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「これは…困ったことになったな。
どう見てもコトハちゃんとシズクちゃんは繋がっている。そうだろう?どちらかが狂人なら二人共があたしを閉じ込めるとは言わないよ。もちろんそう言わせておいて別の人に投票させるなんて真似はできようもない。
終わらせに来ている。間違いない。」
「行ってしまうのか、シオンくん。
あの二人が投票を変えない以上、君次第であたしの死は決まってしまう。いや、みんなの、だ。
…違うんだ、重荷を背負わせるつもりは無い。
ただ……こんな理不尽をこれまで皆に与えて来たんだなって。これで呪いに打ち勝つことが出来なければあの世で合わす顔がないよな。
…おっと、泣き落としにかかったとは思ってくれるなよ。
しっかり考えて、それで答えを出してくれればそれでいい。」
シオンは一日の終わりに皆に会いにいく。
会うとはいっても、声が聞こえるわけでも姿が見える訳でもない。
「随分とこちらは寂しくなったぞ。もう、元には戻れぬのかもしれんな。この判断が正解か分からぬが、過ちであれば我が身に夜明けは訪れぬのだろうと。我自身が魂を失うのは…多少は恐ろしいが、何よりも皆の絆を証明出来ぬことの方が恐ろしい。
ああ、そうだ。金枝 希壱。こちらは女性ばかりが残っておるぞ、羨ましかろう。…ははっ」
ふと思い出し、ポケットから黒いレースの髪飾りを取り出す。
「七原 南。貴様のお人好しがこの様な事態を招いたのだろうな。だが、貴様の過ちは我が墓まで持って行ってやろう。恐らく、皆気付いているだろうが貴様が井戸へ行ったという決定的な証拠は我が持って行ってやろう」
俺の予想当たり。
……しっかし、ナナハラが原因だったんだな
マコとシオンがどこ行ったかわかんなかった日は、これを見つけてたのかな。
アリサはもうシズクに決めたみたいだけど、……シオンはどうだろな
「…………闇に消える、ねえ。」
最後の最後まで突っ込もうとして、そんな気になれなくて終わったなとシオン君の背中を見て思った。
無事に朝日を拝む為に、考えて考えて考え抜いたつもりだったが────睡魔は襲ってくる。
本当は、寝ている場合じゃないのに。
閉じそうな瞼を何とか開けながらも、聞き捨てならない事が聞こえたのでこれだけは返そうと声を上げた。
>>82 アリサちゃん
「こんなにも分かりやすい繋がり方を見せるほど、馬鹿じゃないわよ。
この状況下で考えられるのはシズクちゃんが本物か、そう言っておいて人狼の人に票を合わせるつもりなのではなくて?
人狼は、最後の足掻きで票を変えさせようと喚いてみたりして、ね。」
今の貴方のように、という言葉は飲み込んだ。
シズクちゃんを指名したのは、明日生き残れば何とか出来るという覚悟の表れか、と思った。
「私は【アリサちゃん】に入れる。」
はっきりとそう言った。
眠い、疲れた、もう何もしたくはない。
それでも、最後ならば悔いは残したくないと急ぎ足である場所に向かう。
「くっく、最後までとてもキミらしいね、コトハちゃん。
女の子がそんなにトゲのある言葉を話すもんじゃないよ。
全部が全部、自分自身に向かって言っているみたいじゃないか。なんとも自虐的だねぇ。」
「…ああ、参ったよ。
最終決定がなされないならあたしが先んじて呪いの閨に時化込む訳にもいかないしね。
やれやれ、あたしって奴はどうにも締まらないな。
…ここにきてみんなとの思い出も夢だったみたいに淡く朧気になってきてる。なんの為にこんなにも…こんなにも…?
なんの為に…?」
・・・
/目が覚めたら元どおりになっていたら。そんなことないことは理解しているのに/
/同じ班のメンバーを見守るしかなかった/
「…………ああ」
見えない毒に抗い続ける生者たちの声に、耳を傾ける。
ため息が溢れた。
まだ、彼らの望まぬ明日は続くようだ。
……もうシズクは明日まで残りそうだな。
そしたら今日は、霊能者が襲われるのか、きっと。
シオンとシズクとヒナタが残る事になる…か
……そうなったら
「日向さんが誰に入れとるかにもよるけど、今わかる範囲で逸見さんと八重樫さんに2票ずつ。
どちらが閉じ込められるか分からへん状態で、霊能者を襲うやろうか」
「…さて、あたしも休むとしようかな。
もしもの時は誰かが連れてってくれるんだろ?」
[アリサはその場にゴロンと寝転がり、目を瞑った。]
「…長らくお送りして参りました、たたら村修学旅行生集団失踪事件。明日をもってお別れの時間となりました。
希望を胸にこの島に降り立った高校生たち、あれやこれやと立ち回り、実に楽しい修学旅行。あの瞬間が永遠に続けばいいと思ったものです。
儚いと言う文字は人の夢と書くと言ったのは誰だったか。私たちはこの1週間余りで、培った絆の脆さを身をもって、その命でもって体験しました。これ以上の経験はどこへ行ったとて得られるものでは無いでしょう。
私たちは確かに幸せでした。大好きなともだち。大切ななかま。そんな夢を、人の夢をこの2年間見ていたのです。
私たちは、この修学旅行で得た経験をいかし、今後の…人生を。より豊かなものにしていきたいと、思い、ます。
それでは…またお会いしましょう。実況は、逸見亜梨沙でお送り致しました。」
[細い声が闇に溶けていく。誰にも聞かれぬ声が。]
「夢、か」
そうか、この2年間は夢だったのか。
それなら納得もできるような気がした。
体の良い厄介払いとして実家を出て、適当な高校を選んで入学した。
それなりに溶け込んで、恥ずかしくない程度の成績を修めて、適当に「またな」とでも言って別れるつもりだった。
けれど、ひとたび目を閉じてこの2年間を振り返ると暖かく、ときに少し苦く、なにより美しかった。
美しかったのだ。愛さずにはいられないほどに。
授業中に上がる笑い声、揉める二人を宥めた昼休み、廊下の喧騒、いつかのハイファイブ。
夕陽の差し込む放課後の黒板に残った落書き。
文化祭の後、ブレザーの袖で涙を拭っていたのは誰だったか。
きっと高校生としては平凡なそんな営みの数々は、自分がその一部だったという理由だけで、愛すべき美しさを放っている。
その美しさに絆されていることに、本当はとうに気づいていた。
それなのに。どうして夢は夢のまま、美しいままで通り過ぎられなかったのだろう。
儚い平凡な日々は、どうして壊れなければならなかったのだろう。
誰にも、なんの恨みも持たない人間などいない。
大きな器に花を生けるときには、鮮やかな大輪の花ばかりではいけないのに。
それでも、それでもほんの一欠片胸にあった憎しみが、恨みが、本当にこの崩壊を招いたというのだろうか。
こんなに心が昂ぶることがあるなんて、とどこか冷静な自分が責める。
悔しさと喪失感でどうにかなってしまいそうだった。
急ぎ足で向かったのは森の中。
木の板が刺してあるだけの粗末な墓の前に佇む。
八重樫琴葉がその身に纏うのは純白の着物だった。
「……はあ、着替えに手間取ってしまったわ。
着物は1人で着るもんじゃないわね。」
高めの位置で結った髪と、着物の衿の合間からは、透き通る白さの柔肌のうなじが見える。
「ククイ君、前に私の神楽を見たいと言ってくれたわね。
……あれ、結構嬉しかったんだから。
…………これは、貴方達への嫌がらせでもあるわ。
私は"嘘つき"にはなりたくないし……何より、現世で好きな事を好きなだけできるのは、生きている者の特権よ。
そこで指をくわえて見てなさいな。」
すう、と小さく息を吸い、手に持っていた小刀を抜くと、目を細める。
「…………生者の足掻き、とくとご覧あれ。」
街灯などの人工物がなく、月の明かりのみが全てを照らす。
この島に長くいたからか、夜目が大分効くようになった。
すり足のように、利き足を音も立てずに前に出すと型を取り、指の先まで精神を張り巡らせながらも、滑らかな動きで舞う。
月の光を反射して、鈍色に輝く小刀が、右へ左へ流れる様に空を切っていく。
小堤も篠笛もないこの空間に染み渡るのは夜の静寂のみ。
それほどまでに洗練され、緩やかに動く彼女を見る者はいない。
舞が終盤に向かい、刀を高く掲げ、鞘に納める。
膝をつくように座り、鞘に入れた刀を一礼するように天へと捧げると顔を上げた。
本来であれば、神に捧げる舞を血で穢れたこの場で舞うのは、神道に背きしものなのかもしれない。
それでも、最後ならばと思えば舞わずにいられなかった
……結局の所、私は巫女としても人としても中途半端な存在だ。
なればこそ、人の道に肩を入れ込んでも誰が怒りましょうや。
鼻で軽く笑うように口角のみを上げ、笑う。
こんな風に、生き残りたくはなかったなあ。
ふと、そう思った。
霊能者としての仕事を、巫女としてやり遂げればよかった。
だが、それが成し遂げれなかったのは、現世に未練が、それだけこのクラスメイト達と人として生きたいと願ってしまった証だ。
父様には穢れてしまった、心が弱かったと言われてしまいそうだがそれでもよかった。
それでも、彼等に寄り添えればそれでよかったのだ。
最後の最後にこんな感情になるなんて、何故もっと早くに気付けなかったのか。
明日を無事に迎えられる保証もない今、感傷が心を抉りとる。
よろめく足を引きずって、1歩ずつ家の方へと戻っていく。
家の中は当然真っ暗で、その夜闇の中、着物を脱いでいく。
目の前にあった見慣れた制服に着替えると、予備の布団に寝そべった。
鉛のように沈む感覚を最後に、琴葉の意識はそこで途切れた。
ふと顔を上げるとそこは月夜の舞台だった。
「…………、」
ああ、そんなことも言ったっけ。
本心からだったが、きっと社交辞令で言っていたとしても彼女は同じことをしていただろうか。
胸がつかえて二の句が継げない。
去る彼女の背中が小さくなり、見えなくなっても、ずっとずっと眺めていた。
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