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― 2F・廃墟 ―
次は忘れずに用意するとしよう。
歌にはついぞ縁も無かったがゆえ、戦の場以外で聞く奏でがどのようなものか、聞いてみてくはあるが――面映くはないと言えば嘘になる。
[歌に対する何がしよりも、男には経験が無いだけのこと。
されども、先ほどの歌を想えば、それは彼の語るところの、極上の美酒とやらと成り代わるのやもしれない。]
……あれはあれで、命を賭しているらしい。
俺には分からないが――分からんからといって、手を出すわけにもいかん。難しいことだ。
[瓦礫が上に在る詩人は、間近で見れば益々に痩身と映る。
白きに過ぎる指先はまさに象徴するようで。
やわらかに笑い出す彼を見て、ランサーは僅かに瞬いた。]
――そうか。
つまらぬ、彩りに欠ける、不敬者だのと言い表されこそすれ。
そんな風に言われたのは、初めてのことだ。
[砂塵の消えた男の姿。詩人の評に、平坦な奥底で僅かに戸惑う。
だが、一合を交えた騎士が歩み寄る姿を見やれば、
すぐにいつもの平淡な顔へと戻った。]
……嗚呼。
それまでに貴君らも、負った手傷を癒すが良い。
互いに万全の決着こそが、締めの幕に相応しいだろう。
[一瞥したのは、騎士ではなく詩人。
矢面には無かったはずの彼の姿に感じる違和は――さて。
詳しくは語らず、追求せず。ただ淡々と告げた。]
名乗るのか。まあ……戦えば一目瞭然ではあるしな。
[何か吹っ切れたようにも感じるリリンを横目に見て、柊からの質問に手短に答える]
魔術師の英霊ならもう一人いたな。自分で名乗っていたからあちらは間違いない。別の英霊が紛れ込んでいる。
考えれば考えるほど訳が分からん。何も考えず戦っている方が随分楽だ。
……リリン。ところでわしはさすがにそろそろ疲れた。
紹介なら後は任せるぞ。
[面倒そうにそう言うとふっと霊体となって掻き消えた**]
リリン。リリン・リリーリンリンよ。最近、この魔術名を使うことにしているの。
[魔術名の定義が墜落する]
クラスを知られるくらい、大したことじゃないでしょう? 英霊の名前ならともかく。
それとも何? まさか誇りある英雄に偽名を使えって言うつもり?
わたしはあんまり好きじゃないなぁ。
―2F廃墟/マスター・望月の場合―
[吟遊詩人のマスターの起源は不変。属性は氷。
永遠を留め置くための欲を心の中に持つ女だ。
微笑は雪の女王めいている。
相対するはランサーのマスター、アルフレート。
彼に放つ刃は氷を断裂した。
空間が裂ける――されど氷の刃は砕けても刃。
時により薄氷は鋭くなる。
よく研がれた剃刀のようなもの。
瞠目は僅か、猫の爪とぎかしら、と
笑い氷の刃の軌道を変えるのだ。
ふわりとステップを踏むように誘うように瓦礫の上を舞いながら
廃墟に氷の花ぞ咲く。裂く。割く。]
[キャスターについての質問には、セイバーも口にしていたが]
キャスターとも戦ったのよ。
十歳くらいの女の子がマスターの、学者風の男だったわ。
そんなとこだ。
[知識について頷こう。>>607]
美しかった、か、ふむ。 …うん?
[ああ、本気でガチなのかと。一度首を傾げてから納得した。美少年好きか、あたしの時代にもいたなあと思い返す。
そうだあのいけ好かないレオナルドのオヤジだ。と万能人ダ・ヴィンチの顔が不意に記憶の淵から湧き出てきた。嫌なものを思い出してしまったと眉を険しくする。
つまりセイバーはアレと同類なのか。よし敵だ。心を許すまい…あ、なんか消えた。]
リリンだな。よし、今度は覚えたぞ。
[フルネームは諦めた。]
たいしたことない、か。ふむ。
[堂々とクラスを名乗ったらツッコミ喰らってしまった身としてはそれでも微妙に名乗りづらい。だが偽名の件には成程と頷き。]
まずい。
なにがって一度戦闘した相手が罪科丸出しで来たらどうしよう感あってかなりまずい。
セイバーの罪科も合わさって宇宙規模でまずい。
[疲れたと言い姿を隠したセイバーに軽く手を振り…
リリンの問いに]
そっかぁ…リリンさんはちゃんと自分を持って居て凄いなぁ…。
[感心したように…尊敬の眼差し]
僕なんか何時も人の言葉に惑わされれて、ふらふらしてて落ち込んだりとか…情けないです。
[誇り有る英霊に偽名…親方をついと見たが別段気にしてる風もなく…何時にも増して我が道を行って居る。
ようなので気にしないことにした。]
じゃあ、ソロソロ僕達上に行って見みますね。
[その後のキャスターの情報を聞いてピクリと動きが止まった。]
…そうかあの男がキャスターか。納得だな。
[言われれば確かに、如何にもだと。眼鏡の男を思い返し僅かに口元を和らげた。**]
[その後のキャスターの情報を聞いてピクリと動きを止めて。]
…そうかあの男がキャスターか。納得だな。
[言われれば確かに如何にもだと。眼鏡の男を思い返し僅かに口元を和らげる。
それからなにやらぐちぐちと言いだした自分の主の頭をぽんと叩くと、そんな柊が口にした別れの言葉に頷き「それでは」とリリンと…傍にいるであろうセイバーへと軽く右手を振った。**]
―南ブロック・ホテル付近―
[薄い反応を気にしつつ動いていたが、距離が離れたのか、見失ってしまったようだ。]
町の中で、皆うろうろしているんだろうから、そんな事もあるか。
大分夜も更けてきたようだし、一旦戻るか。
[パピーはヘイズレクにそう提案した。]
― 2F・廃墟 ―
そうしよう、この時代の葡萄酒は
私の時代のものとも随分異なっていたから
貴方なら、もっと違いに驚くのかな。
[神代の英雄――なればこそ、美味にか、あるいはその逆か。
リュートをほろりと爪弾いて、徐に口ずさむ]
――蒼き炎を纏いし武勇
煌々と夜を裂く様は流星が如く――
――と、…
[笑みを添えて、弦を静かに押さえた。
主たちの魔力のぶつかりは如何様か――そう、と小さく呟いた]
魔術師たちも様々だな、
私のマスターとも随分違うようだ。彼もまた、ある種実直なのだろうかね。
[『自分を持っている』―――その言葉には、急速に感情が冷え込むのが分かった。
血の気すら引いて、血管が氷のようだ。
目の前の少年に殺気すら湧く]
……べつに、そんなことはないわよ。
[やっとそういうのが限界で、そろそろ行くと言った彼に軽く手を振る]
ええ、じゃあね。
また会えるといいけど……次は戦場かしらね?
[別れの言葉は、少し固かった**]
[リリンに深々とお辞儀をすると]
リリンさんの聖葉戦争への向き合い方、尊敬します。
次に戦闘で逢えるときは恥ずかしくないように全力で闘いますので宜しくお願いします。
[もう一度ぺこりと頭を下げると、手を振りながら…2Fに消えた。**]
― 2F・廃墟 ―
……随分な謂われようだ。
[苦笑した。口調が砕けたのは、きっと気が抜けたからだ。]
不敬は豪胆さも伴い、
彩りなくとも巌のような在り方はまさに武人、
天上の星を見たような心地になるというのに。
[吟遊詩人はうたうように彼の印象を述べた。
水の波紋のような僅かな戸惑い、掬い取れたか取れないか。
場面を切り取るようなゆるやかな瞬きがひとつ。]
――そうですな。そうせねば。
それも、礼儀というもの。
騎士、なのだからね。貴方がそう呼んだ。
[追求されぬのは、慈悲だろうか、気づかなかっただけだろうか。何にせよ、今は甘んじて受け入れる。]
そう言えば、王子って聖杯に何か願い事ってあるのか?
俺は、まあ辰の体の事になっちまうんだが、自分の行く末が解っていても、願うものってあるのかね。
[話を聞く限りでは、ヘイズレクは己の後の姿まで把握しているように思える。
その点が、自分が何ものになるのか解らない、思春期の少年とは大きく異なるところだろう。
ふと気になった事ではあるが、その答えにかなり*興味はあった。*]
線では事足りぬか。
ならば面で対応するか。
3枚もあれば全部防げるだろう。
Einsatz
Barriere
drei-Stufen-
[イメージするのは障壁。
空間へ干渉を行い氷へ対抗する盾と化す。]
ところでリリンの名前ってそんなに覚えにくいだろうか。
リリン・リリー・リンリンと迷ったりもしたけど、この名前思いついたときはそれだけで勝ったと思ったんだけど。
そういえばアーチャーチームから何にも情報を得てない。そしてこっちは情報だだ漏れ。オヤカタと筋肉について語りたかったのになんて有様だ。
― 2F・廃墟 ―
[詩人の歌を聞きながら、空を見上げる。
満天――と呼ぶには雲がかかっていたが。
声のうつくしさを損なうには至らない。]
届かぬものに挑む。
届かぬからこそ手を伸ばす。
――頂へ昇る為に、随分と多くのものを失ったような気もするが。
……振り返ってみれば、くだらぬ意地であったと気付くことも多い。
[独白は、やはり静かに。自らの主が力を揮う様を遠く眺めながら。]
騎士も戦士も。そうあるべきと座すから在るのではない。
己が篭める魂の重みこそが肝要なのだろう、―――――。
[僅かな違和感。
それは、自分達以外の何者かが侵入したが故のずれか。>>624]
――どうやら退き時のようだ。
また戦場で会おう。――騎士よ。
[立ち上がりながら、魔術戦を繰り広げるアルフレートへ、静かに状況の変質を*告げた。*]
―2F廃墟/マスター・望月の場合―
[氷の刃は宙を舞い、
青年を突き刺そうと風を切るが
張られた障壁に弾かれ砕けて金剛石のように宙に散らばった。
なるほど、断裂の応用か。
正当なる魔術の血筋というわけだ。
――爪研ぎだけではないようね、仔猫ちゃん。
でもね、と氷の女王は笑う。
――面も線も、空間の中にあるの。
両の腕を羽衣のように広げて、
氷の吐息を吹きかけた。
さながら刹那、吹雪のように。
さあ面と広がったそれは、如何なる広さを覆うのか。
凍れる風は、魔女の哄笑めいて叩きつけられた。]
― 2F・廃墟 ―
[廃墟に、地上を頂く空。
刃を交わした英雄に歌を捧ぐ。
これもまた、物語の一端めいてうつくしい。]
意地も、拘泥も、……後悔もあって。
それでも頂は輝いて見える。
[独白に独白を重ねるように呟いた。
力を奮う己が主たちを、とめる頃合計りながら]
血潮を塗り替えるほどに
魂を籠めればこそ、
騎士に、戦士に、為る。嗚呼、……
[戦争の中の、穏やかな温みははかなく終わりを告げるもの。吟遊詩人はひそりと視線を動かした。]
……――そのようだ。
名残は惜しいが、今は暇乞いを。
灰色の君。
また、戦場で。
[するりと衣を揺らし立ち上がる。
氷の女王を迎えに行こう。
伴うは荷車の騎士ランスロット。
後に残るは旋律の残滓。少年の耳に>>624淡雪のように響いて溶けた**]
/*
ぐ、吟遊詩人の台詞はするするでてくるのに
やっぱりマスターとはいえ別の人の動きを考えながら書くのは時間が掛かるなあ…すまぬ…すまぬ…
厄介な事をしてくれる!!
そしてあの阿呆は何をしている。
[氷の処理の合間に見えたのは闘いをやめた英霊達。
そしてその直後、念波が飛んでくる。]
ちっ、ここまでだな。
撤退するしかないな。
Einsatz
Diamant
fünf aufeinanderfolgende
[体の回りに4枚の障壁を作り出す。
そして一枚の障壁が限界に達すると同時に次の障壁をはり、
氷の吐息の範囲外までに退避する。]
厄介な魔術を使いおる。
[再度、氷の吐息に包まれないように間合いを取りながら辺りを見回す。
飛んできた念波が伝えてきた来訪者の正体を探るべくと**]
−深夜/2F・とある廃ビルの屋上−
[まだうまく動かない体だったが、シェムハザにより2Fへと転送されていた。
ブライ自身はとある廃ビルの屋上に降ろされ、遠目で起きている戦闘には影響のない所にはいた。
視界に広がる廃墟。
どことなく、記憶にあるような。]
・・・・・・
[夢の中。
聖杯を取ったと思った次の瞬間、溢れ出した闇により破壊された市街。
その風景によく似ている気がする。]
このエリアは、本当にあった場所なのかもしれない。
[何かが自分の中からこみあげてきそうになったが、刹那シェムハザが戻ってきた。]
・・・・・・ブライ。疲れているんだ。
病院に戻って休むといい。
明日からは少し動くとしよう。
君の目的も果たさないといけない筈だろ?
・・・・・・
[言葉が続かなかった。だがその言葉に応じる気分にもなれなかった。
確かに破壊する事も必要かもしれないが、それは僕が望んでいたことだったのだろうか。
病院に戻ってきた彼の傍には、既にシェムハザの姿は無かった。
窓辺に立つブライは、ただぼうっとその町の景観を眺めていたが。
ふと、気になる気配を感じる。
そこにいけば、自分が無くしたパズルのピースが見つかるような。そんな予感。
明日体調がすぐれていたならば、一度足を運んでみよう。そう考えていた**]
−深夜・中央エリア−
[シェムハザはそっと闇夜の空に俯瞰していた。
綻び。
今回の英霊のイレギュラーの多さ、ブライの記憶の混濁、自分が聖杯へと届かないという因果の螺旋。
1万2千年の歳月をかけ、巨人となった自身の子孫を大洪水からも守り、人の世に紛れさせここまでたどり着いたというのに。
この努力が報われないなど許せるはずがない。
心の中では激昂していたが、頭は冷静なまま。
この町にあるかもしれない綻びを見つけようと、眼を凝らしていた。
だが、彼は気が付いていない。
自分の視界に、なぜかとある施設だけ映っていないことを。
本来管理者などいるはずがないこの聖杯戦争にて、管理者を名乗る人物がいる教会。
それこそが、綻びの現況であるという事を。]
・・・・・・またか。
[それとは関係のない、イレギュラーを彼は見つけてしまった。
この聖杯を支える、同じ螺旋を過ごす人たちの中。
螺旋から零れる人間が稀に存在する。
シェムハザの視界にいるのは、とある中年の女性。
彼女は気づくはずのない世界の矛盾を知り、今まさに発狂していた。
シェムハザは、まるで路上に落ちているごみを拾うかのように、その走り去る女性を*追いかけた*]
ブライジンガー 諒が「時間を進める」を選択しました。
そういや今回、別クラスでの焼き直しな訳だけども
確かFate/Extraのバーサーカー辺りで
「別クラスで召喚されると見た目が異なる」
って話が出てたと記憶していて。
それを参考に設定組んだから、
解釈が合っているのか手探りな所があるんだな。
プレイし直せば良かったのう…。時既に時間切れ。
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