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ニイナがいなかったら、一緒に生まれてこなかったら。
君の姉さんもきっと生きることはできなかった。
当たり前に学校に通ったり、友達と一緒に遊んだり恋をしたりする、
『普通の女の子』として生きていくことはできなかったと思う。
[誰に認識されることもなく、姉の心臓として生きてきた少女。
けれど、確かに“彼女”はそこにいたのだ。…ずっと、ずっと]
君の姉さんが持っていた幸せは、君がずっとそばにいてくれたから。
たとえ目に見えなくても、名前を知らなくても。
その存在を認識できないとしても。
彼女にとっての一番の幸福は、君が…『ニイナ』が一緒に生まれて、
ずっと傍にいてくれたことなんじゃないかって、そう僕は思うんだ。
[本当の幸せは、目には見えないんだと。
そんなどこかで聞いた物語の一節を思い出しながら、ぽつりぽつりと言葉を紡いだ*]
うん・・・おねえちゃんは、幸せだったよ・・・
たぶん、じゃなくて、本当に幸せに思ってた。
おねえちゃんの中にいたから、わかる・・・
[涙を流しながら、そう答える。
考えていること全てはわからなくても、
溢れ出てくる姉の感情はいつも、手に取るようにわかった。]
だから、あたしも幸せだった・・・
・・・だって本当は、おねえちゃんのこと、大好きだから・・・
[姉のことを想う気持ちなら、
両親にも、姉の友人にも、恋人にも負けない自信があった。
だからこそ、時々無性にさみしくなった。
だからこそ、時々無性に悲しくなった。
ただ、認めて欲しい。
そう思ってしまった。]**
うん。
男の子が、良かったってずっと。おじいちゃん達も、お父さんも言うから。
[大人から見たら浅はかかも知れない義務感からくるそれは、どうしようも無いことを言われ続けた子供が少ない経験の中で探した方法。
もっと大人になったならいつか、開き直れたのかもしれないけれど]
お守り、お母さんが作ってくれたの。
気がついたらなくなって……
[言いかけて、言葉を止める。
違う、そうじゃない]
星を見ていたら、ポケットから落ちたんだ。
風が吹いていて坂道で転がり落ちていって、僕はそれを追いかけて……
そして、気がついたらこの蒸気機関車に乗る所、だった。
[視線をラウンジの中に巡らせる。あるわけがないとは解っていても思い出したら探さずにはいられなかった]
[だが、当たり前だけどニイナは妹ではない。
姿かたちも、生い立ちも、抱えている悩みも]
[同じじゃないからこそ、
今、こうしてニイナと向き合うことができている]
でも、それ以上にこうして君と話ができてよかった。
ここに来なかったら、
君がどんな女の子で、どんなふうに笑ったり泣いたりするのか、
君がどんなにお姉さんのことが好きだったか。
そういうことを知ることはなかった。
……うまく言えないけど、
僕は君に、『ニイナ』に会えてよかったって思ってるから、だから。
出会ってくれて、ありがとうね。
[わしゃわしゃ、と彼女の髪を撫でながら]
…………この列車の先の先には、双子座も見えるのかな……。
……ボク、双子なんだ。
産まれた子供は、二人。兄が居たんだよ。
だから……兄は、父親の奥方の元へと引き取られて。
ボクは、産みの母の元に残ったんだ。
[少しずつ思い出す、記憶。
本当に時折訪れては、高価な玩具を置いていく父親と。幾らせがんでも双子座の説話だけは語らなかった、母親と。
幼い記憶の中には、家族の姿は二人だけ。]
……そのまま静かに暮らしていられたら。
何も、要らなかったのにな……。
[幸せだった時間は、あっという間に過ぎ去って。
運命を変えたのは、父親の元から訪れた、喪服のように真っ黒なスーツに身を包んだ男達の知らせ。]
…………少し、喉が渇いちゃった。
飲み物買ってくるけれど……ベニは何か飲むかい?
……いや、いいや。
ベニもおいでよ。飲み物でなくても、好きな物頼んでいいよ。
[立ち上がり、手をさしのべて。
その手が取られても取られなくとも、車内販売員の元へと向かった。
頼んだのは、温かい珈琲と……小さなチョコレートを、幾つか。]
大丈夫。
おねえちゃんならきっと、あたしがいなくても、自分の力で心臓を動かしてくれる。
[そう断言する顔は、どこか淋しげで、しかし、期待に満ちていた。]
おねえちゃんが生きて、これからも幸せに生きていてくれること。
それが、あたしの“しあわせ”
[シャロの言葉>>35を、ただ黙って聞く。
男の子を欲するお爺さんやお父さんの期待に応えようとして、お母さんにつらい思いをさせたくなくて。
それで男の子になろうとして……
きっと、たくさん傷ついたし、我慢もしてきたのだろう]
……シャロは、優しいね。
[しかし、思うことは多かれど、口をついたのはその一言。どうやら、ミナも同じ琴を感じたらしい>>45。
不意に、彼女がポケットを探り、何かを探し始めた。
どうやら『お母さんが作ってくれたお守り』が無くなってしまったらしい]
大切なものなんだね。
僕も手伝うよ、ミナ。
[スケッチブックを取り出すミナに告げ、シャロの返答を待った]
優しい、かな?
[少し首を傾げる。女の子だったらと言われるのがいやだった。
母が辛そうにしているのがいやだった。
そんな少女の自己防衛は優しいと言って良いのかどうか解らないけれど]
僕が男の子だったらみんなが笑ってくれると思ったの。
でも、見た目や言葉をそうしても男の子になれるわけじゃ、無かったから。
[それでも気がつけば意地のようなものが混ざって、意味が無いとわかりつつも女の子の自分に戻ることは出来なくなっていて。
だからこそ、作ってもらった女の子らしいそれはとても、大切で嬉しかったのに]
…あのね。
[渡されたスケッチブックと鉛筆で、描いたのは掌に載る程度の大きさの、花柄の小さな巾着袋。
縁の所にはレースがあしらわれ、紐はかわいらしいリボン。全体に色とりどりの小花があしらわれていて……]
お母さんが、作ってくれたの。僕はそれを追いかけて、いて。
[そして、崖から足を踏み外したんだ、と。]
……ああ、そうか……
[僕はもう死んでいるんだと、そこで気がついて。でもそれを口にして良いものかどうか解らなくて視線を彷徨わせる]
じゃあ、あたしも、行くね・・・
[立ち上がり、レナが出ていった客車の扉をちらりと見て、再びウルに向き直る。]
・・・あ、これ。
[ずっと胸に抱えていた学ランをウルに差し出した。
はじめに見たときは怖かったけど、手放すとなると、なぜだか少し、さみしい気がした。
自分の存在を認めてくれた人が身に着けていたものだから、かもしれない。]
あたしも、話せてよかった。
名前を呼んでくれて、撫でてくれて、うれしかった。
絶対に手に入らないと思ってた、もう一つの“しあわせ”を手に入れられた。
・・・ありがとう。
[追いかけていた大切なもの。
貴方は貴方のまま、女の子で良いのと言う母の思い。
男の子になれたらお母さんが哀しい思いをしないと思っていたの。
伝えられなかった自分の思い。
そこに確かに幸せがあったのに、気づかないまま自分は、その幸せが詰まっているお守りを追いかけて、それを手放したらいけないと思って崖から落ちた。
高い崖を落下する速度は速くて捕まるものはなくて、もう僕はダメなのかな、と思ったのが覚えている最後。
それでも一緒に落ちていくお守りに手を伸ばして、指先が届いた、様に思えたのだけれど]
(―お母さん……ありがとう)
[母の想いに気づいたのは遅すぎたかもしれなかったけど]
これ、よかったら。
[上着から外したボタンを、彼女のほうに差し出す。
…どうしてこんなことをしようとおもったのかは、わからない。
ただ、なんとなく自分が彼女に受け取ってほしいと、
そんなふうに思ったから*]
・・・じゃあ、またね。
[受け取ったボタンをしばらく眺め、やがて覚悟を決めたような表情で、それをしっかりと握りしめると、ウルにそう声をかけた。
“また”があるかはわからないけれど。
“さよなら”とは言いたくなかった。
この汽車を降りたらどうなっているのだろう。
せっかく出会えたのに、もうお別れ。
不安や淋しさを感じないわけではないけれど、それを感じさせないように、レナが見せたような、飛び切りの笑顔で、客車を後にした。]
[そうだよ、と頷くカロラ>>57を見て、ああそうなんだ、と。何故かストンと納得出来た。
少し、悲しいなと思うのは伝えられなかった思いがあるから。お母さんに沢山沢山、ありがとうと言いたかった。
女の子の格好をした自分を見て欲しかった]
…うん。
[可愛いと言ってもらった、自分で描いたお守りをじっと見る。
自分はもう死んでしまったけれど、出来るならこれを見つけて、持って降りたいと。
夏の大三角形。星を見ながら教えてもらったそれの一角であるアルタイルがある、鷲座の駅へ機関車はもうすぐ到着する。
見つけられないままは降りたくない……]
……あ。
[諦めきれなくてもう一度、ポケットに手を入れると、さっきまで何も無かったはずのそこに小さな何かが入っているのに気づく。
それを取ってみれば……]
あった……。
[母の思いと共に、戻ってきたのは小さなお守り。
自分の幸せはここにあった……母の思いも、伝えきれなかった自分の思いも]
……私、幸せだったの。
[女の子でも、男の子でも関係なく。だけど]
話を聞いてくれて……幸せを見つける手助けをありがとう。もう、行くね。
[カロラとミナに向けてそう言って笑う。もう、僕じゃ無くて“私”で良いんだ。
ありのままの、女の子の自分で……。
椅子から立ち上がると車内にいる全員に丁寧に会釈をして。
笑顔のまま客車を後にした]
見つかったんだ…!よかった…。
[お守りを持って幸せそうな顔を見せる彼女に、心からの笑みを返す。
これを見つけたら彼女は降りてしまう。もう会えないだろうことはなんとなく分かっていたけれど、不思議と寂しくはなかった。]
[別れが怖くなかったのは、シャロ相手が初めてかもしれない。
―なんて事を考えながら。]
[夜空を駆ける鉄道は、静かに次の駅を目指すのだろう**]
ううん、もっと聞かせて?
ベニ、何も知らないの。だから、クノーのお話、もっと聞きたい。
――学校に通うことも、勉強することも、何もできなかったから。
[少しだけ思い出した自分自身のこと。
わずかに目を伏せて俯き、小さな声で呟いた自分のこと。
クノーには聞き取れなかっただろうけど、ベニ自身はその言葉に特段疑問を抱かなかった。]
…それにね。
『ヒト』に触れられて、お話出来る。
それだけでベニは嬉しいし、楽しいの。
[呟くように、かみしめるように口にすると、再びクノーの顔を見上げる。]
――だから、ベニも一緒にいていい?
[重ねた手を、少しだけ握りながら、苦笑を浮かべるクノーの顔>>6を見上げた。*]
……うん。またね。
[“またね”と告げられた言葉に、同じく答える。
この汽車を降りた先に何があるのかはわからない。
またね、と告げたこの言葉が果たされるのかどうかも]
[それでも、さよならよりはずっとこちらの言葉のほうがいい。
自分も彼女と同じく笑顔で見送ることができれば、とそう、心から思った]
[……ニイナが客車を去った後]
しあわせ、か。
[誰にともなく呟く。
少しずつ、少しずつ、あのときのことを思い出してきていた。
それは恐らく、僕もまた汽車を降りる時間が近づいているということなのだろう]
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