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イグニスもまた、夕飯を終える。そして柱に寄りかかるバディの姿を見つけた。
>>104 ソラ
「よぉ、ソラ。……何黄昏てんだよ」
>>108 ソラ
イグニスは瞬きをひとつして笑う。
「……そういや、そんなこともあったなァ。は、今日は風紀当番が居なくて助かったぜ」
悪びれもせず肩を竦めると、ソラの顔をじっと見た。
問いかけに一瞬、先程のことを思い出した。感傷を振り払うように、イグニスは意地の悪いニヤニヤ笑いを浮かべた。
「んだよ、お前、さては寂しかったんだろ?」
>>105 ファルス
よく見ていたと言われて、クロエは胸が熱くなるのを感じた。
本当はもっと見ていて欲しかった。
騎士団長の──この国のために剣を振るう姿を。その忠義を。
「……ええ、このゲームに生い立ちは関係ありません。わたくしたちは負けた。敗北したのですから、これ以上権利は主張いたしません。」
本当は、叫び出したい気分だった。
クロエの大切なアメジスト。ようやく切り開いた道。夢と願いが詰まった美しい石。
覚悟はしていたが、それがこれから砕かれると思うと、耐えられなかった。
そっと瞼を下ろす。ほどなくして、その瞳をあげた。
雲の切れ間から月が顔を出す。アメジストの石が嵌められた短剣が、月光を受けて輝いていた。
目を逸らしてはいけないと思った。だからファルス王子の目を真っ直ぐに見つめてから、その短剣に視線を落とした。
>>109 センゾウ
「ははっ、なんだかんだ似たもの同士のバディじゃねえか! …………。 ……いやてめー、まさかここで知ったサリーナの知識を自国に持ち出そうとかしてねえよな?」
イグニスは帯剣した剣に左手をかけ、冗談半分に尋ねた。
「…………」
イグニスはやりにくい相手だと少々顔を引き攣らせた。
「その呼び方はぜってー変だから使うなよ! ……いや、うん、……まあ、いいか……様でも……」
>>110 イグニス
「やっぱ不良だ!ていうか日誌当番とかもイグニス…!」
振り返れば大体彼はサボっていた事に気づき、もう全て後の祭りな事に肩をがっくりと落としました。
(結局大体ボクがやった訳か…とほー。)
初めてバディを組んだ時に抱いた危機感は見事的中してしまいましたが、不思議とそんなに悪い気がしないのは、彼と言う人物を良く知れたからでしょう。
そして続く彼の言葉には「…はぁ?」と口をついて出てしまいました。
「ボ、ク、は!料理得意じゃないの!!!ユーディトも出来ないらしくて頭抱えてたのにずっと来なかったのはキミだろー!!」
「寂しいってなんだよ!」と悪態をつきながら彼をまくし立てます。
「全く!……寂しかったら普通に探すっての。」
そう口を尖がらせて呟いた小さな声は届いても届かなくてもいいちょっとした本音でした。
>>111 クロエ
「……その心意気、潔し。残念だ。本当に」
目を開ける。クロエの、神秘的な紫色の目が俺の目を見ていた。
クロエの視線を追い、手もとを見れば、クロエの魂の分身たるアメジストは月光を受けてきらりと光る。
この宝石に賭けた思いは……騎士たち、皆それぞれだ。それぞれに、重い。それは18人、全員だ。
クロエの剣を地に置き、膝を立てて座る。ウィア、カリンの時と同様に柄頭をそのアメジストへ当てた。
「クロエ・ド=ベルティエ、黒狼騎士団長ファルス=サリーナの名のもとに、この手で君の宝石を砕こう」
そう静かに宣言した後、己の剣を握る手に力を込める。
次の瞬間には、アメジストは儚い音を立て、散った。
>>113 イグニス
「……あー…………」
そういえば、そんなもんもあったな、とイグニスは回顧する。
「はっ、一度も注意されてねえってことは、まぁお前がよく働いたって事だなァ、褒めてやるぜ」
そうしてちょっとからかうつもりで薮をつついたイグニスは、思わぬ蛇の猛攻に耳を塞いだ。
「あー、あー、うるせー! じゃあそこら辺歩いてるセンゾーとかそこら辺捕まえたらよかっただろ! ってか結局夕飯は悪くねぇ出来だったんだからいいだろうが!」
そう言って偉そうに腕を組む。
「…………ふん」
イグニスは、いつものように鼻を鳴らした。きっと、彼女はイグニスが本当に居なくなったのなら、必死に探してくれるのだろう。
>>114 ファルス
「……」
いとも簡単に砕けてしまったアメジストを、その目に焼き付けた。
さんざイグニスの前で泣いたからか、“希望”が散るさまを見ても、クロエは涙を流さなかった。
ただ、ゆるやかに吹く夜風は、腫れた眦にはすこし染みた。
それでも、ただ静かに。クロエは粛々とその儀式を見届けた。
──そうしてクロエ・ド=ベルティエは、ただのクロエになった。
きっと狡猾なド=ベルティエ家は、上手いこと立ち回ってその責任から逃れるのだろう。
そこまで考えて、もう考えるのはよそうと思った。
クロエはそっと、砕けた紫色の破片を一つ拾い上げる。
それを大事に握りしめて、目の前の騎士団長に深くお辞儀をした。
「……短い間でしたが、わたくしを黒狼騎士団に置いてくださりありがとうございました。」
騎士団日誌(7日目)
記録者:ミズリ・ミズハ
天気:晴れ
朝食:カレーマカロニグラタン、ごはん、枝豆のスープ(ソラ作)
夕食:野菜炒め、オムレツ、焼きオニギリ(ソラ作、手伝いミズリ)
今日は、ソラがスパイを見つけ、本物の占い師と言うことがわかった。昨日、ソラが異種族だと言っていたグラジナを追放したので、残りの異種族はクロエ一人。そして、求愛者ももういない。
我々騎士団は、今日で勝利する。
これは余談であるが、オニギリという食べ物の名は、鬼斬に通じて強そうである。縁起がいいので、騎士団でも、もっと食べるべきではないだろうか。
……これでいっかー……。
[初めての日誌が、ゲームの最終日の日誌になるなんてな。これが日記だったら、ブレイのことも、クロエのことも、グラジナのことも、スクルドのことも、グラシエラのことも、なんでも書きたかったのに。
それを書くべきではないのは明らかで!!悔しいけど、こんな感じでいいやと思った]
>>115 イグニス
「ほんとにね!!」
よくもまあ注意されなかった物だと今更ながらに振り返るのでした。
「ばっ…馬鹿じゃないの!センゾウもアルバートもバディが…その、ああなってるんだから無理に決まってるでしょ!!
イグニスもクロエもいないしユーディトもダメ!
ミズリが居なかったら本当に詰んでたんだからね…!!」
イグニスを恨めしそうに見つめてそう呪詛の言葉を紡ぐと、彼が憮然とするので一瞬きょとんとすると、にっこりと笑って彼がいつぞやしたように肩を組みます。
「ボク達はバディで、相棒なんでしょ?キミが大変な時は必ず駆け付けてあげるから安心してよ。」
>>106センゾウ
「………………そんなものなのか?」
気に病むことではないと言われた。思っていたよりも、あっさりとセンゾウは話す。デリケートな話題であるが、言葉を濁すわけでもなく真っ直ぐに伝えてきた。
「グラジナはグラジナだ、と、そう思って良いものなのか?」
センゾウの話を聞いていると、異種族や隣国者というこの国のタブー視されていることを指摘するわけではなく、個人個人の振る舞いについて話しているようだった。
出身地が違うからこその視点なのだろうか。
異種族であるグラジナを責めることが出来ない自分の考えは叛逆ではないのか。そう決めつけていた頭はガツンと殴られたような気分だった。
ファルスの背が見えなくなるまで、クロエは頭を下げ続けた。
罰を受ける覚悟はできていた。七年間も耐えてきたのだ、今更何も怖くはない。
>>116 センゾウ
「……ふん、ならいいけどよ。怪しい動きしたら覚悟しておけよ?」
センゾーの戦い方は以前カリンとの手合わせで審判として見学していた。あれはあれで手合わせのしがいがあるだろうな、とイグニスは思う。
「あっ! てめぇ、気づいてわざとやったな! ふざけんな!」
イグニスはいつものように吠える。
[日誌を書き終わってから、結界の近くに行った。きっと、もうじきここは開くけど]
おーい!大バカのブレイ、聞こえてますかー!!
あんたけーっきょくお仕事1個もしてないんだから!!美味しいもんでも食べさせなさいよー!!あたし、作るのも好きだけど、食べるのの方がもーっと好きなんだから!!
[ブレイは敵。騎士団の敵。明日どうなるかもわからない。だけど]
やっと一人が終わるんだーって、ホッとしちゃってんのー!!バカみたいでしょー!!
ばーか!!
ついでにスクルドもばかやろー!
[今日は風紀当番が居ないもんね。言いたい放題だ。本人の顔が見えないのは残念だけど]
……ほーんと、面倒見切れないわ。
[脚に付けていたブレイの短剣に触ってから、部屋に戻ることにした]
「グラジナ、ブレイ。……どちらだったのか結局分からずじまいだったけれど、わたしたちの協力者。それから、ウィアも。
テレパシーを使わずに話しかけられるのは、なんだか新鮮ね。わたしの声、ちゃんと届いているのかしら。」
結界にそっと触れる。その先はやはり、水のように波紋が広がるだけで、何も見えない。
「最後の最後でごめんなさい。……こんな結果になってしまって、あなたたちには責められても仕方がないと思ってる。」
ごめんなさい、と。クロエは手のひらにあるかけらを握り締めながら、静かに繰り返した。
>>120 ソラ
「あ? そんなの、別に、…………」
関係ないだろ、と言いかけて口を噤む。バディが敵である可能性を、昨日嫌という程考えていた。
「あぁ、もう、わかったわーった! いやでも料理は────。……うん、まぁ、結果的にこれで良かったと思うぜ」
イグニスは遠い目をすると、ソラの肩をポンと叩く。
「はっ、お前に助けられるより俺様が助けてやる方が多そうだけどな?」
肩を組まれると、イグニスは右頬をあげた。憎まれ口を叩き喧嘩をしながらも、互いを支えあっていくのだろう。
自分にとっては馴染みの深い凹凸の狭間。
その間に座って、頬を撫でる風と共に夜空を見上げます。
思い出すのは、昨日イグニスに告白したあの秘密の話。過去の記憶の続きでした。
/*
ソラを保護したのは、黒狼騎士団であり魔法取締役の一人だったベネデット・ブルダルと呼ばれる黒狼騎士でした。
初老を迎えた男性、しかし鋭い眼光と眉間の深いしわはまだまだ現役を思わせ、正しく猛者と呼んでも差し支えのない壮健な騎士でした。
*
ベネデットは町で騒ぎを起こしている悪童を懲らしめて欲しいという要請を受けてやってきました。
森を根城にしていると言う情報を得ていたので、直接森に足を踏み入れましたが…悪童に会えたのは運命だったのでしょうか。
森に立ち入ってから数分。半死半生の子供が倒れているのに気づきました。全身が徹底的にいたぶられており、至る所に浮かぶ青あざがその苦痛を物語っています。
ベネデットはそれがかの悪童であった事を、薄ら察しながら治療を施します。
懲らしめる筈が既に懲らしめられていた悪童を見たベネデットは、その子供を連れて自身に馴染みのある教会へと赴きました。何の因果か、ベネデットもまた孤児だったのです。
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/*
悪童が目を覚ましたと聞き、ベネデットはその場へと赴きました。
そこには粗末な服を着ていた悪童の姿はなく、ゆったりとしたローブ…神官衣を着せられて困惑している少女が1人。
湯浴みも済まされており、透き通るように滑らかな肩まで掛かる青い髪が垂れていて、傍目に見れば可憐な少女にしか見えなかった事でしょう。
彼は、聞きました。少女がどうしてあの場所にいて、何故ああなったのかを。
少女は、答えました。どうしてあの場所にいたかも分からず、生きる為にしたからと。
問答を続けていく内に、少女が魔法を掛けられていると気付いた彼は少女の呪いを解く事にしました。
ベネデットは、魔力の性質を計るだけでなく触れる事で自身の魔力を当てて相殺し、無力化する事の出来る力を持っていました。
時間を要する事と、相手が暴れていると行えないので、戦闘時に使うような代物ではありませんでしたが。
治療を施すと、少女は記憶を取り戻してぽろぽろと涙を零し始めます。
親の最期を見たと。魔法が使えたばかりに処刑されたと。
周りの人達は皆何かしら助けて貰ったはずなのに、両親を助ける事はしてくれなかったと。
どうして、どうして…と。
*/
/*
国の歴史を鑑みても、こういった事は多くありました。
疑わしきは、罰する。今回であれば、裏付けも取れているので執行は回避できるものではありませんでした。
例えそれが、心優しき者だとしても。魔法を持つという事が、罪に値するのです。
少女が呟く『どうして。』
納得させる言葉が見つからないベネデットは、ただ一言。
───知りたければ、騎士になる事だな。
そう少女に伝えました。
護るべき国と民。その礎となる騎士になれば、その問に対して少女なりの答えを出す事も出来るでしょう。
何かを変えようと思うなら、力はどうしても必要になるものです。
丁度、魔法取締役の後釜を探していた所でもありました。素質も悪くはないようですし、運命のようなものも感じます。
ベネデットは、少女の指南役を申し出て、新たな名前と人生を与えました。
そして少女…ソラは、神官見習いとして、教義や規則、振舞いを学んでいくのでした。
*/
/*
──お前の名はなんという?
『……シエロ。』
──ふむ…、シエロ…か。……お前にソラの名をくれてやろう。昔寄った東の小国で聞いたのだが、シエロとは空と言う意味があるらしい。捻りはないが丁度よかろう。
『…………ソラ。』
──魔法使いの娘シエロは死んだ。そして、今ここにカルセドニーの騎士に拾われた孤児が産まれた。…ソラ・カルセドニ。精進するがいい。
『………………ん。』
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