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―試合会場―
[ 取り戻すべき憧憬の名を付けられた竜器を振るう彼女。
その姿はうちにとってすごく眩しいものですけれどその深い理由も、まだ。
けれど今は。
今はうちの役割を、全力でやるだけです。 ]
……うちの道具は、折れず曲がらず錆びず、長く使えるのがモットーです。
だから心配せず存分に、使ってください!
[ 叫ぶ、うちの精一杯。
終わったらちゃんと全部聞こう、相棒として。 ]
あっ……!
[ふたりの姿は砂煙の中に紛れて、はっきりとは見えない。
しかし、漂う砂煙が突然爆発した。
水柱のごとく立ち上がる砂柱。
その中心には、タライ<アズゥ>に乗ったグレダ]
グレダの体重だけじゃあんなふうには……、
そうか、水を溜めたんだ……!
[しかし、転がったエステルから、チェーンが伸びる>>42]
グレダ、危ない……!
[しかし、次の瞬間、
グレダは金属栓<パラ>を伸ばしていた]
[シャアアン!
金属の音を立て、似たような武器同士がひとつに絡み合う。
遠隔攻撃がメインっぽく見えるエルフ戦士と、
飛び跳ねたり走ったりが得意なグレダと。
二人が共に、一瞬動きを止められて]
[お互いに鎖を離すのか?
それとも、引き寄せあい、接近戦に持ち込むのだろうか?
次に動いたのは……?!]
/*
定期的に相棒さん可愛いを呟くだけの簡単な灰。
原稿作業を進めつつ、ゆるっと。
しかし今回の村は可愛い人が多くて幸せですね!
ソレックスさんとか掠ってもいませんが、お会い出来たら
いいなあ…。何かしらのギャグが飛んで来る事を
期待しております。
『あれ、とはエステル殿の事でしょうか?
パッと見ただけでは見当が付きませんが…砂を利用して
いるところから見ると、恐らくそれに近い何かでは。』
うむ。
俺もそうだろうとは思っているが、もう一歩踏み込んだ
何かが足りん。砂…ではなかろう。
ただの砂であったならば、サラサラの砂を好む子供達の
アイドルになれるがな。
[砂場で遊ぶ子供達を思い浮かべ、それはそれで楽しい事だろうと
ほんの少し羨ましがったのは此処だけの話だ。]
[ 砂が舞い、おかみさんが空中を駆ける。
それにしても、それにしても。]
……モップと、タライだよ、ね?ロンディーネ。
[ 因みに最後の1つがお風呂の栓だとは、流石にわかりませんでした。
『確かに、だが武器でなくとも一流よ。』との見分ですが、うちにだってそれは十二分に見て取れます、勿論戦士と鍛冶師両方が。
それでも、不思議なのは不思議なのでした。
そんな事を考えている間にも、鎖が交錯します>>57。 ]
― 西の村・宿屋 ―
[鞘の打ち込まれた頭をさすりながら、宣言する]
これより我々は錬鉄の修羅となる。
あの邪竜を倒す剣を作り出すんだ。
[そして、計画書を紙に書き下し壁に張り出す。
その計画書を見て、部下達は目を丸くするが、すぐさままた職人の顔になる]
個々に与えられた職務を遂行してくれ。
[互いの手にした武器が絡み合う。>>57
横たわった姿勢から腕が予想外の方向に引っ張られて、引き連れるような痛みが走った。
それでも、まだ手は放していない]
く……。
[勢いで、僅かに右肩が持ち上がる。
一瞬で引き合いの勝負が決まるほど、膂力に差はなかったようだ。
しかし肩を痛めた状態では、どの道勝てる見込みはない]
すまぬ……ソレックス殿。
[呟きは、応援を投げてくれたソレックス>>55へ、これからすることの詫びを籠めて。
まだ弓を握ったままの左腕を砂に着く。
グレダがまだ引っ張り続けているなら反動で、先に放されてしまったなら無理矢理に、体を起こす]
―第三試合を見ながら―
[またもテンションのあがっているらしい相棒に]
いやー、すっげ眠れた!!夢も見なかったわ!!
[と、すっかり元通りになった声で返す。
歩き売りを呼び止め、タイムオレンジのアイスキャンディーを買い、それをかじりながら]
エステルさんの司る力、なあ〜〜。
俺にはわかんねえよ〜〜。
[と言いながら、首をかしげる。]
あの砂って、やたらピカピカきれーに光るな。
[なんてったって昨日は砂の巻き上がる真っ只中にいたのだ。]
[左手の弓を前方に。痺れる腕を背中に回し、矢を一本引き抜いた]
――弾力増強。
[矢を番え、弦の内の鋼線を、魔力により強化する。
狙う場所はグレダの手許付近――竜器である『パラ』の鎖の穴]
[竜器を手放すことは、試合の敗北条件の一つ。
このままでは自分が劣勢と見做されるかもしれない。
だから――]
[グレダの手から鎖を奪い砂に縫い止めるべく、その一点を狙い矢を放つ]
/*
それにしても相棒さん、毎日必ず何かを買って食ってるねwww
今日はギャランも何か買ってみようかな、合わせたい。
そういや、もう少し武器の能力について描写入れておいた
方がよさげかしら…。
ウチらんところは魔力に頼らない、どっちかというと
相棒さんの膂力と体力、それから武器の強度に頼った
描写に近そうだし。
どんぐらいの素材で、どんぐらいの重さで、どんぐらいの
大きさなのかは明確にしておかないといかんちゃか。
[鎖と鎖はぶつりあった。
これで間合いが離されることはない]
…っ
[そこへ放たれる一矢。引き合いに力を込め、可能ならばその力を以って宙へと舞おうとしていた、その出鼻がくじかれる。
ならば、パラを握った手を離す。
むやみに力を加えるよりは、力を込めずにいなした方が、破壊からは遠ざかる!]
あと一手!
[パラを手放しながらの跳躍とともに、エステルの背後を狙う]
さ、行くよ!!
[加えるのは連撃だ。跳躍の間にアズゥからロサへと持ち替え、その魔力によって、先刻アズゥに溜めた砂塵とともに連撃を加える。可能ならば、砂塵のその流れに併せ、パラを回収したいところだがー――!*]
[男も相棒に合わせて歩き売りを呼び止め、シューアイスを
購入。口に咥えているのでスズメが啄ばめない仕様だ。]
ふぬ。
あんへいほ おはえはは。
(安定のお前だな)
ひはひ ひあひあひへいふほは ほういう
(しかし、キラキラしているとはどういう)……んぎゅ。
どういうことか。
[エステルの狙いが何処にあるのかが見えない。>>62
まさか鎖の穴を見ているなど誰が解るのか?
本日は海の男スタイルで片足を適当な所に置いて立ち、
試合の様子を目を凝らして見つめているが、舞い上がる砂が
時折視界を遮ってしまうのが難点だ。]
グレダ……グレダ……!
[相手の攻撃によってか、読んで先回りしたのか、
パラがグレダの手を離れる。
大丈夫、まだ大丈夫……。
グレダの一番得意は棒……ロサだ。それがあれば、グレダは負けない]
[握った拳が、手汗でびしょびしょになっていた。
わたしは会場から視線を離さずに、ショートパンツで拭う]
[グレダもまた、『パラ』から手を離す。>>63
矢はその鎖を掠めるように当たったが、明確な傷はつけることなく、僅かに落下位置をずらしたに留まった]
――速いのう。
[こちらの背後へ回る跳躍。
取れる手段はたった一つ、振り向きつつも右手で鞘から山刀『幽谷響』を抜く]
……ぐっ
[『ロサ』を受け止めた右手から肩へ、衝撃が響く。
連撃を有効打にしないよう『幽谷響』を振るい続けるけれど、それが限度だ。
立ち位置はじりじりと下がり、グレダの望む位置取りに追い込まれていく*]
まだ…
[連撃の合間を縫って、パラを掴み取る。
パラをその手におさめれば、また再び魔力を込めることができる]
まだ行けるだろっ!
[そう声を上げたのは、自らの竜器に対してか、エステルに対してか。
回収したパラに魔力を込め、空中に停滞させた砂塵によって退路を断ちながら。なお連撃の手は休むことはない*]
/*
膂力は互角、技巧は僅差でエステルが上、だから、エステル有利で進めてもいいんだよー…?
…さ、エステル。どう出るかね?
せっかくだから、劫火の鍛冶師 ギャラン は エルフの戦士 エステル に投票するぜ!
― 西の村・夕暮れ時の鍛冶場 ―
…………。
[リーマンは金台の前に座り、瞑目し、イメージしていた。
これからの作業のイメージを丁寧に作り上げていた。
材料は概ね揃っている。
ここは、村に一つだけある鍛冶場である。
リーマンはここを借り受けて、【アル=サイフラ】を超える刀の作成に取り掛かろうとしていた]
俺は……出来る。
[リーマンは自分に暗示をかけるかのように、そう呟く]
[ 押されてる、けれど。けれど。
まだ、凌げている。
まだ、負けてない。 ]
……まだ、まだまだ。
[ 喉が、張り付くような錯覚。
身体中が、熱を持ったように。]
まだ、行けますっ!
[ 声を、張る。
掻き消されても、掻き消されてもうちは。 ]
[鉄を熱するための炎が煌煌と、リーマンの怜悧そうな顔を照らす。
その顔に汗の粒が浮かんでいるのは、炎の熱だけのせいではない。
恐怖心。
それが次々に湧き上がってくるのだ。
ハンマーを持つと、竜の角灯を持つと、恐怖心が湧き上がってくるのだ。
もしかしたらこれは、あの邪竜の呪いかもしれない]
こらえろ!!
[自分を叱咤する。やらねばならないのだ。この仕事は]
お……
[砂塵が周囲を取り囲む。
距離を取るという選択肢は、これで断たれた。
明らかに、自分が不利な状況。だが]
応!!
[グレダの叫びを、叱咤の声と受け止める。
まだ、諦める訳にはいかない]
[パラに絡み付いていた『清流』が、回収の動きで一瞬跳ね上がる]
そこ――!!
[左手の『射陽』を腕に通すようにしながら、『清流』に向け手を伸ばす。
一瞬気が逸れた瞬間にも、連撃は留まることなく加えられるだろう。
『幽谷響』と、右腕全体までも使って、それを受け止める。
もうこの試合の間は右手を攻撃に使えなくなろうだろうが、覚悟の上だ]
[あの邪竜は危険だ。速やかに討伐しなければならない。
それにコンテナの中で延命させている竜も、もう一刻の猶予も無い。
やらねばならないのだ]
……よし、やるぞ!
[覚悟を決めて、作業に取り掛かる。
材料は概ね揃っている。
鉄、胴、金、白金、銀、ニッケル、チタン、etc。
それから聖没、無至、竜滅の三つ子の剣]
[左腕が『清流』の柄に触れる。
掴んだそれを、狙いも何もなしに振り回す。
利き腕ではないから、器用に扱うことなど出来ない。
だが、魔力を流すことは出来る]
砂よ――私に従え。
[周囲の砂塵の支配権を取り返そうとする。
囲まれたという事実を好機に変えるしか、今は方法はない]
我が竜器の力にて、竜の息吹となれ。
[『幽谷響』が手から落ちる――否、落とした。
右手を左手に添えるようにして、ありったけの魔力を籠める
これが、最後の勝負だ]
――サンドブレス!!
[それは竜の力を純粋に魔法へ変換した、魔法戦士にとっての最大奥義。
生み出された横倒しの竜巻は、周囲の砂を巻き込みながら、グレダに向けて殺到する*]
なんていう……。
[なんていう戦いだろう?
戦士という存在は、なんて高潔で純粋なんだろう。
戦う。
己の信念を通す。
その為に、2人の戦士が己の技術を尽くし、
竜器の可能性を引き出し、
魔法を放って、
そして戦っている]
[ここにいるのは、気のいい「女将さん」ではなくて……、
「戦士」グレダ]
[そして相手も。
周りの観客の話を漏れ聞くに、エルフの女性だということだ。
普段は、森に潜み、弓と魔法を扱って過ごしているはずだ。
こんな砂浜で。己の身を削るような戦い方は本分ではないだろうに。
それでも、その透明な闘志には何一つ欠けはない]
[まずサイフラが使用するに適正な重量と長さを確保するために、聖没、無至、竜滅を炉で溶かして、一本の刀の材料とする。
これは【アル=サイフラ】以上の魔力の伝導効率を確保するための処置でもある。
この三本の剣とサイフラの相性は決して悪くなかった。いや相性が良過ぎたために悪い結果となったわけだが、その特性を活かさぬ手は無い]
砂っつーか火山砂っぽいんだよなあ。鉱物っぽい。
あれってさ、たまに水晶っぼい砂利見つけるとテンションあがるよな〜〜。
[昔の遊びを懐かしみつつ、ぼやいたら、たまたま相棒への返事になっていたようだ。
アイスキャンディーをスズメにおすそわけ。
エステルの鋭い一撃>>62を見れば]
出力がはねあがったなあ!
今まで手加減してたってことはないだろうし……?
[再び首をかしげつつ。]
[今度はグレダの連激に目を見張りながら]
やっぱ魔法をおもっきし使えるっていいよな〜〜。
つうか、グレダさんはバランスがいいんだろーなあ。
[先程からのグレダの戦い方が羨ましく、アイスキャンディーの棒を口ではさんでぴこぴこゆらす。]
[恐怖に耐えるために食いしばる口から、バキリと言う音が鳴り、血が一筋流れる。奥歯が噛み砕かれた音だ]
次の工程……。
[【アル=サイフラ】と同等以上の合金を作るために、材料を0.1%の精密さで、混ぜ合わせて炉にかける。
300年も前の技術で一体どのようにして、あれほど緻密な混合を行ったのやら。などと思いながら、作業を進める]
「…………」
[リーマンの作業をミコがいつも通りに、表情薄く見守っている。
何も言っては来ないがリーマンにはそれが励ましとなる。そうだ。いつもと何も変わらない作業だ]
次の工程だ。
せっかくだから、巨力の戦士 サイラス は エルフの戦士 エステル に投票するぜ!
……っくぅっ…!!
[殺到する竜巻。その中心にあって、退くことはない。
現役で背に守るべきもののあったころと違って、守らなければならぬものがある戦いとは違う。
けれど、その背は見守るもののある背だ。
それらの皆に、恥じ入るような戦いはしたくない…!!]
―――おぉぉおおっ!
[退きはしない。その一念でロサを繰り出す。
魔力はパラに。停滞の力でもって、竜巻の力をわずかなり減衰せんと。
同時に、魔力はアズゥに。『異物を祓う』魔力によって、竜巻からわずかなり身を守ろうと。
そして同時に、魔力はロサに。
水気と砂塵の力を得て、わずかなりと繰り出す一撃に重みを加えようと。 中空だったその柄に、ありったけの水気を満たしながら、エステルの竜巻の中心、射陽へと、狙いを引き絞る―――!!]
[灼熱した合金にハンマーを入れる作業に入る。
しかし、手に取ろうとしたハンマーが手からするりと抜け落ちる。
満足につかむことが出来ない]
くそっっ!!!
[合金を灼熱させ続けると不味い。強度がおかしくなる。何とかしなければ]
ミコ!! 頼む!!!
[相棒竜のミコはすぐさまリーマンの意図を理解する。
包帯を使って手をハンマーに縛り付け、無理矢理にリーマンにハンマーを持たせる]
なるほど、鉱物か!
流石サイラス、やはり見るところはしかと見ているな!
[砂に混ざるものの事を失念していた。
相棒の言葉を受けて、至極納得いったように頷いて]
よく、その水晶のような砂利で大きなものを見つけようと
足を運んだものだ。
誰とあたるのかはわからんが、少しばかり注意しておいた
方が良いな。
水にせよ、鉱石にせよ―――。
[相棒は見ていないようで見ていて、そのひとつひとつの
詳細を忘れずにその思いに刻んでいる。
男は、少しばかり思考を試合から外す。]
[最大魔法を前にして、グレダは退きも逃れもしない。>>75
竜巻の中心へ突き進む攻撃。
見えてはいても、かわすことは出来ない。
全ての意識を媒介たる竜器、一点に集中しなければ、竜の息吹は放てないのだから]
[つまり最後は、グレダの竜器がこちらの竜器に到達するか否かの勝負。
自身に出来ることは、魔法の出力を保ち続けることのみ]
(いやいや、御前試合が終わった後の事はまだ考えるまい。)
[男の頭に描かれたのは、これから先に歩く道。
自然に恵まれた、それでも小さな集落でしかない故郷に
このまま帰るのが惜しくなった。
広い世界を歩いてみたくなった。
相棒と、スズメと三人で。]
グレダ……!!
[突如湧き上がる巨大な竜巻。
すごい。
すごい、ここまでの大魔法……!
相手が奥の手を出してきたのだと、わたしは知る]
[アルゴルを抱き寄せて、ぎゅうと握る。
背中に、メリッサの手が置かれた。
ふと見れば、わたしの服をカティちゃんが掴んでいる。
皆居る]
ここで見ているよ……!
[そうしてどうにかハンマーで合金を打つ。
どうにか打つことは出来る。
しかし合金を打つたびに邪竜に自分が殺されるイメージが過ぎる。
それそのまま邪念だ。
鍛冶師の師は『邪念は武器の出来を鈍らせる、無心で打つのだ』と言った。
このような邪念まみれの錬鉄など、なまくらを作ることと同義だ。
しかし今のリーマンに無念の境地など遠すぎる]
ならば逆に考える!!!
[悪いイメージが湧き上がるたびに、それに対処する方法を瞬時に考える。
邪竜のイメージが襲い来るならば、邪竜に打ち勝つイメージを模索する。
模索して打つ。模索して打つ。模索して打つ]
[相手の奥の手に対して、こちらの奥の手はずっとずっと地味だ。
デッキブラシ<ロサ>の柄は中空になっている。
それは強度よりも取りまわしやすさ、軽さを取った結果だ]
[だがその構造は、思わぬ裏技を生んだ。
「集める」魔法と組み合わせ、中身を水で満たせば……、
必要な時、必要な間だけ、大重量を持った鈍器と化す]
[戦闘が後半にさしかかり、ロサの攻撃の重さを知っているほど、
突如重くなったそれは……]
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