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兎人 クロノ は 課長代理 マシマ に投票した。
夢幻の竜騎士 マリア は シルバーコレクター ナサニエル・ウエクサ に投票した。
黒詰 ユージーン は 改造好き シャノン に投票した。
課長代理 マシマ は 兎人 クロノ に投票した。
少年 ロジャー は 改造好き シャノン に投票した。
記憶喪失 シュウ は 少年 ロジャー に投票した。
シルバーコレクター ナサニエル・ウエクサ は 兎人 クロノ に投票した。
赤貧宇宙人 ニーナ は 兎人 クロノ に投票した。
青の娘 シャーロット は 記憶喪失 シュウ に投票した。
改造好き シャノン は 兎人 クロノ に投票した。
兎人 クロノ は村人達の手により処刑された。
赤貧宇宙人 ニーナ は、兎人 クロノ を占った。
少年 ロジャー は、黒詰 ユージーン を守っている。
次の日の朝、青の娘 シャーロット が無残な姿で発見された。
オメガ ダグラス は立ち去りました。
《★占》 兎人 クロノ は 人間 のようだ。
《★霊》 兎人 クロノ は 人間 のようだ。
現在の生存者は、夢幻の竜騎士 マリア、黒詰 ユージーン、課長代理 マシマ、少年 ロジャー、記憶喪失 シュウ、シルバーコレクター ナサニエル・ウエクサ、赤貧宇宙人 ニーナ、改造好き シャノン の 8 名。
/*
それから、拙い戦闘ロールで本当に申し訳ありませんでしたが…シュウさん、ありがとうございました!
結局、最後までアルトネリコ2のラスボス曲のままでした。
ちょっとかっこ付け過ぎた気が、す…る。
/*
というワケで兵装ロック解除フラグを立ててから墓に行きたい。
墓に行きたい。
墓に行ってクロノに色々訊いたりシャーロットにスネイルネンの弾幕はきれいだったと言いたい!
注目ポイントの活用できてなさに全私が泣いたよ!
*/
/*
状況整理その2。
占い師:ニーナ
霊能者:ユージーン?
狩人:ロジャーっぽい
共鳴者:マリアとシャノン?
狂人:不明
人狼:シュウともう一人
クロノ:最初狂人視してて今日の帰宅中に人狼って思ったんだが結局何者なん……霊判定カモーン!
*/
屋台のお手伝い ダイアナは、能力(去る)を実行することにしました。
―南空域・中層から―
[音が聞こえてから、突然レーザーの照射も弾丸の発射も一切が止まってしまった]
…スネイルネン?
どうしたの、まだ頑張れるわよね!?
スネイルネン!!?
[ぽ、と背後の核が光を放ち、どんどんと膨張して行く]
…まさか
[次の瞬間には、一気に収縮して…消えた。
マリンブルー・スネイルの機能の全てが。]
―西空域、中層―
[体当たりの衝撃は、軽度だった。
だが烏羽の全翼のほうは、無理にsunshowerに突っ込んだのと、ブラックボックスからのオーバーフローに機体がついていっていないようだ。
吹っ飛んでいくアルトキュムラスに追撃をかけようと、男はトリガーを引く。
光が目に眩んでも、その機体反応はナノアイで掴んでいる。
男は、烏羽の全翼が一部rainstormに巻き込まれようと、カノンを放とうと、した。
そのとき。
せかいは、あかくそまった]
な、なんだとー。
[男は、光に包まれた]
[ガクン、と身が浮く。落ちているのだ]
起きて、動いて、スネイルネン!!
まだ…クロノさんが空に居るのに…!!!
[左側のパネルを何度も叩き、右側のパネルを何度も弾き。空を見上げようとして何も見えない事に気付く]
[男は、数秒、いや感覚だともっと気を失っていたように思った。
その気を失っている間に、聞こえた声。
それはクヴォルから発せられた音か。
それとも、堕ちたメテログラフトの響きか。
男はわからなかった]
クッ…
なんだ、今のひかりは。
[閃光弾とは違う、ひかり]
チッッ
話を聞かせろ。
[男はトリガーを引く。しかし死仮面の口、カノンの発射口から出た黒い光は、アルトキュムラスを引き寄せる。
男は傷ついた烏羽の翼で、牽引しながら西のピットを目指した]
[赤い光は暫くするとアルトキュムラスの中に吸い込まれるように、消えた。
その光を見たものは他にもいたかもしれない。
光に包まれてる間、外部からの干渉をまったく受けないことに気付いたのは
光が消えた後、弾幕の破弾が降りかかってきたとき。
ロジャーは不思議そうに何度も右手の掌を開いたり握ったりしてみた。]
うーーーーーーん
あっ、おじさん!!!!!!
今の見た?見たーーーーーー?
[通信はオープンのままだ。
舌うちが聞こえた。
ロジャーは目を丸くしたまま、興奮して思わず話しかけた。]
[くん、とカノンに引き寄せられる。
アルトキュムラスはゆらゆらしながら、西のピットへ*導かれる*]
[男は、機体の速度が会場に来た時の速度より出ていない事に、苛立った。
あの不思議な光はなんだったのか。
男にはわからない。そしてこの胸にうちにあるものも何なのか]
チーフ、西ピットに至急来てください。
[男は、追尾してくるBFがいないか、警戒をしながら西のピットへと向かった**]
スネイルネンが……ぁうっ!!
[クロノから聞いた、コアを止めるという事がどういう事なのかを今身を以って知った。
フィールドバリアに受け止められても、しばらくの間は操縦席から動かなかった]
つ…バリアに、落ちたのかしら…。
スネイルネン、もう聞こえないかも知れないけど。
ううん、きっと聞こえているわ…だから聞いて。
私の我侭をずっと聞いてくれて、ありがとう。
[身を起こし、座席後部へと這って行く。
そっと核の納められている箇所を撫でた]
聞いた?クロノさん、もう一度あなたに乗せろって。
だから、また一緒に空へ行きましょう?ロジャーくんとも約束しているんだから。
行けるわよね。
このままなんて、嫌…。
[核のある座席後部分に縋り付いて語る。涙声は止まらない]
ふぅむ。これはユージーン殿の霊能者COと見てよいのでありましょうか。
ウィリアムさんの使っていた『クローズド回線』がシャノン殿との共鳴のことで間違っていないとするならば、残る灰は…なさにーにーとマッシマー殿?
共食いはあり設定でしたか…いえ、ありだとしてもシャーロット殿の動き方はシュウさんとつながりがあるようには考えにくいものでしたし…
ふぅむ。
問題は。
現状灰の方々と、占いが使えるほどの接点を、今までに作れなかったことでありますな!!
…どうしよ。
―― 南エリア/中層 ――
[発狂弾幕。]
≪カ・エディーリの歯車…
カ・エディーリ。その言葉が何なのか知っているか?≫
[静かな声。クローズドチャンネルに流れる。知らない事を知りながら、知らないだろうと思いながら、クロノは続ける。]
≪それはかつて、ラントに居た科学者、
ミミ=カ・エディーリアト…。
歯車を組み合わせる事により様々な形状のエネルギー弾を放つ機構を発明した科学者の名を縮めたものだ。
その他、ラントの基礎科学を全て作り上げたのも、
ミミ=カ・エディーリアト。
その為、ラントでは、「カ・エディーリの父」と呼ばれていた。
「ClockWorks.rant」、
ラント語では、「カ・エディーリ」、と言う。≫
[クロノは、静かにクローズドチャンネルに言葉を紡ぎ続ける。]
[白く描かれた光球に色彩が宿る。
赤と橙、黄色が入り混じり、どくん、と脈動した。
それは変光星の迎える断末魔か――光球の周囲に数十個の光弾が出現、全方位に向けて放たれた。
供給は止むことなく、次々と連なって直線状の壁を構成。
受け止めようなどと考える余裕すら無い]
っ、無理、避けて――離れるしか、これ、
……っ!!
[さらに弾幕の種類が加わる。
小型の弾が幾重にも、曲線を描く軌道で撒き散らされた。
遠方から見たそれは、あたかもヒマワリの種子を模したような形を描いていた。フィボナッチ数列。
弾幕を生み出す数式に基づいた安全圏を、しかし探し出すことは不可能だった]
密度が、濃すぎて、――!
[盾状に変化させたフィールドを次々と食い破っていく弾幕。
左右から吹き付ける豪雨のような光球の中。
被弾箇所は多数、警告音が止む様子もない]
[眼下では、天球に加勢する蝸牛がレーザーの雨を降らせ、黒騎士が大樹を生む。
天球が放つ弾幕はいよいよ以って激しさを増し、傷ついた機体と水晶竜は、そばにいるだけでも持ち堪えるのは困難だ。
これでは、あるいは切り札を切ったところで切り抜けられるかどうか…]
…シャノン殿!
貴殿の意思を問います! 僚機であるならば小官の後ろへ!
[いつか、格納庫で出会い、紹介された機体。それ以上のものではなかったし、ウィリアムとクローズド回線でなにかを話していたことも知らない。ただ、先ほどウィルアトゥワがその後ろに隠れようとしたような挙動を見れば、共闘の余地はあるように思えた]
…弾幕の相殺を小官とウィリーさんの火炎で行い、シャノン殿には後方からの火力支援をお願いしたく思うのでありますが…
[ウィリーとシャノンの意思を問うようにそれぞれに提案する。…現状思いつく中では最善。とはいえ、自分の機体は万全に程遠い状態だったし、ウィリーもここに至るまで火炎を加減なく使っていた。見ればシャノンも機体に小さくない損傷を負っている。
現状を切り抜けることだけを考えても分の悪い賭けだったが…]
―― 南エリア/中層 ――
[シャーロットへの通信を一旦途切れさせ、]
ヲレも終わりだが、お前も終わりだ、アンギャルド。
カ・エディーリ達が造りだした作品。
ワレらがメテログラフト《故郷》
味わい尽くせ。
[両耳がピンと張られた。]
…ッッ
せめて迷う暇くらいは与えてほしいものであります…ッ!!
[天球の放つ弾幕は次々と種類と速度を増し、もはや壁の密度を持って結論を待つ暇を与えない]
“フヅキ、エネルギーバイパス全開、コア連結、出力限界規定値解除、コア共振を最大に、シークレットコード――――”
[こと此処に至って音声を伴う猶予さえなく、青く発光する手でフヅキに直接指示を出す。その全身を輝く文様が埋め、機体もろともに光の塊となって―――]
フルムーン・最大出力――!!!
[叫びとともに生み出された白昼の“月”が、狂ったように光を撒き散らす太陽のような弾壁から、小さな地球と、その背後にいる者たちを護ろうとするように、ひときわ大きく輝いた**]
何か実際の想定以上に凄い発狂弾幕になってる…!!!
>ヲレも終わりだが、貴様も終わりだ、アンギャルド。
だな。ちょっとだけ誤字。
―核停止前…―
[Rainy Dayがひとつ、ふたつと破壊され、その度に振動が内部まで届く]
……まだ、まだよ!
クロノさんを護るの、あの機体を壊しちゃ…ダメ。
[焦りながらも、届くクローズドチャンネルの受信は行う。
送信しているのは、クロノ]
≪カ・エディーリ。その言葉が何なのか知っているか?≫
[ラントの事はもとよりBFの知識も浅い...にとっては見た事も聞いた事もない言葉だった。思い当たるものはと考えるが砲撃に集中出来ず、考える事を諦めて代わりに音量を最大まで引き上げた。
静かに語るクロノの声が操縦席に響き渡る]
[何故、彼がその事を自分に告げたのか訊ねたかった。
彼の名を2度叫んだ時には、もう]
クロノさん…!
クロノさん――!!
[何も見えなくなっていたけれど**]
……使う、しかない、よね。
[弾幕の渦に飲み込まれたのか、『Marineblue Snail』の存在は探知できなかった。少女の左手首で虹色が踊る]
“墜滅せよ――
[その瞬間、『メテログラフト』を取り巻く光球に変化が生じた。
周囲から発射される光弾が収縮、雷撃にも似た白と黒の帯となって回転しはじめた]
――空の灯火!”
[真紅の輝きが『禍珠』に宿り、消失する]
――『レゾナンス・ロスト』!!
[だが、光球と化した『メテログラフト』の弾幕は収まらない。
八方に先端を伸ばした結晶型のエネルギー弾を生成、打ち出してきた]
[結晶体は追尾軌道を取り、少しでも距離を稼ごうとする少女の機体に追いすがる]
う、そ――あれは、BFじゃ、……な!?
[と、下方に開いたウィンドウの中。
――赤光に包まれる『Marineblue Snail』の姿が映った]
[青い機体が、きりもみ状に墜落していく。
原因は少女には分からなかった。一瞬の混乱。
それが、致命的な被弾を生んだ]
[結晶型の追尾弾が命中し、胸部装甲に亀裂が生まれる。
続けて、帯状の雷撃が右前腕を損壊。
同心円状の衝撃波が届いた]
[それが『メテログラフト』の最期の攻撃だった。
罅の入った本体を露出させ、今までの攻撃が幻影だったかのように、静かに落下していった]
――南西エリア/低空――
[攻撃の止んだ空を見上げ、少女は荒い息を吐く]
……止ん、だ……?
助かっ、た、の……?
[周囲には巻き添えを受けて墜落していく残存機が数機。
しかし、『アンギャルド』のコクピット内で少女が見つめていたのは一機だけ――姿勢制御を回復できず、自由落下していった『Marineblue Snail』の姿だった]
『――それは過干渉による共鳴転移が原因。
最終段階の機構を発動させたことにより、『メテログラフト』の“核(コア)”が暴走状態となっていた。
結果、最も近くに居た別な“核”へと標的を移し変えたのだと考えられる』
[最終的にはそのように分析・報告された。
だが――その結論をBigFire学術協会が出すまでには、大会終了後もしばらくの日数を必要とした]
/*
ううん…シュウ殿のこの視覚効果的な描写は群を抜いておりますね…
…と、こっそり残っていた小官であります。
しかし…
もう今日中に『長いピットイン』に入ったほうがよさそうな人もちらほらとおりますよね。
いえ、その筆頭は小官のような気もするのですg(ry
いっそそのように提案してしまうのも…
…まぁ、その場合吊り襲撃に困ることになりそうな気もするのですが…
― 格納庫 ―
〘ピー〙
[ダグラスの持っていた端末から、コール音が鳴った。]
おお、 イノウエ君か。
テストは終わったのか?
<<それどころじゃありませんよ! 今観客席にいるんですが……局長、どこにいるんですか!?>>
[イノウエと呼ばれた通信相手――シミュレータでダグラスを叱りとばしていた研究員だ。]
俺か? 俺は格納庫で堕ちた奴のお迎えさ。
どうした? 一段と慌ててるじゃないか。
<<そりゃ慌てますとも! Red Wolfが止まるの、局長も見てたでしょう?>>
悪い、堕ちるとこからしか見てねえ。
<<あー……まあいいです。>>
[呆れたような空気が端末越しにも伝わってくる。]
<<ざっと説明しますと、何かヘンな力が作用して「堕とされた」みたいなんですよ。>>
ああ、そんなことを言ってる野次馬もいた気がするね。で、俺にそれを伝えてどうするんだ?
<<上層部が興味を持ちまして…… 調査をせよとの命令が。>>
[その言葉でダグラスの顔色が変わった。]
おいおい、俺はただの老いぼれ飛行士だぞ? 調査つったって何もできやしない。
<<だから私が来たんです。>>
<<格納庫でしたっけ? 丁度よかった。今から向かいますんで入れてください。私招待パス貰ってないんですよ。>>
[数分後、合流した研究員はどう見ても*見物スタイルだった*]
夢幻の竜騎士 マリアは、記憶喪失 シュウ を投票先に選びました。
<<もう間に合わなかったのだからと腰を据えて書いたら、濃すぎるソロールになってしまった。>>
<<逆に削れないかと試行錯誤していたら、大幅に路線変更するしかなくなった。>>
そのまま寝落ち、と。
☆設定メモ
Q. OR-22-A-11 Firebird って?
A. オメガは滅びぬ、何度でも蘇えるさ!
機体モデルは F-22 Raptor。
世界初のステルス戦闘機で、現代においては「最強」とも言われている。
オメガの元ネタである Ace Combat 04 の主人公イメージ機体。
最終ミッションではメビウス中隊の全僚機に配備される。
機体愛称 Firebird は、モデルのRaptor(猛禽) に関係ある言葉から、隼を意味することもあるらしい firebird を。
また不死鳥のイメージから、何度撃墜されても戦場に現れるオメガ11にも因んでいる。
型番らしき文字列 OR-22-A-11 は、Omega 11、Raptor、F-22A (計画当初の名称) の適当な組み合わせで、あまり意味はない。
―― 回想 南 高空 ――
[こちらにやって来てくれたサンダーエース。
私はクローズドと同時に動作命令も出した。
私は顔を上げて、私の瞳でその機影を捉え、またたきする]
[そうして――]
[オープンチャンネルで届いた、クロノからの挑発。
マリアの弾幕は、届くかと思いきや全て相殺されてしまう]
『大会に参戦したときからもとよりそのつもり』
(やれるものならやってみればいい)
[挑発には挑発で返す。
被弾情況では予め登録されたテンプレートしか返せはしないが]
[中央エリアからもそちらにやってくる機体。
マリアは顔にかかる髪を払いながらその姿を捉えた。
鈍くなるナノマシンを叱咤し、もう一度魔導銃を構えた]
[攻撃コマンドを入力しようとマリアが口を開いた時、
ニーナとのクローズド回線が開かれた]
[ちょっと今、マリアの機能が手一杯で、なおかつ腹や尾からナノマシンが零れ続けていて回線の切り替えまでナノマシンがまわらない。以降、落ち着くまでは全てオープン回線で通信を発する]
[矢継ぎ早に告げられるニーナの言葉。
索敵はマリアに任せ、私はすこししゅんと瞳を上にめぐらせた]
『……ごめんなさい、ニーナ。
これが一番はやかったの』
[謝る時は、ドラゴンではなく女の子で。
叩き込まれたマニュアルを礼儀だと私は思っている。
全て自分がリモートコントロールする単独ショーやプログラムされた通りのショーばかりやってきたので、実は私は共闘は不慣れだ。
この大会のシミュレーションプログラムにもなかったし]
『……シャノンは平気?』
[近くで同じく弾幕の滝にさらされた仲間に、私はマリアを通じて声をかけた]
[それから、あの弾幕や小型機の雨をどう切り抜けたか。
私は記憶を再生する余裕がなかったのであまり覚えていない]
[ニーナの指示通り相殺に専念するも、途中で炎が切れて気まずくて、マリアでルーンを乱射したことは覚えている]
[その場が落ち着けば、ニーナとシャノンが無事とはいえないまでも墜落していないことだけ確認して、手近なピットに転がりこんだ]
[待ち構えていた小人たちが、私とマリアに修復ゼリーをバケツリレーし、乱暴に倶利伽羅不動ガンが取り替えられる]
『……ありがと』
[ようやく個別回線にまわせた意識で、双方に**]
[ピットインすれば、そこで再び回線が開かれる]
好きに飛んでるだけでも、私は嬉しかった。
意識しないでそうさせるのがヒーローの条件だと聞く。
……「おっちゃん」に怒られる時は、一緒に謝りに行くさ
[修復材を受けているさなか、情報を反芻する。
まだ声の奥に怯えは潜む。それが消えることはない。
けれど、相手は少なくとも犯人ではないだろうから]
誰が、何故
[与太話をしていても、思考はそこに戻る]
……分からない。どんな手を使っても勝ちたいのだろう。
それでもたらされる喪失が、どんなものか知っているだろうか。
シャノンは怖いか?
ならばリタイアという手もあるだろう。
私には許されてはいないが……
[私の迷いが漏れてしまう]
犯人の乗る機体に攻撃をすれば、止められてしまうのだろうか。
[私は現在まだ堕ちていない機体一覧を呼び出して、唸った**]
―西空域、下層ピット―
[出迎えたのはGRAVEの研究員たちと
「こら、黒ピチ、あたしのフィリアちゃんを壊すんじゃなーい」
担当研究員長のピコハンだった]
まだ壊してませんよ。
それよりも、見てましたよね。
[担当研究員長は真面目な顔をして
「見てたけどわかんない。専門外の分野だと思うー。
けど、あの光は物理干渉を弾いてたように思えるのよね。ただ…」
あとの話は打ち切る。
戦闘のレポートを手早く書くと、研究員の一人に渡し、同じくピットインしているアルトキュムラスのところへ行った]
おい、さっきの光はなんだ。
―西/ピットエリア―
[ガタガタガタ、と機体の右半分が傾いたままピットの床を削る。
いつものようにふわり、とは着地できず、
アルトキュムラスは不恰好にフロアに突き刺さるようにピットインした。
暫く、操縦席から動けない。
自分でも驚くほど酷く、消耗していた。]
…はぁーーーー、びっくりした…
さっきの、あれ…
[核の声をはっきりと、聞いた。
王者のBF、それに、さっきの黒い竜。
核に見たことのない異変が起きているのは間違いない。
それを防ぐ力―――?]
なにが、おきてるんだよ。
アネキ、おれどーしたらいーんだ。
[ロジャーは、右手をぐっと握り締めて、それから開いて。
放心したように、それを見つめていた。
それから、はっと気付いたように通信記録を確かめる。
マリンブルー・スネイル――シャーロットからの通信は入っていない。
試しにクローズドの回線を繋ごうとしたが、反応はなかった。]
うわーーーー一緒に行くって言ったのにーーーー
ごめん、シャーロット。
あいつ、どーなったかな。追いつけたかな。
…機体、整備しなきゃ。
…さっきの、光。
うん、おれも、初めてだよあんなの。
―――けど。
[少しだけ迷って、それから、真剣な表情を向ける。]
あのさ。
ユージーンさん、「お前も声が聞こえるのか」って言ったよね。
おれが聞こえるのは――核’コア’の声。
あの光はたぶん、おれの――アルトキュムラスの、コアだ。
[言葉を探すように、時折口篭った。
はっきりしたことはなにも言えなかった。]
ユージーンさん、おれ、ゴードンの機体近くまで飛んだ。
でも、声は聞こえなかった。
機体が墜落したって、コアが動力を失うことはないはずなんだ。
それに、赤い光――ファフニールが落ちる時。
さっきと逆みたいに、光が収束されたのを見たんだ。
これって、なんか、変だよね?
アルトキュムラスは、あの光でおれにコアを護れって言う。
けど、こんなにたくさんBFがいるんだよ。
コアだって星の数さ!おれ、どーしたらいいと思う?
[一気に話を終えると
ユージーンを見上げた空色の瞳は大きく見開かれて
それから、ふっと下を向いた。]
それとも――やっぱり、こんな話子供のデタラメだって。
思う?
核の光…。
特別な核が存在する、か。
俺のは、クヴォルに積まれたブラックボックスに関係がある。
それは
[担当研究員長がこちらに近づいてくる。
「はっろー、あなたがロジャーくんね。
簡単に説明すると、あたしは縮退の研究―ブラックホールと言ったほうがいいのかな。
それの起動させるキーに呪術的なものや、精神、魂、そういうものを使ってるの。
そっちの担当は別なんだけど、それの副産物ね。
元々の仕様にはないもの。まあクヴォルの魂が他のBFの命が消え去る時の声を聞ける―みたいね」
とロジャーと同じ背丈の彼女は言った]
…チーフ。
[堕ちていく月。
遠くで星の爆ぜる光。
状況を把握しようとレーダーを広範囲に切り替えて…]
…あれは…!!
[彗星のように尾を引いて落下するのは、重装甲の蝸牛。
大した損傷も受けていないのに、あの挙動はおかしい。
パイロットはまだ未熟な少女だと聞いていたが、たとえ中で気絶していたとしても、駆動系をやられていなければコアの自立行動で安全に離脱が可能なはずが。
堕ちていった巨体を救出すべくレスキュースタッフの機体が集まっていく。]
…おかしいと思いませんか、ナサニエル。
あの蝸牛の落ち方、ゴードンの時と挙動が似ている。
まるで、整備不良の緊急停止でなければ…コアを直接止めたような…
ログ突っ込みは匿名じゃなくて大丈夫だと思う。
そして質問以外を匿名でやりとりするとなると、微妙な感じになりそうなので、促してみました。訂正を求めている(意見のコンセンサスを求めているのに)のに匿名を使うも、という考えもあります。
発狂弾幕が敵味方問わずなのは、私もそう感じるのはありますけれどもね。
―――――――――!!!!!
[嵐のように荒れ狂い押し寄せてくる無数の光弾、叩きつけられる光の帯とまるで敵意の意思を持つように襲い掛かる水晶弾の中で、文字通り全身全霊の力を込めてその手に掲げた“月”を支える。
自分が放ったものか、あるいは押し寄せるものか、光の奔流に流されそうになる意識と体を支えたのは、唯一つ“負けられない”という意思だけ。自分の後ろには友だちがいて、そして自分の傍らにはフヅキがいる。ここで、負けるわけには、いかない]
―――ッ!
[その奔流の中で、“機能”を剥き出しにした全身が、“なにか”に“触れた”。
それは光の中に浮かび上がっては沈む断片の形を成した記憶で、記録で、つまりは情報だった。
一つ一つは意味を成さないそれらを全身の感覚がすくいとり、たった一つの有意な言葉として再構成する。
光学に拠らない、目ではない目が観測したそれは、荒れ狂う光の中にあってさえ揺るぐことのない強固な『誇り』]
――ク――ノ――殿――――
[極めてシンプルなそれを目にして、一瞬意識に空白ができた。その空白を言葉にするなら、『呆』れる『気』持ちと書いて呆気と読む。
けれど依然吹き止まない弾幕の嵐を前に、すぐさま意識が引き戻される。
そこに まったく別の 何か が 紛れ込んで いて 。
一気に感覚が凍り付いていく。
それは、『誇り』によって構成された奔流とはまったく異質の不吉な輝き。恐怖に一気に萎えかかる気持ちと、負けられないからこそ、その輝きに目を凝らさなければならないと思う気持ちが交錯して、そして、傍らと、背後の、誰かの存在が、意思を奮い立たせ、そこにある情報を手繰り寄せ―――
―――そして。
光が 収束 した]
…ッッ
[不意に戻った視界に、思わずぐらついた。少々、機体にも体にも、無理をかけすぎたかもしれない。
限界を超えて光球を維持し続けた弾幕兵装は焼きついて機能を停止し、疲労しきった体はもうあちこちの感覚が欠如し始めている。
それでも、直前、手繰り寄せた情報を頼りに、眼下に視線を走らせて]
―――ああ―――
[そこに見た騎士の姿に、いつか感じた奇妙な感覚と、たった今感じた不吉な光が結びつく]
――まt―――会い―――たね――騎士殿―――
[自分の口が動き、なにごとか呟いていることを不思議に感じながら。
意識が。途切れて。行く。
/視界暗転]
夢幻の竜騎士 マリアは、シルバーコレクター ナサニエル・ウエクサ を投票先に選びました。
―― ピット ――
[小人たちがくるくる回りながら私の身体を行ったり来たり。
目の前でモノクルをかけた兎が懐中時計を片手に残りのピット時間を計っている。兎の隣、私の鼻先に立っているのは白衣と眼鏡を纏った大型の妖精。私達に対して何かを言っている]
[私はマリアの聴覚機能をオフにしたまま、現状を把握する]
『ニーナ、頑張ろう。
あと少しで長いピットイン可能な時間になる』
[友人からは反応がない。
遅延可能なコードを込めて、送る]
[私は目を挙げて、一面に広がる空を見た]
[会社が撮影していた会場のデータをダウンロードする。
王者ゴードンの最後]
[私は目を閉じて自分のコアが停止する時のことを考えた]
(……怖いな)
『嫌だ、ね。飛びたくない』
[そんな気分とは裏腹に、修復作業はキリに近づいて……]
――大会会場上空/観客席(南西エリア西より・中層)――
[南エリアに展開されゆく翠色の巨樹(>>2:227)。
それを生み出し操るのは]
人型の機体に……剣装備。
なんかいいなぁ……
[さっきまでの不安が完全に消えたわけではないが。
少女はいつも通りの暢気さをとりあえず、取り戻していた。
少女は戦闘機型のBigFireにしか乗ったことはない。
そのため弾幕兵装も機銃系統のものしか扱ったことがない。
曲芸飛行はお茶の子さいさいの少女であったが、なぜか機銃系統の弾幕兵装を扱うのは駄目で、照準機能があるはずなのにちっとも弾が当たらない。たとえ標的がすぐ近くにあっても弾はあさっての方向に飛んでいく。
分かりやすく10文字で表すと。
少女はノーコンだった]
……ニーナが犯人の機体を見つけたら。
それには近づかない方がいいかもしれない。
ニーナの情報収集能力は確かだ。
[私はぽつり、ぽつりと呟くように通信を送る。
シャノンもピットインしているなら遠慮なく。
空にいるなら、遅延可能なコードで]
だって、私の正体も本名も、ばれてしまった。
[私は「正体」について具体的には言葉にしない。
ただ、ぼんやりとした画像を想起し、送った。
私のコアの画像。正確には、コアの安定した無尽蔵のエネルギーを前提にした、私の脳の画像]
昔からずっとそうだった。
ゆえに最初に想像したのは、弾幕を形作るエネルギーを刃物の形とし、真っ直ぐ飛ばすこと。
確かに翼に光の刃をまとわせて斬り込むのはかっこいいけれど、それよりはこっちの方がいいだろ?
(あと少し。あと少し、逃げられれば)
[私は残りの機体をマリアの指折り数えた。
長いピットインが終われば、そろそろさりげなくリタイアすることが許される頃だ]
[私の目の前で、妖精が耳を指差し大きな身振り。
しかたなく私は聴覚を取り戻す]
【聞いているのかね、マリア、ウィルアトゥワ】
【そんなメンタルでどうする。
ウィルアトゥワ、君は欝状態に陥っている】
【下らないことに怯えすぎるな。
契約どおり、君のクローンも人格パターンも
バックアップはとってある。脳の1つや2つが何だ】
[私は金の瞳に光を強めて、妖精をにらみつけた]
(死ぬことが不死だというお前には分かるまい。
きちんと飛べばいいのだろう)
… フン …
[特殊フィールドバリア。その効果。
普段はその姿を視認する事は出来ず、
エネルギー吸収時と重力がかかった時のみ、金色の網目模様が浮かび上がり、その姿を認める事が出来る。
――バトルフィールド外に被害を出さない為のバリアである。]
… …
[墜ちる]
[青空。最後に焼きついた光景。
後悔はある。こうしておけばという気持ちはある。
だが、何故か、悔いはない。
けれど…]
… …
[墜ちてゆく。
伸ばした手を掴むものは、いない。]
[妖精はやれやれと肩をすくめて、巨大な注射器を引き寄せた]
【手に負えないね、鎮痛剤だけ打っておこう。
なに、これはアドレナリンを抑制しないから安心するといい】
『……ちょ、や……』
[マリアが飛び上がり、それを止めようとして。
けれど、妖精は私の肩にその注射器を突き立てる]
[私の体内に新たなミッションが書き加えられたナノマシンが注入された。なるほど、考えてみればこの情況はMiddanEdenに都合がいい。友人や、不思議なアイテムで繋がった先の仲間と共闘して【悪】を撃つ。なんとも映画化しやすそうなストーリー]
[私の恐怖や、不安や、友情がナノマシンに片端から食いつぶされ、上書きされていく。私は目を閉じ――]
[――すぐに目を開いた。
空の青さが目に染みる。体が軽い。
私はマリアを操り、即座にドッキングを完了させると悪への怒りを全身に運ばせながら、空中へと飛び立つ]
―― 東側空域、中層 ――
[目の前にあるのは、甲虫型のBF。
一戦闘終えたその機体に、私は勢いよく相対した]
[コックピットは激しく壊れ、クロノの周囲は歯車の残骸。
仕方ないだろう。直前までアンギャルドの攻撃を受けても居たのだから。]
… …
ヲレのコアもな
丁度後ろにあるんだよ。
[呟き。目が閉じられる。
ピ、
クロノの後方から光の筋。
ピ、ピ、ピ…
その数は瞬く間に増え、後ろから伸びたコアの搭乗者保護機能により、クロノの姿はコアの中へと掻き消えた。]
[[ ―― … ― … … ―――――]]
[音にならない音が空気を震わせ、メテログラフトだったものは特殊フィールドバリアに受け止められた。
蜘蛛の巣のように中心部に向かうにつれ、強く金色の網目が浮かび上がっている。バリアは、網目模様が浮かび上がっていない部分であろうと落ちる事はない。
そこには、実際に特殊フィールドバリアが存在している。]
[巨樹から降り注ぐ光に対抗するのは、青い蝸牛が放つ、青と紫の花吹雪(>>2:238)]
ふむ……雨のような弾幕も綺麗だったけれど、こっちも綺麗だねー。まるで花のようで……
[それに機体の海の青も空に映えている、と思う。
空の青と海の青が揃い、そこに白い雲が加わればある意味完璧か]
ん……そういえば雲の形をした機体がいるってリーダーが言ってたような……
[その姿を捜してみるが見当たらない。
なぜならその頃ロジャー機は西エリアにいたのだから。
ついでに彼が焼きそばパンを買っていった時も、少女は屋台の奥に引っこんでいたのでその姿を見ていない。
絶妙なるすれ違い、再び]
―― 特殊フィールドバリア ――
[弾幕が飛び交う空を背景に、ラント達が救助にやってくる。この辺りのバリアの幅は広く、被弾する恐れはない。]
「隊長!!!クロノ隊長!!!!」
[直ぐに来たのはピットに待機していた「ClockWorks.rant」――「カ・エディーリ」の技師達とクロノの側近達。
コアが即座に開かれる。
分厚い花弁を持つ花形に開かれた中には、クロノの姿。
ぐったりとして、怪我を負っている。]
「―――治療室へ早く運べ!!!!」
[一喝する声。彼らの手によって、大会本部へと運ばれる。カ・エディーリ達(技師達)の手によって、メテログラフトは全て回収。恐らくは、程なく他に落ちた部品も回収される事となる。]
ここにはいないか……
[ふと気になって、北の方へ飛んでいったマシマ機をモニターで追っている、修理工場の面々の中では最年長の男に訊いてみた]
ねえ、もしも「いつもと違うこと」が起こっていたとしたら……この大会はどうなるんですか?
「どうなるっていうと?」
中止になったりするんですかね? もしそうなったら――大会に出ている者達の背負っているものは……。
[友情とか憧れとか会社の名前とか、
まぼろしとか、不安とか恐怖とか]
全部空に置いてかれてしまうんですか?
/*
まぼろし、は分かりにくいかも知れないので解説しておくと、マリアとウィリーが背負っているもの。
あとは察するんだ。誰の背負っているものか。
*/
―― 大会本部/治療室 ――
[菫色のラント軍上官コートは脱がされ、簡易的な装い。
胸飾りはそのままに。左耳の根元には包帯が巻かれている。]
……。
[左手を額辺りにつけ、目は瞑られている。*]
呼び名なんて好きにしろ。
…やめろって言っても呼び続けるやつもいるからな。
[男は呟く。
「あれ?どうしたの黒ピチ。
しかし、興味深いわねー。
コアを外から停止させるか。縮退をもうちょっと武器に使えたら、それも出来たかもだけれど、今のクヴォルにそんな力はないわ。
BFごとなら出来るけどー。
まあ、ゴードンの件に、ファフニールの件、先ほどのスネイルの件。
目撃情報と今の情報。
こちらでもクヴォルから伝えられた情報と伝えられなかった情報を判断して、その赤い光がコアを停止させたと思って間違いないと思うー。」
会場全域をモニタリングしていた担当研究員長はロジャーにそう告げた]
さて、話はここまでだ。
後はお前が考えろ。
[男は自機へと戻っていこうとする。
「あれ?あたしの意見はー?」
何か聞こえるが、無視し続ける。
煩くなったのか、男は首を少し右に傾け]
…俺なら、潰される前に潰すけれどな。
[他のライバルたちを、そういう意味で男は言ったが、それをロジャーがどうとったかは知らない]
[その時南の方で光が爆ぜた。
眩しさに顔を腕で覆う。
やがて光が収まった後、少女は青い蝸牛型機体――マリンブルー・スネイルの姿を探すが、すでに空の上にはなく]
あの光に巻き込まれて、墜ちた?
それに、蝸牛や黒の騎士っぽい機体の下には確か、
[すっかりぼろぼろになっていたが]
兎さんの機体も見えてた……けど。
[その姿もまた、ない]
[男は機体の元へ戻ってきて、研究員たちに現状を聞いている。
一先ず応急処置はしたので、電撃弾のショックからは抜けているとの事。
ただしアルトキュムラスとの戦闘で傷ついた本体の翼の損傷は今の段階では修理できないと伝えられる]
まだ、…まだいけるさ。
[男は機体へ再び乗り込む。
クヴォルフィリアは、再び――空へ**]
[無事にあの場を離れたのか、なすすべなく墜ちたか。
できれば前者であってほしかった。立ち止まることなく飛べるものなら、飛んでほしかった。
南の空で何が起きたのか、少女は深く考えるのをやめた。先程の光がメテログラフトの最後の攻撃だと少女が知るのはもう少し後のことになるだろう。
南から前方に視線を戻した時、中破した黒い人型機体がゆっくり移動しているのが下の方に見えた]
(……近い近い! なんか近い!)
[動きはしっかりしているのに、どことなくあぶなっかしさを感じて、少女はそう広くない観客席で若干後方に下がった――]
―フィールドバリア上―
……リー
…ャ…リー!
「シャーリー、シャーリー!!」
……ぁ。
[目を覚ますと、父親に抱き抱えられていた。
他にもTweeHeart Companyのスタッフやレスキュースタッフと思われる人々が...を覗き込んでいる。
どうやらその後気を失っていたようで、今ひとつハッキリしない意識で周囲を見るにマリンブルー・スネイルから救出された所らしい。]
お父さん…スネイルネンが…核が…
「解っている、スネイルは一度格納庫へ連れて行くから…お前は少し休め。いくら怪我がないと言ってもあの高さから落ちたのだからな」
[さっきまで在った憧れの空。見上げ落下した時の事を、改めて思い出す]
怪我…。
[クロノへと叫んだ後に、全てが消えた。
後は…落下の感覚があるだけ。時折激しく機体が揺れたように思えるが、それがメテログラフトの最期の弾幕の影響だとは気付かずに行けたのは幸いだったのかも知れない]
……。
[フィールドバリアに掛かった時の衝撃は確かにあった、それでも大きな外傷無く済んだのはBFもパイロットスーツも重装であった事もあるだろうし]
スネイルネン……。
[視線を父親越しに後ろへと向けると、兵装を展開させたまま止まった為に開かれた部分は弾幕によって全壊し、装甲があちこち捩れたマリンブルー・スネイルが横たわっている。
…既にコアが止まってしまった後の事だから有り得ないが。
マリンブルー・スネイルが、ダメージを最小限に留めるようにして堕ちて行った、と...は思って居た]
−北・高層空域−
[ルナを撃墜し、次は目の前のマシマの相手をしようか、そう思った矢先にとても強い光を見た]
何だ一体……。
今までこの大会に参加していたが、あんな光が出たようなのは見た事が無いな。
一体あっちの空域で何が起こってたんだ?
[レーダーで該当空域の様子をチェックする]
[光の心当たりはあった。
この通信を使っていた物である、シュウ。
彼女がやったものであるとは断言は出来ないが、彼女の力が何かしらの関与を働いたのではないか、という推測は出来る]
記憶を取り戻すために優勝したい、とか言っていたな、シュウは。
記憶を取り戻して、その先に何をしたいんだろうかな、あの子は。
[BFでは他機の邪魔をする事はあったとしても、他機のコアに対して働きかけ、止めるのは大会の運営側からすれば厳しい処分を考えてもおかしくは無い物だ。
事実、行き過ぎた他機への妨害行為を宣告されたBFが失格となった事もあった]
そうまでしてまで優勝したい、記憶を取り戻したい物なのか……。それまでのシュウの言葉に、今起こっている状況を省みれば決して記憶を取り戻したとしても、あまり良さそうな物ではなさそうなのにな。
もっとも、シュウにとっては違うかもしれないが……。
……。
[ナサニエルはしばし考え込む。
同じ力を持っているであろう、シュウは『ルールを守って戦う』というBFの不文律的な部分を知っているのかそれとも知らないのかはわからないが、それを破って優勝しようと戦っている。
シュウが使っているのだから、自分もそれを使って優勝を目指しても良いのではないか、という気持ちが心の中に起こる]
そうだよなぁ……。
前回の王者ゴードンもいない、なんていう状況ならばこの機能を使って他の機を落としまくれば、優勝には大きく有利になるんだ。
[先ほどまでの恐怖や不安は私にはない。
私は、知らず知らずのうちに、こちらの回線に"竜騎士マリアのテーマ"の勇ましいメロディラインを鼻歌のように流していた]
いざ
不正に卑怯に優勝を狙う不埒なやからをやっつけなければね**
何を迷ってるんだよ、使えば……。
使えば憧れのBF大会優勝者の座を手に入れられるじゃないか。
[自らのBFのコアに対し、相手のコア破壊の命令を下せば、通常の弾幕を装った攻撃で相手のコアの動きを止め撃墜させることが出来る]
他のパイロットならばともかく、ルナ相手ならば使う事も出来たはずだ。それなのに……それなのに、私はBF大会で優勝する、そのためなら何でもやるのではなかったのか……。
[昔の自分であれば、それこそ平気で今回のコア破壊の装甲に躊躇も無く手を出したのかもしれない。
優勝への気持ちが薄くなった、と言うのは無い。それは今でも変わらないと自負している]
ならば、どうして、どうしてこの装甲を使うのが躊躇われるんだ……?
[自問自答を繰り返している]
―ピット―
…ふっ……!
[不意に冷水を浴びたような感触があって、目を覚ます。否、冷水を浴びたような、ではなく、実際に浴びていた。
周囲に群がるのは大会運営スタッフの救護班。どうやら機体が収容されてもぴくりとも動かないパイロットを不審に思い、集まってきたらしい。乗っていた機体がこの有様ではさもありなん]
―え、小―の健―状態――異状――ません。
…必要――ば、検査――いただ――かま―ませんが――
[いまだ感覚の戻ってこない聴覚が自分自身の声を聞き取ってくれないが、声帯の動かし方は問題ないはず。事実自分の言葉を聞いたスタッフはその内容をしっかりと聞き取り、簡易の医療診察キットを持ってきた。
あとは――]
ほら。問――いで――ましょう?
[キットが触れた瞬間を狙って、ちょっと診察計器の“中身をいじれば”簡単に誤魔化せる]
小―は引き続―参――継続し――。
可能―限―機体――修を―います―で、よろし――ば、パー―と…
…可――らば、食―品―支給――願―――すでしょ―か?
[いまだ怪訝な表情をするスタッフ達を追い立てるようにニ、三の注文をして、注文の品が届くまでの間、リトルアースの機体をチェックする。
…正直、状況は芳しくなかったが、まだ、飛ぶことはできるだろう。
なんとか補修して、大会規定に記されたインターバル…長時間のピットインまで持ちこたえすれば、おおむね戦闘に支障がない程度まで修復することができるはず。
そう判断を下して、損害状況が表示されていたバイザーを外す。
そこに、フヅキがメッセージの受信を知らせてくれた]
うぃ―っ…ま――さんっ
[いまだ回復しない聴覚のせいでぶつ切りになってしまったけれど、それでも聞こえてきた声に思わず声が漏れる。
よかった。無事だった。なんて返事を返そうか。ああ、でも、変に心配をかけたくないし、せめて聴覚が治るのを待って…
そんなことを考えているうちに、頼んでおいたパーツと、支給された食料品が届けられる。
短いピットインに合わせた、パック入りのゲル状栄養食がたんまりと。
それを即座に口に運び、ちゅうちゅうと吸い上げながら、体に少しずつ感覚が戻ってくるのを感じる。
ぐっぱっと手を握り、開いて感触意を確かめると、急いで機体の修復作業に入った]
どちらにせよ、私がBF大会に対しての裏切りを行っている、という事実は変わらないわけだがな……。
[自嘲気味にぼやく。もしも、本当に裏切っていないのであれば、シュウの話を聞いた後に大会の運営本部に尋ねるなりなんなりすればよかったし、他の参加者ならばするべきだったと思うだろう。
それをしないのは、やっぱり何だかんだでこの装甲を使う気があるって事になるよな……。
あのマシマは、私の事を泥棒猫のようだと言っていたが……。
それはあながち外れていなかったのかもしれない。
[あの言葉を言ったマシマの顔を思い出しながら、自嘲気味に笑う。自分を憧れていた、と言っている彼には、自分のおかしい所が見抜かれていたのかもしれない]
――各機ピット――
[機体状況とピットサインをウェイン兄弟へと送信。
最寄のピットへと経路を取った]
……なんか、焦ったようすだったけど。
……さっき、この機体と通信が途絶していた?
[ウェイン兄弟はまだ、もう一方のピットから移動してくる途中。数分の猶予はあるだろう。降り立った機体から離れるつもりはないが――一旦、コクピットの外へ出た]
…えふんっ。あーあー。
うん、問題ないでありますな。
[声を出して、確かめる。身体機能はおよそ復旧。機体は…準全壊状態が半壊程度にまで修復できたという程度。
上位のリミテッドコードは機体強度を考慮すれば使えないし、フルムーンの使用も控えなくてはならない。
けれど、戦えないこともない]
…まずはここさえ乗り切ることができれば…
[そうつぶやいて、脳裏を掠めるのは意識を失う直前に見た、黒騎士の姿。
不完全な状態での交戦は避けるべきか――あるいは、更なる被害者を未然に防ぐためにも、早急に勝負を仕掛けるべきか。思案しながら]
…細かい方針は発進してから考えることにいたしましょう。
遭遇するかどうかも分かったことではありませんし…それに、ウィリーさんにも通信を入れなくては。
[警戒すべき相手が分かっていれば、対策のとりようもあるだろうと。コアが停止させられることにひどく狼狽した様子だったウィリアムを思い出す]
フヅキ、リトルアース起動。コード・スターリィスカイ。
―――リトルアース、発進いたします!
[最後の言葉は、完成する大会スタッフに向けて。
ひときわ大きな声で告げると、リトルアースの青い機体がふわりと空に浮かび上がった]
[該当空域の映像に注目する。
映りこんだ物の中に、蝸牛型のBFが落下していく場面が映し出されていた]
このBFは確か……。
[格納庫での出来事を思い出す。初参加であると言った大人しそうな少女。その後に公式パンフレットの参加者一覧にてどのようなBFに登場しているのかを確認した。
落ちているBFはその時に見た彼女のBFに酷似している]
初参加だからおおむねコントロールを誤ったか、許容を超える攻撃を受けたって所に見えるが……ちょっと引っ掛かりがあるな……。
[再び、今度はスローモーションにしてじっくりと映像を見る。
すると、ある事に気が付いた。]
これは攻撃を受ける前に機体のコントロールが止まってるな。
機体のコントロールが止まるっていうのはだいたい整備ミスで起こっているが、あのシャーロットは右も左もわからない初心者。
その全くの初心者相手に、整備不良のBFは出さないはずだ。……そんな事をしたら、メーカーならば責任者の首が飛ぶ。個人の場合でも、その整備者の覚えは悪くなる。
[それをめぐらせていた矢先に、同じく撃墜の状況を怪しむマシマの声がした]
誇りはBigFireと共にある。
故に、空に散ることはあっても、空に置いていかれることは、ない。
/*
あ、でも会社の名前≒誇りって解釈が可能か!?
ぬーん。
*/
/*
……あれぇ?
な、なんだかはいであるはずの方たちの言動が、あんまり狼側の人っぽくないと言うか…
…あれ?
コア停止能力を持った人は二人のはず…でありますよね…?
―大会本部・治療室―
[自力で歩けると言えども父親を始めスタッフが騒ぐので、大人しくレスキュースタッフに従い一度検査を受ける事にした]
大丈夫よ、スネイルネンが守ってくれたんだから…。
ね?ほら…
[上半身を強く打ち付けていたにも関わらず、打撲だけで済んだのはやはり...の言う通りだと思わざるを得ない。
幸い脳の方も異常は見られなかったので、湿布に包帯と普通の打撲の治療を済ませてもらう。
その後も何故かパイロットスーツのままで居るのに疑問を投げられたが]
…まだ、終わっていないから。
[それだけ呟いて、空を見上げた。
治療室には多くの傷付いたパイロット達が居て、人の出入りが激しく忙しない。
...は空で戦う事の厳しさを、今ようやく感じ取っていた]
記憶喪失 シュウは、シルバーコレクター ナサニエル・ウエクサ を投票先に選びました。
―― 大会本部/治療室 ――
[コアの過大な出力。「カ・エディーリ」の技術力を持って行われた狂ったような攻撃。本来であれば、リープと共にも行われ、文字通り「狂気」を思わせる弾幕攻撃となった筈だった。]
……。
[ベッドに寝かされているクロノは意識があるのかないのか、眠っているのかいないのか、動きはない。右手は体の横に、左手は額辺りに。その姿勢からの動きもないようだ。]
――異論、在りません!
貴機の指示に従います!
[即座に撃墜対象とされなくて安堵もそこそこに、目下での戦闘が一層、激しさを増す。
この状況で敵を増やすのなんて下の下だろうと。
先程の「とばっちり」以上の物が来ないと言う保障はないし、また時間も無く、機体をリトルアースの後に回す]
オールオーケイ、了解です!
[3機とも満足な状態かと言えばNOだし、単独で斬り抜けられるかとも言えばほぼNO。
そもそも今の自分にとってはウィリーを置いていく事こそ、それこそ絶対にNOだと思えて。]
――なっ、あれ、絶対イカれて――
[弾幕の密度、量ともに、回避は不可能だと思える壁に、逆に苦笑いしか出ない。
それがメテログラフトの『置き土産』だと知るのはまだ後だが今はどうでもいい。先ずは生き残ること、それが先決――]
全兵装、リミッターカット!並列コントロールオープン!!
バラけるなよ、サンダーエース!
[無我夢中で、機体を駆る。
最中、青い蝸牛を赤い光が覆った事を気付く余地はなかった。]
――各機ピット――
[一通りの損傷チェックを済ませた頃、ウェイン兄弟が到着。
浮揚ボードに乗って駆けつけてきた]
あっ、お爺さん達! ここよ!
[手を振って所在を示した。少女の隣、『アンギャルド』の全身を見回す兄弟の視線は険しい]
『こりゃあ……キツいな』
『奴の最終攻撃は見てたが、無傷な装甲なんかどこにもなくなってるじゃねえか。インターバルで変更するにも限度があるんだぞ、シュウ』
うん……それは、そうだけど。でも、まだ戦える、でしょう?
『まあ、それでも良く保ったというべきか。
あの近距離で被弾して健在なのはこの機くらいだしな』
『機体そのものは、そこまでやられてねえ。
背面兵装と右腕は死んでるが、『自在剣』は左手で使える。
問題は――その弾幕兵装。『禍珠』だな』
ん。
……あれ……お爺さん、達……、何か、知ってるの?
[老メカニックが指差した球体。今は鈍い反射しか持たない。
それは一筋の傷も付かぬまま、慌しいピットの様子を歪んだ形で映していた]
[空から治療室へ視線を戻し、自分の知る人影が無い事を祈りながら見渡す。
スタッフから探し人かと問われ、頷いた]
はい…あの…クロノさ…いえ、メテログラフトと、そのパイロットは…?
「そうよ、それ。シャーリーちゃんったら、チャンスだったのにそっちの援護してたわよね?あれ、何かあったの?」
[メテログラフトの援護に付いていた理由が気になるのか、興味深げに詰め寄って来るスタッフ。それを両手で制しながら後退る]
いえ、あの…知り合いと言って良いのか…ちょっとお話をした事があって…。
気になった事があったので、お話がしたいって、思って…。
[何かを勘違いしているらしいスタッフには「何もない」と返し、代わりにメテログラフトが狂的なまでに大きな弾幕を放ち大破して行った事を告げられた]
―― 大会本部/治療室 ――
… 何だ、誰も、いないのか。
[ひとりごち、むっくりと起き上がる。耳だけが、僅か挙動に遅れる。ラント達の姿は今はない。]
フン…
(ヲレも馬鹿な事をしたもんだ。)
[何故だと問われても分からない。あの時、あの瞬間。
クロノは確かに大会初期に、黒い気持ちが沸き起こった事を自覚していた。なのに…]
…… 馬鹿チキュウ人…
[クロノは、また、ぽふ、とベッドに倒れこんだ。
その目に光はなく、今は沈んでいる。また目を閉じた。]
課長代理 マシマは、夢幻の竜騎士 マリア を投票先に選びました。
/*
悩んだけど書いたー。
>メモ
ていうか、ロジャーはさー
脳天気バカまっしぐら系一直線少年を狙ってるんだろうという感じはするんだけど、何か空回りというか目標を掴めてないというか、そう―【倒すべき壁、障害】を見つけられずに居る的な印象なのね。
キャラクターアーキタイプとしては、別にそれほど嫌いってわけでもないんだけど、どこに君は行きたいの? 何を君は探してるの? って辺りがさっぱり見えて来ないから、魅力の引き出しが開かないというか。
狩人なのも、うーん、惜しいというか。設定がね。もーちょっと色々できるというか。力に振り回されたりどーのこーの、って良くあるところを見せてほしいのよ。
あと謎の声とか赤い光とか、私と被りすぎなのも困る。正味。
まぁ、それはそれ、これはこれ。
胸、借りさせていただきます!
[白鋼の白鳥の背後から、桜色の光弾が前方広範囲に広がる。
ナサニエル機の死角を取ろうと高度を上げた。]
―大会本部・治療室―
[背筋が一瞬で冷えた気がした]
えっ?
弾幕?大破…?どういう事…ですか?
私達が落ちている間に、一体何があったんですか…!?
クロノさんは…パイロットは無事なんですよね!?
[詰め寄り、自分が落下していた間の事を問う。
スタッフはメテログラフトの最後の弾幕、尋常でない範囲での攻撃。そして大破までを掻い摘んで話す。
マリンブルー・スネイルと違い、向こうのコアは止まっていないのだから死にはしない、とも付け加えたが...は早足で治療室の中を確認して回りだした]
どうか元気で居ますように…
怪我なんてしていませんように…。
[しばらくの後に、ベッドで眠っているようなクロノの姿>>+25を見つけて遠目からじっと様子を見た。
いつも居る、同じウサギが居るのではと思った為だ]
シュウの見づらいなあと思う気持ちもわかるけれど、もうちょっとソフトにね。(なでなで
ロジャーもなでなで。
/**/中記号使っていないメモ書きだったけれど、ちょっと思う人がいたみたい。
そういうつもりではまったくなかったと思うだけに、なでなで。
―地上・観覧席―
[取材用のBFを降り、一般観覧席の横に配置されたプレスシートへ向かっていた。
小出力のコアを抱く移動用のスクーターから上空に浮かぶ観覧席を仰ぎ見て、
そこから伝わる熱気に、下からカメラを向けた。
天使の卵のような形に、色とりどりの球形、それから―。
上空の緊迫感とはちがう、お祭のような賑わい。
観覧席の間を縫うように飛ぶ移動販売の超小型BFを見たら、少し腹が鳴った。]
さて、エース級の争いはどうなる事やら…。
もうぼちぼち折り返しのピットインタイムがくるだろうからな…
[新たな墜落機が出たことは歓声を聞いて悟っていた。
しかし、その挙動がおかしかったことは―気付けてはいなかった。
カメラを下ろし、アクセルをめいっぱいに開く。
よく整備されているおかげで反応の素晴らしくいいスクーターは、
運転手を振り落としそうな勢いでプレスシートの入り口へと滑りだした。]
――各機ピット――
[少女の問いに、応急処置を進める兄弟の手が一瞬止まった]
……ねえ、知ってるんでしょ?
あれが何なのか、何のための物なのか。
何故、『アンギャルド』に付けられてるのか。
[二人の老人は視線を交わす。
やがて頷いた兄がゴーグルを取り、少女に向き直った]
『――思い出しちまったのか。シュウ』
[眠っているのかいないのか。どちらかは分からないが、...はそろそろと近付いてクロノの顔を覗き込んだ]
(…眠って、いるのかしら)
[近くに置かれてある椅子を静かに引いて、少し距離を置いて座る。
なんとなく、傍に居たかった]
―― 大会本部/治療室 ――
[覗き込まれ、シャーロットが椅子に座った頃、]
… …。
[薄目を開けて、そちらを見る。]
… … … 何の用だ。
[呟きは重い。]
―プレスシート―
[スクーターを入り口の横に停め、プレスシート内へと駆ける。
各社ごとに割り振られたブースに個別切替が可能な複数のモニタ。
それに大会の進行が秒単位で記されるキャプションボード…
言ってしまえば、BFに乗って戦闘の間近にいるよりも状況の把握は容易だろう。
だから取材陣のほとんどは最初からここに詰めているはずだ。
ではなぜ敢えてBFに乗って戦闘の間近にいたかといえば…
単なる、趣味と願望。
それ以外に理由は存在しない。]
はーいはいはい、どもーどもー。
[モニタに食い入るようにしている各ブースの後ろを通って
自社に宛がわれた場所に座る。
取材であるとはいえ、技術誌である。
報道メディアの連中みたいに人手がたくさんあるわけではなく、
大会の進行を客観的に追っているのは己のみだ。
他にも数人のライターが来てはいるが、彼等はピットに張り付いている。]
[ブースに着席してパネルのスイッチを入れる。
不在から在席にステータスを変えたとたん、通信記録がざっと流れていった。
ほとんどが出版社のデスクからのものだった。]
ったく心配症すぎやな…。
[愚痴りながらいくつかのモニターを自分が見たい角度からのものに切り替え、
通信用のインカムを耳につけ、おもむろにパネルを操作する。
とにかく、一度は連絡を入れないとまずいだろう。]
あー、すいません。ちょっと空にいたもので。
[つながってすぐ、文句を言わせる前に言い訳で先制し、
取材の首尾を報告する。
前回の王者を追っていたと聞けば、デスクも返す苦言を濁し、
よろしく頼むよ、と言って通信を切った。]
はぁ、やってますちゅうに…。
[後に残るは、気楽なライターの小さな溜息。]
―西空域/ピットエリア―
>>29
特別な、コア…?
[ユージーンの話は背の低いチーフと呼ばれる女性に遮られた。
ロジャーはすらすらと話し出す彼女のことばに驚いて声をあげる。]
へーーーーーそれって…まるで、BFが生きてるみてーーだ!!!
[クヴォルの魂が他のBFの命が消え去る時の声を聞ける、という。
ロジャーは目の前の黒詰めの男を不思議な気持ちで見上げた。]
そっか、じゃあ、コアは皆、声を持ってるんだ。
聞こえるか、聞こえないかだけなんだ。
ユージーンさんは、クヴォルフィリアを通じて…
おれは、アルトキュムラスの、意思…?
[最後はつぶやくように小さな声だった。]
[椅子に腰を掛けて間もなく、どうやら起きていた…らしいクロノの重い声がこちらへと向けられた。
慌てて、再び立ち上がり目線の合う高さまで膝を付く]
お、起こしてしまいましたか…?すみません…。
特に用事は無いのですが、怪我が無いかと思って…。
[なるだけ墜落や大破については触れず、答えた。
反応があった事に対しては喜んだ様子を見せたが、その声音の重さには不安げに視線を彷徨わせた]
―― 大会本部/治療室 ――
[目線が合わせる気力が起こらないのか、僅かに視線を逸らす。]
別に。 起きていた。
[ふん、と息を吐き。]
怪我はじき完治する。
今は起きたくないだけだ。
[呟き。]
負けた。
それが結果だ。
ワレワレラントの科学力では、勝てた筈だった…
自惚れるな。ヲレの判断だ。
[謝ろうとするのを先に防ごうかとするかのように言い、
ごろん、と背を向けようとする。]
―ピット―
「空中に居る最中には判らなかったが、自身相当気を張り詰めていたらしく、機体から降りる事さえ暫く出来ず、降りる時は転んでどべちゃと機体から滑り落ちる羽目になったのはさて置き。」
『いーねぇ、仕事増やしてくれるぜ全く。
仕方無ぇなぁ、嬢ちゃんは。』
[ばんばんと機体を叩きながら『おっちゃん』が機体を見て回る、けれども言葉と裏腹に実の所笑いが漏れるのを堪えている様で。]
『まぁいいさ、それより早く手伝え時間無ぇ。
コイツをマトモに飛べる様にすんぞ。』
……あぁ、うん、判った。
何すれば良い?
[言うが早いか、被弾故障した部品を矢継ぎ早に取り替えて行く。元々手際は雲泥の差だけれど、ほぼ同時にピットインした2機が気になってきょろきょろと一層、手が遅くなる。]
……おっちゃん、何で通信機積んだの?
――それと。あれは何?
『くくっ、悪かったか?なんなら降ろすが随分楽しそうだったじゃねぇか。
けどまぁ、相当な相手に通じるたぁな、俺も予想してなかったわ。』
[飄々とした態度で切り替えされる。
実の所あって良かったと思える程だし、今まで『こう言う事』でおっちゃんが間違った事は無い。]
[俯いて、黙って。
謝りたくても先に切り返されては何も言えず]
……はい。
[どうすれば良いかと言葉を探しても、良い答えは出なかった。
ただ――]
あの……クロノさんは、勝ち残れたら…どうするつもりだったの、ですか?
[視界から顔が見えなくなる、その手前で思い切って声を掛けた]
……そ、それはそれとして!
向こうはどうなの?絶対おかしいでしょう!
行き成り核が停止してコントロール不可能だなんて!
見てたんでしょ?おっちゃんは何か知らないの!?
[あからさまに照れ隠しの様に話を切り替える。
何か判れば教えれる、予備法も判るかも知れないと思って聞いたが]
『――ああ、見てた。
悪いなぁ、俺じゃ判んねぇんだわ、嬢ちゃん。
昔一度だけ見たことが有るだけで原因不明、再現性も皆無だったよ。
その後だ、あのコードを入れたのは。注意になるかと思ってな』
……昔って、おっちゃんがワークスメカだった頃?
『……さて、と。時間だな。
交換出来る物は出来る範囲でやったが、機体剛性は落ちたままだし、長時間の全速もキツい。
無理な機動を続けた日にゃ加速度的に機体が酷くなって行く。
……ま、聴きやしねーと思うが構わんぜ。
好きに飛んで来い。そうだろ?』
[短時間の作業ではまともな修理は出来ない。けれども無理をしなければ折り返すまで凌げる辺りまでは戻せたようで。
神妙な面持ちのまま、再度コクピットに乗り込む。遅延メッセージが幾許か入っていて、それを耳にする、そしてパネルの操作。]
[気を取り直して大会の経過を記すキャプションボードに目を向ける。
確定して時間の経った情報は各ブースごとに配信されるが、
発生してまもなくのものや、未確定情報は全体から見える位置にある
大きなモニターの一角にテロップとして表示されていた。
提供されるデータの殆どは観覧席に配信されるものと変わりない。
強いて言えば、速報が入る事と、何か起きた時の情報提供があるくらいの違いだ。]
ああ、よかった。
じっさまは無事のようだな。
[目の前で撃墜されたゴードンがどうなったかを知ってほっとした。
同時にそのときの様子を思い浮かべ首を傾げる。
違和感は、拭えない。
それから後に2機、大会の場から落とされたことを知る。
一機は撃墜されたようだが、もう一機は……?
実際に目で見ていない間に起きたことながら、一瞬行動不能のようにも受け取れて
眉間に皺が寄るくらいには違和感を感じた。
念のためその瞬間のリプレイを見たが、眉間の皺は一層深くなっただけだった。]
真っ先に落とされたのが、あの殴り込みの兎人…とはな。
[現在進行形のモニタの横に、撃墜シーンのリプレイを映しながら呟く。
大会前に目の前で自信満々に語った兎人をおもい浮かべて眉を下げる。
とてもではないが、笑い飛ばす気持ちにはなれなかった。]
それにカタツムリの子は大丈夫だろうか…。
[やはりコアの防御機能が動かなかったように見受けられた
Marineblue Snailも気になる。]
たまたま、動かなかった…なんてことが2度も続くのだろうか?
[簡易ピットインをしている機体を映しているモニタを見ながら、
再び眉間を寄せた。**]
[パンドラの箱か、エデンのリンゴか。
『彼』から送られてきた物の向こうを。
震える手で、見てしまった。]
……ウィリーさん――
[これが、理由。
あれだけコアが止まるのを、恐れていた理由。]
[呟きは、消えて。]
……良し、オールグリーンとは行かないけれど無視できるね。
じゃあおっちゃん、行ってくる。
『ああ、行って来い、無事でな。』
――勝てないかも知れないけど。いいかな?
『構うかよ、お前が納得して飛べればナ』
[ひゅう、と鼓動を落ち着かせる。
全部を飲み込んでくれた様なおっちゃんを横目に、機体を動かす。]
SRF0050後期型-改 サンダーエース。
再発進します!
GO A HEAD!**
/*
くっ。あちこちで描写に粗が…フォロー入れてもらってすみません!
シャノンさんとこのおっちゃんの意気の良さが好きだなあ。今回のウチのトゥイーハートカンパニーは一応会社だから、なんかどっか硬いイメージがあったりなのですね。
普通に一般からの参加にして、よーしパパ張り切っちゃうぞー!な整備させた方が面白かったかも知れない。
何も。
チキュウをもらう。
その言葉に偽りはない。
[光のない目で、シャーロットを見つめる。]
ワレワレラントが勝てば、
チキュウよりワレワレラントが有能である事が、
宇宙へ事実として刻まれただろう。
……チキュウ。
チキュウ、チキュウ、と。
ワレワレラントの事など、忘れられたも同然ではないか。
ワレワレは、今までより良き世界をツクる為に助力してきた。
……なのに。
[話し続けるにつれ、僅かに目に光が宿ったように見えたが、その光は沈み込んでしまう。]
……バレたら、何もかもお仕舞いなのに。
[それとも反則もバレなければ問題無いと犯人は思っているのかもしれない、実際の所それは本人に問い正してみなければ判る筈も無いのだけれども]
……正直、恐いですよ?
量産機ですが、私にとっては思い入れの有る機体ですし。
リタイヤも――どうでしょう。
[思考の隅にはあった選択だけど、実際聞けば心が揺らいだ―――けれど。]
許されない?何故ですか。
[相手が、『企業のマスコットキャラ』である事までは知っていたが、その向こうまで考えが及ばないが故の。]
ニーナさんが、そうですか。
詳しく話を聞いてみた方がいいのかな?
[なるほどと、考え事をする。
さっきの様子なら、いきなり敵視もないだろうかと思って、そして最後、思い出したおまけの様に、データが送られて来る。
それを開いて――]
なのに
何故だ
[口元だけ歪む――苦い笑み。]
ハハ… 悪いな。
戯言だ。
[母星が滅んだ事をシャーロットが知らぬ事を思ってか、クロノは話を切り上げようとした。]
―――そう、ですかっ。
これが、これが。
これが、理由ですか!
[きっと、間違いなく。
『向こう』を見てしまった事が、伝わる]
[そんな、人に知られたくない事なんて誰にでもあるのだけれど。それを、私に教えた。
教えなくても済む物を教えた。]
[覚悟が、出来た。]
あの…地球を、もらうとは…
世界征服とかそんな意味でしょうか。
この星が好きだと言って下さったのは、嬉しかったです。
でも…人は嫌いだと仰いました、だとすれば…手に入れたらこの星に生きている人は…?
[引き止めるかのように言葉を紡ぐ。それなりに、懸命に]
……絶対に、人には言いません。
約束、します。
[そんな中ふと、BGMが聞こえた。
それが向こうから聞こえることも、すぐに判った。]
……ウィリー、さん?
[ぞくり、と。
違う、恐怖だった。
中身が、違う。]
この星系を改造し、宇宙に散ったラント達を住まわせる。
手始めに、タイヨウがチキュウを回るようにさせる。
確か、この星は環境補佐システムが充実していたな。
これくらいの改造で問題が出るようなら、そのシステムも強化する。
[語る計画。]
この星に生きているもの?
…知るものか。
[悪意すら滲ませ、クロノは自棄くそ気味に*吐き捨てた。*]
/*
さて、落ちる前に少々解説をば。
今回のテーマ的には、良い感じに車の世界的なものだったりします。チューニングの方向で。
/*
機体→SRF0050後期型 [サンダーエース]
…ペットネームは、咄嗟に思いつかなかったのもありまして、バイクから引っ張ってきました。
ダクラスさんの機体が[fireblade]だったのでつい……
思っている所ではこの機体、相当型落ちです。
SR社では多分5〜6世代ぐらい古いんじゃないでしょうか。SRF0110とか出てても変じゃないです。
イメージし易い所だと、現行のスポーツカーと某日本一有名な豆腐屋の車、でしょうか。
そういうボロ機体を元SR社のワークスメカのおっちゃんがカスタムして飛ばしている、と言った設定のつもりです。
改造にも限度がありますけどね。普通敵わないだろと思いますが。そこはまぁ、SFで。
/*
キャラクタA→シャノン
平たく言えば、走り屋的なキャラです。
有る程度、腕の有るのがおっちゃんに言われて、サーキット等、合法的な所に場を移し始めた辺り、ですね。
きっと何度か捕まってたりするんじゃないでしょうかね。
プロじゃないのに行き成り世界規模のイベントとか、無謀とは思いますけど、まぁ、SFで。
[クロノの語る、...が考えていた想像を遥かに超える計画を静かに聞いていた。
確かに彼らの技術を以てすれば不可能ではない事なのかも知れないが]
……そう、ですか…。
[短く答え]
…あなたと同じ思いをする人を、沢山作る事になる訳ですね…。
[ぽそりとつぶやき。
ニュースデータバンクで知った事に触れるか触れないかの内容を口にした**]
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