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楽しませてみせよだなんて言いながら、この神様、何でも大いに楽しんでくれる性格みたいです。
どうやらこの中には、村人が4名、人狼が1名、共鳴者が2名いるようだ。
ジンジャーの神様 むすひが「時間を進める」を選択しました。
/*
あけましておめでとうございますー!
RP落とすのは少し時間がかかるので、灰ログで先に。
正月三が日、どうぞよろしくお願いします〜!
[…リリンと、提灯が揺れた。提灯の火が何かを言った]
……ああ。もうそんな時期なのか
[少年は歩きながら、そばに居るものに笑いかけながらこういうだろう]
あけましておめでとう、だにゃ。
[さぁ、今年の始まりはじまり。**]
此処で新年を祝うも何かの縁、か。
5……4……3……2……1……
[ 残り5秒になれば、言葉で刻む。
其れは無意識だったが────
彼女の顔の角度が
懐中時計を真っすぐ見ていない様な
なにか違和を感じたからかもしれない。 ]
明けまして、おめでとう。
[ 其の瞬間、何を考えていたにしろ。
新年はやってくる。
そして神様の言う通り人の子であればこそ
──まずは彼女に向け祝いの言葉を ]**
[ツバメの行く先。彼の想像の場所。]
あたたかい
[木々の合間からこぼれ落ちる日射しを見上げ、言葉が零れる。]
森。
そう、知ってる。
命が、たくさん。
[そうして、彼について歩いていくだろう。
手には曼珠沙華の花を持ちながら。]
[そうして、やがて、
時がおとずれる。]
おめでとう?
[首をかしげ、そうして]
そう。おめでとう。
[ふふ。と笑い]
あけまして、おめでとう?**
ご よん さん
にぃ いち ―――
[ カチリ カチリ
いつのまにやら、規則正しい音が
生まれたことには気がついていた
合わせるように瞬きをしたとして
仮面に隠されて見えはしないだろうけれど
数を読み上げられたなら、なぞるように
言葉を重ねて読み上げつつ]
うん あけまして、おめでとう ねぇ
……こういう時のお酒は
金箔、浮かべたほうがいいのかやぁ?
[ キラキラ光る黄金色
お酒に浮かべるだけではもったいないと
花びらのように舞う様を思い描く
ひらり、ひらり
空を舞ううちの幾つかは
盃のなかに浮かぶだろうか**]
[鳥の聲>>0:82。その比喩は己には分不相応に思え、過客は小さく喉を鳴らす。
不快に思ったわけではない──ただ少し、擽ったかっただけ]
これは桃だよ。
春に花を咲かせ、夏に甘い実をつけるのさ。
邪気を払い、不老長寿を与える────だとか、
そういう話もあったねえ。
[浮かび上がっていた風車をひょいと拾い上げ、年月を感じさせる萎びた指先でそれを回す。
カラカラと回っているうちに、それを彼女の方へと差し出してみせよう。
やる、と。その意図が伝わらないのなら、軽く揺らして受け取る様に催促してみせたりも。
なに、受け取られなければ、自らの服の何処かに引っ掛けるだけだ]
……あけまして、おめでとう。
[面の内側、くぐもり吐き出したる言葉は、誰に向けたものだったろう。
当て所無く、けれど確かに、誰かに届ける言の葉にて]**
[ やがて─────
盃の中、浮かんだ黄金は微々たるもの。
それでも満足げに微笑めば、
彼女の盃に己の盃を合わせ" 乾杯 "の音を。
そして ぐい、と口元で盃を傾ければ
一気に飲み干した後、軽やかに語る。 ]
……俺の " 楽しい " は
まさしく今の様な瞬間なんだがな……
はて、神様には分かって貰えるかどうか。
[ くす、くす。
炬燵へ伝わる程度に、小さく肩を揺らす。 ]
そういえば……
新年には、初詣とおみくじが不可欠だ。
作り出してもいいが御利益はなさそうだ。
神様がいた処のジンジャーへ
行こうと思うが、どうする?
[ 彼女が共に向かうというのであれば
手を引いて炬燵から引き出そうか。
このまま桜の香りに包まれ、
炬燵で眠るというのであれば
──── 其れもまた、一興。 ]**
[────はた。
思いがけず返ってきた"音"に、面の下で目を瞬かせる。
そのまま彷徨った視線に、声の主らしき姿は見当たらなかった。
そりゃあそうだ。そも、この面の所為で首を動かさずに見渡せる範囲は、酷く狭いのだから。
けれど……成程。ほろりと零れ落ちた言葉は、"彼"に当てたものだったのだ。我が事ながら、そんな風に合点し]
嗚呼。そうさね、その通り。
……とはいえ。相手が神サンでさえなきゃ、
"楽しませる"っつうのは、
普段している事とそう変わりないんだが。
[後半は、半ば独白めいて。
そうして、ふ と。思い出した様に、付け足す口舌]
姿が見えずとも、話が出来るってんなら
呼び名が無いと不便だろうて。
あたしは呂々。
────……で、お前さんは?
[愉しげ、軽やかな声音。
元が中性的な声質故、意識して調子を上げれば、女声に近しく聞こえる筈。
それから、なんとはなしの思い付きで。
伏せた瞼の裏、思い描くは小振りで甘い蜜柑。
姿も見ない相手の元に届くかどうかは解らぬが──出来るのならば、彼の人の袂か何処かに滑り落ちるのだろう。
年が明けた、という事だから。縁起物の、おすそ分け]**
ああ、おめでとう。
[笑いかけられて、こちらもニッとわらった。>>6疑問形だったおめでとうには]
今日はなぁ、新しい年の神様がやってくる日なんだよ。
今年の神様は…ヴニャッ…戌だ…イヌは、オイラの天敵だね……悪いやつじゃないんだけども、気難しいし真面目すぎるしオイラとちょっと合わないんだ。
[イヌの姿を想像する。すると当然犬が姿を表すわけで。]
『ワンッ』
こ、この森の主なのかにゃ?随分大きなもふもふ尻尾だにゃぁ〜〜〜……
[神様の名を冠する犬だけあって人の家くらいには大きく真っ白な犬が森の奥に鎮座していた。ゆるりと目を開くと青い瞳がこちらを見る。]
[犬は赤い花の少女に興味を抱いたのか、立ち上がるとこちらにのそのそと向かってくるだろう。それを見た少年は凄まじい冷や汗を流しながらその場に固まっていた**]
吾輩は猫である。名前はなかった。
吾輩は、とある『酔いしれた街』にゆらりゆらりと生きる野良猫だった。血の繋がった姉は気づいた時には行方を眩ませていた。
熱に酔いしれたその街の人々は皆、なにかに酔いしれ生きていた。熱に浮かされ死を呻き、過去に涙し酔いに笑っていた。
人間だけじゃなく妖怪も死者も…誰もかもが酔い続け過去を見ていた。
心配性な少女が皿に盛った飯を吾輩はいただく。
酷く心配性でいつもいつもみんな自分勝手ばかりと苦笑いする彼女は、この街の会議場の議長だとかなんとか。
こんな幼子に街の未来を、民の意思を託すなどという人間共の気が知れない。
こいつもこいつだ、いつもいつも苦しくて逃げたいと吾輩に愚痴を零すくせに同じことを繰り返す。そしてまた一人で泣くのだ。
『人間とは不可解だ。どうして自ら苦しい道を歩むと言うのか』**
神様。
たくさん、いるのね。
[ここにも神様がいる。果たして彼女は楽しんでいるだろうか。]
苦手?
[くすり、と笑い。
そうして、わんっという聞こえた鳴き声に、顔を向ける。]
おおきい。
[その大きな森の主は女へと近づいてくる。凄まじい冷や汗を流す男を残し、
女も犬へと近づき、その大きな大きな身体を見上げる。]
[手を伸ばせば、その大きな犬は身体を伏せる。女はその犬を撫でる。]
あったかくて、
やわらかい。
[その犬へ顔を近づけ、頬を埋める。**]
あ、お、おい…!
[犬に近づく沙華に半分裏返ったような声で声をかけた。噛まれたら危ないのでは…とか思ったが、当の森の主は少女を噛むような様子は見せず、体を伏せて心地よさそうにその手に撫でられている。>>21]
[暖かな木漏れ日に当たりながら嬉しそうに目を細めその身を委ねる森の主は穏やかに呼吸していた。優しく主に寄り添う彼女を、センは少しバツが悪そうに見ていた。犬はどうにも苦手なのである。]
お、おいわんころ!その子に悪さしたら承知しないぞ……ひゃっ?!
[イキってみてもチラリと森の主に視線を向けられると飛び上がるほど驚いてしまった。肝っ玉は小さいらしい。
うっかりゆらゆらと揺れる耳や尻尾がでてしまったかもしれない**]
街にある食堂の裏手で食事のお零れを頂く。
そこで働いているのは『冥土』と呼ばれるフリフリの服を来た変わった女だった。食事で人をあの世にでも送るのであろうか?人間というのは誠に恐ろしいことを考える奴らだ。
『冥土』は私に食事を寄越す時にいつもこういうのだ。
[私にも一緒に働いてくれる仲間が欲しかったわ。アナタはいいわね、どこまで行っても一人なのだから。]
仲間が欲しいというのに、一人が羨ましいと嘆く。
吾輩の頭を撫でるその顔はいつになっても覚えられない。
『人間とは不可解だ。一人と群れと、どちらが良いのだろうか』**
[ きらり きらり
風に舞う、黄金色
祝い事のお酒には
金箔を浮かべたものもあるのだと
教わったのは、いつのことか。
馴染みのない酒の匂いに
妹達はあからさまにそっぽを向き
水の方がよっぽど良いと
悪態ついたりしていたけれど]
[ 馴染みのないその匂いが
自分にとっては、面白くて
ちらちら 光の影が舞う
甘く辛い香りの漂う液体を
飽きることなくいつまでも眺めていた
呑ませてはもらえなかったけれど
器に寄せた鼻の先へ、僅かに
甘く苦い雫がつき、すぐに消えた
そんなことを憶えている]
新しい年に"よろしく"なら
過ぎた年には"お疲れ様" かやぁ
[ 来るものを祝うのなら
往くものは労おうかと、盃と盃をあわせ]
"乾杯" ねぇ
[ 一気に飲むには少し惜しいと
空になるまでちみちみ盃を傾け]
あぁ、そうだ
歩く時、ぶつかるかもしれんで
ごめん なぁ
[ 家の中など、見知った場所ならば
寝床までは何歩、扉まではまた幾つと
感覚で覚えているけれど
知らない場所ではそうもいかず
歩く際、ぶつかる事もあるだろうからと
先に謝ることにして]
じゃあ、いこか?
えぇと―――
……名乗ってもおらんかったやぁ
あたしは"きぃ" あんたは?
[ 猫の面を上にずらし、曇り硝子の瞳を向ける**]
だいじょうぶ。
この子、やさしい。
[埋めた頬を離し、一度撫で、センを振り返り、視線は止まり、犬から離れ再び、センへと近づいて、]
あなたは、猫?
[手を伸ばし、叶うならその耳に触れようと**]
ん、んん?どうかしたのか?
…ちょ?な、なんだ突然?!
[突然こちらに視線を止めたかと思えばすぐそばまで急接近してきて驚く。伸ばしてきた手にまさかと少し考えるが]
[ふにっ]
にゃ、にゃあぁぁんっ
[ちょっと遅かった。伸ばされた手は彼の頭の上の猫耳に触れ、甘えたような声が出てへたりこんでしまう。]
[それは嫌悪しているのではなく、くるるるると喉がなったりしていてむしろリラックスしていて嬉しそうだ**]
さて、そろそろあのお方の話をしよう。
魔女と呼ばれた餓鬼に、石を投げられ追いかけ回された時のことである。吾輩は石をぶつけられて怪我をしてとある雑貨屋に逃げ込んだ。随分と古い店でそこら中に商品がひしめき合って暮らしていた。
魔女と呼ばれた少女はその入口に立ち尽くしていた。
それに気づいた誰かが、店の奥からやって来て彼女の頭を撫でた。
[いらっしゃい、頂戴しておくね]
そういうと魔女と呼ばれた少女は突然踵を返して立ち去ってしまった。この不思議な彼が吾輩に名をくれた飼い主様である。**
年が変わる時、デスカ。
[神様が口にする。
ある場所では戌年と、ルナは知らないけれど]
ハイ。
あけましテ、おめでとうございます。
[目の前の呂々に誘われるように声返す]
[玉音ふり告げる、星降りの夜]
[しゃらん]
年が変わる時、
夜が明ける時、デスカ。
砂漠での夜明け、好きでした。
[茶托にりんご飴を置き、風車置いて手を組み合わせ想像する。
遠く、星落ちる場所。
祭り場所からも見える月と星広がる夜空に、曙光。
闇を緩やかに払いゆく、鮮烈な光点は赫く熾え。
夜の帳のヴェールは、剥ぎ取られてゆく*]
[玉音ふり告げる、星降りの夜]
[しゃらん]
年が変わる時、
夜が明ける時、デスカ。
砂漠での夜明け、好きでした。
[茶托にりんご飴を置き、風車置いて手を組み合わせ想像する。
遠く、星落ちる場所。
祭り場所からも見える月と星広がる夜空に、曙光。
闇を緩やかに払いゆく、鮮烈な光点は赫く熾え。
夜の帳のヴェールは、剥ぎ取られてゆく*]
[さて、" 返事 " は直ぐに、耳元へ届けられた。
こうなれば、顔を見てとれぬだけで
会話しているのと左程違いを見いだせず。
利便な事だ、と苦笑にも似た色を浮かべた。]
ほう……人を楽しませるのが、生業か。
かと言って " 楽しませる " というのも
……… 奥が深いモノだな。
小噺で楽しませる者もいれば、
舌鼓を打つ料理で楽しませる者もいる。
闇博打の胴元にしても、見方に依れば。
いやはや…… 全く以って、絞れんな。
[ 特に詮索する気など無いが、
己自身 口に出してみて、気付く。
神は如何様な楽しみを望んでいるのだろうか。
案外、何でもいいのかもしれぬな などと。]
ほう、呂々殿か。
俺は………
そうだな、" 斎藤 " とでも呼んでくれ。
[ 声から察するに女性であろうか───
しかし、確信が持てるほどではない。
中々、この世界から出る事が叶わねば
何れ逢う事もあるだろう。深くは捉えずに。
そんな思考の中、突如右肩に軽い負荷を覚えた。
何かが肩に当たったか、程度の。
ころり、ころり
肩から転げていく其れを手の中に収める。
ゆっくり指を広げていけば、現れたのは
──── 小振りな蜜柑。]
………この蜜柑は、呂々殿から…かな?
[ 会話の最中、現れた蜜柑だ。
ひとまず相手に尋ねるのが筋だろう。
この後の反応で、それが御裾分けだと知れば
そっと目を閉じ────
返礼に送るは、苺の入った甘い大福。
いつの間にか掌の上に乗っている事だろう。
まあ、縁起とは何も関係はない。
単なる 俺の好物、というだけだが。 ]**
商品棚の下で震える吾輩を見て彼はこう言った。
[ゆっくりしていくといいよ]
それだけ言うと、こちらにぎこちない笑顔を見せて店の奥へと引き返していった。じゃらり、じゃらりと何かを引きずる音がする。最初は気づかなかったが、それは彼の足に無数に繋がれた鎖であることが分かった。驚いて少し様子を見ていると店の奥からあの声がした。
[驚かせてごめんね、こうしてないとみんなが安心できないんだ]
彼は自身のことを『悪意を喰うもの』であると名乗った。その代わり、その悪意に日々体を蝕まれ時折発作的に理性を無くすとか。
そのような生き物ならば閉じこもらずともそれを受け入れて自由に生きれば良いではないかと吾輩は訊ねた。ナァアンと鳴いた声の意味を彼は理解したようで、吾輩にこういった。
[ありがとう、君はとても優しいね]
[でも僕は、ここにいることを望んでいるんだ。
ここにいて、ここでみんなが幸せそうに笑う姿を見ているのが好きなんだ]
[僕が喰えば皆が笑顔になれるんだから…それは素晴らしいことだろう?]
本気でわけがわからなかった。
それでも彼はこの街で見た誰よりも誰よりも…幸せそうに笑っていた。
吾輩には持っていないものを持っていた**
[ふにっとした感触を指へと感じると同時、甘えたような声。へたりこんでしまえば、一度指は離れてしまうも、
女もそれに合わせるよう、その場に座り、首をかしげるも、もう一度手を伸ばし、]
ふふ。
気持ちいい?
[耳の裏を指先でこちょこちょと撫で、
そのまま、満足するまで撫でていれば、大きな犬も気付けばいなくなっているだろうか**]
[風車も茶も、無事彼女の手に渡った様だ>>32。
手は二つしか無いのに、こうも矢継ぎ早に与えられたのでは一苦労だろう。
解っていて、くつりと笑みを洩らすだけ。相手方の迷惑など、考えもせずに。
神の声は、彼女の物語の妨げにはならなかったらしい。
誰かとおめでとうを言い合うのは、さて、一体いつぶりだろう。
空虚感か、それとも物懐かしさか。なんとも言えぬ感情の去来をやり過ごしながら]
おや────これは確かに、美しい。
砂漠とやらには未だ行った事はないが、
これは唆られるね。
[玉音の後、緩やかに昇りたる、燃え上がる様な赫>>34。
軽く目を眇め、ほぅと吐息が零れ落ちた。
暫しして、祈りにも似て五指を組む彼女へ視線を移し]
さっき言った、
桃に助けられた神サンの居た國ではだね、
初日の出と共に、歳神様っつう
神サンが現れるっていうんだ。
だからその時に合わせて、願掛けをするんだとか。
ま、此処にも神サンは居るが
それならいっそう、ご利益もありそうだろう?
ルナ嬢も一つ、願掛けしておいちゃどうだい。
[彼女の創り出した陽の光を初日の出に数えて良いかとか、細かい事は置いといて。
ああも見事な陽光があるのだ、逃す手は無い]
あたしも、旅のみちゆきの
安全祈願でもしておこうか────、
[ぽつり、呟いてもみたり]*
ん、くるるるる……
[撫でられていると、幸せそうな喉の音が聞こえてきた。
ゆらゆらと尻尾が揺れ、嬉しそうに目を細め頬をゆるめている。手を丸めて毛繕いするような仕草まで始めて、ますます猫らしい]
[…彼女が満足して手を離してしばらくしてから、少年はハッとするだろうか。顔を紅くして、狼狽える]
し、沙華!い、い、今のことはみんなにはナイショな!
オイラ、もっとこう、キリッとした猫になりたくてさ!は、ははは!
ほら、色んなとこ案内するから行こうか!な?
[そうやって、笑い誤魔化した**]
しばらくあの店の周りで行動をしている。
勝手に商品をひっくり返して食ってもあの男は怒らないからだ。そして何よりこの店には基本的には誰一人として訪れない。店として成り立っているとは思えない。
吾輩が、店の裏手の池で水浴びをしているとふと向こうの曲がり角からこの店を眺める影を見つける。
頭に生える二本の角、どうやら小鬼らしい。小鬼はこちらに気づくと一目散に逃げ出した。いや、正確には裏手に出てきた店主だろうか?
[いい子だろう?いつもああして僕を心配してくれている。僕はなんて幸せものなんだろうな]
そうだろうか?吾輩にはあいつはこいつを畏れているだけのように思えた。忌み嫌い、恐れ、触れないようにしているようにしか思えなかった。
それでも彼は笑って言うのだ。
[僕以外は、みんな優しくて、キレイだ。
僕はそんなみんなが幸せに暮らせる手助けができている。僕はなんて幸せものなんだ]
それはそれは、辛そうに、嬉しそうに。**
ン。……ふふ、そうさね。
絞りきれんってんなら、そのまま
内緒にでもしておこうか。
──── 答え合わせは、"逢った"時にでも。
[詮索された、と思ったわけでもないが、言葉遊びめいて宣ってもみたり。彼の素性も、出逢えたのなら尋ねてみようか。
過客は知識を得るを好むが故、それこそ、詮索だって厭わない。
姿が見えぬ相手にまでその好奇が働かなかったのは──幸か、不幸か]
さいとう。……ふむ、斎藤サン。
これも何かの縁だろうて、どうぞよろしく。
[声の調子を上げているのは、なんてことはない、此方の方が相まみえた時に"愉快"かと考えたが故。
己の一種奇怪な風体を、過客は正しく自覚していた。
あるかもしれない機会を夢想しながら、蜜柑を想像してみれば、無事向こう側に届いた様子。
口元に手をやり、ころりと潜めた笑いを一つ]
ああ、ああ。その通りさ。
とことん何でもありだね、この場所は。
こんな事も出来るのなら──、
[もっとおかしな物でも、贈ってみたくなる。
そんな悪戯めいた心は、伝える意図がなければ隠されたまま]
…………おや。
これは、お返しかしらん? 律儀だねえ。
[掌の上、可愛らしい大福が一つ。
過客の産まれた処では馴染みの浅いそれは、けれど話にくらいは聞いた事もある。
与えられたそれは、今食べるでもなければそっと紙に包んで]
寒い冬には大福は焼いて喰うと良いと言うが、
はて、これは中に何か入っていそうだ。
そういう風に喰うのには、向かんのかね。
して、何故お返しが大福なんだい?
[これが彼の好物だとは思いもよらず。
中身の正体と合わせて答えが返ってきたのなら、きっと"可愛らしい好みだこと"と笑ってみせるのだろう。
──── 無論、悪気も無く]*
[幸せそうな喉の音が聞こえ、揺れる尻尾、猫のような仕草を見つめながら、ほんの少し、表情の変わらない女の笑みが、ふわり、と少し深まる。
かつて、そんな、幸せがあったような。]
ないしょ?
[手を離してからしばらくして、センの顔が紅く染まる。狼狽えるその姿に、首を傾げ、そういえば、人差し指を自身への唇へと当て、]
ないしょ。
[そう繰り返し、
そして、人差し指を唇から離し、首を傾げたまま、]
かわいいのに。
[くすり、と笑う。]
[行こうかと言われれば、頷き、木漏れ日を見上げる。]
雨。
[そういえば、木漏れ日に混じり、水の筋が落ちる。
それは、光を映し煌めきを落す。
それは、強くもなく、冷たくもなく、
ただただ、あたたかい。
まるで、光の雨のように。]
行こう。
もっと奥。
たくさん、見せて?**
/*
>プロで肩書変えるの間に合わなかった
ハジメさんどんまい!
どんな肩書きに変えるつもりだったのか気になります_(:3」∠)_
……俺は、さい……斎藤、一。
" ハジメ "でいい。
[ " 斎藤 " と苗字しか伝えない事が常だが
思わず続けたのは、下の名前。
我らの様な、一期一会の───
出会えばまた、去っていく縁には
過ぎたる秘密を知った風に感じたからか。
俺自身、よく分からないが。 ]
なあんにも無い世界だが…
なんでも" 想像 "はできるぞ ?
[ 彼女が" 曇りなき硝子 "を求めるのなら
此の世界であれば───或いは。
其れを口にすることは無いが、
想像し、生み出したのは" 馬車 "。
支えながら歩くのは造作も無いが、
嫁入り前の女性──服装から察するにだが。
べたり触れるのも、申し訳なく思い。
" 馬車 " と " 徒歩 "。
馬車なら、彼女を車の中まで誘導し
俺は馬に跨る。
徒歩なら、僭越ながら腰に手を回そうか。
彼女の望むが侭に選ばせれば───
さて、方角も曖昧ながらジンジャーへ ]
[ 道中では、小振りな蜜柑をひとつ。
甘酸っぱい匂いで分かるだろうか
其れを彼女の手に握らせた。
俺が作り出したのでない。
名も知らぬヒトからの差し入れだ───
そう、笑みを零しながら。
出鱈目な世界だ、
出鱈目に進んでも目的地には着く様で。
ジンジャーの前まで辿り着けば
まずは財布を取り出し賽銭箱に銭を。
彼女が持ち合わせてなければ、一枚渡して。
先に放れば、" 音のした方 "へと
放り込む先を導いただろう。
彼女の手を取り、鈴をならし2礼2拍手。
─── そのときの祈り ?
世界平和にでも、しておこうか。 ]
[ 礼が終われば、横に置いてある
おみくじをひとつ。
筒の中から棒を一本取り出すようだ。
カラン、カラン。軽く筒を振り傾ける。
棒に刻まれた数字は" 三十九 "。
該当する棚から紙を取り出せば、
其処に書かれた運勢は*10末小吉*だった。]**
[1]
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