まるで――街の惨状を祝うかのような、不釣合いを孕んでいることは分かる。
自然、困惑したような表情で城を見上げることになった。]
― はじまりの国・王城前 ―
チャペさん……!
よかった、無事で……
[竜が地に足をつければ、ずしりと重い震動が響いた。
獣人を見れば、無事――と言うには少し遠い傷が見えている。息も上がっている。それでも、生きて再会できた事実に、少女は安堵からの笑みをこぼした。]
あの、……この音、なんだかわかりますか?
[明らかに城から流れ出ている音。それが舞踏の曲であることは少女には分かり得なかったが、少なくとも、まるで――街の惨状を祝うかのような、不釣合いを孕んでいることは分かる。
自然、困惑したような表情で城を見上げることになった。*]
― はじまりの国・王城 ―
[王城の入り口付近で、見覚えのある姿>>77を見付けた]
チャペ! こっちに来てたんだ。
[怪我はないかと問われれば、軽いものは幾つかあるが、動きに支障が出るほどの重傷ではないと説明する]
それより、チャペの方が重傷じゃないか。
大変な目に遭ったんだね。一緒にいなくてごめん……。
[故郷、そして両親を喪ったショックも、仲間の傷付いた姿を見れば胸の奥の方に押し込まれた。
自分の感情などよりずっと、仲間は優先すべきものだと考えていたから]
えっと、僕らは……城の様子を見ようと思って。
[そう説明しつつ、ダリア>>79の問いにちらりと視線を送った]
そうか、アルちゃんとダリアちゃんもこの音を聞いてここにやってきたんだね。
[怪我は大丈夫! と言いながらも、少し痛そうに見えただろうか。]
この音は舞踊曲だね。ゆーしゃちゃんと旅をしていた時に聞いたことがあるよ。でも……
[そんなことを聞いているのではない、ということは分かっていた。
猫は声を潜める。]
もしかしたら何かの罠かも知れないよ? どうする? 開けてみる?
/*
もう色々収集がつかないと思った魔王は全てを流れに任せて仏になろうと思う。
タン君ゾンビかー。ゾンビ、ゾンビ……。ふふっ。(犬好き)じゃなくて、あの書き方だと、死んだら魂か霊でお話してね、って伝わらないか。
─大鴉の背の上で─
[海岸線に向かい、ダートを乗せて大鴉は飛んでいく。
ネズミの報告では幾人かが船から抜け出したとの事。]
懸命、懸命。
[エンフェルスケーカの渡り人が乗っているのだ、順調に到着するわけがない。]
さて、生きておるだろうなぁ?
[勇者達一行を探し、飛び回る。
ネズミの知覚ではおおよその場所しかわからない。*]
(……わたし、おかしいわ)
[相反する思考の渦に飲まれてしまいそうだ。
流れる血が無機質な床を鮮やかに染める。
その赤は冷えた甲板を温める事無く、
ただ人々を狂気へと燃え上がらせた。
逸らすことのできない視線が、彼と合った気がした。
「どうして?」
問うような、糾弾するような。
そんな視線だと感じて、心が掻き毟られる。]
[堪えきれずに踵を返し、あてがわれた船室へ逃げ込んだ。
けれど、甲板の騒ぎは扉を隔てた船室の中にも鈍く伝わる。]
っ、ぅ、ぁあっ……
[部屋の隅でしゃがみこみ、何も聞こえないようにきつく耳を塞ぐ。
押し殺した声は震えて、眦は赤く染まっていく。
閉ざした瞼が震える度、血の様に生暖かい雫が頬を濡らした。
この涙は一体誰の為のものだろう。
あなた?それとも、わたし?
ああ、きっと後者だ。
誰かの為に流す涙なんて、持ち合わせていない。
いつからこんな風になってしまったのだろう。
回転の狂った歯車は徐々に深く、この身を蝕んでいる。]
[最初から、救いの手を差し伸べなかったのは自分だ。
私刑を加えていた人々と私は、同じものだろう。
ひとしきり泣いてしまえば、頭は冷静になっていく。
タンガリザはきっと、助からない。
次に憂さ晴らしの対象となるのは、きっと私たちだろう。]
……させない。
[手は出させない。絶対に。
たとえこの手と舌が蛇の毒に塗れようとも。
這い寄る悪魔の気配と手を取りワルツを踊るように、
その日を境に、レティーシアは正当を考えるのをやめた。*]
/*
リリ君、バファリンや寡黙吊りになったらどうしようか。
殺す動機は魔王的にはあるけど。
魔軍的には有能な能力ではあるのだよな。
まあ必要ならば、魔王が動こう。
― 船内 ―
―――…御気を付けて。私は食糧庫を。
[>>74 その意図を察し、主人の背を見送る。
船内では、明日の上陸に向けて早々に休んだ者も多い。
上陸前の景気付けと称して騒いでいる連中もいるようだが。
船底への階段を下りて行けば、見張りの船員の姿が見える。
離れた場所から男が船の壁へ右手をあてると、
黒い影が壁を伝うようにしてずるりと動き出す。
一瞬の間だった。
数名の船員は、壁から突然飛び出た影に締め落された。
なお、流石に殺してはいない。
船員の持っている鍵を拝借し、そのまま倉庫へ。
旅路に必要な分全てとはいかないが。
ある程度を見繕うと、脱出艇へ向かうだろう**]
― 北部・魔王城 ―
お呼びでしょうか、魔王様
[>>78魔王が呼びかければ、エンフェルケスーカの渡り人"ナジ"の声が玉座の間に響く。
何時もと変わらぬ浴場に反響するような声だった。
声が響き、少し経てば魔王の座する王座の前。
何もない中空に線が一本入った。
線は亀裂となり、亀裂を押し広げ現れるのも変わらない]
エンフェルケスーカの渡り人、馳せ参じました
[世界に現れれば"ナジ"は跪き、首を垂れた*]
── はじまりの国・広場 ──
[勇者像のあった場所には、昔々、一つの絵画がタイルにより描かれていた。
それは、世界図。そこに神樹の絵も描かれていた。
はじまりの国を南方へ向かい、とある場所を指し示すもの。
無論、勇者像を建てられる時に、広場の絵は剥がされ変えられてしまったのだけれども。
…けれども…
…それだけではなかった…
王家の者なら実際の話、或いは言い伝えとしても知るだろう。
勇者像の下、或いはかつて世界図が描かれていた広場の下には、空洞が広がっていると。]
── はじまりの国・広場 ──
[勇者像のあった場所には、昔々、一つの絵画がタイルにより描かれていた。
それは、世界図。そこに神樹の絵も描かれていた。
はじまりの国を南方へ向かい、とある場所を指し示すもの。
無論、勇者像を建てられる時に、広場の絵は剥がされ変えられてしまったのだけれども。
…けれども…
…それだけではなかった…
王家の者なら話、言い伝えとして知るだろうか。
勇者像の下、或いはかつて世界図が描かれていた広場の下には、空洞が広がっていると。]
[日々悪くなる状況に、協力すべきだと声高に説いた精霊使い。
彼女は賛同者と思えた者達に裏切られ、嬲られた。>>14
信用できる人なんていない。そんな空気が流れる。
事前に緑の精霊へ助力を願い、仕掛けを施す。
ふらりと一人船内を歩き、詰る言葉が投げかけられれば、
悲しそうな表情を浮かべた。
女で弱い者だと侮り近づく者に腕や肩を掴まれ、
為されるがままに部屋や船倉に連れ込まれたら、
一欠けらの容赦も無い反撃に出る。
幸か不幸か。
多勢に無勢で弱そうに見える者を襲う心弱き者は、
ゴルガンタ近くまでひとり旅をしてきた、
レティーシアより弱いものが多かった。
死なない程度に縛り上げて嬲り、
強姦目当ての男は容赦なく男の象徴を切り落とす。
緑の蔦に絡まれた襲撃者の悲痛な叫びを聞きながら、
問いかける。]
ねえ。
私、パーティ内じゃ一番弱いの。
その私程度に負けるようじゃ、きっと魔王には勝てないわ。
あなたたちは船を降りた方が良いと思うのよ。
…ね?安心して。ちゃんと降ろしてあげるわ。
あなたに女神様のお導きがありますように。
[本来であれば、鍵となるモノ、或いは、女神に誘われた者のみが、そこへ訪れれば起動するとも言い伝えられているもの。]
[…それは古の遺跡のひとつ…
……ときのほこらと呼ばれるもの……]
[時を駆ける訳では無い。
距離を駆けるもの…足を踏み入れれば、移動を為す遺跡である。*]
[ギイィと耳障りな金属音を立てて、重厚な扉は開かれた。
まず目に飛び込んで来たのは、一瞬これまで見てきたものが夢であったかと思わんばかりの愉快な光景。
宮廷音楽家の奏でる軽快な音楽に、人々は踊り狂う。
しかしそれもつかの間。よくよく見てみれば、宮廷音楽家の大半も、踊り狂う人々も、顔は血の気無しに青ざめ、その瞳に光を宿していない。
これは、死の舞踏会だ。]
見ての通りだよ。誰も彼も、無事じゃ済んでいないみたいだね。
[レティーシアが何かをしていたのかは問う事はしない。
目立った連中がそれなりの数が減っている事だけは把握していた。それでも焼け石に水と言える程に急速に悪化する船内の雰囲気はゴルガンタの再来を思わせた*]
[派手に動いていたのは最初だけ。
物理的手段に出る者が少なくなった頃から、
外に出るのは控えて船室に篭もることが多くなった。
必然的に外に出るのはフリッツが多くなったか。>>34
謝るアロラの声>>40を聞きながら、
水差しをボウルに傾ける。
水と炎の魔法を使い、海水から真水を作るのにも慣れた。
手を洗うようにボウルを差し出した後、
「ちょっと傷見て良いかしら?」と問いかけ、
濡らした布で傷を拭う。
この程度なら自然治癒の方が良いかと思い、軟膏を塗る。
船内の薬師>>11を信用することが出来ず、薬は貰っていない。
2人の話を聞きながら、特に口は挟まない。
食糧庫を襲う、という声に僅かに眉を動かした。>>47>>52]
海の魚を取って生きながらえる手もあるわ。
魔法使いがいればなおさら、水は確保出来るもの。
問題は野菜類だけど…。
船着場があるなら、多分それも大丈夫でしょう。
女神様が望まれるなら、死にはしないわ。
― はじまりの国・王城 ―
[ダリアの返答>>90も自分と同じで、3人は扉の先へ進むこととなった。
ダリアの見た人影に、その時の少年は気付いていなかった]
[そして扉が開かれる。
その先では宮廷音楽家の音楽に合わせ、踊り狂う人々がいた。
それは一見、かつて少年が遠巻きに見た舞踏会のようだったけれど]
何これ……どうして、こんなことになってるの?
[狂ってもなお己の役割を演じ続ける人々に恐怖を覚える。
ふと、この城の主のことを思い出した]
お、王様はどうしてるんだろう。
[城の内部まで狂気に取りつかれている以上、無事とも思えないが。
ふらふらと、多くの勇者を世に送り出したその人を求め、城内へ足を踏み入れた*]
―― 北部・魔王城 ――
ご苦労。
[魔王はエンフェルケスーカの渡り人に一言かけ。
谺す様な声が終わった後に問いを向けた。]
早速だが尋ねたい事がある。
― 船内(回想)>>34 ―
[配給された食料を抱えて船内の廊下を歩いていると、
五人の"勇者御一行"に前へ進む道を塞がれた。
こんな物盗り同然の勇者があってたまるかと内心毒づき]
貴様たちにやれる物はない。消えろ。
[高圧的な男の態度が癇に障ったのもあるのだろう。
相手は集団で罵声を浴びせてくる。
――同行者への品性を疑うような発言も含めて、だ。
殺気立つのを隠そうともしないが、
それでも男は出来るだけ船内で剣を揮わないようにはしていた。
善意や優しさからではない。
此処で人間を斬ったら、後戻りできなくなりそうだったから。
結局、解消できなかった"空腹"は。
今もなお男の精神を蝕み続け。
仕舞には人間まで"美味しそう"に見えてくる始末]
[一瞬意識が飛んでいる間に、相手は剣を抜いていた。
男はふっと瞬きすると、踵を返して駆け出した。
逃走したと思われたのだろう、
嘲笑と共に追いかけてくる足音が響く。
実際、逃げたには違いなかった。
追いつかれたくはなかった。
しかし幸か不幸か、辿り着いたのは人気のない行き止まり。
男についてこれたのは、勇者と戦士の二人だけ。
相手が何か喚いているが、よく聞こえない。聞く気もない。
叫びながら武器を此方に向けてくる、
こいつらが魔王討伐に役に立つとは思えない。
だったら要らないものだ。奪って良い。亡くして良い。
とにかく、空腹だった]
[一見すると二対一で追い詰められた状況。
男は食料を置いて、剣を抜く。
寒気がするような瘴気が周囲に渦巻く。
力の差は圧倒的だった。圧倒的だと、分かっていた。
瞬きする間を惜しみ、戦士の胸を剣が貫く。
そのまま死体を蹴り倒して、返り血は最小限に。
それから、ゆっくりと"獲物"の方へ顔を向けた。
青褪めた顔をした勇者が男を見て呟く、化け物、と]
《―――――――…》
[何事かを呟き、男は愉しそうに哂う。
ゆらりゆらりと、彼へ歩み寄る足は止めない。
勇者の剣が最後に頬を掠めたが、何、些細なことだ**]
― はじまりの国・王城 ―
――――、
[はじめ。彼らは何をしているのだろう、と思った。
踊る。踊る。踊る。華麗なステップを踏んで。流麗な音楽と共に。
踊り狂う人々に生気はなく。
奏で続ける人々は恐怖に歪み、鼻水と涙でぐちゃぐちゃだ。
――中には、既にひとではなくなった宮廷音楽家もいた。]
…………
[少女は言葉が出なかった。
それは困惑したわけでも、呆然としていたわけでもない。
ただ偏に、湧き上がるその感情の名を、知らなかっただけ。]
…………なさい
[視線を逸らして。顔を背けて。王は――という言葉に、ただ奥へ。
尤も。少女の目的は、既に王などではなくなっていたのだが。**]
― 上陸地点/海岸 ―
[船乗りの"後始末"が面倒と主張し甲板での合流すれば無駄なく脱出を行う。フリッツの身を僅かながら汚す返り血に視線が脱出中にあえて問う事もしない。
夜闇に紛れ波間を進む救命艇を明確に阻む者は無く夜海の中で遠のく船を見ればようやくあの船と縁がきれたとばかりにため息を漏らした。
船着場から数km離れた砂浜にたどり着ければ背嚢を背負う。荷馬車も何も無い徒歩故に持ち出せる食料は十分とはいえなかったが支給される筈だったものと比べれば質も量も上を行く。]
海岸沿いに魚介類を確保しながら進むべきか。
内陸を行くべきか。
二人はどう思う?
[この近辺ですら魔素の影響で食料に向かない魚がそれなりに居るとも聞く。荒涼とした内陸部よりはマシあろうとは思うが、意見を求めた*]
― 北部・魔王城 ―
その通りでございます
私の探し物を持っておりましたので回収しました
[>>105魔王の言葉に首を垂れたまま"ナジ"は答えた]
宝物は得ましたので身体は不要にございます
少々面白い身体をしておりますがご所望であれば
連れて参りましょう
[魔王が是とするのであれば、エンフェルケスーカへと手を入れエステルの身を引きずり出すだろう。
その身は未だ特に何をしたわけではない。
少々心に触れられた感触があるだけであろう*]
王様ならきっと一番上の階にいるはずだよ。
生きていれば、の話だけれど。
[まあ無理だろうと猫は思う。
街も城もこんな様子だ。滅びた国の長ほど価値の無い物はない。
好奇心猫を殺すとは言えど、好奇心を感じられるものなど、ここには存在しなかった。**]
― 上陸地点/海岸 ―
[やがて砂浜に辿り着く。
少しふらつきながら歩いたあと、ぺたりと砂に座った。]
…地面が揺れてる気がするわ。
[今まで海上に居た影響だろう。
かつては平気だったものに違和感を感じるのが可笑しい。
小さく笑えばアロラが問いかける。>>112]
あら。私が言ったのはあの船の人たちの話よ。
食料が足りずに船で帰るなら、
食料は少なくてもいいでしょうって話。
でも、魚をとりながら行くのもいいかもしれないわね。
火球でも海に投げ込めばいいかしら。
[荒っぽすぎる魚とりの方法をぼそり。
ただし、ここの海が普通の魚を提供してくれるか。
それについては、分からないが。**]
― 上陸地点/海岸 ―
[脱出は思いの外に滞りなく終わった。
裏返しにあの船の行く末が見えた気がしたが、ともかく。
まだ夜の闇が空を覆っている。
それでも眼前に広がっていくのは、噂に違わぬ不毛の大地。
一体どこまで続いているのか、先が見えない]
海沿いは、かなり遠回りにはなりますね。
食糧が確保できるなら、選択肢だとは思いますが。
試しに獲って食べてみますか?
[主人の言葉に思案しつつ、海を見つめる]
レティーシア。
君は前より少し勇ましくなったな…。
[隣から聞こえてきた、
何とも豪快な漁の仕方を聞きつつ、ぼそり]
……なんだ、そういうことか。
[あの連中の心配をしているとは思わなかった。
砂浜に座り込む彼女の肩に労うように手を重ねる。
急かすような事はしない。]
爆破漁か。どうだろうな……。
磯があれば一枚貝や巻き貝が。
磯で爆破漁を行えば根魚が手に入るかもしれない。
砂浜では二枚貝や子ガニが……だが。
そうだな。先ずは試しに採ってみよう。
[ここは見知った環境とは違う。
あまり期待できないかもしれない。
それでも、先ずは試すしかない。
フリッツの提案に頷いた**]
― 北部・魔王城 ―
ええ、必要なものでございます
[>>115ソレが何なのか告げることはない。
尋ねられれば"秘法"であるとだけ伝えたことだろう]
この娘は世界の因果から解き放たれているのですよ
[告げるは>>0:49エステルの成り立ちである。
エンフェルケスーカの秘宝が齎した力だろう。
器である"ナジ"もまた面白い身体と言えるが、
エステルの身体はそれとはまた異なる面白さを呈している]
死してもまた黄泉返る
魂がこの世界から乖離しているのでしょうなぁ
[くつりと"ナジ"は笑う。
エステルの事を語りながら、最後に
『尤も秘宝が無くなればどうなるかはわかりませんが』
と、頭を挙げ、>>117魔王の言葉を待つことにした*]
― 船 ―
[揚陸艇で三人が離れて暫くした頃、
船では派閥の者たちが襲撃された食糧庫を発見していた。
犯人は誰か、誰が自分たちの食料を奪ったのか。
犯人探しが行われその間にもまた幾人かの弱者の生命が散った。
揚陸艇が一隻無くなっていることに気付いたのは
1時間程経過した頃だったろうか。
海上を魔法で照らし出すも時は既に遅し、
用意されていた対魔軍用兵器も使えなくされており、
残された勇者候補たちは臍を噛むこととなった]
― 北部・魔王城 ―
どうかなさいましたか?
[>>127魔王の動作に"ナジ"は小さく首を傾げた。
それでも問いかけがくれば今度は首を横に振る]
ほう、その様なことが……
失ってからその者達が手に入れたかもしれませんね
[初めて聞く史実に紫色の外套の奥に潜む眼は幾何か瞬いた。
それでも出る言葉は否定の言葉。
魔王を前に嘘を告げることはない。
ただ、真実を告げていないこともあるかもしれないが]
畏まりました……
["ナジ"はくすりと小さく笑うと
エステルを連れて工房へと赴こうとするだろう。
普段はエンフェルケスーカを渡るために、
"ナジ"の身体が歩く姿は初めて見せることだろう。
エステルを掴む手指は白く細い。
立ち上がり背筋を伸ばせば外套の上からでも綺麗な姿勢だと分かるだろう。
そして――足音を立てぬ独特の歩き方。
それは"ナージェスター"のものであった*]
― "ナージェスター" ―
[今、どれ程の時間が過ぎただろうか。
"ナージェスター"は薄れゆく意識の中で時間の経過を考えていた。
この世界"エンフェルケスーカ"へと落ちてから随分と経った気もする。
"ナージェスター"は"エンフェルケスーカ"の中を漂っていた。
紫色の世界。
何もない世界。
時々見える建築物のようなものは見ただけで己の常識を狂わせてくれるものだった。
"ナージェスター"の瞳に感情は写ってはいない。
そんなものは既に食われてしまった。
喜びも、怒りも、悲しみも、楽しみも。
全て奪われ感じることを忘れてしまっていた]
[喰われていくという恐怖も今はない。
感情が食われれば次は記憶を喰われていった。
生まれてから落ちるまで。
物心がつき、学校に通い、盗賊となり、勇者と出会った。
仲間が集まり、共に魔王を倒す旅に出た。
仲間は一人、また一人と死んでいった。
魔王城に漸く辿り着いた時には勇者と自分の二人だけ。
そして、自分は落ちてしまった。
そんな記憶が、少しずつ、少しずつ。
蝕まれ、喰われていった。
喰った分だけ"エンフェルケスーカ"が知識を得て、意志を得ていった。
喰われることに抵抗し続けてきた。
自分という存在が居なくなっていくのだ。
恐怖を感じずとも、自衛の本能が、動いていた。
それでも、喰われていき――]
["ナージェスター"に残っている記憶は僅かであった。
勇者と二人の記憶。
最期の最期に、胸の中に抱きかかえるように守っていた記憶。
永く続いた攻防は"エンフェルケスーカ"が見せた像で終わりを迎えた。
見えたのは、魔王だ。
魔王、だ――それは自分の知っている魔王ではない。
それでも自分の知っている魔王のような気がした。
力が抜ける。
抱えていた記憶を曝け出してしまう。
その隙を"エンフェルケスーカ"が逃すことはなかった。
感情を失った瞳から涙が零れ落ち、
"ナージェスター"は世界から消滅した]
[魔王は、エンフェルケスーカの渡り人がエステルを連れていった後に、あかい眸の双眸を開き、口を開いた。
見る気が無かったのかその必要が無かったかは分からない。]
/*
女神の荒ぶりはきっと、うわあああ(爆発)みたいな魔王のぼっちが積もり積もったものが爆発したような気もしますね。
大体、こちらから(それは表に出すのは謎解き風にしてね、とか禁止ね)と明言して書いていないので、PL視点唐突開示も仕方なくはありましたよね……精進が足りませんでした。
/*
未記載設定はこうー。
もう少しゆるふわしなければ良かったかもしれませんね(しみじみ)
明け方に向かう一人反省会ですが、村の終わりはまだまだ長い……!
/*
未記載は墓落ちてから漸く分かる設定だから、墓ログに落ちた人が絶望状況を分かって、地上をニヤニヤ出来るという事前の予定などは無かった。
ううん、それともこれは…これはどうしたら良かったのでしょう。グランドエンド目指す人は、赤はネタバレになるので、囁きログが無いものを希望しましょう。
にすれば良かったかもしれませんね。
事前の詰め不足でしたか。
― はじまりの国・王城 ―
[舞踏会は止まらない。
そこに居る連中はただ踊る事を命じられており。
そして死徒に体力などは関係ないが故に。
例え異物が入ってきても、何も気にしていないと言う形で踊るだろう。
声をかけられれば、中には共に踊ろうと返してくるものも居ただろう。
尤も、何度話しかけても似たような答えしか返ってこないのだが。
また、音楽家達はアミーからきつく言われている。
その為、持ち場を離れる事は出来ないだろう。
涙と鼻水を垂らすような姿、それはすなわち恐怖なのだから。]
― はじまりの国・玉座の間 ―
[バルコニーから城下を眺めていたが。
何者かが入ってくるのを確かめると玉座の間へと戻って行く。
そして、王とその近衛騎士団を見やると。
近衛騎士団にはいつでも“敵”を迎撃できるようにしておけと告げた。
逆に、アミーの指示が出るまでは動かないだろうけれど。
黒騎士団には魔軍兵士も居る。
彼女がこうして死徒へと指示を出せるのも普段の慣れというモノか。]
― 王城内 ―
[さて、玉座の間へ至る道であるが。
以前は歴代の王や勇者の肖像画なども飾られていたのだが。
それは全て床に打ち捨てられ、踏みつけられていた。
代わりにあったのは魔王を書いた絵画。
或いはダンスマカブルの光景を描いたものもあった。
王や勇者の肖像画を踏みつけたのはまだ生きていた頃の民。
絵画を書いたのは宮廷画家達。
いずれもアミーから命に従うか、誇りを掲げて死ぬかと二択を突き付けられた結果だった。]
[肩に置かれた手>>121に自身の手を重ね微笑む。
人の体温が心地良い。いっそ奇妙なほどに。
フリッツの提案>>120を肯定するアロラに頷くことで、
同意を伝える。]
色々あったもの。勇ましくもなるわよ。
[肩に置かれたアロラの手を握って肩から降ろし、
ゆっくりと立ち上がる。
ふわふわとした体感はまだあるが、大丈夫だろう。]
魚の毒はイマイチ分からないわね。
内臓をきちんととれば大丈夫かしら?
[手持ちの解毒薬は少し多めに持っているが、
それで事足りるだろうか。正直、分からない。]
…あいつ?
[呟きにフリッツ>>124を見た後、その表情に警戒を強め背負っていた錫杖を手に持ち、周囲を見回した。**]
ねえ、王様。
もしかしたら祖国解放に戻ってきたのかもしれないわね。
けれど、王様も死んだし。
民衆も大半は暴徒。
[返事は返ってこない。
そんな事は分かっているが、愉しげに続けるのだった。]
――こんな国、解放してもその後はどうするのかしらね。
[そう、アミーを撤退させれば勇者の手に取り戻す事は可能かもしれない。
けれど、荒廃した民心は。
死者と化した王は。
元に戻りはしないのだ。]
― 玉座の間 ―
[デュラハンと化した王と、死徒で構成される近衛兵団。
近衛兵は壁際に立たせ。
王は玉座に座らせておくのだったが。
見るものが見れば分かるだろう。
死者の国の真の支配者。
それは漆黒の甲冑を身に纏う彼女なのだと。]
魔王様ってこんな気分なのかしらね。
案外と――ね。
[彼女の言葉を聞き取れるものはまだその場には居ない。
だからその真意は風に流れて行ったのだ。]
オノレのしたいこと…?
[激しい激しい怒り、頭に浮かぶのはアロラの顔、追い込み苦しめられた記憶と脳裏に聴こえてくるのは一族の苦しむ声]
ユルサナイ……
アイツオカス……
そしてコロス……
[野に放たれると雄叫びをあげながら人間を捕獲する。
男を捕らえてきては自身がされたように嬲り殺し女を捕らえれば姦殺する。
犬の射精で子宮が破裂するほど膨らまし、息絶える様を見ることに喜びを感じるようになる。]
/*
御久しぶりでございます。
さて、ダートさん、どう来ますかね。
めくるめく百合ルートの為には、
私はパーティー離脱した方が良いんじゃないかと、
ゴーストが囁いているのですが…。
取りあえず、死亡か離脱のフラグを拾いたいのです。
しかしダートさんの狙いはレティーシアさんかアロラ様のような。
/*
ダートさんにうっかり気づいてしまったのは
完全に愛が零れただけなんですが、
まずかったらごめんなさい。とは思っていました。
フ「あいつが、くる…!」
ダ「馬鹿め、後ろだ」
とかね!(空中からどうやって後ろに来るんだ)
/*
今日の落ちがどうなるかが割と心配な私です。
はじまりの国方面からかなー、という気もしているんですが。
こっちから誰か落ちるなら私でも、とは。
御墓、楽しそうですし!
そして気付いたのですが、
どうせ落ちるなら終盤より前の方がきっと楽しい。
何故なら終盤落ちた場合、
魔軍サイドさんが最終決戦で多忙になっているから…!
/*
まあ、そんなことより私は、早く魔物化をだな…。
[某所からのプレッシャーに震えつつ]
一生懸命フラグ掻き集めて入るのですが、
このままの進行だと私の能力的には厳しそうなので。
死なないなら何とか離脱して、
ぶっ壊れるタイミングをですね…。
[ごろごろ]
―― 北部・魔王城 ――
[ 悪魔の司教リリ・リリトの瞳には瘴気と毒の蔓延した荒地が映し出されていた。
知らず、目線を向けていたのは、リリ・リリトの心が打ち砕かれた場所。
無心で進めていたからこそ、魔王の城をその眼に納めるという偉業を達成できたのだ。
アンジェは、狂う事も、心を失う事もなかった。人間の心を保ったまま、進行してきた
だからこそ、過去を遡って様々な思い出、仲間の死を目の当たりにして
もう、一歩足を踏み出すことが出来ずに膝を折ってしまったのだ。
悪魔の司教リリ・リリトが執拗に人間の"心"を攻撃してきていた理由。
それは、自分自身の経験から、人間という生物は決して心強き生物ではないと
そう、確信していたからに過ぎないのだ。
ゴルガンタ攻防戦でも、はじまりの国攻略戦でもそう。
リリ・リリトが魔王軍が進める作戦に絶大な肯定を持てたのも
その作戦が納得できるものであったから。
それが、自分自身の経験に根差したものだったから。 ]
……。
[ 悪魔の司教リリ・リリトは俯き、その表情を伺う事は出来ないだろう。
しかし、僅かに震える肩。そもそも俯くという行為そのものが
リリ・リリトが今までとは違う別の感情に突き動かされて居る事
その証左であるといえる。 ]
……。
[ 悪魔司教リリ・リリトは俯きながら腕を振るう。
強圧な呪縛に縛られた竜が悪魔司教の召集に応じ、姿を現すまで
さほどに時間はないだろうか。 ]
私も詳しいという訳では無いが肝の他に皮に毒がある種も居る。
[重なるレティーシアの手。
柔らかな温かみに、敵意を介さず人と触れ合うのは久方ぶりだとふと思う。]
敵か?
[然し、此処は敵地。
余裕等簡単に与えてくれる筈も無い。
フリッツの様子を見ればそれが直ぐに理解できる。
フリッツの冴えと未だに捕捉すらできない自身の知覚能力に心の内で舌打する。
死喰い人の離脱すら把握できず、槍を魔術形成すればフリッツから状況を伝えられるまで警戒待機を続けているだろう**]
私の故郷とロワール村を襲った魔物です。
レティーシアは知っているだろう。"あいつ"だ。
[苦々しげに、先ほどの接近者のことを説明し]
ひとまず、奴の気配は遠のきましたが。
偵察していたならば、戻ってくるかもしれません。
態と此方に探知させた可能性もありますが。
いずれにせよ、此処は離れましょう。
背が海では逃げ場も無い。
[不毛の大地も大差ない環境だとは思ったが。
船に放置したままだった自分の荷物を拾い上げ、提案する*]
[北部・魔王城。
毒の沼地と不毛の大地続く土地を乗り越えた先、峻厳な岩山を利用し魔王城はある。そこから見れる遠景には、人間の地は映らないだろう。]
……魔王様。
[ 悪魔司教の口から意味のある言葉が紡がれる。
それは自分自身の起源が思い至った事に起因する。
……といっても、自然な言葉とは言い難い。それはまるで反響するかのように
周囲に響いてゆくのは、魔術による《翻訳》の賜物。
実際は、詠唱に類しない神の言葉を紡いでいるのだ。 ]
……私は、思い至りました。
[ 何故、自分が此処に来たのか。自分が何者だったのか
けれどそれを告げる事無く。 ]
嘗ての仲間の家族を手に掛け、嘗ての仲間達を死に追いやり
今の私は魔軍の兵士としてこの場所に立っています。
[ それだけを告げて。けれど、顔を魔王の方に向ける事無く ]
…次なる一手、どのように打てば魔王様の望みが叶いましょうか。
[…魔軍兵士に産まれ変わった限り、過去の記憶は全て喪い、取り戻される事は無い。
魔軍兵士になるという事は、非可逆性の変化だ>>0:313。]
[尤も。“記憶を抽出するすべ”が無い訳では無い。
工房の胞(球体)に入る前に、死喰い人ダートなどが増設した施設の中に「記憶を抽出するもの」などがあれば、それは可能だろう。
或いは、球体への細工か。
更に或いは、欠陥>>0:326がそれに当たるモノだったのかもしれない。
まあ、悪魔の司教リリ・リリトがどのような経緯で、仲間の家族を手に掛けたかを思い至ったか、魔王は尋ねる事はしなかったが。]
[《翻訳》による賜物。
魔王は周囲に響く音が消えた後に、口を開いた。]
人間を根絶やせばよい。
世界を魔に侵し、滅ぼせばよい。
[魔王の言葉は常に短く、シンプルだ。]
迷っているのか。
[魔王はその裏に何も感じさせず、問うように言葉を向けた。
悪魔の司教が、魔王に牙剥こうと、魔王にとっては恐らくは瑣末な出来事だろう。
悪魔の司教の能力、という損失はあろうが。*]
そう、皮にも。
船の料理人に聞いておけばよかったですね。
[微笑み返し和むも、その空気はすぐに警戒に打ち破られる。
周囲を見回すが、フリッツと異なり見つけることは出来ない。
魔力を薄く拡げてみるが、大鴉は遠く知覚出来なかった。>>147
引き返した、という言葉に息を吐き、表情を緩ませる。
構えていた錫杖を降ろして少し肩の力を抜いた。
どんな魔物が近づいていたかを聞き、顔を強張らせる。>>153]
あいつが?…そう、不味いわね。
かなり強い魔の者で、対話可能です。
移動に大きな鳥を使い、魔軍を率いる実力者でもあります。
身を隠すなら森を抜けて行った方がいいかしら?
[鬱蒼とした森>>0:18が続く大地へ視線を向け、
船から荷物を取り、船につけていた魔石も取って腰袋に入れる。
旅立ちの仕度を簡単に整えて振り返った。*]
死喰い人の出迎えか。
さすが北は違う……。
[兵団がフリッツに目を付け自身が彼を知った切欠であるロワール村の名が出れば対峙した者の正体を察し思わず言葉が漏れる。]
そうだな。海岸で三方を包囲されてしまえば選択肢は極めて限られる。行こう。
[フリッツに進路を任せるように頷いた*]
/*
くくく…。
知覚してしまったのは、やはり失敗だったようだな…。
[PLの胃が焼け切れる寸前]
自棄になって、魔物化フラグを押し進めました。
何となく死ねそうな気配がするの…。
……迷い。ええ、もしもきっと、はじまりの国を滅ぼす
その選択肢を選ぶ前であったのならば。
私は再び勇者として、貴方と対峙する道を選んだかもしれません。
ですが、私はアンジェとしての記憶と同時に…
悪魔の司教リリ・リリトとしての視界もまた、持っています。
人間の全てを見てきた今の私に
再び人類の守護者たれ、というのは少々酷に過ぎませんか。
[ 魔軍も人間も、大した変わりなど存在はしない。
それを知れば、様々に思い募る処はあるのだ。
荒唐無稽な話。双方の視界を持つが故に夢想する予感。 ]
…私の後ろに進むべき道はなく、私の前にのみ進む道はある。
世界を滅ぼす事によって、貴方の願いが叶うのならば
私は人間を絶やしましょう。
このクラスの魔物が出迎えか。
さすが北は違う……。
[兵団がフリッツに目を付け自身が彼を知った切欠であるロワール村の名とレティーシアの解説を受ければ対峙した者の正体を理解し言葉が漏れる。]
そうだな。海岸で三方を包囲されてしまえば選択肢は極めて限られる。
森は……伏撃を受けやすいが荒涼とした平野を行くよりは食料面でもマシか。森を行こう。
フリッツ。先頭を任せる。
[レティーシアの案に頷けば知覚能力に優れたフリッツを先頭を任せ、レティーシアを挟み自身は後方を警戒しながら移動を開始する*]
勇者アンジェか。
[名など埋もれてしまう程、諸国から“勇者として”送り出されてきた人間達は多かった。
魔王に勇者アンジェが会う事が無かったのだから、魔王が名を覚えているかどうかは。この時も定かには分からなかったか。]
ほう。
本当か?
生前に親しかった者全てを殺せると。
[魔王はそれを聞いて微かに口端に呪宿る笑みを浮かべた。
魔王の為す事と言うのは、文字通り、人を根絶やし殺し尽くし、世界を滅ぼすこと。勇者アンジェだった頃の肉親、いわんや、双子であろうと、例外では無い。]
[魔王は、大きな窓から、瘴気と不浄の風が孕ませる侭に紅い王者の衣を靡かせて、悪魔の司教リリ・リリトの後ろに近づいた。
窓から遠望した侭、悪魔の司教の耳元…より上でだが…で低い声で言葉を口にする。]
よもや世界に平和を齎すつもりと考えてはいまいな。
[悪魔の司教リリ・リリトが魔王に一撃を入れようと試みるならば可能と思える距離だったか。]
/*
これどこも吊れない感がある…敗者…積極的な吊り…ぐぬぬ。魔王もこれは出陣した方が良いかなあ。
大魔王ゾーマも確か出向いた気もするし、はじまりの国に出向いておけば良かったかも。
魔王 ケテルが「時間を進める」を選択しました。
[ 頭上から掛かる声に、溜息を漏らした。 ]
私は、魔軍の姿を見て、人間との大差をあまり感じませんでした。
人間と同じように、魔軍にも社会があり、秩序があり、規律がある。
それは言ってしまえば、人間で言う異種族であり、異国ではないかと
何百年も、人間と魔軍の王が相争うその理由
ただの一度も和平が結ばれる事なく、ただ戦いを続ける理由。
…一度魔王が倒されたとしても、それによって和平ではなく
再び人間との戦いに突入するその様は、社会ある生物では不自然ではないかと
つまり、この人間と魔軍との戦いは、"そうするように"人間と魔軍が戦うように
そう、作られているのでしょう。
…その荒唐無稽な想像を進めてゆけば、私は信仰を喪ってしまいそうです。
間違いでは、ないのでしょう。魔王様。
[ 世界平和。そんな大層なものが実現するなど考えてはいなかった。
だから、そんな風に言われた時に、顔を上げて笑みを零す ]
あは。私の望みなんて、そんな大層なものではありませんよ。
私は一人ぼっちが嫌いで、私は誰かの役に立ちたいというだけ。
世界を平和にしても、私が一人ぼっちで、誰にも感謝されなかったら
それは全く意味のないものなのですから。
悪魔の司教リリ・リリトは名付けてくれた魔王様に感謝して
魔王様の願いを叶える為に必死で戦います。
でも、リリ・リリトは馬鹿だから、人間に絶望を与える方法しか知りません。
だから、人類が絶望して魔王様に膝を折ったその時こそが
リリ・リリトの為せることの最後でありましょう。*
― 不毛の大地/森へ ―
[主人と信徒の言葉に頷き、森を目指して先頭を進む。
足場は悪く、時折ある泥濘に溜まるのは緑黒色の水。
大地そのものが毒に侵されている印象を受ける]
―――――…食糧は確保しておいて正解だったな。
[それでも十分だとは思えないが。
"現地調達"の恐ろしさを、この地に入って実感する。
夜が明け、遠い地平に朝焼けが覗いている。
晴れている筈なのに空が淀んでいるのは瘴気故か。
顔を出す魔物も明らかに強くなっている。
可能な限り回避しつつ進んでも、
一度戦闘となれば荒野には隠れる場所は無く、
またその音に引き寄せられるように魔物が群がってくる。
三度の交戦を挟んだ末、何とか森の入り口に辿り着いた]
[笑った。相好を崩す程ではなく、声立てるものではなく、しかし口端に浮かべる程の微かなものでは無い。だが、笑った。
悪魔の司教が窓外を遠望したままであれば、見えないものではあったが。]
孤独というのは堪えるのかもしれんな。
リリ・リリト。
お前がやれる事を精一杯するがいい。
[絶望を齎せと。低い声は肯定し促すか。]
人を根絶やし世界を滅ぼし。
かつてお前に近しかった者達全てを絶やせ。
[魔王は、あかい眸の中にリリ・リリトの姿を映している。
あかい眸の中に、リリの髪か頭にか触れる魔王の手が映り込み、そして双眸は閉ざされた。]
人間は、再び魔王城に向けて遠征軍を出したようですね。
陸路での侵攻が不可能ならば海路で、といったところでしょうか。
アンジェの失敗から、人間は多少は学んだのでしょうね。
ですが、知恵をつけたところでそれが無駄である事
それを教えて差し上げれば、きっと勇者を派遣することにすら
絶望を感じ、はじまりの国の惨状を併せて交渉材料にすれば
恭順を申し出る国家も出てきましょう。
抵抗を企図する国がいなくなれば、魔軍の勝利は盤石となります。
そうすれば、魔王様の望みも一歩、進むでしょう。
私の出来得る限りの手を尽くします。
[ 魔王の手に髪を、頭を触れられて、目を細める。 ]
[ そして、その時に、邪竜の咆哮が響き
悪魔司教の目前に、竜が現れていた。
悪魔の司教リリ・リリトは頭を下げ、邪竜の背に。
邪竜はもう一つ大きく咆哮を上げると
悪魔司教をその背に乗せ、大空を駆けていった。* ]
―― 北方/上空にて ――
[ 邪竜は速度を増し、空を駆ける。
覚悟なき者の心を破壊する咆哮《ワー・クライ》を轟かせながら。
竜という生物の戦力値は絶大だ。
見るだけで絶望を生み出す巨体、鋼鉄をも弾き返す鱗。
そして空を自由に駆け回る翼。
更に、人間を遥かに超える狡猾で奥深い知性を持ち
魔道具すらも用い、年輪を経た竜は魔術の行使も可能となるという
リリ・リリトが甦らせた邪竜は肉体こそ成竜に等しい。
しかし、人間の魂を束ねた結果か、その年輪は赤子そのもの。
故に魔術の行使を為す事は出来ない。
それでも肉体的な強靭さは成竜のもの。
人類が立ち向かうには入念な準備と協力が必要不可欠である。]
[ その竜にも勿論弱点は存在する。
それは、隠密行動をするのにまったく不向きである、ということにあろう。
その巨体は隠そうとするのならば魔術の助けが必要不可欠。
強力で強大であるが故に竜を滅ぼす為に様々な準備が成されるのだ。
それ故、無闇に投入すれば喪失する事も考えなければならない。
その結果が齎す、自軍の士気の喪失、敵軍の士気の増大。
自然、投入できる場面というものは限られてしまうのだ。
人類は、決して侮れる敵ではない。
リリ・リリトが邪竜の訓練を施していた戦場も
言ってしまえば負ける見込みのない戦場だったのだ。 ]
[ 竜の存在を隠しとおす事など叶わない。
ならば、隠さなくてもよい状況を生み出してしまえばよいのである。
そして、今こそがまさしくそれであろう。
リリ・リリトは魔導艦より離れた一隻のボートをみやる。
其処に存在する者は遮るもののない空からならば視界さえ強化すれば
確実に眼に納める事が出来るのだ。
口元に笑みを浮かべ、悪魔司教は命令を下す。
悪魔司教をその背に乗せた邪竜は空の彼方からやがて低空飛行へ
ボートを降り、陸に降り立ち襲撃に備える戦士達
そのほんの僅か上空を飛ぶ
それは木々を揺らし、周囲に風を巻き起こす。
もしかしたら、勇者たちと視線があったかもしれない。
しかし、視線を交わらせても、刃を交えるといった事をせずに
邪竜が向かったのは魔導艦のある方向。 ]
……。
[ 口元を抑え笑みだけを浮かべて、邪竜に魔導艦との戦闘に入らせる
勇者たちを乗せた船。魔術師ギルドが作りあげたその船は
高い戦闘能力を備えている筈なのだ。本来は。
竜の襲来に、蜂の巣を突いたかのような大騒ぎとなる。
食糧庫の襲撃や脱出艇一隻の喪失、そして凄惨な殺人事件。
元々致命的に治安が悪くなっていた状況に加え、それらの事件により
勇者たちに組織的な抵抗を行える力は既に失われていると言ってよい
抵抗を行おうにも武具すらもない者達すらいる有様に加え―― ]
「おい、なんだ! バリスタの部品がなくなってやがる!」
「畜生、こっちの火炎放射器もだ! なんだってこんな時に…!」
「お前ら、あの米犬を連れてきた連中を見なかったか!?」
「……脱出艇が一隻、なくなってたはずだが…
まさかあいつら、俺達を魔軍に売って、自分達だけ脱出したのか!」
「こんなにタイミングよく竜がやってくるなんてそれしか考えられん
あいつら武器に細工して、自分達だけ脱出したのも…!
そうだ、こんな状況に陥ったのも、全部あいつらの所為だ!
あいつらさえいなければ、こんな事には…!」
[ それはある意味で正しい推理だったのかもしれない。
米犬タンガリザが毒を蔓延させて、この船の者達を狂わせた。
不満が不和を呼び、そしてそれは大きな不協和音となった。
その不協和音が奏でられた結果が、この魔導艦の状況と言えるだろう。
彼らの力を結集しさえすれば、邪竜を斃すことすらも可能だったろう。
それほどの打撃力と戦力は、確かにこの船の中にあったのだ。
しかし、それは勇者たちの協力と、魔導艦の武器が必要不可欠。
どれもを欠いた状態で、邪竜との戦いは最早一方的な虐殺にしかならず
勇者たちは邪竜の爪に、牙に晒され、咆哮によって戦意を喪い
逃げ場のない海の上で絶望に見舞われる者
生きる望みを掛けて海に飛び込む者、様々だった。
しかし、生存の望みを掛けた行動は報われる事は無かった。 ]
[ 魔導艦の様子を見ていれば気付けていたかもしれない。
竜は魔導艦に対して致命的な損傷を避ける様に攻撃をしている事を ]
…これだけ口減らしをしてあげたのだし、無事に街に帰り着くでしょう
しっかりと広めてくださいよ? 人類の裏切者のこと。
[ 邪竜は、決して船員をその牙に晒す事は無かった。
邪竜の狙いはあくまで勇者のみ。船を動かすのに必要な人員を奪う事
それを避ける様に攻撃していたのだった。
邪竜は魔導艦から離れ行き、
そして魔導艦は港町ベイルーンへの帰路へ就くのだろうか。* ]
魔王 ケテルは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
― いつかの記憶 ―
[歌姫は唄う。
つまるところ。
彼が死ぬその時まで、彼らに自由などなかったのだ、と。
砂漠に縛られていた竜族はもういない。
古い約束に鎖されていた彼らは解き放たれ。
それぞれの望む道を歩み始めた。
――中には、望まざる道に陥った者もあるのだろうけれど。
その儘ならなさも含めての自由なのだと、唄った彼女は
光を失った瞳で。何よりも遠くを見つめていて。]
[――その頃の少女には、多くを理解することはできなかった。
自由という言葉の意味も。
彼女が、母親であるということも。
けれど。]
[アロラの決定>>155に、「はい」と返事して小さく呪文を唱える。
先ほど唱えた盾の呪文が三人には掛かっている。
もうひとつ足すのは存在を分かりにくくする呪文。
三人の足元で魔方陣が一瞬現れ、魔法が発動する。
一定時間継続する魔法の効果は自身より弱いものには強く作用し、強いものへは弱く作用する。
森に住む魔物がどれほどの力量を持っているかは分からない。
だが、使用魔力は魔法が切れるまでには時間で回復する程度だ。
しないよりはした方がいいと判断して、唱えた。
足元に気をつけながら歩けば、
アロラは自身を挟んで進もうとする。
少し驚いて声をかけた。]
アロラ様、私が殿を務めます。
先に進んでください。
[このパーティーの主はアロラだと思うが故の発言だ。
促したが、彼女はどう応えただろう。
返る言葉は否定か肯定か。
どちらにせよ、隊列は彼女の指示に従うことにする。]
[足場の悪い地に時折足をとられながらも、確実に進む。
辺りの様子に感想を述べるフリッツ>>156に、「そうね」と簡単に答えた。]
食事と睡眠がまともに取れないと、精神が荒むわ。
…辛かったでしょうね。今までの勇者様たちも。
[かつての勇者一行や置いてきた勇者達を思い、瞼を伏せた。
道なき道を進むにつれて、魔物も強くなっていく。
数度の戦闘で撃退した魔物に付けられた傷は極力回復魔法で治し、回復薬は使わないようにする。
こんな場所では薬を補充することも出来ず、
もし自分がなくなったら2人が後で困るだろうとの判断からだ。
蛇に似た魔物をしげしげと眺めた後、荷物に括り付ける。
後で食べられるか実験してみようと思った。
森の入り口に辿り着いたなら、大きくため息を着いた。
魔王城はまだ遠く、森の向こう側に見える。]
話には聞いていたけど、遠いですね…
[ぼやく声には少し、疲れが滲んでいただろう。*]
― はじまりの国・王城 ―
[チャペ>>114の言葉に従い、王城の中を上へ上へと進む。
その場所を何故目指しているのか、自分でもよくわかってはいない。
ただ――自分が背を向けてしまったら、本当に終わってしまうような気がした。
勇者の故郷としての、この国が]
[玉座の間への道は、一度だけ――旅立ちに際し、王から激励の言葉と多少の支度金を賜った時に、通ったことがあった。
歴代の王や勇者の肖像画は全て失われ、代わりに魔王や死の舞踏会を描いたものが飾られていた>>143。
それを為したのがこの国の民だったということを、少年は知らない]
― 回想 ―
……何故、船を沈めない。
[上空を征く竜の威容は地を行く者を圧倒する。
遠目からでも船を襲う竜の行動には明確な優先順位が感じられる。人類側の不備からくる圧倒的な戦力差をにも関わらず人的戦力狙い撃ちにする攻撃法。
意図を図りかねるように竜の背で月明かりを受け煌めく金色の髪を見つめていた*]
―大鴉の背の上で―
≪そうか、森へいったか。
……それは、好都合。≫
[報告を聞き、ダートはほくそ笑む。
自身の姿を見せた事で、勇者一行の警戒は強まることだろう。
ただでさえ魔の濃い地、住み着く魔物は海の向こうより強力になっている。死角の多い森の中で戦闘をかさね、更に狙われているかもしれぬ緊張感をあたえ続ければ、やがて彼らの疲労も色濃くなるだろう。]
≪俺は準備にかかる。
ほどほどに襲ってやれ。≫
[ダートの命により、大蛇、水棲馬、群れ成す魔猿など、森の魔物がアロラ達一行を襲い始める。*]
私が後ろに居ればこの中で近接戦闘能力に劣るレティーシアをカバーできる。
間に居ればレティーシアが二人を支援する。
殿などと気負わなくても良い。
[彼女に殿をさせる時は彼女を捨て駒にして切り捨てる必要がある緊急時だと思うがそれを口にすることもない。]
ようやく道半ばと言う所か……。
[森へと辿り着けば、目に見えて違う植生。
禍々しさすら感じさせる程に歪み育った木々や見慣れる草花。
レティーシアの言葉に同意するように呟き漏らした*]
私が後ろに居ればこの中で近接戦闘能力に劣るレティーシアをカバーできる。
間に居ればレティーシアが二人を支援する。
殿などと気負わなくても良い。
[彼女に殿をさせる時は彼女を捨て駒にして切り捨てる必要がある緊急時だと思うがそれを口にすることもない。]
ようやく道半ばと言う所か……。
[森へと辿り着けば、目に見えて違う植生。
禍々しさすら感じさせる程に歪み育った木々や見慣れる草花。
レティーシアの言葉に同意するように呟き漏らした。]
― 森 ―
[森に入り間もなく、魔物の襲撃が開始された。
木々の合間から狙撃するかのように鋭利な礫を投擲し、離脱する魔猿。ゲリラ的な攻撃は休息の合間を与えない事が主目的か。
それと連携するように様々な魔物も襲い来る。]
……ハッ!
[茂みから襲い来る大蛇を頭から貫けば内部で鎌鼬を発生させボロ布のように切り刻む。
多数を相手するよりも1対1に適した能力を持つ女は1回の攻撃に消費する力も大きく持久力が高いとも言えない女にはこの状況事態が不利に働いていた*]
―森の中―
[アロラ達を襲う魔物は強力とはいえ、今の彼らならば切り伏せることができるだろう。とはいえ、度重なれば疲労も積み重なる。
一方ダートは森の奥に降り立つと、護衛の魔物を四方におき、魔方陣を描いた。その中心に手をつき詠唱を始めると、陣からもくもくと白い霧が立ち上り、ゆっくりと森の入り口に向け広がっていく。
魔物を倒しながら進めば、勇者一行が霧に出くわすのは森の中ごろだろうか。
幻惑の霧だ。
吸った者の最も幸せな頃の記憶を幻として見せる。
囚われてしまえばダートの意のまま、分断され、魔物の手に落ちることになる。所詮は幻、心の力で振り切る事はできるだろうが、はたして彼らにその力は残っているだろうか?*]
― はじまりの国・玉座の間 ―
[くびがない、ということ。
青ざめた顔の兵よりも。まだ生気を持つ騎士よりも。
玉座に座る首無しの王は、何よりも少女の視線を引きつけた。
断面からみえる、瑞々しいにくとほねと。
血の滴ることのないその姿は、最早、彼は人という枠から外れ――外されたのだ、と理解するに容易い。]
…………、
[言葉は無い。――適切に言えば、今この時、胸に渦巻く感情を言い表す名を、少女はまだ知り得ていない。
少年の声に、彼がこの国の王だったのだと知り。
続く問いに、少女は漆黒の甲冑を纏う女に視線を向ける。
血のような赤い紋章。
大の男でも扱いに困りそうな程の大剣。
ただただ静かな目で、少女は女を見つめた。*]
― 北部・魔王城 ―
さて、勇者候補の方々はどうなっているでしょうねぇ
["ナージェスター"の記憶が正しければ、
魔王城に辿り着くまでに問題となるのは食料だろう。
疲労などは製薬できれば何とかなろう。
過ぎたるは毒と言うように、毒であっても薬となるものは多い]
招き入れは終わりました
後は後詰として動きましょうか
["ナジ"は工房に放り込んだエステルを一瞥する。
長らく秘法を持ち逃げしていた盗人だ。
彼の者がどうなるか、見ているのも悪くはない。
戦闘に関してはダートや他の将が行うだろうと、
工房に暫く居座ることとした*]
……よくここまで来れたわね。
そこは褒めてあげるわ。
[くすくすと笑いながら、冗談めかしてそう告げる。
斬ったのは自分かとの問いには手を横に振って。
まるで日常の会話でもしているように。]
いいえ、私じゃないわ。
私のお友達が殺したの。
……ま、こうして首無し騎士に仕立ててあげたのは私の案だけれどね。
……勇者を輩出したはじまりの国ももう終わりだわ。
今や死者の国と化したこの国。
顧みる人も居ないでしょうね。
[それは単なる事実。
この国を奪還しようとしても、アンデッドや暴徒は排除しきれるのか。
それが出来ないのであれば別の国を作った方が良いのだろうと。]
―しばし前 ダートの根城 タンガリザ―
魔王様の領域、俺の居城よ。
[蘇りし米犬、タンガリザに答える。
尾をなくし、傷だらけの姿で米犬は唸る。苦しげな唸り声は身体の傷のみならず、心の奥底から湧きあがる悲鳴のようだ。]
そうとも。
誰がお前を、お前の仲間を苦しめた。
[怒りあふれる様子のタンガリザをダートは煽る。
米犬の表情は生前のそれとは全く異なり、ひどく凶暴なものに変わっている。米犬が口にした望みを聞くと、ダートは頷いた。]
許さなくていい。
犯せ。殺せ。
[ダートはタンガリザを希望する場所へ送り届けた。
彼は飛び出していくと、次々と人間を捕獲し始めた。
タンガリザの去った場所にはいつかの米犬のごとく嬲り殺された男と、大量の精液を注がれ子宮の破裂した女の死体が残される。*]
[休憩時に捕っていた蛇の魔物>>172を捌いてみる。
皮を剥いだ後、はらわたを取り火でしっかりと炙る。
先に毒見を、と小さく口にして思い切り顔を顰めた。
食べることは出来る。けれど、酷い味だ。
荷物から香辛料を取り出してまぶす。
もう一度焼いてまた口にすれば、まあ食べられない事はない。]
カレーパウダーって偉大よね…、
大体なんとかしてくれるもの。
[とはいえ、持ってきている量にも限界がある。
この手は何度も使えないだろう。
アロラとフリッツにも渡せば、彼らは口にするだろうか。
しかし、一刻ほど後には魔物の毒に苦しみ、
解毒薬を慌てて飲むことになるのだがこの時はまだ知らず。]
―― 上空にて ――
[ 果たして、魔王の城に辿り着くのにどれほどの時間を有するか。
そも、森を抜ける事は可能か。悪魔司教は手並みを拝見する事にした
彼らの退路は存在しない。ベイルーンにも、何処にも。 ]
……。
[ ふと、懐かしい気配を感じて、ああ、と声を打つ。
そもそも、幻影を破る事、それは可能なのだろうか、と、思考しつつ
死喰い人ダートが展開する術式が生み出す幻影をみやり
くすり、ともう一度哂うのだった。 ]
―少し前・森の中―
[詠唱に取り掛かる前に、使い魔を通じタンガリザへと声をかける。]
≪こちらにくるか?
お前の仇、あの女勇者を好きにできるやもしれんぞ。≫
[タンガリザが応じれば場所を伝えてやる。*]
―― 北部・魔王城 ――
[邪竜が消え去った後。
魔王が遠望したのは偶然にも白い砂漠がある方角だった。
無論、白い砂漠がこの魔王城から見える筈は無い。]
[竜とそしてその竜の子と。
竜が歌姫が町そのものが息絶えしは、幾ら前であったか知る者は、恐らくは多く無く、正確に知るのは竜の子だろうか?*]
良い質問ね。
そう、滅ぼすだけならこんな事をする必要は無いのだけれど。
完全に滅ぼすのは大変なのよ?
[少しだけ真面目そうな顔をしてそう告げた。
例えば、王様だけ殺しても反乱の種は残るかもしれない。
そしてゲリラ戦や地下に潜っての抵抗となると、滅ぼすだけでも一苦労だ。]
……愚かな王はこうしてその後もデュラハンとして魔王様に仕える羽目になりました。
この事実を教えてあげるだけでも、だいぶ抵抗が減るとは思わないかしら。
そう、なら。
――貴方も愚かな王と同様に。
殺してから反魂薬で蘇らせてあげれば少しは変わるかしら?
[大剣を抜き放つと彼に突きつける。
生命力を吸い取って持ち主に還元する……いわくつきの魔剣だった。
剣を突き付けながら、言葉を続け。]
私は魔王軍 黒騎士団 団長アミー。
貴方、お名前は?
/*
これ、時間内に纏まらないなら魔王吊りにして、魔王と対峙するのはエピ(あと赤墓でクーデター起こして魔王成り代わりルートにするとか)という流れも考えた方が良いのだろうかと悩んできた。流石にそれは駄目か……。
― 森 ―
[猛り突進してくる水棲馬の首筋に剣を突き立て、
そのまま絡み付く黒い焔で灰へと還す。
足を止めればその隙にと、頭上より飛来する怪鳥の群。
剣を翻し斬り落として行っても、数が多すぎて切りがない。
ちら、と主人の方へ視線を向ける。
彼女にとってこの状態が続くのは望ましくない。
負荷覚悟でも、露払いすべきは自分だろう。
―――この人は魔王を斃すために"必要"なのだから]
《――――――…、》
[短い詠唱の後、ずるりと森を覆う影がざわめく。
男が剣を薙いだ次の瞬間、
其処から一斉に伸び出る無数の黒い剣は魔物たちを貫く]
/*
リリトさんこっちきてたのかΣ
完全にはじまりの国にいる気がして見落としてたわ。
みんなほんっとーに賢いな!
リリトさんが上手におもちゃ使ってて素敵。
ちゃんと幼い竜成長させるように動いてたんだな。
― 森 ―
[森に入ってからの魔獣はこれまでより強いのだろう。
存在を分かりにくくする呪文>>171の効果が無いと分かり、打ち切る。
変わりに速度上昇の呪文と体力の自動回復の呪文を唱えた。
アロラの疲労>>180が溜まっている事に気付き、
1分間だけ攻撃を弾く盾の魔法を付与する。
魔方陣がアロラの足元に現れ、光を放つ。]
アロラ様、無理はなさらないでください!
体力を回復してくださいませ。
[アロラに意識を向けていた魔猿がこちらに視線を向ける。
休む間もなく風の呪文を唱え始める。
こちらへ向かって投げつけられる石を避けつつ、
時に食らいながらも呪文を止める事はない。]
っ、我が杖に集いて 一陣の矢となれ
吹き飛ばせ 風の咆哮!
[木の上の猿を落としたなら一気に距離を詰め、
錫杖の先端で魔猿に突きを繰り出す。
重量をかけながらもう1匹に蹴りを繰り出した。
もう1匹に背後から殴りつけられ、地面に転がる。]
ひゃぁ!?っ、のっ!
[追撃の拳を避けつつ、思い切り杖で殴りつける。
マウントポジションを取られたらおしまいだ。
急いで起き上がる。]
[否。――それはきっと、問いばかりの代弁ではなく。]
――――、アルシェスさん……
[滅びを迎えた国。死を迎えた人々。
いつかの光景は、忘れ去られてしまう時が来たとしても。]
[名乗りを上げる女。
はんこんやく、というものは少女には分からなかったが、同時に首無しの王を語られれば、宜しくないことであるのは想像に難くない。
ただそっと。
この戦いに手は出してはいけないのだと理解して、一歩退いた。*]
[終わりだよ。
やっぱりもう、この国に護るべきものなんて無いんだ。上も下もお先真っ暗。破滅だけは、生い立ちに関係なく平等にやってくる。
アルちゃん。あなたの怒りも何もかも、今となっては虚しいよ。]
[蔑むでも、憐れむでもなく。彼が剣を突き付けられても、諦めにも似た思いでアルシェスの背後に猫は立っている。
あなたにはまだやってもらう事があるってのに、困った子。
どうしたものかな。邪魔をするでもなし、適当にあしらいたい所だけれども。
もし命が刈り取られようとすれば、その時にだけ猫は動いただろう。]
魔王 ケテルは、戦士 アルシェス を投票先に選びました。
/*
いや、ええ?
女神は、アルシェスに勇者フラグ刺そうかなとは思ってたけど、このままじゃ勇者候補も死ぬ。まあそれもそれでいいかな。(諦めモード)
死喰い人ダートよ。
必要ならば悪魔の司祭リリ・リリトと事に当たれ。
[魔王は彼らの意に任せるつもりであるが、そう伝えていたろう。*]
すまない。助かる。
[陣に入り体力を回復させるが休む間にも状況は目まぐるしく変化する。先に行けと促す彼に頷いてレティーシアの後へ続く。]
……この先で待っているぞ。
[彼1人でも状況の打破はできる筈。
こんな所で死ぬ筈も無いと信頼から紡がれる言葉も簡素なもの。少しでも高い場所を向けてかけ出してゆく*]
―森の中―
[船の襲撃を終えたのであろう、上空に邪竜の気配がする。以前より多少力が増したようだ。
ゴルガンタ攻めの後、ダートは悪魔司教の生前を知った。
かつて勇敢にも攻めてきた勇者アンジェは今、魔王の意に沿い世界を滅ぼすべく邪竜を育て、力を蓄えている。
彼女は生前の記憶を持っているのだろうか。通常であれば、魔軍兵士として生まれ変わった者が生前の記憶をもつ事はない。
だが、以前培養ポッドに細工をしたことがある。記憶を瓶に封じ込め、身体が再形成された段階で戻すように。
ちょっとした実験だった。人の記憶を宿したまま兵士となれば、より強い手駒が手に入るのではないか、と。
だが、結果は失敗だった。実験体の兵士は、魔の者が本来感じ得ない感情を持ってしまった。使えない。ダートはそう判断し、改造ポッドへの興味を失っていた。*]
[しかし、だからと言って背を向け逃げることなど、少年には出来なかった]
変わらないよ。
僕はここで死んだりしない。
僕が死ぬときは勇者さまのためだって決めてるんだ!!
[甲冑の女性が大剣を抜く>>197。
自身の両手剣よりもずっと大きなそれを突き付けられながら、少年は息を吸い、胸を張って、アミーの名乗りに答える]
僕の名はアルシェス。
勇者にはなれなかったけど――この国の名を背負って、今、お前と戦う!
[ダリアが一歩退がる>>205。
背後からはチャペの見守る気配がある>>206。
それらを感じながら、少年は床を蹴り、剣を振り上げた*]
投票を委任します。
悪魔の司教 リリ・リリトは、魔王 ケテル に投票を委任しました。
魔剣士 フリッツは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
……馬鹿。
[猫はかつての栄華を象徴するようなシャンデリアに照らされたアルシェスの"影"を踏むと、剣を抜き形でだけ構えた。]
―しばし前 魔王城 玉座の間―
御意に。
ありがたく、悪魔司教殿のお力をお借りしましょう。
[そして、ふと思い出したように告げる]
魔王様は存じていらっしゃるでしょうかな。
勇者一行に、司教殿にそっくりな女がおります。
司教殿にあの女の振りをして頂くのも一興かもしれませぬなぁ。
[錫杖を吸った魔剣士に汚させてもよいが、それでは汚しにならないかもしれぬ。勇者達の様子を観察し、ダートはそのように感じていた]
― 森/小高い丘 ―
[少し離れたやや隆起した地に駆け上がり、
腰のベルトから引き抜いた魔法回復薬を一気に飲み干す。
錫杖を構えて少し長い呪文を唱え始めた。
矢継ぎ早の攻撃に息がつけない。
一度、敵を一掃する必要がある。
少し迷いはあるが、古代語で呪文を唱え始める。
大範囲を指定する魔法は魔力消費が多く、呪文が長い。
集中を欠いてもならず、自然と外に意識が向かなくなる。
背後から忍び寄る霧に気付くことなく。
その霧が信徒に見せるものは、恐らく幼い頃。
家族でいたころのものだろう。
今はまだ、それに気付かず呪文を唱えている。*]
― 森/小高い丘 ―
[詠唱を行うレティーシアの盾となるべく周囲を睥睨する。本格的に手間取るような大物は居ないが物量作戦を取られるだけで消耗してゆくのがわかる。
肩で息をしながら、大羽虫の群れを薙ぎ払った所で
ようやくそれに気づいた]
――なんだこれは。
ただの霧では無い。
[不自然な程に広がる霧。
急速に視界悪化する中、普通の霧ならば見ることができずとは気配は感じ取れる。それすらもできなくなる。
五感が順次遮断されてゆくような感覚に竜と向き合っている時ですら感じなかった恐怖を覚えた*]
魔王 ケテルは、信徒 レティーシア を能力(襲う)の対象に選びました。
[改造ポッドの行く末をダートは知らない。
悪魔司教がどのポッドから生まれ出たのかも。
改造した事すらもはや、記憶の彼方である。
彼女が記憶を残している事を知っても、何もしないだろう。
十分な戦力として助けられているからだ。
ただし、情ゆえにダートの邪魔をする事があれば、その時は――?*]
魔王 ケテルは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
[任せる。
恐らくは――ダートの思惑の通り、事は運ぶのだろう。
悪魔の司教の助力を得られるかどうかは確実では無いかもしれないが、ダートが女神の信徒レティーシアをその手に収める事は充分に可能か。
そう。現時点では、ダートを邪魔する者は誰もいないだろう。*]
ダリア「⬅今日アミーさんと相討ちする気満々だった人」
アイス「さすがにこの熱い展開に思わず飛雄馬を見守る姉のような立ち位置に!」
ダリア「頑張ってヒュマシェス……(木陰から見守りながら)」
/*
墓なあ。確かに赤ログは魔軍通信含め自由とは言ったけど、墓表通信は流石にフリーダム過ぎないかなあと思う訳で。
どうしたものかな。(頭を抱える)
ダリア「ところである予感がするのだけど」
アイス「今後どうするべきかの方針会議で脳が爆発しそうとかそういうのか?」
ダリア「いやそうじゃなくて。それもあるけど。もっと深刻なやつ」
アイス「なんだ?」
ダリア「アミーさんが寝落ちた気配がする!」
アイス「そいつはまずいな!」
竜の子 ダリアは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
―森の中―
[幻の中、家族だろうか、想い人だろうか。
大切な者が現れ、しばしの楽しい時が過ぎる。
”こちらにおいで。
君のいるべき世界はこちらだ。”
大切な者はそのような事をつげ、甘い世界へ手招きをする。
そのままついてゆけば――
魔樹の蔓に絡めとられる事だろう。
幻が破られるまでは、甘い夢のまま。*]
投票を委任します。
エンフェルケスーカの渡り人 ナジは、魔王 ケテル に投票を委任しました。
死喰い人 ダートは、信徒 レティーシア を能力(襲う)の対象に選びました。
戦士 アルシェスは、魔剣士 フリッツ を投票先に選びました。
フウ…フウ…
[煮えたぎる憤りはどれだけ暴れても収まらない。
口からはいつも涎を落とし、鼻息は荒々しく切り裂きすぎたボロボロの鈎爪で印をつけながら、獲物を探す。]
ガアアアア!
[突然叫びだして森のフクロウにとびかかると首をポキリと折って丸呑みする。]
フウ…フウ…
── はじまりの国・王城 ──
…あなたは…
…どうして見ているままなのです?…
[それは唐突に降る陽の声。
甘い林檎の様な安らぐ香りが漂う…鼻孔を擽るような…。
…それは不思議な体験でもあったろうか、時は動いていたのか停まっていたのか…*]
ぁ…
[少しだけ今の私に意識が戻り、幻夢が薄れる。]
アロラ、さま……?
[小さく呟き、手を伸ばす。
行ってはならないと、そう告げるように。*]
――残る記憶――
[なんで殺されるのかがわからない。
自分はみんなに良かれと思ってやったのだ。
助かるための身の確保
誰も救ってくれないから手元の武器が離せなくて
追いつめられた末の選択。
食料だって、水だって、いじわるするつもりはなかった。
生きて会いたい。そして褒められたい。
最後まで想い続けた。]
―森の中 蔓植物の群生地―
ぐぶぶ……
[蔓植物が生い茂る中、犠牲者はからめ取られていた。
付近の霧を払えば、その姿は良く見えるようになる。
じきに幻から醒めるだろう。最も、求めれば、甘い夢にひたっていられるだろうが。
犠牲者の身体をじっくりと見回し、ダートは嗤った。]
こんな遠いところまで、よくきたのぉ?
[その声は届くだろうか。
犠牲者の返事が返る前に、米犬がこちらへやってくるとの知らせが入った*]
魔王 ケテルは、月虹 アロラ を投票先に選びました。
戦士 アルシェスは、魔王 ケテル を能力(守る)の対象に選びました。
戦士 アルシェスは、竜の子 ダリア を能力(守る)の対象に選びました。
/*
敗者が確定するまでの区切りの時間、というのも事前に決めておくべきだったね。それ以降は、各自のガイドライン通りに投票する、と定めておいた方が色々耐久にならなくて済んだかもしれないね。
<<私は約束した。君と共にあると。>>
え……。
[公子との語らいを遮るような音に振り返れば、始まりの国の見知った部屋がそこに広がっている。
既に魔軍と戦いで兵団は壊滅し屋敷は灰燼とかしているとも知らず――]
何……?
新しい遊びなの?
[気がつけば、幻の中で侍女に置き換えられたレティーシアに手を取られている。幻の公子と自分の名を呼ぶレティーシアに両側から手を引かれる形になれば困惑した様子で言葉を紡ぐ*]
[幾度剣が交わっただろう。
猫は傍目にはアルシェスを援護しているかのように見えたが、その実戦いには何も協力してはいない。
"惜しくも外れた"ように見える攻撃を仕掛けているだけだ。
しかしその中でも、動きを見ていればやがて気が付く。]
アルちゃん。こいつ、魔物じゃない。ニンゲンだよ。
[一体何のつもりなのか。魂でも売ったか。
魔軍としてこの場に立つニンゲン、ニンゲンと共に剣を振るっている魔獣。
ずいぶんと滑稽な話だ。]
[伸ばした手はアロラに届き、その手を取る。>>222
導かれるように夢の中、公子へ伸ばした彼女の手の先は、
空か、はたまた魔樹の蔦だろうか。>>220
彼女の中で、自信が侍女に置き換えられていることなど知らず。
どちらにせよその奇妙さに言葉を告げようと息を吸い込んだ。]
アロラ、さ…
[吸いこんだ息は深く霧を吸い込んでしまう。
じわじわと鈍くなる感覚に、意識が揺らぐ。]
ぃ……ゃ…
[何かが心の内側に忍び込んでくる感覚に眉を潜め、
小さな悲鳴をあげる。
身体が言うことをきかない。
あれほどの襲撃が、今は不思議と止んでいる。
この霧から逃げたのだろうか。
疑問が頭を掠め、するりと手が離れた。*]
― はじまりの国・玉座の間 ―
…………?
めがみ……さん……?
[唐突に聞こえた声。
芳香と共に語りかけるその声が聞こえた時
時は流れていたか、停まっていたか――それすらも曖昧な中。]
……アルシェスさん、言ったの
この国の名を背負って、あのひとと戦うって
[黒い甲冑の女と対峙する彼の背中を見つめる。]
……こうなる前、ここがどんな国だったのか
どんな人達がいたのか……私はあまり知らないけれど
アルシェスさん達にとって、ここはとても思い入れのある国で
それが、……あんな風に、なって
[思い出されるのは、王城の惨事か。暴徒の群か。]
きっとこれは、アルシェスさんにとって、とても大切なたたかいで
……私がいま、手を出したら
アルシェスさんは、すごく……、怒る気がするの
[――きっとそれよりも前。
彼が、彼の親だった人に、さよならを告げた時のこと。]
たすけて…
たすけ…
[叫ぼうとしても声が出ない。庇いたくても腕も足も動かない。瞼が腫れて視界も失った状態でもなおも続く暴力のあらし。]
!!!!!!!
[指が一本一本と折られていくのを、真っ暗な世界で音と痛みで理解する。はっきり感じる恐怖と死の足音。肩や股間のグシャっと音が最後に聴こえた頃、意識は消え失せてチャペの顔だけが最後に脳裏に映った。]
でも、……どうしてだろう
私、アルシェスさんに、しんでほしくない
私、この国のこと、よくしらないのに
あの、アミーっていう、女の人のこと、――――
[知らず。少女は手を強くにぎりしめている。
血行が滞り、指がしろくなるまで、つよく、つよく。]
[言葉とは裏腹に。
少女の歩は前へ進む。
握りしめた拳に、雷光めいた魔力を滾らせて。
その顔に浮かんでいたのは、まだ少女が知らなかった名の感情。
怒りと、――敵意が浮かんでいた。*]
[幾度も剣を打ち合わせる。
否、アミーの攻撃をどうにか受け止める、と言った方が正しいか。
こちらの攻撃はアミーに届かず、一方こちらは致命傷こそ受けていないものの、確実にダメージは蓄積されている。
それに、何より]
剣が……!
[旅に出る前、鍛錬の時から共にあった相棒とも言える剣。
何の変哲もない量産品のそれを、買い替えることも出来ないままここまで来た。
既に何ヶ所か欠け傷が出来ていたそれは、アミーの重い一撃を受け、急速に消耗しつつあった。
このままでは遠からず折れてしまうだろう]
── はじまりの国・王城 ──
[届くのであれば、ダリアは慈愛のような…暖かな陽を感じるだろう。そして、囁く様に語りかけるだろうか。]
…あのままではあの少年は死ぬでしょう…
…国を背負うという言葉で自分を鼓舞(はげま)し誇り…
── はじまりの国・王城 ──
[届くのであれば、ダリアは慈愛のような…暖かな陽を感じるだろう。そして、囁く様に語りかけるだろうか。]
…あのままではあの少年は死ぬでしょう…
…国を背負うという言葉で自分を鼓舞(はげま)し誇り…
死喰い人 ダートは、戦士 アルシェス を投票先に選びました。
[竜で船が攻撃され行く光景は。
――可笑しくて、可笑しくて、堪らなかった。
彼らはさぞや、抵抗虚しく惨めに無残に死んだのだろう]
……く、く、く。
[竜で船が攻撃され行く光景は。
――苦しくて、苦しくて、堪らなかった。
彼らはさぞや、抵抗虚しく惨めに無残に死んだのだろう]
あっ、はは…。 あ、は、は…!
[今、在るべき感情と、湧き上がる感情の相違。
剣を揮う度に擦り切れていく何かと、
其れを心地良く感じ始めている自分への恐怖。
それでも敵は待ってなんかくれないから、
男は魔物を斬ることを止めない。
気分が良い。気持ち悪い。高揚する。吐きそうだ]
投票を委任します。
月虹 アロラは、魔王 ケテル に投票を委任しました。
[今の自分が何より一番惨めだと、自分でよく分かっていた。
人を救いたいと。
友の意思を引き継ぎながら、真逆のことを繰り返し。
精神を蝕まれ、堕ちていく]
天命を果たせ、天命を果たせ、天命を果たせ、天命を果たせ
天命を果たせ、天命を果たせ、天命を果たせ、天命を果たせ
天命を果たせ、天命を果たせ、天命を果たせ、天命を果たせ
[ぶつぶつと、唱えるのは己が呪印へ込められた願い。
否、それは願いではなく呪いだった。
自分も周りも何もかも、犠牲にしてでも魔王を討てと。
脈々と受け継がれた血族からの呪いだった]
はははははっ……!
[両親はその重みに耐えかねて死んだのだ。
人による呪いで死んだのだ。
知っていた。記憶を無意識に封じていたけれど。
男は本当は、全て全て、知っていた]
―森の中―
[米犬の姿が、声が、使い魔を通して届く。
その姿は生前のひ弱なものから強靭な肉体へと変貌している。
ひたすらアロラ、ユウシャと繰り返しながら、米犬は使い魔を追い、蔓植物の群生地へと導かれる*]
アルちゃん。
ニンゲンってのは、想像以上に愚かな生き物なんだよ。その事、しっかりと目に焼き付けておくといい。
[その言葉が何を意味するのか。そしてアミーは何と答えただろうか。
猫はアミーと名乗るニンゲンが何者であるかは知らない。万が一傭兵団であった時に遭遇していたとしても、記憶には残っていなかった。
だけど猫は知っているのだ。多くの魔物が利害道徳とは無関係無秩序に好き勝手に蠢くのと同じように、ニンゲンもまたそうであることを。
理由はニンゲンであるから、それだけで充分だろうと考えていた。]
――――あまり長引かせるものじゃない。勝手に死ぬことは、許さないよ。
[幾らかの時間が経っても決定打が出なければ、猫は戦いを終わらせようと考えていた。]
投票を委任します。
月虹 アロラは、黒騎士団団長 アミー に投票を委任しました。
/*
>>迷走中<<
取りあえず、救助は間に合いそうにない上に、
間に合っても救助するような精神状況かも不明で、
おまけに更に自分も霧でメンタルぶっこわれるね…。
やっぱりアルシェス君勇者ルートでしょうか。
しかし、俺に構わず先に行け!
をやったのに、どうして先に言った方が危機に!(ほろり)
月虹 アロラは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
― はじまりの国・玉座の間 ―
よくない
[答える言葉は幾分かはっきりとしたもの。]
そんなの絶対に許さない
[静かで。怜悧で。――それが怒気によるものだと気付けたのは、恐らく彼女の表情を見た者だけだっただろう。]
魔王 ケテルは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
[――人間だ、という声が聞こえる。
チャペの声だっただろうか。今の少女に判断はできず。
アルシェスの声だっただろうか。悲痛な問いが玉座の間に響き。]
《kiihtyvyys》
[『加速』を意味する言葉を紡げば、魔力は全身を包む。
睨み。見据え。――皮膚に浮く竜鱗は隠すことなく。
――硬い鎧がある? そんなものは知らない。
そのまま弾丸の如く
アミーの甲冑ごと殴り砕くべく、一直線に疾駆する。*]
[離れた手を掴みなおそうと伸ばすも、
アロラの歩みを止めることが出来ない。
抗いながら歩みを進めていくも、
逃げるようにアロラは奥へと進んでいく。
子供の幻影が名を呼ぶ。
何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も何度もなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんども。
レティ、かえろう。おかあさんが待ってるよ、と。]
やめ、て。
[それは毒だ。
優しく染み渡ろうとする毒を、首を横に振って拒絶する。
優しい思い出はあまりにも遠く、短すぎて。
今の自分と、あまりにも重ならない。]
アンジェは、しんだの。
もう、どこにもいないわ。…いないの。
[霧が効かないことに気付いたのだろうか。
拒絶し抗うレティーシアの足元に蔦が這い、
足首から腿へと絡みつき引っ張った。]
ひっ…ぅ、ぁあっ!
[這い寄る不快感に暴れるも、
蔦は横倒しになった身体を引いていく。
引き摺られ、足に、腕に、身体中に小さな傷が増えていく。
修道服が土と血に汚れ擦れて破けていく。
土を引っ掻き、抗う爪の中も同様に汚れ、傷つき、
ひとつふたつ、みっつよっつ、爪が剥げた。]
ゃ、いや、やぁあああああ―――!
[森の中に悲痛と恐怖に染まった声が響いた。**]
信徒 レティーシアは、月虹 アロラ を投票先に選びました。
信徒 レティーシアは、死喰い人 ダート を能力(占う)の対象に選びました。
── はじまりの国・王城 ──
…惑い探し求む者…ダリア…
…光の剣を…
…ここにある筈です…
…光の剣を探しそれを…
[ダリアか、それともアルシェスが振るうのか。
それとも…。女神は先を続けない。]
[猫が剣の角度をほんの少し傾けたその時、猫にすら反応できなかった勢いを持って、後ろから何者かが突き進んでいく。]
ダリア、ちゃん?
[何が起きたのかを察する事ができずに猫は目を丸くして驚く。
そして警戒するように、妖しい瞳でダリアの行く先を見つめるのだった。]
チャペ、こんな時に何を……。
[チャペの言葉>>242に頷きはしなかった。
けれど、胸が詰まるような思いがして、涙が一筋頬を伝う]
それを、知ったから、どうするっていうの?
人間がいくら愚かだって、僕らは、人間のために戦うしかないんだ。
[アミーの真意はわからないが、魔軍についてどうなるのかと、少年は思う。
同族を裏切り戦った果てに何が残るのかと]
ごめんチャペ、僕は――
[勝手に死ぬな、とはどういう意味だろうか。
死ぬのにチャペの許可がいるのだろうか。
それの答えが出るより早く、ビシリ、と音が鳴って、少年の剣に一筋のくっきりとしたヒビが入った]
あ……
戦士 アルシェスは、信徒 レティーシア を投票先に選びました。
[殴りかかる最中。古の魔剣の伝承を聞く。
一瞬のような、永遠のような時の中で。
今――少女に答える余裕も、伝える余裕も無かったけれど、もしその一撃が無事に終えられたなら、同行者達に伝えることになるだろう。]
私は……、
私の大事なひとたちを傷つけようとするひとはゆるさない。
私のそばにいてくれるひとたちを奪おうとするひとはゆるさない。
もし――私の魔力をすべてだしつくして
おとうさんと同じように、なってしまったとしても
[みんなをまもりたい、と少女は言う。
夢幻の中で。雷光の輝きの中で。
――ちっぽけな殺意を抱きしめて。**]
召喚獣 チャペは、竜の子 ダリア を投票先に選びました。
召喚獣 チャペは、月虹 アロラ を投票先に選びました。
勇者ではないただの人……ね。
逃げずに私と戦うって言うのは偉いけれど。
[大剣を自在に操り。
アルシェスと何度も切り結んで行く。
相手の攻撃で多少のダメージを受けつつも。
魔剣の恩恵で回復しつつの戦いは、アミー有利のままで推移して行ったが。]
[魔物じゃなく人間だという言葉>>223
そして、それに続く彼の怒り>>230
涼しい顔をして彼女は答えた。]
例えばこの魔剣、普通に冒険者していれば手に入らないわ。
戦乱の中で、こうして王城や神殿に侵入しないといけないもの。
それと、戦い続ける楽しさは魔王軍に居た方が味わえる。
そんなところね。
― 幕間 ―
[光の剣――
それはまだ魔王の元へは献上されていない。
デュラハンにされたこの国の王。
彼の手に今も握られていたのだった。
アミーが居なくなったその後ならば容易に入手できるだろう。
魔術でアンデッドと化しているとはいえ、指示が無ければ勝手に動いたりはしないのだから。]
――ッ
[油断か、それとも慢心か。
相手を人間二人と魔獣一匹と見ていたが故に。
彼女の突撃には対応できず。
出来たのはその突撃に合わせて剣で切り付ける事だけだった。]
[チャペの言う通り
彼女は人間のまま魔王軍に入っていた。
つまり、攻撃力や素早さはあっても。
生身の耐久力は高くない。
竜人の一撃をまともに受ければそのまま吹き飛ばされて。
――こちらの一撃は彼女に通ったか。
それも薄れて行く意識では分からなかった。]
[アミーが斃れればその身体は魔術によって転送されていくだろう。
アミーの持つ魔剣はその場に残る。
相手の生命力を吸い取る魔剣だが、普通の人間であるアミーが使いこなしていたように誰でも扱えるのだった。
むしろ、魔剣に与えられた祝福の分。
普通の武器よりもよほど使いやすいと感じるだろう。
光の剣と魔の剣
玉座の間に残る2本の武具のどちらが選ばれるのか――]
信徒 レティーシアは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
/*
アロラ様襲撃は、(発言数と進行的な意味で)結構きつい。
アロラ様襲撃する位なら、ほら、こっちの迷走中の赤毛をですね、さあさあ…!!
[割と実現する気がしている]
死喰い人 ダートは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
死喰い人 ダートは、月虹 アロラ を能力(襲う)の対象に選びました。
/*
レティーシア君襲撃美味しいね取り替え案も良いじゃないか任せるよ→アロラが!?
真顔だよ。これは、見れると言っていたタンガリザ君に宛てがう形なのかい?
/*
そして見えない襲撃を読んだように向かうフリッツ君。
見ているだけだと、どきそわするね。
明日は人数的にダート君吊りかな。
― はじまりの国・王城 ―
[――痛い、と感じた。
一瞬の判断。
歴戦の戦闘経験。
そして、魔軍に堕ちずとも、アミーが持つ本来の身体能力。
彼女を覆う鎧――あしらわれた紋章ごと打ち砕かんと振るわれた拳と
大剣の切りつけによる交錯はほぼ一瞬。そして同時。
胸元から肩口にかけてを、逆袈裟のような形で切り裂かれる。
竜鱗が浮いているとはいえ、肉体の耐久性そのものは
『普通の人間より多少硬い』という程度。
幼さがゆえに、竜のそれには到底及ばない。]
[奔る激痛。
血とともに力が抜けていくかのよう。
――痛い、と感じた。
それはきっと、自身に負った傷よりも。
護ると決めた。許さないと決めた。
それでも――鎧の向こう。
殴りつけた身の感覚は、ほんとうにただのにんげんで。]
……ん、なさ……
[混乱する感情の中で溢れ出そうになったのは、謝罪の言葉。
――その場に倒れ伏して。彼女がどうなったかは見届けられず。]
[《Lopettaa》
彼女を覆う『停止』の魔力が、喪われていく血流を堰きとめる。
――尤も、傷を負った、という事実には変わりはない。
刈り取られそうな意識も。痛みも。
容赦なく小さな体から、体力と魔力を奪っていく。
一時的な生命の維持のためか
半身には、ずっと竜鱗が浮いたまま。
――二人に見られたら、嫌われるかもしれない、という心は
意識が繋ぎとめられている間に伝えないと、という心に塗り潰され]
あ………しぇす、さん
……ゃぺ、さ……
――けん、けん、を
[うわごとにように呟く言葉は、彼らに届いたか。
――果たして二人が、首無しの王が持つ光の剣を握るのか
アミーが持っていた魔の剣を握るのか、はたまた両方か
それは、今の少女にはあずかり知らぬこと。**]
ダリア「まるで死亡フラグのチキンレースのような様相を呈してきた本日ですが、果たして誰が生き残るのでしょうか!」
アイス「皆で競って死にに行く……これもRP村の名物現象のひとつだぜ」
戦士 アルシェスは、黒騎士団団長 アミー を投票先に選びました。
/*
ダリアちゃんのメモのテンションにいつも笑う。
ダート様、襲撃何処落ちるんですかー…!
たぶんダート様は、お任せにはしないと思っている。
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