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[魔王は死喰い人ダートへ褪めた眼差しを向けている。
それは死喰い人が、百余年前に謁見してきた時と変わる事の無い態度だろうか。*]
竜の子 ダリアは、お米犬 タンガリザ を投票先に選びました。
―― アンジェの旅路 ――
[ 勇者アンジェの旅は最初こそ順風満帆だったのだ。
アンジェの奇跡、能力は一端の戦士を万夫不当の豪傑に変貌させる。
戦う恐怖を霧散させ、死に瀕しようとも士気を衰えさせる事は無い。
そして、アンジェの治癒の業は、致命傷を負った者達ですら
僅か数時間の休養で戦線復帰を果たさせるほどのものだったから
多くの戦士達が魔王討伐の名声を得んと集まってきたのだ。]
[最初、命知らずの男達が死んだ。
如何に強力な治癒術だといっても、消し炭にされたり首を刎ねられれば無事では済まない。
アンジェと、戦士達は優秀だったから。
最早、補給に戻る事を厭う程に魔王領奥深くに進出していたのだ。
そして、進出すればするほど、食糧、飲料水、瘴気、襲撃者の強靭さ
それら全てが深刻な問題として降りかかる。
次に、好戦的な男達が発狂した。
彼らは日毎濃くなってゆく瘴気と激しくなってゆく戦いの中で
最早人間と言えぬ存在になり果てていた。
戦う事、殺す事のみを目的とした彼らは、何時しか食べる事も忘れ
ただ只管自らの獲物を振るい、戦いに明け暮れて
そして幾日かの夜と昼を超えた時。彼らは忽然といなくなっていた。
彼らは何れ仲間達にも自身の刃を向けるかもしれぬ事
それを忌避して、自ら去っていったのだろうか。
或は、自身を満足させる敵手を求めて、
遅々として歩みを進めぬアンジェに痺れを切らしたのだろうか。
真相は、誰にも解らない。]
[そう。
好戦的な男達が瘴気に飲まれ始めた頃から、アンジェの旅路は遅くなった。
戦力の低下と襲撃者の戦力増強によって戦闘に割かれる時間、治癒に割かれる時間が多くなった。
保存食の残余が厳しくなり、食糧の現地調達に掛かる時間が加速度的に増えていった。
様々な要因がアンジェの旅路を重くさせ
地図を見てもまったく前に進めぬ現状に対して絶望を感じる者達も居た。
そして最後に、今までアンジェを支えてきた男達の殆どは限界を迎えた。
何の事は無い。治癒し、戦い、また治癒し、戦う。
その治癒も、切り傷掠り傷程度であるのならば問題は無いのだろう。
しかし、旅が進むにつれ敵の打撃力は増大してゆく。
一度に受ける傷も痛み、苦しみで発狂を覚える程のものも珍しくなく
治癒の最中に「殺してくれ」とうわ言のように言う者達も少なくなかった。]
[ほぼ、死にさえしなければ再び戦いに赴かねばならない。
常に生き地獄を味あわされているような状態に、もう、彼らは剣を持つ事ができなかったのだ。
それでも、好戦的な者達が去ってより一か月間は持ちこたえたのだ。
彼らはアンジェに願い請う。故郷に帰りたいと。
アンジェは、彼らを止める事はしなかった。寧ろ、帰りたいと願う者達は彼らについて帰るべきだと説いて回ったのだ。
その結果、アンジェと共に旅を続ける事を決めたのは、たったふたりだった。
アンジェが帰還用にと残しておいた転移の魔道具を譲られ
それを用いて故郷へと帰っていった。 ]
[ アンジェの速度は仲間達が減る度に遅くなっていった。
たった二人の仲間。アンジェは身を隠すように魔王の居城を目指した。
二人の仲間はアンジェを良く支えた。
何故、とアンジェは問うた。
一人は自尊心の為だと答えた。
自分よりも若い、自分の子供くらいの年齢の娘が
魔王を斃す為に戦おうというのに、自分が尻尾を巻いて逃げる
そんな事を赦せば、自分は一生自分自身を赦せなくなると。
もう一人は、喩え帰ったとしても待っている人も誰もいない
だから、何処で死のうが大差がない、と答えた。
アンジェはそれ以上の会話をする事は無かった。
何故ならば、その二人はその機会を得る前に、永遠に口を開く事が出来なくなったから。]
[自尊心の高い男は、アンジェともう一人の男を庇い傷を受けた
男を傷付けた魔軍は毒を注入していたが、治癒の暇など無く
毒に己が身を苛まれながらも戦い続け
そして、戦闘が終わった時には既に毒が全身を蝕み、そのまま魂は天に召された。
二人だけの旅となった後は更に慎重に行動を繰り返し
魔王を斃す、ただその目的を果たす為、魔王の居城を目指すという目的の為だけに
隠れながら歩き続けて、一歩、また一歩と魔王城を目指していた。]
[そして、遂に二人は魔王の居城をその眼に納めた。
それは誰に教えられたわけではないが、魔王の城だと信じさせるに足る
そんな威容を誇っていた。
それが気のゆるみになったのだろう。
足を踏み出した男の目前から魔王の城は掻き消え、足を踏み出したのは底なき沼に引き摺り込み、獲物を捕食する魔獣の住処。
そう、魔王の城は幻覚…恐らく二人が別のものを求めていたのならば結果は違ったのだろう。
しかし、魔王を倒す、魔王の居城に辿り着く、その目的のみで足を動かしてきた結果…
幻影に気付く事なく、魔獣の罠に引っ掛る結果になってしまった。
必死に「死にたくない」と叫ぶ男をなんとか繋ぎ止めんと必死に腕を引っ張るも
アンジェの膂力と不安定な足場は、その奇跡を彼女に与えなかった。
沼に呑まれた手が消えて、赤黒いものが浮きだしてきた時。
勇者アンジェは、全ての仲間を喪った。 ]
[ 勇者アンジェの死は、実にあっけないものだった。
アンジェの能力は補助であるが、それは自分自身の能力の伸張が可能である事を意味していた。
長き旅路はアンジェの単体での戦闘能力を勇者の名に恥じぬものへと高め
そして、アンジェの奇跡により、魔王に挑むに足るだけの力を得ていたのだ。
しかし、彼女が魔王と戦ったという事実はない。
夢遊病のように歩むアンジェは、今度こそ偽りでは無い本物の魔王の居城
それを臨む場所へと辿り着いたのだ。
そして、その威容を視界に納めた瞬間に――
今までの仲間達全ての死と、今此処に居る自分自身の孤独が心を蝕み
魔王を斃す、という志を果たさぬままに、アンジェの罅のはいった心は粉々に砕け散った。* ]
―― 現在 ――
……。
[ リリ・リリトは目覚める。
それと同時に、自分自身が眠ってしまっていた事を思い出した。
何時から自分は意識を手放していたのだろう。
この身体は睡眠を必要としない。だから眠っていた事に首を傾げていた。
眠る前にやっていた事を思い出す。
魔王より自由に使うようにといわれた邪竜は、まだまだ生まれたばかりで戦いの意識に乏しい。
それ故に、実戦経験をさせるべく、まだ滅ぼしていない国の軍隊に攻撃を仕掛けさせたのだ。]
[ 実戦経験を積ませることによって力の振るい方を学習させるという試みは上々と言ったところだった。
"咆哮"の使用を禁止し、戦闘能力のみで渡り合っていた頃、最初は人間の軍隊に苦戦するという有様だった。
しかし、戦いの中で成長を続けた竜は、最終的にはあっさりと人間の軍隊を殲滅することが出来た。
残念ながら戦力を完全に破壊したというわけではないようだったが、実戦訓練としては充分だと判断し
魔王の居城に戻る最中に、意識を手放していたようだった。
目覚めたリリは孤独を強く感じてしまって、己が身体を抱く。
けれど、心の空疎感は埋まる事は無く。
それを誤魔化すように、次なる一手を考えつつ、魔王城へと帰還したのだった。* ]
─玉座の間─
[>>115 魔王の問いともつかぬつぶやきに、ダートは曖昧に目を伏せた。チャペとは約定があれば、その間だけは手のものと言えるのかもしれない。
勇者アインを守兵とする許可はおりた。]
お許し、ありがたく頂戴します。
[深めに頭を下げ、地に向かいほくそ笑む。
>>118魔王から話を振られると、細めた目で魔王を見返した。>>121魔王の瞳は醒めている。]
ええ、実に。
燃えるような感情を向けられれば……こう。
胸が震えますな。
[言葉の割に、淡々と。魔王の瞳を覗き込みながら応える。
人間から常に狙われ続けている魔王とは、どのような心持ちであろうか。*]
血…血っすか?
あ、さっき食べたトマトの味が残ってたっす。
んー。よくわからんっす。
襲われた村人の血なんすかね。
(こ…この人間…やりにくいっす)
[にらまれても表情は変えない、が。
尻尾は垂れさがり。耳はペタンと折れている。]
[血痕を廻るタンガリザと他の者のやりとりを、
男は暫く遠巻きに、無表情で見つめていたが]
――――――……アロラ様。
方針が決まったのなら、先を急ぎましょう。
[追及を打ち切るような言葉をかけ、小さく息を吐く*]
ふふふ、下手な冗談はやめることね。
[苦情にあっさりと手を放す。
村人>>148なんすか、と問うような言葉に疑念を強める。
集会所で内密に話した、アロラの言葉を思い出した。
アロラの船に乗るという意見には、特に口を挟むことはない。]
じゃあ決まりかしら?
ダリアとアルシェスさんとチャペさんがアイスさんと勇者の足取りを追って南方向へ。
私とアロラ様、フリッツ、タンガリザさんが北上、ね?
船は…アロラ様が信用してる筋からのものなら、反対はしません。
明日にでもここを発ちましょう。
目的地はどちらになりますか?
[問いかけて、ベイルーンだと聞けば日数に思いを馳せるか。*]
ふふふ、下手な冗談はやめることね。
[苦情にあっさりと手を放す。
村人>>148なんすか、と問うような言葉に疑念を強める。
集会所で内密に話した、アロラの言葉を思い出した。
アロラの船に乗るという意見には、特に口を挟むことはない。]
じゃあ決まりかしら?
ダリアとアルシェスさんとチャペさんがアイスさんと勇者の足取りを追って南方向へ。
私とアロラ様、フリッツ、タンガリザさんが北上、ね?
船は…アロラ様が信用してる筋からのものなら、反対はしません。
明日にでもここを発ちましょう。
目的地はどちらになりますか?
[問いかけて、ベイルーンだと聞けば日数に思いを馳せる。*]
[復讐に燃えた者を返り討ちにするのは実に気分がよいだろう。ダートはいたぶり、殺すのに微塵の罪悪感も感じない。
人の腹から生まれたとはいえ、魂は魔樹からでたものであった。産まれる土地を間違えたのだ。自覚せぬまま暮らしていたが、指輪の、悪魔導師らの魔性に触れたことで魔人としての本性が目を覚ましただけである。
神樹側の魂など欠片も持ち合わせていない。
指輪の魔力が力を与えるのだとダートは信じているが、否。血に浸る事で魔人の性質を、力の使い方を思い出しているにすぎない。]
[約束。守るためにあるはずのそれは、裏切られることも遥かに多い。
少女は知っている。誰よりも近しく、誰よりも孤独で、果たされるはずのない約束を律儀に守り続け、――最後には骨となった自らの父親。
否。彼と共に朽ちた竜を思えば、最期は孤独ではなかったのかもしれない。それは少女にとっても、彼を歌った歌姫にとっても、想像することしかできない。]
はい。やくそくです
[それでも、交わされた約束にしっかりと頷く。>>137]
チャペさん? ……も、よろしくおねがいします
[もう一人の同行者>>79にも、頭を下げる。
ヒトとは異なる容姿を持った猫型の獣人。魔に組した者では無いにせよ、少女もヒトと異なるという意味では似たようなものだ。そこに排斥の感情を抱く程、少女はヒトの世界を知らない。
ただ少しだけおっかなびっくりだったのは、単純にこれまで彼女とさして話したことがなく、『アインとアルシェスに同行していたひと』という以外の知識を持ち得ないからであった。]
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