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独裁者 シトラス は ストーカー コレット に投票した。
ストーカー コレット は 格闘家 ナルバディン に投票した。
男の娘 ナツキ は ストーカー コレット に投票した。
格闘家 ナルバディン は ストーカー コレット に投票した。
生まれたばかり ライト は ストーカー コレット に投票した。
ストーカー コレット に 4人が投票した。
格闘家 ナルバディン に 1人が投票した。
ストーカー コレット は村人達の手により処刑された。
生まれたばかり ライト は、男の娘 ナツキ を守っている。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
独裁者 シトラス は、格闘家 ナルバディン の血を吸いました。
格闘家 ナルバディン は、血を吸われ、血人 になりました。
男の娘 ナツキ は、生まれたばかり ライト の血を吸いました。
生まれたばかり ライト は、血を吸われ、血人 になりました。
つむじ風が舞い、村人達は凱歌を挙げた。
しかし、彼らは真の勝利者に気付いていなかった……。
名前 | ID | 勝敗 | 生死 | 役職 | 希望 |
---|---|---|---|---|---|
晴れ姿の ラビット | nyancats | 敗北 | 2d襲撃 | 村人 | 村人 |
妹 みくる | kuriharappa | 敗北 | 5d処刑 | 村人 | 狩人 |
独裁者 シトラス | chinon | 勝利 | 生存 | 吸血鬼(村人) | おまかせ |
眠り姫 サヤカ | loopxxx | 勝利 | 7d呪殺 | 小悪魔 | 小悪魔 |
明朗快活 コテツ | Kurinoko | 敗北 | 4d処刑 | 霊能者 | 狩人 |
彫り師 テンカ | masyji5 | 敗北 | 3d後追 | 村人 因縁★奏者 リッカルド |
おまかせ |
野球部のエース マサト | ChikaChika | 敗北 | 4d襲撃 | 村人 | おまかせ |
ストーカー コレット | MK | 敗北 | 9d処刑 | 人狼 | おまかせ |
男の娘 ナツキ | haru8283 | 勝利 | 生存 | 吸血鬼(血人) | おまかせ |
書道家 キヌ | monu_jnr | 敗北 | 6d処刑 | 村人 | おまかせ |
歌姫 シグレ | もっちゃこ | 敗北 | 8d処刑 | 人狼 | ランダム |
格闘家 ナルバディン | henri | 敗北 | 生存 | 血人(共鳴者) | おまかせ |
ボーカル スナノ | gucchihl_n | 敗北 | 3d処刑 | 狂人 | おまかせ |
モデル ミモザ | ゆきちだいふく | 敗北 | 7d処刑 | 人狼 | おまかせ |
生まれたばかり ライト | karage | 敗北 | 生存 | 血人(狩人) | おまかせ |
奏者 リッカルド | miyako-987 | 敗北 | 3d襲撃 | 共鳴者 因縁★彫り師 テンカ |
人狼 |
大往生 ウェンディ | nyancat | 敗北 | 6d襲撃 | 村人 | 人狼 |
歌人 スズハ | michelle_hiyo | 敗北 | 8d襲撃 | 占い師 | おまかせ |
見物人一覧 | |||||
青年 | Nagik1 | -- | 9d失踪 | -- | -- |
クェイク | nagik2 | -- | 9d失踪 | -- | -- |
░▓▒ ▓█ | miochan | -- | 9d失踪 | -- | -- |
マコト | Chikamas | -- | 9d失踪 | -- | -- |
奏者 マリア | miyako-789 | -- | 9d失踪 | -- | -- |
ストーカー ライアン | xxMikaxx | -- | 9d失踪 | -- | -- |
アースライト トルニー | karage2 | -- | 9d失踪 | -- | -- |
教師 クロエ | loop_m | -- | 9d失踪 | -- | -- |
✖✖✖ 那月 | skoharu | -- | 9d失踪 | -- | -- |
デザイナー シーナ | 0314 | -- | 9d失踪 | -- | -- |
ナツキチャン→コレットがやはり正解だったなんて。
いや、ナツキチャン吸血鬼ならナルバディン嫌いだろうから血は吸われないだろうとは思ってた。
あ、ちゃうわ。シトラスも吸血鬼やん。これはね、完全にキヌサン誤認したやつ。ううー!!血人混じりの共有者なんてもうにどとやらねーぞーーーー!!!!!
なきたいまじですみませんごめんなさいすみませんでしたおい誰だナツキさんは吸血鬼ないとか言ってたの、おい、おい、私や……嗚呼……ごめんなさい………………*
**中の人は
テンカ→たしこちゃん
マサト→ちかちゃん
コレット→みかさん
ナルバディン→杏里さん
ライト→からあげちゃん
スズハ→みしぇちゃん
は分かりました!
今回本当に分からなくて……当てずっぽうでした😇
決め打ちしたところが違うの恥ずかしいからスルーして頂けると幸いです……
**杏里さん本当にお疲れ様です!
2日目から杏里さんと相方だと気づいていたので、お世話になるの2度目だ……と思っていました笑
3日目で死ぬへっぽこ相方でごめんなさい😭
>>-37 みしぇさん
ヨシヨシ(。´・ω・)ノ゙
墓下だと内訳ある程度わかるけど、地上だとナツキ村人に見えると思う……私もナツキは味方だと信じてた😇
/*
ミモザさんも狼だし😭
私にいえることはテンカさんが村人でよかったことと、マサトくんがPSYCHOじゃなくてよかったということ。
*/
>>−43 杏里さん
杏里さんに透けてるだろうなって思いました笑
ちなみにどこで分かりましたか……?
私はキャラの雰囲気で分かりました!
**アンカーミス😭失礼しました……
血人強いし、因縁擦り付けられるしでもう頭パーンでした……😇
たしこちゃんも道連れでごめんなさい……!
**
リッカルドやはり京ちゃんだったのか。
今回ぜったい他人を罵倒しまくるって決めてたから付き合ってくれてありがとう……
>>−73 ゆきちちゃん
透けてましたか……!嬉しい!
いや、こちらこそ共有だし狼とバチバチする!と決めていたので、御付き合い頂きありがとうございました!✨
>>−74 るーぷさん
顔が良いですよね……分かります
顔で選ばれたのであれば良かったです……共鳴であると透けたのかとヒヤヒヤしてました😇
おつかれっした!!
いやぁ個人的繁忙期で顔出せなかったのが不甲斐ない!!テンカの名前は気に入ってます!たしたしでした!!
シトラスやってました。ろあですー!
全然顔出せない上に考察もあまり出来ずRPすらまともに出来なくてごめんなさい、、、
とっても楽しかったです!
/*
凪さんの地雷踏みぬいてなくてよかった…!!
くるみの子だから、くるみの雰囲気に寄せようと頑張った……。これが限界……。
あと、凪さんが二回もくるみっぽい子やらないだろっていうので透けそうだなーと思ってたけど、意外と誤認されててよかった。
村人引いたことは一生許さない。
*/
>>+71 京ちゃん
わーい!
リッカルド京ちゃんって思ってたから、優しくしてくれる度にすごくうれしかった……こちらこそありがとう。
ログ見てきた!やっほい!!
ぜっっっっったいみんな闇塗れの設定持ってくるって予想して光5000%くらいの気持ちでコテツ連れてきた**
ほっ
お疲れ様です!
すいません金曜熱出してまともに村来れなかった…
下がったと思ったら上がったしなんなん💢
えー、少々エンディングについてはお待ちください!
RP村で狐勝ちって初では?
血人強い……。でも、小悪魔楽しかった…。
ほんと、狩人騙ろうか迷って寝落ちしたのはあれだった。
/*
エンディングお待ちしてますけど、狐勝ちってどうなるんってのと、コイツの現在の陣営的にどうなるんって気持ち。
小悪魔→ハム→血人って、三連続第3陣営引いた。
もういやだ……。
エンディングうっかり出ちゃったですがどうにか軌道修正します……。
青年 が見物しにやってきました。
青年は、見物人 を希望しました。
──厳粛な雰囲気の中、1人、真っ白な衣装に包まれた青年が、歩み出る。協会の真ん中にある、真っ赤な絨毯を通り、色鮮やかなステンドグラスの装飾へと、歩を進める。
両橋には、礼装を着用した男女が見守り、拍手の音、シャッター音が祝福していた。
しかし、青年には自らの心臓の音しか届いておらず、表情は強張っていた。
神父の前でしばし待つと、自分の通ってきた道に、同じく純白に包まれた女性が現れた。モーニングコートを着こなす初老の男性にエスコートされ、留袖を着た初老の女性がベールを下ろす。
身を正し、こちらへと進む彼女と目が合った。
ベール越しでもわかる、珍しいヴァイオレットの瞳。吸い込まれそうな瞳が、青年は大好きだった。はにかむと出来るえくぼ。カールがかった髪。あいくるしい彼女と、しあわせになれる。嗚呼、幸せ者だと彼は思った。
互いに緊張していたが、目が合うと可笑しく、少しだけ笑みがこぼれる。これからの未来を想像し、幸せを噛み締めているようだった。
彼女の手を引く男性と一礼をする。眼鏡の奥に見える瞳は、涙で滲んでいた。
そして彼女の腕をとり、前に進む。神父の前で、粛々と、これからの出来事に想いを馳せる。「誓いますか」には「誓います」と答えたが、正直何も聞いてはいない。未来に思考を飛ばしていたのだ。隣の彼女も、鈴の転がすような声で誓うと答えていた。
愛の交換。綺麗な細い指にリングを。
お互い交わしたあと、愛の証明。式におけるメインはこれだと言わんばかりの、周りの視線が刺さる。
ベールを上げ、彼女の瞳を見つめる。相変わらず吸い込まれそうな程美しく、呑み込まれそうな程輝いていた。
─その時、ラビットは思ったんだ。“世界一の幸せ者”だって。だから、俺は知ってしまった。俺が、彼女の世界でしか生きていない事を。俺の存在は、彼女に創られたものだったって。知った。知ってしまった。
だから、ね、ラビット。
クェイク が見物しにやってきました。
クェイクは、見物人 を希望しました。
「…………ヒドイのは、キミじゃないかラビット。俺のこと好きなんて。最初から、世界一の幸せ者になる為に仕組んでいたんだろう?
この幸せも仮初めで、自分が想像したって言うんだろ?酷いじゃないか。俺のこの気持ちが、嘘なんだろう?夢なんだろう?俺の存在自体も、君が、ラビットが、“生贄”だったからいけないんだろう?」
「でも安心して、ラビット。俺はね、そんなことじゃ怒らないよ。だってずっと一緒にいられるんだよ?俺はこれから、ずっと、ずっとずっと君にされた事をしてあげる。俺の幸せのために、ラビットは動くんだ。君のする事は、全部俺がさせたいこと。君の意思なんて何1つない。俺が幸せになる為に、ラビットは側にいて。」
白く、どこまでも白い世界に色が付き始めます。徐々に歪に、暗い赤、紫、灰色が渦巻くような空間に変わってしまいました。
そして、あなたたちは神様の声が聞こえないことに気づきます。どんなに呼びかけても、声が聞こえない。
繋がりを感じていた気がするのに、個性を取り戻すどころか、知らない何かまで入り込んで来たような感覚に襲われます。
クスクス、クスクス。
誰かの笑い声。その声は、少し前に聞いたことある、あの悪魔の声でした。
ははは、傑作だね、傑作だね。
神様。こんなもんか。ははっ、生贄、こんなもんか。
僕の勝ち。ボク、勝った、勝ったよ。
でもいらない。魂いらない。
ぼく怒った、怒ってたんだ
だからね、魂いらない。いらないよ。
でもね、面白い、面白いね。
人間、疑うの面白い、面白い
ずっと、ボクを楽しませてよ
ははは、ハハッ
しあわせ?ねぇしあわせ?
しあわせだよね。だって、ここでずっと、生贄一緒。生贄ずっと一緒。
神様に食べられなくて済んだね。嬉しいね、嬉しいね。
生贄ならなくていいんだ。しあわせしあわせ。
晴れてボクのオモチャだ。しあわせだね、しあわせだよね?
はは、ははっ
ボク優しい。とても優しい。神様とちがう。
ずっと一緒、みんな一緒。
暗い赤、紫、灰色が渦巻くような空間。歪な空間に、17人は集まっていることでしょう。
悪魔の、シャイターンの声が響きます。同時に貴方達は知るでしょう。この悪魔の手のひらで踊らされていたことに。
悪魔に力を貰った人たちは気付くでしょう。
悪魔の甘いささやきが嘘だった事を。
そして、自我を保っていられるのは僅かだという事を。
あははっ、なーんだ!みんなで一緒にいられるなら良かった!そうだね、そうだよねっ!それが当たり前で正しいことなんだから!
過去も未来も幸福も不幸も希望も絶望も!みんなで分け合ってまぜあえば、幸せだもんねっ!
だからさ!みんな、幸せだったころについて話そうよ!あたしたちがもっと一つになるためにさ!
そうしないと、カミサマのところにいけないもんねっ!
「……ごめんなさい、神様、歪みは取りきれなかったみたいだ。
神様…狼はいなくなったけど…
…神様?かみさま!?」
>>#1>>#2
「アンタ、誰だよ?
神様は?神様はどこに行ったの?
みんな戻ってる。修復は済んだってことさ。じゃあ神様は?
神様はどこへ行ったんだ?」
神様、神様。
神様ちがう、ボクの世界。
シャイターン、シャイターンだよ。
みんなの魂、ぼくの物。
新しい神様。みんなの神様。
デルタ、お疲れ様。ありがとう。
/*
抱きしめる腕の感覚が無くなるころ、聞き覚えのある耳障りな声が聞こえた。
呆然としたままゆっくりと身体を離す。
*/
……
「なんで神様の声が聞こえないの?歪みを取り除いたら、神様の生贄になるんだろう?
歪み、歪みは残ってるけど、善良なボクを傷つける歪みはいなくなった。修復も済んでる。なんで神様は…」
神様と同じように、何もない空間から声がします。
神様と異なる声が、聞き覚えのあるイヤな声がします。
>>#4
「アンタ、神様じゃない、ボクの知ってる神様じゃないよ。
ボクは知ってる、アンタの声を。
アンタは追い出されたはずだよ、神様に。神様はアンタを追い出したって言ってた。
神様の生贄にならないといけないのに。
だから、歪みを取り除いたのに。
ちゃんと生贄にならなきゃしあわせになれないのに。
しあわせじゃない、ここにただ居ることなんて、アンタが優しいなんて、あるはずない」
–––––チカチカチカチカチカチカ
身体中の電球は激しく点滅します。光度も、点滅頻度も今までのどんなときよりもっとも高く。
[自らの手で終わりを選択した瞬間、ふわりと何かに包まれた
冷たい金属が頬に触れる
視線をズラすと見慣れたピアスが目に入る]
…ベータ…?
[どこからともなく現れたベータに抱き締められたと気付くと、そっと背中に手を回してくしゃりと顔を歪めながら笑った]
ごめんなさい
負けちゃったわ
終わっ……たのに、なんだ、これ
あの、お化けの声……?
楽しませるとか、オモチャとか、どういう……ことだ?
[きょろきょろしている]
░▓▒ ▓█ が見物しにやってきました。
░▓▒ ▓█は、見物人 を希望しました。
砂時計の砂が落ちきる。
すると、皆の姿が元通りになったようだ。
辺りを見渡すと、各々呆然としていたり、再会している者が目に入る。
自分も呆然としていると、あの白い生き物の声が耳に入り、首を傾げるが、今はそんな事より、相棒だった彼───マチャの目の前に立っている事が気掛かりだった。
自分の姿は本当に見えているだろうか?と曖昧な笑顔を浮かべながら、彼の顔を軽く覗き込み、手を振る。
「……えーと、マチャ
私の姿は見えてるかい……?」
『最後まで頑張ったね、みくる。偉かったよ』
░▓▒▓█は笑った。とても見慣れた明るい笑顔で、みくるの理想の姉の姿で、それは労いの言葉をかけた。
**最終日に側にいたので、こうなるのかな、と……!
マチャに気に取られて言葉の意味を深く考えてない感じでいきます
最後は決めたので、誰に何を言われても、何が何でも不幸せになります
御安心を
ぬいぐるみは力なく地面に横たわり、腹部には包丁が突き立てられていた。喰い込んだ刃先からは白い綿が飛び出ており、本来は白かったはずの長い髪や、肌は、点々と茶色いなにかで汚れている。
赤や紫、灰色が渦巻く歪な空間のなか、そのぬいぐるみの周りに帯のように黒い液体が流れ出た。
ゆっくりと、ゆっくりと。それは生き物のように、一定の粘度をもって進み、広がっていく。
生を受けていないはずのぬいぐるみが、まるでたった今命を奪われた死体のように見えた。鳥の羽があしらわれたような袖は奇妙に折れ曲がり、黒いドレスから覗く足はおかしな方を向いている。それが、妙に生々しい。
『偉かったよ、みくる。さすがはワタシの妹だね』
ぬいぐるみの目だけが、ただ真っ直ぐ、みくるを見ていた。
何を訴えるでもない。ただただ、そのつつじ色をした無機質な瞳のパーツは、みくるを見つめていた。
どうしよう。ナルバディン、元の世界に未練はない。確かに幸せだったけどそれが自分を保つために必要かというとそうでもない。もう一人の自分であるジーノと話をすることは楽しいし、ジーノがいないのはつまらないとは思っている。
ナルバディン、元々あまり他人にほぼ興味がないんだよなぁ。刹那的な快楽主義者だから。
興味を持つきっかけを永遠に失って、徐々に壊れていくだろうジーノを「何で?俺は楽しいヨ?」って言う、本人はそうでもないけど客観的に見てめっちゃ不幸、みたいなのしか今のところ考えられていない…みやこちゃんどうしよう?一応ジーノは視認する!
「う、あ、ああ」
噎せるような血の臭いがみくるの鼻孔をついた。塗りかわる。塗りかわっていく。玉の鎖がばらばらに切れたように、今までの思い出が飛び散っていく。いくつもの幸福な情景が頭の中に現れては、そこに黒く濁った何かを混ぜ合わされ、新しい記憶を植え付けられる。これこそが本当の記憶だと、訴えかけてくる。
みくるは咄嗟に口元を塞ごうとして、その寸前にぴたりと動きをとめた。
手のひらが汚れていたからだ。みくるはその手をじっと見つめて、やがてそれがぬいぐるみに付着したものと同じ血だと気付いた。両手にべっとりとついた血は既に乾いて、土のように白い皮膚にこびりついている。
瞼が出っ張って、いまにもころりと飛び出しそうなほど、まるい目が大きく見開かれる。直後、腹から込み上げてきた胃液は鼻にまでまわった。
「あ」
>>32 ジーノ
見えてるヨ。何か久しぶりだネ。
…俺、間違ってたみたいヨ。ジーノにいいおミヤゲ持って会いたかったヨ。ザンネンだよネ。
しばらく見えない間、音楽でも浮かんだ?
俺はมวยไทยやってたことも忘れそうだヨ。
>>43 マチャ
「ああ、なら良かった……うん、久しぶりだね
いや、それがマチャや皆の事が気になってしまって、ほぼ考えていなかったよ……はは、音楽家として失格だね
……その、君は私と話したいと言ってくれたのに、早々に消えてごめん
……マチャの声はずっと届いていたよ
君がおはようと言ってくれる事が、私の心の支えだった
本当に、お疲れ様
どんな結末であれ、またこうしてマチャに会えた事が嬉しいよ」
と穏やかに微笑んだ後、言いづらそうに言葉を詰まらせながら話す。
「…………その、マチャがまだ私に愛想を尽かしていなければ、話したい事があるのだけど……いいかな?」
とマチャの様子を伺う。
ぬいぐるみのすぐそばで、みくるは音もなく崩れ落ちる。そして、体中の力が胸もとに集まったかように、背を激しく波打たせた。血の気がすっかり引いた顔を俯かせ、その場に手をついて胃のなかのものを吐き出す。
しかし、みくるに吐くべきものなど一切なかった。みくるの喉からは、乾ききったようにえずく音と、胃液か空気くらいしか出てこない。
ぬいぐるみの──“ロサ”の瞳には、苦しげに喘ぐみくるの姿が映りこみ続けていた。
[みくるは、どこだろう──彼女がどうしてるのか心配で、あたりをうろうろする。両手で口を抑えているみくるを見つけて、声をかけようとした瞬間に、ひどく懐かしい声に呼び止められた]
マコト が見物しにやってきました。
マコトは、見物人 を希望しました。
>>47 マコト
えっ
あっ
マコ!?
[振り返ってみれば。こちらに来てから顔が見たくて仕方なかった家族が……弟が、立っていた。どうして?俺の作った幻だったハズじゃ……そう思ったが、目の前に弟がいることが全てでそれでいいじゃないかという気持ちが疑問を押しのけた]
マコ……!会いたかった!
[弟に駆け寄って泣きそうな笑みを向ける。しかし弟は──]
マコトは笑いもせず、無表情でマサトを見上げていた。
「マサトくん、ボク見てたよ。マサトくんの中から、マサトくんのことずっと。マサトくん……甲子園優勝したのが、『世界一幸せ』だったんだね」
それから、嘲るようにフッと顔を歪めて笑う。
「いつも家族大好きとか言ってた割に、ボクらのことは二の次だったんだよね。薄情な兄さんだな」
[弟の見た事のない顔に怯む]
ち、ちが……いや、違わない、けど。
でも、俺は……!ホントに、マコや、父さん母さんのこと大切だし……ずっと、会いたくて
今だって、マコに会えてすごく、嬉しいよ
[気持ちが伝わってほしいと願いながら、マコトに訴えかけた]
[マコトの歪んだ笑みは崩れることがない]
「へえ、そう。そういえば、『神様』に、甲子園優勝したときの、ボクらの顔を見たいとかお願いしてたっけ。じゃあ、教えてあげる」
「母さんは、もう洗濯も弁当作りも差し入れもしなくていいってほっとしてた。『やっとつらい仕事が終わった』って。母さんが身を削って兄さんの世話をしてたのわかってる?父さんは、これで『野球選手の息子』ができるって言ってたかな。マサトくんが、とかは関係ないんだよ、あの人は。自分のためにマサトくんを鍛えてたのさ。ボク?ボクは……」
「マサトくんなんか、さっさと負けてくれればよかったのにって思ってた。だから、ちっとも嬉しくなんてなかったよ」
ジーノ、ショーガネーヨ。ジーノが消えたのはジーノのせいじゃネーヨ。
俺は特に話題もネーヨ。話したいことは全部今日まで話してきたヨ。
だから俺はジーノの話をずーっと聞いててもヘーキよ。
ただ、もうジーノだけに話したり聞いたりできないみたいネ。
…でも何だか、こっちに来てから初めてノドが渇いてるヨ…
ナツキは空間中を見回しました。
自分の世界にはまだ帰れていないけれど––––、でも、みんな大切な人と再会しているようでした。
だから、先輩もきっと、きっとすぐに現れます。
"今日"は、はじめての先輩とのデートの日でした。家族に協力してもらって、はじめて外を女の子の格好で、男の子の格好をした先輩と歩く、特別な日。
「先輩、まだ、かな?」
ぽつり、と呟いて、ナツキは顔にかかった髪を払いました。期待に満ちた表情は、少し、不安で陰っていました。
待てども、先輩に名前を呼ばれることはありません。
ナツキは頑張りました。みんな大切な人に会えたということは、ほかの魂の欠片たちも、どうやら救われたようです。
––––では、どうして先輩は、ナツキの前に現れないのでしょう。
ほかの人、何もしてない人は救われたのに、ナツキだけ、どうして。
ぬいぐるみはもうそこにありませんでした。
みくるにだけみえるまぼろし。血の一滴も、もうどこにも残っていません。手にこびりついていた痕跡すらも。あるのは、歪な空間。先を見ても、その先も、ずっとずっと先も、全部同じ。全部全部全部全部。どこをみても、何もありません。
待って待って待ち続けて、それでもナツキは一人でした。
瞳は次第に焦燥そして絶望へと色を変えました。
「なん、で……?
だっ、て、ボク、頑張った、で、しょ、う?どう、して?」
あたりをもう一度、見回します。
みんな、誰かと笑いあっています。その空間には、幸せが満ちています。––––ナツキには、そう、見えました。
>>みくる
「……ねえ」
ナツキは、笑顔の彼女に静かに声をかけます。
思い出の話をしましょう。
幸福だったはずの人生を思い返すと、やはり一番に蘇るのはあの鼻孔を擽るにおいでした。
瞼をおろすと浮かんでくるのは腐乱した男女の死骸。はげしい天日に照り付けられて、皮膚のところどころが変色し、溶けだして、紫がかった肉が見えます。どこからやってきたのか、蛆が湧いて、たまらなく臭い。
でも、包丁で刺した時のあの鋭い叫び声と、それから、あの鮮やかな血のにおいに比べればマシだと思いました。
あの母親がぬいぐるみを使って姉をよそおってくることに比べればマシだと思いました。
ぬいぐるみを姉だと思って大事にしなければならないことに比べればマシだと思いました。
何も喋らなくなった──それこそ人形みたいになってしまった母親のかわりに、肌を這うあの地獄の夜を繰り返し味わうはめになることに比べれば、こんな腐臭くらい、なんでもありませんでした。
感情任せに二人の喉を刃先で突いて、腹を切り裂いて、腸を引きずりだしました。
馬乗りになって、捻じり込むように体重をかけて、チーズに突き立てた果物ナイフのように奥深くめり込む包丁を、何度も引き抜いては、突き刺しました。
あんな『ぬいぐるみ』がいたから──。
最後にみくるは、黒いドレスを着た人形に包丁を振り下ろしました。血が霧のような飛沫になって、壁に、床に、みくる自身に跳ね返ってきました。
違う。そうです。みくるは家族がいなくなって清々して、そんなことは自分がおかしいのではないかと思い、姉は父と母が出会った時のことを教えてくれた。でも、それは全部幻でした。一致団結したみくるは、姉が帰ってきてくれて、殺していません。家族で記憶していたのは全部刺した、みくるは大好きです。
「あああ、痛い、痛い痛い、いたい痛いいたいいたい」
ぐしゃぐしゃと頭を掻きむしり、みくるは頭痛を訴える。
その時、誰かの声が聞こえました。みくるはぴたりと、手の動きを止める。
>>ナツキ
「……し、あわ、せ……?」
>>53 マコト
[あまりの衝撃で胸が詰まる。息がうまく吸えない]
は、はは。そんなの、ウソ、だよな──だ、だって。
みんな、俺が甲子園出場を決めた時……すごく喜んでくれたじゃないか?
そりゃ……母さんには苦労かけたのは、わかってるけど、でも……
>>64 マサト
「嘘なんかじゃないよ。相変わらず、ボクの兄さんは自分の都合のいいように脳内処理するのが得意だなあ。ある意味羨ましいよ」
「ああ……甲子園出場が決まった時は、そりゃあ嬉しかったよ。マサトくんは優秀な選手だし、甲子園に出たらまず野球選手になれるだろ。家から野球選手が出ることは、名誉だものね」
「でも、それだけ」
「ねえ、分かってるって、ホントはわかってないくせに。母さんがマサトくんのいないところで、どんな顔してたか知らないでしょ。イライラしてお皿割ってストレス発散してたのも知らないでしょ。ボクに構ってる暇なんてないから、ボクが休日は1人で寂しくご飯食べてたのも知らないでしょ。ボクがどうして野球やめたのかも知らないでしょ」
「何も知らないくせに、知ってる顔するのやめてくれる?」
血人だから喉が渇くけど、まだ血人だから渇きを癒すことができない。
でも多分ナルバディンには何で喉が渇くのかわからない。
で、多分吸血鬼になれることはない。彼の不幸はこれかな。
ジーノがいてくれたら渇きは癒されるのではないかと思いつつ、癒されるわけはない。でもジーノ以外に自分が求めている人はいないからきっとジーノに求めるものがだんだんエスカレートしていくんだろうなぁ。
あれ?まさかホモ堕ちエンド来ちゃったんじゃない?もしかして。
途中でもみやこちゃん言ってるけど何でジーノ女の子じゃないんだ。
>>ナツキ
向いた先には涼しげな顔をした金髪の少年がいました。
みくるは悲痛に歪めていた表情をすっと消します。そして、頬にえくぼを寄せました。
「ナツキくん」
マシュマロさん、コテツの絶望キャラ的に厳しいですすみません ・᷄-・᷅ )
皆が何度も何度も狂気と絶望に落ちる中1人正気で諦めず反撃の機会(永遠に来ない)を探し続ける呪い的なエンドでもよいですか…駄目ならまた別のものを考え…考え…**
>>68 みくる
「何言ってるの?そこにいるじゃない。おねえさんが。あなたの、みくるさんの大事な人が。みくるさんみて笑ってる」
笑みは白く、ぱきりと罅の走る音がしました。
「……それなのに、そんなこというんだ」
ぱきぱきとナツキの表情がはがれていきます。取り繕ろうと、傷つけないようにしようとした、最後のやさしさが崩れていきます。
そうしてあらわれた本心は、みくるの目にどう映るのでしょうか。
真っ暗な瞳にゆらゆらと憎しみを募らせて、目の前のすべてが気に食わないのです。割れた氷は、もう元に戻りません。
「……先輩はいないよ。お前らのせいで」
>>69 ナツキ
「おまえらのせい?」
みくるは不思議そうに首を傾げた。
こんな風にしたのはあのシャイターンとかいう悪魔のせいなのに。そんな悪魔に魅せられて、騙されて、こんな結末にしたのはナツキのほうなのに。
──好きだという先輩を、みくるたちを裏切ったのはナツキじゃないか。
「……そんなの、しらないよ。せんぱいに会えなくなったのは自分のせいでしょ……。ぜんぶぜんぶ、悪魔の言うことなんて信じるバカなナツキくんのせい。……なにがみえてるのかしらないけど、ぜんぶナツキくんの自業自得なのに、みくるたちのせいにしないでよっ!!」
ナツキに負けないくらい、つよい憎悪と、恨みを、ひとみに焚たいて。精神は枯れはて、瞳は濁っていた。
そうだ、みくるは悪くない。悪いのは──。
自分の心をまもろうと、無意識にみくるは、大好きだった友人を責めた。
>>62 ジーノ
何でだろうネ?ハラは減ってないのに。
それより俺はジーノの話が聞きたいヨ。
もっともっと聞かせてヨ。
ジーノの歌はさ、よく寝られたよネ。
世界中が聞きたがるジーノの新作は俺が独り占めしたよネ。
キョーメイは二度とやりたくネーって思ったけど、これだけはヤクトクだヨ!
>>70 みくる
「……自業自得? 何言ってるんだよ。ボクはずっと、ずっと先輩に会おうと、努力したのに。お前のほうこそ、何もしなかったくせに――!!!!」
ナツキの目にはたくさんの幸せが見えていました。そのすべてが自分のもので、けれど自分のものではありません。ナツキの幸せだけどこにもありません。
どうして、こうなったのでしょうか。冷静に思考する余地などあるはずもなく、ナツキはその原因を目の前の少女に求めることにしたのでした。
ナツキは大切にしていたはずの殻を破り捨てて、みくるに怒鳴りました。騙された? そんなはずはない、そうやって震える手を押えます。
目を覚ました場所は禍々しい見たことのない空間。
響いたのは悪魔の声。
でも大丈夫。僕は勝ったから。勝ったのだから。
悪魔だって上手く言いくるめればいい。
宗教だって利用していただけだ。僕が異端の権化となろうが、宗教を作り変えればいい。
我が民は盲目だ。不老不死の皇帝を讃える、僕が、僕が支配者なんだから。
さあ、早く国に帰らないと。
出口はどこだ?出口を・・・
でも、その前に
喉が、渇いた。「なにか」飲まないと。
>>74 ジーノ
トモダチは宝、か。
ソーダネ。ここにいるのは全員俺と思って来たけど、ひとりになれる気配もしネーヨ?
このままなんだったら、ジーノはもうひとりの俺じゃネーヨ。29年キレイな国で女の子をたぶらかすだけで飽き足らず、世界も音楽でたぶらかした悪い悪いトモダチだネ。
ああもう、喉が乾く。
ジーノ、紛らわせてヨ。いっぱい声を、音を、俺に聞かせてヨ。
……なぁ?
>>72 ナツキ
「っ──!!」
“何もしなかったくせに”
胸をちりちりと焼かれる思いがする。
ナツキの言う通り、どうして今それをいうのだろう。みくるは何もしなかった。しようとしただけで、それでも、みんなは頑張ったことは、何に貢献することもなく、消えないと言ってくれた。そもそも悪魔の言うことを鵜呑みにするのが、信用もしてもらえなかった。
「ああ、あああ!! うるさい!! うるさいうるさいうるさい!!……ずっと友達だと思ってたのに。こんな狂ったところでも、みんながいればどうにかなると思ったのにっ……。みくるだけだった!! みくるだけがそう思ってたんだ!! どうにもならなかった!!……そうじゃなかった!!」
また、がりがりと自分の頭を強く掻きむしりだす。
>>ナツキ
「……みくるが追い出された日、どうせ、ほくそえんでたんでしょ。これで邪魔なやつがへったって。これで先輩のところにいける未来がちかづいたって。うれしかったでしょ。だって、いってたもんね。……かばおうとしてたのだって、演技だったんだよね……」
頭を抱えて俯いたまま、みくるは続ける。
その言葉は疲れ果て、地の底から湧いたようだった。震えたように、ちいさな声で、何度も何度も繰り返す。
「……でも、安心していいよ。みくるも、ナツキくんのこと、すきじゃない、から……。おとこのくせにおんなのこみたいな服きて、へんだと、おもってたし。ほんと、ばかみたい。ばかみたい。……ばかみたい。なにもかも、ぜんぶ。もう、どうでもいい。ずっとみくるたちをここにとじこめてればいい……」
最後は、もうナツキに向けているのかも、わからなくなっていた。
奏者 マリア が見物しにやってきました。
奏者 マリアは、見物人 を希望しました。
俯きがちだった顔がぐりんっと上がる。
その表情は目は吊り上がり、口は苦痛に歪まれ、幻の世界にいた彼女からは想像つかない恐ろしい形相だった。
その剣幕に思わず、一歩後ずさってしまう。
「ジーノはいつもそう、人情に溢れて優しい人の振りをしてるだけで、その実は笑顔で流して、自分勝手で軽薄な考えしかしてないもんね、本当は自分の事が一番大切なんでしょ?」
彼女───マリアはつかつかとにじり寄り、自分の顔を覗き込んでくる。
彼女とこんなに近づくのは初めてで、逃げ出したくても足が石のように固まって動けない。
マリアはそのまま話を続ける。
怨嗟の表情を浮かべながら、淡々と語る彼女を見て、ずきり、と心が痛んだ気がした。
不意に下の方からべちゃり、という音がし、何とか動く目をそちらに向けると、彼女の右腕が引きちぎれ、皮膚一枚で繋がっている腕と手だったものが、地面にぐちゃぐちゃに広がっていた。
引きちぎれた断面から絶え間なく赤黒い液体がぼたぼたとたれ流され、やがては血溜まりができ、その血溜まりがじわじわ広がってリッカルドの足を濡らす。
靴にじわじわ染み込んでいく生暖かい血の感触と、血特有のどろりとした鉄臭い匂いが鼻について、眉を寄せ顔を顰める。
リッカルドは、今まで見たことのない夥しい血と体の一部が引きちぎれているのに、まるで気にしていないかのようなマリアへの恐怖で、顔が引きつっていた。
やめろ、と口を動かしたいのに、声がまるでなくなったかのように出ない。
口だけはその形に動かす事が出来たが、そんな些細な事など気にせずに、マリアは喋り続けた。
「私、あの時は私の分まで頑張ってねって言ったけど、本当は寂しかったよ?ずっと、ずっとずっとずっとジーノに側にいてもらいたかった……ジーノも、それに気づいていたよね?気づいてて、私を見捨てたんでしょ?私、知ってるよ、知ってて……笑顔で見送ったの
だって……私、友達だもん
なのに、なのに、どうして、その人にも友達だって言うの?
ジーノ、酷い、酷いよ……」
じわ、とその美しいまなこから涙がぽた、ぽたりと垂れてくる。
その涙は頬を伝い、地面に落ちていく。
マリアはひっく、ひっくと嗚咽を漏らしながら泣くが、依然として自分の体は動けない。
暫くすると、泣きやみ、ごしごしと無事な方の腕で目を擦り、充血して真っ赤になった目をこちらに向け、また淡々と話しかけてくる。
「……でもね、もういいの
ジーノにこうして会えたんだもん
ねえ、ジーノ、ジーノは昔から信心深かったよね?
ここにも神様がいるんでしょ?私、ここに来る途中で見たよ!」
神様の話をし出すマリアは、今まで見た事がないくらい晴れやかな笑顔で語り出す。
先程まで泣いていたとは思えないくらい、晴れやかな彼女の笑顔に頭の中で警鐘が鳴り響いて、ここから動かなければ、と思うのに、体が言うことを聞かない。
「神様はね、私とジーノをずーっと一緒にしてくれるって言ってた!やったね!ジーノ!私達永遠に一緒だよ!
それにね、私、ここなら腕の後遺症がないの!
ジーノを庇って交通事故に巻き込まれた腕も……とっても自由に動かせるよ!
あはは!楽しいね!はは、あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!」
マリアは笑顔の表情のまま、ぐりん!と顔を上げ、ケタケタと笑い出す。
取れかけだった右腕は骨がめきめきごきごきと嫌な音をたてて、肉を突き破るかのように盛り上がり、体内に何かいるのではないか?と思わせる動きを見せながら、元通りに戻っていく。
ひとしきりそんな動きを見せながら戻った腕は、千切れた事などなかったかのように綺麗で、細く美しい。
が、床に広がる赤黒い血溜まりが、先程までの状況を夢ではないと物語っている。
そんな彼女を見て、漸く小さく、やめろと声に出せたが、背にはぞくぞくと悪寒が走り、頭はしなくて良いはずの呼吸をしていても、酸欠の時のように目眩がし、焦点が定まらず、目の前のマリアをマリアだと認識するので精一杯だった。
口の中の水分は緊張と恐怖のせいでごっそり奪われ、喉が掠れて声が上手く出ない。
顔を背けようとしても、首から上を掴まれているかのような、そんな圧力がかかり、本当は目を逸らしたくてたまらないこの現実から……彼女から目を離せない。
「………っはー……久しぶりにこんなに笑ったよ
こんな晴れやかな気持ちになれるだなんて、"神様"のお陰だね
……ジーノ、これからはずーっと、ずーっと一緒だよ?
繋いだ手を……二度と離したりしないから」
マリアは昔のように───夕焼けに染まった空き教室でヴァイオリンを聞かせてくれたあの時のように、穏やかに微笑み、リッカルドの右手をぎゅっと握手するように掴む。
そして、左手でリッカルドを引き寄せ、抱き締めるとマリアの体はまるで霧散するかのように崩れ落ち、そのままリッカルドの体内へ吸い込まれる。
彼女がいた場所には何も無く、いつの間にか足元に広がる血溜まりも消えていた。
二、三度瞬きをし、呆然とマリアがいた場所を見つめている。
**すごい分かりづらいので解説をば……
見学のマリアはリッカルドの罪悪感とこの空間の力によって生み出された幻で、マリアの台詞全てはリッカルドの独り言です。
この間はぶつぶつ独り言言ってるやべー奴に成り下がってます。
で、ナルバディンを見て、なんでマリアと言ってるかというと、過度のストレスと罪悪感で発狂し、半強制的に退行させられて、17歳のマリアが交通事故に巻き込まれる前の時の人格が出てます。
なので、ここにはいない幻の世界の友人、マリアとこの空間で一番大切な友人のマチャを被せて見ており、なおかつ退行しているので、マチャの存在を知らず、彼がマリアに見える強い自己暗示がかかってます。
村中の事は覚えてるし、皆の事も覚えてはいるけど、マチャに関する記憶は全てマリアになっています。
矛盾が生まれそうな場合は、リッカルドの中で無理矢理こじつけております。
ちなみに、リッカルドは見てわかる通りノンケなので、この状態のままならマチャとふっつーに恋愛が出来ます、やったね😇
>>77 みくる
「――――!」
ナツキはみくるの言葉に下唇を噛みました。そのまま、みくるの話を全て聞きます。
憎い。腹立たしい。恨めしい。苦しい。苦しめたい。――――悲しい。
たくさんの感情がナツキの心をぐるぐると取り巻きます。
更に強く強く、血がにじむほどに唇をかみしめます。耐えようとしてもどうしても、顔が歪んでしまいそうで。しばらくしてようやくナツキは口を開きます。
「…ようやくわかったんだ。本当に頭が弱いね。わざわざ警告してあげたのに、騙されちゃってさ。
そうだよ。ボクもみくるさんなんて―――」
そういった時、ナツキの左目から、ガラスの破片のよう涙がひとしずくこぼれました。
「お前なんて、だいきらい」
だからみくるさんに何を思われても、言われても、傷ついたりしない。
ナツキはそう言って、笑いました。その頬に小さな、小さな笑窪が浮かびます。
「……みくるさんも不幸になればいいのに」
>>95
……ジーノ。"アレ"、ジーノの見たいモノなのか?
それとも、俺に見せたいモノ?
(背中を屈めてジーノの顔を上目で覗き込む)
……見たいモノだけ、見ろよ。あるだろ。
>>98
……ジーノ。
マチャ、だヨ。
(優しく撫でる腕をそっと離すと、ジーノのマフラーを乱暴に掴んで顔を引き寄せる。
……耳に唇が触れそうなほど近づいてつぶやく。)
……おい。
マボロシの後にリアルを置いてんじゃネーヨ。
>>96 ナツキ
「……どうして、なくの」
喉が腫れ上がって、うまく呼吸ができない。
言葉も紡げなくなって、無理矢理開こうとすると今度は胸腔の辺りに圧迫感を覚えた。許せなくて、嫌いで嫌いでしょうがないのに、何故つられて泣きそうになるのかは分からない。みくるは、せりあがってくる涙を呑み込むかのように、喉をごくりと動かす。
そして無理やり、笑顔をつくってみせた。
「ふふ。なくほどみくるがきらいなんだね……。なら、よかったね。みくるはもう不幸せだから……これからはずっと一緒だよ。これからも、何度も何度も、おなじことをくりかえそうね。みくるが不幸せなんだから、ナツキくんもこれからずっと、幸せになんかならないでね」
>>みくる
あっ、みくるちゃん!どこ行ってたのー?探してたんだよっ!
ねっねっ、みくるちゃん!あたし、みくるちゃんとの約束守れたよっ!これでみんなでカミサマのところに行けるねっ!仲間外れなんて誰もいないよ!みんなで幸せ分け合ったからかな?あたし、すっごい幸せだよっ!
でもでもっ!もっともーっとあたしたちがひとつにならないとねっ!そうでしょ、そう思うでしょ?みくるちゃんっ!
あはっ、あははっ!
幸せだねっ、幸せだよねっ!みくるちゃんも嬉しいでしょ?幸せでしょ?だって、あたしが幸せなんだもん!
これでみんな同じぐらい幸せで不幸になれたんだもん!みんな、同じになれたんだもん!
>>65 マコト
[思わず後退りする。知らない。そんな家族は、知らない]
そ、んなこと、今まで一言も……。
……マコは、データ収集と分析をする方が得意だし、やりたいからって……
俺と一緒に、甲子園……戦うって……言ってたよな
–––なるほど、ジーノには幸せだった頃のマボロシが見えているらしい。トモダチを宝と言ったその口で、オンナの名前を呼び、オンナに置き換えられるのはトモダチとしてフユカイだネ。
(抱き寄せられて、「ジョーダンかヨ」と思うが、新たな感覚に支配される。)
–––こんな匂いを嗅いだことはあっただろうか。
–––祝杯でも、ご馳走でもない。
–––心の底から求めて止まないような、匂いを。
(間違いなくその匂いは、ジーノの首筋からした。
するするとマフラーを取ると、より強くなるその匂いと、喉が焼けるようないっそうの乾きを感じる。)
「ああ……ノドが乾くヨ。ジーノ。」
(吸い寄せられるように首筋に近付き、目を閉じて匂いを吸い込む。くらくらと唇を寄せると、乾きに衝動が弾けるように噛み付いた。)
>>104 マサト
「ふっ……ふはっ、ははははっあははは」
[マコトは糸が切れたように笑いだした]
「おっかしーの。ボクの兄さんは、本当に何も知らなかったんだね」
「そんなの、マサトくんに余計な精神的負担をかけるなって、父さんに言われてたからだよ。ボクも、母さんもね。知ってた?あの人結構DV気質あったから、ボクも母さんも殴られたりしてたよ」
「ボクが野球辞めた理由……そんなの信じてるんだ。さすがマサトくんだー。自分の都合のいいことだけ真実だと思ってる」
「ボクは……野球のことだけは、マサトくんに相談したじゃないか。辞めたいって。
マサトくんの弟ってだけで、勝手に野球の才能があると思われて、勝手に期待されて、勝手に幻滅されるのがうんざりだったんだよ
だからボクはマサトくんに『やめたい』って言ったのさ。父さんにバレたら殴られるのはわかってたけど」
「そしたらマサトくん、なんて言ったか覚えてる?」
[マサトが首を振るのを見て、マコトはフン、と鼻で笑った]
『マコトなら、もっともっと練習すれば、きっともっと上手くなるよ!がんばれ!応援してるから!』
キヌはただただ呆然と静観するしか出来なかった。
なんなが...この状況は...
『カオス』
この言葉が1番しっくり来ると感じた。
目の前で、ナルバディンがリッカルドに噛み付く光景を目の当たりにした。
「ちょっと!!何してるのナルバディンさん!?」
とっさの事でか、はたまた目の前の光景の刺激が強かったのか、キヌはナルバディンとリッカルドを離そうと、ナルバディンのてをぐい、と引っ張った。
「この言葉の意味がわかる?マサトくんは、ボクは練習不足だから下手なんだ、もっと頑張れって言ったんだよ」
「この言葉を聞いた時のボクの気持ちなんか、マサトくんには一生わかんないんだろうね。ボクがマサトくんに相談したのは、そんなことを言われたかったからじゃないんだよ」
[少しだけ、切なげな色を瞳に見せて笑った]
ホモなの友情なのどっちなの?
っていう絶妙なラインではなく、ああこれはホモですね。みたいなのしかできないやもーちょっとワビサビ考えてみる。
>>110 キヌサン
好ましく思っていたキヌの手が煩わしく感じた。
子どもがおもちゃを取り上げられるような。
食事を中断させられるような。
そんな、楽しみに理不尽に水を差されたようにナルバディンは感じていた。
名残惜しそうに首筋から口を外すと、昏い眼差しだけをキヌに向けて小さな声でつぶやく。
「……ジャマ、するなヨ。」
>>サヤカ
「……生贄になろうが、他の人がぐちゃぐちゃになろうが、なんだっていいんでしょ。あのね……みくるもひとつ、嘘ついてたんだ」
すこし眉をさげて微笑みます。
「サヤカちゃんのいうとおり、みくるはサヤカちゃんのこと友達って思ったことないよ。だれでもよかったよ。みくるにやさしくしてくれるひとなら、だれだってよかった。
サヤカちゃんはみくるのことわかってくれて、すごいね」
っ....!
今までに見た事ないナルバディンの眼差し。蛇に睨まれた蛙というのはまさにこの事を言うのだろう、と思考だけは回っていたが身体は強ばって動かなかった。
それでも...キヌは止めなければならないと感じた。そうでなければ、正しい事をしなければ自我が保てないと、どこかで気付いていた。
ナルバディンさん!正気に戻ってください!
私は...そんな貴方を見てられません...っ
>>みくる
だからね。
みくるちゃんが一番好きだから、あたしと同じ幸せをあげる。だいすき、だいすき、だいすきっ!みくるちゃんみくるちゃんみくるちゃんっ!あは、あははっ!一人だけで幸せになんてならないよ!みんな一緒だもんっ!
>>120 サヤカ
「……さわらないでっ!! みくるは、みくるは……そんなひとりよがりな幸せなんていらないっ!! みくるはこんなふうにみんなといっしょになりたかったんじゃないもん!!……みくるはっ、みくるは、ちゃんと生贄になって……っ。神様と約束をまもって……」
守って、どうするのだろう。もしも生まれかわることが可能だったとして、あの家族のもとにみくるは生まれたかったのだろうか。家族が嫌いだ。みくるを巻き込んだサヤカも嫌いだ。みくるを騙したナツキも大嫌いだ。みくるのくだらない話を本当だったらいいと笑ってくれた相手すらも、みくるにとってはもはや敵だ。
「一緒になんかならない、一緒になんかしにたくないっ、……もう、これ以上みくるに近づかないで!!」
だから最初から言ってるじゃない
私達はもう"私"じゃない
個として存在しているのに神様のお人形のままでいいの?って
ライアンのイメージはユアンの白髪とグラニエの赤目だったからエイジが近かったけどマコトだしな
もうキャラチは適当でいいか
みくるちゃん…。
大丈夫だよ、うん。
ずっとずっとだいすきだもん。あたしがだいすきだから、みんながバラバラになることなんてないよ。
あたしはみんなが幸せになるまでずっとずっと待ってる、幸せにしてあげるからねっ
ストーカー ライアン が見物しにやってきました。
ストーカー ライアンは、見物人 を希望しました。
〜♪〜♪
[鼻歌を歌いながら場違いに機嫌良く軽快に歩いていた
叫んだり狂ったりする人間を横目に目的の女を探す
華奢な体に栗色のストレートのロングヘアー
見間違うはずがないくらい見慣れた後ろ姿を見つける]
お、いたいた
コレット
[時が止まった気がした
聞き慣れた声
忘れるはずがない
忘れられるはずがない
愛しい愛しい彼の声
なのに何故だろう
彼の声なのに彼の声じゃないこれは]
………ライ…ア、ン……
[恐る恐る振り返る
そこには確かに最愛の人がいた
そして隣にはもう1人
自分と瓜二つの顔の女がニタニタと笑いながら立っていた]
…………え?
[脳が理解することを拒絶する]
…う、嘘よ
だって…だってライアンは私と…
[けれどもずっとずっと彼のことしか考えてなかった頭は理解してしまう
かつて私に向けられた愛しげな瞳も
甘く溶けるような声も
隣のそれだけに向けられていることに]
子どもの頃からずっと好きだったけど、一度は諦めたんだ
一時期避けられたり怯えられたりして嫌われたと思ってたからな
でも最近久しぶりに会って両想いだってわかったんだ
遠回りしたけど、やっと手に入れた
[柄じゃないとわかりつつ隣に立つ彼女に愛しげな微笑みを向ける]
[言われなくても知っていた
幼馴染の2人が好き合っていることなんて
だって2人を引き離したのは私だから
金で雇った適当な男複数人にレイプさせて写真や動画を撮らせ、しばらく脅して時には見えない所に暴力を振るわせながら遊ばせた
壊れた所でライアンに近付いたらもっと酷い目に合わせると脅して離れさせた
なのになんで今更ーーいや、そんなことはどうでもいい
…もう一度壊すか
ほんの数秒でそこまで考えたところでライアンが言葉を続ける]
>>111 マコト
[息が浅くなっていた。良かれと思って励ましたことが、マコトにこんな顔をさせることになるなんて思ったこともなかった。そんなつもりじゃなかった、と言ったところで意味の無いことは、これまでのマコトの言動から分かっていた]
──マコ、傷つけたなら、ごめん。でも、俺は……マコと、野球がやりたくて。だから、やめて欲しくなくて……いや、いやあの……でも、これは俺のわがまま、か
[自分が『正しい』と思っていたことが間違っていたと、他ならぬ家族に突きつけられて、目の前の世界が歪む。眩暈を覚えて、膝から崩れ落ちる]
──マコは、マコは……
[なんて言って欲しかったの、と聞きたかった。だけど、それを聞いても、またあの悲しい顔をさせるのかと思うと、どうしても声に出せなかった]
>>136 マコト
───っ!
[マコトの視線から逃れるように、数歩後ずさってから駆け出した。家族から逃げるなんて最低だ、と自分の心が叫んでいた。それでも、マサトの心はもういっぱいいっぱいで、いまは逃げることしかできなかった]
……み、くるは。ナツキは。サヤカは。
マコトは背後霊みたいになってマサトの後ろでくすくす笑っていますが、マサトのイメージの産物だから、みくるのお姉ちゃん同様、他の人には見えない、かなー?
>>105 マチャ
"彼女"が拗ねているようなので、少しでも気が沈まれば、と思いながら背中を優しく叩いていると、ふいに何かを呟かれた気がした。
何を言ったのか聞き直そうとした時だった。
"マチャ"が首に噛み付いてきた。
別に嫌な訳ではない。
"彼女"には好意的な感情を抱いていたし、食いちぎられるような酷い痛みではなかったので、少し体を強ばらせながら、そのままにしていた。
ただ、このままだと固まっていると誤解されそうだったので、勇気を出し、"彼女"の頭を撫でてみると、サラサラの髪の毛が心地良かった。
暫くすると、聞き覚えのある女性の声と共に、"マチャ"が引き剥がされる。
驚いて横を見ると、キヌさんが怒りながら"マチャ"に話しかけている。(>>115)
ああ、キヌさんは"マチャ"を誤解しているな、と思い、立ち上がって"彼女"を庇うように立つ。
何が起きてるかさっぱりわからなくなっていた。頭の中はぐちゃぐちゃだ。私の方が正常じゃないかのような雰囲気が漂う。
じゃれ合いの域を超えてます!噛み付くなんて"正気"な人がする事ではありません!
それに彼女って...ナルバディンさんは...
そこまで言ってはっ、と気付く。いつもの優しい眼ではなく、淀み、底がない闇のような眼をしていた。
お願い...皆目を...醒ましてよ...
リッカルドの胸辺の布をぎゅっと、掴み、項垂れている。
>>みくる
[サヤカの元から逃げるように走り去るみくるを見つけた。そういえば、終わってから、まだ話せていない]
……みくる!!
**キヌさんやマチャは抵抗したりとかあればして頂いたりして大丈夫です……!
このまま行くと、皆の所から離れた場所へ行って、そこで話しかけ始める予定です
ジーノのそばにいるといっそうノドが乾く。それでも潤してくれるのはジーノしかいない。ジーノにしか潤して欲しくない。
–––マボロシの首をリアルと挿げ替えてサ、オイシイとこ取りしてサ。
–––……ツゴーのイー奴にしてくれたモンだよネ。
–––オマエの見たかったモノ、マボロシのオンナだったのかヨ。
–––せめてバイオリンのマボロシでも見ろヨ。
「……なぁ、ジーノ。
今ならオマエの欲しいものを何でも見せてあげるヨ。
……オマエの宝物って、何?」
>>143 マチャ
"彼女"に声を掛けられたので、立ち止まって目を見て話す。
"マチャ"の声は一片たりとも聴き逃したくないからだ。
"彼女"からの問いにいつもの様に穏やかに答える。
「宝物、か、そうだな……それは、君だよ、"マチャ"
あの時は……愚かな私は手を離してしまったけど、そんな私を追ってきてくれた君が、愛おしくて、大切でたまらないんだ
……もう二度と、君の手を離さないと約束するよ
だから、私の側にいてくれないか?"マチャ"」
緊張と断られる事への恐怖でないはずの心臓の音がうるさい。
自分の僅かに震える手を隠すように、繋いでいた手にきゅっと力を込め、"彼女"の返答を待つ。
キヌサンにタイプだヨって言ったくせに放置してごめんネ。ナルバディンくそ野郎だから。
今手を引かれているので、折を見て絡みに行きます。
あああああジーノがナルバディンを見てくれないいいいいい!!!!!!
ナルバディンの不幸これだったのかああああああ
みやこちゃんの謎ダイスをちょっと理解した。
いっそ最後に吸血鬼になれてたら、速攻ジーノ吸血して血人にして、「お願い喉が渇く、もう1度吸って」って懇願させて未来永劫お預けにして自分に執着させることができたなぁと思いましたまる
>>コタツチャン
ナルバディン、めっちゃ倫理観に欠ける顔立ちしてない?俺のお楽しみのジーノを襲うなんてオマエら全員コロス。狩人も本気でコロスつもりでいたら本物しか出てこなかったなんて。
サイコになろうと思うとパートナーがいる役職引くから向いてないんだな私。
/**/
>>コテツ
心情的にひどいこと言いそうですが、わーい!って駆け寄りたい!できない!お話してくれたら嬉しいです
ナルバディン可愛すぎて絶対に吸血鬼にしてやるものかという気持ちだった。
ナルバディン共有ってわかった瞬間が一番の絶望だったわ
ただその後狼殺す勢いだった割に狼だと決め打ってた私に当たり強くなかったしメモ頭に刺してくれたり可愛かった
だからリッカルドに会わせてあげようと噛んだのに護衛されてるしそれならもう絶対最後まで会わせてやんねってなってスズハ噛んだ
>>147 みくる
[こちらを振り返ったみくるにホッとして、笑顔で近寄る]
よかった!みくる……話したくて
なんか、その……悪魔におかしなこと言われたけど、みくるは大丈夫だったか?
つらいことなかったか?
–––––チカチカ、チカチカ、チカ、チ、カ
点滅はゆっくりといつもの周期へ戻ります。
目を閉じて数秒置いて、開いて。
「そういえば、喉が渇いたわ」
先ほどの会話なんてなかったかのように、一言漏らします。
>>149 みくる
みくる……どうしたんだ?
元気……ない?
[いつもより、少し遠慮気味にみくるに声をかける]
か、ぞくが、いないって、どうして?
生まれ変わって……会うんだって、言ってたじゃないか
そりゃ……これからどうなるかわかんねえけど、でも、心の中には、いるだろ、お姉さん、とかさ
好きなんだよね?お姉さん……
みくるの……みくるの好きな家族の話、聞かせてよ
「そう、喉が渇いたの』
「おかしいな、そんなはずはない」
『でも、渇いたわ』
「何を言っているんだ。ぼくらに食べものは必要ない」
「どうして?」
「神様が言ってた」
『そんなの。神様なんて信じられるの?』
「何を言っているんだ?」
『神様、神様って、ふふふ。アナタ何を言ってるのぉ?
神様を信じるなんて。神様がアナタをしあわせにしてくれるって本当に信じていたのぉ?
アナタに絶対惚れるアタシを創って、夢見るアタシを造って、絶対に叶う努力をするアタシを愛して。
それがアナタのしあわせなの?』
>>マサト
「だから、マサトくんとみくるはにてないよ。みくるは家族なんかすきじゃなかった。すきじゃなかったから、ころしちゃったの。この手で。マサトくんと握手した手で」
自分の手を見つめて急ににこにこし始めたかと思うと、次の瞬間泣きそうな顔で奥歯を食いしばる。
「……うそつき」
[私へ笑いかける瞳は深く淀んでいた
しばらくその瞳を眺めると、クスリと微笑む]
…ライアン、何か勘違いしてるわ
貴方の話している【幼馴染のコレットは私よ】
貴方が5歳の時引っ越して来た女の子も、毎年家族ぐるみで海へ行っていたのも、毎日一緒に登下校したり寄り道していたのも、全部私よ
隣の子はとても私に似ているけれど、違う子だわ
ね?お願い、目を覚まして
[手を繋ぐそれを剥がそうとライアンへ縋り付く]
>>153 みくる
[お姉ちゃんはぬいぐるみ──あまりにも突然の言葉に、マサトの思考は追いつかなかった。急に、どうして、そんなこと]
……お姉さんは、ぬいぐるみ、だったのか
そ、そう
[一人っ子で、寂しくて、小さい頃からぬいぐるみを姉に見立てていたとか、そういうことだろうと勝手に解釈する]
──ぬいぐるみでも。
ずっと一緒にいたんだろ?
なら、家族だよ。
[ゆっくりみくるに近づく]
……座って話さない?みくる
[ライアンがその言葉を言った瞬間、ズクリと下腹部に激痛が走る]
…ぅ、あ"っ…あ"あ"…っ
[立っていられず腹を抱えて蹲る
生理が重い時のような、いや、それよりも酷い、脈に合わせてズクリズクリとした痛みと共に"何か"が流れてくるような感覚がした
痛みと嫌な予感に脂汗が止まらないまま下を向くと、ドロリと太腿に血が伝っていく
全身の血が流れ出たのかと思うくらい血の気が引いた
痛みも忘れぼう然と股を凝視する
痛みが治まってきた頃、"何か"の存在が自分の中から消えた感覚があった
無意識に顔を上げた
そして同じ顔のそれを見る
カチッと目が合うと、それは気持ち悪い笑みを深めて優しく自分の下腹部を撫でた
ーーー奪われた
腹が出ているわけじゃない
けれども何故か確信があった
今この瞬間、全部、全部、目の前のそれに奪われた、と]
「そうさ、決まってるじゃないか。しあわせだからここに来た。神様との約束どおりに。
キミだってしあわせだったろう。
オレは見たよ。キミの記憶でキミはしあわせに溢れていた。」
『アナタが創ったアタシが、アナタの創った世界で、アナタの創った未来へ、アナタが決めた感情で。
ふふふ、それがしあわせ?
ーーそのしあわせってアタシは必要かしら?」
狼狽えた顔、不思議そうな顔、コロコロと変わる表情が止まったのは、薄く笑みを浮かべた顔でした。
その顔は確かに笑みを浮かべていましたが、どこかもの悲しいものでした。
「キミがいなければ、」
『アタシがいなくても、』
「しあわせは成り立たない」
『しあわせは成り立つでしょう』
───
「ねえ、ルーシー、ぼくたちどこかであったことない?」
そんな風に彼は言う。戦時中の軍人時代─わたしがスパイで敵国に潜り込んでいた時、こんな風にどきりとする一言を投げかけてくる。
「何度も言ってるけれど、あの会議で顔を合わせたのが初めてよ」
「やっぱり、他人の空似かなぁ…」
黒いパンをミルクに付けて頬張る。今頃、家族は白いパンを食べてるかな。みんなの為なら、なんだって。そう、なんだって。
「最初はね、えらい美人さんがこんなところにって思ったりもしたさ。でも、秀でてるものは使って当たり前か」
コンコン、と自分の頭を人差し指で叩き、彼は笑う。そう、わたしは家族のためなら、なんだって。使えるものは差し出す。
「…ねぇ、その“他人の空似さん”はどんな人なのよ」
ドキドキしながら彼に尋ねる。覚えていても、覚えていなくても、どうにも複雑な気持ちにはなるだろう。それでも、わたしは尋ねずにはいられなかった。
「なに、嫉妬?」
「うるさいわね」
軽口を叩く彼。ケラケラと笑いあえる時間は少しの癒し。こんな時に、と軽蔑した視線を貰うことがあっても、胸のバッチを見て目を逸らされることが多い。
『ふふふ、最期の最後まで。
これで一つになっただなんてねぇ。
もぅ、わかったでしょ。一つになった?それがしあわせ?
一つになれてないわ。それでもアナタはしあわせだった。
そうよ、アタシはいらないわ。
じゃあ、さようなら』
見る見るうちに姿が変わっていきます。
背が伸びて、髪は白く、肌は浅黒く。
そうして残った子ども面影は、
アースライト トルニー が見物しにやってきました。
アースライト トルニーは、見物人 を希望しました。
>>157 マサト
「や゙め゙でっ!!」
両手で耳を塞いで、みくるは一歩後ずさった。
「家族じゃない! 座らないっ!! ずっとおかしいって思ってた……ものごころついたときからあのぬいぐるみはいた、あたりまえみたいに……みくるはちがうって、あのふたりはあれはぬいぐるみなのに、パパはみくるをぶつんだ。やだ、いや、嫌、みくるのお姉ちゃんは」
ぶつぶつと、目の前のマサトを無視するようにつぶやいたあと、やっと顔をあげる。
その顔は心の底から悲しそうに、憎ましげに、マサトを見つめた。
「“きっと大丈夫”なんてうそだった。マサトくんのうそつき。……マサトくんも、みくるにつらいおもいしてもらいたかったんでしょ。みくるにやさしくしたのだって、じぶんよりよわいひとをそばにおいて、じぶんがあんしんしたいだけだったんだ」
「みくるをばかにして、みくだしてるんだ。ほんとうにみくるをたいせつにしてくれてたわけじゃない。だから、あのひとみたいに、ぬいぐるみでもかぞくなんていうんだ」
「何を言ってるんだ?一つになったんだ、別れられるわけがない。
キミがなんと言おうと、さようならなんて、そんな。
一つになったんだよ。
ほら、オレらはライトになったんだ。
オレとキミで…
……オレ?」
男は気がつきました。気がついてしまいました。
一つになった、一つになったと思ってからは、ボクでした。
ライトはボクですから。一つになっていたのですから。オレではありませんでした。キミもいませんでした。
「なんで、オレ、いや違う。
一つになった、なってしあわせになったはずさ。
何か間違ってる、そうだ歪みだ、アレの所為さ。
そうだよ、そうだ、神様のところに行けば修復して貰える。
あぁ、ほら、神様のところへ行かなくちゃ。
また一つにならないと」
「そうだ、一つになればいいんだ。
一つになったらしあわせになったんだ。
ライトになれば、そう、ライトになれば。
ライトにならなきゃ。ライトのとき、ライトで思ったのは、そうだ、そうだ」
「ボク、喉が渇いたなぁ」
男は思い出します。ライトであったときのこと、ライトの口調。きちんと思い出して、きちんと真似をします。
「なんでだろう?食事も必要ないって言ってたのに!
そうだ!神様は能力を授けてたよね!それの所為かな?
うぅん、それなら何を飲めばいいのかなぁ。飲みもの…何かあったっけ…
そうだ!誰かに聞いてみようっと!」
キョロキョロと、子どもであれば可愛らしい仕草で辺りを見回します。
見目に合わぬ、子どもの口調、子どもの仕草でペラペラと話す男は、それはそれは歪んで見えることでしょう。
/*
ライトくんに成れるのかなぁ。元から頭の中で作ってたものって解釈してるから、成れないことはないと思うけど。
もう気がついちゃったしなぁ。
当面はライトくんになる為に、シャイターンくんのところで歪みを取り除こうって頑張るんだろうね。
/*
そっか、シャイターンくんに記憶消されるのか。
でも、シャイターンくん姿を戻すなんてアフターフォローはしてくれないでしょ、きっと。
誰でもいいんだから。
俺達の子どもだ
どっちに似るかな?
どっちに似ても、絶対可愛いか
やべぇ、俺今世界一幸せだ
[優しく、でも離さないように、彼女の腰を引き寄せる]
「……はは、は
あっはははははは!なんだよこれ!絶望だな!!なんでみんな狂ってんだよ!?」
「どいつものいつもしんどそうでかなわねえなぁ!!なんだ?これが俺たちに与えられた罰なのかよ!?おもしれえ……俺には何が待ってんのかなぁ!!」
その場であぐらをかいて、まわりの不幸せな末路を眺めながら次に自分に降り懸かる災難が如何に凄まじいものかを恐怖しながら待つ。恐怖に対する好奇心を持ちながら。
だが、何も来なかった。
何も無かったのだ。ほかのだれがくるわけでもなにをされふわけでもなく。何も無かった。
「………?おかしいなぁ。俺にゃあねえのかよ?」
それが8時間ほど前の話。
「………おい、待てよ。ほんとに来ねえのかよ?いやいやいやおかしいだろっだって俺だって幸せになったからここに来たんだぜ!?俺にだって苦痛も、苦悩も与えられるもんなんだろ!?……おい!なんとか言えよ!!!」
その場に立ちあがった。この声を誰が聞いている訳でもない、ただただ叫んだ声は何も無い空間に消えていくようだった。
「…ふざけんなよ……俺は?俺はこいつらに負けねえくらい辛い目にだってあってやるって言ってんだぜ?【この空間で最も不幸な男、天下一の不幸人になるんだ、俺ぁ…】………俺をなかったことになって、そんな……俺はいつも1番なんだろ………?なかったことになんてすんなよ…
はははは
あ、は…ははは
あっはははははははははははははは!!!!」
誰とも競えない、1番になれない。そうなると天下は生きる意味を失うので…これがベストなバッドエンドかな。どうだろ!!
>>ナツキ
よっ、しばらくぶりだな!
今ってよ、神様の言う「小悪魔」と「吸血鬼」が生き延びた状況だと思うんだがな。
「吸血鬼」になったお前さん……ナツキは、幸せか?
>>162 みくる
[みくるの絶叫に足が止まった。彼女のこんな声は聞いたことがない]
みくる?
なに、言って……
[みくるの口から出てくる家族の様子は、マサトの思い描いていたこととは違って、なにか背景にどす黒いものを感じた。しかし、マサトには彼女の家庭環境を、察するに足るだけの想像力はなかった。ただ、呆然とみくるを見つめていると、彼女は今までに見た事ない目でマサトを見つめた。悲しそうに、恨めしげに。先程までのマコトの顔がダブる]
───っ!
や、めて。みくる。そんな目で、俺を見ないで。
俺は、俺は、みくるを見下してなんてない。みくるは、みくるの、笑顔が見たくて、それで。
無責任だったことは……認めるけど……でも!
みくるのことは、本当に大事だよ!
妹みたいで、後輩みたいで、かわいくて……話してると、楽しいから
>>175ナツキ
だよな、そんな顔には見えねぇよ。
……あ? なんでだよ!
どこに俺がお前さんを責める道理があんだ。
ナツキは神様との約束破ってまで幸せになりたかったんだろ? ならそうすりゃ良いんだ。手段が善か悪かなんて結果論だしな!!
やりたいことやるだけやって、だから今幸せか? ってよ。
違うんだろ? 幸せじゃねぇんだろ?
あの悪魔に騙されて良いようにされてよ!
ナツキはココで諦めるか? 俺ぁ諦めねぇよ!!
何度だって何度だって何度だって何度だって何度だって何度だって何度だって何度だってよ!!!!!! あの馬鹿悪魔をぶん殴ってやる!!!!!
俺ぁ小鉄なんだ!! 小鉄だからよ!
どんなにちっぽけでもぜっっったいに折れちゃいけねぇんだ!!!
どんだけ馬鹿で救われなくても!!!! 折れちゃいけねぇんだ!!!!!!
メシが美味くて幸せだ!!!! 厳しいが優しいかーさんがいて幸せだ!!!! 黙って俺を見ててくれるとーちゃんがいて幸せだ!!!!!! 全部、全部幸せだった!!!
ソレが幻でもよ、俺が俺な限りこの心臓の中にかーさんもとーちゃんもいるし喰ったメシは確かにこの血として流れてんだよ!!!!
俺は!!!!!! 絶対に!!! 折れねぇ!!!!!!
んー、みんなでカミサマのところに行くために頑張ったのに、みんなバラバラだなー?どーしてだろ?もっともっとひとつにならきゃ!
まざらないと、まぜないと!あたしの幸せをあげる!不幸をあげる!
ほらっ!みんなで手を繋がないと!仲間外れがいたら可愛そうだ!
>>144 ジーノ
(ジーノの首筋を唇でなぞり、その匂いに包まれたような心地で、しかし声色は冷たく話しかける。)
「なぁ、ジーノ。わかったヨ。
オマエ、何か後悔してること、あったんだネ。
神サマが叶えてくれるなら、やり直したいことあったんだネ。
それを俺でやったらサ、とりあえずオマエは救われるんだよネ。
……でもサ、俺はそれにはキョーミ持てネーヨ?
俺は?俺の救いはドコにあるのヨ。
俺はマチャ。ナルバディンだけどオマエだけのマチャ。でもマリアじゃネーヨ。
……俺かマリアか、どっちか殺せヨ。
教師 クロエ が見物しにやってきました。
教師 クロエは、見物人 を希望しました。
そうだね、サヤカ。あたしの言うとおりにしてりゃ、あんたは幸せになれるよ。
皆で仲良く、自分を殺してでもね。そうしてりゃ、なーんにも辛いことはないんだからさ。
ほら、あんたならちゃんとできるだろ?ずっと、そうしてきたんだからさ。
コテツの呪いは「折れることが出来ない」呪いです。
たとえ両手足の爪を剥がされようとも足の先から鋸で切り刻まれようとも頭から硫酸を掛けられようとも目の前で両親が内臓ぶちまけて死に絶えようとも「諦めること」ができません。**
せんせいっ!
ねっ、みてみて!せんせい!あたし、今度は先生の言うとおりにみんなで仲良しになれたよ!
幸せも不幸せも分け合って!あはっ!
いい子だね。サヤカ。
でも、まだだ。まだ足りないよ。
こんな時に友達ならどうすりゃいいか知ってるだろ?
友達なら、友達のこと喜ばせてやらねぇとさ。
>>178 コテツ
「………………なに、それ」
ナツキはコテツの独白を呆然と聞いていました。そうして思い出すのは、あの白い空間に投げ出された直後、その自分のこと。
生贄を受け入れるふりをしながら、先輩を諦める気などひとつもなかった自分のこと。
「……コテツさん、は、しあわせ、に、なれなかったんだ、今も。……それで、も、あきらめないん、だ、ね」
心做しか穏やかに、以前のように話すことが出来ました。
目が眩みます。暗い暗いこの世界にいつしか慣れてしまったナツキにとって、彼は強すぎて、眩すぎて。
ナツキはコテツを改めて見て、仄かに笑いました。
あたしがちゃんと眠らないから、みんなは幸せじゃないんだねっ!そうだね、そうだよねっ!トモダチだったみんなは、あたしがいなくなったら喜んでいたもん!
あははっ!なーんだ、なんで忘れちゃったんだろ?もっとちゃんと勉強しておけばよかったなー
そしたら、みくるちゃんとももっと早くに仲良しになれたのにー。
「ボクは、諦め、ちゃった」
ふふ、と声が漏れます。
コテツを見て、ようやく気づきました。ナツキは、幸せになれませんでした。そう、自分で気づきました。その時点で、ナツキは元の世界も、先輩も、心のうちで幻であると認めたようなものでした。
「……魂の、あなた、に、血は、ない、よ? 魂の、欠片。ボクも、あなた、も。あなた、の、記憶、は、家族、は、あなたが、ボクが、つくりだした、想像の、産物」
楽しそうな笑みが次第に大きくなります。唇が歪に釣り上がります。
「悪魔、を、殴っても、それも、妄想、かもよ? この、不幸せ、も、神様、が、いたって、記憶も、全部。
……あなた、は、何と、たたかってる、の?」
振りほどかれた手を、もう一度。手を伸ばす。私が少しでもここに来て好きだと思った相手。
虚しく、手は空を切る。
視線で2人を追うことしか出来ない。
どうしてこうなってしまったのか。
シャイターンが現れたから?そもそも私達が生贄だったから?魂が分裂してしまったから?悪魔の力を貰った"私"を排除出来なかったから?誰の所為?スズハさんはきちんと本物だと証明してみせた。ナルバディンさんとリッカルドさんはきちんと悪魔の力を持った人を追い出してくれた。
では誰?役立たずだったのは....
そうか...私だ。
のうのうと村人なのに追い出された...わたしの所為か。
>>180 マチャ
"彼女"が近づいてくる事に対し、特に反応はしなかったが、その後に"マチャ"から紡がれる言葉に驚愕し、思わず目を見開く。
「後悔は……君の手を、離してしまった事で……もし、やり直せるなら、君、と…………ナルバディン……?何、を言ってるんだい?"マリア"?」
はは、と乾いた笑いを浮かべ、ぐいと肩を押し、"彼女"の顔を見る。
顔を見た瞬間、頭ぬザザッと霧のようなノイズが走り、"何か"が見えそうになる。
それと同時に俺か、マリア、どちらか殺せという"彼女"の言葉が頭の中で反復される。
自分が"何か大切な事"を忘れているような、そんな背筋が凍り、サーっと頭の血が引くような感覚に、恐怖と戸惑いを覚え、そのまま"彼女"を突き飛ばす。
「君は……君は確かに"マリア"のはずで……!なんで、なんで否定するんだい?"マリア"
ああ、私を困らせようとしているのかい?ははは、やだな……そんな意地悪をしないでおくれよ…………君が"マリア"じゃないなら……君は……一体"誰だ?"」
ここまで言った所で、再び頭にノイズが走り、ずきり、という頭痛がする。
思わず片手で頭を支え、恐怖に染まった目で"彼女"を睨み付ける。
俺が俺の信じたいものを信じて何が悪い!!!!!!!!!! 俺が俺の信じたいものを信じてやらなくてどうする!!!!!!!!!!!!!!!
>>182サヤカ
「センセイ?先生がいるのぉ?
わぁい、ラッキー!ボク、聞きたいことがあるんだ!
今ね、ボク、とっても喉が渇いたんだぁ。どうしたらいいと思う?
お水も何にもないじゃない?」
俺は!!!!!! いつか!!!!!!!!!!!! 全員救ってやる!!!!!!!
俺の為に全員救ってやる!!!!!!!!! 何万年かかっても!!!!!!!!!!!!!!!!!!
もうナツキのことも見えなくなってきてるイメージ。永遠に絶望出来ない。諦められない。終わりがない。打ち勝つことは永遠に無い。矛盾に気が付かない。ずーっとシャイターンのオモチャ。**
そんなふうに思えれば、ナツキもまだ戦えたでしょうか。
気に食わないのか、羨ましいのか、助けて欲しいのか。ナツキ自身にもわからない気持ちを持って、コテツの慟哭を聞きました。
「みものだね。……あと何回で、あなた、も、ボクと一緒に、なるのかな?」
「いつか、あなたに、も、わかる日が、来るよ。ボクと、一緒に、なる日が」
「歪んで、勝った、とき? 歪みを、取り除いて、それでも、救われなかった、とき?」
「ああ…………たのしみだな」
/**/
コテツの諦めないって話聞いてずっと、とっくに自分が救われないことを受け入れて、
先輩のこと待つこともやめてしまったことに気づいた。
もうなんか抗う気持ちも失せちゃって、完全に諦めて、あとはなんでも遊んでよ。ボクもコテツさんみて楽しむからさ、っていう、そんな投げやりな、気持ち。
>>190 ジーノ
(じりじりとゆっくり近づいて話しかける)
「ジーノはサ、欲張りなんだよネ。
俺だけで満足できないなんてサ、世界一の欲張りだよネ。
"マチャ"をずっとひとりジメしてきたくせに、サ。
……ジーノ、俺が怖い?」
(面白くてたまらない、という様子でうっすらと残酷な笑みを浮かべる。手に持っていたマフラーをゆるく自分の首に巻き、残り香を愉しむように恍惚とした表情でうろ覚えのジーノの曲を口ずさむ。
「ジーノはサ、ほんとイー匂いだネ……食べてやろうか。」
>>188 キヌサン
(顔だけ振り返って、声のした方へ向く)
「キヌサン。ソンナ顔もできるんだネ。
……美人がサ、苦しむ顔ってサイコーにソソるよネ。
なぁ?ナニしてあげたらもっとイイ顔する?
スズしいキヌサンの顔がサ、恐怖とか怒りとか苦しみとかでサ、歪むとこもっと見たいよネ。
今ジーノがこんなんだからサ、ちょっとつまんないよネ。コタツチャンは俺が見えてるか怪しいし、サヤカサンもアタマトんでるからサ。
……キヌサンが俺と遊んでくれるの?」
(そう言いながらまた、マフラーに顔を埋めてジーノの方に向き直る)
>>198 マチャ
"彼女"のような何かが、近づいてくるのが怖くて、後ろに後ずさるが、足が上手く動かない。
目線を逸らしたら、"彼女"のような何かに引きずり込まれる気がして、目を逸らせぬまま、話を聞く。
「ッ……!
"マリア"は、そんな事を言わない……君は……"マリア"ではない!」
"彼女"は残酷な笑みなど浮かべた事はなかった、食べるだなんて、恐ろしい事を言わない、なら、目の前にいる"こいつ"は誰だ?
また、頭にノイズが走り、ずきり、ずきりと抉るような痛みが走る。
"彼女"だった何かが口ずさむ歌が頭に響き、何か、何かが引きずり出されそうになる。
「その、曲、は……」
ぎっ、と睨み付ける視線が自然と強くなる。
そして、頭の中で見知らぬ男に自分が曲を歌ってあげる所が、幽体離脱をしたかのように第三者視点で見える。
曲を終えた時、その記憶らしきものは霧散し、目の前の"彼女"らしきものと、記憶の男が被る。
>>マチャ
その瞬間、再び頭痛が走り、バーッっと記憶が頭に流れ出し、思わずその場に蹲る。
記憶が、今この瞬間まできた時、視界が開けたような、そんな感覚に襲われ、口からは思わず言葉が溢れる。
「……………私、は……!
マチャ…………?」
ふらりと彷徨う視線をマチャへと向ける。
>>174 マサト
「ちがうよ、マサトくん。マサトくんは……みくるが大事なんじゃなくて、自分が大切なだけ……。マサトくんは、そうやって向こうの世界でも、何度も何度もだれかをきずつけてきたんでしょ。しらなかった、きがつかなかったって。学校にいってないみくるだって、それがいけないことだってわかるのに。……何度も何度も何度も何度も。何度も! なんでもないみたいに!」
皮膚の下の厚い層がこわばり始めたような、冷たくよそよそしい顔で、マサトを突き放す。
自分の気持ちに反比例するように、胸にはとめどない不快感が込みあげてくる。憎しみが再現なく湧く。苦々しい感情が強烈に迫ってくる。
「みくるはぜんぜんたのしくなかったよ。マサトくんとはなしてても、ぜんぜんたのしくなんてなかった」
みくるは頬を緩める。
「くるしいだけだったよ。あんな気休めで、みくるがほんとに笑顔になるわけないのに、マサトくんはひとりだけにこにこしちゃって」
全員自分だから恋愛しないRPを心がけてて。
ナルバディンは深入りしないからキヌサンにも吊り際の情をかけただけのつもりだったんだけど、いじめてみたくなった。
ジーノだってただの相方のはずが血人になったらこう、フェティッシュに何かに執着してみたいよネ!
多分ナルバディン元々バイの素養はあったとは思うヨ!!!!
/*
みくる的に家族といられないのはかなしいけど、みんなといられるならそれはそれでうれしいから……仲良くしちゃだめだと思ってこんなふうにしたら、自分で自分を傷つけてる。
*/
>>197サヤカ
「えぇえ?そう?変わらないよぉ!
あ!でも、サヤカおねぇさんが言うならそうなのかなぁ?
メイヤーズにどれぐらいで大きくなるって聞くの忘れてた!
おねぇさんの世界でも先生ってすごいんだね!そう!飲めるもの!先生に聞いたらわかんないかなぁ?」
>>204 みくる
みくる……
[伸ばしかけた左手は何も掴めず、そのまま力無く垂れた。心の拠り所にしていた、《かわいい》みくるは、どこに行ってしまったのか。いや、みくるは元々こういう子で、自分が勝手に理想の女の子にしてしまっただけなのか。本当は歪んでいた家族を、理想の家族だと思っていたように]
ちがう、ちがう!!
俺は、俺は、そんなはずは……!
本当に、本当にみくるを、マコを、チームのみんなを、思って……!!
[頭を抱えてうずくまる。それでもみくるの顔が見たくて、うずくまったまま彼女を見上げると──みくるは穏やかにも思える笑顔でマサトを見ていた]
……楽しく、なかった?
みくる、苦しかったの?
俺、だけ、にこにこ……して……
[目から光が消え、胸が苦しくなる。頭が考えることを拒否しようとした時、後ろからくすくすという笑い声が聞こえた]
>>-324
あっ、集中して書いてたら更新してなかった……矛盾でたらごめん!できるだけ修正する!待ってる!!
>>203 ジーノ
「おかえり。ジーノ。
……なぁ、楽しかった?夢見てる間、サ。」
(蹲り顔だけ上げるジーノの背中に回り、軽く抱きしめる。そしてそこが定位置だと言いたげに首筋にまた唇を寄せる。)
「……ジーノ。やっぱりジーノは俺を愉しませてくれるよネ。
何でダローネ。こんなに愉しませてくれるのに全然渇きが治まらないなんてサ。
近付けば近付くほど、喉が渇くヨ。」
>>サヤカ
ここにはあんたの身体しかないんだ。他にはなぁんにも無い。
したら、決まってるだろ?
涙、血液、唾液…ま、他にも色々あるだろうけどよ。あんたの体液さ。
皆の幸せのためなら、それぐらい簡単だよな?
>>206 マサト
[マコトはくすくす笑いながらマサトの前に回り込む。瞳には、本当に愉快だという色をたたえていた]
「ああ、面白い!!マサトくん、女の子を見る目はあったんだねえ。あの子、全部わかってるじゃない。マサトくんの悪いところ」
「みくるちゃん、可哀想。ボクみたいに我慢していたんだね。マサトくんの『善意』って、ことわれないもんねえ。それで、本当に……マサトくんって、ひとりで都合のいい解釈をしちゃって、ひとりでにこにこしてるんだもの。ああ、痛々しいなあ、ボクの兄さんは」
「空回り。独りよがり。偽善者。マサトくんって、色んな言葉が当てはまるねえ」
「知ってた?バッテリーの哲也さんも、主将の貢さんも、マサトはウザいって言ってたよ。マサトは人の気持ちを考えないって。無意識に抉ってるんだよなー」
「サヤカちゃんに言ったことも思い出してご覧よ。死にたいとまで思い詰めていた人に、マサトくんの勝手な価値観を押し付けたんだよ。残酷だねえ」
[くすくす、くすくす、と顔をゆがめて笑いながら、マサトの周りをぐるぐる回っている]
>>212 サヤカサン
エー……ジーノの以外の飲みたくないヨ。次にキヌサンだヨ。
あと水分欲しさにジーノにベロチューしたり涙舐めたりフェティッシュ全開で攻めていこうと……
あれだな、なんかもうはしたないの蓋が開き切ってしまっているな。ちゃんとエロサイコ沼から帰ってきてる人もいるのに。
ナルバディンに言われてやっと気付く。
自分は今、どんな顔をしていたんだろう。全く想像がつかなかった。
だけど、気付いたところでこの自己嫌悪から解放されることはない。
ははは...もうこれ以上。追い込まないで。じゃないとコワれちゃう。
涙を頬に伝わせ、消え入りそうな笑顔でナルバディンに答える。
アッハッハ!!!!
私がホモに走ってるヨ!!!!
立ちはだかるホモに殺意を向け続けていたらまさかジブンがホモになっちゃうなんてサ!!!
ジーノめちゃめちゃにいじめたくなるヨ!!!!
リッカルドとナルバディン、感覚的に受け攻めどっちかわかっちゃってアタマがいよいよおかしくなったと思ったよネ!
ヒーーー!!!!
あれ?血、出ないんだ。ふーん?やっぱ、魂だけだからなのかなー?これじゃ、ライトを満たしてあげられないな、幸せにできないな。
どうしよう、どうすればいいのかな?ねぇ、せんせい、あたしきらわれたくないよ、やっとみんなとひとつになれたのに、みんなのなかにいれてもらえるのに。
どうしよう、どうしよう、いやだ、やだよ!
頑張っても必要とされなかったのに、何も出来ないなら何のためにここにいるの?ああ、やっぱり、死ねばいいのかな?そしたら、あたしを見て幸せになれる?あたしも何も見なくて済むから幸せになれる。
あはっ、あはははっ!
>>206 マサト
「……ねえ、マサトくん」
弟のまぼろしをすり抜けて、うずくまるマサトの目の前に自分もぺたんと腰をおろす。
「ねえ、こっちみてよ。ぜんぶうけとめてよ。みくるがくるしかった気持ちぜんぶ、みないふりしないでよ。マサトくんはみくるのお姉ちゃんとちがって、ぬいぐるみじゃない、ほんとの“お兄ちゃん”なんでしょ」
その場に両手をついて、顔を覗き込む。
さらり、と桃色の髪が肩からこぼれた。
「そうだよ。たのしくなかった。くるしかった。……みくるがほんとに、あんな絵でよろこんだとおもう? マサトくんは、“みくるといるのがたのしい”んじゃなくて、“自分より下の人間といると安心できるのがたのしい”んだよ。男のひとって、ほんとにばかな女の子がすきなんだね。
……男のひとって、下品だよね。ナルバディンさんとか、みくるのパパもそうだけど。もしかしてマサトくんも、みくるが女の子だからやさしくしたの。あの“握手”も、うそ?」
返事も待たず、軽蔑した表情で吐き捨てる。
「さいてい」
[ここから先は誰も知らない物語]
一生、幸せにする
"コレット"もこの子も、俺の全てをかけて
世界一幸せにし続けると誓う
[コツンと額を合わせて幸せと覚悟を噛みしめるように囁いた]
>>209クロエ
「わぁ!確かに!それなら飲めるね!
先生ってすごいや!ほんとうに何でも教えてくれるんだぁ」
ライトなら肯定するだろう、ライトなら明るく応えるだろう。
ライトの言葉を反芻するばかりを気にかける男は、言葉の意味など深く考えません。
>>214サヤカ
「あれ?サヤカおねぇさん、血がでないの?
血が出ないなら他でもいいよぉ。
汗でも、涙でも、唾液でも、鼻水でも、胃液でも、尿でも、なんでも。
ねぇ、喉が渇いたんだ。
ほら、まだまだあるだろう?サヤカおねぇさんがくれないとボク困っちゃうよ。
喉が渇いたんだ。はやくぅ!」
>>213 キヌサン
(蹲って動けないジーノからゆらりと離れて近づいて来る。
……ああ、エモノはここにも。)
「壊れちゃえばイーヨ。
みんなと同じようなコトするのがマトモならサ、壊れてマトモになっちゃえばイーヨ。
キヌサンも俺を愉しませてくれるんだ?
俺はジーノに言ったよネ。乾季と雨季で違うコと遊ぶってサ。
ココでもそれやってイーんだネ。
サスガ全員俺、ってヤツだヨ。俺に必要なモノはまた別の俺がちゃんと持ってきてる。
……なぁ?遊ぼうぜ?
オマエも俺を潤してみろヨ。」
(そう言って顔を寄せると、キヌの頬を流れる涙をゆっくり舐め上げた。)
>>216 みくる
[畳み掛けるような弟の罵倒にうずくまったまま震えていたら、目の前にみくるが来てしゃがんだ気配がした。「お兄ちゃん」と呼ばれて、微かに嬉しいと思ったが、それを望まない自分もいた。みくるに求めていたのは、妹、ではなくて──後ろめたさに、顔を上げられないでいると、みくるはマサトの顔を覗き込む]
あっ……みくる……
[自分を見つめる大きな目は、それでもやっぱり、可愛い、と思った。独りよがりでも、傷つけても、やっぱり、今まで会ったどの女の子より可愛かった]
[そう思った瞬間のこと。魂だから、涙なんて出ないはずなのに。きっと今、自分はぽろぽろと泣いているんだろうと思った。ただただ悲しくて涙を流すこと自体が、もうつらかった]
──ごめん、握手、ウソなんだ。
本当は、本当はね、ただ、
ただ、みくると手を繋いでみたかっただけなんだ。
ううん、違う、違うよ。これが幸せなんだ。
苦しいのも、悲しいのも、ぜんぶぜんぶ幸せなんだ。じゃないとおかしいもん、みんながいるのに幸せじゃないわけないもん、そうだ、そうだね。あはっ。
血も涙もあるオンナからはちゃんと涙が出るよネ。魂でもサ。
とりあえず行動のキャップをベロチューまでと定めておりますが「お前ほんまそういうとこやぞ」の声が上がればスンッと大人しくなります。
[目の前の絶望にどす黒い感情が芽生え始める]
………いいえ、いいえ
そんなの許さないわ…
[ゆらり、ゆらりと立ち上がり
下腹部の痛みを無視して2人へ歩み寄る
さっきまで何も持っていなかった手には
何故か鉈が握られていた]
ああ、これはあの時ね
そうよ、そうだわ、私が主人公だもの
私がヒロインだもの
この世界は私のものだもの
[ぶつぶつと呟いて一人納得すると、"あの時"を忠実に再現するように動き始めた]
[かつての記憶
ライアンを手に入れるための計画のメインディッシュ]
ライアンは私もので、私はライアンのものよ
それを邪魔する奴は
殺さなくちゃ
安心してね
私が貴女になってあげる
私がライアンを幸せにしてあげる
今日から私がコレットよ
[両手で鉈をしっかり握ると、大きく振りかぶり遠心力のまま振り下ろす
同じ顔を持つ女の頭へ振り下ろされたそれは
容易く彼女の頭をかち割った]
お前がいる限りライアンは私を見ない
ああ、なんて邪魔なの
でもこれで終わり
コレットという存在は私になる
お前はこの世界になかった存在
お前を知る人間はもうどこにもいなくなる
[もう聞こえていないのも気にせず一人で話しながら鉈を振り下ろし続ける]
私が、コレットよ
そう、そうよ
私は、コレット
[元の顔はわからない程に赤く染まり
骨は砕かれ
手足がどこかへ飛び
血肉が飛び散り
内臓が潰れるまで
何度も何度もその手を振り下ろした]
コレットは、私、私が、コレット、私だけが、コレット、コレッ、コレット、コレットよ、コレット、私が、私は、コレット、コレット、コレットコレットコレットコレットコレットあはははははははははは、ははははははあははははははあははははははははははあはははははは、はははははははははは、あははははははははははははははははあははははははあははははははははははあははははははははははははははあははあはははははは、ははははあはははははは
[そうして私は
コレットになった]
ごめんなさい次のからカニバに加えて軽くエログロあります苦手な人本当にごめんなさい
いや私もエログロは唯一グロい系で好きじゃないんだけどなんかもうコレットの狂気表現してたらこうするしかなかったっていうかもうホントごめんなさい
パンを食べながら、彼は話す。表情は変わらず、思い出というより記録を辿るような、そんな風に話す。
「名前は思い出せないんだけどね。ガキだったし。えー?どんな人?そう言われたら自信ないけど、稲穂みたいな三つ編みと、そばかすがチャームポイントで、前歯が抜けてたなぁ。あとは、あいつの家の畑の林檎盗んでバレて怒られてた」
心音が上がる。幼少期のわたし。彼が覚えている、記憶の中のわたしはどんな風に映っていたんだろう。ただの好奇心だったのに、ルーシーでいるわたしが、ウェンディに戻りたがっている。故郷が恋しい気持ちから来ていることはわかっていた。
家族と会えないわたしに、ウェンディを覚えている人に、わたしの話が聞きたかった。
「まあ、言われてみれば似てないかも。お前はダークブランドだし、ソバカスもない。何で似てるなんて思ったんだろうな?悪かったな。もう聞かない、嫉妬しないでくれよ」
嗚呼、間違っていないのに。この髪は染め上げてソバカスも化粧をしているだけ。ウェンディはわたしだと、遠い日の記憶はわたしだと、言えたらどれだけ、どれだけ。
バレないよう、唇を噛み締める。口を開きかけるも、愛する家族が脳裏に浮かぶ。わたしが今、正体を明かすと、姉妹は、両親は──
「戦争が終わったら、会いに行ってみたら?勝てば会えるでしょ。わたしも会いたいし。その“か他人の空似さん”にさ」
なんて、思ってもないことを口にした。
戦争の勝敗に関わらず、わたしは終われば祖国へ帰る。デタラメな出生も、名前も、身分も消える。彼との約束さえ果たせない。
そんなわたしの、唯一の足掻き。ねえ、終わったら会いに来て。あの林檎畑で待ってるから。
─
ライアンが私以外のものになるなんて、絶対許さない
…そうだわ、そうよ、奪われるくらいなら
絶対奪われないようにしてしまえばいいのよ
[いいことを閃いたように楽しそうに笑うと
どこからか壊れた人形のように動かなくなったライアンへも
"コレット"にしたように鉈を振り下ろす]
…あら?
そういえば、こんな記憶あったかしら?
こんな展開の世界、私の世界じゃないわ
ううん?まぁいいか
愛しているわ、ライアン
私だけのライアン
絶対、絶対に、離さないわ
[倒れたライアンの頭を両手で支え、その唇に噛み付いた]
これで、もう、私以外へキスできないわ、ふふ
[肩へ鉈を振り下ろし、腕を切断する
それを宝物のように抱き締めて、指を噛みちぎる]
貴方が抱き締めるのも、抱き締められるのも、私だけよ
[何度か鉈を振り下ろし、足を切断する]
誰の元にも行かせないわ
ずっと、ずぅっと、側にいてね
[力の限り鉈を振り下ろし、頭を切断する]
ふふ、もう、よそ見なんて、しちゃダメよ
ああ、目も、取っておきましよ
[瞼へ指を押し込みブツッという音と共に眼球を取り出す]
赤ちゃん、奪われちゃって、残念だわ
でも、また、作ればいいわよね
[性器を切断し、先ほど流れてしまった場所へ挿入する]
あと、私以外に、ドキドキしちゃ、ダメよ
[胸に鉈を振り下ろし、傷口へ手を突っ込んで割り開く
肺に隠れた心臓を取り出す
グチャグチャと音を立てて咀嚼し、喉を鳴らした]
んふ、あはははっ
ぜんぶ、ぜぇんぶ、私のものよ
ねぇ?ライアン
愛してるわ
消えた彼女を呆然と見つめていると、マチャは話を続けているようだ。
喉が渇く、という彼の言葉にぞくり、と悪寒が走り、嫌な予感がした。
もしや、とその嫌な予感について語り出す。
「…………マチャ、私達側ではない陣営に、血人……吸血鬼がいたね
君は……その、血が飲みたいのか?」
違う、という返事が聞きたくて、そんな事を尋ねる。
緊張と恐怖で心臓が早鐘のように鳴る。
>>-386 ちかちゃ
やっぱドン引きされる程のこういう展開がないと物足りないかなって( ◜ᴗ◝ )主に私が
>>-390 みかちゃ
みかちゃんちの子たちは心臓食べるのが愛情表現だもんな!(ネーロ、ジュリ、コレット←NEW!)
>>-391 ちかちゃ
心臓と目玉は抉り取るものだよ!
一応全員喰う意味は違うんだぜ!
いや、ジュリは喰ってない
メリルのと交換しただけや
>>233 キヌサン
「ダンラン、ダンランネ!!!
俺は家族だけは多いけどサ、全員揃うことはショーガイ1度もなかったネ!親父いっぱいいたしネ!!
……独りの時間があればサ。ぞくぞくするほど誰かと一緒に過ごす時間がキワ立つと思わない?
この独りはいつ終わるんだろう?いつ終わるんだろう??ってキョーフに消えそうになった時に誰かが現れたらサ、サイコーじゃない?
で、一緒にいる間は今度いついなくなるんだろうって思ったらサ、もう1秒1秒が愛おしくてタマラないだろ。
……そんな時間をアゲるよキヌサン。
毎秒イイ顔してヨ。
フシギだネ。今ほんの少し渇きが治まった気がしたヨ。
もっと、もっと潤してヨ。
いくらでも遊んであげるヨ。
……俺が遊びたいときにな。
>>225 マサト
「……なんで……」
みるみる怒りが眉の辺りに漂い、瞼の外へ出そうになるほど目を瞠った。そして、上瞼がひくりと引き攣った瞬間、みくるはその眸をきっと細めた。
「泣かないでよ……。なんで、ナツキくんもマサトくんも、そうやって泣くの。男のくせに、泣かないでよ!」
マサトが泣く姿は、他の誰が泣く姿よりも不快だった。
涙は彼の瞼を焼いて、目の縁から際限なく染み出てくる。はらはらとこぼれる水の粒は、こぼれ切る前に赤黒い空間に紛れて消えていってしまう。
「そっか。やっぱり、うそだったんだ。……きもちわるい。ほんとにきもちわるい」
マサトの言葉を拒むように、みくるはいつか彼の手を握った利き手を反対の手で掻き毟る。爪をたてて、がりがりと。
そして、戦争は終わりわたしはウェンディに戻った。ただ、髪色だけは戻さなかった。なんとなく、ルーシーは終わったけれど、彼が見つけてくれるといいな、なんて未練があったかもしれない。化粧なんてしない、ソバカスだらけの顔は安心感がある。
ただの田舎娘へと戻った。愛する家族とともに、質素な生活、素朴な暮らし。
そんな日々の中、目を閉じれば思い出す。焼け爛れた戦場、鼻腔に残る硝煙の匂い。下衆な酒場、秩序も何もない世界。もう終わったのに、彼の人の笑顔もこびりついて離れない。
いつか彼がわたしの言葉を覚えていて、またこの林檎畑で会えるなら。わたしは顔を合わせてこう言うのよ。「どちら様ですか」って。しばらく会っていない事を─今度は、ウェンディを演じるの。
本当は何でも知ってるのに。好きな食べ物、嫌いなこと、得意な事、眠る時間から息遣い、ホクロの数。それらを全て、全て忘れさって。初めてかのように振る舞うの。
そうしてやっと、わたしは幸せになれる。人並みの幸せを、演じて手に入れる。
>>241
「ジーノ、おかしなコト言うんだネ。
血?血が飲みたいなんてソーゾーもしなかったヨ。
ただ喉が渇いたなぁって思っただけなのにサ。
……でもちょっとイイ考えだって思ったヨ。
飲めそうなもの、ここにナイんだよネ。
ジーノの首筋がサ、ずーっと、さっきから、イイ匂いがするんだヨ。
(頸動脈をするっと指で撫でる)
……手首。手首も貸してヨ。
(ジーノの手を取ると、手首を甘噛みして見せる)
……ココもサ、イイ匂いするヨ。
ああでも、首がいい。
ジーノの首は本当にイイ匂いがするヨ。
余計に喉が渇くのに、近付きたくてタマラないヨ……
イイ匂いがしなくなったらイヤだから傷つけたりしないヨ。ずっとずっと、ジーノは俺と一緒だヨ?
だって、キョーメイし続けるんだよ。俺達は。
俺がお前の見たいもの、欲しいものなんだよ。
幻に夢なんて見るな。
俺を独占して見せろ。これまでみたいに。
あはっ、独りじゃないんだよね。居てくれるんだよね。ずっと。一緒に。あはははっ
嬉しい?愛おしい?愉しい?
ううん、好き。
頬を緩ませ、にっこりと笑みを浮かべているが、目の奥は底が知れない程の黒。うっとりとナルバディンの背中を眺めている。その瞳に何がどう映っているのかは神...いや、悪魔しかわからない。
>>マサト
「……。やっぱり、マサトくんは自分のことばっかりだね。もう、いいよ。……どっかいって。……どうせもう少ししたら全部なくなっちゃうんだから、それまでみくるのまえに顔をださないでよ。これ以上、みくるをいやなきもちにさせないで」
>>243 みくる
[ああ、だめだ。このままじゃ、みくるが悪者みたいになる。そんなふうにしてはダメだ──そう思って涙をこぶしで拭うけれど、やっぱり際限なく零れてきてしまって、もうどうしようもなかった]
ごめん……ごめんな、みくる……
止めらんなくて、ごめん……ごめん
[どうしようも出来ず謝るしかできないマサトの耳に、『きもちわるい』という言葉が突き刺さる。胸の奥を吐き出すように告げた本音は、相手にとってはただの下心に過ぎない。それを改めて突き付けられて、涙を拭う手が止まった]
──ごめん、純粋なみくるを、裏切ったよね
ああ、そんな風に、みくるの手を傷つけないで……お願いだから、みくるは自分の手を大事にして。
みくるはきっと気持ち悪いって思うだろうけど。けど、みくるの手はすごく、安心したよ
俺が、悪いんだ。俺が、そうなるべきなんだ。
こんな、何も守れない、左手────
>>-399
アレクシアは振られてからちゃんと卒業したよ!!
ナルバディンは卒業しないけど……
問い詰めたら「ナンデ?」とか聞いてきそう。
>>245 マチャ
彼が言う事を全部、黙って聞いていた。
否、彼が話している間は口が動かなかった。
先程、自分から離れた際に、キヌに何かを言っていたのも、しっかりと見てしまった。
そのせいで、キヌが壊れていくのも、だ。
(>>247)
彼女の愛らしい表情は見る影もなく、ただただマチャの背中をを見つめるその姿に嫌悪感すら覚え、目を逸らす。
もう、自分と話してくれていたあの頃には戻れないと思うと、何かがこみ上げてきそうで、ぎり、と奥歯で歯ぎしりをしてしまう。
マチャが腕をとろうが、首にすりついてこようがもうどうでもいい。
彼に身を任せていれば、きっとこれ以上悪い事にはならない、と諦めに近い感情がじわじわと心を蝕む。
絶望と恐怖、怠惰でぐちゃぐちゃになった心と、それを映し出すかのような目で、そっと振り返り、彼を見つめる。
>>マチャ
「…………うん、そうだね
私と君は共鳴者だ
はは、血人や吸血鬼だなんて……バカバカしい
疑ってごめんよ、マチャ
ああ、迷惑を掛けたね……マリアの事はもういいんだ
あれは過去の産物、今は目の前にいる君が大切だ
そうだ、君に歌った曲があるだろう
あの曲を君に捧げると言おうと思っていたのだけど……どうかな?」
マリアの事を思うと、ずきり、ずきりと心が痛み、心做しか話す速度が口に出す事を拒むように遅くなる。
だが、壊れきってしまったリッカルドは、最後までナルバディンの都合の良い事ばかり話し、その表情はいつもの様に穏やかに微笑んでいる。
────濁った目を除いては、だが。
>>250 マサト
[左手を見つめるマサトに、マコトは笑顔で近寄り、耳元にささやく]
要らないね、要らないよ。
甲子園優勝しても、その手で何人の、何十人の、野球少年たちの夢を奪ってきたんだろう!
ああ、ボクの兄さんの左手は、残酷だね。
あはっ、でもマサトくんはそんなことはどーでもいいもんね。
好きな子に気持ち悪いって言われちゃったからだもんね。
ほーんと、下心しかなくて、気持ち悪いね。
要らないなら、消す方法教えてあげる。
ここは魂の世界だから。消えたところを強くイメージすればいいんだよ。要らないって願えばいいんだよ。
ふふ、ふふふふ、手伝ってあげる。
兄さんは、想像力が足りないからね。難しいよね。
[そう言って、マコトはマサトの左の肩をグッと押さえる]
ほら、ボクが『取って』あげるから。
─
茜色の空 こうべを垂れる稲穂
黄金の海のような畑の中、林檎畑を背に収穫をする老婆の姿。
齢100はありそうな老婆がひとり、細々と生活している。腰は曲がり、手は豆でゴツゴツしているものの、年輪のようにシワは深く、刻まれている。
ここで1人、誰に何を言われようと、この場所から住居を移さない彼女は、まるで誰かを待っているようだった。
彼と生活し、子を儲け林檎畑で生計を立て、静かに暮らしていた。子宝に恵まれ、孫娘の顔を見れて、ルーシーで会ったことは、彼が死ぬまで明かさずに。老婆が死ぬ間際、愛する娘孫に看取られ人生の旅を終える。
そんな記憶さえも、思い出さえ、粉々に。
>>250 マコト
[マコトはマサトの左肩に手をかける。普段ならば、絶対誰にも触らせない大切な大切な肩。マサトの野球の全て。それでも今は、弟が触ってくれるだけで嬉しいと思った]
ああ……マコ、手伝ってくれるの
うん……こんな気持ち悪い手、要らないんだ。
今から、俺の左手は、マコに取られるんだね。痛いかな
**マチャを拒絶して、お前なんか人間じゃない!隣に立つな共鳴者を騙るな
私の相棒であるマチャは……彼は、皆を助けるために死んだんだ
今のお前は化け物だッ!
みたいな拒絶ルートも考えたのですが、相棒に幻を重ねて、愛の言葉を囁く現実逃避をしたり、救いたかった皆が壊れていくのを見て、心が擦り切れてそんな事言う気力はないだろうな、と思いまして
マサトが一人でぶつぶつと喋っています。
たくさん喋って、叫んだせいで、何をする気にもなれません。
ぼんやりと虚ろな目で、みくるは彼を眺めています。
─
100年。
決して短くはない年月。
その年月を彼女は幸せもなく、必要最低限の暮らしを営んでいた。
何もない事が幸せ。そんなことが、世界一の幸せだったのかもしれない。誰かと生を分かち合い、歩んだ記憶は、夢の物語のようで。そんな人生はあり得ないと、今のウェンディはため息をつく。
一体、彼女は何が幸せだったのだろう。
>>258 マコト
[マコトの言った通り、痛くはなかった。気づいた時には、もう左腕があったところに、なんの感覚も無くなっていた。マサトの左肩から下は消えている。魂が拒否したから、きっと他のみんなの目にも、マサトの左手はもう見えないだろう]
──痛くなかった。
ありがとう、マコ。
[それだけ言って、力尽きたように、仰向けに倒れた。ずっと苦労を共にしてきた左腕は、もうない。片腕では野球もできない。ずっと捧げてきたものを、自分の意思で手放した]
……これで、いいんだ。
もう……
要らないね、俺も
>>252
「……そう。そう。
あの曲は俺のだヨ。世界が欲しがったジーノの曲、俺だけのにしてくれるんだネ。
嬉しいヨ、ジーノ。
帰ってきてくれてありがとう、だヨ。
これからまた"リアル"を作っていけばイーヨ。
俺タチは楽しくやっていけるヨ。
(濁るジーノの目を見て気にもせずに言い放つ。)
そうそう、俺、最初に言ったジャン。
「俺とオマエがいればダイジョーブ!」ってサ。
…みくるちゃんや。
婆さ、絵のお礼を言ってなかったねぇ。
ありがとう。大事にするよて。
孫がいたら、みくるちゃんみたいな、真っ直ぐな目をした子だったんだろうねぇ。
ナルバディンこれにて〆。
血人になったらもう人の心を手放すしかなかった……
巻き込んでしまったキヌサン。あなたはこれからナルバディンとジーノのかわゆいペットです。
ジーノとキヌサンを7:3くらいで行ったり来たりしようとしてたけど、やめた。3人で団欒しようね。
>>264 マチャ
「ふふ、喜んでもらえたのなら良かったよ
私も、あの曲は君だけのものだと思っていたよ
だから……魂を修復されていた時も、口に出したりはしなかったさ
うん、ただいま、マチャ
……!
そうだ……そうだったね、うん
……ああ、そういえば君の喉の乾きの事だけど……こうすればいいんじゃないかな」
ナルバディンの首元の服をぐい、と引き、口づけをする。
彼が抵抗するよりも早く舌をねじ込み、自分の唾液を飲み込ませるように舌を動かした。
ごくん、とナルバディンが嚥下したのを確認すると、名残惜しそうに口を離す。
「……血液は流石に抵抗があるだろうし、君は私が傷つくのが嫌だろうから……こうすれば、効率も良いし、水分に近い様なものだから、いいんじゃないかな」
**リッカルドはこれにて〆です
本当の幸せを掴めぬまま、おねんねエンド
次の時にシャイタ君が面白そう!と記憶を残すと、役職関わらずにマチャを守ろうとし出す場を掻き乱す最低野郎になります
**ちなみに今のリッカルドが指す"神"はシャイタの事を言ってます
全て受け入れて諦めたので、シャイタが神だと思っています
ドロドロとした感情が流れてきます。感じたことのない恐怖。足がすくみ、誰かに助けを求めたくも求められない。目の前にいる彼から、目を離せません。
“助けて”
そう目で訴えるも、彼は笑顔で微笑むだけ。ニコニコと、感情のない笑みを向けています。
これも彼の言うさせたいことだったの?なんてラビットは考えますが、催眠のかかったように、徐々に、徐々に。その笑顔さえ、愛くるしく思えてくるでしょう。
「──っ!」
だめ。
そう言おうとした時には、既になにもかもが手遅れでした。
みくるの大きな瞳には、変わらず彼の背中が映っています。そう、彼の左半身を除いては。さきほどまでそこにあったはずの左肩から下は、みくるが瞬きをしたのと同時になにもなくなっていました。彼の命ともいえるその場所は、消えてなくなっていました。
「あ………あ………」
周囲のざわめきが、ボリュームのつまみを回すようにして、ふたたび戻ってきます。
この空間にいた誰もが、希望を求め、神様の言う事を守り、皆を救ったのに。救ったはずなのに、どうして。
そんな風な思考さえ、露のように消えていく。
ラビットはもう、何が自分の考えていることなのかもわからなくなってしまいましたが、たったひとつ、たったひとつだけわかることがありました。
これからまた、ラビットは消え、再び戻り、また殺される。メビウスの輪のように、自分が弄ばれることは、ハッキリと理解してしまったのです。
それでも、ラビットは。
「なぜ、人を好きになると……こんなにも、苦しいのでしょう…」
この目の前の化け物が彼だと言い聞かせた訳でもないし、そう思おうと努力したわけでもない。
彼を愛していた記憶は嘘ではなかった。
彼に対する罪を、ラビットは受け入れることを選びました。これが恋だと、愛だと、胸に刻めるだけ刻み、罰を受けようと、思いました。
えー
ダイマします
ポルノグラフィティ の「ミュージックアワー」に出てくる「恋するウサギちゃん」が
「俺たちのセレブレーション」で「晴れ姿のラビット」になります
つまりそういうことだ
[目を閉じていた。自分のせいで歪む顔を見たくなかった。片手では耳は塞ぎ切れなかったので、全ての音を聞き流すことにした。これ以上否定されたくなかった]
[目を閉じて浮かぶ懐かしい顔は、全て苦しげに、恨めしげに歪む顔に書き換えられた]
[目を閉じたところで、マサトに安寧はなかった]
[仕方ないので、目をゆっくり開いた。視界の端に、桃色の長い髪が見えた気がした。しかし眼球をそちらの方へ向けることはせず、ただ目の前の空間をぼうっと見つめ続けていた]
──好きになって、ごめん。
好きだった。
[ぽつりとそれだけ呟いて、体の力を抜いた]
「なん……」
みくるは、徐々に、ゆっくりと。
少しずつ、少しずつ、自分がしてしまったことを理解しました。
「ちが……いや、みくる……そんなこと、思って」
ゆるゆるとかぶりを振り、一歩、また一歩後退りながら、みくるはそれを拒もうとします。
しかしこれも悪魔の仕業か、否定しようとすればするほど、みくるは彼への仕打ちをとても明瞭に意識させられるのです。
絶望に包まれ理性を失っていた心から、黒く深い霧がさっとひいていきました。自分を守っていた薄くて脆い膜は、簡単に破れてしまいます。
おっと、みくるとすれ違ったぞ!!!
マサトは絶望のどん底につき、何も見えない聞こえない状態に近いです
多分事実上の〆……?
マサトの感覚としては、あとはリセットを待つのみ……(´;ω;`)
自分のことばかりだったのは、みくるのほうではありませんか。
自分がこれ以上傷つきたくなくて、こうなってしまった責任から逃れたくて仕方なくて、その場の感情に任せて大好きな人を傷つけた。
他人より自分がいちばん大事だったのは、他の誰でもない──みくるでした。
身体中の水分という水分が、じりじりと干上がっていくような感覚が押し寄せてきました。焦りと絶望感が、肌の下を広がってきます。
「………っ」
脳裏に、今までの思い出が明滅します。
みくるがつくった世界ではなく、ここへきてからの記憶です。
“きっと大丈夫なんて嘘だった”──でも、あの言葉に救われたのは本当だった。
“自分より弱い人間の傍で安心したいだけ”──ううん、マサトくんはそんなこと思ったりしないって分かってる。
“あんな絵で”──あのやりとりがなかったら、きっとみくるはもっと頑張れなかった。
“気持ち悪い”──本当は、すごくどきどきした。
すべてが手遅れ、なにもかもが手遅れです。
みくるの目からぽろぽろと大きな雨粒が降ってきました。汲んでも尽きない井戸のように、涙がはらはらと崩れて、光の糸を曳きながら流れます。
いつだって独りで全部解決した。
敷かれたレールを、作られた台車で、決められたスピードで進んでいた。
母を殺され、王の血筋を隠され、普通の生活を奪われた。全て父の、王の都合のいいように管理されていたペット。それが僕だ。
そして、その全てを壊して王になった。
だけどその先には何も無かった。
残ったのは狂った民だけだった。
しかし、支配機構として君臨する、という人生のゴールにたどり着いた僕はそこに幸せを感じてしまった。
なにを失ったかも振り返らずに。
管理されていた僕を救った、と思ってる親友もいた。
僕に知識と常識を与えた、という老婆もいた。
僕に愛と恋の違いを教えた、という娼婦もいた。
あなたのためなら死んでもいいといった、恋人もいた。
君と一緒なら幸せな国が作れるといった、婚約者もいた。
お父さん大好き、といった息子もいた。
そして僕の国にはその誰も残らなかった。
もう誰も失いたくない。
ここで声を交わした人達とは僅かな繋がりだ。しかし、何も残らなかった僕には大切な繋がりだ。
誰も傷つけない。血管の浮きでる腕を押さえ、長く伸びた牙で決意を噛み締める。
ただ壊れゆく皆を血走った目で追っている。
泣き、怒り、嘆き、崩れ、壊れ、
**ああ、楽しそうだ。
帰らないと、帰らないと。
血の誘惑を振り払い、覚束無い足で立ち上がる。
気づいている。意識が朦朧としていることにも、何かにそれを奪われそうなことも。
気を抜いたら、諦めたら。
その時、視界の端で何かが弾けた。
迸る血の匂いに恍惚を覚え、触れる血に温もりも感じ、舐めた血に命を感じる。
ブレーキをかける。心の奥の何かを塞き止める。頼む、出てくるな、と。
だが無常にもそれは慈悲や枷を一つ一つ踏み潰しながら確実に僕の「表」に迫ってくる。
このままだと僕はここらの餌を一人残らず「食べてしまうだろう」
血が、血が、血が。
垂れる血に、溢れる血に、吹き出す血に、欲が焚き付けれる。
吸いたい。ダメだ。吸いたい。ダメだ。吸いたい。吸いたい。ダメだ。吸いたい。吸いたい。吸いたい。吸いたい。スイタイ、スイタイ、スイタイスイタイスイタイ。
いや、
仲間だった人たちだ。格闘家は襲ってしまったが同じ過ちは繰り返せない。
いや、
まだ、仲間か。
また独りよがりで周りに迷惑をかける所だった。
だったら、
少しぐらい分けてくれてもいいよね?
ふらりふらり、と僕は誰かへ向かって向かっていく。そして立ち止まった。
顔は分からない、紅く塗りつぶされている。
少女か青年か美人か老婆か。関係ない。
「久しぶりだね、元気かい?」
自分の声に驚いた。砂漠の風のように掠れた声は喉の乾きを酷く訴えていた。
相手の表情はもちろんわからない。なにか返事をしてくれているのだろうか?聞こえない。きっと恋してる時より強いだろう心臓の音だけが耳に、脳に響く。
倒れている彼?彼女?に歩み寄って腰を屈める。目線は首筋に釘付けにされて離すことができない。
「今から君を救ってあげる。これ以上、辛い思いをしなくていいように」
伸ばした手は頬に触れ、顎をつたい、首をさすり、肩に置かれる。
少しだけだから、痛くしないからね。
甘い匂いが鼻腔をくすぐる。恐がらせないようにゆっくり顔を近づけた。そしてそっと口を開き、透き通るような肌に牙を。
突き立てた。
気がつくと僕は自分の細い腕に血を求めていた。
先程まで見ていたのは渇望するあまりに見えていた幻影なのだろうか。心に残った残滓が何かを守るために働いた体の防衛反応なのか。
そんなことはどうでもよかった。
おいしい。
ドクドク、ドクドクと、身体に血が流れてくる。喉は潤い、快感に溺れる。牙が離れない。
なんて愚かな永久機関だろう。
身体の血が沸騰していくのを感じる、脳が揺れる。皮膚が溶けて、左手の腕の肉の先から見え隠れするか細い骨はどうやってこの身体を支えていたのだろうか。臓器が腸が気力もなくだらりと現れる、ここに来てから食事も何もしていないため体液のみを撒き散らす。しかし、不老不死とか自己再生と便利な身体だ。
巡り巡る血は吸血欲を加速度的に増やしていく。快感が痛覚を遮り、追い越す。
誰も傷つけない済んだ。最期に考えたのそんな事だっただろうか。思考をやめる。
快感を得るために、決して収まることのない渇きを潤すために、ただ血を吸い、血を吸う。
破壊と再生を繰り返す身体で何度も何度も絶頂を迎える。
ああ、幸せだ。
〆です。長々と更に過激な表現、不快になられたかたがいたら本当にすみません。吸血鬼になったから想定してたエンドと全然違くてこうなってしまいました、、
色々学べたほんとに素敵な村でした!個人的にはたくさん反省点ありましたが皆さん優しくてとっても魅力的なキャラばっかりでした!またどこかで同村する際はよろしくお願いします!それでは!!!ありがとうございました!!
[ガクンッと、何かの支えを失ったかのようにシグレは目を覚ました。ぼんやりとする頭のまま、何となく周りを見れば、見知った面々がそこにいる。その中には、仲間として皆を救おうとした彼女達の姿もあった。
──あぁ、なんだ、終わってしまったのか。]
結局、皆を元の世界に戻すことはできなかったのね……
[甘い囁き、甘い誘惑、甘い夢。
そのどれもが、結局は神様の力には勝てなかったのだと知る。力なく、へなへなとその場に座り込めば、生贄として役目を終える前に、最期に、彼と過ごした日々を思い出したくて、目を閉じた。]
[ここに来るきっかけになったのは、彼の言葉。
"僕、今、世界で一番幸せだよ。"
そう、私だって、ねぇ、░▓▒█▓░]
………あれ?
[まるでモヤが掛かったかのように、何も思い出せない。ポッカリと記憶に穴が空いたような感覚。私は確かにそこに居て、私は確かに存在していたはずなのに。
そんなことはないと、モヤを取っ払う用にぶんぶんと頭を左右に振った。それでも、晴れない。記憶が覚束無い。]
暗澹とした世界を、どこまでも無の空間を、ナツキは歩きます。
家族に囲まれているみくるとマサトがいました。おじいさんと手を繋ぐウェンディが見えました。ライトの電球が、チカチカと白い頬に青い影を落とすのを見ました。花嫁すがたの人も、妊娠して居るような人も。––––そうして、みんながみんな自身の望む幸せを手に入れたように、ナツキには見えます。
けれど、その一方でナツキの彼らは、絶望に嘆いていました。何が不満なのか、ナツキには分かりません。ただ、みんな、みんな、ナツキと同じです。きっと、諦めてしまったのです。何もかも。
そう、ナツキは思いました。
[そんな時、声が聞こえた。
聞き覚えのある声だった。
私達を虜にした声、私達に甘い夢を魅せていた声、私達を誘惑した甘い囁き──]
………なにを、言っているの……?
[あまりのことに、頭の理解が追いつかない。
ここでずっと一緒?生贄のまま?この世界にずっと?どういうこと?神様はどこに行ったの?
グルグルと、思考が回る。悪魔の言葉を上手く飲み込めない。]
どういうこと……神様は…あの人は……
[悪魔の声が、嫌でも頭の中に響いてくる。
神様はもういない、悪魔のおもちゃ、ここにいられてしあわせ、みんなといられてしあわせ、生贄として食べられなくて
しあわせ…………?]
ちがう、ちがうちがうちがう!!
こんなの、幸せなんかじゃない!!!
私は……私は……!!!!
[私は…………?]
ちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう
ちがうちがうちがうちがうちがう彼ち
がうちがうちがうちがうちがうちとが
うちがうちがうちがうちがうちがはう
前 私 は …誰?
る と 何 ?
来 ど 彼 を
ちがにうちがうちこがはちがうちがうし
ここはどこ? に ? て
こ い 恋 い
うた って何? た
っ て っ
け 何 け
結婚ってなに? ?になてっせ幸
わたしはどこにいたんだっけわたしはここにくるまえはなにをしていたんだっけわたしはしあわせだったはずなのになにもわからないのはなぜだっけどうしてここにいるんだっけかみさまってなんだっけしあわせってなんだっけうたってなんだっけここってどこだっけあくまってなんだっけわたしは
私は………誰?
?何………は私
ちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう
[ドサッと、その場に倒れ込む。
ぼんやりと見える空は、何度も何度も色を変える。渦巻く空、歪な空間、血の匂い、どこか遠くで女の悲鳴が聞こえた。
でも今は、そんなこと、全てどうでもいい。]
……はは………あはは………あはははははは
はははははははははははははははははは
[狂ったように笑い出す。何も可笑しくはないのに、苦しいはずなのに、狂ったように、止められない。止まらない。
私と彼を結んだものは、一体なんだったのだろうか。そもそも彼とは誰の事なのか。とても大切な人だった気がするだけで、その正体が何なのか、今はもう、わからない。
悪魔の言う"しあわせ"がこれの事なのだとすれば、きっと、今まで感じていたモノは全て瞞しなのだろう。
だって、全ては、神様のいうとおり。
神様の指し示す方向は、間違ってなどいない。
貴方だって、小さい頃に覚えたでしょう?
天の神様のいうとおり。って。]
かみさま……かみさま…シャイターンさま…
これが、しあわせ………なのね。
[ずっと求めていたしあわせは、ここにあったのだ。
ふにゃり、柔らかい笑みを浮かべると、自ら輪廻の中に入っていく。終わらない時間、しあわせな時間。
そうだ、ここにいれば、ベータとデルタとずっと一緒に居られる。
ねぇ、しあわせでしょう?私達、姉妹みたいだって言ってたものね。同じ世界に居られればいいって、そうでしょう?
狂ってしまった空間に、虚しく響く言葉を投げかける。彼女達に届いたかどうかは定かではないけれど、少しだけ、救われた気がした。だから、もういい。もういいんだよ。]
……私達、ずっと一緒だね。
[赤い眼から、涙が一筋こぼれ落ちた。]*
[ここは、しあわせの空間。
みながしあわせになれる場所。
神様の世界。
大丈夫よ、ここにいれば。
不幸せになんて、ならないんだから。]
[しあわせって、なんだろう。
しあわせのカタチって、どれがセイカイなんだろうね。
わからない。
でも、わからないなりに、ワタシはワタシなりのコタエをもっているはずなんだ。
だから、きっと、ワタシはしあわせ。
このシュンカン、そうオモエタコトは、
きっとマチガイじゃないとオモウんだ。]**
/*
以上でシグレのお話は〆になります。
すごく最後は駆け足で、結局誰とも絡んでねぇ……ってなったんですけど、楽しかったです!本当にありがとうございました!!
ほんと2〜3年振りに人狼をして頭悩ませまくってリアル頭痛が止まらねぇ……ってなったんですけど、ほんと懐かしい感覚が蘇ってきてとても楽しかったです!
ベータとデルタと仲間でとても幸せでした。たぶんシグレは村の中で彼女達に出会えたことが、一番の幸せだったとおもいます。結果は悪魔に乗っ取られてしまったけれど、輪廻の中で、また同じ仲間になれたらいいね……。
朝また来れたらいいけどわかんないので締めの挨拶です!ありがとうございました!!
/*
あ!!!あとナツキちゃん!!挟んじゃってごめんなさいでした!!!
連投も失礼しました!!楽しかった!!凪さんほんとにありがとう!!!!
「……ふふ」
次から次へと、透明の雫がこぼれました。どうしてでしょうか。
ナツキには分かりません。
ただ、先輩にもう会えないのだと諦めて、古木の匂いも遠のいて、ようやくある意味での安寧を、暗闇の底のお終いを見つけようとしていました。
だからきっと、この雫は、ナツキの妄想だった先輩への、最後の手向けなのだと、気づきます。ああ、それでも、なんでもいいから最後に先輩を感じたかった。そう、ナツキは思って。
✖✖✖ 那月 が見物しにやってきました。
✖✖✖ 那月は、見物人 を希望しました。
「またそんな話し方して。無駄だよ。だって君は一度破ったじゃない。本当は自分だってわかっているくせに」
声音はごく冷たく、目の前のその人物を責める意思を隠す様子もありません。
黙りこくったソレをみて、彼はあざけるように笑いました。
「ねえ、『ナツキ』は先輩を諦めたりなんてしないよ。そうだろ―――ボク」
恐ろしい声から自分を守るように、耳を押えます。それなのに、声は全く大きさを変えずに、××の脳に響きます。
××は、彼をよく知っていました。男性にしては高い―――けれど女性ではないその声。醜くて、ちぐはぐで、先輩にも愛されない××自身大嫌いな―――。
「じゃあ、お前は誰だよ。その格好で。よりによってそのドレスで、男みたいな乱暴な言葉使って。ボクが一番大事にしていた想い出もボロボロにして、先輩のこともあきらめて―――」
「お前なんて、ナツキじゃない」
「先輩が現れないのは、悪魔のせいじゃない。いったよね。わかってるんだろ。お前がきちんとナツキじゃないから、先輩は来てくれないんだよ。
お前が先輩を幻だって、認めたからじゃない。先輩を幻にしたのは、お前だろ」
腹の底からの恨みを吐き出すようにどろどろと。目の前の自分に向かって少年は告げます。
「だからボクが来た。お前に思い知らせるために。お前がにげないように。お前が苦しむように」
ナツキは最後に願いました。
――――なんでもいいから、先輩を感じたい、と。
「……違う。だって、先輩は、あきらめる前から来てくれなかった。なかった! お前、誰だよ、偽物が気持ち悪いこというなよ!!」
目の前の少年をなりふり構わず怒鳴りつける××は、誰なのでしょうか。いつしか耳をふさぐ事もわすれてしまいました。
気付けばドレスはぼろぼろで、メイクもほとんど取れかかっています。少年の言う通り、本当は心のどこかが理解していました。――――ボクは、もう、ナツキじゃない。
『彼』にとってナツキはあこがれの具現化で、砂糖でできた花細工のような、もろくて繊細で大切ななにかでした。
先輩だって、愛してくれたのはナツキだけでした。いいえ、それに不満はありませんでした。彼も美しいものが好きでしたし、ナツキとして先輩に好かれたいと思っていたのですから。
けれどもう、彼は永遠にナツキをうしないました。無残にちらばる砂糖の粒を、かき集めてももう花には戻りません。
「……先輩が、妄想なら、お前が心の底から望んでこの空間に呼び出せない訳、ないでしょ。だってお前がつくったんだから」
彼をみつめた少年、那月自身は呟きます。
「ねえ、きっと先輩は偽物じゃないよ。本当にいるよ。でもお前は先輩に愛されない。だってお前はかわいいナツキじゃなくて、醜い那月だから」
「違う!!!!!!!!!!」
それは、彼の恐れの現れでした。
「先輩は幻なんだ、幻、幻幻幻幻幻幻幻幻幻幻幻幻幻―――――」
自分に言い聞かせるよう何度も何度も幻だとつぶやき続けます。幻であることが、恐怖であったはずなのに。
那月は自分の心を守るために一番大事な人の記憶を、自らの手で殺していきます。
望んだ人は誰もいない赤と黒の世界で、その恐怖から解放されるまで、ずっと。
まとまらなくてすごい時間かけてごめんなさいこれで〆ます!
先輩は汚されないってDMで凪さんいってたので、ナツキ自身を汚すことにしました。
楽しくて、そしてめちゃめちゃにしんどいむらでした…。ありがとうございました!
"俺たちのバンドで、いつかこの世で最高のライブをやろう!お客さんと俺たちでつくる、最高のライブ!"
"ああ、オレのベースとお前のドラム、カワカミのギターに、スナノの声が一緒にサウンドを奏でれば、きっとできるさ"
"オレのギターはみんながいて活きるんだ。このメンバーが集まれたのは奇跡だよ。一緒に最高のライブ目指そうぜ"
"Ah、やろうぜdo itできるさthe best live!"
……4人でそんな話をしたのは、いつのことだったか。狭いアパートの一室で、最高のライブがしたい!なんてバカみたいな話を、本気で語り合ったあの夜。何の根拠もなかったけど、絶対にできると信じて疑わなかったあの夜。
その夜があったから、俺たちは活動を続けられた。誰にも振り向かれない路上ライブもあった。宣伝ビラをその場で破られたことも、レーベルに出したCDが開封されずに帰ってきたこともあった。それでも、4人でいれば、最高のサウンドが奏でられると信じていたから。4人で各々の想いを語り合ったあの夜があったから。折れずに、努力を続けられた。
……あいつらは、今頃何をしているだろう。
ライブ中に抜け出すなんて!と怒っているだろうか。そりゃそうだよな。帰ったら謝んなきゃな。
なあ、カミサマ。もういないのか?
俺を帰してくれよ。あの熱い熱いステージの上にさ。メンバー4人と、スタッフと、お客さんと、みんなみんなで作り上げた、あの最高の瞬間に戻してくれよ。
シャイターン、それが叶わないなら、せめて、せめてどうか俺から何も奪わないでくれよ。俺たちの大切な思い出を抱いたままでいさせてくれよ。
語り合ったあの夜のことも、初めての路上ライブも、4人で過ごした日常も、あのステージの熱量も、何もかもを抱えさせてくれよ。今この瞬間、あの人生を惜しむ気持ちすらも、俺には大切なんだよ。
それさえ叶うなら、俺はお前と遊んでやるよ。もとより俺は歪んじまってるんだろ?お前の手のひらで踊りながら、新しい曲でも作ってやる。もしまたあいつらとライブができるようになったとき、手土産の一つもないと文句言われるからさ。
Hey you, 聞こえてるかい?
それでいいだろ?
おわり。
皆様同村ありがとうございました!
こんなわけわからんキャラで入ってしまって申し訳ない気持ちが大きいですが、また懲りずにぜひご一緒させてください!
/*
憎らしいほど可愛いあの子も、震える肩を抱いたその子も、幸せな夢を語った仲間も。
それぞれの地獄へと落ちていた。
*/
/*
それを目の当たりにしながら、脳裏に浮かぶ相手。
正確無比に、私に幸せを寄越した。
その人だけが私の不幸を知っている。
そうして泳いだ視線の先に、地獄はいた。
*/
デザイナー シーナ が見物しにやってきました。
デザイナー シーナは、見物人 を希望しました。
/*
恐怖で涙が出る。
この涙も流れ落ちる前に消えるのだろうか。
なぜ私はまだ正気なのだろうか。
*/
/*
地面に膝をつき、舌を突き出した。
いつか誰かに見せつけた、銀色に光るピアスが光る。
*/
/*
苦痛に顔を歪めながら必死に舌を出す。
痛みで生理的な涙が流れるのを感じるが、抵抗はできない。
この時間が延びるだけだ。
自分の肉の焼ける匂いがした。
*/
はぁいお疲れさま!
……僕ずっと見てたけど、ミモザちゃんずいぶんとまあ偉そうだったね?
まあいいけどね。
次からは本当の姿で遊んでもらいなよ。
**
ミモザちゃんのパトロン(クソ野郎)です!
間に挟まっちゃうかもだけどギリギリになるので喋りたい方はお気になさらずどうぞ……
あ、うーん。
君は、それよりも気が狂えない方がいいかな?
そうしよう!
君が考えるのをやめそうになったりしたら、僕が正気に引き戻してあげるよ。
嬉しいよね?
世間は馬鹿と醜女には冷たいんだって、床に頭を擦りつけて僕に本をねだったものね?
仲の良いお友達もできたんでしょう?
良かったねえ!
でも僕との約束、忘れちゃダメだよ?
口の中がピアスでいっぱいにならない内に、あの悪魔が飽きてくれるといいね。
ふふっ。
心配いらないよ。
その後はうちのマネキンにしてやるから。
>>224サヤカ
「そっかぁ、サヤカおねぇさんじゃダメなんだぁ。
うぅん、サヤカおねぇさんは悪くないよ。
だって、おねぇさんがいなかったら、先生ともお話できなかったし、飲みモノも見つけられなかったんだからさ。
みんなで一つなら、できないことはみんなでやればいいんだよ。
あぁ、それより喉が渇いたなぁ」
辺りでは、ふわりといい臭いがたくさん漂っています。
ナルバディンが涙を舐めて取るところも、唾液を与えられるのも視認できるでしょう。
「サヤカおねぇさん以外は、大丈夫なのかなぁ。
あ!いいなぁ、ナルバディンお兄さん。キヌおねぇさんとリッカルドお兄さんからもらって。
ははっ、ナツキおねぇさんも、マサトお兄さんも涙、涙が流れてる。
いいなぁ、ほしいなぁ、喉が渇いたの。
誰からがいいかなぁ。シトラスお兄さんでも大丈夫なのかな。自分で吸ってるから大丈夫なのかなぁ。テンカお兄さんはどうだろう大きいしいっぱいありそうだよね。ラビットおねぇさんは?スズハおねぇさんは?おばあちゃんはちょっとこわいかなぁ。コテツお兄さんは元気だからちょっと飲んでも大丈夫だよね。みくるおねぇさんはどうかなぁ。
そうだ、歪んでた人はダメ?」
クスクス、クスクスと笑い声が聞こえる事でしょう。耳障りな悪魔の声。しかし、聞くたびにこの声こそが神様の声だと錯覚します。
クスクス、クスクス。
神様は笑い、貴方達に尋ねるでしょう。
「いちばんの 死合わせ どう?」と。
その言葉を皮切りに、歪な空間にゆっくりと魂溶け込み始め、次第に1つになります。すると、初めて来た時のような、真っ白な空間が出来上がりました。
クスクス、クスクス。
神様は呪文を唱えます。始まりの合図だと言わんばかりに、高らかに。
しばらくして、純白のドレスに身を包む彼女がやってくることでしょう。それから1人、2人。次第に役者が集まり、舞台が整うと再び神様は言うのです。
「ここかな、ここかな
魂の集まる場所はここかな
神様が集めた魂は、ここかな」
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