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[大地のリンゴをもった状態で手を掲げる。
その宝具により、天使が放つ魔術の多くは来た道を戻る。
けれど、それを自身の力だけで補うには限界が近く、
ひとつ、ふたつ、と身体を貫く。]
ッ、ぐ。
[同時に地図の端が、光を帯びて溶け始める。
―――時間が、迫っている。]
クレティア ン、…いそ ぃ ―――で
[それでも、その瞬間まで先に倒れるわけにはいかない。
アサシンが倒されるその時まで、龍脈の加護を注ぐ**]
貴様・・・・・・守護者<カウンターガーディアン>とでも言うのかああああああああ!!
[堕天使達が、その声に呼応するかのように一斉に最後の攻勢を掛ける。
魔術を行使する者はその魔力を絞り出し、剣槍を振るう者はその渾身の一撃を放つべく突進してゆく。]
[止めても々、後から吹き出してくる血、血、血!!
傷は広がり自分の手も腕も血濡れて…]
―あ、あぁ……だめだ!
[幾ら魔力を送ろうとしても、何もない…空っぽになってしまった…
涙が溢れるままに歯を食いしばり…震える手で左肩を押さえる。]
――っ、令呪に寄って命ずる!
クレティアン・ド・トロワよ、
シェムハザを持てる全てを持って討て!!
元々この世界には『抑止力』と呼ばれる、集合無意識領域がその世界を存続させようとする修正力が存在している。これは地球という星が持つ『ガイア』と、人の集合無意識領域より生まれた『アラヤ』とに分けられる。
『ガイア』の抑止力が世界そのもの破滅回避を目的とし、時には人間の存続を重要視しないものであるに対して、『アラヤ』は人間そのものの守護を目的とし、時には世界の存続を無視する抑止力である。
抑止力そのものは精霊という形を取ったり、英霊という『霊長の守護者』としての形を取ったりするが、中には現実に存在する者を後押しする形で破滅を抑止させるものも存在する。こうした後押しされた者が人類史に残るような活躍を衆目に晒した場合、『英雄』と呼ばれることとなる。
シェムハザが言っているのは、主に人類種を守護する『抑止の守護者』、つまりアラヤ側のカウンターガーディアンであると思われる。まあつまり、トゥルバドールがサーヴァントではなくアラヤの使いとしての英霊なのではないかと言っているわけだな。
[持ちこたえ、刹那肉薄し、
けれど吟遊詩人の身体もまた限界を迎えようとしている。
キャスターの魔力も最早枯渇の域。
――堕天使の咆哮。>>250
黒い嵐のように、敵意ある翼が迫り来る。]
――来る、……!
ヒイラギ―――!!
[令呪を――と、そう、願う前に。
己が主は。>>251
涙を溢れさせながらも、
――最後の命令を、この上ない誉れへの道を、拓いたのだ。]
そもそもシェムハザはそうした『抑止力』が働かないように『塔』に結界を張り巡らせてアラヤからもガイアからも目を晦ませていたわけだが、その結界に綻びが生じた結果、シェムハザの悪行に勘付いた抑止力がトゥルバドールを遣わしシェムハザを罰しようとしているのではないかとびっくりしてるわけだな。
はっはっは。
どうですかミカエルさん。
M「これあたしが最後に顕れてたら似たような認定されちゃったのかなあ」
D「シャムハザのトラウマほじくりかえすだけやろあんたやと」
M「えへー」
余談だが、殆どの場合、人類の破滅というのは、霊長の頂点であるがゆえに人類の自滅である場合が多い。そうした場合アラヤの抑止力がどうするかというと、その場にいる自滅の原因となった人間を皆殺しにする。体のいい掃除屋というやつだ。
星の想念より生まれた神はむしろ『星』寄りであるので、神性が高い英霊はアラヤではなくガイアの抑止力として遣わされることはある。どちらにしろ星が滅ぶ事態となると人類のせいである場合が多いので、やはり人類が滅ぼされるわけだが、こちらは自滅の原因だけではなく人類そのものを原因と見做してしまう場合があるので文字通り絶滅させられかねない。まあそうした場合、アラヤ側が黙っていないわけだが。
ちなみに『英霊』はそうした事態に備えて倉庫に押し込められた概念のようなもので、『サーヴァント』というのは『英霊』という概念を利用した聖杯戦争独自の使い魔システムのことを指す。実は別物なのだがこれは非常にコアな話なので覚えていても覚えなくてもいいだろう。
[――ふ、と。
魔力のパスを途切れさせる。
此処から先「己の持つ全力」を、
あの堕天使に叩き込むために。
これからを紡ぐ若者たち――ヒイラギと、リリンを、生かすために。]
――御意に。
[血塗に滲んだ衣の下、すらりと剣を抜き放つ。
騎士は剣を持つものだ。
自ら、命と誇りに――責任を持つものだ。]
……生憎と、私は灰色の君のような
「神殺し」ではないのでね。
見苦しいかもしれないがご容赦願う。
[――彼なら容易く撃ち抜いただろうか?分からない。
あの静かな凪いだ眸が思い出される。
物語はいつか、終わりを迎えるもの、と。
両手で斜め下に構えた剣が、
淡い金萌黄の光を帯びた。眸とよく似た色だった。]
アラヤという想念は全ての人間の無意識から発生するものだ。つまり知らない間に君も僕も貴方も私もそなたもあの人もアラヤに無意識領域を提供している。人類全ての総意として『滅びたくない』という願いをアラヤという無意識領域、まあ簡単に言えば人類の生み出した人類の為の神様のようなものがアラヤで、人類の想念たるアラヤが遣わす人類破滅の抑止力、中でも英霊のような形を持った抑止力を『カウンターガーディアン』と呼ぶ。
……円卓を統べるアーサー王。
汝がかつて国を守りし時の如く。
遠きバドニクスの山で――960の騎士を
独りで討ち滅ぼした時の如く。
怨敵を貫き給え
[光、集う。――物語にて編まれた騎士はまがいもの。
そう、堕天使は叫んだが。
人の幻想が編み出したものは純粋な煌きを放つもの。
物語など、その最たるものではないか。]
――12人の円卓の騎士、
その力、今この地に集いし我が物語の騎士性質よ。
「――いざ、…!!」
[声が重なる。
それは、12の円卓の騎士、
そしてひとりの物語を束ねし者の声だ。
アーサー王は吟遊詩人に添う様に、
他の騎士は、死地の活路を切り開く。
主たるヒイラギに、恩義あるリリンに、
決して彼らの刃は近づけさせない。
吟遊詩人にあるまじき動きは、アーサー王の介添えによるものだろう。
随分と無茶なことをしている。
身体は悲鳴を上げている――などというものではない。
感覚を失いさえしている。――それでも。]
[堕天使の物語。
罪を着せられた者の物語。
復讐の、物語。
繰り返す砂時計の物語に
「ピリオド」を打つために、語り部は此処に在る。
騎士が拓く道、
次々と倒れて、その跳ね返りを受けながらも、
金萌葱の光を帯びた剣を、
真っ直ぐ堕天使の心臓目掛けて突き立てる。
――迷わない。
セイバーを断った覚悟の、この剣で。]
ピリオドというのは、横書き文書の文の最後に打つ「.」のことを指す。転じて物事の区切り、終わりといった意味合いを持つ。ちなみにイギリス圏の英語では「フルストップ」と呼ぶ。
[――果たして、剣を、その手から離すことはなく。
貫き、貫かれたか、脆弱なはずの吟遊詩人のその身体は。
金の髪が血濡れの頬に張り付いた。
かふ、と、小さく咳き込む。
口の端から血が毀れた。]
……――さあ、
物語の……幕引きです。シェムハザ。
次会う時は、螺旋の優位性のない状態で
[アーサー王に支えられるような有様ながら、
逸らさず堕天使の顔を見つめ。
クレティアンは物語の終焉を前に、笑った。**]
…… 「正々堂々」と 、 相対しましょう。
今来たわけだが、朝に更新でキャスター&リリンが墓に来て、次の48時間後にエピで良いのかな。
まあ、最終日は24時間かもしれないが。
アサシン シェムハザは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
バドニクスの山。409年だったか408年だったかに、ローマ帝国がブリテンの支配を放棄した際に、ドイツ北部からブリテンを領土とすべく侵入してきたアングロ=サクソン人と、ブリテンの土着民族であるブリトン人との戦争の舞台とされている。
このブリトン人側にはアーサー王が指揮官として存在したとされ、960人のアングロ=サクソン人を討ったとされ、この後よりブリテンはブリトン人による支配が始まったとされているのが有名なアーサー王物語だ。
ぐ・・・・・・・!
[数々の堕天使の猛攻を切り抜け、騎士達の躯を乗り越え、その詩人はシェムハザの心臓に届いた。]
ば、ばかな・・・・・・ここまで来て、届かないのか・・・・・・?
[惜しかった。
だが、まだ次のループがある。]
[だが。
シェムハザにも伝わってくる、その異常。魔力の容量を、このままだと超える。
シェムハザは悟った。
この聖杯は、これより”9騎”のサーヴァントの魔力を内包する事になる。
その結末は、準全たる破壊でも、願いが叶う形でもない。
ループの呪いは、その条件から”外れてしまう”。]
ま、まずい・・・・・・やめろ!
このままだと、聖杯が飽和し、何が起こるか判らな・・・・・・
[だが、その肉体はとうとう事切れた。
サーヴァントでありながらも、その大量の出血は彼の意識を失わせた。
1万年もの間、強化と治癒を繰り返し、永らえてきた肉体。
しかし、その終端に到達すると、彼の肉体は崩れ落ち灰となった。
とうとうシェムハザは、その肉体から解放された**]
ブライジンガー 諒は、アサシン シェムハザ を投票先に選びました。
「管理人」 鳴木素子は、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
アサシン シェムハザが「時間を進める」を選択しました。
ブライジンガー 諒が「時間を進める」を選択しました。
つーか、ざっと地上の様子を見てきたが、「ロード・オブ・ザ・リング」クラスの大戦争が起きてないか、これ。
妹尾は大丈夫なのか。
王子大暴れの時、ここが村で1番の盛り上がりだったらどうしようと、チラッと思ったが、地上の派手さを見ると杞憂で終わったようだ。
安心と安定の詩人さんはさすがだった。
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