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次の日の朝、ジンジャーの神様 むすひ が無残な姿で発見された。
ジンジャーの神様や他の人々と共に過ごす不思議な時は、そろそろ終わりのようです。
現在の生存者は、忘れ人 沙華、玉音の娘 ルナ、猫又 セン、過客 呂々、『▓▓▓』 ハジメ、猫の嫁入り きぃ の 6 名。
玉音の娘 ルナは、猫又 セン を投票先に選びました。
『▓▓▓』 ハジメは、猫又 セン を投票先に選びました。
歳神様デスカ?
[首傾げ]
願掛ケ……。
[凝っと呂々を見る]
難しいデス。
ワタシ、願掛けするコト、叶えタ思います。
イイエ、叶えようとしているトコロでしょうか。
[ぽつ、ぽつりと言葉を口にする]
リョリョさん。
旅のミチユキ安全祈願、ワタシからもしていいデスカ?
[ふたつ分の願掛けならば、もっと呂々の旅行き先はより良きものになるかもしれない]
デハ、話、始めます。
[ルナが思い浮かべたのか、手には弦の楽器がひとつ。
それを使いながらの弾き語りをしようと思っただけではなく、つい思い浮かべてしまったらしきもの。
それは、そのような弾き語りをする人間がキャラバンに混ざっていたからかもしれない。
ルナが、指で弦に触れれば、ひとつの音。
異国とも、多少の郷愁もあるかもしれない音が鳴った**]
[ 鮮明な像を結ぶことのない曇りの瞳は
それでも、朧な像を結ぶことは出来る
妹や弟と他の人の違いくらいは見分けもつくし
鼻が詰まっていたとしても
蜜柑と林檎を間違えることも、勿論。
それならなぜ、面を被るのか
言ってしまえば単に、見栄えの問題が大きい所
瞬きせず、焦点の合わぬ目で
じっと見つめてしまうのを誤魔化すため
だから"そう"であること自体
大した秘密とすら思ってはいないけれど
それでもほんの少しだけ
伝える時には緊張して、爪先に込めた力
ほっと、緩めたのは彼の名乗りを聞いた時]
ハジメ さん、ねぇ
年始にあう名前だやぁ
あたしのことも "きぃ"と
呼び捨てしてもらえると、うれしいやぁ
[ 苗字という概念は知っているけれど
残念ながら、自身はそれを持ってはいない
だから、遠慮なく呼ばせてもらおうかと
にこりと口角を持ち上げ]
おおきい ねぇ
これって、あれだらぁ
ひめさん等が乗るやつ
[ 試したことのない馬車の乗り心地も
正直、興味がないわけではない
けれど今、この時を歩くなら
少しでも周囲の空間に触れられるよう
徒歩での遊行を。と、ハジメの傍へ
足を踏まないように気をつけつつ
そっと身を寄せながら、ジンジャーへと]
[ そしてジンジャーの前へとつけば
お財布の中を確認し、一枚借りることにする
深く息を吸ってから
音のなる方へと、硬貨を放り]
神様、どうか―――
[ 二礼二拍手の後
落とした声で、名前と住所を伝える
一年の感謝と、これからを願うことにして]
[ おみくじの紙を指でなぞれば
墨の乾いた感触で、書かれた文字と運がわかる
凶ならば結ぶ木を捜すけれど
末吉ならばどうしようか
しばし考え、鶴の形に折り紙し]
あははっ あんなん言うたで
大きく育てる運が出た
[ ころころ笑いながら、おみくじの鶴は財布の中]
すこぅし お腹がすいたやぁ
何か食べに行くかやぁ
[ 漂ってくる空気には
どこからか、食べ物の香りも混ざっている
彼が行くと言うならば
香りを追いかけて、歩いても構わないし
まだここにいるならば、もちろんそれでも]
それとも
鮎の塩焼き、二人分だそか?
[ それと煮スルメと、大アサリと――続けかけ
つい顔をのぞかせた食いしん坊に頬が染まる**]
猫の嫁入り きぃは、猫又 セン を投票先に選びました。
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たとえ見える状態が想像できたとしても
この子はそれを望まんだろうなー。という気がする
不便なのはもちろん、不便じゃんねぇ
でも、それ含めて自分なのと
それがあるからこそ、味わうことを楽しんどる感じ。
[ゆらりゆらりと揺れる提灯を先頭に歩いていく。
命の溢れる森は、雨が降ったくらいで命の輝きを失うことはなく。むしろカエルやらカタツムリやら、雨が大好物なやつらが雨の下にやってきていた。]
〜♪ ニャンニャニャーニャ…ニャンニャニャーニャ♪
[そんな姿を見て、猫又は嬉しそうに鼻唄を歌い始める。
森の奥、命が溢れる場所の先にあるものといえば……と想像すれば彼にはひとつしか思い浮かばなかった]
……ここがいちばんおくかな?
…!すげえや、うさぎがもちついてら!
[そこは、滝の流れる湖の畔だった。近くの木々には様々な果実が実り、湖には魚が跳ねる。森の中からケロケロと鳴くカエルの声。唯一異質なのは土手で餅をついている兎たちだろうか?]
[うさぎは、つけた餅を二人に差し出して来るだろうか**]
猫又 センは、忘れ人 沙華 を能力(襲う)の対象に選びました。
さて、どこまで話したろうか。
そうそう、座敷牢に囚われるあのお方の話だったか。
魔女や小鬼や冥土なんてものが跋扈する世界でやつはどうにも普通に見えた。ほかと違うのは足に巻きつかれた大量の鎖と、酔いしれることの無い幸せそうな笑顔だけ。彼は過去を嘆くこともなにかに酔いしれることもなかった。
吾輩は訊ねた。
『お前は自由じゃないのにどうしてそうやって笑えるのだ。人間はいつだって何かに酔いしれ何かを嘆いていたというのに。』
彼はこう答えた。
[君は人間の一面しか見ることが出来ていなかったんだね。人間はね、嫌な時は一人で嫌だというし嬉しい時はみんなでうれしいと云う。
この街の人は悪い方へと酔いやすいんだ。だから僕はみんなが少しでも笑顔に戻れるように手伝っている。]
[僕はみんなの役に立てているんだ、それが何より幸福なんだ][もしかしたら僕は『幸せ』に酔いしれているのかもしれないね]
心底理解出来ぬ男だった。それでも誰かのために何かをすることが心底嬉しいのだと言うことはわかった。**
店の主の発作が起こった。きっかけは…なんだったろうか?きっかけなんてなかった気がする。
悪意を、邪気を、憎悪を撒き散らしながら手当たり次第に暴れ狂う。彼をアヤカシに例えるならばなんだろうか。厄災に相応しく土蜘蛛あたりが無難だろうか?
彼の店は朱い『境』に包まれ彼は1歩として外に出ることは出来ない。店の中で独り身体を掻きむしり、呪詛を吐き、声を潰して、喚いていた。
店の外で佇むのは白い髪の大鬼。紅い椿が良く似合う。
チラリとそいつは吾輩を見て言った。
[すまなかった]
『なぜ吾輩に謝るのか』
[若店主に、随分とご執心なようだったからな]
『吾輩はヒトに情など移さんよ』
[私にはそうは見えなかったがな]
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