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リュミオーネ は、童心 ピーター に愛の言葉を囁いた。
シュタールバウム家の娘 マーシャ は、長靴をはいたネコ ジョン を占った。
次の日の朝、呼び声 ルーフェ が無残な姿で発見された。
《★占》 長靴をはいたネコ ジョン は 人間 のようだ。
噂は嘘と塗り替えられ、
嘘は此度、眼前に現実として浮かび上がる。
英雄たちを集い寄せた“呼び声”は、今この場で再現される。
その死に様は――彼ら英雄に精通している者であれば、きっと目についたことだろう。
彼女の身体が、小さな傷口で果てられていることを。
そして傍らに落ちている――何か。
それは、
現在の生存者は、長靴をはいたネコ ジョン、王妃 オデット、眠り姫 ターリア、小鬼 ドワーフ、渡り鳥 ツバメ、漁師 浦島、シュタールバウム家の娘 マーシャ、童心 ピーター、幸福の王子 オスカー、硝子の靴を履いた王妃 シンデレラ、リュミオーネ、少女 ゲルダ、雉を抱いた娘 千代、ハーメルンの笛吹き男、乙姫 の 15 名。
−−小さく小さく開いた、ルーフェの首筋の傷口。
そこは大変不思議な傷の開き方をしていた。
鋭利な刃物では絶対にありえない、無理矢理な力で捻じ込まれたであろう暴力的な傷口と、
隣に落ちていた……赤く染まった、笛。
これらを見て、ヒーローたちはある人物に結びつく。
誰もが同じ人物に、結びついたのだった。
気がつくと俺は、ジョンの肩に頭を預けて眠りこけていた。
昨夜は半信半疑ながらも、もしもの時のためにと宿の屋根から一日中この御伽の村を見張っていたのだ。
もちろん俺は特別夜目が利くわけではない。だが、此処に居れば、もし宿に出入りがあった場合すぐに気づく事が出来る。“呼び声”に集った我々15人の中に狼が居るのだとしたら、皆が寝泊まりする場所を見張っておけばいいと考えた結果だ。
いつ寝落ちてしまったかは定かではないが、少なくとも、己が見張っている間に怪しい行動を取る者はいなかった。自分が用を足しに宿内へ戻った時も、誰の顔にも不穏な影は窺えなかった。
静かな村をぐるりと見渡して、何事もない景色に俺は一安心する。
「やはり狼とは根も葉もない噂………」
「……っ、あれは…!?」
青白く照らしていた月が静かに隠れ、地平線に溶け込んだ太陽がきらきらと顔を出す。
日の光が村の入り口に差した時、どくりと心臓が跳ねた。
慌てて隣のジョンを揺り起こす。
>>136 長靴をはいたネコ ジョン
ジョン、起きろ! 起きろジョン!
昨日は寝落ちて悪かった、だから早く起きてくれ!
あそこに誰か倒れいる!
「……ああ、そうだ。思いだした。俺は昨日、彼女をこの牙で噛みちぎって…。」
誰にも聞こえぬくらい小さな声で、俺はそっと息を吐きだした。
自分が何をしたのか思いだすだけで頭が痛くなる。
用を足すふりをして宿屋の裏口から外へ出て、俺はルーフェを噛み殺した。
彼女を殺すつもりなど一ミリもなかった。
人の形を為した狼――人狼となってしまったことで、どう身を振ろうかと考えあぐねていただけだったのに。
嫌でも昨夜の記憶がフラッシュバックする。
何故俺はこんなことをしてしまったのだろう。
理性を保とうにも血に飢える衝動は抑えられなかった。
少女を見た時、頭より先に体が動いていた。
無理やり押さえつけて、無理やり細い首に鋭い牙を捻じ込んだ感覚が今もまだ残っている。
「はあ…」
途方にくれて最後にもう一つだけ溜息を吐く。
乙姫に会いたい。
彼女と話したい。
彼女も俺と同じように衝動に駆られたはずだ。
今すぐにでも会いに行って言葉を交わしたかったが、下手に動いて、彼女まで巻き込まれるのはまずい。
「一旦落ち着こう」
深呼吸する。
何よりもまずは自分に疑いを向けさせないことだ。
このまま身を隠すにしても、皆に自分の正体を明かすにしても、まだ今はその時機ではないだろう。
俺は目の前のジョンや、他の人々たちとの交流に専念することにした。
彼女にはあとで囁きかけよう。
昨晩、一通り村中を歩いて見て回ったが、禍々しい気配を察知することはにゃかった。
meは思案する。
やはり、ルーフェの言う通り、15人の中に狼がいるとでも言うのか。疑いたくはない。しかし、疑わざるを得ない。
しかし、胸に灯る闘志が消えることはない。
音の拾いやすい野外で寝るため、ヒラリも屋根へと登り、
一晩を過ごした。
まさか、怒号で眼が覚めるとは。ゆさゆさと体も揺れている。それよりも驚いたのは、思いもよらにゃい人物の大きな声。比較的澄まし顔でいる男の声に、切羽詰まったものを察知した。
>>1笛吹き男
「にゃに!?どこだ!」
言われるがまま、視線を彷徨わせる。どこだ。誰だ。何が起きた。
「あそこか!!」
ピントが合い、倒れている人物を発見する。
確かに誰か倒れておる!その姿を見た瞬間、昨晩少女とのやり取りを思い出した。
「笛吹き男よ!meは先に向かうぞ!」
言うや否や屋根から飛び降り、倒れた人物の元へ走り出す。耳の奥から、くすくすと笑い声が聞こえた気がした、
倒れている人物へ近づいていくにつれ、想像が確信へと変わる。昨夜対峙した、me達を呼んだ、あの少女。あの少女が頭から離れにゃい。
辿り着いた時、【ルーフェの死体を確認】した。
meは思案せずとも理解する。
【これが茶番劇の幕開け】にゃのだと。自らを犠牲にし、それでもme達を手のひらで転がそうと言うのか。
面白くにゃい。非常に面白くにゃい。
しかし、死しても尚、敵は少女にゃのだ。少女は言っていた【全て終わらせることができれば、元の世界へ帰す】のだと。つまり、彼女が黒幕であることは間違いにゃいのだ。
狼、いや。ルーフェよ。
meが相手ににゃるぞ。その眼にしかと焼き付けるが良い、長靴を履いたネコの姿を。
ルーフェの死体を、あの“のほほん一家”に見せるべきなのか。
meは思案する。そんにゃ酷い事をしてまで、狼退治に協力しろと言わずとも
meにも、ツバメにも聞こえた声が平等に聞こえているのなら。顔の知る者の最後の姿など、見せずとも動いてくれるのではにゃかろうか。
meは思案する。
【この遺体は、村人に任せよう】と。
meはネコである。故にこの少女を運べるだけの、物理的にゃ力はにゃい。ワゴンか何かがあれば別だが、この場を動いてしまうことは得策ではにゃい。
「…ん?」
日が昇り始め、ルーフェの姿が光に晒された時、喉元のあたりが異様に光った。
>>3 ジョン
「待て、俺も行く!」
サッと屋根から飛び降りるジョンを見て、俺も急いで地上へ降りた。そのまま彼を追って駆け出すと、ずくりとした頭痛に見舞われる。先ほど見えた、誰かの倒れている姿が脳裏にこびりついている。
「はぁ…、はぁ…」
肩で息をしながらやっとの思いでたどり着く。
最後に大きく息を吐き出すと、俺はそっと顔をあげた。
そして対面した少女。
首から血を流し、血だまりができている。
砂利がそれを吸収して赤黒くなっていた。
目眩がする。
よく見るとそれは、小さな塊であった。
刹那、先ほどの男の姿がフラッシュバックした。
笛吹き男。
そう、これは笛にゃ。凶器とは言い難いが、確かにこれでルーフェの命を奪ったのだと、meは思案する。
少し、見当違いであった。
狼と呼ばれるからこそ、身は切り裂かれ、あらゆる箇所を噛みくだかれた…そんなイメージが先行していたが。
meは思い出す。
昨晩、彼女は死に方を問いかけていたのとを。
にゃるほど。面白くにゃい。
こうしてme達を錯乱させ、踊らせるつもりか。
とは言え、この笛は立派な凶器であり、証拠品になる。
考えを巡らせている間、こちらに近づく足音が聞こえている。笛吹き男のものだろう。本人に確認するか?
…いや、気づいた時の反応を確認しよう。
meはわざと、凶器をそのままにした。
>>6笛吹き男
「貴殿は、このように誰かが死んだ姿を見るのは初めてか?ちなむとmeも、生まれてこのかた初めてである。」
男は息も絶え絶えであるが、meは話しかける。今この場にいるのは2人。どうするべきか、話がしたかった。
返事を待つ間、じっと、笛吹き男の表情や行動を観察させてもらおう。
「うっ……」
思わず口元を押さえて、村の立て看板のそばの茂みへ駆け寄る。吐き気が波を寄せるようにやってきた。人の目など気にする余裕もない、そのまま俺は身を屈めると嘔吐した。
胃液に噎せて、咳き込む。口の中が酸っぱい。そして生理的な涙を革製の黒の手袋で拭ったところで、ようやく俺は我に返った。
ジョンが声をかけてきたからだ。俺は静かに細い息を吐きだしてから、ゆっくりと彼の方を向き直る。
まったく酷く恰好の悪いところを見せてしまった。
>>8 ジョン
「……見苦しいところを見せてしまって悪かったな。今まで色んな地域を渡り歩いてきたが、こんな場面に遭遇したのは……俺も生まれて始めてだ」
声が掠れる。視界の端にあった彼女の遺体にちらりと目をやりながら、俺は力なく答える。
死体を見るのは初めてだと語るジョンの声は、とても落ち着いたものだった。取り乱さずに冷静でいられる彼を素直に尊敬しぎこちなく頬をあげたが、きちんと笑えていたかどうかは分からない。
「どうしてルーフェくんが…」
――ん?
少女の遺体に目をやったとき、思わず目を丸くした。
彼女の傍らに落ちているのは一本の笛。恐らくは彼女の血で真っ赤に濡れている笛だ。俺はその笛に見覚えがあった。
言葉を発するよりも先に、正確には驚きで声が出なかったのだが……俺はおそるおそる腰にさしていたはずの笛を握ろうとする。
――ない。
笛がない。
手が空を触る。
いつだ?
日中は眠り姫に演奏を披露したから、確実に俺の手元にあった。昨晩は用を足しに行ったとき以外宿を降りていない。その時に落としたのか? それを誰かが拾った? それとも盗まれた? 誰かって誰だ? 何のために?
厠で笛を落としたわけでないとしたら、俺が寝ている隙に誰かがとったはずだ。今朝目覚めたとき、俺はジョンの肩で眠っていた。つまりジョンは、俺が寝てしまってからは恐らく屋根から動いていない。ジョン以外の誰かが俺の笛を?
分からない。分からない分からない。分からない。頭がごちゃごちゃだ。何故彼女の遺体になっているのか、その彼女のそばに何故自分の笛があるのか、もう何も考えられなかった。俺は真っ赤な笛をじっと見つめて、何も言えずにただただかぶりを振った。
ちがうだろう。
ちがわない、おれはやってない。
おまえがころしたんだろう。
ちがうちがうちがう。ほんとうにやってないんだ。
あのおおかみしょうじょをころしたのはおまえだ。
ちがう、ころすつもりはなかった。
よくぼうにまかせてころした。
ほんとうにからだがいうことをきかなかったんだ!
かんだときにふえをおとした。
おとしてない。おれはずっとやねのうえにいた! だれもころせるわけがない。だれもころしてなんていない。ころすつもりもない。そもそもおれはこのむらをすくうためにここにきたんだ。むらをすくうえいゆうがつみもないにんげんをころすわけがない。そうだおれはやってない。そうだ。そうだ。そうだ俺はやっていない。きっと誰かが俺を嵌めようとしているんだ。
――頭が痛い。
罪悪感に塗れた正義感。
責任転換をする不義感。
頭が痛い。
"占い師を騙るなんて、わくわくするわ…!"
シンデレラは、ある種あの例の舞踏会の夜のようなひどい高揚感に頬を紅潮させていました。
シンデレラにはこの後のストーリーがある程度予想できました。
きっと占い師と霊能が2-2、あるいは3-2の展開であろうと。
どれくらい信用を取れるかはわかりませんでしたが、それでも全力で騙ろうと。
エンターテイナーであろうと。
改めて誓うのでした。
"ところで、今日は本物の占い師はすでに占っているのかしら?今宵が初めての能力行使日かしら?"
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