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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
1人目、自警団長 アーヴァイン がやってきました。
自警団長 アーヴァインは、村人 を希望しました。
2人目、語り部 デボラ がやってきました。
語り部 デボラは、村人 を希望しました。
[場所は変わらずその老女には不似合い感もある古ぼけたパブ。
聞く者はたった一人という長い語りは今はどれ程語られただろうか?]
さて…どこまでお話したかの?あぁそうじゃったそうじゃった。歳のせいかボケやすくての、ほっほっほ。
少しお時間を頂いてしもうて申し訳なかったのぅ。
では続きでも聞いておくれな。
貴方はそれでもまだあの屋敷に行かれたいと思うかの。
あの屋敷に住まうとな。人は二通りに別れるのじゃそうな。
人形に死ぬ程恋焦がれるものと死ぬ程嫌うもの。
周りが全て物言わぬ、表情も変えない者だったらお主はどう思う?
ずっと変わらん。見た目も心も記憶も変わらん者をお主はどう思われるかの?ずっとまともでおれるとお思いかのぅ?
おぉ失礼した、それでは年寄りの長話にもう少しお付き合い下され
[そして老婆が再び語り始めるのは何時の頃の物語か──…*]
語り部 デボラ が村を出て行きました。
2人目、村長の娘 シャーロット がやってきました。
村長の娘 シャーロットは、狂信者 を希望しました。
―森の中―
[屋敷を出たシャーロットは、ひたすら走り続けた。
自分を追い続ける、''あれ''から逃れるために――。
目に写るものは、一面に広がる緑である筈なのに、シャーロットにはそれが全く写らなかった。]
(どうして、あそこに…?
あれは、昔…棄てた筈なのに……)
[繰り返される問い――。
その答えが分かる日は、訪れるのだろうか。]
―回想:数刻前―
[シャーロットは、村長である父親に命じられて屋敷を訪れた。
幽霊屋敷と噂されるその屋敷に、村の民が近づく事は殆どほとんどなかった。それが最近、屋敷を訪れる人が増えているという。父――アーノルドは、酒に呑まれた状態で、シャーロットに屋敷の様子を見に行くよう命じたのだった。
――そこで。
シャーロットは、一体の人形と''再会''した。
まるで、鏡を見てるかのように自分とそっくりなその人形は、屋敷の二階にある人形展示室に、何かを待ち受けるかのように佇んでいたのだった。
シャーロットは、その人形を見るや否や、屋敷を飛び出したのだった。]
―回想終了―
―森の中―
あれ…?
ここ、さっきも通ったんじゃ……
[大きな大木の根元に、履き捨てられた一足の靴。
捨てられてから、かなりの時が経っているように思わせるそれを、シャーロットの瞳は覚えていたのだった。
何故か…その主は、既にこの世にいない気がしてならなかったのも、覚えていた理由だろうか。]
……迷ったのかな。
どうしよう…。
どっちが出口…?
[屋敷を包む森は、磁石も聞かず、一歩足を踏み入れたら最後、抜け出すことは困難と言われていた。
それは、過去に何人もの行方不明者を出しているからだった。
シャーロットは、辺り一面の緑を見回しながら、無き出口に向かって再び走り出した。]
3人目、流れ者 ギルバート がやってきました。
流れ者 ギルバートは、人狼 を希望しました。
[そこは深い森の奥。目指す屋敷はそこにある。
誰も行かないようなその不気味な屋敷、なのにそこは人によってはどんなことをしても求めたいものがあるそうな。
近くの街や村でこの屋敷のことを問うてみたが誰も答えない。否、答えたくないという態。
何とか手に入れた地図と聞きかじりの情報でそこにたどりついたのはある意味奇跡かもしれない]
……ここか?
[森にそぐわない程大きな屋敷。不思議と人の気配はしないが。
表門から入れるかどうか。まずはそれを悩んでみる]
さて、始められるでしょうかね?
やっぱりモーガンさんはいてもらわないといかんだろうか。
(全員人形だと色々アレって気がしてきた)
[どれくらい、走っただろうか。
気がつけば、木々の隙間から差し込む光は弱くなり、冷たい風が吹き始めていた。]
困ったなぁ。
陽が暮れる前に何とかここを出ないと……
[逃げ続けるシャーロットの視界に、一人の男の姿が入る。]
(良かった。
あの人に聞けば、ここから出られるかな……。)
あのー……
すいませーん!
[シャーロットは、ほっと胸を撫で下ろし、額にバンダナを巻いた茶髪の男の傍に駆け寄ろうとした。]
―屋敷の前―
……?!
そ、そんな……
[その男を追った先に、現れる屋敷――。]
戻って…きたの…?
[シャーロットは、足の力が抜けたように地に座り込んだ。
あの人形に呪縛されているようで動けず、ただ呆然と屋敷を*みつめていた。*]
/*
wikiの説明ページがちょうど1000だったので記念に書き込む♪
……12月からあのページあるよな…(がっくり)
4人目、修道女 ステラ がやってきました。
修道女 ステラは、村人 を希望しました。
[森特有の少し湿った空気の中、あまりの静けさに一度歩みを止める。]
……。
[再び歩き始めると、落ちている小枝や枯葉を踏みしめる自分の足音だけが、やけに耳に響く。]
[思わず胸の前で十字を切りかけ、途中で指を止めた。]
…おかしなものですね。
居ない神に頼る事など、もう無いはずなのに…。
[小さく呟くと、自嘲気味な笑いを浮かべた。]
…?お嬢さん?どうかしたかい?
[屋敷の前でさてどうするかとため息をついた矢先。視界に入ったのは青い髪の女性。なにやら妙にがっくりというか呆然というかしゃがみこんでしまった様子に驚き。とにかく良いとはいえない様子に首をかしげながらも手を差し出して]
おいおい。立てるか?
君もここに用があったのかな?
[安心させるような人懐っこい笑顔を浮かべて。同時に自己紹介を簡単に済ます]
5人目、執事長 モーガン がやってきました。
執事長 モーガンは、村人 を希望しました。
[変わらずすることといえば人形の調整と主人への食事配達。
外はなかなか怪しい雲行きだがまぁいつものことと気にもせず。
外はまた珍しく人の声も聞こえるが]
…ほ?また…何方かいらしたのかの?
[薄暗い屋敷、廊下に明かりをともし、メイドを引き連れて入り口へと向かう]
―屋敷の前―
[あの人形から逃れるために、必死に走ったシャーロットであったが、その足は家へと導くどころか、再び屋敷へと向かっていたのだった。正確には、''迷った''わけだが、シャーロットは、あの人形が再び自分を屋敷を連れ戻したような錯覚に陥ってた。
暫し、屋敷をみつめる――。
差し出された手に気づくまでに、暫しの時が流れたであろう。]
だ、大丈夫です……
[そう一言言うと、ギルバートと名乗る男の手を借り、ゆっくりと身体を起こした。]
ふぅん?顔色悪いけど大丈夫かい?
君ここの関係者?そんな格好でこの森って危ないんじゃないのかね?
所でここって中は入れるんかね?俺ここのアーヴァインさんって人に用があるんだけどさ。
[見れば見るほど大きな屋敷。ここには山のような人形が眠っているらしい。
いやはや、巷で幽霊屋敷と言われるのも頷けるご様子で]
[重々しい扉を開けるとそこには見知らぬ青年とシャーロット]
シャーロット様はお出かけでございましたか?何やらお疲れのご様子ですな。
して、そちらのお客様は…。
[少々怪しげに見上げてしまう]
用…ですか。
もう、用は済んだんですけどね。
[恐らく、この言葉を理解するのは困難であろう。]
私はシャーロットといいます。
家に帰る途中、道に迷ってしまって……
気づいたら、ここに戻ってきてしまいました。
[小さく震えながら、言葉を紡ぎ出す。]
関係者だなんて…
私は何の関係もないわ。
あの人形と、何の関係のないわ…っ!
[次第に、声が高まる。
シャーロットは、再び冷静さを失いつつあった。]
[歩を進める度に音を発してしまう自分の歩きに、それを一々気にしてしまう自分に、ため息をつく。]
もう…音を立てる事に怯えなくていいのよ。
けれど……
[もう、普通の歩き方を忘れてしまった自分に気付いた。]
[扉が開き、そこから顔を覗かせるのはえらく質素な服装をした老人。中から出てきたということは間違いなくこの屋敷の関係者だろう。軽く頭を下げて挨拶を交わし]
どーも。初めまして。ギルバートっていいますよ。
ここのアーヴァインさんの噂をかねがね聞いていてね。
是非お伺いしたいことがあってここまで来たんですよ。
[アポなしですけどね、と軽く首をかしげて]
この森広くてね。くるのに一日がかりになっちまいまして。もしご主人さんのお心が広いようだったらお話がてら迷子になる前に一夜、夜露をしのがせてもらえないかな、とか思ってまして。
アーヴァインさんに用があるのなら、自由に中に入ればいいわ。
[そう言った時、屋敷の扉が開く。
あの、重々しい…異次元の世界への入り口が封を切る。
そして、モーガンの姿が現れ、声を掛けてくる。]
モーガンさん……
私を…家に帰して……
教えて、モーガンさん。
あの森を抜ける方法……
[震えるシャーロットには不思議そうに]
用は済んだのに逆戻り?
…まぁ長居したくない雰囲気ではあるよな、この森。
関係ないのはわかったからちっと落ち着け?
迷子になって怖かったんかい?
[流石に乱れてくる声には宥めるように]
[ふと、森の奥の方から人の声らしきものが聞こえたような気がして、顔を上げる。]
…こんな所に来る人が居るのでしょうか。
[「酔狂な…」と、呟きかけて、自分もその一員なのだという事を思い出した。]
ほっほ、ギルバート様ですか。
ようこそお出で下された。
わざわざ遠方からのご来訪、主人も喜びましょうに。
しかし今はご面会されるのはちぃと難しいですな。
シャーロット様はどうされましたか。お帰りならそうお申しつけ下さればよいものを。
生憎まだ町にでる時期でございませぬからご案内はできかねますのじゃ。もう数日、お待ち頂ければ責任持ってお送りしますぞ?
[声のする方に歩いていくと、突然森が開け、その広大な敷地に大きな屋敷が見えた。見上げる程に大きな建造物に少し驚きながら、これほどのものが今までまったく見えなかった森の深さに、今更ながら少し身震いをする。]
……。
[視線を下に戻すと、数人の人物が屋敷の前に居るのが見えた。]
(迷子が怖いんじゃない…
私は…私は……)
ご、ごめんなさい。
[シャーロットは、ギルバートに向かってぽつりと呟く。
この時のシャーロットの瞳は、まるで人形のように光を失っていたのだった。]
数日待てば…?
モーガンさん、私、今すぐ帰りたいの。
案内できないのなら、地図でもいいわ。
村までの地図、書いてもらえませんか…?
[シャーロットとモーガンのやりとりに目を瞬かせている。
戻れないならどうやってここまで来たんだか。
帰れないのに帰ろうとするのは単なる自殺行為じゃ?とぐるぐる考えていると少し遠い所から人の気配を感じる。首をそちらに向けると…]
…ん?
じーさん、またお客ってやつが来たかもだぜ?
[涙目にもなろうシャーロットには申し訳なさそうに]
町に出るための車がまだ修理中でしての。まだ戻らぬのですじゃ。
御者が道を知っておりますが車修理の為で不在でしてな。
地図などはございませなんだ。
[見ると、老人と、青年と、少女のような女性。その面々に幾分ほっとしながら、しかし、どことなくこんな胡散臭そうな場所に何故だろうという疑問を残しながら、それらの感情を一切表に出さないようにして、三人に微笑みかけた。]
…こんにちは。
[ギルバートの言葉示すのは森の奥からの来訪者]
ほー…。なんということかのぅ…。
こんなにお客様が多いとはこれまた何かの前触れか…。
[メイドを動かし、その場にたたずむ女性へと向かわせる。
ここにいるということはこの屋敷の来訪者。お客様はおもてなしせねば。
数日前。彼らよりももっと前に訪れた人がきっかけ。
その人がこの屋敷にもたらしたものはそもなにか。
久しぶりに立派な「材料」を手に入れた主人はそれはそれは喜んで。
老人は思う。さて此度の来客をどうしたものやら、と]
どうぞ、お出で下され。
そのメイドにお荷物など持たされて結構ですぞ。
[ステラに声をかけながら。メイドは無口無言の無表情で彼女から荷物があれば受け取りを。無ければないで会釈し老人の元へ]
[老人に深々と頭を下げ、胸の前で手を組み、目を閉じる。]
……考え事をしながら森を散策していましたら、道に迷ってしまいました。
このお屋敷にたどり着けたのは、きっと神のお導きに違いありません。もしよろしければ、一晩泊めていただけるとありがたいのですが…。
ほっほ、お導きですか。
ではお迎えするのもお導きですな。
どうやらお客人同士退屈おさせ申し上げずすみそうですの。
どうぞごゆるりとされませい。
[死んだような目をしたシャーロットを少し心配気にみてやり]
何か怖いもんでもみたのかね?
この森は相当広いみたいだしなぁ。素直に言葉に従うかもっと明るくなってからの方がよさそうじゃないか?
じゃないと森で何かに食われちまいそうだ、お嬢さん。
[すぐにばれるであろう嘘を言い、にっこりと微笑む。近づいてきたメイド人形を物珍しそうに見つめ、その頭をそっと撫でた。その目には何故か、慈しむような、哀れむような色を浮かべながら。]
荷物は小物しかございませんので、どうぞお気になさらずに。
[そう言いつつ、傍らの少女と青年に微笑んだ。]
……大丈夫ですか?大分怯えておられるようですが。
しかしまぁこんな所で立ち話も何でございますからお入りになられるとよろしい。
シャーロット様も何か温かい物でもお召し上がりになれば落ち着かれましょうしな。
ささ、どうぞお入りを。
[ステラに撫でられたメイドはその目にステラを映しながらも無表情。進むモーガンに従い屋敷へと入っていく]
[モーガンの言葉に、シャーロットは愕然とした。
この屋敷から…あの人形から解放されるのは、数日後であるらしい。
シャーロットの瞳は、違う光で溢れてくる。]
(帰りたい…
ここにいたくないの……)
分かりました…。
無理言って、ごめんなさい。
[何かを拭いながら、シャーロットは弱々しく呟いた。]
「…こんにちは。」
[背後から聞こえてくる女の声に、シャーロットは振り返る。
そこには、コイフを付けた女の姿があった。
シャーロットは、軽く頭を下げ、小さく挨拶を返した。]
[懐から、小さな小瓶を出し、小さく十字を切った後小瓶の中の液体を指先に付け、少女の額にそっと触れる。]
…聖水です。
いつも神が貴方と共に居て下さいます。
どうか恐れないで…。
[微笑まれ、こちらも同じように笑い返す]
初めまして。迷子仲間だな。
ギルバート・スペンサーだ。よろしく。
[メイドを見るその目の色には気づかない。
しかし初めて見る人形メイド。噂には聞いていたが…正直な感想は
気持ち悪い
だった。人形のような人間と人間のような人形、言い方は同じなようでも実際には…こうも不気味なものだとは]
[ステラと名乗る女が、自分の額に聖水をつける。]
聖水、ですか。
ありがとう…ございます。
[ステラの行為故か、それとも人の姿が多くなった故か――。
シャーロットは、徐々に落ち着きを取り戻していた。]
……そうですね。
だいぶ暗くなってきましたし、また森へ出ても迷うだけかもしれません。
[シャーロットは、ギルバートにそう言った。
再び森へ出ても、また''あれ''に連れ戻されるのではないか。
そんな考えが、シャーロットを屋敷に留めさせる事になったのだ。]
モーガンさん、私にも部屋を…貸してもらえますか…?
できれば、一階がいいのですが。
[青年に向かって、小さく頭を下げる。]
私はステラ・ロックフォードと申します。
よろしくお願い致しますね。
[その後、もう一度少女に微笑みかけてから、メイド人形を追うように歩き出した。]
[中へと進んでいくモーガンの背中]
…結局泊めてくれるんかね?
[メイドに荷物を渡すとそれはそれは恭しく提げ持って、モーガンの後をついていく。触れた手の感触はまるで死んだ人間。
自身にとってこの屋敷に入るという第一段階はクリアした訳なので特に不満はないがやはり気味が悪い]
そんじゃお邪魔しますよ。
[モーガンに案内されている最中でも回りを見渡すと…一面の壁に人形人形。
操り人形がかかっている様なんて人間が首吊りしているみたいだった]
[屋敷の中に足を踏み入れると、ステラの足音は途端に無音になった。]
(…神なんて……)
………居ませんよ。
[小さな声で呟いた。]
[案内する先は食堂。そしてすぐにメイドに指示用のディスクを入れると、暫く後に暖かい紅茶やコーヒー、砂糖やミルクをもったメイド達が現れる]
何分人が少ないものでしてな。お口に合うかわかりませんが。
お三方のお部屋は後で準備いたしますでな。終わりましたらメイドがご案内いたしますじゃ。
[別のメイドのウェストポーチから数枚のディスクを取り出し挿入する。部屋の片付けの指示。このディスクで命令を与えるらしい。掃除、食事、洗濯…。
おおよそ人が頼む大体のことはこのやり方でまかなえる]
暫し失礼しますでな、御用の際はメイドにお申し付けを。
[指示の仕方を教えこみ、自分を呼ぶためのものも提示して]
さほど難しくはありませんぞ。
[案内された食堂はセンスのいい調度品や装飾品で過度にならない程度に飾り付けられている。勿論人形はここにも飾られているがそれを抜きにすれば嫌いなインテリアではない]
へ〜……
[指示の与え方やその通りに動く人形を物珍しげに眺めている。
出てきた飲み物…ブラックコーヒーを匂いをかいでから一口飲んでみるが]
…普通、ていうか…まぁうまい部類に入る…。
[毒でも入ってるものかと思ったらしい。コーヒーは何を入れてもバレないという認識があるから]
シャーロット様は一階のお部屋ご希望か。
ふむ、かしこまりました、では一室ご用意を。
申し訳ないのですがの、正規のゲストルームではござらんでの。少々ご不便をおかけするやも知れませぬがよろしいですかの?
なるほど…。センスそのものは良いな。
そしてどれもアンティーク品ときたもんだ。主人さんやじーさんどっちの趣味であれ悪くない。
…期待できそうだ。
[値踏みするようにあたりを見回して呟く。
何かを考え付いたように少し目を歪める。
出されたコーヒーを飲み終えると]
さて、俺も部屋借りていいかなぁ?ちょ〜っと疲れてるんだよな。
[シャーロットの部屋のついででいいけどね、と執事に部屋を都合させる。もう少し休んだ後、その部屋に引き取るつもりで*]
―一階:食堂―
[食堂に案内されたシャーロットは、片隅の椅子に腰を下ろした。
モーガンに操作され、メイド人形がシャーロットに紅茶を差し出す。]
…ありがとう。
[思わず礼を口にしたが、メイド人形は何も言葉を発しない。
当然といえば当然だが……。]
一階なら、どんな部屋でも構いません。
無理言って、ごめんなさい。
[ゲストルームは、二階にしかないのは分かっていた。
それでも、シャーロットは二階で過ごす事はできなかったのだ。
少しでも、あの人形から離れていたくて…、例え一人であろうと、''あれ''から離れてさえいれば、恐怖は多少緩和されるのであった。]
[申し訳なさそうなシャーロットへ少し目元を緩ませて]
いやいや、構いませぬ。
お客様の快適を創るのも執事の役目ですしな。
ここはお若い方がいらっしゃるのは珍しくての。
もし主人とお会いされる機会があったら是非お話相手になって頂きたい物ですのぅ。
ではごゆっくりなさって下さいませ。
何かご用命があればどうぞ遠慮なく。
[ほっほ、と軽く笑うと部屋の掃除へメイド人形を引き連れて*]
―一階:自室―
[紅茶を飲み終えると、シャーロットはメイド人形に案内され、一階の部屋へと向かった。
部屋に入ると、すぐさま扉に鍵を掛け、簡易的なベッドに身体を横たえた。]
なんで、こんな事になったんだろう。
[部屋の天井を見つめながら、ぽつりと呟く。
思い出されるのは、あの人形と出逢った時の事――。
シャーロットは深いため息をつくと、暫し瞳を閉じ*眠りについた。*]
6人目、書生 ハーヴェイ がやってきました。
書生 ハーヴェイは、人狼 を希望しました。
【二階展示室】
[ ――人形屋敷。
鬱蒼とした森の奥深くに佇むその館。
磁石の効かぬ深い森。そこは多数の行方不明者すら出して、屋敷の噂を更に不気味に彩ったという。
曰く、幽霊屋敷、死霊屋敷と。
ハーヴェイは、二階の展示室で人形を眺めながら、ここに至る前日の晩、ふらりと立ち寄ったパブに居た、その場とは不釣合いな雰囲気の老婆の語った話を思い出していた。
実際にこの屋敷の中を見なければ、荒唐無稽と笑い飛ばせるような類の話であったろう。話好き老婆の、嘘とも真とも知れぬ噂語り。
旅行ついでにこの屋敷に立ち寄ると手紙を寄越してから、連絡のない妹のメアリー。
――ふと、玄関の扉の開く重い音に気付く。
もたげた嫌な考えを振り切るように頭を振ると、ハーヴェイは階下へと足を運んだ。]
/*
ハーさんがデボラばーちゃんを拾ってくれて嬉しく思います。南無南無
でもデボラばーちゃんが話してるのは過去の話なんじゃよ…(さめざめ)
村の設定が変更されました。
[ 階段へと向かう。すると、メイド人形を連れ階段を上って来るモーガンと目が合い、軽く会釈する。
いくつかのやりとりを交わす。
話を聞くと、この屋敷に新たな客人が訪れたという事だった。そして、家に帰ろうとしたシャーロットが、道に迷い屋敷に戻って来たらしい。]
ところで、モーガンさん。
こちらに、メアリー・ジョンストンという女性が訪れたことはありますか?
アーヴァイン氏の人形が好きな知り合いなのですが、旅行の際にこちらにお邪魔させて頂く予定だと言っていたもので。
[ 果たして、モーガンは何と答えたか。
やりとりの後、モーガンから食事を勧められたハーヴェイは、礼を言うと食堂へと向かった。*]
シャーロット様は一階のお部屋ご希望か。
ふむ、かしこまりました、では一室ご用意を。
申し訳ないのですがの、正規のゲストルームではござらんでの。少々ご不便をおかけするやも知れませぬがよろしいですかの?
7人目、逃亡者 カミーラ がやってきました。
逃亡者 カミーラは、村人 を希望しました。
はぁ……はぁ……
なんとか撒いた、か?
畜生、あたしとしたことが……
しかし変だね、奴ら。この森に入ったとたんに追ってくるのを諦めたように見える。何故だ?
[それでも慎重に周囲を見回すカミーラの視界の隅に映る、古びた大きな屋敷。警戒心と好奇心の狭間でしばらく躊躇しているかのようなそぶりを一瞬見せたあと、意を決して屋敷のほうに歩き出す]
何とか交渉して、ほとぼりが冷めるまで匿ってもらうか。……そいつぁさすがに虫が良すぎるか。なんにせよ、もう、しばらく走れない。
ごめんください!すみません、お水をいっぱいいただけませんか?
―一階:自室―
[どれくらい、眠ったのだろうか。
窓の外の景色は、先程と殆ど変わりがなかった。
眠ってから、然程時間が経ってない事を認識する。
その時――。]
「お水をいっぱいいただけませんか…?」
[女の声を耳にした。]
ねぇ、誰かが呼んでるわ。
ちょっと、行ってきてくれない…?
[シャーロットは、自分に与えられた女のメイド人形にそう言った。
シャーロットの部屋は、屋敷の入り口のすぐ傍にあり、重い扉に閉ざされているとはいえ、窓から外の声が聞こえるようになっていた。]
(それにしても、お父さんが言うように、ここを訪れる人が後を絶たないわね。
一体、何が目的でこんなところに来るんだろう。)
[一人になったシャーロットは、ベッドから身を起こし、部屋の中を見回した。
部屋にあるのは、窓にかかる白いカーテンと、簡易ベッド一つのみ。
トイレや風呂は、他のゲストルームにも備えられてはいないようだが、シャーロットの部屋には水道すらなかった。]
どんな部屋でもいいとは言ったけど…
困ったなぁ。
[そんな事を呟く。
シャーロットは、喉の渇きを潤すために、食堂へと向かった。]
[自室を出て、食堂へ向かう途中、屋敷の扉が開かれた。
扉を開けたのは、自分のメイド人形。
扉の向こうには、一人の女の姿があった。
息を切らしながらも、目の前の人形を不思議そうに見るその女は、どうやら水が欲しいらしい。
シャーロットは、幾つかのやりとりをした後、その女を食堂へ誘い、同意が得られれば共に食堂へと向かっただろう。
屋敷のエントランスには、相変わらず一点をみつめる人形達が並んでいる。
あの人形程ではないが、やはり気味が悪いのは変わりなかった。]
【二階】
[器用に階段を上り、無言で先導する人形の後をゆっくりと歩きながら、いくつか並んだ同じようなドアを通り過ぎる。ふいに人形の足が止まり、突き当たりの部屋のドアを開けた。]
……。
[廊下の奥には、まだ何か部屋があるようだったが、小部屋の中に消えていく人形の後につづく事にした。]
―一階:食堂―
ハーヴェイさん…?
[食堂には、ハーヴェイの姿があった。
一人、カップを手にするその姿は、どこか淋しげに感じられた。
シャーロットはハーヴェイの隣に腰を下ろし、暫し言葉を交わしていた。
屋敷を出た事を聞かれるのなら、用が済んだから家に帰ろうとした……そう、*答えるであろう。*]
[部屋に足を踏み入れ、室内を見回す。人形がお辞儀のようなポーズで一礼をして、部屋を出て行った。
その細かい動きに、思わず感心してしまう。]
…本当に、人間のよう…。
[ふと、ドアを見ると、ドアノブに内鍵が付いていた。ゆっくりと歩き、ドアに近付き、その鍵に触れる。]
……鍵。
何年ぶりかしら…。そう、こんな形でした…。
…私が自分の意思で、かけられる鍵…。
ただ、閉じ込められるだけの物では無く…。
[呟く声が段々と小さくなり、少しの嗚咽が混じる。
しばらくそのまま鍵に触れていたが、指で目尻を拭い、もう一度目を開いた後は元の涼しげな表情に戻っていた。]
[屋敷の主人は暫く会えないらしい。
別に今の自分に主人に会うことは特に重要じゃない。
部屋から出て、回りを見渡すとあるわあるわ人形だらけ]
…ふん。モノは悪いわけじゃないらしい。
こんなもんにはまだ用はないんだが。
(感傷に浸るのは、まだ早いわ…
私は…私の成すべき事をしなければ…)
[部屋のドアを開け、先程奥にちらりと見えた大きめな部屋に向かった]
[ステラが二階を歩き回る前のこと。
自身も二階をぐるりと見渡してみる。奥にやけに大きな扉が目に入り、それを見据えて少し口端を持ち上げる。
どうも廊下に飾ってあるだけの人形でもいい値段はするのだろう。
そしてあの扉の奥。何かありそうだ。
そう思ったのは長年の勘。まだその「必要」はないか、と昨日コーヒーを飲んだ食堂へと]
…おやおや、先客がいたかい。
[そこにいた人に軽く挨拶を交わし]
【二階展示室】
[壁一面、あらゆる所に並べられた人形。
その瞳はあらぬ所を見つめているような、それでいて何かをじっと見つめているような。
視線の合わない人形の瞳のひとつひとつを、じっと見つめた。そのガラス玉の奥を。]
…待ってて。
私も、すぐに…。
[誰にともなく呟き、目の前の一体の人形の頬を、そっと撫でた。]
(あまりこの場所に長居するのはよくないわね…。
何故なら私は、[偶然ここに導かれた修道女]なのだから…)
[頭を軽く振ると、顔に微笑を浮かべる。何事も無かったかのように。
そして、意識して、足跡を鳴らして廊下を歩く。そう、普通の人間がそうするように…。]
【一階食堂】
[ 軽く食事を済ませたハーヴェイは、熱いコーヒーの注がれたカップから立ち上る湯気を眺めながら、やはり物思いに沈んでいた。
連絡の途絶えた妹。
ただ単に、多忙なだけかも知れない。半年やそこら連絡がなかった事などは今までもあった。
「――今度、あの人形を作っている方のお屋敷を訪ねる事になりました。帰ってきたら、また手紙を書きますね。楽しみにしていてください。」
……最後の手紙にあった、その文面。
それがハーヴェイの頭の中で繰り返し思い出された。
――その時、ハーヴェイに声を掛ける者がいた。
はっと我に返り振り向けば、そこにはどこか落ち着かないふうのシャーロットの姿があった。
いくつかの言葉を交わす。
用が済んだから家に帰ろうと思ったとシャーロットは言う。取り乱した姿を見たハーヴェイには、その言葉をそのままに取ることはできなかったが、その疑問は口にせず話を聞いていた。]
[ そこに、見かけぬ男が現れた。
その男は、人懐こそうな笑みを浮かべながら軽い弔すの挨拶を飛ばす。モーガンが言っていた、新たな客人なのだろう。
笑みを浮べ、挨拶を返す。]
初めまして。私はハーヴェイ・ウォルターズ。
こちらには、取材でお邪魔しています。
あなたは……人形が好きという雰囲気には見えないですね。商談か何かでこちらへ?
[廊下を歩いていると、階下から人の話し声のようなものが聞こえた。]
…先程お会いした二人が居るのかしら。
[階段を下り、声のする方に歩いていくと、食堂のような部屋が見えた。
中をそっと覗くと、やはり先程の二人と、見知らぬ青年と女性の姿が見えた。
新しい顔ぶれに少し驚きつつ、笑顔で会釈をする。]
商談?…あぁ、そんなとこ。
[実際自身は商談やらなんやらと高度な取引はできないが]
初めまして、ハーヴェイさんな。俺はギルバート。ギルバート・スペンサーだ。
人形に興味なさそうかい?
別にそんなこたぁないけどね?
[人形そのものよりもその人形が生み出すものに興味がある、とは流石に言わずに]
おにーさんはここに何しに来たんで?
興味があったりとか?
それとも
[ちらりと視線は落ち着かなさ気なシャーロット]
わざわざお嬢さんを慰める為にここまで来たとか?
[近くにあったメイドに習った通り、飲み物を持ってくるような指示を出しながら]
―一階:食堂―
ここに居る事にしたとはいえ、長く居るつもりはありませんよ。
モーガンさんが出かける時に、一緒に出るつもりです。
[シャーロットは、ハーヴェイにそう言う。
ハーヴェイが何かを感じた事に、シャーロットは恐らく気づいてないだろう。
ハーヴェイとやりとりをしていると、ギルバートとステラが別々に食堂に入ってきた。
シャーロットは軽く頭を下げ、メイド人形に差し出された紅茶を口にしていた。]
ねぇ……
ポットを一つ、貰えないかな。
私の部屋、水道もなくて……
水飲むのにも、ここに来なきゃいけないのが不便なの。
[言葉で答える事のない人形に、そう言う。
メイド人形は、キッチンからポットを持ってくると、シャーロットに差し出した。]
出る…ねぇ?
[ちらりと窓の外。見ると雲行き怪しい灰色の空]
あの爺さんも本当に人間なんだか怪しいもんだ。
そもそもこんなでかい屋敷に生きてる人があの年寄りだけ、とは流石に思わないけどさ。
こんな化け物屋敷に一人でくるなんて度胸のあると思ったら外で泣きそうになってるんだもんな。
[可愛いのか何なのかわからんね、とからから笑い]
ギルバートだね。よろしく。
[ ハーヴェイの問いに対し、返ってきたギルバートの言葉はどこかはぐらかすような感じのものだったが、深く追求する事もなく頷いた。ここでの詮索は余計な事だと思えた。]
興味が無さそうに見えるというか、人形を側に置いたり、愛でたりするようには見えないなと思ってね。
[ 笑いながら、冗談ぽくそう言う。]
「わざわざお嬢さんを慰める為にここまで来たとか?」
[ どこまで本気で、どこまで冗談なのか。
ハーヴェイは思わず苦笑を浮かべる。
慰める云々はともかく、危うさを感じ、気に掛かりはしているのは確かだった。]
僕は物書きの端くれでね、ここには取材させてもらいに来てる。
本当は、珍しいもの好きの僕の師匠がこちらに興味深々で、共に来るはずだったんだけどね。生憎今回は都合が付かなくて、僕だけが来たって所なんだ。
[ハーヴェイとギルバートのやり取りを、無言で聞くシャーロット。
ギルバートもまた、人形に興味があるように感じられた。]
(人形の、どこがいいのかしら。
あんな、物言わない人形……)
[心の中で、そう呟く――。]
な、泣きそうになんかなってないわよ。
あれは、単に走って疲れただけなの。
[シャーロットは、きっとした瞳でギルバートにそう言った。
何故、強がったのか……否、何故、泣きそうになっていた事を隠したのか。]
はじめまして、ステラ・ロックフォードと申します。
こんな…森の奥地で、こんなに何人もの方がいらっしゃるとは夢にも思いませんでした。
[初対面の二人に挨拶をしつつ、「こんな」という部分に少し力を込め、意味深な響きを少しかもし出す。
ギルバートと、ハーヴェイと名乗る青年の会話に少し興味をひかれ、傍らの椅子に腰掛け、二人の会話を見つめていた。]
まぁお人形さんは別に傍において可愛がるだけじゃぁないだろ?
色々あると思うぜ?使い道は。
あぁいうので遊んでる大人もいるしなぁ。
物書きっていうと人形主人公のおとぎ話でも?それともお人形と人の恋物語?
[にやにやと笑いしながら。またシャーロットにもからかい半分に]
お嬢さんは泣いてたよ。確かにネ。
あんな空だけどまさか雷なんかじゃ泣かないよな?
お人形さんたくさんいるんだしぜひ慰めてもらえよ。
[ ギルバートと挨拶を交わしている所に、新たな人影が現れた。入り口の方で笑みを浮かべて会釈する修道衣姿の女性。
その服装は、この屋敷の中で見るのが何とも不自然にすら思われた。
色合いから見て、ベネディクト派の修道女なのだろうか。しかし、このようなところに何故?]
初めまして、シスターステラ。
私はハーヴェイ。ハーヴェイ・ウォルターズと申します。
[ 心の中の疑問は表に出さず、笑みを浮かべて挨拶の音場を掛ける。]
………しないで!
私の前で、人形の話をしないでっ!
[ギルバートが口にした言葉に、シャーロットは怒りを露わにした。
ギルバートに怒りを表したのではない。
昔、一人淋しい夜、人形を抱いて眠った時もあった。
あの頃は、確かに人形に癒されていた。
しかし、今は癒されるどころか、自分を追い続け、呪縛してくる人形に、恐怖と同時に、怒りを感じ始めていたのだった。
シャーロットは勢いよく立ち上がると、食堂から出て行った。]
……。
[この客人の増え方、主人はどう思われるのか。
まだ地下に籠る主人に伺い立てると返る答えは。
老人は少し眉を顰めたが]
……かしこまりました。
いえいえ、私めはずっとここにお仕えしている身でございますれば。
反対などしませぬに。
それで貴方様が満足されれば十分でございますぞ。
[さて主人は何を老人に伝えたか。
早く「材料」が手に入ることを祈っている風で]
では…お客人が待っておりますので…
[静かに一礼し、部屋を後に]
お、いらっしゃいシスター。
[入ってきたステラに軽く手をあげて挨拶。
そして怒鳴るように声を荒げるシャーロットにはやれやれとわざとらしくポーズをとって]
恥ずかしがってるのかね、ありゃ。
雷なったらどれか一つそこら辺の人形持って慰めにいってやったほうがいいかもしれんなぁ。
[彼女が怒っているのを知ってか知らないでか]
[微笑みを浮かべて挨拶をしてきた青年に、こちらももう一度微笑みかけた]
…ハーヴェイさんですね。
よろしくお願い致します。
[言ってから、「よろしく」とは何となく間が抜けていると気付き、思わずくすくすと笑う。
少し動揺してしまっているのだ。ハーヴェイと名乗る青年の瞳の奥に何かの色が見えた気がして…]
[食堂から出て行ってしまったシャーロットの後姿を見つつ]
…ギルバートさん。
女性には、わかりやすい優しさの方が好まれますよ?
[そう言って、少し困ったように笑った。]
[困った顔をするステラへは別に気にもしないという態で]
別にぃ?俺は親切な人間じゃないしなぁ?
シスターは俺に優しくされたい?
[にやにや笑う顔は下卑てもいるか]
ー 回想 −
[ハーヴェイという青年、問うてきたのは探し人]
…メアリー様と仰る方でございますかな?
ふぅむ。
……存じませぬな、申し訳なく。
[一瞬の沈黙。青年は何かを読み取るか。
ただこの老人がもっと耄碌していれば信じられもしたろうが]
少しお客様の名簿でも洗ってみましょう。
それらしいお名前があればお伝えしましょうて。
[見えぬ所で眉を顰める様子は何を考えてのことか]
[ギルバートに向かって小首を傾げる。]
…親切じゃない人間は、そんな風に他人を構ってあげないと思います。
貴方は優しい人ですよ。
[まっすぐにギルバートの目を見つめ、そう言った。]
使い道、か。なるほど、そういう発想なんだね。
趣味よりも実益、という所なのかな。
さて、題材にしたいというのは師匠の方でね。僕は本来、付き添いくらうの予定だったんだ。でも、もし僕が題材に使うなら……おとぎ話や恋物語的なものにはならないだろうね。
[ そう、ギルバートの問いに答える。]
[まっすぐにステラから見つめられる。
が、別に何を思うわけでもないらしい。
何故なら俺は別の意味でならそれなりに人を構うわけだから]
くっくっ。まぁそいういうことにしてくれていいぜ?
たださぁ、別に優しい人だけじゃないと思うんだよなぁ、人に構うってのは。
[たとえば…とその先は続けない]
へぇ?お師匠さんはどんなものを作るつもりだったんだろうね?
それにもしお兄さんならどんな物語を描くつもりなんだい?
…やっぱスプラッタとか?
できたらぜひ読ませてもらいたいね。
[ここら辺は純粋に興味のようだ]
なかみ
…人が攻めキャラになろうと頑張る決意をした後にそんなギルバートを演じる貴方が憎いのぢゃよw
(はりせんべちべち)
[ギルバートの言葉に何かの影を感じつつ、メイド人形の持ってきた紅茶に口をつける。]
……。
[何かを言いかけたが、ハーヴェイの話を邪魔しないように、黙って紅茶を飲み続けた。]
[老人は少し思案顔。召使詰所の様子を見ればメイド人形があれこれ動く]
ほっほっ、もう人形の使い方を覚えられましたか。
[顔を少し緩め、広間へ向かおうとするメイド人形の後につき]
皆様、お揃いですかな?
[広間を開けると並ぶ客人の面々]
[ ステラと名乗ったその修道女は、幾分か緊張したような面持ちで言葉を返してきた。
どんな事情でここを訪れたのか。
だが、詮索する事でもないだろう。
そう思い、ギルバートとの会話に戻る。]
師匠はどんなものを書くか……僕にも想像つかないな。いや、想像したとしても、それを越えてるだろうから。
そうだね、僕なら猟奇とか伝奇とか、そういう雰囲気にするかな。
まあ、できたら、ね。気を長くして待っててくれるかな?
[ 笑いながら、ハーヴェイは言う。]
…じーさん。
[広間に現れたメイド人形。そして喋るはずのないそのメイドから声が出た。
その後ろから出てきた老人に少し驚いたらしい。流石に]
…びびらせんな。
あぁ、お邪魔してる。なかなかうまいコーヒーをごっそさん。
[現れた老人に、紅茶を飲む手を止め、頭を下げた。]
お世話になっております。
部屋まで用意していただいて…本当に助かりました。
ありがとうございます。
ほっほっ、このお屋敷の評判の為にも、ですな。
お客様はおもてなししていることを広めてもらわねばなりますまいしなぁ。
[会釈するステラ。老人は…]
所で皆様はいかほどここに泊られるのかの?
主人にお目どおりされる方はぬかすとして。
いやいや、ここは何せ人が少なくございましてな。
予定は把握しておかねばなりますまい。
勿論どれだけ御滞在頂いても構いませんぞ?
[シャーロットに連れてこられた食堂で、集まった面々の顔を見比べつつ、ここに自分が居てもいいのかどうか考え込んでいたカミーラだったが、モーガンの言葉に首を傾げる]
…お揃い。
あたしも人数に入ってるのかなぁ。
まあ、いいか。
ふぅん?
お師匠はおにーさんの想像力を超えるものを書くのか。それはますます楽しみだ。
昔ね、かわいい人形が人を殺すなぁんて物をみたことあってネ。
子供心におびえたもんさ。
あい、気を長くして待ちましょうか。んでおにーさんもカンヅメにして是非作品読者一号にしてもらおうかな。
俺の為にも書いてくれると嬉しいね?
[笑う相手に合わせて笑う。先ほどステラに向けた視線とはまた種を異にして]
どれだけいてもかまわない、か。
なあ爺さん、あたしはここに招かれたわけでも、用事があって尋ねてきたわけでもないんだが、それでも構わないのかい?
いやね、ちょっと困ったことがあってね。ほんの二,三日でいいんだ。ここにおいてもらえないだろうか、と思ってさ。
[老人は少しカミーラが見えなかったらしい。
呟く声にちと驚き]
…おぉ、もうお一人いらしていたか。
気付かずにこれはこれは失礼をした。
お名前を伺ってもよろしいですかな?
[深々と、気づかぬ非礼、詫びながら]
[モーガンに向かって]
こっちこそ勝手にあがりこんですまなかったね。
あたしはカミーラ・エリアーデ。ちょいと厄介ごとに巻き込まれちまってね。ほとぼりが冷めるまでここにおいてもらえると有り難いんだが。
……無理にとは言わないよ。駄目なんだったら夜になったら出ていくさ。だが、日が暮れるまで待っちゃもらえまいか。
ほっほ、ここは深い森でしてな。
迷いこんでしまうとそう中々にはでれませなんだ。
ご興味なくとも人助けと思えばご滞在は願う所ですぞ?
何せ巷にはこの屋敷よくない噂が立っておりますでなぁ。
皆様がここの素晴らしさを広めて下されば願ってもないことですじゃよ。
[興味がないが滞在したいとも構わぬこと。
主人の意向は…客人はそのまま留め置け、ということで。
それがなぜかは勿論言えぬ]
喉が渇いて水をもらおうと思ったら、そっちのお嬢ちゃんが[と、シャーロットの方に目線をやって]ここまで連れてきてくれたのさ。
何かの集まりでもあるのかい?お邪魔なんじゃないかと冷や冷やしているよ。
―一階:食堂の外―
[食堂を出たシャーロットは、急いで自室へと戻った。
鍵を掛け、手にしたポットをベッドに放り投げる。]
何なのよ!
何だっていうのよっ!
文句があるなら、言えばいいじゃない。
私のものを、奪うのがいけないのよ!
私に…私に似てるのがいけないの!
[姿見えぬ人形に、シャーロットは自室で声を荒く言う。
怒りがおさまらないシャーロットは、再び自室を出て二階へと向かう。
――あの人形を、壊すために……。]
悪い噂、ねえ。あたしも根も葉もない噂には迷惑してる口なんでね。そんなのは気にしないよ。
何だかわからないが、すごい数の人形だね。何でこんなに人形だらけなんだい?
[とモーガンに向かって部外者の気楽さ、直球な質問をぶつける]
[老人の言葉に少し思案しながら]
…そうですね…。
特に急ぎの用事があるわけではありませんが、見ず知らずの方のお屋敷にそう何日もお邪魔しているわけにもいきませんし…。
ただ、ずうずうしいお願いでもよろしければ…。
お屋敷の中のたくさんの素晴らしい人形達を、じっくり見たいのです。恐らくこの数では、一日では見終わらない気がしますので、その間泊めていただけるのならば嬉しく思います。
あ、あぁ、俺は…別に。主人さんに会える時まで居させてもらえると助かるねぇ。
それに外もあんなんだし少し滞在させてもらうかもしれないなぁ。
[外は変わらない曇り模様。雨でも降り出しそうな様子。
そしてこの老人に何か不思議なものを感じたのは自分だけか?
メイド人形といい、目的あってきたのは確かだが、ほんの一瞬、寒気で胸が高鳴った。]
人形だらけ…とは。また面白い質問ですなぁ。
ほっほ、ここは人形師・アーヴァイン様が所有されるお屋敷でございましてな。
喧騒な街中に屋敷を構えますとどうにも人形が哀れだとこのような森に静けさ求めた訳でございます。
元々相当なコレクションをおもちでありご自身も人形を作られるお方でしてな。
たまりたまってこのような有様となったわけでございますよ。
[至極簡単に説明をするが…この話にも裏がある。
若い頃恋人に裏切られた主人。気が触れたのかひきこもるように。そして集めるだけでなく、人形作りに精を出し始め…その「材料」を得る為には街中では不都合なのだということ]
[モーガンと話し込みながらも視線は居並ぶ他の面々を盗み見るかのよう。シャーロットがギルバートとのやりとりの末に出ていったのを見て]
あーあ。坊やお嬢ちゃんを怒らせちゃったよ。何言ったんだかねえ。
もう一人の坊やはお嬢ちゃんのこと追いかけてあげないのかしらね。あの尼さんの方が本命なのかしらん。
[モーガンの説明に目を丸くして]
人形が可哀想、か。
ふうん、あたしにはよくわかんない発想だよ。
まあ、男なんてもんはあたしら女から見れば同じにみえるもんをいくつも集めたりするからねえ。ライターとか時計とか。
[いかにもそちらの方面には興味が薄い、といった模様]
僕としては、できればアーヴァイン氏に直接話を聞きたいので、もしお会い頂けるなら、ご迷惑にならない範囲で滞在させて頂ければと思っています。
[ モーガンの様子に何となく違和感を覚える。見れば、ギルバートも微かに訝しげに眉根を寄せていた。
その後、ギルバートと言葉を交わしていたシャーロットはが、「私の前で、人形の話をしないでっ!」と叫ぶなり飛び出して行った。
カミーラの声は聞こえたのか聞こえなかったのか、ハーヴェイは立ち上がると、皆に手を降り、食堂を後にした。]
[ふと、老人に快活に話しかける、カミーラと名乗る女性の方を見つめる。
どう見ても、この屋敷に興味があって訪れた人間には見えない。]
(この屋敷に自らの意思で持って関わろうとする者は、おそらく…)
[そこまで考えて、思考を止めた。それは自らの行動に関わる事であり、その匂いを感づかせるわけにはいかなかったから。]
ステラ様、勿論でございますぞ。
どなたでもご興味持って頂きこのお屋敷においで下さるようになればここも華やぎますでのう。どうぞご存分にご覧下され。
貴女様の御気に召すものがあればこれ幸い。
[カミーラの言い方は流石新鮮さあふれるもので]
ほっほ、何かに夢中になればさもありなん感情でございましょう。
お嬢様も何かお好みのものなどございませぬのか?
女性の方は色形異なるものを集めるのがお好みか?
ならばここの人形もお好みにあうものがきっとありましょうな。
ライターやら時計もようございますがここの人形たちはどれも全く異なるものですからな。
是非ご覧になって頂きたいものですじゃ。
さてさて、お客様のお名前も見極めましてございますぞ。
改めてご挨拶を。
皆様ようこそ人形屋敷へ。
執事、モーガンと申しまする。どうぞごゆるりと御滞在ください。
[挨拶はそこにいる皆に改めて述べる風。
後ろに立つメイドとボーイのからくり人形。
歓迎とは遠く及ばぬ目線を寄越す。
大きな掛け時計が、その身に似合う大きな鐘を一つ鳴らした──*]
[ふと、ステラの視線に気付くが、次の瞬間にはステラはカミーラから目をそらしている]
…ふうん?
[つかつかとステラの方に歩み寄り、にっこりと微笑む]
ねえ、あなた。もしかしてどこかでお会いしたことあるかしら?
【一階、廊下】
[ 食堂の斜向かいのドアの向こうから、激しい物音が、次いで、叫ぶような喚き声が響く。
そのドアから勢い良く飛び出したシャーロットは、ハーヴェイの姿も目に入らぬようで、見向きもせずに階段に向かう。
どこへ……二階の展示室か?
シャーロットの後を追い、ハーヴェイは階段を上ってい行った。*]
[突然近付いてきたカミーラに少し驚き、それをすぐに隠すように微笑を浮かべた。]
…どうでしょう。
もしかしたら、礼拝の時にでもお会いしたかもしれませんね。
[乱れた鼓動を誤魔化すように、手を胸の前で組み祈りのようなポーズに見せた。]
…なんだ、その本命だのなんだのって。
[カミーラの言葉に片眉を上げ]
…お姉さん面白いね。
ここに興味がないってのもまた。
機会があればぜひお話したいもんだ。
[彼女が背負っているものをかぎ取ったのか。そんな感じ言い方で]
お姉さんさ、ハーヴェイのお兄さんに恨まれる前にステラさんにちょっかい出すのやめといたら?
[面白そうに笑いながらも目は笑っていないが]
―一階:二階へと続く階段の近く―
[不思議と、怖くはなかった。
あれほど、近寄りたくなかった''もの''へと、駆け足で近づいていく。
……だが。
やはり、階段の前で一度足は止まる。
シャーロットは一つ息をつくと、階段を上がり、二階の人形展示室へと向かった。
後ろから、ハーヴェイが追ってくるのを、シャーロットは気づいてはなかった。
声をかけられなければ、恐らく展示室の中へと入るであろう。
声をかけられるなら、*果たしてどうするのだろうか―――。*]
[ステラの言葉に苦笑]
……あたしの村には…いや、あたしのもといた国には教会があんまりなくってね。
観光以外で教会に足を踏み入れたことなんてないんだよねぇ。
ま、いいさ、思い過ごしならね。似ていると思ったんだが、人違いだったようだ。
また、時間があったら神様に見放された国の孤児院で育ったあたしに、有り難いお説教でも聞かせてくれるかしらね?
[老人の言葉にお礼を言い、もう一度カミーラに向き直る。]
ええ、お話でしたらいくらでも。
お説教とまでは…いかないかもしれませんが。
[そう言って苦笑した。]
…ここでお会いできたのも何かの縁でしょう。
何故なら、この世には偶然というものは存在しないのだから…。
どうぞ、よろしくお願い致します。
[カミーラにぺこりと頭を下げた。]
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