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タルト は ゼリー に投票した。
キャンディ は ティラミス に投票した。
スフレ は ティラミス に投票した。
ティラミス は タルト に投票した。(ランダム投票)
ドーナツ は スフレ に投票した。
チョコレート は ティラミス に投票した。
ワッフル は ティラミス に投票した。
マカロン は ティラミス に投票した。
パイ は チョコレート に投票した。
ムース は ティラミス に投票した。
クレープ は ワッフル に投票した。
シュークリーム は ティラミス に投票した。
ゼリー は ティラミス に投票した。
タルト に 1人が投票した。
スフレ に 1人が投票した。
ティラミス に 8人が投票した。
チョコレート に 1人が投票した。
ワッフル に 1人が投票した。
ゼリー に 1人が投票した。
ティラミス は村人達の手により処刑された。
ゼリー は タルト に憑依した。
次の日の朝、ゼリー が無残な姿で発見された。
《★霊》 ティラミス は 人間 のようだ。
現在の生存者は、タルト、キャンディ、スフレ、ドーナツ、チョコレート、ワッフル、マカロン、パイ、ムース、クレープ、シュークリーム の 11 名。
許さない。
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない。
いやに軽い身体。
そして、見慣れた他人の身体。
「…………」
元々自分のものであったはずの身体に掴みかかる。
触れない。
自慢のブロンドも、首からかかった誓いの証も。
私のものなのに。
🍅ゼリーに入れたんだよな。
言えばよかったくっそおおおおおおおおお!!
なんか、雰囲気だけだったんだけどさ。怪しいなって思うところ無理くりにでも探し出して言えばよかった…………くやしい……
/*
ゼリーくん人狼だったかぁ……ティラミスさんは人間だったかぁ……
これどういう処理になるんだ??ゼリーくんはいいけどティラミスさんは閉じ込めた処理なの?それとも死んだ処理なの???
[結局、シューは最後の最後にティラミスを信じてあげる事が出来なかった。
それ以上に怪しいと思える人物を見つけられなかったというのもあるが…。
今朝起きた時、理由は分からないが直感的にティラミスが【極上の甘味】ではないとシューは悟る。
とんでもない過ちを犯してしまった事に、シューは肩の震えが止まらなかった。
そして、今朝はゼリーが亡くなった。
ゼリーにケーキが乗り移っていたのか、ケーキの仲間がゼリーだったのか。
今となってはどちらか分からないシューは、悪夢のような展開にただただ眩暈を覚えるしかなかった。]
はよ、スプ。ほら、お前の望む顔で来てやったぞ。……お前にだけは言っとくけどさあ、コイツの真似やりにくいんだよ。ま、何とかするけどさ。
《共犯者に愚痴を吐きながらも不敵に笑う。体を乗っ取るのもなかなか楽しいものだと思えてはいるようだ。》
ついでに博愛主義狂信者(ティラミス)が消えたぜ?ラッキー。まー、皆そうするわな。俺だってそうしたし。
《楽しげに言うと、タルトの真似をする準備を始めた。》
目を開く。
一瞬、自分がどうしてここにいるのか分からなくなった。
昨日はしょくいんさんの部屋に向かおうとして──その後、どうしたのだったか。
若しかしたら、意識を失いでもしたのだろうか。それとも、自分の足で帰ってきたのか。なんにせよ、記憶がおぼつかない。
今日の夢に、あの人は出てこなかった。
代わりに、現れたのは黄色の頭の──。額を押さえる。深呼吸をしてからいつものように用意をして、扉を開いた。
[恐らく、ティラミスの遺体もゼリーの遺体も彼ら自身の部屋にあるのだろう。
漂う甘味の匂いから、ある程度察せられる以上、シューは確認をする事もなかった。
昨夜、ティラミスに自害してくれと具体的に命令したのは誰だったか。
それとも、ティラミスを手に掛ける人物が名乗り出ていたのか。
その場にいたはずなのに、その記憶はなくて。
例え間接的だったとしても、誰かを手に掛けるという行為に精神的な負担が掛かっていたのだとしても。
シューは昨夜の一部始終を覚えてない自分を呪った。]
[共同スペースに辿り着いたシューは、ひとまずボイスレコーダーに現時点で思いつく限りの事を述べた。]
「ティラミスさんを一番怪しんだのは…自分っス。
ティラミスさん、信じてあげられなくて…ごめんなさいっス。
皆さんは、今朝のゼリーさんの死体はケーキが乗り移っていたか、ゼリーさんがもう一人の【極上の甘味】だったか、どちらだと思うっスか…?
自分は、どちらかと言えば、前者だと考えているっス。
前者なら、ケーキの仲間は発言力のある、怪しまれない所にいる人。
後者なら、ゼリーさんが乗り移ると考えられる人が誰なのか。
それぞれ考えないといけないっスね…」
朝。マカロンは身なりを整えて、共有スペースへ赴いた。
「…おはようございます。」
弱々しく微笑んで、誰にともなく朝の挨拶をする。そのまま手近にあったソファに腰掛ければ、背もたれにボスっともたれかかる。
ひどく身体がだるかった。
訴えかけてくる腹の虫と、甘さを求めてやまない身体。最後の最後、悩みに悩んで決めた彼が、極上の甘味ではなかったと理解した事。全てが彼女の精神を着実に蝕んでいた。理性を持ってそれらを制している心は既にボロボロで、考えることすらも放棄したくなるほどだった。
「………限界、ですわね。」
ひとつ、溜息を吐いて独り言ちる。
そろそろ、決意を固めないといけなかった。*
「おはようございます」
誰に向けるでもない簡単な挨拶とともに、共有スペースの椅子に腰掛ける。
部屋に広がるのは咽びかえるような血の匂いではなく、ティラミスの芳醇な香りとゼリーの爽やかな香り。
「……わかっていた、というより予想はしていたという言葉が正しいかしら。
それでも、辛いものがあるわね」
昨日と同じような事が起きるなら、二人はおかしのいえからいなくなる。
これほどまでに単純で、受け入れ難い事実はあってほしくなかった。
ため息のような息を吐くと、呼吸を浅くする。
これが今の私に出来る、唯一の抵抗だからだ。
[眠りは浅かった。いつまでもドキドキしてしまって。
それでも、いつもより念入りに鏡の前で身だしなみをチェックした。
三つ編みとかにしてみたら……だめだめ。今は変なことをするべきではないわ]
……全部終わったら、おしゃれしたいわ。もっと。
[昨日のひと欠片では、空腹感はなくならない。1日経って、またお腹はすいている。
また、アレをしなければいけないのか、と、顔を顰めてから部屋を出た]
>>5 チョコレート
「…ふふ、そうですわね。
いい朝……とは言えませんわ…」
久しぶりに交える彼との挨拶は、いつものそれと違っていて。華やかな笑顔を向けることも出来ず、ソファの背にもたれかかった身体を少しだけ持ち上げることしかできなかった。
「身体が……少しばかり重たくて……
やっぱり、何日もご飯を食べないというのは、いけないことなのでしょうね…」
彼はきっと、もう既に食べているのだろう。
昨日のメモにもそう取れる文字が書いてあったから。
チョコレートは決断をしたのだ。生きるために。そして、皆のために。プリンの最期を引き受けてくれたのだ。だから、
「……でも、それも今朝で終わりますわ。
覚悟は……できましたから。」
最後の言葉はとても小さく、微かに震えている。それでもなんとか、へらりとした笑顔を彼に向けた。彼を心配させまいと。
彼女なりの、精一杯の強がりだった。
/*
ヤダーーーー食べたくないよおおおおおやだやだやだーーーーーー食べたくないよおおおおおおおうわーーーーーーーーーん(ロルを書きながら)
目が覚めると、そこはいつもと変わらない自分の部屋だった。ゆっくりと身を起こし、自身の起動を待つ。しばらく何もせずぼうっとしていると、拭い去れない空腹感が襲ってくる。
「……おなかすいた。」
共同スペースにいけば、みんないるだろう。そのあとで、ごはんを食べに行こう。そうしよう。
「昨日あれだけケーキの事を話したっスから…ケーキがその情報を逆手に取っていた場合、追いつける気がしないっスね…」
[ここまで来ると、ケーキが女性を乗っ取っているケースも視野に入れなければいけないだろう。勿論、初めから女性を乗っ取っていた可能性もあるが…。
昨日が、彼を捉える最初で最後のチャンスだったのではないだろうか。シューは内心歯噛みする。]
>>8 キャンディ
「…おはようっス。キャンディさん」
[今朝の状況を理解してしまえば、互いに明るく振舞うなど出来るはずもなく、手がかりもほぼない。絶望感が滲んでいるキャンディの声音は、暗い青色になっていた。
それでも、シューは見殺してきた仲間達の為にも、思考放棄をする訳にはいかなかった。]
「…一緒に頑張るっスよ。自分も夜には具体的な人を挙げれるようにするっス。
あ、あと昨日は実験のお手伝いありがとうっス。
クロワッサンっスけど、残念ながら結果は失敗だったっス…。
でも、新しい仮定を思いついたので、自分は今夜また試してみる事にするっス」
[シューとキャンディしか知り得ない記憶。
【極上の甘味】を追い詰める為には、何か互いにこれと言える何かを持っていなければいけないようにも感じた。
シューで言うケーキの愛称呼びの件もそうだが、このカードはもう切ってしまった。元々警戒してはいるだろうが、この件でケーキが尻尾を出す事はもうないのだろうな、とシューは感じ取っていた。]
>>11 シュークリーム
シュークリーム……
[苦しそうな顔をする彼女の肩にそっと触れた。彼女の心境は察するにあまりあるものだ]
……大丈夫よ。
そうそう、他人に成りすまし続けられるわけがないわ。
でも、そうね。そう考えると……もしかしたら、昨日ケーキはゼリーだったのかしら。
今なら、私たちが予想しづらいひとになりやすいと、思って移った可能性は、考えられるわね……。
でも、きっと、きっと大丈夫。
ケーキを探すというより、「そのひとらしくない」ところを、注意深く探せば……
昨日は間違えてしまったけれど、今日は昨日より情報もある、わ。
[本当に?と内心で自分自身に問うけれど。そう信じたかった]
例え、それが甘い香りをしていても、人は人だ。
もののように扱ったことに胃のあたりが重たくなった。鈍くならねばやっていられない。
何かを奪い、罪を重ね、鈍くなっていく。僕の人生は、いつだってそうだった。
>>14 キャンディ
「…ありがとうっス。
『そのひとらしくない』ところ…了解っス。探さなければいけないっスね」
[キャンディが心配してくれている事、思いついた事を伝えてくれた事に、シューは心強さを感じた。絶望するよりも、希望を持って取り組む方が建設的なのだから。]
>>15 キャンディ
「いやいや!だからこその実験っスよ…!
キャンディさんのお陰で分かった事だって沢山あるっス。謝る必要はないんスよ…。
ありがとうっス。【極上の甘味】探し以外にも、やる事は多いっスからね…!頑張るっスよ!」
[最後は自身への鼓舞も含めて、シューは自分に言い聞かせるようにキャンディに答えた。]
「ヤー、ヤー。
チョコレートに投票しちゃったの、僕なんだよねえ。ごめんごめん。
さすがにそろそろ…何も食べないの限界だなぁ…
ティラミス、か。お菓子の味云々は置いておいて、彼はちょっと食べてみたいよね。
極上の甘味ってヤツさ。まーまーストレス抱えてると思うんだよねえ?誰かのフリして何日も過ごすなんてそうできたことじゃあない。あと、できれば自分の1番好きなもの、食べたくない?
僕的にはケーキ→ゼリー→?って言うよりは、また違う別の誰かがやってるんじゃないかと。だってさ、毎日違う人になるより、1回成り代わったらしばらくそのままいた方がラクだろ。
すーごく!怪しまれる動きをしたなら話は違うけど、とりあえずそうじゃなさそうでさ。」
>>13 チョコレート
元は生きた人間で、つい先日まで言葉を交わし、同じ時を生き、同じ病と戦っていた彼らを、自分が生きる為だけに殺し、食べるという行為。それは、想像するだけでひどい吐き気を催すものだった。
……それでも、それでも。生きる為には、食べなくてはいけないのだ。
手を合わせ、命に感謝をして、頂く。
いつもと同じ事だ。いつもと同じ事なのだ。
「………ありがとうございます。
私、頂いてきますわ。……命を。」
彼がマカロンに向けた笑顔。
それは、いつもと変わらない笑顔で、少しだけ安堵する。それでもきっと、無理をして笑ってくれているのだろう。自身の胸に掴む、力の篭もった手を見てそう思った。
……優しい人だと、思った。
「……えぇ。他の方も、移動した方が良いかもしれません。お手伝いできれば良いのですけれど、私では力になれそうにありませんわ……ごめんなさい…」
自分を支えるだけで精一杯の彼女には手伝えることなど何も無い。ただ、その提案を肯定するしか出来ないことが、ひどく歯がゆかった。
/*
今日の朝のハイライト
ロル書きながらお茶漬け食べてたら、ロル書くのに夢中になってお茶漬けの汁をお米が全部吸って重くなっていたこと。めっちゃ料増えてやばかった。
頭の中で仮説を立て、それを組み立てて一つずつ考えていく。
そうしていると、朝時間は終わりへと近付いていた。
「……もうお暇しないと駄目な時間ね。
皆さん、また夜に」
「つまんねー挨拶も終わりだ。全く。」
救われないのはまだいい。
しかし、救えない事実は反吐が出るほど気に食わない。
皆のために、なんて言いながら結局はこのザマか。
「頑張れよ、お前ら。」
**
この吊られた感情何かに似てると思ったけどあれだ。
彼女の名前を間違えて元カノの名前で呼んでガチで怒られた時のあれだ。
「ああもう、昨日はキャンディを落とすのに遅くまで起きてたせいで眠くてしょうがないよ。」
くあ、と欠伸をする。
「いや、キミってすごいよ! あのタルト嬢の真似まで出来るなんてね!」
ケーキのポテンシャルに素直に僕は感心する。
ひょっとしておかしのいえに来る前は、俳優でもやっていのかな。……そう思うくらい完璧で、僕は嬉しくて部屋でにやにやとした。
「そうそう。僕もそろそろ動き始めようと思ってるよ。今日か明日に誰かの身体を奪いたいと考えているんだけど、キミはどう思う?」
も、もうっ!どうしてこのタイミングで来ないのよ!あのひとは!
心配するじゃない……
無事ならいいんだけど、私はあんまりゆっくり眠れなかったのに……おねぼうだったら許さないんだから
**あーーー寝坊を感じで表記しているーーー
自分のセリフにツッコミを入れるところだらけだな
めちゃ集中して見ると怪しいかもしれんこれ
あーーー見直ししなきゃなあ
/*
うぇぇ……食べたくない……食べたくないよぉ………辛いよぉ………なんだよ合法カニバリズムってぇ………うぅ………ううぅぅ……みんな幸せになってくれよぉ……不思議なパワーで生き返ってくれよぉ……うぅ……ううぅぅぅ……(´;ω;`)
「そっか、ティラミスは死んでくれたんだね。誰が殺してくれたんだろう? それとも皆に指を指されて、自分で死ぬことにしたのかな。
脅威たりえるかと思っていたけど、思っていたよりもあっけなかったね。」
あとでティラミスを食べに行こう、と僕はうきうきした気分で考えた。
「タルトの身体を奪ったのは正解だと思うよ。ワッフルは確かに皆から守られそうな女の子ではあるけれど、別に急いで殺す必要はない。」
「色々考えてみたけれど、俺が身体を奪う候補はシュークリーム、チョコレート、ワッフル、それからキャンディだよ。」
キャンディの身体を奪うとすれば、それは最後まで僕が生き残っていた時だ。
苦しんでいるところを目で十分楽しんでからじゃないとね。まあ、あの世で僕に身体を奪われたことを知るっていうのもなかなか絶望だと思うけれど。
「シュークリームはケーキを探し出すっていう強い目的で、躍起になって極上の甘味を探してる。彼女の考えはなかなか鋭いところをついてくるし、さっさと処分しちゃったほうがいいと思うんだ。
それにキャンディと仲が良いみたいだし、俺の目的としてもいいチョイスかなって。……まあ、彼女の真似を長く続けるのは無理があるだろうから、翌日さっさと別の人間の身体を奪うつもりだけど。」
そこまで話したあとに、ふと気づく。
「あ。……でも、シュークリームに関してはキミが乗っ取ってあげたほうが美味しいのかな? あーあ、あの世で死んだやつがどんな顔してるのか見られればいいのになぁ。」
「ちなみに、今挙げた候補は全部キャンディとかかわりがあるやつ。……って考えると、ムースもありだけれど。あいつには“おかしのいえ”の総意で死んでほしいんだよなあ。」
「そうだ。今朝のキャンディの様子はどうだった?
……昨日さ、俺の部屋に連れ込んで、いつどっちが殺されるかわからないから──って僕の大事なものを渡して、キスをしてあげたんだ。」
「彼女、りんごみたいに真っ赤になって可愛かったよ。いい夢を見せてあげられたかな。」
はは、寝坊してやんの。でも、ま、いいんじゃね?女は焦らして遊ぶのが楽しいからな。
《欠伸をするからかうものも、実際のところ朝時間にスプが来るより面白いモンが見れたのでナイスだと思った。》
そりゃどーも。スプに褒められんのが唯一の救いだぜ。
そうだなあ。俺は【今日はスプが憑依】にしてえって思ってるぜ。
理由は俺がコロコロ体変えてる派が多いからここらで撹乱すんのと、キャンディにやるべき事はやったろ?幸せと緊張感は長持ちしねえんだ。長引かせれば長引かせるほど鮮度が落ちる。今日は存分に恋人ごっこして甘やかして、一気に落とす。これが一番見頃だぜ。
スプを温存すんのも手だがな。しょーじき、タルトはおかしのいえの中で安牌な位置な気がすんだよな。あの中ではそこそこ真似しづらくて意見が安定してる。チョコレートもそれに当てはまっけどキャンディ用に残しといたから使いたきゃ使え。
目を覚ます。
1つ伸びをして僕の部屋を確認する。
クッキーの脳を包んだ上着
髪の毛を包んだハンカチ
パイの唾液を拭いたハンカチ
ケーキの指
全てを確認し安堵する。
それから、血にまみれた上着を顔に押し当て息を吸い込む。
「あぁ…いい香りだ」
うっとりとしながら、残っていたクッキーの脳を取り出し口にしていた。
ははは!どっちにしろウケんな!名前の呼び方だなんて初歩的なとこでミスる訳ねーだろ。善意が裏目に出んのは博愛主義狂信者(ティラミス)らしい終わり方でいいんじゃねーの。
《皮肉をたっぷり込めると、にんまりと笑う。今はケーキしかいないが、タルトの顔に似つかわしくない下品な笑い方をしているだろう。》
あー、あのおチビちゃん(ワッフル)か。真似しやすい方だから生き残ったら憑依してやるつもりでいんだわ。先にムズい方取っちまったけど、後々更にややこしい事にしそうなのは鉄仮面女(タルト)だ。難しい問題が更に難易度を増す前に、ってな。
……1つ言っとくとよお、俺は【シューになるつもりは更々ねぇ。】なりたきゃスプがなれよ。
こちらとら、やっと生まれつきの病が治ってテンアゲしてんだ。また見えない生活に逆戻りはゴメンだぜ。それに……
《そこで言葉を切り、ねっとりと含みを持たせた嘲笑と語調で切り出す。》
「あっはは! だよねぇ、やっぱり。俺もさ、今がキャンディにとって、一番救われている瞬間だと思うんだ。キミがいいっていうなら、今夜は俺の番にさせてもらうよ。」
──自然と笑みがこぼれる。
ああやっと、……やっと!
早くキャンディが悲しんでいるところが見たくてたまらない。
いつのまにか僕は、ここから出たいという願いよりも、大好きな女の子を苦しめたいという気持ちでいっぱいになっていた。
「まあ、今のところ俺は誰にも疑われていないから、後者の手も確かに無難だとは思うけど。疑われてない人間がいつまでも生きているのは、逆に変な話だからね。
俺の死体があがったら、その辺りを攻めるのもありかもな。」
スフレは、ワッフル を能力(襲う/憑依)の対象に選びました。
スフレは、シュークリーム を能力(襲う/憑依)の対象に選びました。
《寝取りは自分の琴線に触れないと思っていたが、気の合う奴に渡すのは悪くねえ。それで更にシューが絶望すんのが見れないのが残念でならないが……。勝つための布石って事にしてよしとしよう。
スプに聞かれれば、考えてるフリして見てた奴の事を思い出す。》
あー、姫さん(キャンディ)な。いつもよりめかしこんでそわそわしてたぜ。待ち人来ずっていうのに喜び勇んで部屋に戻ってたぜ。
……おかしのいえの奴らの予想は2択。
俺がゼリーから誰かの体に乗り移ったか、ゼリーと俺が共犯で俺はそのままの体に、ゼリーが他の体に行った、だ。
ここで明日、スプがいなくなればよお、どっちに転んでも絶望だな!
*私の王子様は体を乗っ取られていたのか、それとも最初から私のものではなかったの……?*
……ってなあ!
「ウケるなんて言ってやるなよ。ウィンターが名前の呼び方を間違えるくらい、自分のことを想っているって信じていたかったんだからさ、シュークリームは!」
そんな色恋沙汰に巻き込まれたティラミスは、本当にバカだ。僕はほんのちょっとだけ同情してやる。
それから、シュークリームになるつもりはないと言うウィンターに首肯した。
「オーケー。じゃあ、遠慮なくシュークリームは俺のリストに入れさせてもらうよ。身体を乗っ取ったとして、俺もずっとシュークリームでいるつもりではないけどね。目が見えないとか不便じゃん。あははっ」
**スフレたかみをさんだと思ってる(違かったらごめんなさい)から、絶対苦しんでるんだろうな……って思ってる
キャンディと別れたくないってたかみをさんは思ってそう……
私もだからたかみをさんを慰めてあげたい……これだけは凄い分かるって言ってよくない?地獄は分かち合うものだよ(錯乱)
応。任せた。乗っ取りの先輩としてはそうだな……。間の開け方、文書だと句読点だな。後は各々の呼び方とか一人称、言葉回しは徹底する事を勧めとくわ。ティラミス見て分かったろ?一人称と二人称は初歩の初歩。他はしんねーけど、ここではミスったら死ぬぜ。
無難なのも悪くねえけど、ここいらで憑依しとくのが手だと思うぜ。ズルズル先延ばしすんのは悪手でもあっからな。それと、スプの体が死んだら盛り上がるだろうなあ。今から楽しみでならねえよ。
「へえ。見たかったな、浮かれてるお嬢の顔。」
唇に薄く笑みを浮かべて、キャンディが落ち着かない様子で僕が来るのを待っているところを想像する。……本当に単純でちょろくて健気で可愛いね、キミは。
「一応ね、今日はあまり喋りすぎないようにしようと思うんだ。可能性はあればあるほど有利になるからね。
俺が最初からキャンディを傷つけるためにやったって思われるのもぞくぞくするけど、あまりやりすぎると僕らのつながりがバレちゃうからさ。」
キャンディはきっと、そのくらいしないと僕に気づくだろう。
───だから今日は曖昧に。懐中時計やキスについても、僕からキャンディに触れるのはやめておこうと思った。
楽しい遊びはほどよく衝動的に、ほどよく計画的に。それが大事なのだ。
「っはは、俺がそんなティラミスみたいなことすると思うのかい? いつも言ってるだろ、俺には才能があるって。
まあ見ててよ、明日は俺がキミを楽しませてあげるから。」
/**/ スフレは私の首をしめないでほしい。キャンディとチョコレートは多分こはるちゃんとちかちゃんだからある程度似せられるけど、シュークリームはまじで無理……あの、考察を似通わせられない。
はは、シューの事は好きだぜ?純粋で真っ直ぐで……ああいう女は扱いやすい。名前を呼び間違える事だけしか愛の表現をしんねーのがウブでいいのな。
そうしとけ、匂いだけで言い表さなきゃいけねーから、演技しにくい奴には違いねえのは明白だからよ。
ああ、でもチョコレートとかもいいんじゃね?前になりやすそうってスプ話してたし、遊ぶんだったらスフレの事は残念だったね……。とか散々慰めた後に、プリンの遺言で君を見てたけど、他の人を思い、心優しい君が好きだよとか言ってみろよ。きっと愉快なものが見れるぜ?まあ、これは遊びすぎな気もすっから流してくれや。
「ああ……見たいなぁ、それ。さきにシュークリームを始末したいところだけど、きっとそれが出来るのは俺が死ぬ明日だけだからなー。キミ、本当に他人を貶める天才だよ!」
**キャンディはスフレが死んでも、発狂はしないと思うんだよね。もうなんかそんな覚悟もできてるし、自分はちゃんと一人で生きなきゃとも思ってるし
それより今日スフレが乗っ取られたとして、私見破れるのかな………………
「困ったことばかりね。ここ何日か全く朝に起きられないわ。夜更かしはよくないってわかっているのに。
それにしても状況が読めないわ。
今日も誰かが、死んで、いるのなら。
わたしに出来ることはなにかあるのかしら。」
ポケットから齧りかけの指を取り出し、口にする。
口中に広がる強い甘みに安心感を得た。
「人というのは危ういバランスの上に立っているものね。如何に忌避していようとも一度均衡を失えばあっという間に奈落へと落ちて行くの。
わたしはそうはならないと心に誓っていたけれど。ままならないものだわ。」
**ていうかキャンディあれだよな、好きな人にいじめられるの好きだよなやっぱ
誘い受け的な感じするし……かまってちゃんだよなあ
最後まで可愛く健気にできるかなー
「そう。貴方やっぱりゼリーなのね。
私、昨夜は貴方が──実際は貴方の顔をしたケーキだったわけだけれど──怪しいと思っていたのに」
空中を泳ぐように漂う。
その手は生きたものには何にも触れることはできなくて、どこまでも空虚な感覚に気が狂いそうだ。
「病気を治して、ここから出て。
彼に会いに行かなくちゃいけないのに。
どうして他人なんかに邪魔をされなくちゃならないのかしら。
こんなに腹が立ったのは人生で二度目よ」
こうして他の者を眺めていると、言葉にしていない思考まで手に取るように分かる。
特に、自分の身体を使う不埒者が、へまをしないようにと慎重に行動しているのを見ると滑稽にも思えた。
口癖だけ形ばかりのコピーをして。
私はそんな言葉遣いしないわ。
他人の死が辛いですって?笑わせないで。
「私は私が生きられればそれでよかったのに。
随分と人格者に見られたものね」
苦々しく吐き捨てる。
何を思っても、どんな呪いの言葉を吐いても、生きている者の方が強い。
ムースは、ここまで読んだ。 ( B7 )
それもそうだな。恋は駆け引き……いや、この場合はごっこ遊びだが、念には念を入れていいだろ。
《あの年の女は無駄に聡い。勘づかれても厄介だと軽く促した。》
ははっ、悪ぃ悪ぃ。スプを侮ってる訳じゃねーんだ。ティラミスの末路が面白くてな……何度思い返しても笑えっからよ。愉快な話は何度もしてえだろ?
だろ?俺も見てえなって思ってた。まー、そこらは任せる。俺も俺で色々考えたりはすっからよ。
安心しろよ。スプに【任せてある。】
もー、体をコロコロ変えんのにも疲れてっからさ。明日は休ませてもら
「こんばんは、諸君。夜更かししたせいで今朝はまた惰眠を貪ってしまったよ。」
小さく欠伸をしながら、僕は共用スペースへと顔を出す。
朝が遅いのはいつものことだけれど、キャンディが鬼の首を取ったように指摘してくる未来が見えて、もう少し早寝すれば良かったかなと考える。
なぜ夜更かししたかは、語るまでもないだろう。
「……ティラミスとゼリーが。そうか、そうだったんだな」
今朝の分の録音を耳にして、ティラミスがおかしのいえの総意でそうなったこと。それから、ゼリーが死んだことを知った。
……ティラミスとトランプをする約束が果たされることはなくなったんだな。
「つまり、ゼリーが極上の甘味だったってことだね。」
[夜の交流時間を告げる目覚まし時計の音。
緩慢な動きで鐘を止めると、シューは支度を始める。
正直、今も思考はまとまっていない。
また間違えて仲間を死なせてしまったら、そう考えると疑いを掛ける事ですら慎重にならないといけないのだ。思考も鈍る。
しかし、だからと言って交流終了間際に伝える事も良くないとシューは学んだ。
あの時はティラミスがもっと多くの反論ができる時間を設けるべきだったのだ。
その後悔の念がシューの胸を苛む。
同じミスは、もうしてはいけない。そう心に決めて、シューは扉を開いた。]
「まあな。弁解の余地も与えられず死んだんだものね、ティラミスのやつは。まあ、俺も慢心はしないように気をつけるよ。
口調や振る舞いを真似るのはなんてことはないけど、シュークリームやチョコレートと、極上の甘味についての考え方が違うからなぁ。」
そこさえ気をつければ、きっと大丈夫。
「そうだ。今日は怪しい人間の候補にタルト嬢の名前を挙げておくつもりだよ。俺が明日死んだ時に、きっと俺の発言を聞き返されるだろうから。」
「こんばんは」
誰に向けるでもない簡単な挨拶とともに、共有スペースの椅子に腰掛ける。
そして、朝時間と部屋に戻ってから考えていた事を頭でまとめる。
朝から何も食べていない空腹に苛まれながらも、自分の意見を形にしていくのに余念がなかった。
時間もギリギリだったからよ。運が味方したのもあるな。
俺も気をつけるとするさ。
あー、それは俺も今、タルトの発言を聞き返してて思ったぜ。こいつの前日の発言から考察しねえといけねえな、だりー。
あ"?ああ、いざって時に対立させといてどちらかだけでも生き残らせる作戦か?ま、スプが憑依するタイミングだし妥当だわな。
[結局、朝はスフレに会わなかった。でも、部屋に戻って大きめの鏡で顔を見たら、重ね塗りしたリップは少し濃くて……逆によかったかもしれない、と思った。
交流時間の前に、もう一度シャワーを浴びて、髪をしっかりまとめて、そして、さくら色のリップを適量塗った。今度は大丈夫……重ね塗りはしない]
……夜は、いるわよね。
居なかったら、心配だもの。
ちゃんと、スフレよね。
無事、よね。
[だんだん不安になってくる。しかし、ここで怖がっていても仕方ない。早くこんなことを終わらせるために、いろいろ、考えなくては]
共有スペースはまだまばらだ。
ふらふらと空腹を抱えながらシュークリームに声をかける。
>>20 シュークリーム
「想像に過ぎないけどさあ?
例えば僕たちの知らないところで誰かさんの特徴を全員で話し合ってさ、ひとりが演じ続けるとしよう。それってリスク分散と言えば聞こえはいいけどすごく酷だよなあって。それにそのひとりがその日の"晩ご飯"に選ばれたら?
あとの2人はノープランから誰かに乗り移るんだよね。それはそれでリスクじゃないかと。持ち回りで乗り移っておけば不測の事態にも耐えられる…?みたいな。
まあ、そんなに大したことじゃないか。
誰かを当てる推理材料にもならないかもね。」
ぐうううー…………とお腹が鳴った。
「………………味見」
[共同スペースの扉の前で、深呼吸した。平常心、平常心。ムースもいるといいな]
……こんばんは。
[部屋を見回す。スフレだ!こほん、と咳払いをする]
>>スフレ
あら、朝は見かけなかったわね!
今日はあなたがおねぼうじゃないの?
……さぞかしゆっくりお眠りだったのね!のんびりさん!
[自分はどきどきしてちっとも眠れなかったのに。寝坊するほどぐっすり寝てるのは、やはりくやしい。つん、とそっぽを向いた]
「運も才能のうちだよ、ウィンター。俺たちで、楽しい楽しいお茶会をきっと成功させてみせよう。
俺はさ、キミが味方で良かったって心底思ってるんだ。ウィンターとスプリングは最高のコンビだ!」
ウィンターの愚痴に、僕は声を立てて笑う。
「あはは、まあお互い頑張ろうぜ。俺は結構昨日色々話しちゃったけど、キミは適度な発言だからいくらでも誤魔化しようはあるしね。」
「そうそう、念には念をと思ってね。それじゃあ今夜もよろしく頼むよ、相棒。」
[共同スペースのボイスレコーダーに、昼間に考えた考察を話しておく。]
「昨日段階で、ゼリーさんが【極上の甘味】だというのは間違いない情報っスね。
昨日のゼリーさんの発言は【極上の甘味】の発言として見ていくっス。
ゼリーさんの見解は>>119の通りっスけど、【極上の甘味】にしては無難な印象を抱くっスね。
ケーキがすり替わっていたにしても、ゼリーさん本人の意見だったとしても嘘はついてないと思ったっス。
ケーキがゼリーさんにすり替わったなら物静かなゼリーさんを選んでいるので、嘘をついている訳ではないっス。
そしてゼリーさんの性格からしても、無難な事をそのまま言っているように感じたっスね。
この事から、多分ケーキは疑われるのを避けて物静かな人を乗っ取った可能性が高いかなと考えてるっス。つまりゼリーさんっスね。
ただゼリーさんを乗っ取ったケーキが誰を次の標的に選んだのかは分からないっス…。
ケーキが別の人を乗っ取っていて、2人目のゼリーさんが乗っ取るなら…それでも物静かな人を狙うんスかね?そこまではちょっと分からないっスね…」
あ、そうだわ。私、ひとつ思ったのだけれど。
昨日、誰かが……シュークリームだったかしら?
ケーキが先に動いたことについて、言っていたわよね。
私、その考え方でいくと、【昨日の時点で、パイが極上の甘味、ということはなさそう】だと思うわ。今日はまだ分からないけれど。
だって、生きている人間も味見したがるようなひとよ?
もし極上の甘味なら、真っ先に自分を食べるために動くと思うの。
少なくとも……ケーキよりは先に動きそうだわ。
ゼリーについては……もう一回記録を聞いてみるわね。
……とはいえ、ケーキがどうしても、ケーキを食べたかった、とか、どうしても先に動きたい、とか、なら、わからない、から。
もう少しケーキのことも思い出さないと、とは思うわ。
── 今朝のお話 ──
重い足取りで"しょくいんさん"の部屋へと向かう。朝の交流時間もそろそろ終了する時間だ。それまでに、早く済ましてしまわなければなからなかった。
コンコンコン、と扉をノックをする。もちろん、返事はない。…当たり前だ。そこにはもう"人間"はいないのだから。
「………失礼します。」
扉を開けた瞬間、全身が甘い香りに包まれる。色々な甘味の混ざりあった匂い。むせ返るような、甘い甘いお菓子の匂い。
求めてやまなかった甘いもの。もう、我慢しなくても良いのだ。そう考えるだけで、理性が吹き飛びそうだった。
横たわるプリンの傍に立つ。身体のあちらこちらが欠けていて、酷い有様だった。あまりのグロさに吐き気を催しそうになるが、胃から出るものは何も無い。そして、そんな状態でもソレを美味しそうだと思ってしまう。
…それは、彼女の心が既に壊れてしまっているからだろうか。
部屋の片隅、並べられた刃物から一番小さな物を手に取った。
……どこを食べれば良いのだろうか。
なにぶん、人間だったものを食べるのは初めてだったから、勝手がよくわからない。そもそも、かなり日が経ってしまっているからこそ、肉の部分を食べることは少し憚られた。
「………プリン色。」
彼の髪の毛がそう見えた。綺麗な黄金色。てっぺんの辺りが少しだけ黒くなっていることも、まさにプリンを連想させる。
肉が食べられないのなら、それで良いんじゃないだろうか。爪ですらも甘味を感じることができるのなら、髪の毛だって。
そっと彼の頭を持ち上げて、後ろ髪を刃物でザクザクと切っていく。横になった時、あまり目立たないようにしようと。
ある程度切り取ると、またそっと彼の頭を元の位置に寝かせる。切り取りに使った刃物も元の場所に戻した。
「いただきます。」
手を合わせ、いつも以上に思いを込めて、感謝の言葉を口にする。
それから、左手に持った髪の束から一本抜き出して、舌の上に乗せた。
「…………おいしい」
感嘆のため息と共に、自然と呟きが零れ出す。いつもの食事とは違う。想像しなくても味がわかる。それが、どれ程幸せな事か。
もう一本、またもう一本と、口に運んでゆく。舌に乗せる度に、プリンの甘い味が口の中に広がって、心が満たされていく。
「………っ」
涙が止まらなかった。
それが、どの感情から溢れてくる涙なのか。悲しいものか、嬉しいものか。
「…ごちそうさまでした。」
手に取った食事を完食した後も、マカロンには何も分からなかった。**
「ケーキは亡くなった仲間を食べることを非難していたし、今日死んだゼリーがケーキだったって可能性はなんとなく低いと思うな。」
「昨日何人かは見たと思うけれど、ゼリーのやつ、ケーキやプリンにがっついていただろ。服の汚れを気にしてる素振りも見せずに。」
「だから、ゼリーはもう一人の極上の甘味じゃないかなって少し思ってる。じゃあ彼らが誰の身体を奪ったのかっていうのは、まだ分かんないや。
二人の性格や発言を思い返してくるよ。」
「ああ、あと。俺は周りとあまり交流をしない人間の中に極上の甘味がいそうだなとも思ってるよ。
あまり人と話さなかったゼリーがそれを証明しているし、そっちの方がボロを出さないように振る舞いやすいんじゃないかな。」
目を開く。そして重たい頭をもたげた。
夢の中であの人は、じっと僕を見つめていた。それが、どうしてか責めているように見えた。人を殺めて、あろう事かその死肉を口にした僕を。
これは夢であって、現実じゃない。
…………あの人は、きっと僕を責めたりしない。
どこまでも僕に優しい人だった。あの人は僕にとっては、──。
身支度を整えて、部屋を出る。
空腹が限界を達し、2階へと赴く。
プリンの遺体はもう腐っていてもおかしくない。
それならとティラミスの部屋へと入る。
2階も自室と似たような殺風景な部屋だ。
「ティラミス、どんな気持ちだったのかしら」
横たわる彼のそばに立ち、ぼんやりと亡骸を見つめる。
そうしていると、ふわりと漂う甘い香りに空腹が際立ってきて、反射的にお腹が鳴る。
「さようなら、ティラミス」
そして私は───、
/**/
実際には責めない……だろうけど、心の中でひっそりひきそう。
いや、……うーん、なんだかんだ許してくれそうな気はする。開き直ってたら頭おかしいって言われるだろうけど。
チョコレートの中では美化されたあの人。
楽しいお茶会、ねえ。いいじゃん、そういうの。俺らの名前とピッタリじゃねーか。
応、俺もそう思うぜ。こんなにも意見が合う奴がこの世にいるとは思わなかったからよ。
《悪ガキっぽい無邪気な笑みを浮かべないように笑いを堪えているが、話し方はどこか楽しそうだ。》
スプは話すキャラだからいーんじゃね?俺が憑依した先はあまり話さねえだけだよ。一応、コアタイム気にして話してっけどよ。
ふーん?ま、1人でも生きのこりゃあ勝ちだからよしとすっかねえ。
こっちこそよろしく頼むぜ、相棒。
一日に一度は食事を取らねばならない。
しょくいんさんの部屋に向かう。そう、他の人も移動しようとしていたことを思い出す。
ケーキ、ティラミス、ゼリー。まだしょくいんさんの部屋にいない人が居たのなら、僕は彼らを運んだだろう。
そうするのが、一番だと思ったから。
そして、僕はプリンの前に再び立った。
首筋に噛み付けば、血が溢れる。
体内にあったからか、まだ固まってはいない血を飲み干し、薄い唇についた血も舌で舐めとった。
「美味しい」
淡々とした響きで、思わず感想を呟くほど美味しい。
甘い物が好きな自分には堪らない味に頬を紅潮させる。
昨日は、私も、ティラミスがシュークリームを相性で呼んでいたのが引っかかってしまったわ。
それに、なにか考えている時の表情がそれまでと違って見えて。
……ティラミスには、悪いことをしたと、思うわ。
[だからこそ今日は、今日こそは間違えたくない]
「…そう、ゼリーとティラミスが。」
遅れてやってきたドーナツが零す。
「ゼリーに関してはあれね。あれだけ貪欲に食を求めていたんですもの、極上の甘味であっても得心が行くわ。寧ろそうじゃなかったのならわたしたちもいずれああなっていたかと思うと怖気がするわね。ああ、でも否定はしないわ。既にわたしたちは彼と同じ。そうよね。」
「ティラミスを誰がどうしたかはさておいて、わたしたちが間違った選択をしたのは間違いないわ。
神職としてみんなに安寧を与えきれなかったのはきっと無念に思ってるでしょうね。彼はみんなを愛してくれていたわ。
よく言ってたわね。『愛しちゃうぞ、コノヤロウ』だったかしら。」
こんな時でも表情を崩さないドーナツだが、沈痛な雰囲気は見て取れるようだった。
しょくいんさんの部屋は、今や甘やかな匂いで溢れかえっていた。
目を瞑れば、ケーキ屋のようかもしれない。実際は、薄暗い部屋に、あちこちが欠損した死体が数体あるのだけれど。
僕はプリンの腕をそばにあった鋸で切り取る。誰かが使ったのだろう、それはすでに血で汚れていた。人の皮膚を割く感触。それらはやはり耐え難く、頭では決めたつもりでもやはり屠殺のように割り切れはしないのだ。
「……いただきます」
静かにつぶやいて、口に入れる。──違う。あの時、殺したばかりのプリンを頬張った時と比べて、彼の味は少しだけ劣化していた。
こんな状況でも、遺体は劣化していく。当たり前だというのに、そんな都合の悪い現実感に笑いが漏れた。
それでも、できることなら彼を食べ切りたかった。
部屋で1人考え事をしていた。タバコを吸っていた彼を真似みる。僕にタバコは吸えない。
口に持っていくのは別のもの。
昨日拝借した彼の指をタバコに見立ててみる。
「…。ふぅ。」
煙は出ないが息を吐いてみた。
吐いたものには色々と含まれていそうで。
しかし僕にはないものがあるのだろう。
ソレを再び包む。
僕は昨日とは違う上着を取り出しそれを着た。
真新しいハンカチも準備し、部屋を出ようとして立ち止まる。
忘れるところだった。
テープに[くれーぷ]と書き上着に貼り付け僕は共有スペースへ足を運んだ。
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