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――それは一枚の写真から始まった。
今はもうない町の、今はもうない酒場で撮られた一枚の写真。
何かのパーティであったのか、手作りと思しい紙製の飾りがぶら下がる店内で、人々はカメラに向って笑顔を向けている。
その画面の隅、偶然映り込んだ人物。ひどくピンボケしたそれは、茶色っぽい頭が振り返りかけたとようやく判別できる程度に過ぎない。
最新の画像解析技術を施しても、整った横顔のライン以上のものは見えてこない。
だが、それこそが
1人目、結社員 シュザンヌ がやってきました。
結社員 シュザンヌは、村人 を希望しました。
やがて この世ならざる呻きをあげて
深く 更に深くへと都市が沈みゆく時
「地獄」が千の玉座から立ち上がり
かの都市に敬意を表するだろう
――エドガー・アラン・ポー
――中西部の***国際空港にて――
[ 飛行機を降りた瞬間から空気が違うと感じていたが、入国審査と税関検査を終えてコンコースに出ると、周囲の人の波のざわざわとざわめく感覚が一層強くなった。波が岸壁を洗うように、雑多な人々の雑多な思念が意識の表層を絶えず刺激する。
「魔女」と呼ばれる家系に生まれ、幼少の頃より漠然と未来を予知したり、自分でも意識せぬうちに他人の秘めた感情を読み取ってきたシュザンヌにとって、もう慣れっことなった感覚ではあったが、だからと言ってその不快さが完全に消えるわけではない。
慣れぬ長距離の移動で少し疲れているのかも知れない。少し意識を集中して自分と外界の境界をイメージして、心を乱す雑音を念入りにシャットアウトした。]
[ 日本人観光客の群れが、旗を持ったガイドの先導でゾロゾロと移動していく脇を通り過ぎて、国内線のターミナルへ移動した。
大きな出発便掲示板の前では、ずらずらと並んだ出発時刻とゲート番号を確かめようと、アタッシェケースを下げたビジネスマンやTシャツに半ズボンの軽装の旅行客が、画面の文字列を食い入るように見詰めていた。
ロンドン・ヒースローから乗った飛行機は定刻より少し遅れて着いたのだが、充分に時間に余裕を取ったお陰で乗継便に乗り遅れずに済みそうだ。
向うの空港では、結社の連絡員が出迎えに来てくれるという。
そこから目的地へは自動車で移動する予定だ。
シュザンヌは重たいショルダーバッグをもう片方の肩へ持ち替え、腕に掛けていた上着を抱え直すと、搭乗ゲートへ急いだ。]
村の設定が変更されました。
2人目、歌手 ソランジュ がやってきました。
歌手 ソランジュは、占い師 を希望しました。
――某都市新聞の紙面より――
ミュージックフェスティバル出演者へのインタビュー記事(一部抜粋)
記者 ステージでの発言には驚かされましたが、**州には特別な思いが?
モリス ええ。私の故郷。大げさだけれど、こっそりそう呼んでいるの。
記者 その……ご出身はニューオリンズと伺っていますが。
モリス ええ。育ったのはフレンチクォーター。赤ん坊の時からだから、あそこ以外の記憶はないわ……。家族はあの人たちだけ……。
私が養子なのは事実だけど、それを負い目に感じて育ったわけではないの。
ただ……、自分はどこから来たのか……知りたくなるのよ。
記者 では、その実のご両親のルーツが、この州だったのですか?
モリス まだ、確実な証拠はないのよ。だから勝手な思い込み。
『Take Me Home, Country Roads』は幸運な人の、幸運な曲ね。
帰りたくて、そしてどこが帰るべきところか知っている……。
[スケジュールは昨日で全部終わり。
この先は、自由な休暇の時間。
ホテルからチェックアウトする時に、いちばん薄いシルクのワンピースドレスだけ残して、ステージ用と社交用の衣装ほとんどや化粧箱を、ニューヨークに発送した。
運が良ければ、あたしが帰宅する前にオフィスに届いているだろう。
地図で見る限り、ヘイヴンに行くのは難しことじゃなさそうに見える。
ハイウェイを外れてからは一本道だし、今は立ち入り制限も解除されている。
その分、どんな人がいるか解ったものじゃない、っていう問題はあるけど。
でも、そこには一人で行きたかった。
オーディオシステムが最新なのを条件に、レンタカーを借りた。
ノイズ混じりのラジオや、間延びしたカセットテープの音が、あたしは嫌いだ。
特にそれが、130キロで走る車のエンジン音と競演するとなったら。]
3人目、冒険家兼フリーライター トマ がやってきました。
冒険家兼フリーライター トマは、村人 を希望しました。
―或る男の手記より―
荒野の空は澄み渡り、宇宙の果てまで突き抜けている。
乾いた風と、照りつける太陽。
嗚呼、世界はとても残酷で、世界はとても美しい。
それなのに、嗚呼、それなのに。
自分はその世界から何故「無縁」のままなのだろう。
背中に刻んだ羽根は飛ぶ術を喪い、
己の身体はただ惨めに地上で這いずり回るだけ。
――…嗚呼、そうだ。
自分は愚かで醜い「人間」なのだ。
何ものでもない、ただの「人間」なのだ。
[一台の乗用車が、時折不穏な音を立てながら、荒野のストレート・コースを走っている。カーラジオから流れるのは、ヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」。]
――…すみませんね。
お仕事中なのに、わざわざ乗せていただいてしまって。
なにぶん経費が少ないもので。
[明るく脳天気にも思える音楽を耳にしながら、静かに紫煙を肺に入れる。]
ええ、そうです。「仕事」で。
なのにそちらに向かう手段がヒッチハイクっていうのが、どうにも情けないですけれど。
もちろん、あの街が「ゴーストタウン」と呼ばれているのは知っています。10年前だかの事故で、もう人の影も無くなってしまったとか。昔は随分栄えていたと聞きますが……少し寂しい話ですね。
[それからいくばくかの会話の後、男はふと視線を落とし、小さく笑った。]
――…申し訳ありません。
車に乗せていただいた恩義は忘れておりませんが、そのようなお誘いは、固くご辞退申し上げます。
―とある細道にて―
どうもありがとうございました。
ええ、もし「生きて帰って来られたら」、自分の書いた記事をお読みください。
住所を教えていただければ、郵送くらいは――…え?
あはは…ええ、分かっています。自分は貧乏ライターですからね。でもせめて、それくらいのお礼はさせてください。
[男は運転手からメモを受け取り、ポケットにしまった。メモには、運転手が所属している運送会社の住所が記載されていた。]
もしよかったら――…自分が「生きて帰って来る」ことを、神にお祈りください。
それでは、またお会いしましょう。
[随分と大きなバックパックを背負った男は、運転手から離れ、暗い細道へと分け入ってゆく。
その先にあるのは――ゴーストタウンと呼ばれる街、ヘイヴン。]
/*
村入りが遅くなって申し訳ありません。
実は昨日からアイディアを練っていたのですが、どうにも筆が進まなくて…。
数年前から案はあったのに、いざ書いてみると筆が進まなかった理由は簡単でした。
以前から温めていた案とは真逆のキャラの台詞とト書きを書いてしまっていたからです… orz ナニヤッテルノ…
というわけでよろしくお願いします。
目標:身体に無理はしない。
*/
4人目、旅人 ギィ がやってきました。
旅人 ギィは、村人 を希望しました。
[いよいよ出発という時になって思い出したのは、写真のことだった。
その写真は写真立てに入って、いつも机の上にあった。
今ではもうたった一枚きりの、家族の、そして大切な想い出の写真だ。
家を出るに当たって、それをそのまま残しておくことはできなかった。
写真立ての裏蓋を外し、幾分か変色した写真を取り出す。
机の上には時々読み返す気に入りの本があったが、その間に挟んで隠すことにした。あとは本を元通りに本棚の空いた場所に戻せばそれでおしまいだ。
最後にもう一度だけ、名残を惜しむように本の背を撫でると、床に置いたスポーツバッグを肩に担いだ。
刻が近付いている。行って、やらねばならぬことをせねばならない。
彼は扉を開け、住み慣れた家をあとにした。**]
[ほんとうは、ラジオをつけっ放しにして、ローカルな放送局を探すべきなのかもしれない。
そうしたら何かの拍子に、彼の音楽が流れる。
そんなことだって、あるかもしれない……。
ううん。
そんな可能性がほとんどないのは、あたしもわかってる。
「ボブ・ダンソック」の名前は、あらかた忘れられてしまっていた。
毎年毎年、新しいヒット曲が生まれ、チャートを塗り替え、新しいスターを迎えるこの世界で、死んだことが最後の大きなニュースにならない音楽家は稀だ。
彼のその後をあれだけ探していた私でさえ。
それを知ったのは、音楽とは縁のない雑誌の記事だったのだから。]
[ほんとうは、ラジオをつけっ放しにして、ローカルな放送局を探すべきなのかもしれない。
そうしたら何かの拍子に、彼の音楽が流れる。
そんなことだって、あるかもしれない……。
ううん。
そんな可能性がほとんどないのは、あたしもわかってる。
「ボブ・ダンソック」の名前は、あらかた忘れられてしまっていた。
毎年毎年、新しいヒット曲が生まれ、チャートを塗り替え、新しいスターを迎えるこの世界で、死んだことが最後の大きなニュースにならない音楽家は稀だ。
彼のその後をあれだけ探していたあたしでさえ。
それを知ったのは、音楽とは縁のない雑誌の記事だったのだから。]
旅人 ギィ は肩書きと名前を 旅人 ガイ に変更しました。
―ヘイヴンにて―
あーあ…。
いくら日銭のためとはいえ、よりによって「廃墟の街を突撃取材!」なんてゴシップ記事、引き受けるんじゃなかったな…。
幽霊の写真を撮ってきたらギャランティー3割増…
そんな記事を読むのは子どもか暇な主婦だけだろうに…
[小さく溜め息をついて、廃屋の壁に手をついた。]
――…こんなもの、冒険でも何でもない、よな。
[独り言が終わるか否かのタイミングで、壁がボロリと崩れ落ちた。]
っと、まずい!
廃屋という名の遺跡様に傷つけたら…
――…ああ、幽霊が出て、見事にギャラ増加おめでとう、か。
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