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歌手 ソランジュ は、冒険家兼フリーライター トマ を占った。
次の日の朝、結社員 シュザンヌ が無残な姿で発見された。
《★占》 冒険家兼フリーライター トマ は 人間 のようだ。
死は恐怖と疑惑を生み、廃墟の町に集った人々の間に疑心暗鬼が生まれた。
猶予の刻は終わり、あらたな滅びが始まる。
現在の生存者は、歌手 ソランジュ、冒険家兼フリーライター トマ、旅人 ガイ、学生 ポーリーヌ、大学生 ニコ、宿無し ザジ の 6 名。
>>1:181
――…異変。
[言葉を飲み込んでみるものの、うまくいかない。
シュザンヌの言葉を、ただ反芻することしかできなかった。]
わかりました。
いえ、自分には何が何だかよくわからないですけど…。
でも、貴女が必死になって何かを伝えようとしている…その事実を無下にすることはできません。
[肩で大きく息を吐く。]
まったく――…「恐怖」がどこかに潜んでいるっていうのに、その正体がわからないなんて、厄介だ。
ありがとう、シュザンヌさん。
いろいろあって疲れたでしょう?
今日はゆっくり休んでください。
男の自分がここにいたら、ゆっくり休めなくなっちゃいますから、そろそろ失礼しますね。
[いつもより雑な足音を立てながら、階段を降りる。
口に煙草をくわえ、ぼーっとした表情でシュザンヌの言葉を頭の中で反芻する。]
――…さっぱり意味がわからん。
「恐怖の元」が分からないのに警戒しろだなんて…どこをどう警戒すればいいのやら。
[ポケットからライターを出し、手の中でくるりと回す。]
灰皿、どこだろ。
―旧バンクロフト邸エントランス―
うぃーす、おじゃましまーす
[扉を押し開ける音。
続いて気の抜けた青年の声が響いた。
声と裏腹、青い眼はあたりを油断なく見ているようである。]
…いっか。
[どうせ誰も見ていないだろうと高を括った。
それに、覗き見てくるような男もいるまい。
この場所はそもそも廃墟なのだから
人がこれ以上に増えることもきっとないはずだ、と。
ジーンズを脱ぎ落とし、ワンピースを脱ぎ落とし
下着や靴さえも脱いでしまえば手元に残るのは
自宅から持ってきたバスタオルと眼鏡だけ。
髪を下ろせば背の中ほどまでまっすぐな栗色の髪が落ちる。
眼鏡とタオルはすぐに手の届くところに置くと
井戸から水を上げた。
いい歳をした女が無防備すぎるといわれたら
きっとそれまでだったが
この須らく異常な場所では何が常識なのか]
[シュザンヌはそのまま、考え込んでいるみたいだった。]
水、もっと汲んでくるわね。
ほんとうは、もっと大きな水筒があればいいんだけど。
[あたしは、彼女が飲みきまってしまった空のボトルを持って部屋を出た。
今ここにいる皆。
その事情は、それぞれ全然違うはずだし、それが今日なのだって偶然だ。
そうでしょう?
だから、もしその全員の命を狙う理由があるとすれば。
あたしたちがここにいること、そのものくらいしか思い浮かばない。
自分の縄張りに入った者を絶対に許さない、偏執的な人が住んでいるとか?]
―旧バンクロフト邸・エントランスホール―
[カチッ。カチッ。カチッ。カチッ。カチッ。
オイルライターの蓋を開いては閉じる]
……おう。随分と遅かったな。
[階段の最下段に腰掛けた男が、不機嫌そうな顔で声を掛けた。
片手はライターを落ち着きなく弄っている。]
[階段の途中で、ガイの姿が見えた。]
ガイさん。
ライター持って何しているんですか?
ああ、そうだ。
煙草を吸いたいんですけど、この屋敷に灰皿ってありますかね?
[煙草の先をくいくいと上下動させながら尋ねた。]
―旧バンクロフト邸エントランス―
おう、寄り道してたらちょっとな。
――ああ、こっちの車も駄目だったよ、
ご丁寧に放火済み。
[大きく肩を竦めた。
記者――トマの姿を見止めるとよう、と片手を挙げた。]
>>7
おう……って、そっか。ニコの車もか……
何だか凄い話になってきたなぁ。
持ち主に気づかれることなく、同じ日に、何台も車が放火されてるなんて……。
[煙草を一度指で挟んで、大きく溜め息を吐いた。]
まったく――…どこの誰がそんな真似できるんだか。
旅人 ガイは、宿無し ザジ を投票先に選びました。
>>8
確かに。家財道具一式、ご丁寧にごっそり持っていかれてますし。大物から小物まで、何もない。
今のこの屋敷の取り柄は「雨風凌げる」ってことぐらいですかね。
あ、ライター持ってるなら、煙草、ご一緒します?
>>10
ええ、目を覚ましましたよ。
まだ少し憔悴しているようにも見えましたが…
一応お話はできるみたいです。
ソランジュさんにお任せして、自分は一足先に出てきました。
俺は煙草やめたんだ。
[とぶっきらぼうに答えたすぐ後に、]
……いや、持ってるなら一本くれ。
[内容のわりに「渋々」とか「嫌々」と形容されそうな態度で立ち上がった。]
>>13 >>14
はい、1本どうぞ。
セーラムだけどいいですか?好みが分かれますけど。
[箱から煙草を1本取り出し、ガイに手渡した。]
シュザンヌさんは――…
[しばし考え込み、告げる。]
「皆の生命を狙っている者がいる、マイルズ氏はその予兆だと思ってくれ」と。そして「異変があったら教えて欲しい」と――…
何故そんなことを言うのか、その理由までは教えて貰えませんでしたけどね。
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