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「参加者の皆さん、いよいよ「大会」開始です!
機体に搭乗して下さい!」
大会会場内に、アナウンスが流れる。
それに伴い観客達も移動を始め、BigFireの機体同士の戦いがよく見える場所が更に埋まってゆく。
天空には、色とりどりの花々の弾幕が降り注ぎ、
本物の花びらのシャワーのように、美しくバトルフィールドを飾った。
ファンファーレが鳴り響く――――。
「それでは……開始です!!!」
どうやらこの中には、村人が3名、占い師が1名、霊能者が1名、狂人が1名、狩人が1名、共鳴者が2名、智狼が2名いるようだ。
いっちょやるか!!!
[真紅の機体に乗り込み、計器を全起動。オールグリーン。
にやりと不敵な笑みを浮かべ、拳を打ち鳴らした。
操縦桿を握る。
真紅の機体は巨大な三つ爪の武器を一振りし、格納庫の扉を切り裂くとゴォンと飛び立った。
青空に現れる、赤。
後光のように背負う円形の曼荼羅型弾幕兵装。
近接武器は、三つのエネルギーの筋を残し構えられ、
多層式の弾幕兵装は展開され、完全な臨戦態勢に入った。]
前回の王者 ゴードンが「時間を進める」を選択しました。
オメガ ダグラスは、能力(去る)を実行することにしました。
/*
智狼ですか……えーと、これは……。
智狼引いた回ずっと初回吊りなんですよね……。
相方さん狂人さんごめんなさい。ご迷惑をおかけします……。
/*
村人さん!
という事はー…おっこちるフラグとか立ててかなきゃだわね。
何分このでんでんむしなので、初回・4d辺りには落ちても問題ないかなと。
シャーリーとしては腑に落ちないんだろうけれど。
/*
ちなみに霊で設定を作っていたので、狼を振られる可能性も考えてはいましたがまさか振られるとは思わず……。
ユージーンが仲間にいそうですが仲間にいても協力しなさそうな感じがします。
[視界の隅、動力メーターの表示がじわじわと上がっていく。
遠く聞こえる歓声と、花吹雪のような色とりどりの光。
ファンファーレの合図と共に、ペダルを深く踏み込む。]
白川重機株式会社、開発部稼働試験課所属、
真嶋 ススム、参りますッ!!
[ぐん、と体にかかるG。
青白い光と共に、機体は風になる。]
課長代理 マシマが「時間を進める」を選択しました。
――格納庫・シュウ機体ブース――
[老兄弟に押し込まれるようにしてコクピットに乗り込み、外部接続で開いたウィンドウとステータス表示に目をやった。同時に聞こえてくるのはいかめしい声]
『ふン。重力環境と大気組成のセッティングは済んでたか。
まずまずだ――が、戦闘空域の予測がなってねぇ。おい!』
『もう送ってるぞ。
シュウ、そっちにやったクラスタを展開しろ。今回の参加機のデータとパイロット名、それに戦闘スタイル予想を組み込む』
……う、うん。
でも、お爺さん達、なんで――行くなって言ってたのに。
[指示通り、仮設AIへと情報を展開しながら少女は尋ねた。
ややあって、静かな調子の声が返ってくる]
『……シュウ。
話してやらなきゃなんなかった事が、オメェにはある。オメェだって、それを探しに地球くんだりまでやって来たんだろ?』
『俺達の昔の汚点でもあるからな。
できれば隠しておきたかったんだが。
……だが、シュウが知りたいなら、教えてやるしかないって話になってな』
[ウェイン兄弟の言葉には、真摯な響きがあった。
それを感じ取って、コクピットの中で少女はこくりと頷く]
……うん。
何かあたしの知らない事があるんだろうって、それは思ってた。でも、それがお爺さん達にも関わってたの? どうして?
『――今はまだ、話してやるだけの時間はねェ。
無事に戻ってこい、シュウ。そうしたら、教えてやるから』
『いいな、無事にだぞ。無理はするんじゃない。
俺達に言えるのは、それくらいだ――じゃあ、行ってこい』
――わかった。じゃあ、また後で、お爺さん達。
[答えて唇を結び、BigFireへと起動コマンドを飛ばす。
少女の左手首に埋め込まれた銀色の球体が、シャボン玉の表面のような虹色の色彩を帯びた]
――『アンギャルド』、発進。
[屋根が完全に展開された格納庫から、黒騎士が浮上していく]
[ドシュゥ…]
[そんな機動音を引きながら、赤い影が空へと舞い上がる。それは、前回の覇者、ゴードンの期待が出撃した姿であり、つまりは本戦の開始を告げる合図でもあった]
…フヅキ、全弾幕兵装並行展開!
出力調整、60,60,60!
ハイリミテッドコード・ミルキーウェイ!!
[追うように、ふわりと舞い上がった青い球体が、三点の光輪へ同時に光を点す]
…コメット!
[赤い機体に追従するように、機体が急加速する]
フルムーン!
[左手に点した光球が、その出力によって期待に縦軸の回転を与え、螺旋を描く。そして]
スターダスト!
[右手から放たれる星型の弾幕が、螺旋の機動によって全方位にばら撒かれた]
…カササギスターロード!!
[戦闘空域を埋め尽くさんばかりの勢いで星屑を撒き散らしながら、青い機体が光の道筋を残して空へと昇っていった]
―― 空 ――
『Herio!』
[マリアの喉が大きく震えて、開始の合図。
私は大きく大地を蹴ると、両の翼を広げて高く舞い上がった]
[ばさり] [ばさり]
[有機的な風切り音は、少しの間。
すぐに、上昇気流を捉えると天高くポジションを取る]
[ガチャリとマリアは倶利伽羅不動ガンの劇鉄を起こした]
『……来た。ニーナの初撃』
[忠告されていたそれ。
先ほど追い込まれた星たちが再び空を彩った]
[せっかくの共闘宣言、使わせてもらう。
ニーナへの回線はスリープで待機させ、大きく体を旋回させて体勢を取った。姿勢が安定するまで少しかかる]
[バイザーの中、オートモードにされたマリアの表情は笑みを浮かべている]
−回想・格納庫での出来事−
シャーロット・ブルーメンか。君にふさわしい、いい名前だね。
初参加でも気負うことは無いさ。まずはこの大会に慣れ、そして結果はともかくとして楽しむことが大事だ。
私が何度も何度も挑戦しては敗れているゴードン。彼も、BFの大会を実に楽しんでいる一人だ。
彼も、そして私も初参加の時期はあった。
君もいずれは、私やゴードンのようなBF乗りになれるかもれしれない。
[何度も大会に参加している中で、初参加だと言われていた者が優秀な成績を残すことも見ていた。そしてその者は、全てが大会前の並々ならぬ努力とBFへの強い思いを持っていた。
シャーロットの目からもそれを感じ取ることが出来たようだ]
シャーロット、空で君と良い勝負が出来る事を願っているよ。
[しどろもどろな様子があったのは、初参加で他のパイロットに中々話しかけづらい状況であったからだろうか。それすらも微笑ましく思える]
[私たちがMiddanEdenから受けた指令の1つ]
[【マリアは屋台で出来るだけ奇妙な機能を持つ機械を戦場に持ち込み、それを戦闘中出来るだけ使用なければいけない】]
[けれど、武装は登録したもの以外使えない。
装備班の人型鼠たちが駆けずり回っていたのは知っている。それが本当に屋台で売られていたジャンクマシンなのか、それとも鼠たちが作った機械なのか、私たちは知らない]
[マリアが渡され、身につけているもの。
それは、何か通信機のようなチョーカーだった。
どんな機能が含まれているのか、誰に繋がっているのか、私たちはまだ何もしらない]
ただいま、スネイルネン。
さぁ、行きましょう?あの青い、空へ。
[ヘッドセットを身に付け、操縦席へ身を横たえた。
地に対して平行ではなく、少しだけ沈み込むように角度を調整して両手をパネルに添える]
マリンブルー・スネイル…行きます!!
[両手の指が何らかをパネルに描く。
機体の足部分からやはり青い色のヒレのような羽がいくつも現れ、その身を浮かばせた。
青い蝸牛は、空を目指す]
[マリアの掛け声と同時。
太く、低いテレパスがチョーカーを通じて何かに流れた]
[それはとても人間じみて、それでいてもはや人間ではないようなテレパス]
――上空・南西エリア――
[バックステップの様な姿勢で浮上する『アンギャルド』。
一旦は様子見をしようとした処に、前下方からの弾幕がロック表示される。ニーナの機体から放たれた星型の弾]
大丈夫、あれなら掃える。
[チリチリと、背筋を粟立つような感覚が這い上がっていく。
戦いの緊張。恐怖と興奮。アドレナリンを始めとする脳内物質が分泌される。少女はちろりと唇を舐めた]
――『自在剣』、BladeSing.
/*
ふむむ、以降は適度に観客席に焼きそば他ばらまきつつ犯人探しとしゃれこみますかね。あと《Indigo Bird》の弾幕兵装のイメージを固める!
レベル1:〈dahaca〉→近接系?
レベル2:〈Infinit Cave〉→特殊系?
レベル3:〈Far east nightbird〉→三段階可変ばらまき系/イメージほぼ確定
やはり大技が先に決まるようです。
いいなー戦いたいなー……(何
この村に入ったのはバトルRP村を間近で見るためだったりする。今年の秋か冬かに開かれるバトルRP村に参加するために。
*/
[片手剣の形状で構成されたフィールドを右手に、自機の射線上にあたる弾体を切り払う。直接狙ったものではない、けれど広範囲にばらまかれた弾の群れ。少女はコクピット内部で軽く息を吐いた]
でも、あんまり見てる暇、ないみたいね。
あそこも――もう、始まってるようだし。
[そう見やったのは彼女よりも更に上方、中央エリアの高空。ゴードンの搭乗する機体『RedWolf』を撃墜する栄光を争って、何十機ものBigFireが弾幕を飛び交わせていた]
―戦闘空域上限高度―
…忠告はいたしましたので、上手く対処してくださったはずであります…
[と。一息の間にはるか下方に過ぎ去った有象無象の機体の群れが、星型弾幕の中を右往左往する様子を眼下に見下ろしながら、ぽつりと呟く。コード・ミルキーウェイは見た目に派手だが、その実ばら撒き弾を撒いているだけなので、回避にしろ、防御にしろ、相応の腕を持ってさえいれば対処は簡単だろう。
それでも、ばら撒くだけだからこそその弾幕は防御するにせよ回避するにせよ、相応の動きを相手に要求するものであり…つまりは足止めだった]
フヅキ、リミテッドコード・ファストスター…
[続けざまに指示を出し、目的の機体を眼下に探す。
フヅキの補助ですぐに見つけられたその赤い機体は、悠然と余裕を感じさせる動きで、一つも被弾することなく星型弾をかいくぐっていく]
−BF、「Silvern」内−
今回の大会は……今まで以上に面白そうな顔ぶれが揃っているな。実に胸が熱くなる。
[今まで出会った者達の姿が胸を去来する。ニーナ、ロジャー、クロノ、シャーロット。そして、あの黒い男、GRAVEのユージーンに、ニーナと空で戦いを繰り広げていた「MiddanEden」の機体を操る者。
最後に、前回の覇者であり、何よりも負けたくなく超えるべきである存在ゴードン。]
面白い。実に面白いよ。
彼らと戦い、そして彼らに勝利するのは。
[シートベルトを締め、緑色で羽のついた特殊なヘルメットを被り、Silvernの椅子に座る]
Silvern、出撃だ。
[機体のレバーを引くとみるみるうちにSilvernは空のフィールドへと駆け上がっていく]
―回想・格納庫―
第七コロニー公社、…なるほど。
[ぶん、と同時に手首の端末から彼女の登録情報並びに登録機体、リトルアースのホログラムが本部データベースより引き出され表示される。
ふむふむ、と一人納得を見せる、自身はそこまで外宇宙の企業やら何やらに詳しいわけでもなく、ちっとも怪しむ素振りは無いだろう。
今現在心が向けられているのは、BF以外には無い。]
……えーっと、私の所属……ですか?
おっちゃんに機体見て貰ってのプライベート参加だから……あれ?どうなってるんだろ。
おっちゃんの修理工場名義での登録かな?
――――ごめんなさい、ちょっと判らないです。
所属は置くとして、機体はサンダーエースって奴で、登録名はOld replicaでシャノンってなってる筈です。
まあ機体は向こうにあるオレンジ色の奴だから、良かったら見てってね。
[自分の事なのに判らないとはこれ如何に。登録情報を見れば修理工場名義での出場となっているだろうか。
またもしどろもどろにならない内に、機体と登録名を教えて、ついでに指を機体のほうに指す、その先には様々な機体の間に一際ハデなオレンジと黒のツートンカラーが見えるはず。]
/*
犯人探し……って……まだ事件が起こってすらいないのに気が早いな私!
まあいいや、皆さん、ふぁいとおーです。
*/
フヅキ、照準を頼むであります。
[告げれば、右手の制御がフヅキによる精密制御に移行する。リミテッドコードの指示により、スターダストと位置を交換したコメット。
スターダストが、姿勢制御のためにちらちらと威力のない光弾を撒き散らして、微細な制動を行う。
精密な照準をつけるための、予備動作…そのうちに、手空きとなったパイロットが、機体に登録されていた通信回線を開く]
…30秒後。高高度から目標に狙撃を行います。
撃墜はできないまでも、隙は作れると思いますので、どうぞ追撃を。
[告げて。まず標的とすべき目下一番の強敵の打倒に向けて、協力を要請する。そのまましばし、地上の様子をじっとその目で追う。
そこでは赤い機体は弾幕を抜けた機体と交戦を始めていて…その戦闘機動を受け、フヅキが誤差を修正していく]
[前回の王者、ゴードンの赤が空へと駆け上がっていく]
さて、行くかね。
[指数が上昇傾向になっているのを感じる。
なるほど、プレッシャーとかだろうな。そう思いつつ、男は空を目指す。
スラスターを半分だけ起動させて、一定の距離を保ちながら、その烏羽の翼は飛び立った]
さて、問題はない。次の行動に移る。
[やっきになってゴードンを目指す者も多い中、ゆっくりとしたペースで与えられたものをこなす]
ブラスター、稼動。
[後方に向けたブラスターが火を吹く。
まだ上昇しかかっていないいくつかの機体を落ちない程度に焼き尽くす]
48%、54%、よし。
[ブラックボックスの稼動を示す指数がさらに上がるのを確認すると、男はゴードンへと距離を縮めようとする]
[程なくして、フヅキが照準の最終調整を終え…準備は整った]
…ルシファア!
[天に弓引く宵の明星の名を持つそのコードを受け、一筋の光条が、上空から赤い機体を狙って撃ち降ろされた。
…その一撃は、おそらく手傷を与えることはできただろう。
上手くすれば、弾幕兵装の一つももぎ取ることができたかもしれない。けれど、きっと、それまでだ。
撃ち落すには足りず、そしてそれならば更なる追撃をしなくてはならない。
できたばかりの仲間に連絡を入れておきはしたけれど、だからといって頼りきりになるわけにも行かず…
ここまで好きにやった分も合わせて、サポートに入りに行かねば。
…そう、思うのだけど…]
ちょっと。ほんのちょっとだけ時間を…!!
うくっ…うぅう…
[ここに来るまでぐるんぐるんこれ以上ないほど回ったせいで、酔った]
[とまぁ、一言二言は交わしただろうか。
開始も迫っているだろうし、そろそろ戻ろうかと思っていれば。
黒で上下ぱっつんな男の人が、先程少女が部品を撒く原因となったビニール入りの焼きそばか何かを、ぐちと踏み潰して、あろう事が邪魔だと。その上自分のだから文句言うなとの捨て台詞まで。]
―――あんた、ちょっと避けるぐらいの頭は無いの!?
しかも捨てたのに俺のだですって?所有権を主張するなら最後まで責任持ってゴミ箱に捨てなさいよね、バカなの!?
[失礼されて何かかちんと来たのか、男の背中に向けて少々声を荒立てる。効能の程は知らないし、何か言い返されるかも知れないが、そんな事はどうでも良いと。
戻ってくる気配も無しなので、仕方無しとちゃんとゴミ箱に入るまでを見届けて。]
……もう、何なのあr―――ちょっと通信です!
……あー。おっちゃん?ゴメンゴメン今すぐ向かうからー。
――失礼、ちょっと最終確認しろだそうです。時間も無いので失礼します、また上で!
[と、途中で呼び出しのコール。ぱっとニーナに頭を下げると、小走りで自分のブースの方に向かった。]
[空へと向かう間に思い出したのは、出発前に出逢ったナサニエルとの会話だった>>11]
大会に慣れて、結果はともかくとして楽しむ事…
そんな事を言ってもらったのは…初めて。ね、スネイルネン?精一杯、やりましょう。1つ1つの事を、悔いの残らないように!
[ナサニエルの言葉が、...の気持ちを良い方向に向けて行く。いつもの不安気な表情は其処にはもう無かった。
戦闘空域の上方からの星型の弾が降り注いで来る>>15のを確認したが、笑顔は崩れない]
大丈夫よ、スネイルネン…雨を呼びましょう。
Rainy day、『強い雨の日』
[パネルに素早く、くぃと弧を描く。マリンブルー・スネイルの背の渦を巻いた外周部分が開き、短いレーザーが連射され、星型の弾を撃つ。多少は外すだろうが頭部を短く収納する事で回避して行くだろう]
狂人役
人狼役が、「何か危なげなものを持ち込んだ」という事前情報を手に入れています。
狼役の味方につくのか、それとも狼役の敵に回るのか。一切をお任せします。自由度高く遊んで下さい。
中身が書いたってのを読み返すのも、何だか不思議な気分だ。おまかせ狼になるんじゃないのかって思ってたからな。
/*
でんでんむしェ…
実際に動かしてみたら愛嬌あるように思えるのですが、こいつに落とされたら泣くに泣けないだろうな…。
という所で明日はパレード本番なのでにゅるん。**
ほう、綺麗だな。
屑も屑なりに、散る時には綺麗になるのかね。
[まっさきに打ち上げられた、花火、もとい星型の弾幕。
まばらに空を埋め尽くすが、男は避けようともしなかった]
被弾確認、装甲値94%
当たった箇所は、ほんの一部か。
この程度なら、避ける必要はないな。
[機体に異常がない事を確認すると、男は進路を東側に取る]
さて、挨拶くらいはさせてもらおうか。
ヴォルレイ、シュート。
[中ほどの位置から、狼の耳を狙うように、光を収束させていく。
その光の流れは、無数の弾となりて、一直線に向かっていく。
光の河を思い起こさせるような弾幕が、チャンピオンの頭を狙った**]
――上空・南西エリア→中央エリア――
[グン、と凄まじいGが発生する。
視界が赤く染まり、同時に機体各部のスラスターから発せられたエネルギーが光の軌跡を描いた。接近に気づいたのだろう、数機のBigFireがこちらに砲口を照準した]
ふふ、見えてる、よ!
下へ潜って、2時方向2機にレーザーロック。
11時方向の3機をその次!
[背面の『響洞膜』が左右へと展開、柔軟な動きで目標を捕捉する。紫色の光線が発射され、電光と共に撃墜した]
さて、っと、次は?
−戦闘空域−
[他の者のBFも続々と飛び立っている。まず探すは……前回の覇者である男、ゴードンの機体]
あそこか。
[ゴードンの機体位置は発見したものの、近づこうとはしない。ゴードンの機体を狙うものは多いが、ゴードンは優れたパイロットであり、下手にゴードンの機体を狙いに行くと逆に返り討ちに遭いかねないし、他の機体に巻き込まれ不測の事態が起こる可能性もある]
それに私も不名誉なあだ名であるが、シルバーコレクターだ。私を狙ってゴードンにと考える輩も多いだろう。
なぁ、そこの機体。
[既に自分を狙う機体があるのに気が付いたらしい。そして、即座に装甲を起動させるスイッチを押す。狙っていたのは今まで会話を交わしたり、姿を見た事のある機体とは違う機体]
/*
んー…あれ?
なんだかモブBFとの戦闘が始まっているような気配…でありましょうか?
んっんー…とりあえずまずはゴードン撃墜最優先ということで、モブNPCはゴードンの引き立て役的な意味合いかと思っていたので、なんかもうその辺一掃するくらいの勢いで☆ばら撒いてみたのでありますがー…ふぅむ。
予想以上に参加機体が多い感じになっているのでありましょうか。
まずは様子見でありますなー。
せっかくゴードンの機体も詳細な設定がなされているので、明日辺りはその辺踏まえて今度は『応酬』ッぽいこともしたいところでありますが…さて。
まずゴードンに行かず私に向かった事に敬意を示すよ。……だが、気が付いていなかったか?私が既に準備をしていたことに。
[ナサニエルのつけているヘッドセット経由で、対象機のパイロットのえ、という声がナサニエルに届いただろうか。
次の瞬間、炎が対象機に迫り、それを避け切れずに墜ちていく
ナサニエルを狙っていた、あるいはナサニエルを狙っていた機体を狙っていた機体は炎を避けようとして、次の炎へとぶつかって撃墜される]
私にこうして撃墜される、という事はゴードン相手でも厳しいだろう。次回の大会で会う時こそは、強くなっている事を期待する。
[それは、中層の北東側空域での話。
目標とするゴードンは、高層の北側空域にて戦闘を繰り広げている]**
―回想・自ブース―
へいおっちゃん差し入れコーヒー!
『おう、って時間ねーからさっさと乗りやがれ嬢ちゃん』
あいよ!
[ポケットに入れていたコーヒー缶を投げ渡すと、その勢いでサンダーエースのコクピットに着替えは後回しと乗り込む、アナログとデジタルが混在するような二昔ほどレトロなデザインのコクピットが、しっくり馴染む様で心地よい、ぎゅ、と操縦桿を握る手にも力が入る]
『おおよその仕様は変えて無い、ただスラスターやらバイパスギヤか何か細々を強化品に替えてあるだけだ。
よし、細部メーター類を確認しつつ起動させてやれ。』
[核を待機から起動へ、変換機への回路を繋ぐ、ぱちりぱちりと何時もの手順でスイッチをOffからOnへ。
計器類の数値は、首を絞めるように規定の数値を指し示す。
何も、問題は無い。]
『よーしよし、いい子だ。』
[起動手順の最後に、今では殆ど生態認証に変わり消えてしまった『鍵』を廻す。
その時ばかりは、何時もより重かったその行為が、何よりも機体に何かを生み出させるようで。
小さく細い高周波数の音が、一気に高らかに歌い上げるように。]
『問題無し、流石俺の整備した機体だ。
時間も押してる、早く着替えて来な。』
[通信用のヘッドセットに、通常の交信用のチャンネルとは違う物が用意されているのに気が付いた]
……一体これは何だ?
[正体を確かめるべく、チャンネルを切り替えてみる]
聞こえるか。私はナサニエル・ウエクサだ。
応答せよ。**
[おもちゃ箱をひっくり返したような様々な色の弾幕の雨あられ。
鋼の白鳥はその中を掻い潜って飛翔、追ってきたものか、背後で避け切れず爆散する気配が幾つか。]
この程度は小手調べ。抜けられぬようでは敵わないな。
[目指すは王者たる赤き狼、天上からの流星に怯んだ隙へと飛び込む。]
斬月・上弦っ!!
[青白く輝く白鋼の翼。急上昇しながら逆袈裟に、赤い機体を掠める光子刃。
だが、わずかに浅い。]
くっ!!
[急角度に旋回して離脱。コンマ一秒前の残像が、いつかのように三本の三日月に切り裂かれた。]
おっと。
ゴードンの奴、さすがはで好きなあいつらしい。
早速見せられそうな中央のど真ん中に降りてきたか……。
[ゴードン機の様子を見て呟いた**]
[身を翻したタイミングで、間髪入れず走る光の河。
それは偶然か必然か、まるで連携していたかのように黒翼の鴉が放ったもの。
素早く体制を立て直し、撒き散らす光弾は桜吹雪。]
――中央エリア/高空――
[通常の約二倍以上に伸ばした『自在剣』を構え、ゴードン機への照準機会を窺う。ラインが空けばすぐさま突撃できるように、仮設AIへと戦術要請。機体速度は低速。と、その時――]
『ようこそ、諸君。俺の空へ!
今回の歓迎はこんなものなのか?
いいぜ、さあ、どこからでも掛かってこい!!』
[前回チャンピオン機にだけ搭載された、全域強制通信が発信された。不敵な表情で笑う男の顔が、球体スクリーンの一部を占拠する。地上でも同様に、ゴードンの顔と声は盛大に演出されているのだろう]
/*
なさにーにー!!
メモより先に表の描写があったことにメモ貼ってから気づいたので、剥がそうかどうしようかーと思っていたところでしたのに…!
なんという気配り精神、そこに痺れる憧れるゥであります!
――地上――
[観客席では一斉に大きな歓声が上がる。空中のスクリーンには彼の経歴と機体データ、そして現在の状況がそれぞれ表示され――実況アナウンサーが悲鳴を上げた]
『さあ挑発に答えるように、おおっと、上空からの一撃――!』
[超高空に陣取った青い機体の姿が、また別の映像スクリーンでアップになった。空域を俯瞰するようなアングル。絞り込まれた強烈な光条が、ゴードンの赤い機体を直撃する]
『さあっ、これはどうだ!?』
―回想・格納庫・テイクオフ直前―
[着替えた姿は、機体と同じ様に2色のカラーリング。市販品だが、ナノチューブで編まれたそれの強度は折り紙付。
2度3度、確認するように操縦桿を動かして、ペダルを踏み込む。同調して核の駆動音が小さく聞こえる。]
『――さて、そろそろ開始だ。
俺が出来る事は全てやった心算だ、後は嬢ちゃん次第って奴だナ。』
[おっちゃんがくく、と低い声で愉快そうに笑う。
それも、良くある一幕。]
うん、大丈夫、心配要らない。
『ま、何時もの様に飛んで来な。』
――判ったよ。おっちゃん。
[流石に、緊張が強い、様々な競技やレースには出てきたが。一大イベント出場は、殆ど始めての様な物なのだから。何も考えるまいとヘッドギアを被る。]
『負けねぇよ、俺が組んだ機体がよ――』
最大戦速、SRF0050後期型 サンダーエース。
――発進、します!
[今この瞬間は、華やかなファンファーレも、高らかなアナウンスも聞こえない。
ただただ、機体の駆動音のみの世界――]
GO A HEAD !!
[鮮やかな橙色の機体が、矢の様に上空に、飛び出した。]
……おっちゃん、何積んでるのさ。
[つい先程まで無かったよ、こんな謎通信機。
しかも完全クローズ回線とか。
繋がるのか?と思ってたら繋がる不思議。
しかも繋がった相手は超が付くほど有名人。
こうなりゃやけくそでも何でも有効活用してやろうじゃないの。]
――中央エリア/高空>>23――
[真紅の機体の背面に浮かんだ曼荼羅が、回転を始めると共に輝きを増していく。ゴードンが両腕を広げ、彼の機も同じ動作。両拳を前面で合わせると、その前方に直径3mほどの黄金色をした光球が生まれた]
『勇気があるなら受けてみろ!
曼荼羅型ソッキオから全力供給、“ノウマクサマン弾”!』
[他機の密集した部分を探すようにぐるりと見回し、ゴードンは東側から襲い来る密集弾に気づく。機体を捻り、その先にある黒い全翼機へと両拳を開いた]
『いいぜぇっ、こいつで掻き消してやる!
力比べだっっ!!』
[ゴードンの声と共に、二つの光の流れが空中で*激突した*]
― 格納庫 ―
[全競技者機が出払い、格納庫はすっかり閑散としてしまった。]
[敗れた(そして生還した)機体を迎えるために、まだいくらかの作業は行われてはいたが、それもすぐに完了してしまうだろう。]
あー、見送る、ってのは慣れねえな。
なんだこの気分は。
[焦燥か、寂しさか、それらしい言葉を探してみる。]
[が、捉え所のない感情はロックオンを許さない。]
帰還してもすぐ再出撃だったからな。
基地に残していった奴らは、いつもどんな気分で待ってたんだろうねえ。
[もやもやを撃ち落とそうとでも言うのか、オメガは歳を感じさせない身のこなしでコックピットに乗り移った。]
― 格納庫・Firebird機内 ―
観戦サービス、こちら観戦者BF。コールサインはオメガ。
全域レーダーとのデータリンクを要請する。
<<こちら観戦サービスセントラル。ただいま認証中。>>
<<データリンクを承認しました。ご利用ありがとうございます。>>
[レーダーモニタに、外部観戦者向けに公開されている全域レーダーが映し出される。
同時に、多目的メインモニタに場内の中継映像も表示される。]
ひゅう、さすがに多いな。
上も下もBFだらけだ。
あの作戦ほどじゃないが、弾幕は微塵も負けてねえ。
[あの作戦――先刻シミュレータで体験した空戦――を引き合いにその様子を見守る。]
さて……この戦いの英雄は一体誰だ?
そう言えば廃村で、「やりたいと思ったけれど、躊躇している方。不安でも入ったら案外出来るものですw」
とか情報欄で書いてるのは、
ヲレ自身が適切な用語を適切な場所で使う程知識がついていないのもある。実戦で触れ、その都度調べれば、少しずつ慣れるし身に付くと思うからでもあるが… この話は、何かこう…ヲレ自身の事前準備出来てなさっぷりを露呈するものなんだが!(
皆、ありがとう。な!
―― 中央エリア 高空 ――
[各所から発せられる色とりどりのビーム砲。
きらきら光る各種弾幕で、マリアの網膜が照らされる]
[外部感覚機構に特化したマリアからもたらされる情報を元に、私はブレスを使わずそれらをすり抜ける。いくつかのレーザーが私の頬を掠めた]
(…自動再生範囲内だ)
[もごもごと傷口から白いナノマシンが溢れ、修復していく。
天地がさかさまになった状態で、マリアはセットしていた倶利伽羅不動ガンの引き金を引いた]
『倶利伽羅不動 ―― nyd ――』
[私たちの目前に、巨大なルーン文字が浮かぶ。
私はその中央をくぐり抜けた。途端、文字は無数の弾幕となって私たちの周囲をホッピングする。弾幕を弾幕でいくらか相殺しようという試み]
[途端、ニーナから発せられた光線が前回王者を襲った]
[ニーナの一撃。
それは方形の多層装甲に阻まれたけれど、それを皮切りに次々と各機が前回王者に襲い掛かる]
(参戦しても、目立てぬな)
[マリアの端末に応援という名の命令が入る]
(……それよりもっ――)
『ニーナ。避けて』
[私が身を翻し、出来たばかりの友人の元へと向き直ると同時、マリアは教えられた専用回線へ短く通信を送った]
[攻撃の反動か、駆動の反動か。
少しふらつくように見えた青い球体にも迫るゴードンの反撃と、追尾攻撃の流れ弾。纏う弾幕の残りとともに、身を割り込ませる。nydから発せられた弾幕は全て向かってくる弾幕と衝突し、小型花火を咲かす。受け切れなかった弾幕が私の腹を掠めた。ぐぅと喉が鳴る]
『数が、多すぎるのよね』
[外縁部に群がるのは、王者の弾幕によって体勢を崩した機体を狙って撃墜数を稼ごうとする小型機]
『宇宙一刀流 皆伝 ――』
[マリアの右手がそれらに向かって閃光を放った]
『ビーム居合いッ!!』
[三日月状の光が真っ直ぐに飛ぶ。
直進行動で多くの機体を散会させるだけだったが、回避行動が遅れた小型機が爆散した]
『……あれ。出力間違えた』
[マリアの頬に浮かぶ焦りの色。
緊急射出装置が作動したのを、視力を変化させて確認するとほうと一息]
[カチンとマリアは剣を鞘に収め、2本の指を立てて挨拶すると外縁を通るように急降下していった**]
/*
★注目ポイントについて
1.ゴードンを除く各キャラの注目ポイントを灰で1d10を振って決める
2.初回のみプロローグでの絡み度合いによるボーナスがつく
3.注目ポイント上位2、3名に注目する
4.注目ポイントは日が変わってもリセットされず上乗せされる
5.2日目以降は1d10を二回振る。
6.入村順に振る。
帰ったらさっそく振るぞ。
なおルールは随時追加・変更される可能性があります。
*/
―― 開始直後 ――
[それは自分が飛び立った少し後のこと。
首に装着された謎のアイテムから、声が聞こえた]
……ノイズか?
[刹那、そちらへとナノマシンの一部を集中させる。
けれど、その直後に自分達と同じ張り上げられたエルフ語の掛け声が聞こえた]
おや。キミは誰だ?
[ナノマシンから肉体を解さないで行われる通信。
いきなり渡されたものであるから、まだおそらく機能を使いこなせていない。だって、私はまだ通信相手が分からない]
私は――、私は、ウィルアトゥワ
[回避駆動が激しくなって、通信機器に向けられるナノマシンの数が減った。私の声は途切れがちになる]
―― 今は、な
[このログはどうせ後から会社が見るのだろう。
そう思って内言するだけのつもりだった言葉も拾われてしまっていると気付かぬままに]
曼荼羅型ソッキオ、と書いていたがグラフィックイメージは実は月輪(日輪)型だったという裏話。形状が文章で巧く説明出来そうになかったので、端折ったのもあるんだ。
アヌージとソッキオの元ネタは、
Juna→アヌージ (人狼審問)
oikos→ソッキオ (昔あった人狼クローンサイト)
ですよ。……。
議事関連のネタを近接武器に入れてみたら良かったかな?
でもなー。イジィグとか下手すると良く分からん名前付けそうだしなー(
そして遅れましたが、参加ありがとうございます。
突っ込みは控えめに。ワクワクは最大限に。皆さんのバトルを楽しませて頂きます。
見てるだけで物凄く面白い!
皆、参加してくれて本当にありがとう!
―回想・格納庫から―
[上から眺めていたが、本来の目的を思い出して足早に下へ降りる。
整備中のメカニックと会話をしたりしながら並ぶBFの機体を動画で収め、外に出た。
取材用のBFを押さえておこうと、発着場所を確認する。
携帯端末に取り込んだ会場MAPを出しながら、煙草をくわえて歩こうとした
その頭上を1機の戦闘機型のBFが通り過ぎて見上げる。
手はすでにカメラのスイッチを入れ、肩に担ごうと動き出していた。]
ほお。
[覗くファインダーの向うでくるりと宙返りする機体。
操っていたのは―あれ?]
…なんや、女の子か?
大会の参加者にはいてない顔やったな…。
[離れていくのをしばし収め、ファインダーから目を離した。]
―取材用BF発着場―
どうもー、FlightTechのオネゲルです。
["PRESS"と"FlightTechWorkshop"と記された機体へ真っ直ぐ近寄って
整備中の担当へ声をかけた。
もうすぐ始まるのに呑気だね。
これが用意していた最後の機体だよ。
そんな風に言いながらやや呆れ顔の担当に小さく肩をすくめて見せ、]
やあ、格納庫で思わず見入っちゃってね。
今回も面白そうな大会になりそうじゃないですか。
[話をしながら、BFを覗きこむ。
それなりの速度が出るようにだろうか、形状はやや戦闘型に近い。
しかし戦闘用ではないので小型である上に兵装は装備されていない。
そこに少々の物足りなさを感じるが、今は贅沢を言ってはいられない。
乗っていいと許可が出れば、まいどと会釈をして操縦席に乗り込んだ。]
[機内は操縦席の他には記者用の小さなシートが一つ。
それから、カメラを設置する台がフロント部分にあるのが特徴的だ。
操縦席に浅く腰掛けてカメラを固定する。
機体から伸びているケーブルをカメラに繋いでファインダーを照準用のスクリーンに切り替えた。
機体の先端をはじめ、各所に装備されたカメラからの映像がスクリーンに映し出された。]
ふうん。なるほどな。
操縦がそのままカメラワークになるのか。
[これは面白そうだ。
ふふふと小さく笑いながら、コアの出力を上げれば機体はぶわんと浮かぶ。
外の担当へ試運転をしたいとジェスチャーで申し出る。
しかし担当は大きく手で×を作って首を振った。]
え?どうして??
[きょとんとし、ウインドウを下ろして問いかけた。]
[どうして?じゃないよ!
もう大会はスタートします!
参加者の機体に一定距離近づくとアラームが鳴るから、
鳴ったらすぐ離れてくださいよ!
担当の声に時計を見る。
なるほどもうスタート時間間近だ。]
あ…。
どーりで他のBFがないわけだ…。
オーケイ、じゃ、行ってくる。
[担当に手をあげ、機体の出力をさらに上げる。
垂直にるで大きな青に吸い込まれるかのように上空へと。]
―回想・上空―
[それぞれの所属を記した取材用BF、"FlashTaker"がいくつも浮かぶ場所。
そこはスタートを臨む位置だった、が―。
遅れて上空へと舞い上がってきたBFの操縦者は憮然とした表情をしていた。]
あかん。
こんなおもろない場所から撮れるか。
[ぼそっと呟いて空域のMAPを表示する。
競技の領域をサーチして狙いを定めると、さらに機体を上に浮上させた。
シートに深く沈めた身体にかかるGに、楽しそうに笑みを浮かべながら。]
ここで、ええ。
[参加者を下に見る位置。
上ってくるBFを下部のカメラで捉えながら、
広がり始めた弾幕にピントを合わせる。]
はじまったか。
[クン、と機首を下げて前方カメラで弾幕を追う。
放っている機体、向かっている方向を追うために上に下にと自らの機体を操る。
カメラを操るのは握ったハンドルに付いたボタン。
収録と操作を同時進行…はなるほど忙しい。
他の取材用BFが定位置から動いていないのはなんとなく理解できた。]
けど、俺はそれじゃぁ物足りないんだよな。
[呟きながらぐい、とペダルを踏みこんだ。**]
/*
よし振るぞ。
クロノ:10(10)+3
マリア:7(10)
ユージーン:8(10)+5
マシマ:10(10)
ロジャー:10(10)+3
シュウ:10(10)
ナサニエル:1(10)+4
ニーナ:10(10)
シャーロット:10(10)+1
シャノン:2(10)
*/
/*
ちょw10出すぎww
★注目ポイント1d
クロノ:13
マリア:7
ユージーン:13
マシマ:10
ロジャー:13
シュウ:10
ナサニエル:5
ニーナ:10
シャーロット:11
シャノン:2
*/
― 格納庫 → ―
さぁて、小さいモニタばかりじゃここに来た意味がない。
もっと近くで見ないとな。
[コックピットを抜け出し、格納庫を後にする。]
……ちと物足りない。
観戦の前にもっかい食い物を調達しておくか。
[物色しようと、再び屋台通りへと向かった。]
[数分後、搭乗ゲートに大量の食料を持ったオメガの姿が見られるだろう。]
[空には無数のBFが、閃光を描きながら舞っていた。]
―― 空域 中央下層 ――
[弾幕の雲を、くるくる抜けて下層へ。
マリアは顔を上向け、目を細めた。
マリアの瞳から得られる視覚情報が体内のナノマシンを彩る]
『……今』
[零れ落ちてくる流れ弾。
操縦不能になってネットに鮮やかに突っ込んでいく機体。
上空から雨霰と降るそれらを忙しく羽ばたきで私は避ける]
『倶利伽羅不動 ―― lagu ――』
[マリアは眼をひそめて他機と交戦している赤い機体に向け、引き金を引いた。私は口をあけ、ごうと吼える]
[吼え声に呼応するように、下から滝の様に揺れる弾幕が空を遡る]
――大会会場/屋台通り――
[――置いてかれた。
地上に引き返した後全速力で屋台に戻ったら、既に屋台は店じまいをした後で店主の姿はどこにもなかった。
まあ子供ではないので置いてかれることにまったく問題はないのだが]
……置手紙がある。
「俺は空の観客席にいる。焼きそばは売らん。地に足の着いた場所で商売をやるのが俺の矜持だ。だからダイアナも売るな。」
[待て。いったい空の観客席のどこにいるというのだ。
というか、そもそも観客席で許可なく食べ物を売ってもいいのか]
「そういえばピチッとした黒い服の男がわざわざここまで代金を支払いに来たぜ。『代金はきちんと貰え』だと。何があったか知らんが、たとえどんなに言葉の通じないエイリアンみたいな野郎でも――客は客だ」
[格納庫での一件を思い出し、一瞬少女の眉間にしわが寄るが]
さすがに「エイリアンみたいな野郎」は言いすぎだと思うよ……
[良き世界。平和。それは宇宙に生きる者達の願い。]
―― BigFireメテログラフト内コックピット ――
[静かな、闇。
外界からの隔絶。
球体、と言って良いのか――椅子型の操縦席はクロノの体を、全てを受け止める。背凭れに全てを預けている。
その顔を、薄黄翠色と橙色の色味のある薄い真鍮色の光が穏やかに、ぼんやりと照らし出す。
それにつれ、クロノ用にカスタマイズされたコックピット全景がはっきりしてきた。
クロノは、瞳を半分開く。]
――――。
[事前にラントの力をもって収集したデータ。
参加者、そして、搭乗機体。
細々とした全てのデータが、クロノの視界、視野全てを使って、次々と映し出され、ラント語の文章羅列が上から下へ流れていく。
開始前の一時、その一時でクロノは全てを憶える。
クロノの脳内でデータは絡み合い、未だ全体像がはっきりしないものの、一つのカタチをクロノの中で形成し始める。]
[そして最後。
クロノの副官によるメッセージ。
全ての事象を開始前に追いきれず、「誰であるか」を確定し切れなかったが――]
―― 下らん 。
下らんものを持ち込んだ奴が居るのか。
[BigFireの核《コア》を停(と)める――。
それは敗北宣言と墜落が負ける事に繋がるこの大会にとっては有利な代物ではある。
クロノは息をつき、目を閉じる。
リープ(跳躍)する思考。
母星への調査に志願し、降り立った部下。
ラント戦艦巨大スクリーンに映ったその部下の死。]
[平和。希望。
それを持たざるものは、
そう、母星に降り立った部下は、皆殺し合い死んだのだった。
理由が分からない。意味も分からない。母星に降り立たずに居た自分達がそうならないという保障はない。
己の目で見た。宇宙連邦のラント達も、映像で見ればその脅威を感じるのか。それとも、連邦の帰属意識を持ち尚自らは平和の裡にあるがままなのか。
クロノには、分からない。]
フン…
下らん。
しかし、理には適っている。
[ぐったりとした態勢から身を起こす。
それは、振り子のように、前に俯く行動だったが。
下に向いたクロノの顔。
黒い瞳が、鋭利な刃物のような光を隅に溜め、開かれた。]
大会本部がどう出るかは知らんが――…
未だ情報を掴んでないか。
[前を向く。記憶し終わったデータが、今も未だ延々と繰り返し、切り替わりながら映し出されていた。クロノの顔を、フレームのみで表示された機体達が彩る。]
――中央エリア/高空>>29――
[少女が突撃の機会を窺ううちに、ゴードンの機を目掛けて急速上昇していく機体が戦術要素としてピックアップされた。
両翼に刃を纏わせ、駆け抜けていった白銀の軌跡]
――マシマさん、だ。あんな中を、すごい。
[返しに放たれた巨大な近接兵装、『赤き鉤爪(Red Talon)』。
一瞬の差でマシマの機が回避、更に高みへと昇っていった。
と――縮小されたウィンドウの中、ゴードンが吼えた>>38]
『いいぜぇっ、こいつで掻き消してやる!
力比べだっっ!!』
[少女の側からすれば完全に背を向けた形。赤い機体が後背に負った曼荼羅も、今は他に攻撃を振り向ける余裕は無いように思われた]
[上下から発射された他機の弾幕に、アラートが表示される。
回避駆動は仮設AIに委ね、全力で疾駆。長大な片手剣を振り上げ、真紅の機体へと左袈裟に切りつけた]
――チャンピオン! 覚悟っ!
[が、鈍色に輝く『自在剣』の構成場は『赤き鉤爪』に阻まれる。ひと回り大きな漆黒の騎士を真っ向から受け止め、ゴードンは一歩も退こうとはしない]
―東空域、中層―
[男は先程から違和感を感じていた。
コクピットの後ろ、核のさらに後ろにあるブラックボックスから奇妙な声が聞こえるのだ。
断末魔の声?いやそんなものが聞こえるはずがない。
しかしこの独特の背筋をゾクりと撫でる感覚は、感じた事がある。
戦場や、大惨事になった現場でよく聞く声によく似ている。
そう、それを機械的なおと]
まさかな、BFの声だとでも…
[男は可能性を思い付いたが否定した。
だが、ブラックボックスの指数は急上昇していた]
82%、…88%
なんだこの上昇値は。
……固、い、ね……っ!
[水晶竜が下方から放った弾幕の到達まで、あと0.2秒。
このまま鍔迫り合いを続ければ巻き込まれるのは必至だった]
ここは――次に、持ち越し、かなっ!
[スラスターを一瞬ブースト、僅かだけ突き放した隙に『自在剣』を形状変更。大盾の形に展開し、天を衝く瀑布に備えようとする]
――― 面白い。
[胸の裡にあった黒いものが、頭を擡げた。
チキュウ人達に元々持っていた感情とも、「大会」への期待や高揚とも、全く別の所から生まれた、黒い感情だった。
胸の裡を占める、苦痛と絶望といった負の想いから現れ、変質した感情だった。]
ハハハ … 面白い !!!
[哄笑。
平和。希望。
それを持たざるものは、心の裡に開いた穴を埋める更なる代償を、求めるというのだろうか。
心が、それで埋まる事も晴れる事も決してないというのに。]
どう出るか見させてもらう。
[クロノの顔を、下方から薄黄翠色と橙色の色味のある薄い真鍮色の光が照らした。目の前のデータ表示が、ふつっ… と消えた。]
―― BigFireメテログラフト内コックピット ――
手段は選ばん。
必要ならば、特殊フィールドバリアを破壊し、戦艦の主砲を使ってくれる。
[そうなれば、大会、引いては「大会で勝つ」という意味すらなくなる話ではあるが、クロノは思いつきのように、そう嘯いた。]
[一瞬集中力を欠いていた。
その一瞬で、機体の前までゴードンの放ったいくつかの弾幕が迫っていた。
ヴォルレイの通常弾の連射は迎撃され、残りの弾がこちらまで迫っていた]
チッッ
[男は焦って、機体を上に逃がそうとした。
シュッ、と機体は男が予想した以上のスピードで弾幕を避ける]
これでクヴォルフィリアの九割の力か。
…加速力ならセンパイの機体以上かもしれん。
[男は上空に居てびっくりした他の機体をブラスターで焼きながら、中央へと移動した]
―中央空域・下層―
[降り注ぐ星達を撃ち落し、そうでなかったレーザーの雨は赤い機体へと降る。>>37下層からの攻撃であるからか、それらは軽い回避行動で全て避け切られた]
ふぅ。
ゴードンさんは…雨くらいじゃ物足りないみたい。
どうしようかしら。
[そこでマリンブルー・スネイルの触覚をひょこひょこと動かし、あるBFの姿を探す。
一目で彼だと解る、特徴的な雲のような姿のBFを。
しかし今の視界には捉える事が出来ず、既に上層へと行ったのだろうかと触角が縮んで上を向く]
……大丈夫、きっとまた逢えるわ。
[今、この空に在っては出逢った人々とは敵であるというのに、ロジャーやクロノの事、ナサニエルの言葉が頭から離れず口をへの字に曲げた]
敵、かあ…。そうなんだろうけど、うん…。
スネイルネンはどう思う?
[返答などあるはずはないが、問いは続けられる。
その間に直近で水晶竜から放たれた弾幕>>51から慌てて離れ、距離を置く]
[ファンファーレ。鳴り響く勇ましい音。
花吹雪のような色とりどりの光、花の形をした弾幕。
彩られた青空。BF乗り達への祝福。
クロノの黒毛に覆われた手が両脇のパネルに触れると、コックピット内に縦横のラインが走る。ラインで区切られた無数の矩形。それらが半回転し、前面から後方へ潮が引くように周囲の光景が現れた。
クロノの目が、一瞬和らぐ。
思い出すのは、宇宙海賊を討伐し、ラントへ凱旋した時の花。
優しい思い出は、しかし、痛み。]
行くぞ。
メテログラフト。
[既に浮いて停止していたラント製BFは、音もなく事前動作もなく上昇した。]
/*
はてさて…クロノさん関連についてこの子はどうするんだろ。
とにかく、彼が何か怖い事をしようとしたなら止めようとはする…かな。
夢見がちな女の子なので、やっぱり甘い所がしっかりあるんです。この今の空で人を敵として見なせないのもその辺から。多分、ロジャーくんは全力で庇いに行く。そんで串引っ掛けてったのがユージーンさんだと気付いた時は全力でつっかかって行…けるかな。でも、アタックはすると思います。
[一年ほど前、町のBigFire修理工場の面々が、町に現れたごろつきと小競り合いになったことがあった。
その際にごろつきの一人が修理中のBigFireを罵倒しつつ食べ物をぶっかけ、それを見ていた工場の面々が派手にキレて、その後は……まあ想像に固くないだろう。大乱闘であった。
少女は隅っこの方で事の成り行きをうかがっていることしかできなかった。心の中でごろつき達に憤慨しつつも、修理工場の面々を助けに入ることはできなかった。
だって女の子だもん。男どもの大乱闘に入れるわけないじゃん。
要するに格納庫では、青年のセリフと一年前の出来事が結びつき、青年もごろつき達と同じことをしたという推測に至ったのだった。
だけど、あの青年は、あの時のごろつき達とは違う気がする。
BigFire乗りであるという点で明らかに違うのだが、それ以外にも、何かが]
[そして現在――]
―― 戦闘空域/南西エリア/上限高度域 ――
[天球儀が、空に浮かんでいる。
眼下…中央エリアには、蜂蜜に殺到する蟻や羽虫達のように、真紅の機体に殺到する Big Fire の姿 ――。]
[距離があれば難はない。
近接距離で放たれれば回避が難しい弾であっても、遠距離であれば避ける事は決して難しい事ではない。
最小限の動きで、クロノはメテログラフトを動かした。
その合間合間に、メテログラフトは青白い光に度々包まれている。近くで見れば、髪の毛程の弾幕を360度周囲に向けて放射しているのが分かるだろう。あまりに細い為、発射の瞬間の光しか見えないのだ。
が、それに殺傷力はない。機体の皮膚感覚に優れていなければ、埃があたったのと同じ程度の感触だろう。]
―戦闘空域・中央上限高度―
『このワインダーを避けられねぇ奴は、そこまでだぜ!』
[チャンピオン特権の広域通信が、そんな声を届ける。うるさいなぁ、こちらは乗り物酔いでそれどころでは…]
『ニーナ。避けて』
[直後、友人から入った通信で、やっと我に返った。
機動酔いして青ざめた顔を下方に振り向ければ、その目に反撃の撃ち返し弾が映る。
回避を―――そう考えるが、酔った頭で機動がふらつく。
否、そうでなくとも、単純な機動力に乏しいこの機体では、あの数の誘導弾幕は交わせない]
…ッ
フヅキ、フルムーンにエネルギー供給を。同時にコメットをスタンバイ。ひきつけて切り抜けるであります…
[そうは告げるものの、上手くいくかどうかは五分といったところ。Red Wolfのスペックは把握していたつもりだったが、予想よりも立て直しが早すぎる。
立て続けに負荷の強い制限機動を連発した状況では、避け切れるかどうか…]
[そして現在――]
―― 戦闘空域/南西エリア/上限高度域 ――
[天球儀が、空に浮かんでいる。
眼下…中央エリアには、蜂蜜に殺到する蟻や羽虫達のように、真紅の機体に殺到する Big Fire の姿 ――。]
[距離があれば難はない。
近接距離で放たれれば回避が難しい弾であっても、遠距離であれば避ける事は決して難しい事ではない。
最小限の動きで、クロノはメテログラフトを動かした。
その合間合間に、メテログラフトは青白い光に度々包まれている。近くで見れば、髪の毛程の弾幕を360度周囲に向けて放射しているのが分かるだろう。あまりに細い為、発射の瞬間の光しか見えないのだ。
が、それに殺傷力はない。機体の皮膚感覚に優れており分かったとしても、埃があたったのと同じ程度の感触だろう。]
!?マリアさっ…ウィリー殿!!!
[眉をしかめている暇もなく、弾幕は迫ってきて…そして、間に割って入った>>42。
迫る弾幕は相殺され、わずかに残った誘導弾なら、リトルアースの機動でもかわしきれる。
けれど、その代償にウィリーがいくらか被弾していたように見えるけれど…]
…今のはツケでお願い申し上げるであります…
[と、呟く声は、通信に乗せない。後々気にさせたくはないし、何より集中を乱させる訳にはいかない。
ただ、援護に出し惜しみはなしにしよう]
…フヅキ、弾幕兵装・甲ならびに丙を連結展開。
反動制御を乙に。
出力80・40。
ハイリミテッドコード・スターレイン スタンバイ
[赤い機体に群がる機体と、それに対する対処で上空に意識が向けられることは今のところないものと判断する。
二つの光輪が連結され、機体前面に展開される。そこからぽろぽろとまろび出るように射出されるのは、通常より大きく、ほとんど速度を持たない星型弾。
それが機体の周囲へと展開されて…]
――北西エリア・中空――
[波打つ弾の群れから抜け出し、交戦エリアから距離を取る。
少女の機体には幾つかの掠り傷。今の攻撃でシールドを突破したものが付けた痕だった]
大丈夫、中にまでは届いてない、ね。
『アンギャルド』、また、行くよ?
次は――これで。
[左手首の外側に右手を重ね、『禍珠』を突き出す形。
虹色のきらめきが躍動の度合いを増していく。
不意に、こめかみから頭の奥へずきりと痛みが走った]
……っ、つつぅっ!?
/*
ダークルート……つまりクロノ狂人か!?
なんとなくラント戦艦に撃ち落とされたいと思ってしまった私がここに。再調査→派手な迎撃→土壇場で戦う意思を見せ兵装のロックが解除されるルート。
あと通常兵装(レベル1とレベル2)はイメージ型だけど大技(レベル3)のみ違うことになりそう。初回脳内ネタ出しで出た「乗り手の経験によって」弾幕が進化するタイプ。
*/
――北西エリア・中空――
[攻撃動作を中止し、防衛モードに切り替える。
その間、約5秒。
通常の乱戦ならば致命的な隙だったろう。殆どの機がゴードンを狙っていたからこそ間に合ったのかもしれない]
っ、これ……何。また、さっきみたいな、の?
[機体との動作リンクを一旦サスペンド。痛むこめかみを押さえながら、生体モニターを呼び出す。簡易診断の結果が報告され――そして、ある外部接続に気づいた]
……お爺さん達、かな?
―― 戦闘空域/南西エリア/上限高度域 ――
なるほど。把握した。
特定箇所の反射率、並びにエネルギー吸収効率。
[メテログラフト内でクロノは独白する。
現在、メテログラフトのバリアの稼動環数は半数にも満たない。時折現れる光弾や実弾を避ければ、この数の稼動数で間に合う。
天球儀の8つの環は、一番外側〜四番目までが稼動しており、環からは橙色の光を発生。環が通り過ぎた後には橙色の光が尾を引いている。その尾にも弾を弾く効果があるようだ。
そして、地上・空から見れば、現在天球儀半分より下部には雲のような煙のようなものが漂っているのも見える事だろう。]
[通信回線を開く。
だがそこに映っていたのはノイズと雑音のみ]
――え? まさか、故障――
[自問する間もなく、ノイズは球体スクリーンの全面に広がっていった]
[何者かの声が響く。今までに聞いたことの無い、女性の声]
▽ターゲットを選択しなさい▽
▽ターゲットを選択しなさい▽
▽ターゲットを選択しなさい▽
[混乱する少女をよそに、声は繰り返し響く]
……なん、なのっ、これ……
―南東エリア・最高高度―
FLAAAAAT OOOOOOUT!
[一息に、駆け上がる。誰よりも速く。
途中の疎らに飛んできた弾幕も、機動だけで問題無く回避出切るほどだったか。]
あー、やってるやってる。
ド真ん中で……派手だなぁ、しかもわちゃわちゃと居るし。
[機位が安定した所で、中央エリアに目を向ける。
全域放送にもあったが、王者の真赤な機体が暴れている。その上『チャンピオンは俺がやる』とばかりに相当数の機体が、雨霰と弾幕を撒いていた]
『ガトラル』、炸裂タイプで、コントロールスタンバイ。
[とりあえずは、消極的らしい。
ぶん、と中空に開かれたレーダーで、周囲を警戒しつつ。]
−北東エリア・中層−
[ゴードンのいるエリアでは、随分と派手な戦いが繰り広げられている。自分と同じように早速何体もの機体を落としている]
さすがはゴードン、私のライバルだ。
……ライバルはこうでないとな。
[ゴードンのアピールの声がこちらにも響いてくる]
ゴードン、覚悟っ!
―東空域・中層―
[水晶竜の放つ弾幕から離れるように位置を変えて上を目指す。その間にこちらへと向かって来るBFも居るには居たが]
私達はまだ空の天辺を見ていないんです。
…ごめんなさい、
――Rainy Day『鉄砲雨』
[キュ、とパネルの上で鋭い線を描くと再び巻貝部分の外周が開き、今度は上方ではなく正面…自分に向かってくるBFへと一斉に放出される。
先程のレーザーよりも少々長い間隔で、また集束させたものを放ち、回避し切れずに動きを鈍らせたBFへは再度『鉄砲雨』を撃って落として行った。
外れたレーザーは赤い機体へと群がっているBF達の側を掠めて行ったかも知れない]
…出遅れてる、頑張らなきゃ。
[次々と赤い機体へと向かうBFを見上げ、一度現在居る中空域を見渡した。]
―― 戦闘空域/南西エリア/上限高度域 ――
[最初に放たれたニーナのばら撒き型の星散弾は、疎らな事と距離もあり、安定して避けられたようだった。次に放たれた中央エリアからのゴードンの弾幕。此方も、然程問題はない。]
掃討を開始する。
[ぼひゅ。
そんな音が相応しい。目の前に上がってきたBigFireに対し、メテログラフトは、大きい粒は3m〜2m、小さい粒は0.5m。大小様々な丸い粒の光弾を、30数個、目の前に吐き出した。天球儀より離れた所に、光が生まれたかと思うと、それが光弾に成長し、放たれたようだった。
鈍足のラント製BFに比べ、その初速は速い。
目の前で機体が光弾の集団に呑まれ、爆発し墜落、下層の特殊バリアフィールドに受け止められるのを見る事もなしに、クロノは淡々と告げる。]
――コクピット内――
[ノイズで埋め尽くされたスクリーンの中、少女の視野に過去の映像が映りこむ。それは今から数えて二十年以上前の光景。
実験惑星『ダレイオスIII』、A-7演習エリア。そこは、今現在のこの場と同様の、戦闘空域だった]
……あたし、……あれ……見たこと、ある……
[映像の中心にあったのは黒い機体。騎士を模した人型のそれは紛れもなく、少女が駆る『アンギャルド』そのもの。十数体のBF機体―いずれも人型だ―に対し、あるいは剣をふるい、あるいは弾幕を放ち、戦っていた]
……乗ってるのは……あたし?
[呟きと共に、ずきりと痛みの波が襲う。戦闘技術に関して言えば、映像の中の機体は今の少女自身よりも遥かに熟練しているように見えた。否――機体性能そのものが、段違いだった。高度な機動、攻撃、回避。そして何よりも違ったのは]
――ううん、でも、これ。わかる。
[不意に『アンギャルド』が上空へと飛翔、敵機から距離を取った。左手を下方に突き出し、何らかの力を収束させていく]
――あれは――
[機体の左手首、埋め込まれた球体が虹色の膜で覆われる。そして球面が輝き、赤い光が敵機それぞれへと襲い掛かった]
……あたし、だ……でも、っは、っ、
[赤光に包まれた機体は次々にくずおれるように倒れ、活動を停止していく。音も無く地表に降下していく、漆黒の騎士]
――あれは、使っちゃ、駄目、なのに。
[ゴードンのいる空域にゆっくりと機体を動かしていく。
ゆっくりと、というのは訳がある。
高速の移動であれば、不意を付かれた時の方向転換が厳しくなること。]
そして……。より多くのライバルを倒すことが出来るから、かな。
[不敵な笑みを浮かべ、ゴードンを狙おうとしている機体、自分を狙おうとしている機体を"銀色の炎"を使って撃墜していく]
私のスピードが遅いのにこいつは簡単に打ち落とせる、と思ったか。全く、BFの大会が楽しみなのはわかるが、ムードに浮き足立っている人間が生き残れるほど楽な世界じゃないぞ?
―― 戦闘空域/南西エリア/上限高度域 ――
[クロノの機体周囲の空気が重く、そして暗くなった雰囲気を受けた。耳を澄ませば、時計の音がまるで聞こえてくるような―――]
全てを呑み込め。
諸共に四散しろ。
[天球儀から隔たりを置き、再び光弾が発生。
それぞれの光弾は、メテログラフトよりも大きく約10m。
今度は、360度全面に、そして、先程よりも巨大だ。
360度…否、自機と後ろの特殊フィールドバリアの間には光弾は生まれないが、見る見るうちに天球儀は光に呑まれ、巨大な光と同等になる。
成長し切った光弾が放たれる。10m程の光は、途中で10数程度の数に分かれ、その大きさも約2〜0.5m。他の光の粒と重なり、クロノ周辺の空域では殆ど避ける隙間がない。
南西エリア/上限高度から、全ての方位、全ての高度へ向けて、膨大な量の光弾がメテログラフトから放たれ、クロノの居るエリアから遠ざかるにつれ、光弾の間に隙間が生まれていく。]
[わざとゆっくり移動し、他の機体を打ち落としたりあるいは、けん制したりしながらゴードンの機のそばへと向かう]
このくらいになれば、少しはゴードンに対しても手ごたえのありそうなのが残っているだろう。
おっと、そこにもいるようだが……。
[目の前を出し抜いていこうとするBF。後方にいるSilvernに対して弾を発射するのを確認した]
こっちか。
[レバーに手をかけると、機体が弾の無い方向へと動く。とっさに撃たれたとしても、このパターンならば安全な場所がどの辺りにあるかは長年の大会参加の経験で掴めている]
それは不意打ちのつもりか?
[前方の機体に対して"銀色の矢"を放つ。攻撃範囲は広くは無いが、対象が一機のみであれば十分だ。
程なくしてSilvernを抜いた機体は銀色の矢の回避が遅れ、撃墜される事となった]
[映像と共に途絶えていた声が、再びコクピット内に響く]
▽ターゲットを選択しなさい▽
▽ターゲットを選択しなさい▽
▽ターゲットを選択しなさい▽
[少女は俯き、弱くかぶりを振った]
……嫌、だ……あんなの、もう。したくない、よ……。
[だが、少女の思いに反するように、その左手首に虹色の彩りが踊り始める。球体スクリーンのノイズが消失していき、そこに一体のBF機体が映りこんだ]
…………そう、なん、だ。
[前チャンピオン・ゴードンが登場する、『Red Wolf』の姿。
俯いた少女の唇から、低い声が漏れた。
その瞳は昏い]
……あれが、ターゲット、なの。
……うん。それなら――“プレイヤー”の、名において。
―中央空域、高層―
[高層に移動していると、センパイの機体とニアミスする。
すれ違うコンマ一秒。ブラックボックスと繋がっているソウルコネクトからフィードバックされた何かが流れ込んでくる]
…震えている。
こいつを、使えという事か。
[_______カノン。
抹消された正式名称。秘密のまま明かされないサブエンジン。
そして断末魔の叫びのような起動音]
不気味だが、それも俺にはお似合いかもな。
[下から迫りくる下から来る滝のような弾幕>>51
そしていつの間にか上空からの星型弾>>72
その隙間を縫うように機体を動かし、赤い機体へと接近していく。
『弾幕に気を取られすぎたか?懐がガラ空きだぞ!』
先ほどまで捕捉していた赤い機体が、烏羽の全翼の真上に滑り込んでいた。
繰り出される爪。装甲に刻まれる熱を持った赤]
[ゴードンを取り巻く攻撃と迎撃との無数の弾幕。
それを掻い潜るように我先にと突撃を駆ける一団の、先端にその白鋼は居た。
ヘッドセットのディスプレイは全天エミュレーションモード。
機体全周をカバーする光学センサの映像が合成されて取り巻くように網膜へと飛び込んでくる。
気分的には、空にそのまま浮かんでいる感覚だ。
掠めるような弾丸をギリギリで避け、背後から放射されるレーザーをサラリとかわして進路を切り拓くのに利用する。
機動力と旋回性能に秀でた機体の性能を最大限に引き出すのは、やはり普段から鍛錬された平衡感覚と反射神経にほかならない。
ここだけは、BFを駆るのが人である限りは、どんなに機械化しようが、神経リンクの精度を高めようが、ハードウェアからはカバーのできぬ部分。
豪雨のようなレーザーが鏡面装甲をかすめていく。
光学兵器であれば浅い角度で受け流せば大きなダメージにはならぬはずだ。]
[保留通信の展開と共に、頭痛は引いていった。それでも少女はどこか、痛みを堪えるような表情のままだった]
私は、シュウ。
“プレイヤー”の一人。
……今ではもう、生きているのは私だけ、かもしれないけど。
[気持ちを落ち着けようとするかのように、暫くの間を置いた]
あなたはどうして、この回線に接続できたの?
“これ”が何なのか、知っているの?
/*
“プレイヤー”は実は日本語上のトリックという。
英語にすれば
×PLAYER(競技者) ○PRAYER(祈祷者)
の想定。
[もう一つの回線の向こうから聞こえてきたのは、少女の声。今まで姿を見てきた参加者の物とは違う。少なくとも格納庫での直接のやり取りは無かった者だ]
ああ、私はナサニエル・ウエクサだが。
お嬢さん、あなたのお名前は。同じBFの大会に参加していて、かつこの回線で繋がりがあるとなれば、名前くらいは知っておかないとと思って。
そして単刀直入に聞くが、この回線は一体何のための物なんだ?
[彼女の言葉に、「友軍」という言葉があるのが気にかかった。彼女は何か、どこかで戦っていたのだろうか。それも一人で。それを推測させるには十分である。]
シュウ、か。いい名前だな。
[次に続いた言葉は、さらに興味を引く物だったが、まず彼女の質問に答えるのが先だ]
回線に接続できた訳か。通常の回線とは異なるスイッチが偶然用意されていたから、としか言いようが無い。
少なくとも、前にロボット達に見てもらった時はそんな事は無かったはずなんだが……。
だから、これが何であるかも全くわからない。
[自宅のテレビモニターの前で息子がかぶりつくように見ているのは、きっとアーネストが捕らえた映像。
いつの間にか黒い烏の上に身を翻していた赤き狼。
鋼の白鳥は、更に上から急降下をかける!]
/*
>>*10
もしかして、って思ってたけれどこのナサニエル、設定的に襲撃能力なくない?
LWあたし決定っぽいふいんきをひしひしと感じるの。
私からはもう一つ質問がある。
……プレイヤー、とは何だ?BFのプレイヤー、という意味では無い事は察しているよ。
そうならば、生きているのは私だけかもしれないなんて言葉は出ないだろう?
[生きているのは私だけかもしれない、という言葉に何やらナサニエルの中に感じる部分があった。
自分も生まれた時から一人で、父親や母親の顔は知らない。そこから一人で生き、そこそこ遊んで暮らせる程度の財産を持つようにはなったが、何故自分には家族がいないのか、と考える事もたまにある]
―― 戦闘空域/南西エリア/上限高度域 ――
第二陣。
[更に間髪をいれず。
次は、メテログラフトの前に赤い光が現れる。
中央エリア/高層…ゴードンに群がる機体達に向け、赤い光弾の粒が、クロノの機体から見てXを描くように二度放たれた。
勿論、交差する点にはゴードンの*機体がある。*]
[回復した周囲の映像を確認しつつ、ナサニエルの反応を観察する。詳しい事情までは知らないようだ、と少女は考えた]
単刀直入に、というなら――BigFireを停止させるため、よ。
正確にはその為の作戦に用いる秘匿通信だけれど。
[GalacticAssembly社が研究・開発していたNBXシリーズ。
五機までが製造されたその機体には、BFの“核(コア)”に対する特殊な干渉能力が付与されていた。同型機と指揮所の間で交わされる秘匿回線。その一つに、青年の姿が映っていた]
[あの青年には「わざわざどうもでした」くらいは言った方がいいだろう。無論大会が終わった後で、だが。
さて。少女は今ホログラムペーパーに戦闘空域付近の見取り図を映している。
戦闘空域をぐるりと取り囲むように客席型BigFireが並ぶ他、観戦スタンドが東西南北に一箇所ずつ用意されている]
そのうち南の観戦スタンドは実況・解説の人が入っていて一般人の入場が一部制限されている、と……。どこにいるんだろ。あの飲んだくれのおっさんのことだから客席でおとなしくしているとは思えないんだけど……っていうか客席にいたら身を乗り出しすぎてうっかり落ち……いやさすがにそれはないか。
[お手伝いモードが抜けた口調で独り言をつぶやく少女]
一回連絡入れてみましょうか……
[その間にも小型モニターにはめまぐるしく変化する空の状況が刻一刻と映し出されていた。
映し出されるのは漆黒の機体と赤い機体(>>85)――]
[ふと、外に漆黒の騎士型のBFが見えた。
それがこの回線の向こうにいる少女の物だとは知らないが、そこに思い出すものがあった]
……あれは、あの実験惑星で作られていた物だ、な。
20年前に、事故で惑星自体が廃棄されたダレイオスIIIの。
……いい名前? そう。
私の本当の名前かどうかもわからないのに。
[棘を含んだ言葉を呟き、ナサニエルの答えに首を傾げた]
……偶然? そうなのかしら。
私には、何かの手が関わってるようにしか思えないわ。
本当に、わからないの?
―中央空域上限高度―
…しぶといでありますなぁ…
[上空からのレーザー雨も難なくかいくぐり、下方からの滝のような弾幕をいなしていく赤い機体に、感心を通り越して呆れたような声。中には近接戦闘を仕掛ける気もいるようだが、なかなか決定打には至らないようだ。
その間にも、メテオシャワーのコードは実行され、順調に小型機をなぎ払っていたのだが。
パイロットスーツに内蔵されたアラームが、視界外からの大量弾幕を感知した旨を知らせる。バイザーに表示された『それ』に向き直り]
…んー…相手している余裕は…
[ちらりと各兵装稼動限界の表示に目を向ける。結論。無理]
…ないでありますな。
少々大盤振る舞いが過ぎたであります。
[もっとも、最初から大盤振る舞いせねばゴードンを落とせない、という判断からだったのだが…結果として、それは功を奏したわけでもなさそうで]
ひとまずおさらばであります!
フヅキ、コードをスターリィスカイに移行、スターダストは格納して待機、出力をコメットに!
[同時にピットの位置を検索…近いのは、2(4)4(4)(1:北 2:南 3:東 4:西) 3(3)(1:上層 2:中層 3:下層)だろうか]
『武器フチョウ スグ帰ル』
[そんな短い文章を、余裕があるときに閲覧できる保留メッセージとして送信すると、機体下方に戻ったコメットの噴射により、南西から放たれた弾幕が追いつくよりもなお早く、ピットにすっ飛んで行った]
[その赤が刻まれる刹那。
男はトリガーを引いた。
――大気が、蠢いた。
ゴードンの近くに居合わせた機体は聞いただろうか。
亡霊の呻き声のような、金切り音が]
…シュート!
[男は、その低い声で強く音を発した。
赤い機体は何かを感じ取ったのだろう。爪先を翻して、それの方向を逸らす。
その後に、赤黒い軸線が、西の空を凪いだ。
赤い三つ爪の一つが、被弾し、ひしゃげていく。
そのまま赤い機体は距離を取り、烏羽の全翼は下へと降下していった]
[なんだこの天邪鬼な通信機。
ノイズが酷くて聞こえるんだか聞こえないんだか。
向こうの都合もあるんだろうけどさ。]
もしもーし、CQ、CQ、BBQ。
こちら、過去の複製品ー。
[幾ら密度の低い空域でも、飛んでくるものは飛んで来る。通信ばかりに意識を向けていられない。]
[ナサニエルの呟き。含まれていた固有名詞が耳に届く]
……『ダレイオスIII』は、私が居た惑星だわ。二十年前……。
そんなに、経ったの。
[合図とともに空に次々と飛び出していくBF。
いくつかは格納庫で見たもの、見たことのないもの、どれもぐんぐんと高度を上げてゆく。
一際高く、抜き出た真紅の機体にロジャーは歓声を上げる。]
わーーーーー
始まったーーーーーーーー よおおーーーーーーし
いっくぞーーーーーーーー
[乗り込んだアイボリーのBFは風にふわりと乗った。
機体はまるで重力から解き放たれたように軽く滑るように飛び出す。
東→西→東と風を確かめるように左右に振れながら、いくつかのBFの間をすり抜けた。]
………っ!!??
[黒い機体へと収束する何かに、ざわりとうなじの毛が逆立つような気配。
光学兵器にも、実弾兵器にも、こんな挙動に該当するものは無い。
目の前をかすめていく赤黒い射線はまるで……]
[気を取られたのは実時間にしてほんの1秒ほどか。
操縦桿を握っているときは時間の感覚が普段とは違うとはいえ、やけに長いような気がした。
ひしゃげた鈎爪。
距離をとろうと下がる赤狼を、光子の翼はさらに追った。]
湿度20、高度○○、
上昇気流、南西へ40度、旋回。
いっけーーーーーアルトキュムラス!!!!!
[上空。
戦闘空域。
星屑のように降り注ぐ弾幕の中、ロジャーは、機内のスクリーンを切り替える。
カスタマイズされた全方位の壁内に、外の様子が映る。
まるで空に浮かんでいるように。
いくつもの閃光が飛び交う。
ロジャーは、コアに右手を翳し、真剣な表情で操縦桿をぐっと引いた。]
・・・・・・・っっ
→南西上空/高層域
―東空域・中層―
[出逢った人々を相変わらず捜しながら、近接攻撃を仕掛けて来るBFへと体当たりを見舞う。
大型で装甲が厚いマリンブルー・スネイルにはなんでもない事だが、相手には体勢を崩す位の衝撃があったようで僅かにぐらついたのが見えた。
すかさず追い討ちをかけるように『鉄砲雨』のレーザーを見舞う]
……?
あれは…
[自分の放ったレーザーに、見知った人々が巻き込まれていないかどうかを案じながら上の方から放たれた光弾>>83を捉えた]
スネイルネン、回避し切れる…?
[光弾にはやや隙間が空いているようには見えるが然程大きなものでは無く、つい今しがたまでその大きさを活かしていた自BFにとっては度はそれが都合の悪い事になりそうだった]
―東空域・中層―
[出逢った人々を相変わらず捜しながら、近接攻撃を仕掛けて来るBFへと体当たりを見舞う。
大型で装甲が厚いマリンブルー・スネイルにはなんでもない事だが、相手には体勢を崩す位の衝撃があったようで僅かにぐらついたのが見えた。
すかさず追い討ちをかけるように『鉄砲雨』のレーザーを見舞う]
……?
あれは…
[自分の放ったレーザーに、見知った人々が巻き込まれていないかどうかを案じながら上の方から放たれた光弾>>83を捉えた]
スネイルネン、回避し切れる…?
[光弾にはやや隙間が空いているようには見えるが然程大きなものでは無く、つい今しがたまでその大きさを活かしていた自BFにとって今度はそれが都合の悪い事になりそうだった]
−開始前、地上での話−
この人生相談をこなせばよいのか……。
[ぱらぱらとめくった中に、一枚の設計書があった。
不審そうに見たが、その設計書は何故だかはわからないが、実に興味を引かれるものであった。]
これは……。
[ぜひ自分の機体に載せなければ。説明書を一見してそんな気分になったのは初めてだった。
早速、格納庫へ向かい、整備を担当するロボット達に事情を話して一部をその設計書の通りに作り変えて貰う事にした。
ナサニエルは知らないが、その設計書は編集長が隠し持っていたもの。]
― BF搭乗ゲート → 観戦フィールド ―
「BigFireシート -Angel's Egg- のご利用、まことにありがとうございます。座席番号はゲスト席35となっております。
ご着席なさいましたら、シート右側にございます水色のボタンを――」
[移動兼客席用のBFに乗り込むと、優しげな女性の声が再生された。
上空の戦闘がまるで別世界でのできごとであるかのように、やたらと丁寧な案内メッセージがゆったりと響く。]
[指示通りにボタンを押すと、座席を包むように外郭が閉じ、周囲の景色が映し出される。
BFは微かな揺れもなくふわりと浮かび上がり、小さな翼が開いて]
[周りから見れば、それはまるで翼の生えた天使の卵。]
……ファンシーすぎんだろ……こいつ……。
[無骨な老人には微塵も似合わないデザインだった。]
……ありゃぁ、避けれないねぇ。
『ガトラル』、炸裂タイプのまま出力最大、コントロールオープン!
目前の光弾幕を全力――迎撃!
同時進行で『アストラル』、レベル4までチャージスタート。
花火の一発でも、お返しです!
[レーダーに"CAUTION"の文字が大きく表示されると同時に警告ブザー。同高度西側より危険接近中。
機体を、正対。
弾幕を機銃で最低限に打ち消しつつ、出来た隙間を滑るように切り抜けて――]
『アストラル』レベル4、発射ぁ!
[機首から、1m前後であろう光弾を飛ばす。
先程の弾幕>>83の大よその発射元のエリアを埋め尽くすように、二度炸裂、するだろう。]
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