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――そいつは三月ウサギだ。三月になるととてもおかしくなる。
いまは五月よ?
――普段は静かに狂っているのさ。
どうやらこの中には、村人が15名、人狼が1名、占い師が1名、狩人が1名、共有者が2名、C国狂人が1名いるようだ。
[ 自転車で旧市街地を駆けていく。]
やあ、おはようございます。おかわりありませんか?
[ 見掛けた人物に挨拶をする。笑顔で挨拶が返ってくる。
「いい秋空ですなあ」
昇る朝日を見上げて言われた言葉に、ゆっくりと頷く。]
ええ、平和でなによりです。
[ 表向きは、いまは、まだ。]
警察官 久谷 紀和が「時間を進める」を選択しました。
─ 夜/中地区 とあるビルの屋上─
[闇の色はまだ浅く、
眠りに落ちるにはまだ夜の住人にとって早すぎた。
気配から距離をとりながらの、偵察。
緋色の航空障害灯が明滅する。
明かりを受けて周防は紫煙を燻らせていたか。
カインは表情を変えずに呟く。]
――…… …派手にやらかすものだ。
[視線の先は南。
高速道路が音を立ててて崩れ落ちる。
まるで玩具のようだ。]
――ああ、そういえば深夜はなにやら電話がなっていたような覚えがあるけれど。
本部でなにかあったのかな…。
[ そんな、久谷紀和が高速道路崩落の事実を知れば、いったいどのような顔をするのだろうか。]
―早朝:中地区/ビル地下拠点―
[――ソファに腰をおろしカインは考え込んでいる。
周防は紫煙を燻らせていたか、もう眠りに落ちていたか。
昨夜シャスカらと別れた後、あるビルの屋上にて、
気配の方を窺うこととした。
カインは表情を変えずに呟く。]
――…… …派手にやらかすものだ。
[思い出されるのは玩具のように崩れ落ちる高速道路。
それから、中地区でのもう一つのぶつかり合い。
しゅるりと足元に蛇の巻きつく影が見える。
見下ろせど、今は何も語らない。]
――Tekeli-li, Tekeli-li,
[ ナニモノかの意識が集まる。]
――Tekeli-li, Tekeli-li,
[ ナニモノかの意識が集まる。]
―→中地区・ホテル(夜)―
[――耳に残るおんなの声。
振り払うように奔り、いつビルの屋上へ飛び上がろうかと
考えていた時に、ゾーンと鉢合わせとなった。
初めに出た声は、沈黙。
刀を鞘へ納め、その形を消しながら、彼の言葉を聴く。
結局怒っている彼と帰路に着き、ホテルまで戻った。
報告すべき事は数多あったのだが、殆どはおんなの戦闘情報。
また彼の怒りに対しても、返すではなく、ただ聞いた。
怒りが現界点を越えたのか、ライトメントは何も言わず
部屋へ入り、鍵をかけた。…眠りについたようだ。]
―中地区・ホテル屋上(早朝)―
[屋上で、冷たい風に吹かれながら、瞳は見る。
四方を囲む町並みではなく、手元に持った兵法書。
幼き頃より、それは彼女にとっての御伽噺の物語。
東の本多や、西の立花といった名声を轟かせる武勇の将。
きっとそのようになるのだと、なれるのだと、憧れた。
尼となる時もこっそり持ち込んで
経典の代わりに読んでいたら、叱られたりしたものだ。
風で流されそうになるのを片手で掴んで、文字を追う。]
――似た型となると、厄介ですね。
[治りかけてはいるが、暖簾に腕押しとばかりに
つけられた細かな幾つかの傷は、感覚に新しい。
己と同じように、後の先を取る型だろうとは想像に難くない。
頁の端がぼろぼろになった巻物を、何度も読み耽る。**]
「次ハ行者」
「行者?」
「変質ノ確認」「確認」
「ソれカラ、魔剣」
「マ剣」「負けん」
「二本アッタ」「ニホン?」「日本」
「ぶつカる。マナ爆ぜル」
「マナ爆ゼる、美味シい」「美味しイ」
「美姫モ」「美姫?」
「美姫ハ、焦がレる。欲ッスル」
「焦がれル。欲する」「主、アるじ」「主、欲する」「あるじ、こがレる」
「焦ガれル、堕者も」
「焦がレル堕者?」
「堕者モ欲する」「欲っツる」
「あるじアルジあるじ」「アルジあるじアルジ」「あるじアルジあるじアルジあるじ」「主、欲する」
「発明カ」「欧米カ?」「発明家」
「エレきてル。よりヨい魔力」「ヨリよイ魔力」
「魔力はジける」「よリヨイ糧」「カテ、かて」
「最後ニ、戦巫女」
「セイバーヒツヨウ。純度高イ」「セイバー必要」
「――剣、アル?」「………剣、アッタ」
「ヒトつ多イ」「ひとつオオい?」「一ツ多い」
――Tekeli-li, Tekeli-li,
[ ナニモノかの意識が蠢く。]
――Tekeli-li, Tekeli-li,
[ ナニモノかの意識が蠢く。]
―朝・中地区/ホテル―
[意識が、ゆっくりと覚醒する。身体中が痛い。
薄暗い空間に、乾いた血の匂いが漂っていた。たぶん、シーツは殺人現場くらいに凄惨な状態になっているだろう。
これは、ホテルを移らないといけないな。胡乱に、そんなことを考える。
体力魔力、共に最悪の朝だ。魔力のほうは特に、全くひどい状態だった。睡眠中に回復した分も、回復する傍から、セイバーの治癒に持っていかれたのだろう]
――……そうだ、ヘイズは……。
[どこにいるのか。言葉を紡ぎかけて、直ぐ近くに、静かな寝息を感じた。
私をここまで運ぶので限界だったのか、膝立ちで、寝床の端に上体を預けるように臥せて、眠っている]
――……すまないね、苦労をかける。
[……たぶん、私はサーヴァントにとって扱いにくいマスターだろう。そう思う。
短気で好戦的で、無策の正面衝突ばかり。それで勝てればまだ良いが、実際は、二度ともセイバーに怪我をさせただけだ]
[弱気の虫が、羽音を鳴らしはじめた――懐に手をやっても、鈍く重い、金属の感触はなかった。
不安が、大きくなる。たぶん、あの場に落としてきたのだろう。私自身を回収するだけで、セイバーも手一杯だったはずだ]
……っ。
[銃が手元にないと、不安でたまらなくなる。
魔術師らしくないと言われようと、銃を握って戦うのは、そういうことなのだ。
なにか頼るべきものを求めて伸ばした腕が、セイバーの服に触れた]
……寝てるあいだだけだ、こんなのは。
[言い訳のように呟いて、その端を、軽く握った。
――なんとなく、眠りに戻れる気がした**]
/* 中身予想再び。
J=滝さん
アサシン=俺
アーチャー=あずまさん
パトリシア=みぎゃさん
カレン=りしあさん
セイバー=かいりさん
キャスター=へきさん
ゾーン=ちゃびさん
国華 怜=あずみさん
↓↓↓此処からがわからないゾーン↓↓↓
バーサーカー=魔王さん>戸田さん
セイバー(刀)=じゃんくさん?魔王さん?
ランサー=せいやさん?
ライダー=うつみさん?カンドリさん?
周防=えりーさんの顔文字ががが?
シャスカ=かめさん?
高田 順一=カンドリさん?
―深夜/中地区・ビル下―
[女は程なくして去る。その少し後、戻ってきたフェイへ視線を投げた。
サーヴァントがセイバーだと知るとそうか、と短くもらす。
頬にさす朱に目を細めても、触れることはしない]
マスターは、馬鹿だったな。
ゾーンと名乗っていた。
あれは、サーヴァントも苦労するだろうよ。
ああ、怪我はない。向こうは、手を出してこなかったからな。
正確には出してきたが、避けるのに問題はない。
だが、あれの術は厄介だな。使い方次第ではあるが。
[問われると素直な感想を口にして。聞かれれば詠唱もなく物体を動かしたことを告げる]
あれは、いわゆる超能力だろう。
魔術師とはいえないが、それだけではないと思う。
[むしろそうであってほしい]
[二つに割れた看板。その切り口はすっぱりと鮮やかに。
問われると鋼線を出してみせる。丸まっている内側には一部が研いである]
強化を施せば切れることもあまりない。
防ぐこともできる便利な代物だ。重さもさほどないからな。
[それをポーチへとしまう。
語る間の表情はなく。
フェイの手が髪に触れると、浮かべるのは自嘲をにじませた苦笑]
ホテルに戻る。
フェイも、休むといい。
[タクシーを拾い、南地区へと戻っていく]
―早朝/南地区・ホテル―
[その部屋は別に取った部屋だった。
フェイのいる部屋よりももっとこじんまりとした、安価な部屋。
闇の中、寝入った女の頬を撫ぜる。体を起こし、現れるのは引き締まった体。日に焼けた肌は焼けていてもまだ白く映る]
――。
[口の中で詠唱する。薄くぼんやりと左手に点る光。
女の胎内から引き出すのは生命力。それを魔力に変えて回路へと馴染ませる。
起きた後に女は疲れを感じるだろうが、死ぬことはない。
光が収まると、Jは女を放ったままベッドを離れる。
シャワーを浴びると服を纏い、本来の部屋へと戻っていく。
吸収した魔力が馴染むのはまだ後。
フェイの姿を見れば自身の手を見て、それからその頬に触れた。
違うことを確認して、ベッドに倒れこむとまた*眠り始める*]
─昨晩・回想/シャスカ拠点─
まず、これが私が集めた情報よ。
[源内メモ:
○セイバー:日本人女性の武人。キーワードは「甲斐」「泥」。甲斐姫かも?
○アーチャー:繁華街で戦った男性。マスターは強面の大嘘つき、大嫌い!キーワードは「罪深きは我の存在」「永遠なる罪人の烙印」。武器は誘導弾で多分呪い系。シールドの傷口を解析すれば判るかも?
○ランサー:不明。未確定情報のうちどちらかのはず。
○ライダー:孫悟空(確定、対抗手段は源内式地球蓄音再生機)
○アサシン:美人おねーさん。見ると魅了されちゃう。羽衣みたいな布を自在に操る。
○バーサーカー:夜中に繁華街で暴れていた少年。所構わず剣で大暴れ。(暫定)
○キャスター:源内ちゃん♪
未確定情報:
○うさんくさいフェロモン臭の強い男性とスマートな男性のペア。スマートなほうがサーヴァントで学者風。
○昼間に駐車場のメーターを破壊していたアメリカかぶれの女性がサーヴァントを連れていた。情報皆無]
……くだらない名前なもんで、ね。
[しばしの沈黙の後、そう呟くように。]
俺の名は……零(ぜろ)
ゼロの意味はわかるか?
『無』だ。
――何も無きが如し――
……滑稽だろ。
[それだけ言うと、話を切り上げるようにネオンに照らされた街中を見やる。
人通りはもう大分少なくなっていた。]
[主が塒(ねぐら)の闇の中、思い返すのは――]
―回想:0日目・夜 中区/繁華街西外れ―
[騒がしい。
本来有り得ぬ者が集うこの地が騒がしい。
呪わしい声が余計に大きく聞こえるのもそのせいか]
…――…そう か。
別段構いはしないが
女にかまけて寝首をかかれないようにするんだな……
[銀の髪に指を通し首の後ろへ梳く。
ぱら、と固まった血が落ちた。
様子見は望むところ、
だが不意に訪れた沈黙に]
――…。
[緋色の眼を周防へ向け、
黙って言葉を待っていた。
その様子が 随分と――違っていたものだから。]
…ゼロ。
[ぽつり、と繰り返し意味を反芻する。
名には、様々な意味を込めるものだ。
例えば“Cain”には鋳造者という意味がある。
――鎌を操る概念はそこに。
けれど“零”は。
うまく言葉を探せずに
会話を切り上げられたを感じれば
――そのまま。]
例のアーチャーのシールド着弾部分については、ここにサンプル置いておくから。多分私より貴方のほうが見て何か判りそうだし任せるわ。
[そう言うと、金属片の入ったガラス瓶を机の上に置いた]
アサシンのおねーさまとは共闘の話があるわ。
・・・・・・まあ、おねーさま超苦手だけど。私。
それとバーサーカーは危険よ。繁華街でも平気で暴れまわるし、完全に制御不能に見えるわ。
8チーム目については・・・・・・ゆっくり考えましょ。どのクラスがだぶってるのか、もしくは全くの例外クラスかもしれないし。
じゃあ、私修理と改造があるからちょっと工房に引きこもるわね。おやすみ。
[そう告げて、シャスカとわかれて自室に戻っていった]
―0日目・夜 中区/繁華街西外れ―
…。
[カインの呟きが耳に届いたかは定かでは無い。
傍らの英霊に振り向く男の表情は、いつもの薄い笑みを貼り付けたもので。]
…お前にも最大限優しくしてるつもりだがな。
わざと「犯して」やったんだぜ。
……それなら、俺を非難する言い訳が立つだろ。――例え善がったとしても、俺を悪者にして現実から目を背けられる。
自分が求めたんじゃないって、な。
[含みのある表情で、からかうようにそう告げた。]
−1Days 午前3時 東:国華地学研究所(研究スペース)−
…っ
[研究所の古い床に転がっていたからだが
猫が飛び起きたように跳ねて目覚める。
白いシャツは汗のせいか酷くひんやりとしていたし
何よりこの研究所も年代物なので隙間風が酷いのだが]
最悪だ…。
[何より冷えていた理由は夢のせいだった。
何度も繰り返してみる夢。それに対する無意識の怯えが体温を下げる。
床には生成物の欠片もなく幾ら霊脈の吹きだまりの上にある建築物とはいえ
このままでは戻る魔力も碌に戻りそうにない]
(…風呂入って、ちゃんと休もう)
―― 朝/中地区/自宅 ――
ん ――――っぃた、
[次に聞こえたのは、自分の声だった。
身体は相変わらず、ふわふわと
浮いた感じがして頼りない。
ただ、全体的にやたらと熱っぽい
――むしろ熱くて堪らない。
跳ね起きるのさえ億劫な気怠さは、
発熱時独特のもの。
そも、右手が捥げたかのような激痛が、
それを許さないのだが。
生命の原初は海に通じるのかなどと
臨死体験に哲学的な解釈を被せたかったが
何のことはない、たちこめる磯の香は
流した血潮によるものだ。吐き気を催すほどの。]
生きて……る?
[化膿しているだろう、弾丸の埋まった裂傷は
応急処置の手当てが施されていた。
が、右手は指を動かすどころか
肘を曲げることすらままならない。
むしろ、其方に意識を向けると、
間接を逆に捻じ切られるような痛みで
気が狂れてしまいそう。]
…………。
[無事な左手だけでまず自身を、そして血で
固まっているだろうシーツを這い周囲を探る。
状況を整理しようとするものの、
高熱に侵された脳が上手く働いてくれなかった。]
病院、行かなきゃ。
[身動ぎだけで激痛に背を丸める破目に陥る。
髪に纏わりついていたコンクリート片が
耳を掠めて転げ落ちていった。
葉子を呼んだら、入院と絶対安静で
何週間病院に閉じ込められるか知れない。
けれど、今度こそサーヴァントは
消えてしまったのではないか、確かめるのが恐くて。
縋るように彼の名を口にすることは*できなかった。*]
― 深夜/自宅・寝室 ―
[兎に角治療を……と思いはしたが、現代の医術など解るわけも無い。
何か、傷を治す魔術薬等があればいいが、もしあったとしても自分ではそれを探すことは出来ないだろう。
自分にできるのは、簡単な治療のみ。
傷口を綺麗な水で洗い流し、清潔な布で強めに巻いていく。
未だに意識を取り戻さないカレンの傍で、自分の治療は適当に済ませ、床へと座りこむ。
自分自身の体も既に限界は近かった。
魔力放出こそ使わなかったものの、先日よりも比較的長い戦闘時間。
更には颶風嵐舞・神嵐万招の使用による魔力消費。
それは、カレンだけではなく自分自身の魔力も多大に消費する結果となる。]
−自宅 洗面台−
[風呂を済ませ、大分温かさを取り戻した体はさっさとジャージを履き。
鏡に映った姿が一瞬止まる。本当に最低限鍛えられた体の、その胸の]
…。
[左上。鳥居を思わせる姿。見るだけですら忌々しい。
背負う歴史と悲願の重みはあれど、眼に見えない魔術回路のほうが
己にはずっとずっと楽なものだった]
(狐塚(こつか)を辞めてどれだけ経ってると思ってるんだ)
[それは国華の家の古い話。
ゆっくりと息を吐き出して負の感情すらも吐き出してしまえればいいと願う]
―0日目・夜 中区/繁華街西外れ―
…意味が わからん…。
[蒸し返されてもともと鋭い眦が釣り上がる。
その後に浮かぶのは困惑。
張り付いた笑みを睨みつけて]
――、ッ黙れ!!
ふざけたことを抜かすな。
……それで解決するようなら
おれは 現世《ここ》には 、居ない
――おれの存在自体が、罪ならば…
[最後の方は、微かに搾り出すように。]
― 朝/自宅 ―
[どれほど、そうしていただろう。
知らぬ間に世は明けていた。
朦朧とする意識の中、必死で己を繋いでいた。
ベッドに横たわるカレンも見るたびに、自責の念に苛まれる。
そんな中、突然ベッドの方から聞こえる衣擦れの音。]
―――カレン、気がついた……?
[明らかに痛みをこらえる様子を見せる少女。
それに心配そうに、声を掛けた。]
……すまない。
[続いて出てくるのは、謝罪の言葉。]
[脳裏に描かれるのは、あの鶉卵ほどの大きさの結晶。
あれが安定すれば。結晶として安定し、常に存在できるものと出来れば。
そのためにはまだ大学での勉学は必要なものであった]
…狐塚の呪いは、僕で終わらせる。
[そのための歴史。そのための勉強、その為の魔術。
父祖が子孫に願った悲願とは狐塚であることを終わらせること。
己が聖杯に願うことは妹の蘇生。
その両方を叶えるためにも、あの結晶はなくてはならないものだった。
Tシャツに袖を通すと、布の上から令呪に僅かに爪を立てて
漸く寝台をもぐりこんだ時には起きる時間まで二時間半になっていた]
―中地区・ホテル屋上―
[読書を終え、女は再び風に吹かれていた。
夜とは違い、戦争の影のない時間。
眼下の世界は欠伸のように緩やかに、活気を取り戻しつつある。
ライトメントに連れられた夜だからか蕎麦屋は静かだったが
昼間ならば、賑やかな店もあるのだろうか。]
――、
長閑、ですね。
[吹き上げる風に小袖を靡かせながら、踵を返す。
飛び降りるではなく、階段を使って降りる為に。]
−回想中・0日夜/シャスカ拠点・自室−
ふう。治った。良かったね。
[修理済みの装甲を撫でる。源内は自分の発明品や機械に話しかける傾向がある。
修理完了済みのそれは、前のものよりもやや大柄になり、シールドも強度・サイズともに強化されていた。
今回の戦闘で、専制防御用に修正され、さらに別発明品装備を搭載可能となった]
あと、ゴーグルももうちょっと加工しないと。このままだと・・・・・・
あのおねーさまに、弄ばれてしまうわ。
[既におねーさまという呼称が定着している時点で調教完了な部分もあるが、本人は気がつかない。
そして、夜が更けていく]
―0日目・夜 中区/繁華街西外れ―
ん…?
[噛み合わない返答に、しばし相手の緋色を見るが、なるほど一つの答えに行き当たる。]
……やれやれ。
随分根深くお前の中に食い込んでいるようだな。――お前の主は。
虚しくならねーか。
決して自分の想いが届かない奴に執着するなんてよ…。
[その言葉とは裏腹に、表情にいつものからかいの色は薄い。]
……罪、ね。
そんなの、一体どこの誰が決めるんだい?
−1Days 午前6時 東:国華地学研究所(自宅スペース)−
[眼が覚めるのは午前6時。
これは小さい時からの癖のようなもので
目覚ましがなくてもぴったりに起きるのが特技。
起きあがると、着替えて朝食の支度。
米を炊いて、その間に鮭と卵を焼く。今日は目玉焼き。
昨日買ってきたお惣菜のパックから胡瓜ともやしのナムルを皿に移し
味噌汁は夕餉。朝餉よりこっちが好きだった。
部屋へ起こしに行くと、やはり寝ていた。
自分が一日通し魔術を派手に使った事もあって、
上手く回復できていないのだろうと思うと少し申し訳なくもなる。
仕方ないので、起こさずにメモを置いておく。起きたら勝手に飯を食え、と]
――はい、頼みますよ。
[ 幾件目かの電話を終えて受話器をおろす。
昨夜は直下型の地震があり、だとしてもそれで壊れるような安普請で高速道路を施工した業者へとマスメディアが追求の声を挙げるだろう。]
なんといいますか、いやはや。派手ですねえ。
[ 苦笑。喉の奥をくつくつと鳴らす。]
そうでなくては困ります。が、、、。
[ 感情の無い笑みのまま、立ち上がると。]
………それで彼女はいつやってくるのでしょう。
[ 明後日の方角を見上げた。]
―― 早朝/有賀新教会・事務室 ――
――はい、頼みますよ。
[ 幾件目かの電話を終えて受話器をおろす。
昨夜は直下型の地震があり、だとしてもそれで壊れるような安普請で高速道路を施工した業者へとマスメディアが追求の声を挙げるだろう。]
なんといいますか、いやはや。派手ですねえ。
[ 苦笑。喉の奥をくつくつと鳴らす。]
そうでなくては困ります。が、、、。
[ 感情の無い笑みのまま、立ち上がると。]
………それで彼女はいつやってくるのでしょう。
[ 明後日の方角を見上げた。]
/*
あと会えてないのは誰だー
剣>まだまだ/ちょーあいたい
弓>まだ/あった
槍>やだねーああいうおっさん/めしくった
騎>俺らだよ!!
呪>ばとった/げんないちゃん
殺>まだ/まだだってば
狂>こえーおんな/イケメン
刀>まーだよ/まだだっつってんだろ!
こうか。
―1日目朝・南地区ホテルの一室―
[目を覚ます。浅い眠りは朝日によって妨げられた]
――…っ。
[枕を掴んで視界を隠すように頭の上を覆う。
眠い。
その言葉がもれることはなかったが行動が示している]
朝食を運ぶように言ってくれ。
軽い、スープか何かでいい。
[フェイへと告げて、目蓋を閉じる。闇の中で、回路を開けば巡る魔力を感じ、吸収したものが馴染んだのを確認する]
―0日目・夜 中区/繁華街西外れ―
[心の何処かに受け答えが触れたのか
噛み合わないまま口走った後で
しまった、という表情になった。]
……、……虚しくなど、
[睨む。激しやすい性格なれば
そのまま、周防の表情の変化にも
上手く気づけない]
おれは、…おれを認めなかった主に
…今一度、許されるために此処にある。
それ以外に望みなどない…っ
[噛み付くように謂った後、
問いかけに一度 詰まる]
それは、主が――
―1d朝・中地区/ホテル―
[起きたあとは、一悶着あった。が、それについてはここでは語るまい。
いや、うん、まあ。我ながら、理不尽な発言があったと反省はしているのだけど]
……痛ッ。
くそ、右腕はダメだな……。
[折れてはいないが、どうも、妙なかたちに捻ったらしい。
少なくとも、今日は動かせまい。片手でどうにか三角巾をこしらえて、右腕を吊る。
そのほかにも、身体中が、包帯やガーゼ、湿布で一杯だった。
正直、服を着なくてもいけるのではないかと思うくらいの量だ。
血を落とすためにシャワーを浴びたときは、あまりに沁みて、悲鳴を抑えるのに必死だった]
食べたら出発する。
やりたいことがあれば今のうちだぞ。
[枕をかぶったまま声をかけて]
…フェイ。
……。
[ようやく顔を上げた。フェイを見上げてその姿が視界に入る]
いや。
いい。
[何を言うはずだったのか見失って、体を起こす。
上に黒いシャツを着たところで、部屋のドアがノックされた。
朝食が届いたらしい。まだ眠い頭の中を整理するように、窓の外を*眺める*]
…へえ。
[朝食を食べがらテレビを見る。
普段なら新聞だが、ちょっと読む気分ではなかったのでつけっぱなし。
先程のは流れたニュースに上がった声だった。高速道路が酷い事になったらしい。
自分もバイク何かに乗っている関係でICは時々利用していたが]
(……本当に事故なのかね。これ)
[タイミングがタイミングだけに、何とも怪しく思う。
こうなると、一度ぐらいは見ておくべきだろうと思った。
別にセカンドオーナーというわけではないが、古くから有賀にいる
その一族の人間としては、はいそうですかと見過ごすのも悩める話。
相変わらず寝こけている英霊には、食事のところにもう一枚メモを挟む。
南へ行くと書き残しておけば、雲で探しに来るだろう。
こうして、今日の最初の行き先は決まった。
暫くすれば身支度を済ませ、玄関でショートブーツの紐を締める姿があった]
[-早朝/神社・自宅-
昨夜、直下型地震があったらしいとTVのテロップが流れる・・・]
ふぇーーーっ!!近くなのにそんな大きい地震あったの気がつかなかったぁ。
どこまで爆睡していたんでしょうねぇ?怖いですねぇ。
[プッシュホンのベルの音、父親からの安否の電話と緊急の用事で今夜も帰れない旨が伝えられる。受話器を置いて少々ふくれっ面]
ふーーん、どうせホテルの女マネージャーさんと忙しいんだからっ!
亡くなった母様の事忘れて遊んでるといいのですぅー(あっかんべー
[再び電話のベル・・・震源地からほど遠くない友人の家屋に多少の被害があったこと、数人の友人と見舞いに行くことなどが伝えられ、芙美も駆けつけることにした]
―ホテル→中地区・駅前通り商店街―
[途中、ライトメントに声をかけたが、出てこなかった。
疲労しているのか、まだ怒っているのか。
外出する際は気をつける旨だけを告げて、外へ出た。
向かった先は、駅前の商店街。
理由はないが、強いて言えば、人がいっぱいいたからだ。]
なるほど。ここで兵糧を調達するのですね。
……野菜に穀物、果実まで。
あちらは書店――ですか。
[そちらへ足を運ぼうとした時、威勢のいい声が聞こえた。
――濃厚・蕎麦つゆ! 今なら特別半額だよっ]
!?
[振り返った。蕎麦湯と似た響きが聞こえたからだ。
頭にねじり鉢巻を来た壮年男性が、瓶のようなものを掲げている。
甲斐姫は、つつつ、とそちらに引き寄せられていった。]
―0日目・夜 中区/繁華街西外れ―
ふん…
[認められる為に
許される為に――
その望みは切実で、なんという傲慢か。
それは、自分の思い通りに人の心を書き換える事に他ならない。その事に男は気付いているのだろうか。]
……そうか。せいぜい足掻くといいさ。
…聖杯を手に入れて、お前の思い通りの世界が訪れたら、その主とやらに聞いといてくれよ。
生れ落ちた事が罪と言われた人間は、一体何の為にこの世に生を受けたのかって……ね。
[そう言い放つと、街中の喧騒に耳を*澄ませた。*]
―中地区―
――これに頼る気は、なかったんだけどね。
[セイバーを召喚した夜以降、スーツケースに放り込んであった杖を突いて、ひょこひょこと歩く。
ドルイドの礼装でもある。山にいって何やかやとすれば、まあ、多少は魔力回復が出来るだろうか]
あとは、どこかで銃を調達しないとな……。
[呟くと、セイバーが微妙な顔をした]
……いや、だって、ヘイズ。
でないと私、昨晩みたいな状況とか、雨の日とか。非常に残念なことになるんだよ。
霧なんて、もう、最悪だな。まさに無能、といったところだ。自分でいうのもなんだが。
[魔力回復を目的に山に向かうか、それとも、武器の調達を優先するか。
どうしたものかな、と。傍らを歩くセイバーに、視線をやった]
―0日目・夜 中区/繁華街西外れ―
[カインは気づかない。気づかない。
己の願いは、望むほどに遠ざかることを。
神が欲するのは「従順な正しいもの」だ。
カインはアベルにはなれない。
弟を殺した兄は、
あがき続ける兄は、
弟のようには、なれない。
例えばそう、奇跡をもってして。]
…生まれ落ちたことが…罪?
おい、それはどういう――…
[問うた言葉の端は喧騒に飲まれる。
答えぬ周防の横顔を見、苛立ったように眼を逸らした――]
−東地区・梨和里山山頂 深夜〜明け方−
[梨和里山の山頂からは、街からみるよりよほど多くの星を視認する事が出来た。
つくづく良い場所に来た。純一君の幸運値も大したものだよ。
[手には、芙美が小学生のころの理科の授業で使ったと思われる「星座早見板」
くるくると板を回す]
懐かしい。実に懐かしい。
僕も良く、いろんな人のホロスコープを作成したものだ。
[天を仰ぎ星座を確認しては、手元の紙になにやら書き込んでゆく]
―1日目早朝 中区/地下拠点―
[――そこでカインは閉じていた眸を開いた。]
……。くそ…。
[俯いて顔を半分覆う。
余計なことを口走った、と思う。
だがあの時の周防の表情は。
手をそのまま肩に滑らせた。
傷はもう塞がっている。
ということは、随分主の魔力を喰ったということだ。]
−1days 朝 南:高速道路IC−
[サファイアブルーと共に家から40分程。
漸くというには余りに近いが、裏道を通りに通ったのでそんな気分だった。
デパートの前を過ぎ、ホテルの前を過ぎ。
一瞬、チリ、とした痛みが令呪にあったけれど、すぐに消えたので
それに対しての追及はその時はしないことにした]
…うっわー。
[思わず呟く。これは酷い。
前情報の通り地震と安普請による偶然の産物としか思わないなら
確かにこれは今日のお昼辺り、市役所の電話は止まらないことになるのだろうと
ひっそり胸の中で憐みを覚えるのだが]
(…地震にしてはおかしいところが大ありじゃないか。
まったく、あの生臭神父め)
[残香という表現が正しいのかは分からないが、
恐らく何処かが衝突した跡とみて間違いはないだろう]
─ 回想 0d/中地区 看板の落ちたビル下>>7>>8 ─
──…ゾーン。
想像したマスター像と何だか違うわ。
セイバーと言うクラス、あのサーヴァント、
そのマスター、超能力者?
聖杯に選ばれるからには、
繋がりに意味はあると思われる……。
[Jが話す刀セイバーマスターの様子は、サーヴァントと相見えた印象とは異なっていた。その時感じたのは、微かな違和感。教会で神父とJがかわした会話を思い出す事もない程度の。
ゾーンと戦闘を行わなかった『何故か』に関する話は出なかったのだろうか。強化銅線はゾーンを切り裂かなかったのか。飛燕に目線を合わせて少しうつむくと、その中性的な貌を隠す褪せた白金色の髪をかき分けると、Jの口元に苦笑が浮かんだのが見えた。]
──……
[少しだけ黙り。続く言葉はホテルに戻ると言う宣言への同意。]
戦闘をしている間に
中地区にあった他の気配は消えてしまったわね。
─ 1d早朝/南地区 ホテル>>9 ─
[ホテルに戻った後、飛燕は、不在の間に届いていた衣装やカバン、靴、化粧品等を広げて一覧してのち、Jと分かれて高層ホテルの上階にあるオールラウンドビューのバーラウンジへ行った。
早朝にJが部屋に戻った時は、山のような女物の品々は、清潔に几帳面に整頓されてクローゼットやバスルームに並べられた後。ベッドの周囲の床に並んだ酒瓶と、飲みかけの液体が入った真新しいカットガラスの酒杯は、バーで無理を言って持ち込んだものかもしれない。]
……先に、
休んでいたわ。
[部屋に戻って来たJに上半身だけをおこして、柔らかな視線を流す。
黒い双眸は闇の中で闇よりも暗く澄んでおり、近付いてきた男から漂う石鹸の香に一度だけ伏せられた。彼は自身の手を見ている。それから何を思ったか飛燕の頬に触れた。]
──……
[触れる行為へ返すのは、僅かに反らされる白い喉が呼気に上下するその緩慢な動作だけ。
睫毛さえ動かさない。
男が眠ると、付けっぱなしだった緊急災害情報のテレビの電源をリモコンで切り。男の胸に身をよせ、沿い合わせるように女も目蓋を閉じる。]
─ 1d朝/南地区 ホテルの一室>>31 ─
[きちんと閉じていなかったカーテンの隙間を縫って、目映い光が部屋に射し込む。今朝は快晴のようだ。
眠りが不足していると言った態で目を覚ましたらしきマスターの言葉を受けて、フロントに電話を掛ける。スープの他に自分の為のミネラルウォーターも頼んだ。受話器を置いて、枕に埋もれ乱れた白金色の髪を上から眺めるともなく眺めた。
昨夜Jが一般人から奪い──今は定着した魔力。繋がったパスで魔力の回復をアサシンも知る事が出来る。]
綺麗な色の
シルクのガウンが欲しいわ。
──部屋着にするの。
[すでにフロントか、ホテルブティックのショップに直接電話を掛けると言う事を学んでいたので、それだけを強請った。]
……なあに。
[>>34少し間があって、ようやく顔を上げたJと視線が合う。「いや。いい」と言われれば、そうなのと首を傾け。]
──… J
珍しく夢でも見た?
[出掛ける準備をするため、羽織ったバスローブの襟を弄びながらバスルームへ消える。早朝の緊急放送を思い出し、テレビのリモコンのスイッチを入れてから**。]
(…これだけの破壊が一晩でできるんだから、
まあ三騎の何処かが戦ってたのは、間違いなさそうだ)
[現場検証に忙しい警察に軽く除け者にされつつ、
それでも周りを見て拾える情報は拾おうとする]
───火生土 黄犬請来
[本当に本当に小さな声で、形作る。
きゅうん、という鳴き声一つの後に足元に現れるのは
金色に近い毛並みの子犬。警察官や業者の足元をくぐって現場へと。
勿論、そのうち見つかってしまう事は想定されていて]
[ほら、すぐに見つかった。子犬はつまみあげられて]
あ、すみません。うちの犬です。
[さも慌てたように手をあげて、警察官に頭を下げながら犬を回収する。
去っていったその背中を見たあと、抱きあげた犬の背中を影に隠れて二回たたく。
幻のように犬の姿は消え、手の中に残るのは瓦礫の破片の一つ]
(調べてみる価値は、ある)
[どちらにせよ、そのうち研究所にも鑑定依頼は来るだろうけれど
管理者側による"掃除"をされてしまう前のものが一つは欲しかった。
情報に繋がるものならば、手に入れておいて損はない。
ボディバックからパウチを取り出し、破片はそれの中にしまう。
なるべく状態をそのままに保ちたかった。
一先ず今日の最初の目的は果たした。ライダーはまだ眠っているのだろうか。
南に行く、とメモで書いた以上はあまり南から離れないほうがいい気もする。
というよりは、余り離れ過ぎるとまずいだろうという懸念もある]
[ふいに、天の星に現れた”予兆”……
続く強い魔力の発露。
思えばこの街に来てから、幾度かこのような魔力を感知した。
顔を曇らせてペンを置き、右手に杖を現す]
……破壊 …鋭利なる牙を持つふたつ 片方は狂気 街の……
[ついに本格的になってきた争いの瑕の予兆。
深い不快ため息をつき、静かに杖を消す]
……破壊に手を染めるのは望まない。
僕に出来るのは、せめてそれの被害を半分で閉じる事。
戦いの舞台を傍観するのではなく
そこに身を投じ舞台を、被害の少ない地域に誘う事……だろう。
―1日目早朝 中区/地下拠点―
[視線を流し、周防を見遣る。
不意に感じるいらだち。
そういえば、彼は何を触媒に己を呼び出したのか。
――何処かが似ている
根のところ、根源に近い場所。
認めたくもない感覚が不意に湧く。
首を横に振ると、勢いをつけて立ち上がった。]
[やがて遠くで爆音が轟く。衣服を風にたなびかせながら、その音を聞いていた彼は
再びペンを手に、天空に現れる予兆を丁寧に紙に書き写してゆく
やがて朝が訪れ
朝餉の席で芙美に、昨夜の地震の事を聞いた]
芙美さんは、十分気をつけて。
喧嘩などには巻き込まれないようにね。
[そう芙美に声をかけ、彼女が出かけると高田に昨夜の地震は、根源が魔力であった事を告げた]
−朝 中地区:駅前通り商店街−
[自宅からもそれなりに近い距離で、一度寄り道をする。
古い商店街の中には餅屋がある。
駅前ということもあって、おにぎりなどを買っていく人が多かったから
随分朝早くからこの店は開いていた。
商店街に入った時点でバイクから降り、店の前まで押してゆく。
往来に面したショーケースの上のガラス戸を軽く叩いて]
おばさん、おはよう。
[声をかけると、中で作業していた店員が反応して現れる。
底でするのはたわいもない世間話。その中には朝の地震の件もあった。
大変だよね、なんて話をしながら団子とおにぎり、それから稲荷ずしを買う]
―中地区・駅前通り商店街―
[奥様の肉壁が途切れると、そこに蕎麦つゆの姿は無かった。
ねじり鉢巻のおじさんに『どうしたんだい?』と訊かれたが
そそくさとその場を立ち去る事しか出来なかった。]
兵糧を手に入れるのも一苦労ですね…。
[しかも"円"とかいう札が立てられているところを見ると
どうやら金銭を等価で支払わなくてはならないらしい。
少なくともぶつぶつ交換している人は誰もいなかった。
そわそわしながら、商店街の町並みを眺めて歩く。]
―― 南地区/自宅 ――
またそうやって、謝るし……。
[開口一番、最早何度聞いたか分らない決まり文句。
役割を果たそうと頑張った分、労ってくれればいいのに。
心配ばかりされるのは、心苦しくて居心地が悪い。]
魔剣の方だったら、容赦なく
あれしきの攻撃を捌けなかったことを
扱下ろしてくれそうだけど。
[それでも、声を聞くと安心する。
未だ距離を正確に測れる程回復はしていないが、
声のした方へ左手を彷徨わせた。]
何か大変だよね。また大きい地震が来ないといいんだけど。
[そんな世間話をしているうちに、季節物のサンプルという名のおまけまで戴いた。
秋なので芋ようかん。それから紫芋あんの団子とお焼が二つ。
高菜とりんごだ。こちらではあまり食べないが、ご当地では割と普通らしい]
ありがとうおばさん、いつもごちそうさま……?
[包みを受け取りながらちょっと姿勢が固まる。
令呪における痺れ。周りに"誰か"いる。
しかも、何だかふらふらあちこちを見ているのか定点が定まらない]
あらら・・・?標的妊婦さんに替えられちゃったのかしら?むぅ残念ですぅー(ぉ
メモ書きできないけれど甲斐姫さんとちょっと袖ふれあいたいなぁ
でも……。
[また、傷つけてしまった。
護るなんて偉そうに誓ったくせに、この様だ。
それどころか、逆に苦しめているとすら言える。]
―――そんな事はない!
カレンは、頑張ってくれてる。
そうじゃなければ……俺はとっくに―――。
[内に眠る人格なら、その通りかもしれない。
平気で"もっとマシなマスターを探せ"
などと言い放つだろう。
何かを探すような動きを見せた左手を、そっと握る。]
あっちの得物も、ティルヴィングだったね。
ヘイズレクル王は魔剣で兄を殺したって
サガに謳われているわ。
[幼少時、寝物語は古今東西の神話や英雄譚だった。
思えばその頃から、養父は少女を聖杯戦争に参加させようと
目論んでいたのだろう。]
同じ魔剣を英霊が振るって
差が出るなら、マスターの質でしょ。
歴とした伝承付きの魔剣の主を倒せれば、
あなたも少しは自分を誇れるようになるかと思って、
頑張ったんだけど……。
まだ、供給魔力の制御をしながら、
別の魔術の並行処理は難しくて……。
[最初から噛み合わない視線を更に避けて、目蓋を下ろす。
仰向けの胸が上下するほど、肺の底から重い溜息を吐いた。]
[店員が外まで出てきて呼びかけをしている店から
コアな層に人気が出そうな、風情のある老舗まで色々とある。]
あれは……タダ、なのでしょうか…?
[その中で一つ、気になるものがあった。
ぽつりと立つ書店。幾人かの人が徐に手に取り、読んでいる。
所謂立ち読みというやつだ。]
あれは…金銭を支払わなくても良いのでしょうか?
[現代観光に興味津々で、近くの魔術師の気配に気付けない。
つつつ、と書店へ引き寄せられ、適当に本の一つに手を伸ばし、]
―――
[届かない。]
[-中地区・駅前通り商店街- 友人への見舞い品を物色中
数人の女子高生ときゃらきゃらとお喋りに花を咲かせている。
鼻のきく友人が、芙美の髪に残る微かな香りに気がつく。女性向きでないコロンに大騒ぎ・・・]
ち、ちがうよぉ!!ちょっと父様のコロンをいじってみただけだってばぁ。
[友人達への初めての秘密は大人になる為の小さな一歩であろうか?
すれ違う人波の中、書店前に着物を着た髪の長い女性・・・同い年くらいであろうか・・・目を引かれ暫し佇み、再び雑踏へ]
綺麗な人だったねぇ・・・(ほぅ
ああ、うん。大丈夫。ありがとね。
[またおいで、なんて言われたので頷く。
それから、バイクのハンドルに袋を下げながら辺りを歩く。
魔術回路をオフにして、なるべく、近く近くになるほうに。
何やら女子高生たちが歩いてくる姿を見れば]
…あれ。芙美ちゃん。
[同じ地区にある神社の娘さん。
小さい頃はよく遊びに行っていたし、小学校を出るまでは後輩だったわけで。
令呪の訴えを聞きつつ、おしゃべり大好きな彼女に軽く声をかけることにした。
反応自体は、何処かで止まっているようなので少し保留でもいいだろう]
違うよ……俺が弱いからだ。
[幼少の頃より、病弱だった。
戦場に立つ事の出来ない、王の子。
周りの自分を気遣う目が、苦しかった。
国の役に立てない己が、恥ずかしかった。
……華々しい戦場へと行けない事が、悔しかった。
戦に憧れる少年、そこに抱くは穢れを知らぬ幻想だけで――。]
だから、カレンは悪くない。
是以上無い程に、カレンは俺を助けてくれている。
[深く、息を吐く少女。
その握る手に、少しだけ力を篭めた。]
[握る手の平。剣を握る青年の指には、
本人の努力の証なのだろう、幾つか剣だこがある。
絡めた体温が、まだ死んでいないのだと再認識させた。]
頑張るのは当然だし、
他のチームも一筋縄じゃいかないみたい。
今だって、私が治癒魔術の一つも使えれば……。
[こんな大事には、ならなかったはず。
視覚障害者故か、周囲から過剰に保護されて、
華奢な手足に生傷ができたことすら、数えるほどしかない。
何より、このまま右手が動かなければ
ピアノを弾けなくなる――魔力の補給はどうしよう。]
でも、あの口汚い金髪の女マスター。
あのひとだけには、絶対に、絶対に、負けたくない……!
でも、戦っている時は、
あなたじゃなくて、魔剣の方なんでしょう?
[青年の懊悩が滲む言葉が分らないと、
枕の上で力なく首を振る。]
ならティルヴィングに伝えておいて。
本当に強いなら、マスターを完璧に守った上で、
敵も倒して見せなさい、って。
あれだけ魔力を奪われたら、こっちは
いっぱいいっぱいなんだから。
それが無理なら、ちょっとは省エネしなさいっての。
[平然とした顔で毒を吐く。勿論半分は冗談だ。]
ああ、うん、久しぶり。相変わらず元気だね。
[何だか少女の周りが騒がしいが、取り敢えず最近の世間話などを始める。
最近神主さんは元気か、とか。学校のほうは、とか。
そんななかで自分の感に引っ掛かりそうな情報を幾つか貰い、
そのお礼とばかりに先程のサンプルをみんなで食べて、と渡しておく。
手に入った情報は、何か芙美ちゃんに男ができたらしいことと、
書店の前で綺麗な着物の女性とすれ違ったらしいこと。
前者はともかくだが、後者は可能性として高いだろう]
(書店なら、本読むのには立ち止まるよな)
[書店まではそれほど距離もない。
そのままバイクを押して行って書店の前へと辿り着く。
確かに、中に誰かいるのだろう。令呪の訴えは酷く激しい。
かつ、ここまで来てこちらに向かってこないということは]
(多分、英霊だ)]
[胸に閊えていた痼を吐露して、幾分すっきりした。
勿論、青年を責めたところで仕方無いのは分っている。]
見事にまた魔力が空っけつなの、
夜までにはどうにかしないと。
この手じゃ、昨日の方法は使えないし、
あれはやっぱり敵にも気付かれ易いよね……。
でもまずは病院。救急車は呼べないから、タクシーかな。
[青年の腕伝いに、何度も苦悶に貌を歪めながら
ベッドから出るだけで一苦労。]
……日本で弾痕なんて診られたら
ややこしいことになるかも。
あのマスター、米人かしら。
銃刀法違反で逮捕されちゃえ。
[恨みがましく呟くが、まさか一度騒ぎなってるなんて知らない。]
/*
葉子たんを邪険にしているけど
チップが中の人好みの幼女(レリアとか)だったら
葉子と百合EDがあったかも知れないと告白しておく!
……いや、薔薇も百合もできませんよ?
―中地区・駅前通り商店街―
[その頃、そのアメリカ人が、また騒ぎを起こそうとしていることなど、どこぞの歌姫は知る由もないだろう]
……ああ、あれか。手近にあるし、先に済ませるか。
[視線の先には、黒服のいかつい男が歩哨を務める建物。
まさしく噂に聞く、ジャパニーズ・ヤクザの事務所に違いない]
……ヘイズ、手。
[訝しげに差し出された手に、細長い布袋を渡す。中には、強化済みの木刀。
強化なぞ魔術の基礎修練でやったきりなので、精々、強化倍率は2〜3倍程度でしかないが。
何をするのかと、まだ訝しげな顔に、笑顔で応える]
……だから、武器を調達するんだよ。
古今東西、武器を貯め込んでるのは、軍か官憲か犯罪者と相場が決まってる。
犯罪者から武器を頂戴したところで、誰も、困らないだろう?
―1日目早朝 中区/地下拠点―
……
[周防はまだ眠っているだろうか。
そちらの方を、流し見た。
意味の分からない苛立ちはまだ燻っている]
(罪、――… は、)
[ぐ、と拳を握る。
不意に顔を上げたのはまた気配がしたからだ。
本当にこの付近は千客万来らしい。]
…出てくる。
[周防は果たして聞いていたか。
黒い上着を適当に羽織って地上へと上がっていく。
英霊に逢うのは、今はまずい。]
[残念ながら書架上段の本を取る方法は、兵法には載っていない。
もう一度手を伸ばしてみたが、やはり届かず
諦めて平積みの一つを手にしてみた。
――と。]
?
[笑い声が聞こえた。
他の客も思わず其方を見ている事から、その行いが
異端であるという事は分かる。
だがしかし、彼等の視線はすぐに手元の本へ戻った。]
………、
もしや、この策謀の下手人は貴殿で御座いますか。
[笑っている男に、本を持ったままのポーズで問いかける。
偶然手にした本には
『隣の親父はいいオヤジ』と題打たれていた。
表紙にはセクシーな中年男性の写真が。
どうやら写真集のようだ。]
[周りの視線はともかくとして、明らかに、着物を着ている女子の言動が
現代日本にあらざる言語のような気がする]
…いや、違うけど。
軽く自分の胸を叩いて呼吸を整えつつ、
彼女が手にしている本を見た。思わず眉がよる]
何の本、取りたいの。
[それは自分が届く範囲なら取ってやるのもありだと思ったし、
令呪の反応からして99%ぐらい英霊だと思う相手の
思考を学ぶことでその真名を探ろうという算段もあった]
……買えばいいだろう、って?
合衆国と違って、この国じゃ、そうもいかないんだ。
さ、疑問はそれだけか?
じゃ、殴り込んで、全員、眠らせること。当然だけど、殺すなよ。
[ぽむ、と。セイバーの背を叩く。
釈然としない様子で、セイバーは、事務所へと向かっていった。
見送って、ラッキーストライクに火を点ける。片手だと、煙草を吸うのも一苦労だ。
そして、十数秒後。中から、怒声が響き、直ぐにくぐもった悲鳴の合唱に変わる。
深く煙を吸い込むと、強い痛みが奔った。どうも、肋骨のどこかもやられているらしい]
――さて、終わったかな。
そうでしたか。
いえ、それは失礼を申しました。
私は――
[手に取った本を見てみる。
…………。]
ええと、その、あれを……。
[見なかった事にして、写真集を平積みに戻した。
指差した先にあった本には、『日本のおそば』と書かれている。]
ここの書架は、私には少々高いようです。
―中区→南区へ向け―
[程々に走った。
どうやらあの現場に居た者たちが
すごい撮影会があったなどと言い触らして
ちょっとした話題になっているらしい。
恐るべきは噂の速さ。
そして掃除屋が“そういうこと”だと上書きしたこと。]
…派手にやったら問題大ありじゃないか…
あいつめ…。
[昨日の周防の言葉を思い出しぼやいた。
向かおうと思った先は
昨日一番の騒ぎの元。
南地区西側の高速道路だ。]
……本当に。
[少女の物言いに、思わず笑いが零れる。
是だけ苦しい目に逢っておきながら、
あの様子を見た上で是だけのことが言えるのだ。
―――本当に強くて、眩しい。]
カレンには、助けられてばかりだ。
[さて、この言葉を聴いた魔剣は一体どのような反応をするのだろうか。]
そうだね、とにかく治療しなきゃ。
……立てる?
[この国の事情はわからないが、何か色々問題があるのだろうか?
立とうとする様子を見せるカレンに手を貸そうと、背に手を回した。]
/*
呪歌は怒るのに、殴りこんで眠らせるのはいいのか。
自分に優しく他人に厳しい。
よし、戦争だ。
女の戦いって燃えるよね。どろどろしてそう。
悪口の応酬とか始めたら、鯖がポカーン状態だろうけど。
オバサン、とか罵りたい! 中の人に刺さるけどw
……そば?
[思わず顔が怪訝になってしまった。
ひょっとしてこのサーヴァント、餓えているのだろうか。
またこの手のサーヴァントなのか。冗談じゃない。
何で食事が必要じゃないはずの英霊どもがこんなに飢えているんだ。
一通り考えたところで止めておいて、手を伸ばす。
余り身長が高くない自分でも届いて、ほっとしながら]
…取ってもらえばいいのに。
[店員に頼めば取ってくれるはずなのだが、恐らくその事も知らないのだろう。
取った本を差し出してから少しずれた眼鏡を押し上げつつ]
…。
その本を買うならあっち。
[何だか不安になったので、一応レジの場所を教えておいた]
べ、別にひもじいから興味を示した訳では御座いません。
[隠されたスキル、読心術……が発動した訳ではない。
男の怪訝そうな顔に、思わず慌てふためきそうになり
こほんと咳払いをして、一礼をする。]
ありがとうございます。
……なるほど、彼の者に頼めば協力を願えたのですね。
次からは、同じ轍は踏まないよう、努めます。
――、はい。大丈夫です。彼の者の顔は記憶しました。
[自信ありげに、小さな胸を張ってみる。
それから、差し出された本をそっと受け取った。
そして意気揚々と出口へ向かおうとして、]
……、
やはり手中にするには、金銭が必要なのですね……。
[レジを見て、それから手の中の本を見た。
ふう、と息をつく。]
―中地区・路地裏・夜―
[走っていくと立花は丁度撤退してきたようだった。
不満を視線に乗せて送ってみた]
なんだって、おいていくのかなぁ!!
僕は確かにつよくないけど、ひどくない?
ねえ?? ひどすぎると思わない??
[同じ事をずっと繰り返し続けた。
気づけば、ホテルに到着してた。
きっと立花は呆れてただろうけど、そんなの知らない。
あまりに腹が立ったので無言で部屋には入り不貞寝してやった]
少しでも助けになれてたら、嬉しいわ。
まだまだ未熟で、迷惑かけてばかりだけど。
[失明以来、落伍者の烙印を捺されたように、生きてきた。
視覚を補うために、魔術の技を磨いた。
聖杯戦争の正規参加者である魔術師たちに比肩できるとも思っていないが、
誰かのためになれるなら、これ以上の喜びはない。
野の花が綻ぶように、自然と浮かぶ笑み。
それも、すぐに痛みで顰められる。
ふらつく身体を青年に支えられながら、
どうしても右腕を庇いがちで、真っ直ぐ立つことができなかった。
階段を下りるのですら牛歩の歩み。
漸くタクシーのシートに身体を沈める頃には、
ぐっしょりと冷や汗で服が張り付くほどで。]
いや、別に…一言も言ってないけど。
[餓えてるのかな、とは思ったけれど餓えていると明言した記憶はなく。
まあ、なんにせよ礼儀正しそうな英霊ではあった。
こちらの事は、魔術師とは知らなさそうだけれど]
…ひょっとして、ここを書庫か何かと勘違いしてるだろ。
[金銭が必要。それは当り前だ。何だか本当に頭が痛くなってきた。
徐に、彼女の手の中にある本を取り上げると、その代わりに
自分が持っていた袋をその上に置いた。団子とおにぎりと、稲荷ずし]
あげる。
[告げて、本は平置きに適当に戻すと本屋を出ることにした。
何だかこうして得づけておけば次に会ったとき何か役に立ちそうに思える。
思えただけかも、知れないけれど]
―中地区・ホテル―
[立花の声は不貞寝中だからまったく聞こえなかった。
当然ながら忠告も聞こえていない。
変わりにみていたのは夢だった。
いつか見たアーサー王の聖杯伝説。
僕はなぜか騎士の一人で、聖杯探索に出かけている。
結局聖杯は見つけられないで終わるのだけど……]
……お、.45オートか。
懐かしいな。13歳の誕生日に父がくれたっけ。貰っていくか。
トカレフ……中国製コピーか。自分が危ないぞ、こんなもの。
これとこれもダメだな。銃には気を遣えよ、ジャップめ……。
……これは一応、貰っておこう。9mmは趣味じゃないが……弾、弾っと。
[ぶつぶつ]
……刃物もあるみたいだが。どうする?
ん、要らない? ああ、刀は重いって言ってたものな。
[金庫の中を、チェックする。
札束が幾つかと、白い粉の袋。札束だけ頂いて、バッグのなかに詰める。
セイバーは、咎めるような呆れたような視線を向けてくる。
……仕方ないじゃないか。車が潰れたので、大赤字なんだから]
……気にするな。これは正義を執行する、ちょっとした報酬みたいなものだ。
[魔法の白い粉を、目立つように机に置き。事務所の電話で交番に通報して、そそくさと去る]
いつもの結果、だね。
でもいいよ、僕は現実で聖杯もらうんだから!!
[夢見は不思議と悪くなかった。
目の前にチャンスがあるからに違いない。
服を着替えてリビングへと向かった。
気分はなぜかすっきりしてた]
立花、いる〜? 昨日はごめんね〜。
改めて今日も一日がんばろう!!
[姿を確認しないで叫ぶ。
部屋のどこにいても声が聞こえるようにと]
―― 南地区→西地区 ――
[タクシーはほどなく渋滞に巻き込まれた。
西進しようにも、高速道路の倒壊で一般道も塞がれ、
迂回路を通るを余儀なくされるのだ。]
…………。
[運転手のぼやきに、原因は隣の青年ですとは口が裂けてもばらせない。
一夜明けてどんな様子か確かめたくても、
車の窓硝子越しでは超音波は飛ばすこと自体不可能だった。]
えっ。
[本が取り上げられたと思ったら、謎の袋を置かれた。
中を覗いて確かめる前に、男は書店を去ろうとする。]
あの、一体これは……、
お、御待ち下さい。
御恩を受けたまま引き下がるなど、私には……!
[ててて、と小走りになってついていこうとするが
店内を歩いていた客に阻まれ、立ち止まざるを得なかった。]
せめて御名前を!
[周りの人たちが奇異の目で見始めている。
大きな声を出したせいだろうか。]
[すべての部屋を探したけど、立花はどこにもいなかった。
こんな時は広いロイヤルを少し恨んだ。
周りから見たら贅沢を言わないと怒られそうだけど]
ま、た、おいていかれたの!?
もう、馬鹿立花っ!!
[せっかく穏やかだった気持ちがすぐに壊された。
だけど、ここでボーっとしているわけにも行かないので部屋の外へと向かった**]
― タクシー・車内 ―
[突然車の進みが遅くなる……というか止まった。
どうやら、どこかの道の重要な部分が倒壊しており、それによって混み合っているのだとか。
まさか、自分が昨日壊したところがそれだとは思っていない。
高速道路なぞ、英霊は知らないのだ。
隣で痛みを堪え続けるカレンへと、声を掛ける]
……大丈夫?
[これならば、多少は無理してでも自分が駆けた方が早いかもしれない。
……目立つ事この上ないだろうが。]
―南区西側:高速道路付近―
[そこは、随分と悲惨な有様だった。
野次馬の後ろ側から、残る魔力の残滓に眉を寄せた。
もしかすれば不老澄海の姿もそこにあったやも知れないが]
「ばあちゃんが謂ってたよ。
70年前の地震みたい…だって」
「やだ、怖い。…懐中電灯とか買う?」
[ざわめきの中、“70年前の”が、引っかかったのは
――蛇が小さく囁いたからだった。]
……。地震、か。
[不意に。緋色の視線を西へと流す。
近くはない、けれど確かな同種の気配。
今は周防の魔力も回復しきっていない。夜まではおとなしく――が、己の方針。]
…。
[行動に出たあとで失敗したと気づく。
ものすごい勢いで呼び止められた。
これじゃあ、もう一組の偵察に出るところではない。
仕方ないので、バイクの前で立ち止まって振り向く]
…じゃあ、そっちも名前教えてよ。
覚えてても、本屋の人としか呼べない。
[人に聞く前に、まず自分から。
そう促しながら]
[遅々として進まない車の群。
少女には見えない料金メーターの数字だけが、
非情にも上がっていく。
あまり大丈夫じゃないけれど、
正面の相手が明らかに元凶である以上、
不平の発散し場所がない。
昨日の金髪マスターにしておこう。逆怨みである。]
下りて歩いた方がいいかな。
でも……あっち、少しだけ魔力を感じる。
[昨晩の残滓ではない。
あれだけ派手にやったのだから、
他の参加者が野次馬に混ざっていてもおかしくはないだろう。
窓硝子に苦痛に喘ぐ鏡像を写しながら、しばし思考。]
私、ですか。
[周りの視線が、次第に離れていく。
幾人かは
『やだ、時代劇の撮影?』『本屋でやるかよ』
『あれだよ、アニメの声あてじゃね?』などと
よく分からない事を呟いていたが。]
私は、……。
なりた。成田と申します。
[全部はずれだと言いたいが、もうこの際しょうがない。
うっかりここで総て名前を言ってしまうとそれはそれで厄介だ。
向こうも名乗ったことだし、これで逃げるわけには行かない]
そう、成田さん。覚えておく。
[うん、と、噛みこむように小さく頷いてから]
───怜。
[それが自分の名前だと教える。
これに関しては間違っていないし、
苗字さえ答えなければ大丈夫だろうと思いつつ、
その名前だけを残してバイクを押しながら歩き出した。
本当はそのまま乗って逃げてしまいたかったが、
残念なことに商店街のアーケード内は
自転車もバイクもスクーターも運転禁止である]
―1日目早朝 中区/地下拠点―
……。
[闇の向こうから、カインの「出てくる」という声がした。
その苛立ち交じりの声色に、返答の代わりに僅かな笑みを浮かべる。
扉を開け、足音が去っていっても、短くない時間微睡には沈めないでいた。
胸内で小さく舌打をして、思考を巡らせる。
拠点に戻ってから、カインと今まで会った他の組についての情報を纏め、例の(妙な)小娘から漏れた「八組目」という言葉に眉根を寄せた。
自分達は、未だ自分以外の正式な六組全員にも会った訳ではない。
そんな中で、それは貴重な情報だった。]
[イレギュラーか、バグか。
偶然か故意か。
それを推し量ることは出来ないが、今回の聖杯戦争とやらはなかなか面白い事になっているらしい。
さっそく高速道路のような大物を倒壊させた輩も居るようだ。]
…わかりやすくていいぜ。
[影でちまちま動くより、この状況は非常に自分好みだ。
そう呟くと、傍らの英霊は眉を顰めたかもしれない。]
レン殿……。
[噛み締めるように、名前を呟く。
彼が去り行く後ろ姿を見送りながら、
手の内の袋を覗き込む。
――食べ物のにおい。]
……、
この御恩は、またいずれ。
[もう届かない呟きを落とし、礼をする。
朝陽に照らされ去って行くその姿は
まるで義賊か聖人か、はたまた神仏のようにさえ見えた。]
全てが終わるまでに、もう一度お会い出来るでしょうか…。
[無論、彼が魔術師である事には気付かない。
彼の後ろ姿が見えなくなる頃になって漸く、
甲斐姫も反対の方向へと歩き出した。]
−中地区:駅前通商店街−
・・・。
[駄目だ。何だあの恥ずかしい状況は。
だから人が多いところでの遭遇は嫌だったのだ。
しかし起きてしまたことに関してはもう諦めるしかない。
気を取り直してアーケードを歩く]
・・・・・・?
[なにやら、歩いていく先が騒がしい。
また何かあったのだろうか。
買ったものが無くなったことで逆に身軽になったのが
なんとも皮肉であったがそちらへとバイクを押していく]
−朝・西区/廃工場・シャスカ拠点−
[ちょっとうとうとしてしまったらしい。目を擦りながらあたりを見回す。修理が終わり多少改良された発明品が眼に入る。
仕事はきちんと終わっていたらしい、安堵する]
さて、マスターのほうは何か判ったかしら。
[そう言って席を立つと、強い魔力を感知する]
・・・・・・でも、随分弱っているみたいね。
[絶好の機会、になればいいが。
ランドセル状の装甲を背負い、マスターを探す]
マスター、出かける準備!!
[シャスカは既に起きており、調べ物をしている所だった。こちらを振り向き、不思議な表情でこちらの顔をまじまじと見ている]
・・・・・・何よ。人の顔じっと見つめて。
私そういう趣味ないから。
[どうも、マスターは夢を見ていたらしい。
しかしそれは、シャスカ自身の夢ではなく・・・・・・]
[源内の言葉に、シャスカも出かける用意をする]
―1日目早朝 中区/地下拠点―
[ふと、シャスカと対峙した時の事を聞かれれば、ああ、と思い出したように。]
…あれはな…
接触して、相手の波動を読み取らせてもらった。
俺の力は、無機物に対しては問題無く通るが、有機物に対しては、そいつの持っている波動の種類によっては反発やらなんやらで、上手く作動しない事がある。
その為に、力を行使する時には、一度触れて相手の波動を読み取る手間がかかるのさ。
…一瞬の手間だが、その一瞬が命取りになることもあるんでね。
危険はなるべく少ない方が良い。
[そう説明すると、銜えていたフィルターぎりぎりまで灰になっていた煙草を、壁に押し付けて揉み消したのだった。]
―→中地区・ホテル(ロイヤルスイート)―
[中身を確かめながら、ノロノロと戻ってきた。
揚々と扉をこつこつと叩き、声をかける。]
ごしゅじんさま。御主人様。
兵糧を手に入れて参りました。
レンという一般の方が親切に……、
?
[よくよく見れば、扉が空いている。
締め忘れたのだろうかと中を除く。]
ほひゅひんはは?(御主人様?)
[おにぎりをくわえながら中を散策する。
――もぬけの空と知り、焦燥に思考が呑まれるのは
くわえていた握り飯を胃に収め終えたのと、同時。**]
―― 午前/有賀大学 ―
[ 結局、神蔵盛仁は昨晩のうちに帰ってきた。
どこへ行っていたのかと問えば曖昧な答えが返ってきたが、何事もなかったようだからとそれ以上は追求しなかった。
ただ、帰りを待っていたことで必然的に寝る時間も遅くなり。]
ふぁ…。
[ いまはただ、ひたすらに眠い。また夢見も悪かった。おかげで実際の半分も寝た気にならない。]
―1日目早朝 中区/地下拠点―
[他にも、孫悟空が本当に居るらしい事、どこかで奇怪な音のようなものを感じた事、その他諸々の情報が入ったものの、パズルのピースは未だ揃わない。
自分の史実に関しての知識が薄いのも原因の一つなのだろうが、周防は特に気にした様子も無い。
対峙したら、倒す。その事に変わりは無いのだから。
付き合わされ、前線に立たざるを得ない英霊にとってはたまったものでは無いかもしれないが、そこはそのような主を引き当てた己の不運を呪ってもらう事にしよう。
長く大きな欠伸をしてから、寝床にしている古びたソファーにも転がる。
瞼を閉じて、睡魔が襲ってくるのを感じるのと、英霊が部屋を出て行ったのは丁度同じくらいの時だったか。]
[ さて、大学というのは噂話の宝庫だ。
教室で、校庭で、玄関で。食堂脇の自販機前で。聞こえてくるのは口コミのニュース。
地震と高速道路の崩落。なにやらあったらしいドラマの撮影。街中で歌を披露していたのはこの学校の…。]
うー…ん。
[ どこまでが本当なのだろう。神父に問えば判るものもあるかもしれない。]
よし、今日はおしまいっ
[ 授業を抜け出すことにした。]
―1日目早朝→朝 中区/地下拠点―
……。
[眠気はあるものの、微睡には到底届きそうも無かった。
いつもと違い、体内(うち)のどこかがざわめいているような感覚。]
……らしくねーな。
[ぎしり、と音を鳴らしてソファーから起き上がると、鉄の扉の方へ目を向けた。]
[呆然としていた所を、後ろからいきなり突き飛ばされ前のめりに転んでしまった。]
きゃっ!!いたーーーーい!
[多少のがれきが足下にあったため、膝を擦りむいてしまった。恨めしげにぶつかった本人を見据える・・・]
あれぇ・・・、もしかして昨日特撮で悪役やってた人・・・かな?
[間違いようも無いほど目立つ風貌の男だった。]
[警察官が集まってきて、商店街には野次馬の垣根が出来始めていた。
そこに、昨日の警察官が混じっていないとも限らない。早々に、その場を離れる。
ゾーンの暗示を信用しないわけではなかったが、何かの拍子に思い出すということもある]
――……んー……?
[左腕に、痛みが奔った。はたと、考え込む。
令呪の反応だとは思うが、身体中を怪我しているせいで、いまいち、判然としない。
鎮痛剤をじゃらじゃらと流し込んだおかげで、感覚が鈍っていることも、あるだろう]
……あれのような気もするんだが。
[前方から、ゆっくりと、バイクを押して歩いてくる青年。
やはりまあ、感覚は鈍っているようだ。仮にアレがマスターだとしたら、この距離になるまで気付かなかったとは、全くの失態だ]
−駅前商店街(剣組襲撃現場)−
…何。
[なんだかその一体は大騒ぎだった。
野次馬に、さっきの餅屋のおばちゃんがいたので尋ねてみると、
なんでも殴りこみだの摘発だの、良くは分からないらしいが取り敢えず中は壊滅状態ということらしい。
しかも銃が持ち去られただの何だとという話まである]
『物騒な世の中になったもんよねえ』
…うん、本当に。
[武力抗争や小競り合い自体はまあ、珍しいことではなかったが
銃が持ち去られたとなれば少々心配である。
よもや、それまで魔術師の仕業だなんて誰が考えよう。
いや、国華自身もそこまでは流石に考えも及びはしなかったのだが]
……。
[そして、やはり令呪に反応あり。
結構強い反応だったので、餅屋のおばちゃんと別れて少し先へと歩く。
魔術回路をオフにしていたこともあってか。
それとも別の理由があるのかもしれないが。
こちらがかなり接近するまで向こうは気づいていなかった可能性が高い。
一歩、二歩。歩いてすすむうちに姿が見えた。
こちらを見る外人二人]
―南区西側:高速道路付近―
すまん、……大丈夫か
[突き飛ばしたのはカインではないのだが
恨みがましく見られて事を荒立てる気もない。]
…は、……
[ぱちり。とひとつ瞬く。
――特撮で、悪役。ああ、昨日のアレか。
頭が痛くなった。顔を半分覆って俯く]
…ああ、まあ、そう、だな。
[曖昧にいいながら、微かに香った香水の残り香が
彼女からするのに気づいて目を瞬かせた。娘なのだろうか。]
無理ね、今とてもじゃないけど
戦えるような状況じゃないし。
[仮にあちらが万全で仕掛けて来られたら、為す術もなく負けるだろう。
緩慢な動作で首を振って、拷問の時間は暫し引き延ばされる。]
[芙美の声を聞きつけ傍らにいた友人達、その他見物人にあっという間に取り囲まれる。
曖昧ながらも否定しなかった事が輪をかけた]
「きゃーー!昨日の特撮の人よぉー!!」
「昨日の撮影見ててファンになりました。」
「サインしてぇーーーーっ!!」・・・・ets
[野次馬に押し出され、這々の体で人混みから抜け出した。]
あぁ〜ん!芙美だってサインとか欲しかったんだからぁ。
―― ホテルの一室 ――
[ どうしてこんなに惨めな気持ちになるんだろう。
穿いた下着の冷たさに顔を顰める。
こんな事になると思っていなかったから、下着の替えなどない。
テレビをつけると、高速道路崩落のニュース。確か近辺に教授の家がある。教授は、大丈夫だろうか? ]
見に行ってみようかな……。
[ 腹帯を巻き、ワンピースを被ると、部屋の鍵を手に取った。 ]
―― →南地区へ ――
―南区西側:高速道路付近―
…――お前、その香す、
[問が形をなす前に何故か集(たか)られた。
黄色い声が耳に痛い。]
……ッ!!!!?
…ちょ、待っ…!!!
[手帳やペンを押し付けられて
狼狽えるうち、香水の少女を見失った。
見失ったというより踏まれてないか心配だった。]
−西区/廃工場→病院−
ねえマスター、細かい反応とか、判る?
[マスターに話を振ると、病院に向かって移動している様子]
病院、か。
[頭を掻く]
あ、うん。判ってる。何もしないわよ。当たり前じゃない。あくまで、視察。
[何か情報が手に入ればそれでいいし、万が一勝負をするにしても場所は変える心づもり。そもそも、相手は手負いである可能性が高そうだ。
・・・・・・だから、病院なのかも。サーヴァントではなくマスターの負傷が原因で]
行きましょ。
[マスターの返事を聞かずに走りだす。マスターも後ろを付いてきているのを確認する]
[セイバーの様子をみるかぎりでは、サーヴァントは周囲にいないらしい。
もっとも、青年のサーヴァントがアサシンだという可能性もあるから、油断はできないが]
≪や、こんにちは。君は同業者かな?≫
――Hello, boy. Are you Magician?
[ゾーンを含めて三組と遭遇しているが、この青年は、未知の組だ。
三組のクラスも正確には判らず、正直、あまり手持ちの情報は多いとはいえない。
負傷をしていることを差し引いても、いきなり敵意を向けるのは得策ではないだろう]
―― 西地区/有賀新総合病院 ――
[主治医は居たが眼科のため、外科の手術は専門外。
結局見知らぬ医者に肉の内側を弄り回され、
何とか弾丸は摘出された。麻酔もばっちり効いている。
神経まで痛めてはいなかったらしく、
リハビリすれば手は元通り動かせるようになるだろうとも。
安堵したが、その頃には聖杯戦争はとっくに終わっている。
最後に、鎮痛剤と解熱剤と睡眠薬を山ほど処方された。
明らかに盲管射創であったので、
暴力団絡みかとか訴訟の準備がとか
根掘り葉掘り聞かれた方が辟易したくらいだ。]
―南区西側:高速道路付近―
[――その後、暫く黄色い声は続き――]
……疲れ、た 。
[何とか抜け出し建物の影で
壁に手をついて俯きながらの一言。
妙な意味で顔が売れてしまった。
やりにくい。]
[気をとり直して
そっと野次馬の方を伺えど
もうあの少女の姿はなかった。]
……タカダの関係者だろうか……。
[特徴的な香りだから分かった。
残り香は存外分かるものだと
周防の言葉が正しいのを身を持って知り
何とも複雑な表情になった。]
−西地区/有賀新総合病院−
[現代の病院というものに初めて入る。
服装は風土の問題としても、そこかしこに最新の医療機器。当初の目的を忘れるほど興奮しかかったが、昨晩の件もあるので大人しくした]
・・・・・・江戸の医療がこうだったら、もっとたくさんの人が助かったのに。
[当時の不治の病は現在にとって数日の薬の服用にて治るものが多い。しかし、この医療技術こそが人類の研究の歴史過程であるからこそ。
もっと未来に行けば、この時代の不治の病もそうではなくなっているのだろう]
一人の閃きより、多数の研究結果。って事よね。
[結局そういうものなのだろう]
― 病院・待合室 ―
[診察と治療の間、待合室で待つ様に言われ、椅子に座っていた。
かなりの時間が経過すれば、やっと出てきたカレンへと歩み寄る。]
カレン………。
[言葉は無く、心配そうに様子を伺う。]
[もう少し執拗ければ、催眠魔術でも試して
言い逃れようかと思うところだが、大人しく誤魔化すに留めた。
少女は倫理観は壊れているが、
益にならないことはしないという
実に魔術師らしい合理性で動いている。]
後問題は、当面の魔力……か。
[青年の手を借りず歩けるようにはなったが、
麻酔のせいで感覚がはっきりしない。
長袖に隠れた腕には、痛々しく巻かれた包帯。
残る微熱と疲労の色を隠せない顔色だが、
青年の声に小さく首傾げ、大丈夫、と囁く。
そんな最悪のコンディションなのに、
待合室の一角で敵の接近に疼く令呪。]
…When in Rome, do as the Romans do.
You're using the Japanese in Japan.
[誰がボーイだ。まずそこが気に入らない。
ライダーが今この場にいない以上、あまり強く出るわけにもいかないが、
答える分には問題ないだろう]
Your attitude is not suitable people to do the things asked.
I'm just a physicist apprentice.
…手品師さんが、一介の学生に何の用?
[最後はわざと日本語の問いかけにした]
郷に入っては郷に従え。
日本にいるなら日本語使えよ。
人に尋ね事する態度じゃないんじゃない?
僕はただの物理学者の見習いだけど。
[大丈夫との答えには、一瞬逡巡した後に そうか、と答えておいた。
どちらにせよ、今日は休むべきだろう。
とりあえずはこの場から帰ろうと考えた時に………英霊の反応。]
―――ッ!
[考えうるかぎり、コンディションは最悪。
昼の、それもこんなに大勢の人が居る中で仕掛けて来ないとは思うが……万が一もある。
表情が、強張る。]
―南区西側 国道脇―
[起きたからと言って特に目的も無く、なんとはなしにパスの繋がる方向へ歩き出す。
久しぶりの太陽の日差しの中は、未だそれほどに日差しが強い時間帯では無いものの、瞳を直撃して痛みを感じさせた。]
……グラサンが必要だな、こりゃ。
[まあ、そんなものをかけたら益々人が自分を避けて通るのだろうが。
そんな事を考えながら、ゆっくりとした歩調で進むと、遠い道の向こう側に人だかりのようなものが見える。
眉根を少し寄せてから、あの辺りが高速道路の上り口付近だという事に気付いた。]
ふん…。
[年の為、魔力回路をオフにする。
何しろ英霊同士がやりあったらしい跡だ。
なんらかの情報収集の輩が紛れ込んでいるかもしれない。
用心するに越したことは無いだろう。]
[視界に、例の少年と少女が入る。
少年のほうはあの猛々しかった魔力とは裏腹に、今はまさにか細く感じる。
そして、その傍らには包帯をまいた少女]
やっぱり、そうだったのね。
[マスターに振り返ると、さすがに医師の顔になっていた。
溜息をつく。やっぱりアタシたち、似たもの同士ね。
見合わせて、バーサーカー達に近づく]
戦うつもりはないわよ。だってここは病院だもの。
[あーあ、あんなに執拗に追っかけてたつもりだったのに]
[……これは、また。随分と鼻っ柱の強いことだ。
それとも、こちらがボロボロだから、侮られただろうか?]
――馬鹿のフリをするのは、あまり、感心しないな。
学者を目指すなら、余計にね。英語なんて、必須項目だろうに。
いや、まあ、単にね。
君、連れがいないみたいだから、声をかけてみたんだよ。
[日本語が喋れないと思ったのだろうか。
流暢に英語を喋るくせ、日本語を遣った青年に、くすりと笑みを向ける]
……これでいいかな?
まあ、安心しろよ、俺が最後まで旅に付き合うんだから、必ず無事に終わるさ。
[玄奘三蔵に向かい、孫は自身ありげに言う。
三蔵はその言葉に目を細め、「自信ありげだな、ならばその約束を果たせない時は……と言う事にしてやろう」と語る。]
そいつはひでぇ!お前それでも坊主か!
[そう文句を言う孫に「生き残った物勝ちという事だ」と、玄奘三蔵は面白そうに告げた。]
じゃあ、こんなところを見られた私たちは、
この病院の患者を人質にして、さっさと逃げるべき?
[随分平和主義者らしい言い分に、笑えない冗談を返す。
本心か否か以前に、少女の細腕で病人一人殺める魔力も、
残されてはいないけれど。
リノリウム張りの床を叩き、近づいて来る足音。
青年の肩越しに二つの反応に顔を向ける。
椅子から腰を浮かしかけた。]
[現れたのは、昨日川で引きずり出されれていた英霊。
確か真名は"ひら"なんとかだったか。
戦う意思はない、それはこちらにとっては有り難い話ではあるが……信用はできるのだろうか?]
―――……。
[近づいて来るキャスターからカレンを隠すように、移動をする。]
能ある鷹の爪隠して言葉も日本にはあるんだよ。
自己主張バリバリのあんた達には解らないかな。
[軽く首をかしげた。
ここのところ、女に会うたびにろくなことがなく
ひょっとして自分は女難相月間なんじゃないかと本気で思う]
何、それはナンパのつもり?
男連れでナンパなんて聞かないけど。
連れがいないで歩いているのはそんなに不思議か。
まあ、力技でつぶすにはもってこいだろうだろうね。
[向こうは視界に英霊を連れているのだから
どう考えたって現状の自分視点では自分が不利だ。
杖を付く傍らの英霊を見るに、気配遮断を持つ可能性は低いと考えつつ]
…先に言っとくけど、ここでやりあうつもりはないから。
その辺は安心してくれていいよ。
-東地区・国華地学研究所−
[孫は、ベッドの上で目を覚ます。
想像以上に魔力を浪費していたのだろうか、意識が無かったようだ。]
サーヴァントでも夢を見るんだな。
[しみじみと、そうつぶやく。
かつてあった過去の風景。
あの時、三蔵は何と言ったのだっけっか。
思い出そうとしてみたが上手く思い出せなかった。]
警戒するなって言っても意味ないわよね。こっちだって・・・・・・
[ふと、後ろに隠れた少女が気になった]
ねえ。
[バーサーカーの陰にいる少女に向かって屈みこみ、目を見つめる。
目を合わせてくれない。否、合わせられないのかもしれない]
[右側の袖を引っ張るようにして、相手の視界から患部を隠す。
虚勢を張るのは、昨晩の手痛い経験から。
精一杯威嚇しようとしても少女の顔立ちでは
窮鼠がせいぜいだったが。]
だって敵でしょ。
[のほほんとした声音だが、相手はサーヴァント。
一瞬でも隙を見せてはならない。
覗き込まれた気配がして、益々身を縮こませて
青年の背にしがみ付いた。]
ああ、それは良かった。
私は、清く正しく真面目な協会系だからね。
昼間から遣り合ったり、一般人を利用するような真似は嫌いなんだ。お陰でこのザマだが。
[微妙な情報を混ぜて、反応をみる。魔術師にも、色々といる。
人知れず研究を続けるタイプも二つに大別されて、波風立たせず子孫にのみ魔術を伝える隠者と、手段を問わずに研究にいそしむ賢者の二種類がある。
まあ、それでなくとも、一般人の犠牲について、眼前の青年がどう考えるかは、知っておきたかった]
あと――まあ、君も安心してよいよ。
連れのいない相手を倒すなんて、私の趣味じゃあないからね。
―― 南地区・高速道路崩落現場 ――
な……に、これ……。
[ 想像以上に酷い現場だった。辺りには人だかり。つい、教授の姿を探してうろうろしてしまう。
サイン、という黄色い声が聞こえて――芸能人の物見遊山か、と少し嫌悪感が込み上げてきた。 ]
センセイ……
[ 自宅付近を歩くのは、夫人に会う可能性もあるという事だ。これまでなら絶対にしなかったが、どうしても教授の安否が気になる。 ]
ね、おとうさん、無事かなぁ……?
[ 腹の子が、返事をするように、どす、と動いた。 ]
高田純一は、ここまで読んだ。 ( B20 )
[赤い布を指でずらし、頭にはまった金の環を見る。
約束の証として、玄奘三蔵からもらったものだ。
傷ついたり汚れたりしないよう、布で保護していた。
試しにはずそうとしてるが、はりついたように動かない。
本来はただはまってるだけなので、簡単に外れる物である。]
別の物に変えられちまったのか……。
[あの甲冑のサーヴァントのせいではない、おそらく孫が孫悟空として振舞い始めた事で変わったのだ。
環の存在が変わると同時に、赤い布の意味も変わる。
この頭の環を誰かに見られたくは無かった。
孫の胸を、形見を失ったかのような喪失感が満たしていた。]
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