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[「他人の武器も作ってみたい」などと言われるかと思った、のだが]
てっきり、あ、いや、……なんも考えてなかったわ!
バカだから!俺、バカだから!
[なんだか己の思考がてれくさくなって、あはははははと笑って誤魔化す。]
旅に出たらさ、もっといろんな奴と出会えて、戦い方とか、武器の種類とか、
どんどん知ってけるよな!!
よっしゃ行くぜ!!どんどん行くぜ!!がぜん行くぜ!!!
―負けた日の夜―
「…で、結局どうすんだ?」
[…綺麗に負けた、と言えるのだろうか。
負傷は軽い物ばかりで、身体を動かすのに支障はない。
竜器に関しても、ククリは完全には壊れていないお蔭で何とか明日までには修復できそうで…]
…受けようかと思ってる。
確かに、普段みたいに慣れた土地じゃ無いけど…
それでも、一応俺は戦士なわけだしな。
人とは戦えて邪龍とは戦えないとか、根本的に間違ってるだろ。
[話題に上るのは、声をかけられていた邪竜退治の事。
…王都の北に出たと言う、川の邪竜。
得意というわけではないが相手をしにくいわけでも無い。
一日ほど下調べに使って戦場や戦術を決め、
普段と同じように生還最優先で戦いを仕掛ける。
…やる事は、何も変わらない。]
そうですね、戻って手当てとか。
救急箱はありますから。
[ それでも折角なので戻る道中に屋台での買い食いをしながらに戻るのでした。
『ワガハイも食べたいのである!』とのペチりもありましたので。 ]
−それから−
ふむ。
[プラテァド・パラ、アズゥ・アセプタ、ロサ・エンクァガル。
決勝戦に向けて仕上げられた三つの竜器の、そのひとつひとつを実際に手で触れ、軽く振り回し、魔力を循環させてその感触を確かめる。
目に見える違いはさほどでもないが、それぞれがより手に馴染み、それぞれの働きに最適化されたことが、感触で分かった]
ああ、十分だ。
サイラスとギャランにゃ悪いが、負ける気がしないね。
[に、と笑みを浮かべて告げる。
元より負けるつもりなどはないが、それにも増して、これらの竜器は自信になる。
あとは、それを結果にすればいいだけだ]
明日の試合、勝つよ。
[ここまで勝ち進んできたのだから、と、思わないでもない。
勝ち進む上で、負かした者たちから、勝利を奪い取ってここまで来たのだから、と、思わないでもない。
けれど、それよりもなによりも、今は。
この竜器を仕上げたミルファの力を、皆に見せてやりたかったし、勝利の高みを、『ウチの子たち』に見せてやりたかった。
戦う理由は、それだけで十分だ。
武器と呼ぶにはいささか珍妙な竜器を背負い、明日、グレダは決勝の場に臨む]
―下調べの一日―
[…邪龍が居ると言う川まで数刻、
更に川から少し離れた所にテントを張るまでさらに数刻。
作業を終える頃には太陽はもう頭上を過ぎていて。
テントの中での昼食は、ちょっとわびしい保存食。]
…屋台に慣れた後だと、ちょっとつらいな。
「言うな。飲み水あるだけマシと思え。」
…火、使いたいな。
「文句は邪竜に言え。邪竜が川を溢れさせてっから燃やす物が無いんだし。」
[干し肉と固焼きパンだけの食事は、地味に心を荒ませる。
…せめて火が起こせればスープっぽくもできたけど、
川周辺どころか離れた土地まで湿っている現状じゃそもそも燃やせる物が無い。
テントの中で二人して、深く溜息を吐きだした。]
ああ、そうだ旅だ!
……てっきり?
[何か、引っ掛かるものがあった。>>44
何も考えていないと言う、これは確実に何かを隠した様子。
しかし、追求はしない。
今の彼の言葉、その態度が全てだからだ。]
試合が終わってからで良いと言ったのに、もう答えか!
よーし、ならばその為の準備もせねばならん!!
一回りして遊んだ後は、急ぎ戻って試合の準備に掛かるぞ!
旅の荷物の点検は任せろ、おやつは買い込むなよ!
[財布の細工、それから武器の再点検。
そして―――]
うむ、頼んだぞ。
[利き腕の負傷はさすがに放置は出来ない。
筋を痛めた程度であるから、消炎の薬草などを使えば数日で完治はするだろうが。
ちなみに買い食いには当然参加した。
戦えば腹が減るものだ。
試合に参戦しただけあり多少のおまけを付けてくれる店もあって、ありがたく頂戴した]
『ところで、あの重りはいつ外すんですか。』
今晩に決まっているだろう。ベルトと腕の分だけだがな。
ブーツの分は踏ん張るのに有効でもあるからな。
[今までの時間を共に過ごす中で、悪戯に付けた重りの数々。
それを夜なべをしながら外す事が、本日最後の男の仕事となる。]
−決勝戦当日・試合会場前−
[呼び出されるのを待つこともなく、ここに立っていた。
背には、ミルファとカティ、アルゴル。メリッサはどうだったろう]
さて、そんじゃ行ってくるよ。
[ちょっとそこまで、と続いてもおかしくないような気軽さで告げる。
気負う必要はない。できることを、できる限りやりきるだけだ]
―――宿屋『煙る水かき』亭の戦士、グレダ・ナクピアガ!!
今日は勝つためにここに来た!
御前試合の勝利を、竜王様と、ウチのミルファに捧げるために!
全身全霊で以って戦うことをここに誓う!!
[戦士の、ここ一番の大舞台を前にした口上を声高に告げ、そうして、試合会場へと足を踏み入れた]
―最終試合・煉瓦の町並み―
うおおおおおおお!体がすっげえ軽い!!
こんなに軽いのは何年ぶりだ!?!?
やっぱ美味しいもん食べて良く寝るとちがうなあああああああああ!!
[まさか今までさまざまな部位に重りがしこまれていたとも、そしてそれが昨晩にはずされていたともしらず。
がっしゃんがっしゃんと飛び跳ねてから、ポケットから紙を取り出し]
ええっと……
大盾は、火風、ロギ!
戦鎚は、火山鳴動、スルト!
連接棍は、溶岩流、ユミル!
[あんちょこを読み上げ、再びポケットにしまい、]
グレダさん、よろしく頼むぜ!!
うおおおおおおおおおおおおお!!やるぜえええええええええええええええ!!
[三つの竜器をたずさえて、戦いの舞台へと]
さてっ…と。
[こんこん、と、ロサの感触を確かめるように担いだ肩の上で動かしながら、辺りを見回す。
レンガの町並み。
王都の町並みとよく似ているようで、その実、王都のどことも違う家々。その配置。
ここでは、地の利は働かない。
幸いにして、井戸や水路、広場の噴水など、水場もちらちらと見え隠れしている。
特別不利、ということもなさそうだ。家々のひとつひとつには薪置き場が設けられ、火を起こすにも困らない様子を見るに、どちらが有利、不利といったものではないのではないか。そう思える]
[その日も、豪勢な夕飯の後には貸し工房に引っ込んでは
竜器の徹底的な修理に打ち込んだ。
少し重さを増やそうかと思ったりもしたが、流石にやめた。
しかし互いが修行に励んでいた頃……
「これが持てたら初めての武器はお前にやる」
と言って、悪戯で基本の戦鎚よりも89kg増したものを
渡した所、平気な顔をして持ち上げていて
「あっ、これまだまだいける」
と調子に乗ったのを思い出して、少しばかり悪戯心が
疼いたのは秘密にしておきたい所だ。]
―戻りました―
……うーんと、これで良し。
動かしてみてどうですか?
[ 怪我自体は大げさでないから、薬草を柔らかい布で抑える湿布のような処置をしました。
まぁ見た目が今一なのは愛嬌で許してほしいです、うち。 ]
―決勝戦・観戦席―
フ。
やはり軽いみたいだな。
『1kgとはいえ、それをいくつも付けて生活していたんですから
当然でしょう。貴方も酷い悪戯をするものです。』
何、俺達には必要なことだ。
俺だってきちんと付けているのだから。
『本当に貴方達は馬鹿ですね…あ、褒めてませんから。』
[相棒の姿を遠目に見ながら、満足そうに頷く男。
対するグレダの方も万全のようで、男の笑みは更に明るくなる。]
─ 決勝戦当日・試合会場前 ─
[思った通りの組み合わせが発表される。
グレダとサイラスさん……これで、竜王御前試合の最強の戦士と鍛冶師が決定するのだ]
グレダ……。>>49
行ってらっしゃい。
一番前で、見てるから。
[ぎゅ、とアルゴルを抱っこして、そう伝えた。
いっぱいいっぱい言いたい事はあったけど、どれも違って、
巧く言えなくて、だからシンプルなことだけ]
―夕方、仮設拠点―
…動かないな。
「状況?それとも邪竜?」
ソレどっちも一緒に動くだろ。
…しっかし、最後の目撃情報だとこの辺に居るはずなんだけど…
「…邪竜の習性って、姿と同じなのかね?」
[相棒のよく分からない言葉に、相棒龍と一緒に首をかしげる。
…そもそも言葉の意味からしてよく分からないし。]
「いや、さ。今回の邪竜、蛇みたいな姿で鱗は目立たないって話だったからさ。
…少なくとも、蛇だったら水中に住む事はあんまりないわけだ。」
[カティちゃんはわたしの服を握っている。
なんかここ数日で、カティちゃんがこのポジションにいると安心するようになってしまった。
不思議な感じだ]
[メリッサは会場のどこかへ消えて行った。
タッグ解消の組み合わせが、何人かいるようで、そういう鍛冶師に声をかけてみるそうだ]
[試合開始だ。]
[初めて使ったときよりも、連接棍がよく手になじむ。
大盾も、戦鎚も、使えば使うほど体の一部のように感じる。
大盾を背に背負い、戦鎚と連接棍を構え、
たったったと駆けながら地形を把握する。
石の廃墟で戦ったように周囲のものをいたずらに壊しても、
逆に己の足場を悪くするだけか、とは思うのだが。]
よっしゃ。
暴れるぜ、スルト!!
うおおおおりゃあああああああああ!!
[移動しながら地に思い切り戦鎚を振り下ろすたび、地震が引き起こる!
その地の下に流れてたと思わしき水路から、ぷし、ぷし、と小さな水しぶきがあがっていく。]
[試合会場には、不思議な街並みがセットされていた。
どこのものでもない町。人が住んでいないのに、住んでいたような形跡だけがある町だ]
『どこかにある地形をコピーする魔法じゃないかな?
これがそうだとは断言できないけれど、
そういう魔法があるというのは聞いたことがあるよ』
……へえ。
わたしの他にも、攻撃魔法じゃないのを込める鍛冶師がいるのね……。
『何言ってるんだ。そんなの当り前だよ。
自分だけなんて思わない方がいい。
試合じゃない場所では、竜器の上限なんて決まってないだろ。
一本くらいはそんな物を打とうかって気にもなるさ。
……ましてや、竜王付きの鍛冶師ならね』
[わたしは恥じ入って尻尾を巻いた]
それで?
[邪竜なんだから普通の生物の生態考えても仕方ないと思うんだが…
どうせ暇なのだし、退屈凌ぎも兼ねて話の続きを促す。
…まぁ、とりあえず最初の言いたい事は分かった。
この相棒龍、普通の動物には似てないからな。和むけど。]
「…はい。細長くて、鱗が目立たない川に住む魚で思い浮かぶのは?」
…ちょっと待て。アレだとしたらサイズが根本的におかしくないか?
「…いや、さ。確かアレって夜行性の魚だったなぁと。
おまけに、湿ってさえいれば陸でも普通に生きられる。」
いやいやいやいや。邪「竜」だろ?邪「魚」じゃないんだし…
「…まぁ、無いとは思うけどな。
単に、話に聞いた大きさのアレだったら竜っぽいなと思っただけだし。」
…蛇みたいな姿の邪竜であってほしいと願うよ。切実に。
― 相棒の家 ―
[ソレックス>>+22に言われて、数度右腕を曲げ伸ばしする]
うむ。痛みも和らいでいるし、問題ないよ。
ありがとう。
[少し不恰好ではあるけれど、大事なのは見た目ではないし、何より相棒が施してくれた処置だ。
笑顔で礼を言い]
はて……これからどうするかの。
[御前試合という当座の目標は達成したものの、優勝には手が届かず。
大きく漠然とした目標はあるが、そこに至る道筋はまだついていない]
ソレックス殿は、何か希望はあるかのう?
[結局、相棒の方にそう問いを投げることにした]
ふむ。
[駆けるサイラスを見やる。戦槌を振り下ろしながらの進行は、地を揺らし、水を吹き上げさせている。
意図するところは読み取れないが、無意味ではない。
そう思っておくべきだろう。
サイラスは、その機転でジミーを下したのだから]
そんじゃこっちからも…
[ずぉあ…。
手にしたロサに魔力を込めれば、さらに効率の上がった『集める』魔力によって、地から噴出した水、噴水に湛えられていた水、宙を漂っていた水、そうしたものが掻き集められ、空中に水塊を作り上げていく。
腰に下げたパラへと魔力を込める。
集めた水気が、ひとつの大きな水塊となる、その前に。
中程度の無数の水球を、空中へと形作る]
行くよっ!!
[ロサをアズゥへと持ち替え、宙に浮かべた水球たちめがけ、振り回す。
第一回戦で、アサドとの試合の初手で見せた、水塊の射出。
それと同じ要領で、今は、無数の水塊がサイラスへと打ち出されていく。
サイラスの膂力とギャランの竜器ならば、破壊も防御もたやすいだろう。
けれど、それでいい。
自らの撃ち出した水球たちのあとを追うようにして、地を揺らすサイラスの元へと、駆け込んでゆく。
揺れる足元が多少心もとないが、パラとロサの魔力があればなんとでも対処は可能だろうと。
そう信じ、今は足を進める*]
……うーん、うちもそもそもお祭りに出る事が目的でしたし。
これと言っては無いんですけれど。
[ 実績と信頼、その足がかり。
御前試合という晴れ舞台、実績は先の試合で見せたとおり。
まぁ贔屓目に見てエステルさんの強さが合っての物ですが、これから先少しはうちに任せてくれる人も出てくるのではないでしょうか。
そうして、信頼を得ていけたらな、とうちは思うのです。
竜器を創る事が出来ると、うちの自信にも繋がりましたし。
だから、その行為にはうちは応えなければいけません。 ]
――その、ちょっと前にエステルさんの出る理由、聞いたじゃないですか。
そしてさっきも言ってくれましたよね、うちの造った竜器を信用してくれたって。
だから、だから。
ちゃんと、全部。教えてください。
そのくらいの権利は、うちにあるはずです。
エステルさんの『相棒』、ですから。
[全ての水がグレダのもとへ集められ、無数の水球がこちらへと打ち出されてくる。
水路から水も吹き上がらなくなり、新たにわき出す様子も無いことを確認して戦鎚と連接棍を背にさした。
薪と思わしき木はしめり、火をおこすには向かないだろうが
そもそも男は魔法で火をおこすことができないので気にしていない。]
うおっとっととおおおおお!!!
[大盾の湾曲した方を相手に向かって構え、そこで水塊を受け止めて行く。
直撃はさけられているものの、男の周囲はみずびたしだ。
ふんばっているとはいえ、男の背がじりじりと壁においやられていく。
グレダは集めた水球をほとんどこちらに向けているのだろう。
がん!がん!と戦鎚と壁が激しくぶつかりあう音がする。]
[だからこそ、今!]
行くぜロギイイイイイイイイイイイ!!
思いっきり吹き飛ばしちまえええええええええ!!
[大盾の術『ロギの嚔』を発動すれば、
強烈な熱風は瓦礫を吹き飛ばすと同時に、一瞬で水を乾かしていった!*]
うむ、そうか。
[駆け出しらしい答えに頷く>>+26。
結果は少し残念だったけれど、強敵相手に善戦することで、きっと竜器の素晴らしさを宣伝することは出来ただろう]
少しでも役に立てたなら良かったがの。
[そう呟いた所で、ソレックスに問われて>>+27]
そうだな、そろそろ頃合いであろう。
少し長くなるが、聞いてもらえるかえ? 『相棒』。
[言って、椅子に座り直した]
……はい、何時間でも付き合います。
[ 同じく椅子に座りなおして、聴く姿勢に。
ロンディーネも頭の上の定位置ですが、姿勢は神妙そのものでした。 ]
……サイラス!!
『口出ししないのでは無かったのですか。』
うむ、口出しはしない!!
だが名を呼ぶくらいは許せ!!
[相棒が戦鎚で地面を叩く度に吹き上がる水しぶき。>>57
一体何を思ってそうしているのか、全く想像が付かないが
男は信じる。
決してそれが無駄ではないことだと。]
やはりグレダ殿は何ものにも臆する事無く向かい来る!
そしてそういう時は…次の一手を既に行おうとしている。
頑張れよ、サイラス…!
[足場が不安定な中であっても止まらずに駆けるグレダに
追撃に対する防御をと願ったが]
『大丈夫ですよ、ほら。』
[スズメはあくまでも冷静に熱い。
嘴の示す先、起こった熱風の及ぼした影響に男は目を見張る。
そして同時に、例えようも無い嬉しさがこみ上げて来て
ほんの少し目頭が熱くなった。]
――私の故郷は、『禁域』と呼ばれる森でのう。
泉を棲み処とする竜と、その加護を受けたエルフだけが住んでいて、他の者との交流がない土地であった。
この王国とも離れた場所であったから、竜に関する考え方が、こことは随分と違っておったのだよ。
私の故郷には、『武器』としての竜器がなかったのだ。
[言いながら、故郷にいた頃の生活を思い出す。
エルフ族は魔力が高い。
そのため魔法の媒介となり生活を便利にする類の竜器は、むしろ他の地より豊富にあったかもしれない。
ただし、それを竜に向けるなど、誰一人考えもしなかった]
森の自然を護り、悪い心を抱くことなく過ごしていれば、竜が邪竜に変ずることはないと考えていた。
逆に言えば、竜が邪竜と貸したなら、それは何らかの罪の報い――その時は、里や森と運命を共にせよ、とな。
[実際には、長い年月の積み重ねもまた、竜を邪竜へと変化させる。
しかし、それはひとつの里に歴史が生まれるには、十分な期間であった]
里が他者の侵入を阻んだのも、『悪い心』の持ち主が入るかもしれないと考えてのことであった。
無論、私も里の教えを信じていたし、働ける歳になってからは森の警備に当たることもあったよ。
だが、その時にのう。私はある男――鍛冶師に、出会った。
[脳裏に浮かんだのは、試合の間保管してもらっていた竜器のこと**]
それが魔導弓『光陰』の制作者。そして私の、夫となる男であった。
―夜、仮設拠点―
…鰻で無かった事を喜べばいいのか、
十中八九捕捉されてる事を嘆けば良いのかどっちだろうな。
「…少なくとも、捕捉されて即攻撃ってのが無かった事を喜べばいいんじゃないか?
…まぁ、近かったら多分叩き潰されてたんだろうけど。」
[此方を睨んだ上で川に戻って行った邪竜を見て、
テントを片付けながら溜息を吐く。
…今は襲ってこなかったが、既にこちらは見つかっている。
そのままテントを張って居たら、下手したら川が此処まで伸びてきかねない。]
「…で、あれをどう見る?」
外見的には蛇型の普通の邪竜だな。
鱗が目立たないって話だったのは、水を体表に纏って膜を作ってるからだ。
襲ってこなかった理由は、土に触れて膜が剥げるのを嫌がったんだろう。
…最も、膜が攻撃のための物か防御のための物かは不明。
現状の分析はこんなとこで。
「…で、対処法は?」
あっちの攻撃手段も分からん以上は微妙だな。
魔法にしても、水の邪竜に水の魔法ってそもそも効くと思えん。
「…つまり、やる事は単純か。」
…膜を如何にかして短剣を突き刺す。
うん、単純すぎて嫌になるがね…
[…それをどう実行するか、が問題なのだし。
二人そろって、小さく溜息を吐いた。**]
その手はもう見せてもらったからね。
[複数の水球に対する対処として、『ロギの嚔』は十分に想像できる範囲。
むしろ、それを誘うために水球を無数に分けたと言ってもいい。
水は、熱されて乾く。わずかばかりの水ならばそれで終わっていただろう。
けれど、サイラスに向かっていたのは無数の水球。
熱され、蒸発し、気体となった水は行き場を失い水蒸気となってあたりに充満する。
と同時に、水の気化熱はロギの熱量を大きく減衰する]
パラ、頼むよ!
[水気、湯気を留めるのがパラに込められた魔法。
殺到する熱風は水気に熱量を奪われ、空中に圧し留められた水蒸気が壁となってふわりとした温風へと有り様を変える。
とはいえ、吹き飛ばされてくる瓦礫を推し留める効果までは、水と水蒸気の壁に期待できない。
アズゥで防ぐか?
否。足を止めての打ち合いでは余りにも不利。
回避する?
否。水蒸気が視界を塞ぎ、飛来する瓦礫を見つけることは困難だ。
ゆえに、避けるのではなく、逃れる。
瓦礫が飛ばされることの予想できる範囲の、そのさらに上方まで。
『ロギの嚔』の、その発動に気がついたその瞬間に、最初の跳躍は始まっていた。
足場は、水だ。
エステルとの試合でその頭上を取ったときと同様にして、水かきの足でロサが作り、パラが留めた水塊を足場に、跳躍を繰り返す]
ッ!
[その途中。宙へと逃れようとする肩めがけ、瓦礫のひとつが飛来する。
けれどそれは予想できた痛みだ。
声を上げずにこらえ、跳躍のためにからだを動かすなかで損傷を確認する。
よし。
痛みはするが、動かないわけではない。肉と、あるいは血管を痛めはしただろうが、筋と骨はしっかりと動く。
そのはずだ。
サイラスは、地面を揺らしこそすれ、破壊によって重量のある瓦礫を作り出しはしなかった。
今飛来するのは、街中に雑然と置かれた、比較的小さく軽い有象無象。それを知ってこそ、『ロギの嚔』を誘ったのだから]
お返し、させてもらうよっ!
[降らせる声は頭上から。
ロサの魔力に呼応して、水蒸気となって散った水気が集められ、サイラスの頭上で再び水塊を為す。
そのことは、視界が晴れていったことでサイラスにもすぐに知れただろう。
だから、隠すこともせず、声を降らせた上で。
熱風に熱され、熱を帯びた水、否、湯が、今度は一塊の巨大な水球となって、頭上からサイラスめがけて叩きつけられた**]
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