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[>>15運ばれてきた精霊使いの女はそのままベッドの上に横たえられていた。
身体は清められていたがその目に意志の光は感じられてなかった。
目立った傷は見えないが、心に負った傷は深かろう。
こればかりは神官でも治すことは難しいだろう。
"ナジ"は人払いをすると女に近寄り目深に被った紫色の外套の奥に潜む瞳で覗き込んだ。
"エンフェルケスーカ"と通じた瞳は女の感情を奪っていく。
喜びも、怒りも、哀しみも、楽しみも。
感情を蝕み、溶かし、喰らっていった。
残したのは快楽への悦びだけである]
治療は終わりました
これを患部に塗っておきなさい
[白い麻作りの質素な服を着させて、小瓶を持たせて退室させる。
患部と示したのは秘部のことだ。
渡した媚薬を塗ってしまえば一欠片だけ残された感情は止まらなくなるだろう。
女を船倉に近い大部屋に送り込む。
後は男に抱ける女がいるという噂を流すだけ。
女は暴徒と化している勇者候補のために文字通り身を捧げることだろう**]
[こんな場所にまで魔の手が及んでいるなんて。
猫の想像以上に魔軍の侵攻速度は速かった。
荒廃した国の様子を見て猫は思う。
もうニンゲンの立つ大地はほとんど残っていない。魔の側の勝ちだ。次の時代、世の中心となるのは魔の者だろうな。
それでも、抗って死ぬと言うの? ニンゲンたちは。]
―― 北部・魔王城 ――
[ その場所は魔王城の中で最も周囲を見渡せる場所。
それはリリ・リリトが与り知らぬところではあったが
数日前に魔王が遠望していた外に面した場所であった。 ]
― はじまりの国周辺 ―
[――カドゥタ村を発って、丁度十二日が過ぎた頃だろうか。
アインとエステルを探す旅路は、奇しくも魔軍の侵攻の跡>>2:190 >>2:191をなぞるようにして遡る形になった。
少女はと言えば、自然と口数が少なくなっていた。
村々の異変に心を痛めているということも勿論あったが、何やら自身では知り得ない絆を共有しているらしい二人に、入り込めないことが多く、度々彼ら二人と>>3:227 >>3:228自身一人という組み合わせで過ごすことが多かったためだろう。
苔色の竜の世話は自身のそれよりも丹念に行った。
三人を乗せての旅。各地で起こっている食糧難。予定よりも掛かっている日数。理由は様々あったが、アルシェスとチャペがいつ起きてもいいよう、いつでも出発できるように、気を張る日々が続いた。
慣れない空の旅で疲れているであろう二人に変わって、野宿の夜に見張りを申し出たこともあってか、少女の睡眠時間は然程取れなかった。
そうして今。
勇者と射手を捜す旅は、彼らが出会った始まりの場所へ辿り着き――]
― はじまりの国 ―
――――、だめ、です
[――手に取った腕を離すと、ことんと地に落ちた。
痩せ細った腕――肉を失った骨のような。腕ばかりではなく、剥ぎ取られた衣服の下はアバラが浮き上がり、腹部が腫れ上がり、声ともならない呻き声を残して、事切れる。
これもまた、魔軍が行った作戦の結果。
その飢餓によるものだとは分かるはずもなく。
崩れ落ちた勇者像だったものが、今のこの国を象徴しているかのようだった。]
…………!
いま、ひとのこえが!
[半ば瓦礫と化した建物の向こう。
誰かの声――実際にはこのような状況になっても略奪を繰り返す暴徒の声だったが――が聞こえた気がして、走り出した。竜もまた、遅れて少女を追う形になったか。*]
―工房―
[玉座の間を退くと、ダートは台車と共に工房へ現れた。
ダートは勇者アインの屍に刻印を刻みつけ、培養液に沈めた。
孵るのはいったいいつごろか。
それを知るのは、魔樹のみ。]
姿が変わらねばよいのだがなぁ。
[かつての仲間が魔に堕ち果てた姿を勇者一行に見せてやりたかった。
はたして、どんな姿に孵るのか。
それを知るのは、やはり魔樹のみ。*]
―回想/船上>>13―
[皮手袋の下の右手は、手首から先が真っ黒に染まっている。
自分はいつまで自分で居られるだろう。
今、この瞬間も、胸に淀む衝動を押し殺している]
……あの人が強いのは、知ってる。
[それでも、彼女の言葉に微かに笑った。
風に靡くベールを視界の片隅に収めていれば、
船内の様子が急に騒然とし始める。
緊急を知らせる鐘>>1に周囲へ意識を向けるが、様子が可笑しい]
"犬が"、と聞こえてきたが。
[やがて遠い狂乱の声>>4を拾い聞き、
顔を向ければ薄く目を細める。
この船内で犬といえば、該当するのは彼しかいない。
足は自然と其方へ向いて―――]
[甲板で繰り広げられていたのは、
凄惨としか言いようのない仕打ちだった。
無意識に、ゴルガンタの惨状が脳裏を過る。
もっともあの時とは、人と魔物の立場が逆だったが。
この時点ではタンガリザが何をしたのか、
正確には把握できていなかった。
けれど、これだけ堂々と行われる虐待に、
"大義名分"はあるのだろうと認識していた]
(………これが、勇者)
[別に清廉潔白な聖者など、初めから求めてはいないが。
魔物を斃すと言う行為、そのものは正しいのだろうが]
―ダートの根城―
[勇者たちの乗る船が陸についた頃だろうか。
米犬の屍はダートの根城に運び込まれた。
兵士たちの手により包みはほどかれ、台上に横たえられた。
ダートは屍を覗き込み、そして、鼻をつまんだ。]
うぉぅ、臭いよる、臭いよる。
[もともと臭う米犬が死して腐りつつある。
ますます酷い事になっていた。]
ぐぶぶ……さんざ痛めつけられて苦しかったろう。
その恨み、晴らしてみたくはないか?
[屍から若干鼻をそらしつつ、もう一度米犬の顔をのぞきこむ。
彼の答えなど聞かぬまま、米犬の口に反魂薬を流しこんだ。
どこからか現れた白い煙が屍に吸い込まれていく。]
[魔軍兵士を作るのとはまた違った高揚感である。
しばらくして米犬が目を開けば、その肩をぽん、と――布越しに――叩く。]
ぐぶぶ……ぅっぷ……
さぁ、己の成したいように成すがいい。
[起き上った米犬を野に放ち、ダートは眼を細めた。**]
まるでスラムだな。
何のための船なのやら。
[下手に動けば蜘蛛の糸が絡まるように面倒事が増えてゆく。船に永住する訳でも無い陸に降りればある程度自由は効くと、食料配分も減る中で女は体力を温存するように船室に留まる事が増えて居た*]
そんな、あの人たちの中に?
[>>3:228嘘だ、と首を振るも、確かにタイミングを考えればチャペの言う通りだ。
それまでだって狙おうと思えば狙えただろうに、何故人数の多いあのタイミングだったのか。
それに、他にも実力者が集う中で、何故消えたのがアインとエステルだったのか]
僕は……あの人たちが、悪い人だなんて思えない。
……信じ、たいよ。
[チャペを諭そうとするも、その語調は弱々しい。
アロラは頭脳明晰だ、しかし冷酷で底知れない相手だと感じた。
フリッツは強くてかっこいい憧れの剣士だ、しかしその瞳に狂気に似た揺らぎを感じることはなかったか。
レティーシアやダリアへは恐れのような感情はなかったが、勇者を倒せるほどの手練れなら、感情を偽装して振る舞うこともお手の物だろう]
[ぐるぐると悩んでいた所に、チャペに不安げな声を掛けられる。
タンガリザはこの場にいない。
少年は彼を切り捨てることに同意したが、言葉巧みに誘導された可能性は本当にないのだろうか。
仲間を一人見捨てたかもしれないという恐怖に、背筋がぞくりと震えた]
チャペ……。
[猫の潤んだ瞳と視線が合う。
仲間の二人は消え、一人は分断され、更にチャペまでもいなくなってしまったら――]
大丈夫だよ、チャペ。
チャペのことは絶対に、僕が護るから。
[チャペの肩に両手を置くと、決意を込めて口にした*]
― はじまりの国 ―
[死者の都となったはじまりの国だが。
まだ抵抗する人々は居た。
或いは暴徒と化しても死徒の群れには加わりたくないとする者達も。
アミーと翼竜は向こうから向かってこなければ積極的には動かない。
結果、レジスタンス的な市民と暴徒と化しつつも生者で居るものと。
かつて市民だった者達の群れと。
3勢力が城下には居るような状態だった。]
― 船内 ―
[小さな船室の扉が開く。
相変わらずの無表情の中に、
何処かうんざりとした色を滲ませた男が姿を現す]
………戻りました。
[抱えていた配給された食糧を机に置く。
男の手は血で濡れていた。自分の血ではない。
右の頬には浅い切り傷がある。
部屋を出る度に、諍いに巻き込まれるのが通例となっていた]
あと1日もすれば到着するそうですよ。
その後の指針は、特に指示されてはいませんが。
"彼ら"は集団で北を目指すらしいです。
[彼ら、とは一番大きな派閥を形成している者達のこと。
数で闘うと言うのは、まあ、間違ってはいないのだろうけど*]
[そして、死の舞踏は今日も続く。
デュラハンと化した王が玉座に腰かける傍らで。
アミーが舞踏会を眺めていた。
この光景に耐えきれず自決した宮廷音楽家も多い。
結局は死者として連れ戻されるだけだから一緒なのだけれど。
城下町を探っていれば気が付く事もあるだろう。
死者の都で唯一、享楽めいた音が聞こえる事に。]
― はじまりの国へ ―
[竜の背に乗り南下する。
それはこれまでの旅路を逆行するもので、時折は先に訪れた村を再び見ることもあっただろう。
しかし、どこの村も今は、見るも無残な状況にされていて。
故郷に近付くにつれ、少年の顔から笑顔は消えていった]
[ダリア>>20との関係が変化したのもその頃だったか。
旅のはじまりはダリアのこともそれなりに気を掛け、話し掛けていたつもりだった。
しかしいつしかチャペと二人で会話することが多くなり、ダリアの口数が減ったことや彼女へ負担を掛けていることに気付く余裕もなくなっていた]
[そして、ついに少年は故郷の地を踏んだ]
― はじまりの国 ―
うそ……嘘だ……。
[街の入り口で、少年は立ち尽くしていた。
あちらこちらに散らばる骸。
うろつく死徒に、暴徒と化した住人たち。
かつての、温かく平和だった故郷の姿は何処にもない]
か……母さん! 父さん!!
[思わず叫んで、自分の家へ向け走り出す。
その声に反応するように、ぎろりとこちらへ向く視線があったが、構ってはいられない]
[死体置き場と化した広場を突っ切れば、かつて少年が憧れ誓いを立てた勇者の像は、既に跡形もなく崩れ落ちていた*]
行っても、碌な事はないよ。
生きるも地獄、死ぬも地獄。もう救いの道は残されていない。
[それぞれ別の方向へ駆けて行く2人を冷たい目で見つめる。]
逃げたって構わない。目を逸らせたって構わない。
直視するべき現実だなんて、この国からはとうの昔に消え失せたのだから。
[猫はどちらにも付いて行こうとしなかった。
暴徒の蔓延る街の中を、まるで何も無いかのように歩いていく。]
── はじまりの国・広場 ──
[勇者の像の残骸はそこに転がっていた。
辺りにはどの様な状態が広がっていたろう。
…勇者の像の台座があった場所は隆起していた…]
― 船内 ―
またか……すまない。
[>>34 血で濡れるフリッツを迎え入れる2人。
自分が動く前にレティーシア手早く彼の手当を始めるだろう。布で血を拭い、頬の傷には下位の治癒魔法を行使するだろうか。]
あと1日で済むのは有りがたいが、とんだ船旅になったな。ゴルガンダと大差無い状況になるとは思いもしなかった。
この状況では派閥を通していない者達の連携は難しいだろう。魔王と戦う前に人間同士で戦っているからな。
連中に露払いをさせて後を進む策も考えたが食料に余裕が無いな。どうしたものか。
[淡々言い捨てつつも女から覗き見えるのは珍しい苛立ちの色。親指の爪を噛んでいる事に気付けば、ふとため息を漏らした*]
[背中に大剣を背負っているからといって、華奢な猫獣人がそれを使いこなせるようには思えない。かつてこの国へ来た時に振り回していたのだって、本来ならばあり得ない事なのだ。
一見無抵抗に見える猫獣人が歩いていれば、どうなるか?
無論、暴徒に襲われる事になる。
理性の色を失った暴徒達が、追い剥ぎの獲物が来たと喜び勇んで鎌やナイフを手に猫へと襲い掛かる。]
煩わしい。
[これが成れの果てか。哀れなものだ。
もう苦しまなくていい。その一切のしがらみを取り払ってやる。]
― はじまりの国 ―
[父と母、幼馴染や友人、故郷にいるはずの知っている限りの名を叫ぶ。
死徒に群がられれば切り倒し、暴徒は剣の柄で追い払い、憐れみの目は見なかった振りをした。
そうして辿り着いた自宅は既に崩れかけており。
それでも、少年は足で蹴倒すようにして扉を開けた]
と、うさ……かあ、さん……。
[ああ、これに似たものを自分は見たことがある。
山で動物を狩った後は、ナイフで毛皮を剥いで肉を削ぐから、途中はだいたいこういった状態になる。
しかし、貴重な食糧だからと肉の一欠けらも残さぬように調理した自分たちとは、この国に住む暴徒は違うらしい]
[――どうして顔や手足の一部を残しておくんだろう。
だから、わかっちゃったじゃないか]
うっ、うえっ……んぐ、げえっ!!
[家に踏み込んだ瞬間、中に充満していた腐臭が鼻について、少年は泣きながら吐いた。
両親の亡骸だからと思うのに、変色した顔の一部や散らばる臓物を目にすれば、怖気が先に立ってごめんなさいと謝りながらうずくまって何度もえづく。
それでも、這いつくばるようにしながらも、少年は亡骸を葬るため両手で掻き集めようとしていた]
[倒し切れなかった死徒、或いは暴徒が、少年を追い迫りつつあることには気付かぬまま*]
────もう、楽になりなよ。
[どこからともなく現れた"影"達が、そこにいるニンゲンの急所を正確に狙って引き裂き、噛み切っていく。
前触れなく始まる血の惨劇に、暴徒どもは慌てふためくが、次の瞬間はチャペの持つ大剣によって頭と胴とが切り離されていた。
あっという間に狂える生は、物言わぬ死へと変貌を遂げていく。我先にと逃げ出した者だけが、未だ呼吸を続けている。
だが、魔の手から逃れる事はできない。
"影"がチャペの元へ結集したかと思えば、チャペの姿はその中へ溶け込み、代わりに闇の色をたたえた黒い獣がその場へ躍り出ただろう。
ニンゲンでは到底叶わぬ速度で追いつくと、その頸筋に鋭い牙を突き立てる。]
『この……化け物めが!』
[最期まで悪態を付く男を見下ろし、グルゥと唸り声を浴びせかけると、牙をズブリを奥深くへと差し込み、その命を奪った。]
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