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選定も出陣も後の祭り。
国を挙げての王族子息御一行の壮行式も終了し、白き壁郭は熱で紅潮するかのような民の興奮に震えていた。
きっと外ではこれから出立するであろう勇者様を見送るべく、国民総出で祝賀ムードなのであろう。
とある一点の黒。
こちら魔王の討伐隊編成に一役買ったDINING INN『ホーアム』ばかりは、
役目を終えたとばかりに、もぬけの殻だった。
1人目、郵便局員 サワラ がやってきました。
郵便局員 サワラは、村人 を希望しました。
DI店主 ホゥアム が見物しにやってきました。
DI店主 ホゥアムは、見物人 を希望しました。
ったくよぉ、こっちは昨日までめちゃくちゃな人数にめちゃくちゃ忙しなく働かされたってーのに、
用が済んだらもうポイだもんな。ふつーショバ代でもなんでも置いてくぜ?
国のためなら無銭でも身を粉にして働けってかー? 冗談じゃねーよなあ。
…………なーんか、暇だな。
どーしたもんか。
本日の郵便物は以下の通りです。
・公共料金払込票
・飲食品納品請求書
・なれる?! 事業主支援セミナー
・福祉活動団体御助力願
・定期購読:楽しいしんどみの作り方
事業主、ってなー。俺もうこの店持ってるし、
それにこの通りめっちゃ請求書来るし、
いいもんじゃねえのになー事業主なんて……
事業主……。
もうすぐJK ルーフェ が見物しにやってきました。
もうすぐJK ルーフェは、見物人 を希望しました。
ー4月
温暖化のせいなのかなんなのか、今年は桜の開花がはやく感じる
あたたかい日差しに照らされた部屋にまるでスポットライトのようにあたるのは真新しい制服に真新しいスクール鞄
そう!私は明日からJKになるんだ!
明日の入学式を控え、今からドキドキが止まらない
電車の乗り換えも覚えたし、駅から学校の行き方も覚えた
向かう途中で同級生に会えるかな?かっこいい先輩はいるのかな?
うーん!楽しみだな!
でも、そんな今日はやることもなくなって1日暇である
課題もやったし、明日の準備はもう済んでるし本当に暇なのだ
「そうだ!″おにぃ″とゲームでもしようかな!」
フンフン、と鼻歌を歌いながらおにぃの部屋へと私は向かった
「おにぃー??はいるよー」
部屋にはいると真っ暗だった
カーテンもしまっていて、私の部屋とは正反対
部屋にはスースーと整った寝息がきこえる
ハァ、とため息をつき体を揺する
「ねーぇー、ゲームしよー?」
呼び掛けるが反応はない
おにぃは私の呼び掛けには全く起きないのだ
もう!折角ゲームしようと思ったのに!
だめかー、と諦めてチラリと見渡すと、1つのゲームのカセットが目に入った
それを手に取り、暗闇でよく見えないが読み上げる
えーと…。ファイ、ナル……クエスト?
″ファイナルクエスト″
このゲームはCMでもみる超人気ゲームだ
iTubeとかで実況してるのもみた
やりたいとおにぃにもねだったが「まだやってるからだめ」と言われてしまいやれずじまいだったゲームだ
「そうだ!これをやろ!」
たしかこのゲームはセーブデータが3つあったと最近ハマってた可愛いiTuber(とちょっと変わった人が一緒に配信してる)が言ってたはず。
それに今日1日借りるだけだ、なにか言われることもないだろう
「おにぃ、借りるねー!まぁ起きないだろうから返事は来ないだろうけど!」
くすくすと笑いながら部屋を後にした
自分の部屋に戻ると先程とはうってかわり明るい
でも今は雲がかかってるのか制服は照らされていなかった
自分用のゲーム機を取り出して、カセットを差し込む
パチリという音がしてから、電源ボタンをグッと押した
すると、壮大な音楽と綺麗な映像が私の目にうつる
きっとOP映像みたいなものだろう
このゲームは綺麗なグラフィックと豪華なサウンドが売りだときいた
キャラデザも可愛くて女性にも人気があるらしい
OP映像が終わると、″ファイナルクエスト″という文字がでたタイトル画面が出た
私は‐はじめから‐のボタンを押して、空いてるセーブデータを押した
/**/🍬/**/
こんにちは!ルーフェを演じるあめです🍬
今回おぼーちゃんのサポートとして、この役目を演じさせていただきまーす!
みんながどんなキャラに扮してくるのか!すごく楽しみ!
この役職は募集時人気だったらしくて、その競争率の中なんだか不安だらけなあめさんが任命されました、大丈夫?
そう、大丈夫?と何回もおぼーちゃんにきいたくらい本人も不安ですが、がんばります!
わくわくでドキドキなゲームをルーフェにみせてね!
壮大な音楽と綺麗な映像にて彩られた勇者御一行。
そのまま白璧の砦を越えて、後ろ姿を見送るところまで映像は続く。
カメラは彼らを追うつもりはないようで、勇者が旅立つその瞬間の熱狂を、高揚を、ずっとずっと映し続けていた。
やがてほとぼりが冷めるまで。
>>10
うわぁ、なんだこの人?
ほぅあむ…?へぇお店の人の名前かぁ!
でもいま″選ばれなかった″って言ってなかった?
あれ?このゲームってそんなやつだったっけー?
*
しかしまぁお前も可哀想なことだ!
本来ならばあの主役たる勇者を追って、堂々たる英雄譚をを垣間見ることになったろうに。
なーぜか、この、残されし者たちの地に留まることになったわけだな。
*
そんながっかりするなって。俺の気持ちにもなってみろよ?
勇者サマの記念すべき出陣の準備だと言って、店を使うだけ使われた俺の気持ちも分かるだろ?
それに、この地で勇者サマ御一行として、輝かしい功績を挙げんとこぞってやってきた、選ばれなかった者たちもな。
*
さしずめ、ここは吹き溜まりよ。
選ばれなかった者たちの、な。
それはお前もそうだろ?
勇者サマの旅を追体験することの叶わなかった、
"選ばれなかったプレイヤー"なのさ。
わざわざよりにもよってゲーム本編のサイドストーリーとして書き足されるようなシナリオ側の担当プレイヤーとなったわけだ。
可哀想になぁ?
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