情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[声がまったくないことが、ひどく不思議で、ひどく不安で。
時折視線を少しだけ後ろに向けては、そこに彼がいることを何度も確認して]
[さて、人々が件の大殿のところに集まると見えて、
狐もその後ろから様子を伺いに参りました。
ところが、足が竦んで中には入れぬのです。]
…犬、とは。
[その残る気配に、すっかり怯えてしまっています。]
[急に話しかけられるようになったと、口の中で呟く。
が、気色は変えず。中将に、]
都に戻ったばかりの夜。
千切れたまま空を飛び、うらめしげな犬の生首を──
と、こう云った怪異の話を、そのままお役人の方に話してよいものか……
[周囲の空気に頓着せず話していたかと思うと、おとこは急にもごもごと口ごもりはじめる。昨日の薬売りでも傍に居れば、と思うものの、汐がこの屋敷に入り込んでいるとは思いもよらないのだった。
どう話したものか、首を捻った後、]
ああ。
廊下にはり付いた血まみれの手のかたは…人のものに見えますねえ。犬の形ではないのは誰がみても明らかで。
・・・色んな呪が。
入り交じって居るのじゃないですかねえ。
私は市に居たのですが…飯が終わった後で。
もう、噂は広まりつつありますからねぇ。
[知るものもいるものの。何やら皆、話をしている様子に視線を戻す。
ある程度部屋から離れれば箱を背負い直し。
白藤の方へと向き直る]
…あの方が…式?
はぁ、全く分からないものですねぇ。
確かに、兄さんの鳥なら見たけど…
[顎に手をやりつつ、思案していた様だったが]
…とと。兄さんに聞きたいのは鳶尾様の方じゃなかった。
結局…あのお方はどういった事でお亡くなりに?
何やら…呪にしては、陰の気が残っているのが気になるのですが…
[何度も何度も振り返る若宮を、その度にやわらかい慈愛の篭った眼差しが迎えた。
おとこはひっそりと、影の様に常に若宮の後ろに居た。]
[陰陽師を見る少年の表情は、少しだけ緊張したような色合い。
琥珀の瞳を少しだけ伏せたあと]
…お聞きしたいことが、あるのです。
先日、中将殿が邸にいらして大事ないかとお尋ねになりました。
なんでも、彼の方の笛の音が濁りを見せたとのことで…琴の清浄に異変がないかと、そうお尋ねになりました。
結論としては、異変あり、ということになります。
ちょうど、中将殿のいらっしゃる半刻ほど前に、変えたばかりの琴の弦が一本、切れてしまいました。
…ひょっとして、今回の異変を察知したものではないかと、そう思っています。
……貴方様なら、どうお考えになりますか?
[じ、と琥珀の瞳でまっすぐに安倍を見つめ]
あぁ、静かにされていた所を騒がせて申し訳ない。
怪異等はなれている。誰かのせいでな。
これも職務、申し訳ないが色々聞かせて頂こう。
[勿論誰とは言わないが]
呪…交るもの、か。この手の呪いとは一人がするものか、それとも不特定多数の者の恨みが集まりこうなるのか…。大殿の場合どれも思い到る故に面倒だな。
[ちらり、と外の鷹をみた、緊張は解いていないようだ。
だが鷹が潜めた妖気を感じ取れるのは朝の清浄な空気の中でだけ。
今は恐らく無理だろう。あまりにもこの空気は汚れすぎている]
[おとこの記憶が無いのはちょうどおとこが出家をしたあたり、数年前からだ。そして、大人になってからの兄に関する記憶が思い出せない。出家前、父が亡くなる前後の記憶まではあるのだった。
目が暗い所為で、おとこには若宮の表情までは視界がぼうとして読み取れぬのだが、五月のころの若芽をおもわせる宮の髪色、瞳の色の薄さは、うつくしく感ぜることができた。
微笑んだ気配に、]
おやさしい声をしておられる。
大殿はもはや魂の残らぬ抜け殻、とは云え、外にいかれるがよい──ですなあ。
この場は、確かに穢れている。
[と云って、若宮と出て行く影居を見送った。]
[本当は、もっとこんな話よりも、別の話がしたかった。
こんな他人行儀な会話ではなくて。
罰当たりな話かもしれないが、抱きしめて欲しくもあったし、罰当たりは重々承知の上で抱きしめて欲しくもあった。
けれど、自分のわがままで彼の未来を曇らせてしまうようなことは、したくはなくて、結局甘えの一つも言い出せぬまま]
・・いや。
花山院と云っても、俗世を捨てた身ですゆえ。
富樫どの。そう堅くならずとも…
[かしこまられると、すぐに困ったように背を丸める。
一度、影秀から顔を背け、若宮の去った方角を見やり、また顔を戻した。]
…………。
ああ、若宮さまは。
お守り甲斐のありそうなおかたですな?
[少し、ひそやかな声でそう云ったのは、空気を崩そうという意図か。]
[汐が、気付かぬまま歩いて行ったあとも暫く鳶尾はその場に佇んで居たが、奇しくも白藤の言ったとおりにすう、と急に消えた。]
[次に鳶尾があらわれたのは建物の外だった。
桜の樹のした。
指に犬の毛をつまんでいる。]
……おや。
お前はいつぞやの……つねひとと言ったか。
人の口に戸は立てられぬ、かねぇ。
[薄笑み、眼を細めて]
あぁ、そうか。知らなかったか。
無理もない、そういう風には見えやしないしな。
なに、おおむねは人みたいなものだ。
おれの式と違って話すし世話も焼く。
[いまだ式はいくつか飛ばしていた。
橘の鷲に見つかったら追われるだろうか。
腕を組み、汐を斜に見た。]
……大殿さまは、まぁ、さっきの酷いにおいにも関係あるんだがね。
呪いと祟りに殺されたんだな。
酷く澱んだ陰の気が集まったようだ。
けもののように暴れ吼えて、事切れたよ。
・・…富樫 影秀…
おまえは、若宮に 欲望 を感じぬ──か?
[寝所に溜まっていた澱みの中から、影秀に向けて声が響く。
それは、永漂の声のようであり、永漂の声でないようでもある。]
身の裡から わき上がる
乾き 飢(かつ)えを── 感じぬ だろうか…?
[少年らしい真っ直ぐな式部卿宮の問いに、少し考えるような素振りを見せ、]
そうですね…
確かに此度の異変との関わりはござりましょう。
その予兆と申しますか、余波のようなものをお感じなったものかと。
正味のところ、大殿を害し奉った呪は、ただ一人(いちにん)に拠るものにあらず、このみやこそのものの成り立ちと今の有様に深く関わりがあるものと、影居は考えておりまする。
故に、水面を渡る波の様に、その影響は大小を問わず広くみやこに現われて参りましょう。
…余波、ですか…。
[ぽつり、呟く言葉は苦く]
……都は…いえ、この国は…このまま、荒れてしまうのでしょうか…。
[彼を見上げていた視線は落ち、そのまま足元へと落ちて]
……主上のお心乱すようなことになってはほしくないのに…。
[呟く言葉は、父を案ずる純粋な思いその物で出来ていた]
…そう言う事でしょうねぇ。
まぁ。皆が皆、戸を立ててしまったら、私は生きにくいのですが、ねぇ。
[ふふ、と小さく笑んで。
式の話には…聴きたい事ではない、と言いつつも興味深げに聞き入る]
概ねは人…話す上に、世話もやく…
其の話を聞けば、さぞ便利なのでしょうねぇ。
独りには羨ましい話ですよ。
[口元をつりあげる…が。
腕を組み話す様には、一つ、目を瞬かせて]
呪いと…祟り?
獣の様に…すると、呪いによって獣の祟りを引き寄せたのですか?
それとも。誰かが施した呪いに、祟りがたまたま憑いたのか…
[こう正直に自らの考えを申し述べたは、式部卿宮の聡明さと芯の強さを感じ取ったからであった。
闇雲に真実から遠ざけ庇護するよりも、今起こっている事態を知った上で最上の選択をして欲しいと思っていた。]
[己同様、淡い色彩の若宮様が陰陽師であるという方と出て行かれるのを見送り、
墨染めの衣姿を認めて、その方に声をかけます。]
失礼ながら、徳の高い御方とお見受けいたしました。
亡くなられた彼の御方にお目通りしたいと思ったのですが、…どうもこの気配は苦手でございまして。
清められるのであれば、お願いしたく。
[怯えたまま弱弱しい声で、狐は希(こいねが)うのでした。]
…犬の呪。
蠱毒と言うものを聞いたことがございます。
鎖に繋いだ犬の、餓えの限りにあるものに食物を見せ、
喰らいつかんとした瞬間に頸を刎ねてしまうとか。
その恨みを力となして、祟りとするそうで…。
っと、話を戻しましょう。
お話を聞く限りでは、人がいたかもしれぬ跡もあるという事ですか。
ならば中々に複雑ですな。まずこの屋敷内に出入りしたものを怪しまねばなりませぬ。
・・・突然その人食いとやらが虚空から現れ、虚空に消えたと言うのであればもはやそれも徒労に終わりますが。
[一人先程の白藤の言葉に頭をひねった]
…凶星…がこの祟りを成している……か。
凶星2つ、添え星1つ。仮にこれらが祟っているとしてもこの京の人数をどうやって探せというのだろうか。せめて何かしらの手掛かりがあればいいのだが…。
[卦ででた関係する九曜と禍星3つ合わせ12。
一人、ぐるぐると思案にくれているがそれを口にはまだ出さない]
……ひっ!
[背後から赤毛の従者に声をかけられて、情けなくも思わず怯えた声をあげるのです。]
そ、それをどうにかしていただきたく…。
[視線の先にあるのは、彼の指につまんだ数本の毛でございました。]
[若宮の気持ちを知ってか知らずか、おとこは臣下の距離を保ったままであった。
やさしい瞳で、若宮を見詰めるばかりであった。
その胸の内に秘めたものを表に出すには、おとこは若宮を大切に思い過ぎていた。]
……私は今は戻ろう。少々気になることがある。
[検分者には屋敷の状況とそれぞれの言葉をすべて記入させ、兵をまとめさせる。寝所内にいる者達に去る旨告げ、屋敷をでた。途中すれ違う見知った者達にへは急いでいたこともあり場合によっては目もくれなかっただろう*]
それはおれもだな。
流れの宿命というやつかねぇ。
[薄笑みのまま謂って]
ちからの強い式であればこそ、だな。
術者でなくとも、縁があれば仕えることもあるそうだがね。
[瞬きするのを見て、眼を細め]
さぁて、それは仔細にはわからないねぇ。
何せ呪が縒り合わせた糸のように絡んでいるからな。
中心となる者がいるのは確実なんだが。
[星をもっと読むべきだろう。
この奇縁に導かれた星を。]
[もうとうに都も国も荒れて果てているのだ、とは言えなかった。
先見で得た、この国の未来の姿も。
戦乱。大火。疫病。飢饉。
更に多くの人間が死に、地には怨嗟が満ちよう。]
冒険家 ナサニエルは、書生 ハーヴェイ を能力(占う)の対象に選びました。
……追い立てられでもしたかな。
[少し笑った。
毛を摘んでいた指に息を吹きかけた。]
狗を使って蠱毒というのは、あまり聞かぬように思うな。
[本当は。
帝も、都も国もどうなろうと構いはしなかった。
あの時、若宮に逢わなければ、
迷子となった若宮を、見さえしなければ、]
笑い事ではございませぬ。
[ほんの少し機嫌を損ねた風に、赤毛の彼を軽く睨むのです。]
わたくしも聞きかじったのみで詳しくは無いのですが…
良く世間で知られるのは、壷に蟲どもを詰め込み、それぞれ互いを食い殺させて、最後に残ったものを使役するものでございましょう。
犬神を使った蠱毒は、それよりも更に強いとも。
[影秀に、]
穢れには、似つかわしくない澄んだいろの──宮ゆえ。
呪だけではなく、いっそ、けがして見たいと云う下賤のやからもあらわれそうな──。
……守れるものならば、守って差し上げねば。
[云ってから、過去の何かを思い出したのか、苦い顔になる。
おとこは、首を振って大殿の屍骸の傍にかがみ込んだ。]
[おとこの顔に影がおちる。]
──…お前自身が、宮を穢すので無いならば。
[声はくわんくわんと耳を打つ鐘のごとく反響し、法師の姿は、富樫にだけ水面の波紋のごとく揺れてあやしく見えただろう。
影秀の声には答えはなく──]
[部屋の床より あかくくろい 血満水があらわれて影秀の足元を濡らす。]
[────ぴちゃぁあああん]
[ぬめりをおびた反響]
[>>212生真面目そうな中将の言葉に、大殿の屍骸の傍にしゃがみ込んだまま、独り合点したように相づちをうつ。]
ああ。
お役目で呪いやら何やらに関わられていては。
嫌気がさす事もあるでしょうなあ。
わたしは、権謀に長けた鬼の跋扈する都をおちて、田舎で人の死を弔うておりましたが…飢えて恨んで死ぬるも辛いが、都は羨みそねみ憎しみなぞも。
おのが野心のため、犬の蟲毒を、使うて大殿を陥れん者が──居たのやもしれませんが…、
[銀色の姿の狐がよわよわしい声をあげるに、>>222驚いたように顔をあげ、狐ならば分かるかとまばたきをだけを繰り返す。]
先が分からぬのと分かるのとでは断然、という事でしょうねぇ…
[顎にやっていた手で頬を撫で。
薄笑みを見やれば、親指を唇の端へと持っていき]
力の強い…ほぅ、縁が在れば、か。
夢見て現を抜かしそうな話ですねぇ。
[目許は笑っているものの。
其の続きを聴く様子は何処か余裕は無く]
ふぅん…絡んだ糸ほど厄介なものはないねぇ…
…と言う事は、祓うというか。除ける事も難しいわけかな…?
弱った…ねぇ。
[片目を瞑り、小さく息をつくと髪を掻き]
…その、中心となる者、って言うのは。
やはり、この呪いを…この屋敷の主にかけた者、って事…なのかな?
ふふ、済まぬな。
[気安げに笑ったが、すぐに顔を引き締めた]
狗神か。
犬は忠義も尽くすし、恩義も感じるそうだな。
さてもそういった心を持つものを遣えば
より強き念をもって、強き呪を行えるか。
……それがもし人ではどうであろうな。
[口をつぐみ、静かになってあたりの様子を見る]
[影居らが星の話をするを、おとこも聞いていた。
四つ辻の呪と、犬の蟲毒と、廊下に残った無数の血の付いた手形(まるで血塗れの人の群れが通って行ったかのような)とは、すべて別口の呪いであり、さまざまな呪が複合して作用し、たまたまあるいは必然的にこの屋敷に兆しがあらわれたのではないか──と思えたが。
さて、怪異を解さぬ風の影秀や、生真面目なカクカクとした役人の中将にどう説明したものか、おとこが口ごもっているうちに、中将は慌ただしく出て行ってしまった。]
[おとこは思う、
若宮を奪い、全てを捨てさせることはいとも容易い。
己にとりては身分も家も、何の意味も持ってはいない。
人の身にありては禁忌となることも、己にはそうでない。
人のこころを無くせば、人で在ることを止めれば、簡単に全てが手に入る。
それを為すだけのちからと……狂気が、己には備わっている。
だが、奪われた若宮はどうなるだろう?
人で在ることを止めた己は、若宮の身もこころも貪り尽くして已まぬだろう。
恋うるが故に己は鬼となるだろう。
その後は?]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新