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遠距離恋愛をしていたのかい…?
そうなら言ってくれればいいのに…。
じゃあ昨日一緒に居たのも…密会?
[襲っていた現場を知らないアインは、仲間を疑うなど考えもせず、チャペの言葉をタンガリザの言葉を信じこんだ。]
[ふたりを見る眼がすこし暖かくなり、事態が収束すると、3人に背後のエルフの紹介をした。]
彼女はエステルさん。
彼女は射手なんだけど、彼女も同行してくれることになった。
皆で力を合わせて、打倒魔王!
[元気よく、掛け声とともに振りかざした手に合わせてくれる手はあっただろうか**]
[猫の最後の希望は裏切られ、成り行きでお米犬は付いて来ることになってしまった。
訝しく思った勇者に問い質されればこう答えただろう。]
だって、だって……恥ずかしかったんだもん!
[もちろん、顔を赤く目を潤ませるのは忘れずに、だ。]
― 城下町ゴンガルタ ―
[――はじまりの国へ向かうには、とにかく街から出て、アイスと合流しなければならない。とは言え、普通に向かえば正門を固める門兵に押し返されてしまうだろう。
どうしたものだろう――と、路地裏から門の様子を窺っていた時のことだ。]
えっ
[――影が。否。
漆黒そのものであるかのような「誰か」が、話しかけてきた。]
わ、私ですか……?
――どうして、それを
[先ほど告白したばかりの、或いは決意を固めたばかりの内容。
まるで心の中を見透かされているかのような声。言葉。
不可思議と困惑に、思わず身構えようとして]
―――――
[文字通り。"それ"の提案に、呼吸を失った。]
えいえいおー!
[勇者に手を合わせてかける掛け声は、流石の猫でも元気に欠けていた。
出発して間もなく、猫はアルシェスに耳打ちする。]
昨日勇者ちゃんがやって来る前のことは、絶対に、ぜぇっーーーたいに内緒だからね。
あんな……その…………イケナイ遊びしてただなんてみんなにバレたら、もう恥ずかしくてみんなのこと直視できなくなっちゃうから……ね?
[こんなものだろう。
これなら万が一ばれても勝手にあらぬ方向へ想像を膨らませてくれるはずだ。
……屈辱的。]
だが連れて行くのはお前だけだ。
[魔神は少女に近づき竜と離れ離れになる事を告げる。]
ついでに対価を貰うぜ。
吾がお前を連れてゆく間な。
さあ、どうする?
女神の言うよう神樹の元へ行ってもいいぜ。
[魔神は自身が何者であるかは告げず。*]
めがみさんが言っていた
しんじゅというもののこともまだ分からないし
それに――
[空を見上げる。
雲と雲の狭間を、鳥が飛び去っていくのが見えた。
遠く。遠く。]
まおうさんが滅ぼしたいらしいこの世界のことも
まだ、ぜんぜん知らないから
……上手くは言えないけれど
今、あなたに連れて行ってもらうのは、ちがう気がする
ク、ク、ク。
ちゃんと帰してやるぜ?
[魔神は愉しげに笑う。
魔神は連れてゆきはするが帰すつもりでいた。
対価とは、魔王に合わせる間だけ取り上げる物の事であり、それも帰す時には返すものだ。]
あぁ、残念だな。
お前に、お試しさせてやろうと思ったのによ。
困ったことになった
[ここに至るまで大きな失敗はしてこなかった。勇者からは厚い信頼を得られている。完璧だった。]
それなのに……
[隣を歩くお米犬を横目に見て、気付かれないように小さくため息をつく。
一体どこで選択を間違えたのだろう。この犬とはその場限りの出会いになるはずだった。
野菜をあげたのだって、いつも猫が魔獣仲間にしている施しと同じ。猫にとって、魔獣は庇護の対象なのだから。
それがどうだ? 今こうして隣を歩いているじゃないか。
これまでは一匹だからこそ騙し通せた。二匹ともなると、どうなるか。
前途多難な船出に、猫は頭を抱えるのだった。**]
村の設定が変更されました。
― 城下町ゴルガンタ 滞在中 ―
……治安は良い町だと聞いていたんだが。
[町の門外にある難民キャンプで暴動が起こったらしい。
しかも其の対処に当たった警備兵の一部が暴走して、正規の騎士団まで出動する始末。女子供も含め、相当数の被害が出たと聞く。部外者である男は騒ぎの終盤に駆けつけ、怪我人への応対をしていたが]
貧民街を思い出すな。
[諍いの堪えない凶暴な空気。そして血を流す割に痛みを訴える者は少なく、薬草の効果が通常より鈍い。まるで薬物中毒者の症状だ。
ロワール村でレティーシアが語ってくれた内容を思い出す]
幾らなんでも、様子が可笑しい――――…。
[男はと言えば、暫くの間、周囲の地形を調べるために出かけていた。戻って来て、何処か変ってしまった町の空気に戸惑っていた矢先の、件の事件である]
[明らかに異常事態に見えるが、上層部に目立った動きはない。
何らかの政治の力が働いているのか、
既に組織内部まで毒で蝕まれていたのかは分からないが]
アロラ様。
見回り中に遭遇した魔物の種族が異常です。
狩りましたが。おそらくかなり北方からの偵察組かと。
[このときは主人とは別行動だったか。
再会が叶えば、彼女に状況を報告する。
不穏の陰は見えるが、その正体が掴み切れない状態で。
聡明なアロラならば、或いは策はあったかもしれないが。
なお、>>532バーサーカードラッグは、
この男に対してはさして効果を現さないだろう。
其れは強靭な精神力の賜物、などという訳がなく]
[もっと強い毒を摂取していたから。
具体的に言えば、狩った魔物を喰らっていたから。
右手の呪印は、狂気の毒を勝手に浄化しようとする。
そしてそれには、相応の代償が必要だ。
詰まる所、空腹だった。
仕方がなく魔物を喰ってみたら、存外満たされた。
魔力も少し、取り込んだ気がした。
かつて感じた魔物を喰らうことへの抵抗感は、数回で消えた。
流石に魔物の味を主人に報告する気にはなれない。
また、その必要もないと思っていた**]
剣士 フリッツ は肩書きと名前を 魔剣士 フリッツ に変更しました。
[魔神を選んだ場合は───少女の姿は街から消えていた。]
[どちらの場合も、魔神の姿は街から消えていただろう。]
[この先、少女が各地の滅びや争いを見、何を思うか、魔神が注意を向けるものでは無いだろう。或いは愉しみくらいは向けるかもしれないが。**]
村の設定が変更されました。
村の設定が変更されました。
村の設定が変更されました。
― 城下町ゴンガルタ ―
……おためし?
[差し出された指。
それに物怖じするような表情を見せることはなかったが
浮かぶのは純粋な疑問のいろだ。]
どうしてあなたがそこまでしてくれるのか
私にはぜんぜん分からないけれど……
[代価と、一時的な別れ。
そこに何がしかの恐怖を感じる様子はなく。
――或いはそれも、教会で得た一つの答であるが故か。]
――――それは
まおうさんという人を知るために
どうしても必要なことなの……?
[知りたいという気持ちは、今も変わらない。
それが必要なことだと言うのなら、今ここで、その断片を拾わなくてはならない。
もし。"それ"の答が是であるのなら、少女はそのまま、触れられることに抵抗しなかっただろう。
もし。"それ"の答が否であるのなら、謝罪と感謝を笑顔で告げて、――しかして門を越える協力に抵抗することなく、そのまま竜と共に、再びの旅へと出ることになるだろう。**]
お前はとんだ甘ったれだ。
[魔神は嘲笑う。
二つの返事と問いかけについて。
魔神は人間の味方では無い。魔神は答えない。
招き誘い教えはするが、それは気紛れなものだ。
故に、是も否も返答は無かった。]
[魔神は正門を見ると、]
あそこの端から二番目の男。
あいつが一人になった時に、金目のものを渡してやりな。
それで通れる。
これはサービスだぜ。
[魔神は乳房の下で持ち上げるよう両腕を組んだ。
魔神の興味は薄れており、後は少女次第だろう。**]
――――、
["それ"の叱責に、少女は目を見張る。
恐怖ではない。落胆でもない。
そもそも少女にとって、誰かに叱られるという経験すらない。
だから、その感情に名をつけるのだとしたら――]
う、うん。わかった
[言われるがままに、"それ"が指し示した男を見やる。
金目のもの、というものを用意するためにまた一苦労があったのだが――それはまた、別のお話。]
[金目のものを調達するために、ひとまず街の中へ戻ろうとして
――何を思ったか、くるりと"それ"の方へ振り返った。]
その……、
――――ありがとう!
私、頑張ってみる!
[門を越えるための協力に対しての言葉ではなく。
『甘ったれだ』と嘲笑った彼女に対する――感謝の言葉。
答はそう簡単に辿り着けるものではない。
誰かに教えてもらうものでもない。
たとえその先に困難が待っていたとしても、自身で歩かなければ意味がないと、一度は応えた少女に対する、叱責の言葉に、少女は笑顔で感謝を述べた。]
ありがとー!
[街の中。
"それ"が見えなくなるまで、或いは途中で忽然と消えてしまうまで。
少女は大袈裟に手を振り続けていた。**]
[魔神の姿は、少女が遠ざかれば路地裏の中で自然消えるだろう。少女が路地裏から飛び出した後、魔神の姿に気がついた者は居たのかどうか、分かりはしないが。]
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