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次の日の朝、自警団長 ヘクター が無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、ショコラティエ アンジェラ、少女 レリア、墓守 ノア、村娘 ポーラ、見習い神父 ドレッセン、自警団員 レオナルド の 6 名。
[ヘクターが気難しげな顔で、詰め所の中で一人書類を読んでいる。
その机の上には、アビスの仮面が一つ、無造作に置いてあった。
―――と。
誰も手を触れていないのに、仮面がひとりでに宙に浮き上がった]
『……!?』
[ヘクターが慌てて腰から抜刀した姿勢で、そのまま、その仮面を睨んでいると、仮面はある一点で止まった]
『どういう……仕掛けだ?』
[警戒したまま、ヘクターが仮面に近づこうとした瞬間―――]
―――忘れ物を取りに来たよ。
[仮面の位置にちょうど顔が収まるように、いつのまにかアビスはそこに立っていた]
『き……貴様!何者だ!』
[ヘクターの誰何の声に、アビスが低い声で応えた]
―――アビス。
『アビス……?
そ、そうか!貴様が今回の事件の犯人!?』
事件とは……これはこれはおかしなことを。
私はただ、哀れな隣人達に、楽園を教えに来ただけだ。
―――もっとも、楽園の存在を知った上で、私に付いて来てくれるものがいたとしても、それは私の知るところではない。
『えーい!!虚言ばかり弄しおって!
その場になおれ!逮捕してくれる!』
……私を?捕まえる?
ククク……これはこれは面白い冗談だ。
よろしい。
やってみるが良い。ただし、それを誤ったときは、貴様の魂を貰い受けるがな。
『……腕の一本や二本で済むとは思うな!』
[言って、裂帛の気合と共に、ヘクターがアビスへと斬りかかる!
―――が。
アビスはその場から一歩も動かずに、その剣をその身に受ける―――いや。肩口から斬りかかったはずの剣が、アビスの体を通り抜けて、地面に当たった]
『な……!?』
[狼狽したように、目を白黒させるヘクターの耳元でアビスが囁く]
……約束したぞ。
誤ったときは、その魂を貰い受けるのだとな。
[アビスの手がヘクターの背中に伸び、体に傷一つつけないまま、ヘクターの背中から内部へと入り込む]
『う、ご!ごごごごごごごごごごごごごご!!』
……仮面が丁度よく、君のそばにあって良かった。
君は楽園には不要な存在。君はこの場には不要な存在。
だから、私と同じく早々に退場していただこう……。
この村に始まる舞台をもっと楽しんでいただくためにね。
『ぎ、ぎぃざぁまぁぁぁぁああぁぁぁっ!!』
[ヘクターが血走った目で、アビスを睨むが、アビスは底冷えのするような笑みを浮かべながら、その手を抜き取った]
『……!!』
[次の瞬間、まるで糸が切れた操り人形のようにヘクターの首が折れ曲がり、その体から全ての力が抜けた]
君には……永遠の奈落こそが相応しい……。
ククク……。
[その手に残った魂を、アビスが一口で丸呑みして、ゆっくりとその場から消え去った。
そこに、傷一つないヘクターの死体を一つ置いたまま]
そうか。ならいいんだ。
・・・気をつけて帰れ。
[先ほどとは打って変わって、普段と変わらぬ明るい笑みを湛える少女に、そう投げかけて。
また明日と声をかければ、今度は振り返りポーラのほうを向いた。]
待たせたな。行こう。
[流石に手を引くような事はなかったが。ポーラの隣をゆっくりと歩いた。
彼女の歩調に合わせるのと、もう一つ。治まらない頭痛に密やかに耐えながら。]
・・・大丈夫とは言わなかったな。レリア。
[歩きながらぽつりと、辛うじて聞き取れるかどうか程度に小さく呟いた。]
墓守 ノアが「時間を進める」を選択しました。
(裏)
『……しっかし、アビスも本っ当に、おっさんを楽園パレードに連れて行きたがらないわねー』
ふ……。
我が楽園パレードに醜いものは不要。
おっさんなど、百害会って一利なしだ。
『まあ、私としても、おっさんとかいても見苦しいだけだから、その意見には賛成なんだけどね』
そうだろうそうだろう。
珍しく意見が合うな。
『まーねー。
本当は、アビスもおっさんだからいらないんだけどねー』
……。
……。
……傷つくなぁ……。
中:
さて今日から本番、ってわけではないですが。現状把握。
吊りが事前で襲撃が事後なのは了解了解。
コミットは済みで、吊りは基本希望制。
吊り挙手が無ければメモで投票先名言する事、っと。
襲撃されたら…泣かないけど泣こうwwwうんwww
[ノーラの答え。問いかけ。レリアの答え。
見上げていた視線を落として目を伏せた。
待たせたなというのには首を振ってゆっくりと歩き始める]
…そう、ですね。
でも平気だって。絶好調とも言ってましたから。
[あまり離れることもできずにいたからか小さな呟きも耳に届いて。
確かにレリアは大丈夫とは言わなかった。彼女にもまた何か伏せているものがあったのかもしれない。
…鋭いな、と思った]
[そして不意に足を止めた。
どこかから響いてくる笛の音]
これ。
昨日と同じ…。
[耳を澄ませる。
どこから届いてくるのかを聞き分けようとするかのように。
その音色に聴き入るかのように]
☆お知らせ
誰か、処刑のことを言い出す人お願いします。
NPC使って、天の声で言い出してもいいのですが、なるべくなら、PCでやったほうがいいと思いますので。
また、処刑投票の際は、まずメモにて投票する人物の名前を張ってください。
自分が処刑されたい人は、お早めにどうぞ。
また、コミットもお忘れなくお願いします。
☆今日の予定
22時までに処刑投票を終了して、その後の約2時間で処刑RPをお願いします。
日が変わってから、狼と襲撃されたものでメモ等ですり合わせて、襲撃RPをお願いします。
村娘 ポーラが「時間を進める」を選択しました。
平気、か。ならいいんだが。
私には、レリアの"何が"平気なのか判断がつかないからな。
・・・絶好調なのはレリアらしいが。
[最後は少し、笑みには満たない穏やかさを含んだが。
レオナルドあたりなら、レリアの内情も何か知っていただろうかと、ここに居たのが自分なのを少し悔やんだ。]
・・・っ、これは。
[どこからか聞こえてくる笛の音に、微かに眉を潜めた。笛の音は頭痛を助長しているような気がして。
だがそれを今、隣に居るポーラに見せる事はせず。ゆっくりと、頭を振って無理やり押さえ込む。
表情は、変わらない。変えない。こういう時は普段の表情乏しい顔が役にたつものだと思ったりしたが。]
・・・アビス、だろうな。
まるでどこかで見張っているような、それとも誰かを待っているような・・・
[言いかけて、少ししまったと思い口を噤んだ。]
ああ……。
見ているとも。
私は、いつでも、見ている。
そして、楽園パレードへの賛同者も待ちわびているさ。
クックック。次の賛同者は君かな?
[気が付けば、もう遅い時間。一旦詰め所にでも向かおうと思った矢先に、笛の音が響く]
っ!
[鋭い痛みとともに、笛の音に心がひきつけられる。
それは、抗えない魔性の音。
それでも、それでも。首を振り、抗って]
[何が平気なのか。平気なのは何なのか。
それに答える言葉は持っていなかった]
[笛の音が流れ始めてからのノアの変化には気付かない。
否、神経の全てが聞こえてくる音に集中していた。
近く遠く。遠く近く。寄せては引いて。引いては寄せる。
その感覚を崩したのは、ノアが零した最後の一言]
誰かを待っている?
呼んで、いる…?
[何かから逃れるように、詰め所のドアを開ける。普段よりは荒立った音を立てたことには気が付かずに]
戻りました…
[返事がない。おかしいなとあたりを見回す。ここには連絡もかねて、誰か一人……通常は団長のヘクターが残っているはずだ。
もう一度見回す。
そして、テーブルの下に、倒れているヘクターの姿があった]
・・・。
[頭痛のせいか、内心何時も以上に冷静な判断は欠いていて。
ポーラが待っている、に興味を示した事に不安を覚えるも。
呼んでいる、には漏れるように口から言葉が零れる。]
アビスは、あの男は『我らと共に』と言っていたからな。
呼んでいるんだろう、楽園パレードに。楽園への同伴者を求めて。
だが、あれは・・・っつ、ぅ。
[途切れぬ笛の音に耐えかねて。片手で顔を押さえ込んだ。
目を閉じ、ゆっくりと息を吸う。]
団長!
[あわてて駆け寄り、腕を取る。すでに息はない。
全身を見渡して見ても、外傷もなく、ただ、息絶えている]
いったい…誰がこんなことを…
[再びあたりを見回す。床、窓、棚、机の上…]
っ!
[団長の机の上にあったはずの、アビスの仮面が*消え去っていた*]
共に楽園へ。
地平線の向こうへ。
[どこかウットリとその言葉を口にする。
だが苦痛の声が聞こえればハッと我に返って]
ノアさん?
大丈夫ですか。どこか痛いんですか?
[心配そうにノアの顔を覗き込んだ]
[痛みの中で、ポーラの陶酔したような声が、聞こえた気がした。
が、すぐ心配そうな声が届き。緩く首を振って。]
・・・ああ、問題ない。
持病みたいなものだ。すぐ治まる。
[2、3呼吸すれば痛みは少しだけ引き。押さえていた手を離した。
暗がりの中で、顔色が戻らないのが目立たないのは良かったか。]
・・・すまないな、心配かけて。
送ると言ってこのザマだ。情けない。
[ぽつりと、苦いものを含み呟いた。]
持病ですか。
すぐに治まるのならいいですけれど。
[言葉通りに落ち着きを取り戻してゆくノア。
その様子をじっと見ていたが]
いいえ、そんなことはありませんけれど。
無理はしないでください。私なら大丈夫ですから。
…慣れてます、から。
[情け無いというのには首を横に振りながら答えて。
持っていた袋をギュッと胸に抱えて最後に付け加えた]
私のこれは一時的なものだからな。
体の痛みはすぐ治る。だから、問題はない。
・・・慣れるのは。慣れすぎるのは、あまり良くない。
たとえ癒える事はあっても。
痛いものは、いつまでたっても痛いままだからな。
[ぎゅっと袋を抱えた少女にそう呟いて。少し迷ったが、そっと頭を撫で。
ゆっくりとまた歩を進めてゆけば、遠くに明かりが見えてくる。]
・・・遅くなってしまったが。もうすぐそこか。
[いつの間にか笛の音は消えていた。]
一人で帰ることには慣れている。
…今日みたいな事だって、初めてなんかじゃない。
[まさかノア達にも目撃されていたのだとは露知らず。
ただ思い浮かんでしまった一言を口にしただけ]
――っっ!
[慣れなければやってこれなかったのだ。そうでもしなければ潰されそうだったから。ただ一度だけ。一度だけ重みに負けた時の記憶を胸にそう思い込んできたのだ。
けれど何かを言い返そうとしたところで頭を撫でられた。
言葉は紡がれることなく喉の奥へと消えてゆく]
はい、ここまで来れば本当にもう大丈夫です。
[遅い時間になっても軒先に掲げられているランプ。
余裕のある家で無い以上それは両親の心配を如実に表していた]
ありがとうございました。
おやすみなさい…ノアさんもお気をつけて。
[気をつける。何に対してだろうか。
先ほどまで聞こえていた笛の音はもう届いてこない。
けれど娘の中には今も響いている。漣を立てるように]
[軽く頭を下げた。唇は笑みに近い形を取っていたが、その目は笑わずに揺れ続けていた]
[軒先に掲げられたランプの光はほんの少し、羨ましさと懐かしさを思い起こさせる。自分にはもう無くなってしまったものを。だけどそれはすでに昔に過ぎてしまったもので。
そんな事を考えていたからだろうか。ポーラの苦悩も、彼女の胸を揺さぶる言葉をかけてしまった事にも、視線を外し少し俯くような少女からは窺い知る事が出来なかった。
思いはどこかすれ違う。少しずつ、だが確実に。]
[唇に湛えられた作られた笑みは、常向けられていた物と見分けがつかなかったので。それ以上は詮索せずに。否、出来ずに。]
・・・ああ、それじゃあ。
おやすみ。
[こくと頷いて。少女の家を後にした。]
[小さな差異は大きなすれ違いを生む。
あるいは互いに話し合うことができれば埋めることができたのかもしれない。けれどその機会は得られぬままに]
[作った笑顔。作った心の壁。
守るために築かれたそれは差し出される手をも拒絶する]
[ノアを見送る顔はランプに陰影を作られて。
どこか無機質な表情を見せていた]
ただいま。
[家に入って父母に見せるのも笑顔。それは心配をさせぬために。
気遣われるのは嫌だった。深い愛情を感じてはいても、そうされてしまえば逆に今の状況を確認することにもなって、冷たい何かが生まれてしまうのも分かっていたから]
大丈夫よ。
はい、今月の分のお薬と種を貰ってきたわ。
[だから笑顔を浮かべて話す。これもまた慣れたこと。
…慣れてしまったこと、だった]
[店仕舞いを始めた頃、姉がその間に夕食の仕度に取り掛かる。
いつもと変わらない風景。ただ、その日は一つ違っていたけれど。
準備の出来上がったテーブルには、3人分の食事。
向かいに並んだ2つの食器。]
あれ?もしかして今日父さんが帰ってくるの?
[振り返った姉が何かを口にしようとした時、裏手の扉を叩く音。
はーい、と声をかけながら出迎えようとすかさず駆け寄る。]
「やあ、こんばんは。アンジェラ。」
[目の前に現れた男。
昨日もここで見たその男を、姉が席へと促す。
「ほら、アンジェラも。」
言われ、ハッとして席へ着く]
ああ、えっと…こんばんは、ジェラールさん。
[目の前の男はもう一度「こんばんは」と言ったような気がした。]
[食事をとる間、何を口に運んだのか、何を話したのか、
あまり覚えていない。
それは恐らく他愛のない話題だったような気もするけれど。]
[話を切り出されたのは食後の紅茶が出された頃。]
「あのね、アンジェラ。私たち、結婚しようと思ってるの。」
[結婚。口にした姉は少し不安そうに。
視線を逸らすことすら忘れて、暫し黙り込む。
それは昨日、なんとなく予期していたことであって。
でも気のせいだって投げ出したことであった。
姉が言ったことだけ信じよう。
その姉が口にした言葉。言うべき言葉は分かっているけれど。
じわり、と胸の内で何かが潰れ溢れ出る感覚に襲われて]
[家までたどり着けば、入り口にもたれ掛るように背を預け、滑り落ちる。
頭痛はまだ、完全には治まっておらず。
誘うような笛の音はもう鳴り止んだはずなのに、その残響は脳を犯す。
ぎり、と歯を食いしばるようにその場で堪えるも、一旦崩れた身はそこから動かずに。]
ぅ、く・・・。
[神にも、楽園にも何も求めていない自分には、あの男の誘いに何の価値も見出せず。
だがいつまでも取れない笛の音と、胸の奥で渦巻く言い様のない不安は、徐々に心を蝕んでゆく。
頭の痛みは警告だろうか。楽園へ見向きもしない自分への。
そんな事あるはずはない。これはただの頭痛だと、分かっていても。
悪い方へと思考が走る事も人の性で。それを一人で止める事などできずに。]
[ゆっくりとした動作で紅茶に口を付け、姉を見る。]
そう。おめでとう。姉さん。 ジェラールさん。
[カップを握ったその手は微かに震えていて。
決して男の方は見るまいと決めていて。
姉の嬉しそうな顔を遠くに感じながら、
これが夢であればいいのに、なんてぼんやりと思ったりして]
[鈍い痛みの中で、ふと先ほど別れた少女の事を思い出す。]
・・・あぁ。・・・レリアに聞いた事、ポーラに聞くの、忘れてた、な。
[「お前は『大丈夫』か?」と。
あの時それを尋ねていれば、レリアとは違った答えが帰って来たかもしれないのに。
少女が自分に作った笑みしか向けぬうえに。きっかけとタイミングの悪さと、思慮の足りなさも手伝って。
彼女のその内に宿る、深く暗い闇に気づく術などなく。
気にかけたのも、ほんの一瞬。痛みに全て奪い取られて。]
[腰につけておいた銀のダガーを鞘から出し手に取り、そのまま、それを強く握り締めた。
ぷつという音と共に、幾筋かの赤い糸が指の合間を滑り落ち、床に赤い跡を残す。
その冷たい痛みと、温かな血の温もりを切に感じながら。不安も、頭痛も、今は無理やり*紛らわした。*]
[早目に休むと告げ、先にベッドへと倒れこむ。
明かりもつけず、姉のいない広い空間に一人。
ふと、笛の音が聞こえ。
窓を開けそこを見るも、仮面の男の姿は見当たらない。
『失う』 『裏切り』 『不幸』
しかし男の言葉が大きく反芻される。]
[裏切り?]
そうね、これは裏切りかもしれない。
[不幸?]
そうね、私は今とても不幸かもしれない。
[静かに窓を閉め、ベッドに潜る。
[私は今、何を望む?]
そんなもの、ひとつしかない。
[笛の音は先に開いた傷口に垂直に落ちていくように。
*止まず語りかけてくるように*]
[やがて小さな小さな自分の部屋へと戻る。
くたりと寝台に倒れこんだ。身体も心も疲弊していた。
それでも悪夢のように纏わりついてくる感覚と記憶]
...その楽園にはどんな花が咲くのかしら。
...その楽園にはどんな鳥が歌うのかしら。
...幸せ満ち溢れる世界。それが楽園。
[辛さから逃がれるために娘は夢想する。
教えられた言葉。楽園。悲しみも苦しみも無い世界を]
けれど、ああ。
[脳裏に響く両親の声。ジェラールの囁き。ドレッセンの言葉。
幾つかの絆がかろうじて娘をこちらに繋ぎ止めている]
[小さく小さく縮こまるように座り込んだ娘。
その鎖の一つは明日にも消え去ってしまうだろうことも*知らずに*]
ショコラティエ アンジェラが「時間を進める」を選択しました。
[目を覚ますと体が痛かった。昨日は扉にもたれかかったまま眠っていて。
手のひらには銀のダガーが握られたまま。そこから流れていた血はもう止まっていたけれども。
ずきりと、手に残った痛みに眉を潜めて。
のろのろと立ち上がると、血のついたダガーを洗い腰に戻し、手には軽く包帯を巻いておいた。]
[昨日の頭痛は、今はもう嘘のように無いが。
残滓のように気だるさとして残り、顔色はまだ少し悪い。
服を着替え隠すようにフードを被る。
それから何時ものように外に出ても、今日は老婆の姿は見えなかった。]
・・・婆?
[一瞬過ぎる、嫌な予感。
だがアディの墓を見ると、そこには魚を細かくして焼いたものが置いてあって。
自分が居ない間に来たのかと、その存在を確認してほっとした。]
[墓を見てまわり、アクロイド、グリアー、シェフィールドと書かれた墓の前には、青い紙をおき上に石を置いておいた。石切の男が来た時に目印となるように。もっとも今日すぐ来るという事はないだろうが。
空は晴れ、身を包む空気は穏やかで。
この分だと今日は月も星も綺麗に見えるだろうかなど、どうでもいい事を思いながら。
変わらない朝に安寧を求めて、変わらない日課を過ごす。
遠く自警団詰め所で団長が死んだなど、今はまだ*知らぬまま。*]
[どうやら昨夜のうちに話が他へと伝わったらしい。
姉の嫁入りの祝いにと訪れる客の対応に追われる。
姉にフロアを任せ、厨房に篭る。
控えめながらも嬉しそうに話す声が聞え、痛む。
フロアに目を移す。
昨日まで見えていたそれとは何かが違う。
それはまるで知らない場所のようにさえ感じた。]
[今日も太陽は昇る。いつもと変わらぬように。
娘も変わらず畑に出る。
種をまくために。収穫を得るために]
あ、ジェラール!
[束の間の休憩時間に一人の男が訪ねて来た。
全てを打ち明けた相手。一時だけでも安らぎをくれた相手。
けれども]
「お別れを言いに来たんだ」
「昨日正式に返事を貰った。僕はソフィーと結婚する」
[ピシリという音が響いた]
「アンジェラにも伝えて、認めてもらった」
[何かが崩れていく音]
「だからすまないが、もう家に来てもらうわけにはいかないんだ」
…そう。そうよね。
分かったわ。もう、行かない…。
[分かっていたことだ。前々から言われていたこと。
だから受け入れなければいけない]
……幸せにね、ジェラール。
[俯きながらも、どうにかそれだけは言えた。
困ったように近づいた気配は、何も触れないままに離れて]
「…ポーラも」
[遠ざかり消えてゆく足音。
足元が崩壊してゆく感覚に、たまらずしゃがみこんだ]
[詰め所の隅で、眠れないまま夜を明かした。
団長が殺された。そして、仮面が持ち去られていた。
なぜ団長が殺される。それは仮面を持っていたから。
なぜ団長が仮面を持っている。それは…]
俺が預けたから、だな…
[こぶしを握り締める。爪が肉に食い込んで、血を流した。
今はただ、自責の念が*心を苛む*]
[いつものように学校が終わり、いつものようにタチアナと辿る石畳の路。何事かにくすくすとひとしきり笑ったその後で、タチアナは少し悲しげな顔になった。]
「……でも、なんだか可哀想よね。ナタリー先生」
[レリアはきょとんとタチアナを見返した。]
え、なんで? まだ見つからないから?
「ううん、それもあるけど……皆、新しい先生のことで頭がいっぱいみたい。ナタリー先生のことは、もう忘れちゃったみたいで」
[ナタリー先生が可哀想よ、とタチアナは繰り返した。
確かに。町の方から来た臨時の先生を迎え、いなくなったナタリー先生のことは置き去りにしたまま、授業は完全に再開した。そして生徒たちの好奇心はあっという間に新しい先生へと移っていった。
ナタリー先生のことも時たま口に昇ったが、新情報が齎されない以上、話すこともそう多くはなく。やはり話題はより新しいものに流れていくようだった。]
……んー、そうだね。
でもまあ、そんなものじゃないのかな。
[アシュター兄さんが学校で首を吊ってるのが見つかったときも、最初は大騒ぎだったけど、そんなもんだったし。
という台詞は、似た話題でついこの間タチアナにショックを受けさせてしまったことを踏まえ、自粛した。]
それに、
[更に言おうとした台詞も、直前で自粛して。]
…うん、なんでもない!
[何? と尋ねるタチアナには笑って誤魔化した。]
それに、先生は別に気にしてないんじゃないかな。
[代わりに、心の中で反芻する。]
だって、アビス様が楽園まで導いてくれたんだから。
しあわせだよ、きっと、絶対。
[私も早くいきたいなぁ、と羨ましそうな声]
[と、目の端をばたばたと慌しく自警団員が走っていくのが見えて、そちらへくるりと振り向いた。
レオではないけれど、やはり見知った人だ。]
「どうしたのかしら。また誰かいなくなったとか?」
[レリアと同じ方を見遣り、不安そうに眉を顰めるタチアナ。]
……私、ちょっと聞いてくる!
[えっ待ってよ、私も! と追い縋るタチアナに構わずレリアは自警団員の方に駆け出した。
健康体なのが唯一の取り柄だ、と常々言っているその自警団員の顔色が、一目見てわかるほど血の気が失せ、青白かったのが気になった。]
待ってください、何かあったんですか?
[追いつき、見上げ尋ねる。
数秒後、レリアはヘクターが殺されたことを知った。]
中:
ご飯食べながら文章考え中。
ところで処刑側希望ってまずかったっけ?(汗
そしてポーラがメイさんぽいなぁ・・・なるり。
見事に間違ってました(ぁ
中:
あ、よかったよかった。
ありがとうアンジェラーノシすいません黒い狩人で。
一応根底の部分「ABYSSの言葉に何の価値も見出さなかった村人」だけは死守しますので…。
違う所で踊らされてるけど。
自警団員 レオナルドは、ショコラティエ アンジェラ を投票先に選びました。
自警団員 レオナルドが「時間を進める」を選択しました。
[昼過ぎ、墓の掃除と家の用事を終えた頃、扉を叩く音が聞こえて。
外へ出れば石切り場の男が立っていた。その表情はすぐれない。何か固いような、張り詰めたような物も感じ不思議に思いながらも。]
バルゴ氏?早いな。もう用意してくれたの・・・
[何時もの、やや低めな調子で話しかけ外に出ると、男の背後にもう一人、誰かが立っている事に気づいた。
名前はうろ覚えだが、見かけたことのある男。確か、自警団の人間だった覚えがある。
その顔色が青いのに気づいて、何となく何をしに来たかの予想はついた。]
・・・死人が出たのか。
[声色は変わらない。墓守の言葉にぴくりと、男等の頬が引きつる。]
ふん。墓守の所に、青い顔をして持ってくる用事なんぞ一つしかあるまい。
で、何処の誰が。
[問いかけには一言、「ヘクター団長だ」と返された。]
[いつの間にか眠ってしまっていたらしい。きがつけば書斎の床に無造作にばらまかれた書物に埋もれていた] 寝てしまってたみたいですね…っ?
[体を起こして気付く。毛布がかけられていたことに。もちろん、自分でかけてなどいない。では、誰が?]
神父様?帰っていらっしゃるのですか?
[あわてて教会の中を捜し回る。居ない。外にでてみる。居ない。そのかわりにいつのまにか外が騒がしくなっていることに気が付いた。切れ切れに聞こえてくる言葉が、予想もしていない出来事を紡ぐ]
ヘクターさんが…殺された…?
墓守 ノアは、ショコラティエ アンジェラ を投票先に選びました。
見習い神父 ドレッセンは、ショコラティエ アンジェラ を投票先に選びました。
見習い神父 ドレッセンが「時間を進める」を選択しました。
中:
ドレッセンの人もお疲れさまですよ。
ポーラ明日は早く帰ってこれるといいね…。
でないと地上が村村狩人vs狼
とか。狼が大変だ。
村娘 ポーラは、ショコラティエ アンジェラ を投票先に選びました。
[レリアの言葉に、アビスがゆるりと笑い声を上げた]
クックック……。
なるほど。私のせいといえばそうなるのかも知れないな。
私は、あの男のところに仮面を取りに行った。それだけのことしかしていない。
その私を見て、あの男が勝手に心臓麻痺をおこして死んでいった。
ただそれだけのことだよ。
自警団長を預かる身の割には……些か、間抜けな話だとは思うがね。
それに、聞けば分かることだろうが、あの男には傷一つついていないよ。
それこそが、私が手を出していない最たる証拠だ。
少女 レリアは、村娘 ポーラ を能力(襲う)の対象に選びました。
[瞳の中の淡い麦藁色の長い髪の人。
背格好もそれは良く似ていて。
絶対的に違うのは性格と整ったの顔立ち。
いつも目で追うその人を、今日はあまり見ていたくはなくて]
[どうやら今日は仕事にはなりそうにない。
そう暇を言い渡されて、姉の婚礼に合わせ帰ってくるらしい父親の部屋に足を踏み入れる。ぼんやりとした視界の中、散乱したコレクションを片付けていると、あるひとつのそれに目が止まった。]
自警団長が・・・。何があったんだ?
[尋ねれば、分からないと返ってくる。
ただその死体に傷はなく、自殺ではないが他殺だとしてもおかしい点があると。]
「そういえば、最初に団長を見つけたのはレオナルドだったんだが。
仮面が無くなったとか何とか言っていたな。
本当なら、物取りの可能性が・・・」
――!
[フードの下で、青い目を見開く。
石切の男と自警団員は『仮面なんぞ取っても』『いや他にも何か』『こんな村に物取りなんざ』などと話を続けているが。後半は殆ど耳に入らなかった。
不可解な死体。無くなった仮面。
それを、レオナルドが見つけたのは偶然なんだろうか。]
・・・アビス。
[呟いた囁きは、男二人にはよく聞こえなかったようで。
何か言ったかと尋ねられたが、緩く首を振って返した。]
[忙しい自警団は、ヘクターの死でさらに忙しさと混乱を増していた。それに第一発見者としての状況報告――明らかに犯人が予想できる状況とはいえ、容疑者の一人ではあるのだから――もあり、ある程度余裕が取れたのは、昼もかなり回った後だった。
余裕ができたとたん、机の上においた袋のことを思い出す]
『昨日レリアに会いに行こうと思って買ったんだよな…会いに行ってみるか』
[そういえば、あの日広場で別れて以来、彼女には会ってない。様子も見ておきたいと思い、疲労で重くなった身体を動かした。ショコラの袋を片手に、詰め所を出る
程なく歩いていると、広場――あの広場の前を、レリアが歩いているのを見つけた]
レリア。こんにちは。
[いつもと同じ口調で、話しかけた]
[白いエプロンのポケットにそっとしまい、部屋を後にする。]
お掃除してあげたんだから、ひとつくらい好きにしてもいいわよね。
[階段を降り、いつもの籠を手にそっと裏手から外へ出る。
自分の物ではない、幸せに満ちた場所から逃げ出すように。]
あ、そうだったんだ。
[何ひとつ疑問を持たないまま、すんなり納得する。]
アビス様が仮面取り戻せて良かった!
[微笑む。自警団長の死に、もはや興味はない。]
[タチアナとそのまま別れ、さてこれからどうしようかと考えながら歩いていると、聞き慣れた声に呼び止められた。]
レオ!
[目を丸くする。
さっき聞いたニュースからすると、彼は当分忙しいんだろうなと思っていたから。今日会えるとは思ってもみなかった。]
ねえ、大丈夫なの? ヘクターさん亡くなったって聞いたけど……。
中:
必要ないかもしれないけど、まぁ一応。
匿名メモって緊張するなぁ。。
でもって守護先と投票先の再確認。
どっちもアンジェラにしてありますよ、と。
RP上でも問題なさそうだしよかったよかった。
[レリアの元気な声がする。ああ、いつものレリアだ。
安堵の表情は顔に出ていただろうか、そのまま歩み寄る]
[大丈夫?といわれ]
ああ。疲れてはいるが、俺は大丈夫だ。
レリアも元気そうでなによりだ。
[ヘクターのことを聞かれ]
…ああ。
[それだけを答えた。彼女にはあまりこういう話をしたくなかった]
[ジェラールが立ち去ってからどれだけ経ったのか。
ノロノロと立ち上がると作業を再開し始めた]
…どうしても。
村にいなきゃならないわけじゃなくなったな…。
[畑から移動して、今度は赤い実を籠に捥ぎ取ってゆく。
ポツリと漏れた呟きは風に散らされ消えていった]
[当然行く宛など決めてはいなくて。ふらり、村の中を歩いて行く。
途中、声をかけられるも大概は姉とジェラールの話。
「ちょうど噂してたところなのよ!」
捕まった女たちにそう言われれば苦笑を返すばかり。
「最近物騒なこと続きだったから、おめでたい話があって何よりだわね。」
「聞いた?ヘクターさん、亡くなったらしいわよ。」
「嫌だ、おめでたい話の時に。
でもね、なんだかそれも奇妙な死に方だったらしいわよ。」
いつもは当たり前に混じる会話が今日は実にくだらない。
へえ、とだけ返事をするも、とうとう嫌気がさしてその場を離れようとした時。
「なんでも物取りじゃないかって。仮面がなくなってたらしいわよ。」]
[どこかほっとした表情でこちらに歩いてくるレオに、どうしたんだろうと微かに「?」を頭に浮かべたが、「元気そうでなにより」との言葉にはにっこりとした。]
うん、私はいつも通りだよー。ちょっと今日は寒いけどね。
[吹きすぎる風に、あーさむっ、と大げさに縮こまってみせた。
質問への簡潔な返答は、もうそれ以上何も答えてくれないんだろうな、と思いつつ]
今は、お仕事中?
それ、本当なの?
[思わず聞き返す。脳裏にはあの日のあの光景。仮面の男。
その反応に気を良くしたのか、女たちの噂話は更に続いていく。]
[女たちと別れた足は村はずれの方へと。
草臥れた家の畑に、見知った人の姿を見つけ]
お疲れ様、ポーラ。
ちょっと付き合わない?
[籠を振ってそう声をかけた。]
アンジェラ。
[少しだけ声が強張った。
今まではできるだけ意識しないようにしてきた。ソフィーの妹。ジェラールにとっても妹となるであろう娘]
…うん、いいよ。
[それでも丁度籠はいっぱいになったところで。
断る理由も思いつけず、小さく頷きアンジェラの方へと向かった]
[にっこりしたレリアに、思わずつられて笑い返した。ささくれ立っていた心が、少し安らいだ気がした]
[縮こまるレリアの姿に]
…寒いのか。風邪ひくなよ。
[自分のマントをはずし、彼女の肩にかけようとする]
まぁ、仕事中のようなものだ。
[今の仕事は失踪事件の解決――アビスを追うこと。なら、あの場にいた人たちが浚われないよう様子を見ておくことも、仕事のはずだ。
そう思い、あいまいな返事を返した]
中:
まったり別用事してた人。
さて最終的にレリアとレオの話になりそうかなぁ?
レオの説得でレリアが正気に返る…とかサンホラっぽくないのかな。
むしろレオ連れてってこそのサンホラかっ?(待
[畑のそばの木陰で籠の中身を広げる]
今日はね、バレンシアとー、
あっ、この間のアプリコットもあるわ。
[籠を覆う白い布巾の上にあれこれと取り出して]
ああ、これは姉さんの試作品なんだけど。
かわいいでしょう?アムールコレクションって言うらしいわ。
[それはころんと丸みを帯びたハート型のショコラ。
ホワイト、ビター、ミルクでできたそれは愛らしく。
しかしそれを見つめる瞳は少し寂しさを帯びていたが]
さっ、食べよう!
[笑顔で]
中:
さて困った事に埋葬・土葬のイロハが分かりません…現在必至で検索中。
せんせーなかなか見つかりません(つд`)
今すぐ埋葬って話にはならないよね?
日本みたく、翌日、って事になるのかなぁ…お別れとかもあるだろうし。
うーむ(ごろごろ
[レオの笑顔に、一瞬反応が遅れた。
初めてちゃんと、レオの笑った顔を見たかもしれない。
――あ、似てる。
そう、思った。
その思考に囚われレオの顔を見つめている間に、マントを肩にかけられる。]
え、あ。いや、そんな、悪いよ。レオも寒いでしょ?
[気付いて、ちょっと慌てて外そうとして]
あ、そっか、やっぱり仕事中か……。
[えーと、と、ちょっと詰まる。
今の笑顔で思い出したことがあった。]
この間約束した、兄さんの本、いつ渡そうかなーって思ってるんだけど。
[おずおずと切り出してみる。]
この間の。
うん、美味しかったわ。
[どうにか笑みらしいものを浮かべて答えたが。
新しく取り出されたそれに、動きが止まってしまった]
アムール…。
[自分は手に入れられなかったもの。
ソフィーが手に入れたその形]
[両手をギュッと握った。手を出すのを拒むように]
[じっと見つめられ、自分が笑っていたことに気がついた。
自分でも驚くほどに自然に出た笑顔に戸惑いつつも、笑みは変わらずに。
ただ、レリアの思考には気がつかないまま、見つめていた]
[マントをはずそうとするレリアに]
大丈夫か?外に出るときにはきちんと上着を着た方がいいぞ。
[そしておずおずと切り出された本の話に]
あ。約束していたな。
すまないが、今は借りても読む時間が取れそうもないな…この事件が一段落するまでは。
[少し残念そうに]
読むのに時間がかかるかもしれないが、それでよければお借りしたい。
何時がいいかな?
…ポーラ?
[動きの止まったポーラの視線の先のショコラ。
先ほどの女たちの心無い噂が掠める]
ああ、そう。アムールって言うの。
もう聞いてるかも知れないけど、姉さん、今度結婚することになってね。だから、これ食べたらポーラにも素敵な人ができちゃうかも知れないわよ!
[そのショコラをひとつ摘んで、はい、とポーラに手渡そうと]
う、うん。明日から気をつけるね。
でも今は大丈夫だから、
[とマントを返そうとする。
本の話の返事には、ああ、という表情で。]
ん、そっか、事件が一段落したらね。
あ、ーでもそれ……一段落って、いなくなった人が帰ってきたら?
[いつになるかな、と呟く。]
別に、借りるんじゃなくて、レオにあげてもいいんだけど。いつでも、家に来てくれたら渡すから。
/*
駄目です、どう動いていいかわかりませんorz
色々と申し訳なかったり…
それにしても。
なんかふらふらとついていきたくなるのはどうにかならないものかw
*/
[埋葬の手はいつもの通り、石切の男の仲間達、樵やその弟子らが手伝ってくれることになり。
ああその打ち合わせも兼ねて、二人でここを訪れたのかとは後になって気づく。]
わかった、明日朝、運んでくれ。
場所は・・・向こうの一角になると思う。糸で囲っておくから、穴は任せる。
ああ、神父にも
[と言いかけて、言葉に詰まった。]
・・・神父、まだ戻ってないかも知れんな。
念のため助祭に伝えておくが、構わないか?
[自警団員に尋ねると、肯定の返事が返ってきたので、後で教会にいくかと呟いて。
簡単な埋葬の手順を話し終えれば、男二人は役目を果たしにそれぞれ村へと戻っていった。]
[返されたマントを受け取り、話を続ける]
そうだな。帰ってくるか…
[捜索を諦めるときか、という言葉は、口には出さず]
何時になるかはわからないな、たしかに。
[申し訳なさそうに]
[いつでもいいと言われ]
すまないな、時間が取れたら寄らせてもらうよ。
[答えたとたん、何かが心の奥底で引っかかった。ただ、それが何かは気がつかないまま]
…そうだった、わね。
[震える声を必死に抑える]
ジェラールは、良い人よ。
ソフィーさん、きっと、幸せ、に…。
[なれるわ、と言うはずだった。
けれどそこまで紡ぐことが出来なかった]
…私は。
私では無理なんだもの…!
[それは自分が紡ごうとしていた言葉の確認だったのか。
それともアンジェラが紡いだ言葉の否定だったのか]
[差し出された手を、反射的に振り払った。
パチン!という乾いた音が高く鳴り響く]
[申し訳なさそうな顔に、慌てて、ぶんぶんっと首を横に振った。]
ううん、お仕事大事だから!
そっち優先するのが普通だから、えと……私、我侭言ったみたい。ごめんなさいっ。
[ぺこ、と頭を下げて]
ほんと、いつでもいいからね。待ってるよ。
……どうかした?
[何か、レオが一瞬動きをとめたような気がして尋ねてみる。]
[糸を取ってきて、墓地の一角に四隅に石を置き糸で繋いだ四角を形作る。
穴の目安を印づけ終えた後、教会へと足を向けた。
村へ入ると、ソフィーの結婚話とヘクターの死についての話が囁かれていた。
ソフィーの結婚話は初耳で。彼女を取り巻く何者も知りえなかったので、友人の幸せを単純に喜んだ。
表情には相変わらず何も出なかったが。
後で店に顔をだすかなどと思いながら歩けば、教会へたどり着く前にドレッセンと会えた。]
ドレッセン。
[声をかければ向こうも気づき。
お互いほぼ同時にヘクターの事を口にし、顔を見合わせた。]
そっちも知っていたか。神父はまだ?
・・・そうか。
[戻ってきていない、には息をついた。]
[ポーラに振り払われた拍子でアムールが転がる。]
な…ポーラ、どうしたの?
[驚いて言葉を失う]
私では…?
あの、ミルボーって商人のことがあるから?
[思わず呟く]
でも、だからって…幸せになれないなんてことないわ。
…何かあるなら話して?何でも聞くわ。
[ぺこりと頭を下げられて、逆にあせり]
いや、こっちが迷惑をかけてるようなものだからな。レリアは気にしないでくれ。
[待ってるよ、との言葉に]
ああ、ありがとう。家に行くのを楽しみにしてる。
[うれしそうに、返事を返した]
[どうかした?と聞かれ]
いや…………多分気のせいだ。
[ごまかす様に返事を返す。
レリアに対する違和感に、気がつきたくなかったのかもしれない。何も変わらないと、思い込みたかったのかもしれない]
ああ、そうだ。これ、渡そうと思ってたんだ。
[何か忘れてたような気がして、思い出した。あわてて懐から袋を取り出す]
アンジェラのショコラだ。この前から色々あったから、レリアも大丈夫かなと思ってな…甘い物を食べると落ち着くというしな。
[少しだけ照れた表情をして、レリアの顔を見る]
――っ!!
[ここでミルボーの名前が出るとは思わなかった。
村に呼ばれてのそれはまだ数えるほどしかない。
まさかそこまで噂になっているなどとは知らなくて]
だから、何?
それが必要なんだもの。何か悪いっ!?
[立ち上がり睨みつける。
隠してきた傷に触れられた痛みに、相手を気遣うことなど忘れて]
[幸せになれないことなんてない。
アンジェラの口からその言葉は聞きたくなかった]
良かったじゃない。
あなたはジェラールの妹になれるのよ。
ソフィーはジェラールと幸せになれるのよ!
私の幸せを、持っていけばいいわよ!
[傷口から闇が染み出してくる。
ずっと抑え続けていたものが溢れてくるのを止められない]
どうせ私は許されないことをしてきたのだからっ!!
あ、えっと。その……ごめん。
[それは何の謝罪か。]
違うの、それを否定してるわけじゃない。
分かるわ、ポーラはそんなこと平気でするような子じゃない。
[噂で聞いたそれを事実だと知って。言葉もない。]
悪いなんて、思ってないわ。
[相手の怒りに気圧された、とても弱い否定]
[嬉しそうに返された返事に、自然と顔がほころぶ。]
うん、絶対ねっ。約束!
[気のせい、という言葉には、そっか? と返し。
内心首を傾げるが、それは表には出さない。
それよりも、レオが慌てたように取り出した袋に目がいった。]
え、……わあ! いいの!?
[見上げるとレオの少し照れた表情があって、どきりとする。]
すごく、嬉しい。えと、大切に食べる!
[またこの間のように顔が赤くなってきているのを感じて、貰ったショコラに集中しているフリをして少し下を向いた。]
ああそれで、ヘクター氏の葬儀の事で。
埋葬の時の祈りをお前に頼もうかと。許可は貰ってある。
遺体は明日朝、墓地に運んでもらう事になったから。…ん、頼んだ。
[その後11の意味を尋ねたり、仮面の事を話したり(結局取りとめの無い話で終わったが)
アビスと、楽園の事。そして最後にポーラの事へと話が移る。]
ドレッセン、ポーラの事、よく見てもらってもいいか?
私では…どうも。
込み入った話をする間柄ではないし、下手に何か尋ねれば逆に傷つけそうだ。
[昨日は結局、何一つ話す事は出来なかった。そして何も気づけなかった。
あの日、アビスと出会った夜。ドレッセンはポーラを気にかけていたし、助祭である彼なら何か彼女の手助けが出来るのかもしれないと。そんな淡い期待を持って。
ポーラの名が口から出れば、向こうは言葉に詰まったようだったが。
それが元から気にかけていた所を指摘された為か、それとも他に何か理由があるのかまでは窺い知れない。]
…いいや、様子がおかしいわけじゃ。
…いや、逆に彼女の普段をよく知らないから。おかしくても、私には分からない。情けない話だが。
おかしい気もする。だが、変わらない気もする。
いいのよ別に取り繕わなくても。
[冷淡な微笑。
自分の抱えてきた世界が壊れてゆく音を聞く]
私は幸せになりたかった。
私がジェラールの傍で幸せになりたかった。
でももう無理だもの。
一度は慰めてくれたけれど、ジェラールにもできないことはある。
これまで一緒にいてくれただけで十分だわ。
…充分だって思うしか無いじゃない。
ジェラールがソフィーを選んだんだからっ!
[叫び、背を向ける。
脳裏に響くのは抗いがたき笛の音]
幸せにって。言うしかないじゃない…。
[アビスが村の様子を見て一人で呟く]
クク、ク……。
[さもおかしげに、アビスが口をゆがめた]
蒔いた狂気の種が……やっと芽吹いてきたか……。
いや、違うか……。
内なる狂気を勝手に花開かせた、と言うべきか。
面白い村だよ。
ここまで大勢の人間の因果のこじれた村など早々見当たらない。
やっと……見世物として面白くなってきた。
踊れ。踊れ。
楽園への扉だけは開いてやるから―――。
ああ。約束だ。
[『約束』という言葉に、少し力が入る。
何かに引き寄せられる心を、ここに縛り付けるように]
[ショコラを見てうれしそうなレリアの様子を見ていると、自分もうれしくなってくる]
喜んでもらえると、俺もうれしい。
[下を向いて集中しているように見えるレリアの頭をそっとなでようとして]
長々と引き止めてすまなかったな。そろそろ仕事に戻るよ。
[他愛のない話が楽しかったけれど。いつまでも続けているわけにも行かず]
[ジェラールが?]
[ソフィーを選んだ?]
[姉の笑顔が浮かぶ。
昨日、あの男の隣で微笑んでいた姿。
目の前で震える少女。]
あの男が?
あの男が、あいつがポーラまで唆してたってこと?
ねえ、そうなの?答えてポーラ!
[レオの手が優しく頭を撫でた。
その感触にますます顔を上げることができなくなって、ぎゅーっと一度目を瞑る。ずうっとこのままだったらどうしよう、と一瞬思って。
仕事に戻るよ、と言われて、我に返る。
はっとして顔をあげた。]
あ、ううん。私こそ。お仕事邪魔しちゃってごめんね。
[それじゃ、と挨拶をする。
そして、大きく深呼吸した。]
ねえ、レオ。
あの……幸せになりたいって思うのは、悪いことじゃないよね?
幸せになれるなら、そうするべきだよね?
[確認するように、ゆっくりと、訊く。]
煩いっ!!
[顔を上げ、再びアンジェラを睨みつける]
ジェラールじゃないわよ。
私が望んだの。ただ一度だけでいいからって。
助けてもらうことなんて出来ないと知っていて、それでも一度だけの温もりを願ったの。縋るための思い出をせがんだの。
ジェラールはそれを受け入れてくれただけよっ!
[頬を流れてゆく透明な筋。
怒っているのか、悲しいのか、苦しいのか。
自分でも分からないままに]
分かっててそれを望んだのよ、私は。
…もういいでしょ。
どこかにいってよ。
さっさと消えて。
私の世界を壊した、それだけで充分でしょうっっ!!!
[叩きつけるように叫んだ。
後は俯いたまま、顔を上げようともしない]
[ぐらり、視界が歪む感覚。広がる痛み。
突きつけられた言葉は、あまりにも大きすぎた。
無言のまま、籠を手にして駆け出す。
遠く、誰かの笑い声が耳を掠めた気がした]
それじゃ、またな。
[挨拶をして立ち去ろうとしたところに、別れ際に声をかけられ、足を止める]
ああ。そうだな。
幸せになりたいと思う事は、何もおかしい事じゃない。
それは、人として当たり前だからな。
まあ、人によって何が幸せなのか違うのが難しい話なんだが。
[少し悩んで自嘲するように]
あまり難しい話は得意ではないんでな。こんなところでいいか?
[返事を聞けば、ほっとしたように表情が緩んだ。]
うん! ちょっと、……ううん、たくさん安心した。
ありがと!
[にこっと笑って]
それじゃ、またね。お仕事頑張って。
[表情が緩むレリアの様子を見て]
そうか。
…安心した、か。
[手を振るレリアに手を振り返し、再び村の中を*歩いていった*]
中:
明日朝出勤なのに頑張ってる自分(何
いや、だって展開楽しいじゃん!
みんなそろそろ危険域にきてるし!
私もヤヴァいとこ行くわけですがな!(ぁぁ
[駆け出した少女を追いかけることもしない。
力を出し切ってしまったかのように膝をついた]
…ック、ヒック。
[これまで涙はずっと堪え続けてきた。
一度泣いてしまえばその傷口が開いてしまうことを、無意識の内に知っていたから]
ごめんなさい。
…ごめんなさい…。
[謝るのは何に対してだろうか。
何度となく呟きながら、娘は*泣きじゃくっていた*]
[レリアとレオナルドのやりとりを楽しそうに見ていたアビスがレリアに話しかける]
……どうだ?
あの男―――レオナルドは、我々の仲間になってくれそうかな?
[他にもあった。ポーラに関する気分の悪い噂。だがそれを助祭に言うつもりは、今はない。
それ以外にも気にかかった所はある。
レリアの、ほんの一瞬みせたあの顔と、問いかけ。
だがそれはすぐに元に戻ったし。
そしてアンジェラ。彼女とはほぼ二日会っていない。ソフィーは大丈夫だと言っていたが。
今彼女の家には幸せが訪れているから、自分もきっと大丈夫だとは思う。
けれども。
どうしようもない不安に苛まれるのは何故だろう。]
「ノアさん?」
[ドレッセンに名を呼ばれて、はっと顔をあげる。
他人に分かるほど、難しい顔をしていたようで。それを指摘されて少し、照れたように視線を外した。
疑問に思った事は誰かに告げ解消するか、確かめる事が一番なのだが。確証とするには薄い出来事に、結局助祭には語らず。]
…ともかく、明日は頼んだ。遅れるな?
[照れた事を隠すように、見上げ、念を押した。]
なるほど。そうか。
彼が私達の仲間に、な。
[ゆっくりと、だが確かにアビスは笑った。
まるで、出来もしないことをもがく虫けらを見ているような感覚で]
―――それは良かった。
きっと、この先……楽しいことになるだろうな。
待ちわびているよ。
君が、あの男を楽園に誘う時を。
ククク……。
(裏)
『アビス……こういうことの貴方って本当に生き生きしているわね』
一段高く、下を見下ろすのは、たまらなく快感だろう。
『……ドSね』
お褒めいただいて光栄だ。
『褒めてねーわよ!
……ったく。なんであんた見たいのがあがめられているのかしら』
ふむ。
私からあふれ出る魅力が、おにゃのこ達にはたまらないのだろう。
『本当に、あふれ出てるのは加齢臭だけなんだけどねー』
……人を腹の突き出たおっさんのように……。
[そこからどう歩いて来たのか。
何処を歩いているのかもよく覚えていない。]
「アンジェラ。」
[名の呼ばれた方を向けばノアとドレッセンの姿。]
あら、こんにちは。
[笑顔を作ろうと力なく笑う]
[アビスの真意などレリアには思いも及ばず。
無邪気に瞳を輝かせる。]
うんっ、楽しみにしてて!
ちゃんと、アビス様のもとに連れてくるから。
きっと、もうすぐ。レオも一緒に楽園にいけるの。
[何も疑わずに。ふわりと笑んだ。]
[1]
[2]
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