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折角、"見た目"は可愛いんだからさ。
どうせなら、全部完璧に"創り上げて"みせなよ。
[彼がどうして、そんな格好をしているかなんて、結局解りはしなかったけれど。
見た目だけは完璧に"淑女"の様を取っている彼が、口を開けば粗暴な"少年"に変わる様は、確かに愉快ではあるのだけれど。
しかし、それでもどうせなら完璧に演じ切ってみれば良いのに、と。創られた美しさを掲げる彼が、何とも中途半端な美を見せているのは何故だかとても惜しい気がして。]
(…少し、見てみたいだけなんだけどさ。)
[彼が見せたい物が何なのかなど、実のところ特に興味などないのだけれど。しかしその"結果"だけは、少しだけ興味を唆られたから。]
(2)>>2>>3 ビスケッタ
[小さく緩い悲鳴を上げてみながらも尚消えない笑みに、呆れたように溜息を吐いて。
嗚呼、こういう類の人間は嫌いじゃないと。内心でほっと胸を撫で下ろしながら、彼が笑うのならば、それに合わせて笑ってみせただろう。]
………はぁ?
[そうして、何やら思案を始めた彼を眺めること暫し。ぽつりと呟かれた"献立"に何事かと声を漏らす。
これはこれで頭の中、何考えてるのか理解んねえと、頬杖をつく手にやれやれと顔を埋めて。
その視線が自分へと向けられれば、少しだけ居住まいを正した。]
へぇ、……そりゃまた、でっかいな。
…敵作るぞ、そんなん。
[出た言葉に思わず感嘆の息を吐きながら、けれど彼の口から出た言葉は、然程違和感を感じさせることなく、すとんと落ちる。
ゆらゆらとどこか呑気に椅子ごと身体を揺らしてみせる彼を、ひたりと見据えて。
揺れる彼に向けて、手を伸ばしてみるけれど。それは届いたかどうか。
届いたのならその手を取って緩く項垂れて、傅くような真似事を。]
……じゃあ俺は、ビスに着いてけばいいわけだ。
[至極真面目に呟いた後、すぐに手を離せば、がんばれよと破顔する。
それは彼の大きく重い目的にかけるにしては、あまりに軽い響きの励ましだったかもしれないけれど。
ずいぶんあっさりと口にされた彼の覚悟を聞きながら、だからこそ続いた言葉には、はぁ?と再び首を捻ったけれど。]
……そういう趣味あんの、……や、そっか。
[彼氏だなんて、さらりと零れた言葉に薄く眉を寄せて。言い直されたならばそれ以上深追いするつもりはないけれど、いかにも失言した、そんな雰囲気に引っかかりを覚えながら。
――まあ、せっかくできた友人らしい友人のあれこれを否定するつもりはないと、思考を切り替える。]
……叶えたいことがあってさ。
[そうして後の問いには、ぽつりと。
曰く、勝利した軍には、幸福とそれから願い事を叶えるための切符が渡される、と。
どこかで囁かれた、眉唾めいたその噂を大真面目に追うのは愚かだとは知りつつも、けれど自分は、それに縋るしかできなかったから。]
あんた、兄弟とかいる?
[そうしてすぐ、落とした声のトーンを張って、その後に続けた。*]
―更衣室―
[手にしたメロンソーダを一口、啜り。教員用の更衣室の扉を開ける。空調の効いた建物の中は中々に涼しく――と言うよりは、少し肌寒い程で。
持ってきておいたブランケットを取りに、先程買ったメロンソーダを手にここへと来ていたのだけれど。]
……ん、ッと、!?
[――しかし、久々に飲みたくなったメロンソーダは、結局は最後まで飲む事は叶わなかったようだ。
扉を開けた所で、廊下から聞こえた忙しない足音。音につられて其方を見れば、凄まじい勢いで走ってくる生徒>>7の姿。
止まるどころか加速しながらぶつかってきたその身体に突き飛ばされるように、開いた扉へとぶつかり。
何とか床に倒れこむ事だけは回避する事が出来たけれど。しかしぶつかられた衝撃で、手にしたメロンソーダは何処かへ行ってしまったようで。]
…痛ッつ…何事だよ…、
……、大丈夫?君。
[小さくぼやきつつも、やはりへらりとした笑みを浮かべ。まるで猪のように突進してきたその赤髪の生徒を見やる。
――ぶつかった拍子にメロンソーダが、彼の頭へと飛んで行った気がしたが、彼は上手く回避してはくれただろうか。]
>>イレーナact
(……何やってんの、こいつ)
[目の前で盛大に柱に衝突した少女を見て、溜息を吐く。…いや、女相手に本気で追おうとした自分も悪かったのだろうけれど。
自分の突拍子もない行動を思い返しながら、けれど彼女の手の中のビデオカメラは回収しなくてはならない。
属するクラスに違わず、日の光にきらきらと透けて、いっそそのまま掻き消えてしまえば良いとすら思わせる金の髪。
情欲を掻き乱し、掻き抱くどころかそのままジャーマンスープレックスに持ち込みたくなるような豊満な身体。――ヴィーナスか、はたまた男を狂わすヘレネーか。女神のような彼女を、脆弱な自分ごときが腕に抱いて持ち上げるなど、越えてはいけない領域だと知ってはいるけれど。
そんな彼女を収めたカメラを他人の手に渡す訳にはいかないと。]
(……返してくれねーかな)
[距離を詰められたのなら、背後に寄って、その勢いのままに柱に手をつく。
男にしては上背に欠ける自分よりも低い桃色の頭を見下ろしながら、どうしたものかと息を吐いた。*]
>>4:18>>4:19ノルベルト
…………
[ べとりと。何とも形容し難い感覚を頬に感じながら どこか薄く狂気さえ見える愉悦の瞳に ( 何すんだこいつ ) なんて 驚愕とも呆然とも怒りとも 全てが混ざった感情を胸に 眉間に強く皺ん寄せ口を不恰好に開き 彼を見上げる 。]
………俺、キャンバスじゃないんだけど。先生。
[ すぐ目下にあるだろう お揃いとも取ることの出来る色を気にしながら 不機嫌さが120%滲んだ声色で 表情で 彼から視線を逸らし ” お望み通り ”に扉を開き ――]
……バァカ
[ その長い脚が扉の真中へと下りたのならば 。その瞬間に勢い良く” 閉 ”ボタンを連打して 子供染みた仕返しだと知りながら、その細身をプレスしてやろうと目論見実行したことだろうか ]
↓
↓
――――
―――
[ 先の企てが成功したか否か そんな事はどうでも良いとごちりながらも もし彼を挟むことが出来たのならば 自分はドヤ顔にも近しいそれで悠々と箱から出て来たことだろう 。
そうして 着いた食堂に 相変わらず一面硝子張りのそれは趣味が悪いと悪態を尽き。彼の背中に顔を埋めたのならば 頬の絵具を拭う様にニ三度擦り寄り 、真っ先にカウンターへと向かう。 ]
…ウォッカと、…オレンジジュース。
[ 注文を立てる声色は あくまでも小さく 彼に邪魔されぬように。
” あそこの先生にツケといて ” そんな言葉は先より大きく 後に追わせながら くい、と指先で彼を指し示し 一先ず得た飲物に感嘆の息を吐き 。
” 飲み物、取って来た ”
まるで良い事したでしょと言わんばかりの雰囲気を彼に押し当て ウォッカを差し出すその反対、自分はコップに差したストローを口に含み 。]
…早く飲まないと、昼休み、終わる。
[ その言葉は、早く飲んでさっさと酔えとでも捉えられただろうか ]
>>16 イレーナ
[勝気な物言いにはへえ、と僅かに眉を上げて。果たして自分は彼女にどう認識されているのか、ふと興味を覚えて。]
(…確か同じクラスだよなぁ)
[今更そんなことを内心で確認する。
壁についた手はそのまま折って、肘に変えて。顔の距離を詰めるようにして覗き込みながら。]
…盗撮は良くないんじゃねーの。
[非を認めないその態度には、"声"を、"自分"を見せることも躊躇わずに、小さく呟いて。
にこりと余所行きの笑みを浮かべて、おそらくカメラの入っているであろうバッグへと、するりと左手を伸ばした。]
返してくれたら忘れてやるよ。
[口角を上げて、外面だけは品の良い笑みを浮かべながら。
それなりに盛大な音がしたから、いったい何処をぶつけたのだろうかと、ちらりと窺いはしたけれど。*]
>>20 リリアーヌ
[接近されれば、びくりとして後ろに下がろうとするも壁で。しまった、と思えば先程よりも少しだけ目の光が警戒を宿して。そのうち、彼が話した。
彼の声を聞いて、少し驚いたような表情をして。
(今まで勘違い、してたわけね。)
少しだけ申し訳なくなる。けれど分かった。彼が無口な訳が。
するりとバッグに入り込もうとする手をぺしりとはたいて。]
分かった、返すわよ。
人のバッグを漁らないで頂戴。
[そう言ってカメラを渡す。その後に、少し小さな声で言った。]
ちゃんと忘れなさいよ…?さっきのこと。
[思い返しただけで恥ずかしい。相手を見ていられなくて目を逸らして腕を組んでそう言った。]
>>21 イレーナ
[驚いたような彼女の表情は、予想の範囲内。その後のどことなく罪悪感を宿した声は、想定外。]
(…なんも言われねーんだ)
[今まで女だと思っていたクラスメイトからの、重く言ってしまえば裏切りでもあったかもしれないだろうに。]
いっ、………あー、早く寄越せよ。
[なんて気を取られていれば、小さな反抗には微かに悲鳴を上げつつ、バッグに手を入れる彼女を見る。
手渡されたなら、ほうと息を吐いて。これでまた、某マドンナの威光を、勇姿を、いつでも拝むことができると安堵する。
そうして小さく聞こえた声には、思わず吹き出した。
ずいぶん勝気な割に、可愛いところもあるじゃないかと。]
……怪我してねーの。
[カメラを握り締めながら、逸らされた視線を追って。このあたりだろうかと、その頬へ向けて手を伸ばす。
少なくとも自分にも非はあると、それを少し居た堪れなく思いながら。*]
怪我なんてしてないわ。
[そうはいいつつも、バランスを崩したときに足を捻ったようで。これくらいなんでもない、後で湿布でも貼っておけばいいや。
そんなことをぼんやりと考えていれば、頬に手が触れて。
先程ぶつけたときの熱がじんわりと残っていた。
彼の手が冷たく感じて。気持ちいいと思った。]
気遣い、感謝しなくもないわ。
………ありがとう。
[最後のありがとうは相手に聞こえたかは分からないが。
珍しく出てきた素直な言葉だった。]
【>>4ビスケット】
[ 小さく 引き攣るような声を出した目前の人に持つ感情は何と比喩れば良いのやら 。こうして触れられたならば 多少なりとも嫌がるかとは思ったけれど 声の端々に滲み出るは ” 悦び ” 。それがマゾヒズムとしてのものか はたまた別の―― …なのか 知る由も 知ろうとする理由もないけれど ]
……何
[ 呼ばれた声には律儀に返し 。回された腕を横目に見れば 小さく溜息を吐き 。彼の性格さえ伺える透明度の高い薄青は 欲に塗れているのか否か。
やがて侵入させた手を引き抜けば その腕を引き上体を起こさせ 自らもまたその耳元に唇を寄せれば ” 場所、変えてあげる ” と 。]
↓
↓
……あんた、バカだよね
[ そんな蔑み言葉は飽きれ混ざりに空気に流し 膝裏に手を差し込んだなら その身体を悠々と持ち上げ 、日の沈んで闇に落ちる廊下を歩み 。歩みがてら窓の外へと視線を遣ったならば 陽が隠れ間際に示す一筋の光に目を細め 眩しそうに顔を背け。まるで罪悪感に苛まれてるとも見れるその行動には 些か彼に不信感さえ煽っただろうけれど 。
―― それから やがて使われていない教室へと辿り着けば その身体を教卓の上へと倒した ]
…なァ、後輩 。
[ 緩く片手を絡ませ ぎゅうと握り 。その瞳を覗き込んだのならば 三日月を描く口元をそのまま首に寄せ 息を吹き掛け 。
” 俺、全然疎いからさ。ちょっと自分でやってみてくれる ”
なんて 。舌先でその首筋をなぞり 喉で嗤った ]
――耳を着く声にアントワネットは笑った。
「あのゴボウ(いつかの語り参照)が…わたしに惚れるなんて…」
――豊満だなんだと称される胸を占めるのは、柳様への罪悪感と 少しの優越感と。まるで腹の肉が掻き回されるようにその心中も掻き回されて 。
「やだ…この気持ち…もしかして、恋…?」
――わたしはもっと、むきむき細マッチョな誰かが好きだったのに…!
勢い良く まるで悲劇のヒロインのようにその顔を横に流すと 揺れる揺れる頬の肉 揺らぐ揺らぐ桃色の髪。まるで夏の終わりを告げる雨のように 空気へ散らばる涙はまるで流星。さり気なく飛ばしたウィンクともあいまって、その星は<<イレーナ>>へと流れ着くのだろう。
「今日…わたしはランダムであなた方に投票するわ…確実に終わらせたいのなら、あなたはわたしに投票して…!わたしは…わたしは…」
――豊満な胸のために膨れ上がった服を心の臓があるあたりで鷲掴み、墓下の虚乳のあの子に見せつけるようにその巨体を右へ左へ揺らして見せて 。
――悩まし気に酷く歪められた顔は 、あたかも困ってますと言うかのように<<イレーナ>>へと向けられた。
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