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[四角いマットの上には様々な食事が置かれ、幾人かが集っている。
果たして誰がピクニックを始めたのか。シオンにとっては顔見知りの、墓地の近くの駅の駅長さんだろうか……]
しっかしうめちゃんもリリーもいつ見ても可愛いな……。
[推理タイムは長くは続かなかった。
そもそも真面目に考える気があったかというとあんまりなかった。
これが1年前ならば――悲しむための場所にカラフルなピクニックの光景が繰り広げられていることに、
信じがたい思いを抱いたのかもしれないが。
今の己はこの光景に軽く驚きつつもやがては受け入れた]
[そうこうしているうちにうめちゃんが近寄ってきて、動きを止めている足にすり寄ってきた。
挨拶は短く済んだらしい]
なんだなんだ、別にさみしいなんて思う柄でも歳でもない、……よな?
[自分があまりに“遅い”とうめちゃんはこういう行動をとると知っているし、
飼い猫の調子を戻すやり方も心得ている。
悪びれもなくふふっと笑ってみせてから、優しく頭を撫でた]
―うめちゃんside>>75>>76―
《久しぶり。ワタシは元気。》
[リリーも元気そうで何よりだ。
いま私は猫の言葉を使ってお話をしている。
かいぬしや他の人からしたらうにゃうにゃ鳴いてるようにしか見えないワケだ。まあ、猫だからね]
《もーっ、かいぬしったらどこで何してたんでしょうね。
ありがとにゃん。》
[かいぬしはワタシよりこのばしょのことは知っているはずだ。
だから「みちくさ」してたんだろうとかってに判断した。
そんなかいぬしをつれてきたリリーにお礼を言ってから、ワタシはあることを思い出した。
その時だった、リリーの口からぺるの名前が出たのは]
[ぺるにお世話になった近所の人々とともにぺるのお墓を作り、ぺるの生きた証を残したのも恩返しのつもりだったのだけれど、それだけでは不十分だと感じられたからのだろう]
んー。
ぺるにお手紙を書いたりなんか…、たとえばさ、感謝のおてがみなんかどうだろうね…。
むずかしいなあ…。どうすればいいんだろ…。
[相手は猫、人間の気持ちを理解できるのか…、
ああ、ぺるへの感謝を何か形にして伝えられればいいのにと、
思うのでした**]
ウーン、ウンウン。ウンウン……。
はっ! そうネ!
感謝のお手紙なんてのも、いいかモ♪
[手紙をどうやって届けるのか、というのもあるけれど。
その時、レディの脳裏に浮かぶものがあった。]
ぺるチャンって、虹の橋の辺りにいたりするのかしラ?
私、そういう文化はよく分からないのだけド。
[どこかで聞きかじったような「虹の橋」という言葉を出してみる。
その場所自体、想像上のものではあったけれども。]
そこに送る……とか?
どこかに、お手紙の内容をネコチャンに伝えれるような特殊能力を持ってるような人がいればいいのに、残念ネ。
アッ、勿論、そんな事出来ればいいのに〜って思っただけヨ?
[両手を組んで、うんうんと頷く。]
[にゃあにゃあ、みゃうみゃう、と猫だけが分かる言葉で会話を続けます]
みゃあう
[『どう致しまして。お墓のところで会ったのよ』]
[うめからのお礼にはそんな風に返して。
猫は続けられたうめの言葉にゆっくりと瞬きをしました]
みゃう
[『ステキなところ?』]
[『まぁ、どんなところかしら。楽しみにしているわ』]
[うめは猫をどこかに連れて行ってくれるようで、猫は楽しげに一声鳴きます。
それならば、と猫は早速墓守猫の墓へと向かうのでした。
うめは自分のかいぬしのところへ行ったようです]
[小高い丘に立てられた墓守猫の墓石。
猫はその前に座り、墓石の上の辺りを見上げました]
にゃあん
[『こんにちは。今日は賑やかね』]
[猫は墓守猫に語りかけるように鳴き声をあげます。
普段もお供え物や花が飾られたりするのですが、今日は一段と墓石の前が賑やかです。
ひとも、お供えも、全てひっくるめて賑やかと表現したのでした]
[何もない空間を見詰める猫。
本当に何もいなかったのかは、猫のみぞ知る、です]
[そうしてしばらく佇んだ後、猫はうめの方へと近付いていきます。
色々な食べ物の匂いはしていましたが、食べていいものではない可能性があったため、そちらへは向かわず。
うめに案内される形で食事にありつくことになるのでしょう**]
─ いつかの ─
──少々俺は、愛し方を間違えたようだ。
──お前以外は。
[レディの文化に、穏やかな時を与える埋葬という文化は無きに等しかった。
誰かを愛おしむ文化も、その文化圏ではポピュラーではなく、暴虐の限りを尽くす。
──星々を貪り尽くす宇宙の侵略者。それが歌姫の素性であり母星の環境。
所謂、レディはここの住人では無い宇宙人だった。
そんな凶星は、次元を越え時間を遡り、凶星の母星がうまれた原初の時へと至り。
凶星と原初の母星は衝突し合い全ての終わりを告げた。
他ならぬ、闇の皇帝と呼ばれた“闇”によって、終わりを齎されたのだ。]
[レディは、その皇帝に寵愛され、その膝元で最後の刻を見届けていた暴虐の歌姫だった。]
[闇の皇帝とは、永き倦怠と停滞の末に、自己を鎖し、新たなる自分を軆ど(ツク)り、眠り、そして新たなものを知り、光に触れ、愛に触れた、愛しき存在。
寵愛は戯れであり、歌姫が捧げるのは子守歌のようなものだったけれども。]
[しかし、宇宙の片隅で全ての決着が付いた時、気付けば、次元も時空も、もしかすれば宇宙すら違った、この宇宙にレディは居た。
虚空を、星空を見上げ、凶星も何もかも消え、どことも知れぬ只中に一人いた孤独は、レディ自身で無ければ誰も感じたことのないものだったろう。
そして、そこからレディは旅を始めた。]
[──けれど]
(そんな話をしても仕方ないものネ)
[うんうん、とした後、カップの紅茶に口をつけながらレディは心に秘める。
もし話せば、創作!中二病!と言われてもおかしくないくらいだろう。少し不思議な女性どころか、可哀相に思われるかもしれない。
沈黙は金。
可哀相な女性に見られない為にも、口を噤むのだった。
元歌姫の旅人。それが今のレディの肩書き。]
[〜ぺるに会ったあの日〜]
まァ、とっても青い空。
こんなに抜けた青は、滅多に見れないわネ。
[ほんの僅かの間でも、新しき体験を、光や愛を知った彼を思いながら、レディは微笑む。
こんな長閑な時など、凶星では無かったものだ。
ウーン、と伸びをして転がると、もっとこんな世界を見れたら、あの愛しき人はどう思っただろう?なんて珍しくも過ぎったものだった。]
[きっと、芝生でごろごろして、綺麗な光の太陽に手を伸ばして眩しそうな表情で目を細めたりしたに違いない。
そして、芝生の良い香りを楽しんで、レディから軽食を受け取って……。
出来れば、レディもそんな姿を見れるものなら見たかったし、傍で共に生きたかった。]
[そんな益体のないことを考えていたから、だろうか。]
ヒャッ
[さり、と頬に感触を感じた。
すぐそちらを見れば、居たのは猫。
可愛らしく、一声鳴いたのを聞いて、レディもこう呼びかけて、すぐさま手を伸ばし存分に撫でていた。]
アラァ、ネコチャン。
どこから来たの〜?
[それが、レディとぺるの出逢い。
ここにいる誰よりも、穏やかで楽しい遭遇だったのは、違い無さそうだった。*]
―シオンside―
よしよし。あ、そうだ。あとでおやつもあげないとな〜
[遅くなってしまった分奮発しようと思いつつ、
ぺるのお墓の前へと歩んでいくがうめちゃんはついてこない。
先に来た分何やらあったらしい。
芝生の上ではなく広々としたピクニックのためのマットの片隅でのんびりしている。
見送っているんだかそうじゃないんだか。
ぺるのお墓の前にはうめちゃんとひとまず別れたリリーもいた。
しゃがみ込んで、何気なくリリーの視線の先を追った。
そこには墓石が静かにたたずむだけだ。
もう少し上を向けば青空も見える。
シオンは秋の晴れ渡る空が好きだ。
子供の頃数年暮らしていた田舎町の、たわわに実った稲穂と空のコントラストが原風景として焼き付いている。
だけど今思い出すのは別の空だった]
[ぺると出会ったのは4年前の冬のことだった。
良く晴れて寒い日だった。
昨日のうちに降っていた雪が墓石にもうっすらと積もっていたから、
手袋をしたまま雪をはらってあげた。
その時すぐそばで猫の鳴き声がした。
どうやら自分が、墓石の傍にいた猫に雪をかけてしまったのだとすぐに気づいた。
うめちゃんとは違う毛並みのその猫にためらいなく手を伸ばし、
墓標の前にひとりではない、という事実を享受した。
近所の人からは慕われていた駄菓子屋のばーちゃん。
だが、その死から1年経ってもなお定期的にお参りをする者はあまりに少ない。
ばーちゃんの娘や孫は遠くの街に住んでて全然こっちには来ないし]
あったかいね。
いや、まあ、生きてるもんね。
[ただそれだけが心に浸みていった。
かくして少女は墓守猫だとは知らぬままぺると出会い、
また会えることを願い、やがてそれは叶った。
雪ではなく、薄桃色のひとひらが舞い込む頃に]
…………、
だからぺるはあの頃の、いや、今でも私にとってのさしずめヒーローなんだよなぁ。
そしてうめちゃんはヒロイン。
[猫にとってはなんのことやら、だろう。
しかし気にするそぶりも見せず、一輪の花を墓前に供え、
手を合わせた。
青紫色の、星の形にも似た小ぶりの花は、名前を竜胆と言う。**]
[死んだ後、残されていた、一通の手紙/電子情報の付加された、には、自身への言葉が綴られていた。
きょうだいが思うよりも、幸せに生きている。その筈。
楽しいことだってあった。きょうだいが知らないだけで。]
あいててて、そう言うなよ。
[ありがたく手につかまれば、何とか腰掛ける様子。自分でも年齢を感じずには居られなかった。
けれども。]
ふふっおっと失礼。何、ぶっきらぼうな奴だと思ってね。
いや、助かったさ。
[不躾な物言い。
すぐに猫を被るのを忘れて、それだけが子供の頃と変わらないんだ。]
あんた、さっきも見掛けたろう?
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