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[カロラの話をただ静かに聞く。時間が経って冷えたコーヒーのマグカップを無意味に手で包んでいた。
彼がここへ来た理由を話せば、戸惑うように眉根を寄せて]
…ここは、死んだ人が来る場所なの?
君は…。
[―望んでここへ来たの?
その言葉は飲みこんで。乗りこんで、話を聞いて、分かっていたけど振り払っていた事実が目の前に迫る。
問いかける唇が、震えていた]
[クノーから乗車券を受け取り>>39、思い出したことを紡ぐ。]
…ちっちゃい頃はね、ベニも元気に走り回ってたんだよ。
おうちは神社で、…おうちのお手伝いの時にはいつもこの格好で。
近くに小さい公園があって、そこで遊んでる仲良しの子もいたの。
公園からは中学校が見えて、その中学校の制服がすごいお姉さんっぽくて、お友達と一緒に中学校に通うの、楽しみにしてた。
まだ幼稚園にも入ってなかったのに。
でも、幼稚園に入る前の、夏祭りのすぐ後、身体が起こせなくなって、そのまま入院しちゃった。
お友達と通う予定の幼稚園の制服も、ベッドから眺めただけで一度も着られなかった。
ベッドの傍に置かれたピカピカのランドセルも、一度も背負わないまま。
幼稚園も小学校もいつかは通えると思ってた。
苦しいのを我慢して頑張れば、通えると信じてたの。
でもベニの身体はそれだけじゃ良くならなかった。
白い部屋に入った時から、もう何年もベッドに横になったまま。
背中を起こせる角度も、どんどん低くなっていってて。
それで、最後のチャンスって言われて。
1年後の中学校には通えるようにって、怖い「手術」も受けるって言ったんだ。
手術の日、眩い光の下で、数を数えてたらふわっとして、真っ白になって。
…気が付いたら、ベニは制服姿でおうちの近くの中学校にいた。
[一息に喋りきると、ボストンバッグを開ける。
中から出てきたのは…可愛らしいブラウスと、プリーツスカート。]
…これが入ってたんだ。これ着て、中学校にいたの。
[手に取った制服は、不思議なことに着替える行為なく着用できた。]
[ミナの唇が震えている>>38。
……そうだろう。自分が死んでいたなんて、思いたくないはずだ]
……そう。
これは、北の十字架から南の十字架へ、死者を運ぶ列車。しあわせを見つけた魂は、列車を降りて天上へと旅立っていくんだ。
[ミナが飲み込んだ言葉には、気づいてはいたけれど気づかない振りをして、だけど少し躊躇って。
……目を伏せたまま、言葉を紡ぐ]
…………。
濁流にのまれて次に気づいた時、僕は銀河ステーションのホームにいた。
鉄道が出ると言われたけれど、妹のことが気がかりで乗ることが出来なくて、だけど戻ることも出来なくて……ただ、あてもなく待っていた。
そして何本か見送るうちに、僕は知ったんだ。
――あの時、自分が死んだことを。
でもね、中学校から出られなかったの。
おうちの神社も見えるのに、帰れない。
学校の中を歩いていても話しかけても誰も気づいてくれない。
明るいうちにモノに触れようとすれば、手がモノをすり抜けた。
日が暮れるにつれて少しずつモノに触れる感触があったから、気づいて欲しくて、悪戯したんだ。
消しゴムを落としたり、ボールを転がしたり、落ちていたものを拾ってみたり。
校内から人がいなくなった頃にはモノに触れられたから、音楽室でピアノを弾いてみたりもした。
いつしかベニの悪戯は、「七不思議」なんて言われてた。
――あんなに通いたかった中学校なのに、周りに人いっぱいいるのに、すごい孤独で、寂しくて。
…暫くして一緒に遊んでたお友達が入学してきて、卒業するまで近くで一緒に過ごしたの。
でも、3年経ってお友達は卒業して中学校から出て行った。
空っぽになった教室で、また独りなんだなってで立ち尽くしていた。はずなのに……
気づいたら、ボストンバック抱えて検札口前に立ってたんだ。
[ふと窓の外を見ると、赤く燃える星が後ろに流れていくのが見えた]
……ああ、赤く燃える蠍が見える。
もうすぐ、駅に着くころだ。
……ミナは、どうしてここに来たのか、思い出せたかな。
僕はたぶん、サウザンクロスで降りることは出来ないから。もし降りてしまうのなら、君の話も聞いてみたいんだ。
[さようならの前に、と波ひとつ無い水面のような穏やかな笑みを湛えたまま、彼に話を促した**]
[随分とそうしていたけれど、ある時、たった1日だけ不思議な夜があった。
その日は日が暮れても人がいて、日が暮れたらベニのことが見えたのか、話しかけられて、会話ができて、触れられて。
――あぁ、あの時だ。
あの子に、仲良かった女の子に触れて、話が出来たんだ。
/*
というベニちゃんのPCの元村のお友達とのお話は、文字数の関係で削除してみた。エピで生還後の記憶に組み込めたら。
でも。
……良かった。ベニが生きてて。
[ベニの手を包んでいた手を再び伸ばして。
嫌がられないようなら、頭を撫でる。
見た目よりも少し年上のようだし、子供扱いは、嫌がられるかもしれないけれど。]
ボクの話を聴いてくれて……ありがとう。
……もし、ボクが降りるまで、君が此処に居るなら。
もう少しだけ、一緒に星を見ない?
いつかベニが自分の脚で、この星たちを見に来れるように。
目印を、教えておきたいんだ。
……ボクにはもう、それくらいしか出来そうにないから。
[赤く燃える火は、蠍の心臓だろうか。
問い掛けはしたけれど、ベニが嫌がるようなら、別の話に変えたか、或いは彼女を見送ったか。
夜空の元響く、小さな声は。
いつかの満たされていた情景に、良く似ていた*]
[>>46似合ってると言われ、服と比べて明らかに幼い体躯と振る舞いに頬を赤らめながら]
ありがと…。
ベニより、パパとママのほうが大変だったと思う。
それに、いろんなことがあったクノーのほうが大変だよ。
ベニは寝てただけだから。何も知らないもん…。
[ちょっと、しゅんとする。
が、次にクノーから発せられた言葉>>47に驚いたように顔を上げた。]
…えっ?
だって、この列車………だからこのまま乗ってればってこと…?
でも…
[「帰っても、また苦しいだけなら、クノーと一緒に降りたい」と口を開こうとした時、
クノーの安堵したような声が、大きな手が、ベニの心を包んだ>>48。
その温かさがじんわりとベニの心を満たしていく。]
[>>50>>51くるりくるりと変わる表情。
一度だけ止まった言葉に、一瞬だけ。苦笑を浮かべたけれども。]
じゃあ、約束する?
南十字星で、ボクはベニを待つ。
此処からずっと、ベニを見守ってる。
だから……ベニが来た時には。
楽しかったこと、悲しかったこと。今度はボクに、いっぱい教えて?
……この先に辛い事があるとしても。
多分ベニは、楽しい思い出をいっぱい作る為に、戻るんだから。
[楽しいばかりの人生なんて、そうそうありはしない。
虚言かもしれない、けれど。小指をそっと、差し出して。
星を語る言葉に、彼女の未来と幸いへの祈りを込めて。列車が止まるまで、紡ぎ続けた**]
/*
予定してたけど、被り気味だったりなんだりでザクッとはしょった部分埋め埋め。
クノーの養母は、勿論兄を殺したりはしてません。
ただ、浮気相手の子を心から愛せる人でもなかったり。
当人はそれを恥じてクノーの兄も愛そうと努力してたけど、どうにかなりそうな矢先にお兄ちゃん死亡。
死因は別に養母のせいじゃないんだけど、心の弱い人だから『自分のせいかもしれない』と気に病んでしまってた、と。
/*
で、代わりに引き取られたクノーは……まぁ顔は兄と同じでも言動の端々に実母を思わせる要素があったら、ね。
クノーは微妙に自分被害者な視点で話してますが、クノーもクノーでシングルマザーの元でふてぶてしく逞しく育った子供だから、気付かぬ所で養母の心を逆撫でとかしてたんじゃないかな……。
……と言うか、死の直前までに微妙に内向的になったったクノーは、当人気付かぬまでも着実に養母の影響受けてたんだろなぁ……。
最期に咄嗟に助ける程度には、養母の事も大事には思ってたんだろうけど。まぁその辺は、サウザンクロスで補完かなぁ……。
/*
そしてベニ、ずっと側に居っぱなしでごめんなさい。
と言うか、他の皆様も積極的にお話しようとせずにごめんなさい。
PC視点でも離れる理由が無かったのと、『小ptだしソロールぽくなるかも云々だし、まぁ……大丈夫かなー……』とか まぁその、うん……反応薄いですが、レナの最後とかも、見える度にうわぁんしてました。
ー停車場を抜けてー
[青い森の前に人影を認め、立ち止まる。
その正体には、すぐに気がついた。
目を見開く。]
おねえ・・・ちゃん・・・?
[どうして姉がここにいるのだろう。
まさか・・・
思わず、胸に手を当てる。
微かに鼓動を感じた。
・・・大丈夫。
おねえちゃんは、まだ生きてる。]
「・・・わ た し・・・?」
[こちらも驚きを隠せない様子の姉に、ずっと彼女の中で生きてきた妹は、毅然とした厳しい表情を向けた。]
・・・違う。
あなたは“レイナ”
あたしは“ニイナ”
別の人間。
ずっと、一緒だったけど、これからは違う道を行くの。
・・・あなたはまだ、ここに来る存在じゃない・・・
ここにいては、いけない!
[そして思い切り、両手で姉を突き飛ばした。
姉は抵抗することもなく倒れかかり、着地する瞬間、忽然と姿を消した。
あとには風と、鉄琴の音色だけが残る。
まるで、そこには始めから、誰もいなかったかのように。]
[眩いばかりに白く輝く星の海を汽車は走っていく。
やがて辿り着く終着駅を目指して]
[窓の外を流れていく景色を見ながら思った。
ここに来るまでのこと。
両親のこと、妹のこと、もう一人の『ウル』のこと]
…しあわせ、か。
[レナやニイナが言っていた言葉を再度繰り返す。
思い出すのは、あいつと妹と一緒に過ごした日々。]
しあわせは…ずっと、そばにあったよ。
[――あの二人が、笑っていてくれていたならば。
僕はただ、それでよかったのだから]
[妹が『ウル』を憎からず想っていたのは知っていた。
幼い頃からずっと、あの子の目はいつだってあいつのことを追っていたから]
[そしてそれはあいつも同じだった。
どんなにからかっても、意地悪なことを言ってみても、
あいつがあの子を見るときの目は、いつだって優しかった]
[『恋』というものを僕は知らない。
それどころじゃなかったというのもあるし、
なによりも、僕は誰かを幸せになんてできない身体だったから。
自分には誰かを好きになる資格なんてないのだと、ずっとそう思って生きてきた]
[――ただ、二人が一緒にいるときの、微笑っている顔を見るのが好きだった]
[――思えば、ここに来て再び得られたものは多かった。
もう一度、自分の足で立って歩くことができた。
もう一度、自分の目で星を見ることができた。
もう一度、学校の制服を着ることができた。
……そして何よりもう一度、心から笑うことができた]
[あの頃、自分がもう既に疲れきって、
泣くことも笑うこともできなくなっていたことを思い出す]
(…うまく、笑えてただろうか?)
[正直、自信はない。
それでも、最初に彼女にあった時よりはずっと、
いい笑顔で彼女を見送ることができたとそう信じたかった]
[この気持ちが他の人たちが『恋』と呼ぶものなのかはわからない。
ただ、それは決して嫌なものではなくて。
…思い出すたびに、
胸の奥がくすぐったくなると同時にほんわかと温かくなる、
それはそういう感情だった]
[ボタンの欠けた学ランの胸元に手を当てながら、天井を見上げた]
……ありがとう。
[誰にともなく、そんな言葉を口にする。
決して、いいことばかりじゃなかった。
苦しいことも辛いことも悲しかったことも、
やりたかったこともできなかったこともたくさんあった。
――だけど、間違いなく自分は幸せだったのだ。
ここに来る、もっとずっと前から。
同時に、ここに来て初めて気づかされた幸福もたくさんある]
――生まれてきて、よかった。
[ここに来て気づかされた幸せと、
ここに来て初めて得た幸せとを胸の内に抱きしめる]
[終着駅は、すぐそこまで迫っていた**]
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