情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
――――1day
どうやらこの中には、村人が14名、人狼が1名いるようだ。
吟遊詩人が「時間を進める」を選択しました。
―西ブロック・商店街・早朝―
この辺りよね……。
[ladyの位置を知る印として結びつけた絹糸が、全く動かない事を心配し、紬は商店街へと来ていた。
夜に家を出たのだが、空は紫色に染まり始めている。
早い時間のせいか、通行する人は見当たらない。]
あの中かしら。
[目に入ったのは、小さなブランドショップ。
明かりは消えている上、ドアは木造りで中の様子は窺えない。
一見、閉店して誰もいないように思える。]
[ドアに耳を近づけ、物音がしないのを確かめると、紬は絹のハンカチを取り出す。
そして、指紋がつかないようにドアへ手をかけた。]
……鍵がかかっていない……
ここからは、不法侵入になるわね。
[素早く店内へ入ると、扉を閉め、持っていたライターの火をつける。
ぼんやりと照らし出された店内に、人形のようなものがいくつか転がっているのが目に入った。]
……いや、これは……
[歩みを進めるとそれが人形ではなく、人だと解る。
体の色から、とても生きているとは思えない。
印としてつけた絹糸は店の奥で脱ぎ捨てられた、古めかしい衣装と共に見つかった。
ladyが着ていたものである。]
−西ブロック/制杯軒−
おっ、ニイさん、さすがだね。
[自分より先に起きて直立不動で待つ舩坂の肩をぽんと叩き、共に階下へと降りる。]
まずは鶏ガラと牛骨の下ごしらえからだ。
ガラってのは傷みやすいから、手入れが肝なのよ。
余計なもんがくっついてると、スープの味が濁っちまうからね。
あたしゃその間に麺のほうを仕込んでるから、手を抜かずに、きっちり頼むよ。
[一通りのお手本を見せたあと、たわしと鶏ガラを舩坂に手渡した。]
欲しい物を手入れるためとは言え、やり過ぎではないかしら?
少し話し合いが必要かもね。
[そうつぶやきつつ、今後どうするかを考える。
セキュリティは、閉店前に事が起こったため機能していないのだろうが、今から、数体の死体を人目につかず処分するのは、魔術を使っても不可能に近い。]
そうね……防犯カメラのデーターは破壊しておきましょうか。
[それを実行した後、長居は無用だろう。
脱ぎ捨てられた衣装と共に糸を回収すると、紬は行動を開始した。**]
―中央ブロック:古い屋敷でのこと>>0:144―
へえ、そうなんだ。
……君以外、いない?
[じい、と少年にしては大きな丸い澄んだ瞳を向けたまま、
四方天の話に耳を傾ける。]
そうなのか。ならきっと、それも縁(えにし)だろう。
あやまらなくていい、なぜあやまる?
[不思議そうに首をかしげたあと、
唇の端を上げて笑む]
ぼくは、君に呼ばれて
よかったと、なんとなくだがそう感じてる。
それでいいじゃないか。
そうだ、君の事はなんと呼ぼうか。
一緒に戦うのだから、
他人行儀は無しが佳い。
[生死が生活に直結していたころの英雄として、
きびきびとした様子でそう謂った。]
この国の言葉でも、ぼくらの言葉でもないが、
ウィルフウッド、って
「狼」の意味の響きに似ているな。
[少し考えた後口にしたそれは、
聖杯が与えた知識であるらしい。]
狼は、ぼくらの間では神だった。
wosekamuyといって―――うん、そうだ。
ぼくは君のことをウィルフと呼ぼう。なんならヴォルフでもいいが。
[いい思い付きだ、とばかりに笑顔を浮かべた。]
君は、ぼくのことをなんと呼ぶ?
そうだな、確か正体は
知られるべきではなかったのか。
剣の英霊……エムシ(刀)……じゃあ
ぼくの出自を宣伝して回るようなものだし…
うん、だめだ。君に任せる。
こういうのは、君のほうが得意そうだ。ウィルフ。
[そう、「ウィルフレッド」から少し間違った名前の呼び方から転じた呼び名を口にする。]
そうよ、後始末。
……あのね、一応言っておくけど、聖杯戦争は、と言うより、魔術の類いは秘匿されるものなの。
使えない人に見せたらだめって事よ。
聖杯戦争で、たとえば建物に被害が出たりするじゃない。
そういう後始末をするのも、教会の役目。
遺体を何とかするだけじゃないのよ。
今の時代はそういうのが転がってたら警察が出てきてわーわー騒ぎ立てるから、ちゃんと後始末しないと聖杯戦争どころじゃなくなっちゃうのよ。
[羊羹を食べ終わってから説明すると、広げた地図、南ブロックの中程をまず示し]
このあたりが現在地。
教会はここね。で、その近くに昔爆発事故があったって言う現場が残ってる。
その爆発事故があってから、ここでの聖杯戦争が行われるようになったわ。
まだ、三回目だけど。
[南から北へ指を動かして十字の所と×印の所を示した。下調べはもちろんしてある。と言っても、公開されている資料くらいのものだけれど]
それじゃ、明日朝一から行動しましょ。
……英霊って眠らないんでしょ? どうしようかと思ったけど、私の部屋以外なら、どこにいても構わないわ。ここでも、地下でも。
[リビングの奥に扉が二つ。片方はその奥に脱衣所とユニットバスがあってもう片方は小さな個室になっている。二階はあるけれど何も置かれていない]
今日はもう、移動とか呼び出しとかで疲れちゃったし、休むわ。
[そう言ってからシャワーを浴びて寝床に入った。
そういえば、とランサーのプロフィールを思い出して眉が寄る。
確か、若くして亡くなっていたはずで、英霊は一番力を持っていた頃の姿で現れるって言うけど、ひょっとして本当に年齢そこまで変わらないって事?]
……みえない。
[布団を被ってからぼそりとそんな事を漏らした]
―中央ブロック:古い屋敷でのこと>>7 の続き―
ところで。
やはり、戦いあたってはあたりを確認するのが
先決だと思うのだが。
[そのままの流れで、
真っ当なことをいいながら、
外の世界、ひいてはこの時代が気になるという好奇心を隠そうともしないきらきらした目をしたのであった**]
[前日に仕込んでおいた麺生地を取り出し、麺棒で均等に引き伸ばす。
両手を通じて己が魔力を流し込めば、麺の熟成は加速度的に進み、しっとりモチモチとした食感と程よい弾力、爽やかなのど越しを併せ持った、制杯軒オリジナル麺が出来上がった。
一仕事終え、まだ薄暗い商店街に何気なく目を向けると、1人の老婆が視界に入り、静かに消えていった。
と同時に、頭頂部に痛みが走る。]
っ……つぅ。
またかい、どこかにぶつけちまったかねぇ。
ニイさん、そっちはどうだい?
……ほっほぅ、なかなか筋がいいじゃないか。
[粉まみれの手で頭をさすりながら、舩坂の仕事ぶりを見た。]
―西ブロック・商店街―
[やるべき事を終え、急ぎ足で帰宅する時、令呪の反応を感じる。]
興味はあるけれど、サーヴァントのいない今、見つかるのはまずいわね。
[なるべく歩みを緩めず、視線を動かさずに周りに気を配るが、明かりのついたラーメン屋位しか目に留まらなかった。**]
― 東/隠岐工房・母屋 ―
[爛々と熱が伝染したるつぼを、トングで取り出した。
るつぼの中には、熔けて原型を失った"液体"が波打っている。]
今日の朝は、こんで終い、と。
[丸底フラスコに液体を流し込み、ト字管に接続する。
硝子の触れ合う音を聞きながら、ト字管を更にビグリューカラムへ。
丸底フラスコ越しに液体を火で炙れば、
反対側に接続された三角フラスコに茶色い粉が溜まっていく。]
掻き分けるイメージ……。
[燃え盛る炎に手を翳し、硬く目を瞑った。]
[炎と同調し、物体を掻き分け、掻き混ぜ、結合を裁断する。
裁断された断面を別の断面と再結合――。]
Flamme érode ma main, ma main s'érode flamme
(四大は私の手、私の手は四大に)
[詠唱に意味はない。詠唱の意味は彼女にのみ与えられる。
魔術を繰る為の妄想。その補強以外の何者でもなく。]
La vie devient un corps, corps de se synchroniser avec le coeur
(焔《イノチ》は指《カラダ》に、指《カラダ》は脳《ココロ》に)
[丸底に溜まっていた液体がなくなり、炎が消えるまで
彼女の魔力は茶色い粉の生成に消費されていった。]
……………ふう。
[長い息を吐いた後、粉を瓶に詰めた。
『疎水』と書かれたラベルを貼り、戸棚にしまう。]
さて。
今日も一日、
[からくり扉を潜って、元の母屋へ戻る。]
…………どうしたもんかなあ。
[長い息を吐きながら、開店する為に店舗方面へ歩みを進めた。]
とりあえず、昨日の古書陳列してしまおかな。
[かくして本日も、隠岐工房は平常通り営業開始と相成った。。
少なくとも見た目だけは。**]
― 東/隠岐工房・外 ―
スゥゥゥゥゥ...... ハァァァァァァ........
スゥゥゥゥゥ、 ハァァァァァァァ..........
[さんさんと朝日の射す中、朝日を浴びながら深く肺の底まで呼吸を繰り返す中華服の女が一人、店先にたたずんでいる。
仙人とは言え、英霊なのだから別に今は朝夕に陽の光を浴びて霞を腹の足しにする必要もない。
ただ、なんとなく気分が優れないとまた不調がぶり返しそうなので、習慣に基づいて健康的に過ごす事にした。
仮にも英霊が布団で寝こんでいては格好が悪いし、敵に侮られるにも程がある。]
[ひとしきり朝日の中で深呼吸をして霞を吸うと、今度は両手を開き、それからかがみ、首をゆっくりと右に回しながら左手を伸ばし、腰を曲げながら屈伸する。
全体的にゆるゆるとした動きを時間をかけて行うその動作は、いわゆる太極拳や気功体操に近いものだった。これも生前からの習慣という奴だ。もっとも今は、自分の扱う仙術の基本とも言える修行である。
曲がりなりにも召喚されて、多少とも戦いの可能性がある以上、正式な参加の意を召喚主が表していなくても、準備ぐらいは進めておかねばならなかった]
……こんなものかな。
[小一時間外でそんな運動をした後、母屋に戻り、店主のいる店舗の方に顔を出した]
お早うございます、スフレ殿。
おかげさまで、少し気分も良くなりました。
それで、これからの事ですが・・・
[話を持ち出しかけたが、本棚の古書を持ちだしている店主の顔を見て、口をつぐむ。
戦略的な事を言うならば、今拠点に籠もっているのは上中下で言えば下の策に当たるのだが、彼女の意に反して戦わせて叶うような願いを、自分は持ち合わせていない]
・・・いえ。
ひとまず、本日の昼間から仕掛けてこられる事はないでしょうから、私は少し街の様子でも見てきたいと思います。
夕方までには戻るつもりですので、ご心配なく。
それと、私の事はやはり「チョーさん」とお呼びになるのですか?
………いえ、構いませんが……
[そうして店を出るまでの間、この時代にしては古風な内装の建物の中、少し彼女の仕事ぶりを拝見していた*]
―南ブロック・玉繭邸―
[明け方、自宅に戻った紬は自身のはった防御結界が強化されている事を感じ取る。]
出る時は見落としていたけれど、ladyの魔術かしら?
一応、マスターを守るという意識はあるようね。
[中には、そう言った根本的な意識すら欠如しているサーヴァントもいると聞く。]
行為に問題はあれ、最悪ではないと言う事かしらね。
[紬にも、巻き込まれた人々を気の毒に思う情はあるが、戦いに勝つための利も考えなければならない。
ともかく、印が無効になった以上、闇雲に探索するのはリスクが高いだろう。
そう考えた紬は、家の中でladyの帰りを待つことにした。**]
― 東/隠岐工房 ―
ちょっとでもしんどなくなったんやったら、ええことや。
[石蝋紙での保護を完了した古書を山積みにしては、棚に出す。
カウンターから書架の前へ、書架の前からまたカウンターへ。
その必要がない――古書価値の浅い、ワゴンセール百円均一として纏め売りされる本は、予め紐で括られていた。]
チョーさんがかなんねやったら……。
そしたら、リョーさんて呼ぼかな。
[括られていた紐を丁寧に解き、保護のされていない特価用の古書を、手ごろなワゴンに詰めていく。言葉を続けながらも、作業する手と足は別の時間を生きているように動いた。]
リョーさんの言うてはることに筋は通っとるんは分かるんよ。
やから、仮定として頭には入れとく。
[ワゴンを押して、出入り口付近に移動させる。]
そこから先に進むには……まだ、考えが足らへんかな。
私の。
そもそも。
リョーさんが"張良"で"英雄"やとしたら、現象としては召喚よりも人間の理想の具現化に近い。そんなものを個人が背負おうなんて確実にオーバーロードになる。だとしたらリョーさんの主張が嘘で、実は鉢合わせした新手の空き巣兼詐欺師と仮定したらどうだろう。残念ながら私はあの時に光った魔方陣を見ているし、私の目の前でリョーさんは湧いて出た。ここを事実から動かしてしまうと、私の正気を疑わないといけなくなる。じゃあ願望器が英雄を召喚する奇跡を行使したと仮定しよう。そして召喚した英雄で願望器の奇跡を得るために争い合う。争い合う……一人は私やとしよう。じゃあ他は誰? そもそも奇跡を手に入れる為に奇跡で手段を得るなんて随分遠回り。英雄を召喚する分の奇跡をどうして願望を叶える奇跡に置き換えないのか。仮定としては、そもそも英雄の召喚は自動的な機構によるものか、願望を叶える機構と英雄を召喚する機構は別々にある、ないしは"争う"という手段を経なければ何らかのトリガーが作動しない。どれにしたって筋は合う。じゃあまず確定させなあかんのは……"争い相手"が架空の存在ではないことを――。
はっ。
−西ブロック/制杯軒−
お任せあれ准将殿!!
[そう言いながら彼は鶏ガラと牛骨を受け取った。
その2つを手元にある鍋に放り込み、低い温度で煮る。
数分経過後に鶏ガラを取り出し、内臓部分を綺麗に腰の日本刀で処理していく]
ふはははは!さすがは三島先生の魂宿る関の孫六よ。
ラーメン製造においてもその斬れ味は遜色ない!
[しかし件の孫六ブレードは適時血が滴っているせいか、若干鶏ガラも血祭りになっている気がした]
―教会の一室―
んー♪召喚は無事終わったみたいだね。
[帽子をくるくると回して、ぽふりと被る]
これで七騎揃った……っと、もう六騎だったね。
彼は残念だったなぁ、えーっと名前なんていったっけ。
[まぁいいか、と深く考えることもせず
ゆったりとした動作で立ち上がる]
おお神よ!
どうか残りの六組が、
きちんと人の話を聞いてくれる人である事を!
― 東/隠岐工房 >>21>>22>>23―
いえ、別にチョーさんでもリョーさんでもそれは良いのですが。
どっちがいいかな……
ううん…… リョーさんで。
[腕を組んで真面目に一瞬だけ考えた結果、より適切と思われる答えを導き出した。戦略的に。]
まあ、いいでしょう。大体、物ごとをありのままに受け取るというのは赤子でもなければ難しいもの。
ですが………!?
[何か、恐ろしく高速での思考が一瞬のうちに飛び交った気がした。非常に深く考え込む性質であるらしい。あと、考えが口に出る種の人間かもしれない。]
大弁は訥なるが如しとも言いますが……まあ、良いです。
それでは、私は出掛けてまいりますが、お気をつけて。
……この時代風の服があればよいのですが…ううん。
[手元のワゴンに載っている本をパラパラと物珍しそうにめくったりしていたが、やがてそれを置いて外に出ようとする。
ふと、一度だけ振り返って尋ねた]
そう言えば、あの水槽の中のあなたに似た人形、あれは……
[軽く尋ねてみるが、答えが得られなければ無理に尋ねはしない。軽く一礼して、日差しを仰ぐように外に出た]
……歩いていけばよいか。
―東ブロック:役所―
[役所外れにある守衛室に女は居た。
守衛であったと言うべき物体は、全裸で目玉を刳り抜かれ
あらぬ方向に曲がった手足…
女の足下には、血塗れになり切り取られた陰茎が転がっている。]
はぁ…っ・・
あ ぁ―なんて素敵な世界
あ…ぁ・ 妾 はぁ 帰りとう な…うっ
あぁ … あぅ っ
い いいっ――っ―…
[自慰に浸っていた女が 血塗れた姿のまま果てた。
輝くような美しさを身に纏い、恍惚の表情を浮かべると
優雅に立ち上がり、再び血液だけを奪う。
やがて…まるで何事も無かったかのように、転がった陰茎をヒールで踏みにじり立ち去った。]
― 宙野家/夜 ―
爆発事故? 伴天連どもが何ぞやりおったかな? 此の地の聖杯が如何様なものかは知らんが、事故が切っ掛けとは余り真っ当な話ではないな。
[何やら裏でもあるのか、と思ったが、口にはしなかった。無用の戯言であろう]
案ずるな、小娘の閨になど立ち入らぬわ。俺はかの「はげねずみ」のような色狂いではない。
そうさな、後は明日の話となろう。心置きなく休むがいい。俺は適当にくつろぐとしよう。
[寝所へ向かう遙水を見送ると、ランサーはぶらりと屋内を歩き始めた]
聖杯、な。自らの願いのために殺し合ってでも求めようという物が尊いとは片腹痛い。あの小娘……そんなものに何を求める? 何を願う?
所詮はまじない師、真っ当ではなかろうが……いや、俺とてただの「ろくでなし」。つまらぬ感傷を捨てきれず、このような場所に形を成した亡霊、あれに何か言えた身分ではないわ。
[くくく、とひとしきり笑って、階段に腰を下ろした]
……姉、か。さしづめ堅気の者か? なれば後顧の憂いもなかろう。いくさ場は、「ろくでなし」どもだけが赴けばよい。血塗られた世界の外で、真っ当なおんな共が静かに暮らせるならば――むしろ痛快事というものよ。
[不意に一筋の光が手の内に吹き出し、一本の槍と化す。彼の愛槍たる十文字槍が暗闇の中で残光を受けていた。ランサーは手の感触をしばし楽しんで、そして再び槍を暗闇に消す]
おうさ、それでよい。死に果てるは我ら「ろくでなし」だけでよい。
[感傷を帯びた笑みを浮かべる。脳裏に蘇るかつての記憶。それを幾度もたどるうち、夜は過ぎ、光が差した]
― 宙野家/朝 ―
……明けたか。些か、思い出を辿りすぎたな。なにか書物でもひもとけばよかったやもしれんな。
[それともからくり箱でも眺めていればよかったか、と呟きながら、面妖な小さい塊に視線を落とす。りもこんとか言っていただろうか。これで「てれび」とかいうからくり箱を操ると聞いたが、さてどこを押せばどう動くのやら]
まあ、よいわ。
[そう呟くと、椅子に腰掛けて遙水が起きてくるのを待った。]
―中央ブロック・拠点―
いや、何でもない、気にしないで!
[謝らなくていいと言われ、自身の滑稽さに気付く。
そして余計に慌てる。]
うん、僕も君を呼べてよかった!
[満足そうに頷いていた。
そこに投げ掛けられる呼び名の提案。]
ウィルフか、構わないよそれで。
君の呼び名か、う〜ん、どうしようかな。
あっ!
[何かを思い付いた表情を浮かべる]
僕がウィルフで、君がウォルフでどう!?
由来とは違うけど相手が深読みしてくれないかなぁなんてね?
[所謂ドヤ顔というやつで語る。]
[目を煌めかせるセイバーに軽く同調しながら]
よし、行こうかあ。
僕も下見はしたけどもう一回見ておきたいしね〜。
[名前の交換と言う目的は果たした。
だから次は偵察とばかりにそとへと向かった。
周りから見たら遊びに行くようにしか見えないだろうが…**]
ほぅほぅどれどれなかなか良い手つきで、ってこのバカチンがーーー!!
[舩坂の後頭部を盛大に蹴った。]
余計なものが入らないように気をつけろって言っただろうが!
その血なまぐさい刀で料理をするんじゃない!
あーあーまったく、スープは一からやり直しじゃないか。
ニイさん、あんた刀の筋はいいけど、その粗忽さじゃあ厨房には向かないね。
あたしゃもう一度スープの仕込みをするから、店番頼むよ。
―中央区:拠点>>33〜―
うん。
[あまり深く考えたりはすることはなく頷く。]
ん。
ウィルフと、ウォルフ。
……面白いな。
それでいこうか!
[あっさりと通過した。]
うぉ、――――ウォルフ、ウィルフ、うん
[発音の練習をしながら
心は偵察へと向かう。]
決まりだ。
気になるところとか、
あったら教えてほしい。
あ、服。
これだとまずいか?
[文様の縫い付けられた上着を摘まむ。
謂れが描いてあるようなそれ。
戦うことになれば判るであろうとはいえ、宣伝して歩くこともあるまい。
相談の末、服を借りることと相成った。]
―中央区―
ずいぶん丈の短い上衣だな。
ジャケット?
[ふむふむと布地に触れながら訪ねるさまは、田舎から出てきたおのぼりさんに似ている。この街も大都会とはいかないが。]
固い地面ばかりだな。
足を痛めそうなものだ。
[とんとん、とアスファルトの地面を爪先で叩き、それから辺りを見回した。
山の麓。
長閑な風景――――だが。]
――……ウィルフ、北には何がある?
[不意に、訪ねた]
ば、バチカン!
出兵命令でありますか!!
くっ、ならば仕方ありませぬな、命令とあらばバチカンへ赴き小生祖国の為に肉弾となって敵兵を討ちましょう!!
[というわけで、よくは判らないが店番を始めることになった。
しかし店番といってもこの狭い店内、掃除程度ならばすぐに終わってしまう。
舩坂なりに考えた末、店の外に立ち客の呼び込みをする事になった]
准将の!作るラーメンは!
世界一いいいいいいいいいいいいっっっっっっっっ!!!!!!
[予想通りいまいち要領を得ていない様子。
道行く客がその軍人を遠目に観ては去っていく]
rera……――kur
……
いや。妙に、騒がしい気がして。
[聞けば。
何かの爆発事故のあとがあるという。
すでに下調べを済ませたウィルフは、なにか気になることがあったか――――尋ねて。]
―南ブロック・拠点―
[起きたのは朝と言うには少し遅めの、ううん、きっと遅くはない。大丈夫、まだ朝のワイドショーをやってる時間だ。
喫茶店に行けばまだブランチの時間だもの。
欠伸をしながらベッドから起きると服に着替える。
花柄のレギパンに黒のキャミソールとその上に白い七分袖のジャケットを羽織る。
手の甲の令呪は日焼け防止の手袋で隠した]
おはよう、むーさん。
朝ご飯作りたいんだけど、時間もないからもう出るわ。
今からじゃ朝のニュースもやってないし。
[バッグから取り出したスマホでニュースだけをチェックすると、ランサーを外へと促した]
― 東/隠岐工房 ―
あれは ―― まだ秘密にさしといたって。
[自分とそう背丈の変わらない女性が、日差しの下へ。
白く滲んだ景色。目映いまでの佇まいは、去っていく。]
『始皇帝の頭蓋を鉄槌で砕かんと決めたときから』 ―― か。
[百円均一のワゴンに視線を向けた。
張良が捲っていた本を手にし、同じようにぱらぱらと捲る。
内容は素通り。
規則正しく印字された文字列が、無意味に流れていった。
最後まで捲り終え、手から滑り落ちる様は、取り落とすように。]
[誰も知らない山の中で、名前も知らない男が死んでいく。
枯れた枝葉が、無意味に無駄に、風で散る前に握り折る。
誰の記憶にも還らず、消えてゆくことは許容できない。
―― 女は、彼の言葉を聞いてしまった。
誰にも知られない歴史の中で、性を偽った女がここにいる。
彼女の言葉を徒と笑い、葉の露と共に弾いたならば。
誰の記憶にも還らず、消えてゆくことになるかもしれない。
―― もう、彼女の言葉は耳に入れてしまった。
真偽どちらであれ、もとい、嘘であれば、信じた女が笑われるだけ。
耳にした枝葉を忘れて日常に戻るよりは、性分に遭っている。]
[彼が/彼女が、そこにいたことを証明したいのならば。
より多くを実証し、活かすために、多くを観察しなければならない。]
―西ブロック/玉繭邸へ―
[朝帰りと言うには日が高く上りすぎた頃
女が玉繭邸の門扉を開いた。
カラカラと軽い音を立てて玄関の引き戸が開いた。]
うむ…久しぶりと羽を伸ばしすぎたかの。
[小さく欠伸をしながら、紬を呼ぶように手を叩く]
おらぬのか?戻った故散策に出かけるぞ。
[表だったニュースはないようだった。
もっとも、地方都市の小さなニュースが、スマホですぐ見られる範囲のニュースになるとは思っていないけど]
あっと……むーさんの恰好、そのままだとまずいよね。
目立っちゃうし。
[玄関から出ようとして、ランサーの恰好をまじまじと見つめる。少し首が痛いのは気にしないとして。
かといってここには男性ものの服など置いているわけもない。
触媒もあってこういった場所を用意するんだから服まで用意してくれれば良いのに]
何か上に被って貰うにしても私の服じゃ小さいしなぁ。
まあいっか。途中で何か買いましょ。
おう、では伴天連の巣へ参ろうか。
朝餉の手並みを拝見しようかと思うておったが。なに、この時代にも飯屋の一つや二つ、あるんだろう? 料理が出来た方がいいに超した事はない、がのう。
[からかう口調でからからと笑うと、彼は首をぱきぱきと鳴らして、すっと立ち上がった]
さて、当世の町並み、とくと眺めるとしよう。
[嘲る笑みから不遜な笑みへと変えて、遙水と共に外へ出た]
―西ブロック:玉繭邸―
[玄関で手を叩く音を聞き、紬はやや憮然とした表情でladyを出迎える。
それから、彼女が身にまとったブランド物に目をやり、肩眉を吊り上げた。]
……私は、ボニー・パーカーかベル・スターでも召喚したのかしらね。
[そう言って、店から回収した絹糸を取り出した。]
言葉遣いから、もう少し高貴な者だと思ったのだけれど、物を盗んだ上、戯れに無関係の人まで殺すなんて、まるで女盗賊じゃない。
これからも、あんなことを続けるつもりなのかしら?
[見せた絹糸をしまうと、ladyの回答を待つ。]
おう、では伴天連の巣へ参ろうか。
朝餉の手並みを拝見しようかと思うておったが。なに、この時代にも飯屋の一つや二つ、あるんだろう? 料理が出来た方がいいに超した事はない、がのう。
[からかう口調でからからと笑うと、彼は首をぱきぱきと鳴らして、すっと立ち上がった]
服? なに、もしや、俺に当世風の卦体な着物を着よと? ……いたしかた、あるまいな。聖杯戦争とは、とかく面倒の多い戦だな。肩が凝るわ。
[頭を抱えつつも、無用に目立つのを好まぬとあれば是非も無い]
失礼ね、朝食くらいまともに作れるわよ。
でも炊飯器もないから鍋で作んなくちゃだし、その時間がもったいないの。
ファミレスくらいなら、開いてると思うし、でもその前に服屋よね。
大きいサイズがあれば良いけど。
[立ちあがったランサーを追い立てるようにして外に出ると、鍵を閉める。
外は閑静な住宅街だ。
この時間なら、庭に洗濯物を干しに出ている奥様方の姿も見えるけど。
出来ればこんな所でドンパチはやりたくない]
バイクか車か、持ってくれば良かったなぁ。
歩きで移動って時間掛かるし。
[スマホで地図を確認してから、北に向かって歩き出す]
さてと、スープもできたし。
おーいニイさん、暖簾出してくんな。
っていねぇよ。外かい?
まったく、しょうのないお人だねぇ。
[自分で暖簾を出すことにした。]
エルジェベート・バートリー……
あなたが……
[当然、名前は聞いた事がある。
数々の残虐行為をなし、女吸血鬼の代名詞ともなった存在。
ならば、あの行為は彼女と言う存在を形作る本質的なものなのだろう。]
と、なると困ったわね。
[そうであるならば、話し合いで何とかなるものとも思えない。
紬は袖の下にある令呪に指をかけ、制約をすべきかしばし考える。
だが制約をするとして、どう命令を下せば良いのだろう。
「無関係のものを殺すな」とした場合、関係性があるか否かを判断する視点は、自分になるのだろうか。
だとすると、制約自体が弱みになる可能性はあった。]
敵の魔術師やサーヴァントが、関係ない人間を操らないとも限らないし……
[聖杯戦争が始まったばかりで、このような事に令呪の一角を失うのは惜しいとも思えた。
紬の中にある、情と利で振れる天秤が利へと傾く。]
そうね……では、これだけは覚えておいてちょうだい。
聖杯戦争や魔術に関する事は、多少なら教会によって情報操作され、隠匿もされるわ。
でも、彼らが手に余ると考えた場合、私たちは全サーヴァントと魔術師達に追われることになる。
特にこの国では、奇異な死体や事件は目を引くの。
ただ……
[ここで一旦、紬は言葉を区切る。]
ただ……何の痕跡も残さず、人が消えた場合、その注目度は比較にならないほど低い。
つまり、隠匿も情報操作も容易くなるわけ。
ただし、子供は駄目。子供の場合は失踪でも目を引くわ。
私の言っている事の意味は解るわよね?
[そう、エルジェベートに問いかけた。]
―東ブロック―
[妙に道を行く人々の視線が気になる。明らかにこの服装は、この時代には馴染んでいない。
馴染んでいないし人目を引くが、しかしこれで良いのだ。
道を歩いていると、噂話が好きそうな年配の女性が一人話しかけてきた。]
ああ、私ですか?
[にっこりと愛想良く微笑むと、その女性に告げる。]
私、数日前から『隠岐工房』さんでお世話になっています良(リャン)と言いまして。
え?ええ、その向こう町のチューカガイとかいう所から。
そうですそうです、ちょっとした昔のよしみで、しばらくこっちでお仕事の手伝いなんかするついでに羽を伸ばしに来て。
ええ、こっちの言葉、上手でしょう?そんな、「何とかアルヨー」みたいなカタコトで喋ったりしませんし。
[そんな杯から見て行方不明となっていた舩坂であったが彼は彼なりに一生懸命であった。そうまるで狂おしい程に]
准将のおおおおお!!!
ラーメンはあああああああ!!
[叫べば叫ぶほど人足は離れていく。杯のラーメン屋はその流行に全く乗っていない味であったが、その魔力が篭る味に中毒者も少なくはなく、普段客足は途切れることは無い。
しかしこの日は違った。
間違いなく、そのラーメン欲しさに訪れた客は遠目から舩坂を警戒し、去っていっている。今日は日が悪いのだと言わんばかりに]
ええい!貴様ら食わんか!!
[かえって悪影響である]
やめんかい。
[舩坂の襟首を掴んで引っ張ると、できたて熱々のスープを注ぎ込んだ。]
街の人を驚かすんじゃないよまったく。
放っておいてもお客は来る。
そういう店なんだ、うちは。
くう、この舩坂弘。再び大日本帝國の土を踏みながらもこの体たらく。
尊敬すべき上官にお役に立てないなど、まさに国賊!戦犯!
こうなれば、今度こそこの肉体を肉弾と化し、わが部下わが同胞と共に靖国に至ろうぞ!!
[突然、尻のポケットから手榴弾を取り出す。
もし魔術に長けている者がいれば、その手榴弾からはおびただしい魔力の奔流が見えたかもしれない。
彼という英霊の中で、その手榴弾だけが異彩を放っていた。
彼はその手榴弾のピンを抜く。
だが、数秒待っても爆発はしない]
ぐおおおおおお!まだ天はこの舩坂に生きろと言うのか!!
[その手榴弾は、舩坂が致命傷を負った際に衛生兵から手渡された自決用の手榴弾であった。しかし当時この手榴弾は爆発はせず、結果舩坂はその後伝説となった一兵卒においての最大の戦功を挙げる。
そして今も携帯しているその手榴弾は、”不発”であるという概念を持ってそこにあった]
[物分かりが良いと言う言葉に抵抗感を感じ、紬は少し顔をしかめた。
やや不満を感じつつ、話題を変える事にする。]
……通じたようで何よりね。
ところで、さっき帰ってくるなり、もう一度散策に出かけようって言ってたけれど、何かを見つけたと言う事でよいのかしら?
ってあぢい!あぢい!!まるでアンガウルの縦断の雨霰のようであります!!
[背中に注ぎ込まれたスープは程よく舩坂を火照らせた]
ってあぢい!あぢい!!まるでアンガウル島の銃弾の雨霰のようであります!!
[背中に注ぎ込まれたスープは程よく舩坂を火照らせた]
まあ、気が向いたらうちの店主も喜びますし、今は古本も安値で売りだしてますので。
ちょっと古風ですけれど、ええ、『隠岐工房』です。
どうぞ御贔屓に。
[そう言って、噂話が好きそうな女性を笑顔で見送る。他にも数人、話しかけられてきたついでに店の事を紹介しておいた。]
……この時代は、情報と言えばやはりあの年代の女性が握っていると考えるべきか。
……仲良くしておかねばなりませんね。
[ぶつぶつと呟きながら、ひとまず図書館へ向かうついで、街の中央に向けて足を進めることにした]
そうさのぅ…東と西のみではあるが、西が強いか。
[己の凶行は口に出さず巡った地点を説明する。]
紬の収穫を聞きたいが…えぇい、もどかしい出かけるぞ!
[紬の袖を引き玄関の引き戸を開け放つ。]
当たり前だよ。
スープがぬるくちゃ、ラーメンがまずくなっちまうだろ。
[真顔]
あんたが店先に立つと来る客も来なくなるじゃないか。
うちで働きたいのなら、もちっと大人しくしておくれ。
[彼は願った。
その時、頭巾に隠れた頭頂部が光を発した。
光が収まったとき、未だ自覚の無い三画のうちの一画が消えていた。]
ぐおおおおおお!!
[舩坂に令呪の効果が発動した!
今後彼がこの制杯軒にいる限り、器物破損に伴う行動や店の営業妨害と世間一般的に思われている行為は抑制される事となった!]
くっ、この舩坂、憲章には逆らえませぬ故。
准将のお言葉を深く噛み締める所存であります。
― 東/隠岐工房・店舗内 ―
命は大切に……やったっけ。
やとしたら、取り得る施索は二つ。
一つ目は……まだ調整終わってへんし。
[手の中には、白い粉の入った瓶が握られている。
入り口に人は通りかかっていないか――見やれど影はなし。]
Flamme manger la chair du faux.
(焔は偽りの肉を食らう。)
Vous serez pris au piège dans la poupée.
(在りし日の貴方は心ない命に閉じ込められる。)
[粉を地面に撒きながら、更に二節。]
Vous êtes Verseau.
(新たな名は宝瓶宮。)
Votre mission est la ――
(貴方の使命は――、)
[終えようとしたところで、]
いいいいいらっしゃいませ!
[踏み潰してもみ消した。
まさか噂を聞いて早速やってきた御婦人だとは知る由もない。]
[辺りをふらつきつつ、珍しい衣装に話しかけてくる人がいれば、にこやかに対応して『隠岐工房』の名前を出す。
人が増えれば、一人で店にいたとしても安全面から言って多少はマシだろう。
ひとまず図書館の場所を探しつつ、英霊の気配があるかどうか探るが、あまり近くにはいないらしい]
―西ブロック:商店街―
[早朝に感じた気配を思い出し、制杯軒と言う名のラーメン屋に近づくと、令呪が反応した。]
驚いた……今朝感じた位置と大差ないわ。
あそこに住んでいるのかしら。
幸い客はいないようだし、辺りに人払いの結界をはって置くから、ladyは中を見てきてちょうだい。
[紬は、糸を取り出して魔術の準備を始める。]
そうかいそうかい、そりゃありがたいことだね。
じゃあ、入り口のガラスでも磨いててくんな。
お客さんが来たら、ちゃんと案内しとくれよ。
[舩坂を置いて一足先に店内へ戻ると、自身はカウンターの上を拭き始めた。]
[スマホで街の情報をチェックしながら大きな公園の見えるところまで歩いてくる]
えっと……服を買うなら向こうみたいね。
むーさんあんまり目立たないようにしててね?
[この身長差だと目を引く気しかしないんだけど。
西の方を指すと、そちらに向かって歩き出す。
バス停はあったけれど待っているよりは歩いた方が早い]
なんなら肩車で走ってやろうか? お前の体重なら羽根ほどにも感じぬぞ? 背丈も肉付きも足りておらんからな。もう少しふくよかにならねば色気も出ぬ。
目立たぬ、か。その辺りのかぶき者ほど着飾る趣は無いが、さりとて陰を忍ぶ性質でもなし……ああ、面倒だ面倒だ。たまらんわ。
[ランサーは軽口を叩きながら、遙水と共に商店街のある西ブロックへ向かった。すると、]
― 西ブロック ―
おい、マスター。近くに居るぞ?
[軽口が一気に吹き飛ぶ。右手が間接をほぐすようにうごめく。――この感覚、サーヴァントだ]
[気配遮断が人と変わらぬ姿を模して居るとは言え、女の要望は十分に人目を引いていたが、
紬の言う魔術師の気配も気になる。
それは、未だ続く喉の渇きを潤せる予感と共にあった。]
―「制杯軒」―
[何故か店を遠巻きに人の輪が出来ていた。
紬を伴い店の暖簾をくぐる]
い・・・・・・いらっしゃい・・・・・・ま・・・・・・せ・・・・・・
[魂の慟哭を、その全身から絞り出しながら。
彼なりに接客を続けていた。
嗚呼、令呪の力よ万歳]
―中央区→北区へ向けようと―
[ポンヤウンペは自然の精霊に愛された英雄だ。
彼へ、“何らか”の危険を知らせる風を吹かせたのである。
深き森には程遠い此処では、本当に微かなものであった]
あとは……教会?
なんのKamuy(神)を祀った――――と、謂うわけではないんだったな。
[この戦争の管理者がいるという場所が教会だ。]
登録が必要とは、
難儀な戦争だ。
――――ん?
[>>63街の中央に踏みいる気配あれば、微かに感じるだろうが――遠ければいまは攻めるでなし]
[暖簾をくぐって店内に侵入してきた暗殺者。
だがそんな彼女が暗殺者である事など当然気が付かず、平常通りにメニューを渡す]
メニューで・・・・・・ござい・・・・・・ます・・・・・・
[抑圧の限界なのか、左脇腹あたりに少し血が滲み始めた。舩坂は常に手負いの虎である]
らっしゃーい。
いいねニイさん、その調子で頼むよ。
[振り返って客を迎える。]
お客さん、お二人かい?
カウンターしかないから、その辺に座ってくんな。
[商店街が見えてきた頃、ふと令呪に起きる感覚に顔を上げた]
誰か、いるわね。
マスターと、それからサーヴァントも。
[ランサーが気付いたらしいのも見て、その様子に眉を寄せた]
ちょっと、いきなり暴れないでよ?
特にここ商店街で人だって多いんだから。
[止めるように手を伸したけど、肩に届かせるにも腕を伸さないといけないなんて]
[見てきてちょうだいと頼んだ紬の袖を引き、エルジェベートが暖簾をくぐる。]
……ちょっと、私を巻き込まれても困るのだけれど……
[人払いの結界をはれぬまま、暖簾をくぐると、店主らしい男と店員と言うには無骨すぎる男が目に入った。]
こ、こんにちは。
[ともあれ、そう声をかける。]
人が多い? 肉の壁が多くて結構だと思うが……マスターが嫌なら自重しよう。癇癪を起こして泣きわめかれても困るからな。
[ことさら大仰に腰をかがめてみせる。かっはっはと声を出して笑い出しかねないような表情だ]
余り動いておらぬか? 屋内かもしれんな。
[すっと遙水の前に立ち、先導して歩みを進める。風変わりな凸凹カップルのような彼らへ、時折視線を向ける一般人もいた。
感覚は確実に近づいている。じきに制杯軒の看板が目に入るだろう]
[玉繭が店内に入るのが見えると、そそくさと近づき]
これは老婦人、よくぞいらっしゃった。
荷物があればお持ちいたしましょう。お困りのことがあれば何なりと言いつけ下され。
[舩坂は本質的には善人であり、困った老若男女は放っておけない性質を持つ。
実際に玉繭が困っているかと言われれば不明だが、声を掛けずにはいられないのだ]
ありがとう、敬老精神が豊かなようね……。
[見たところ店主が魔術師で、無骨な男がサーヴァントで間違いないだろう。
エルジェベートは気配断ちをしているから、気づかれないだろうが、店主の無反応振りは何なのだろうか。
聖杯戦争に同じ年くらいの魔術師がいたことも驚きだが、紬への無関心さには一層驚かされる。
どうやら、普通にラーメンを出すらしいが、口をつけるべきなのだろうか。
とにかく紬は、戸惑っていた。]
はい、ネエさん方こんにち……っつつ。
[頭頂部を押さえる。]
どうしたもんかねぇ、ここんとこ頭のてっぺんがやけに痛むんで。
突然ぽっくりいっちまうんじゃねぇかって、心配になっちまうよなぁ。
で、何にするかい?とりあえずビールいっとく?
ニイさん、ビール一丁!
……何かがいる。
[市の中央辺りに足を向かせた所で、何か、似た英霊の気配>>77を感じ、ぴたりと足を止めた。]
さすがに主付きでしょうが…… まあいい。
[近くに主がいないからただせさえおぼつかない戦力がさらに半減している。しかしそれでも構う事なく、公園の方へと向かっていった。]
……阿房宮の前庭には遠く及びませんが、これを一般庶民が自由に使えるとは、良い時代になったものだ。
[しみじみと、公園を歩きながら感想を漏らす]
び、びーるでありますか!
[震える手でビール瓶とコップを取り、老婦人と暗殺者のテーブルへと運ぶ]
他に・・・・・・ご注文は・・・・・・ありますか・・・・・・?
[口の端から血が一筋。歯を食いしばりすぎて出血しているらしい]
肉の壁って……あのね。
この聖杯戦争は、むーさんの参加してた戦と違って、一般……民の目に入らないようにするのが基本なの。
そもそも刀振り回してる人だっていないんだし、大体むーさんの生きてた時代だって平民には戦で死ぬとかそうなかったと思うんだけど。
ってそんなに屈まなくて良いわよ。
まるで私が子どもみたいじゃないの。
[自然と口が尖るのも仕方ない事だ。
周りの視線を集めているのはわかっていたけれど、それはもう諦めた。何より、令呪に感じる反応はどんどん大きくなっているのだから。
制杯軒という看板が目に入る頃、美味しそうな匂いも一緒に漂ってきた]
そうね、ビールと醤油ラーメンを2つお願いできるかしら。
[エルジェベートが何かを始めるらしい。
無言なのもおかしいので、ともあれ注文をしつつ、相手の出方を窺う事にする。]
あいよ、しょうゆ二つね。
[麺を二玉、寸胴鍋に放り込む。
麺が茹で上がるまでの間にメンマをごま油と鷹の爪でぱぱっと炒めて小皿に盛り付け、客の前に置いた。]
こいつはサービスだ。
つまんでくんな。
[暗殺者にそう声を掛けられると、どことなく魅力的な女性に感じていた。何らかの魔術的効果なのかもしれないが、舩坂は気が付かない]
なんと、その姿麗しく。
[だが、舩坂にとって女性とは鬼門であった。
戦中の、以下割愛するが前線における女性を巡るトラブルは数多く、戦後における舩坂の戦死者を弔うための活動の中でも幾度もその事象に苦しめられていた。
とある小隊長がいた。その小隊長は非常に優秀であったがパラオ突撃戦の中で戦死。2階級特進の報が流れたが実際は一階級特進であった。遺族からこの事に対して調査を依頼されたが、その中で彼の不幸の発端が一人の大隊長の妾であった。現地ではその妾は勇敢な女性兵士として祀られていたが、この事実を知った時に舩坂は非常に心苦しい思いをした。
つまり、有り体に言うと舩坂にとって女性というものが鬼門なのであった]
・・・・・・ごゆっくり。
[彼女に惹かれるのと同時に、彼の中で触れてはいけない事象という印象が強い。女性嫌い、コンプレックス、色々な言い方があるが別に舩坂は男色家という訳では全くなく、単に苦手である。事実彼は生涯伴侶を得ていない。
結果、暗殺者から湧き上がる妖艶な香りは彼にとって毒に感じていた]
[外に別の魔術師の気配を感じ、紬はやや身を固める。
目の前に出された炒め物には手をつけない。
これは嫌いなものだと言う設定にしよう。
そう、考えた。]
[続けてどんぶりを二つ湯にくぐらせて温めると、そこにしょうゆダレを一匙ずつ落とす。
茹で上がった麺を手際よく湯切りしてどんぶりに移し、丁寧に出汁を取った熱々のスープを注ぎ込み、麺をほぐす。
最後にメンマと白髪葱、なるとを載せて出来上がり。]
ほい、おまちどうさま。
[二人の前に、杯渾身のラーメンが並べられた。]
平民とて戦と無縁ではないわ。あれらはなかなかに獰猛だぞ? 敗残兵を見るやこぞって襲いかかる。正攻法で勝てぬとなると策を弄する事すらある。俺も命を狙われた事が幾度もあった。人質を吊り下げて脅してやったがな。
そも、我らの時代には兼業の農民もごまんとおった。納屋に刀剣を立て置き、胴丸を並べておった。
……当世の民は武器を持たぬのか? なれば、無闇な殺生はせぬ。
子どもみたい? はて、おとななど何処へおったかな?
[またからかうも眼光は鋭いままで、言葉と態度が噛み合わない。警戒を怠ることなく、敵がいるであろう建物の前へ近づく]
中、か。踏み込むか? 行き過ぎるか? 見守るか? 如何にする? 下知をよこせ、小娘。
[入り口に対して遙水を庇う形で立ち、肩越しに命令を問うた]
[けれど。感じた気は二つ。
マスターが二人いる。対して、サーヴァントは一つだ]
そうよ、武器持ってるのなんて警官とか、自衛隊とか、もしくはヤクザとか? そういう一部だけよ。
あのねぇ、そりゃあ低いけど、低いけど!
身長は大人に関係ありません。
……待ってむーさん。
なんかおかしい。
マスターが二人いるのはわかるんだけど……サーヴァントが一人なの。
[本当にマスターだけでいるのかも知れない。それなら既に手を組んでいる可能性。
もしくは、サーヴァントが気配を断っている可能性。
アサシンなら、それはありそうだけど]
見守りたいけど、店先に二人で断ってるのも目立つわ。
どうせここまで来たら向こうにだってこちらの所在はばれてるもの。入るわよ。
[しかし、どう言う状況なのだろうか、これは。
目の前の魔術師は、まるで戦いに参加している気配が無い。
無意識のうちに、参加してしまっていると言う可能性があるのだろうか。
その場合、このサーヴァントをどう認識しているのだろう。
また、魔術師本人が気づいていないにしろ、召喚したサーヴァント側から、マスターに何か言う事は無いのだろうか。
そんな事を考えていると、ラーメンが差し出された。
さすがに、頼んだ手前、嫌いと言う設定には無理がある気はする。
さりげなく、エルジェベートのどんぶりと自分のどんぶりを入れ替え、恐る恐るそれをすする事にした。]
[サービスで出した品に箸をつけない老女に]
おや、お気に召さなかったかい?
こう言っちゃあ何だけど、あたしらくらいの歳で食べ物の好き嫌いがあるなんて珍しいねぇ。
ネエさん、あんた良いとこのお嬢さんだろ。
お連れさんも品がいいもんなぁ、ひゃひゃひゃ……っつつ。
[再び頭頂部に痛みを感じた。]
[さんさんとした日差しは、五穀をとうに断った今の自分にとって、いかなる美味美食よりも活力を漲らせる源だ。
その中で、今後について思案する]
・・・図書館で周辺の事を調べるかとも考えましたが、
そんなのはいつでもできる事か。
他の英霊達がいれば、今のうちに様子を探っておいた方が良いのか。
できれば相手の力を多少図れるぐらいの接触が望ましいのですが・・・さて。
[それから、遥か北に妙な地脈の乱れが生じているのも気にはなる。]
[ビールをコップに継がれ、珍しそうに泡が上がるのを眺めてから。
長身の英霊にコップを差し出す。]
そなたも一杯飲んだらどうだ?遠慮せず盃を受け取られよ。
[先ほどから漂ってくる狂おしいほどの血の香りに今更気がついたように…]
そなた、手負いであるのかの?
[椅子から立ち上がり、手元のハンカチで男の口元を拭き取る仕草をしながら、指で傷口に触れる。]
― あ… あぁー..
[恍惚の声を上げて傷口から魔力を奪う。
男は予測だにしなかった魔力の急激な消失に、立っていることすら困難であったろう。]
紬、行くぞ!!
[言い放つと、紬の腕を引き店の外に飛び出す。
「気配遮断」の効力が失せて行く… ]
マスターが二人? 確かに面妖だな。単独行動か、もしくは……。既に二組が組んでいる可能性も、頭に入れねばならんな。
ほう、乗り込むか。肝の据わったおんなだな。やはり室より武者に向いておる。俺と同じろくでなし、よのう。
[くっくっくと忍び笑いをしたあと、のれんをくぐった]
おう、邪魔するぞ、オヤジ。二人だ。
[腹の底を揺するような声が店内に響いた]
ぐっ!?
[突如、彼女が腹部の傷口の上に手をあてがえたかと思うと急激に力を抜かれていく感覚を覚えた。
本来ならば魔力の吸引といった所だろうが、舩坂という英霊は時代考証としては他の英霊と比較して最近の時代の英霊であり、魔力的な要素は少ない。とはいえ英霊である以上魔力の塊。彼女の魔力吸収は確実に舩坂を蝕んだ]
き、貴様・・・・・・毒女であったか。
[エルジェベートに袖を引かれ、何が何だか解らぬまま、外に引っ張り出された。]
え、何?仕掛けるのかしら?
[状況判断が追いつかず、そのまま外の木の陰へと身を隠す事にする。]
……なにやら騒々しい出迎えだな?
[突然飛び出してすれ違った二人連れを眺めて、訝しんでいるうち]
あやつ、もしや?
[わずかに伝わる、物の怪の気配。サーヴァント? それにしては、随分と弱々しいが]
[ぎん、とスイッチが入った音がした。
舩坂は、この眼前の暗殺者を”敵”と判断した]
貴様、敵兵であったか!!
[令呪の効果により、店内での戦闘および客への攻撃は行えない]
ええい、早く会計を済ませ店外へ出ろ!
何なら食い逃げなら尚結構!!
[急激に舩坂の周囲に気が充満していく。
まさに生ける伝説、生ける英霊が持つ覇気であった]
らっしゃい!
[店内に響いた野太い声に自然と釣られてこちらの声も大きくなった。
とほぼ同時に、先客が飛び出した。]
っと、なんだい。
ずいぶんとそそっかしいお人だねぇ。
ニイさん、サボってないで。
お客さんにお冷とおしぼり。
食い逃げか!宜しい!!
[カウンターに振り向き]
小生、不肖ながら食い逃げたる犯罪を犯した敵兵を直ちに排除して参る所存故、任務中であり大変恐縮でありますが失敬!!
[暴走している舩坂は、目を血走らせ恐るべき速度で店を飛び出す]
ええい毒女め、どこに行った!
近くにいるのは判っている!!
[アサシンによる魔力供給は舩坂の魔力を確実に落としていた。
しかし、舩坂はそういった肉体的な極限状態においての戦闘続行能力に一日の長がある。
事実、頚椎への射撃を受けながらも彼は蘇生した過去もあり、全身に銃弾を浴びながらも敵基地への電撃強襲すら行なっている。
故に彼は、本来ならば歩くこともままならない状態でありながらも彼の行動能力は影響を受けなかった]
ただの単独行動ならまだいいんだけど。
……誰が武者よ。じっとしてるのは性に合わないだけよ。
大体それだけでろくでなし認定はどうなの?
[忍び笑うランサーの様子に言い足りなかったけれど、ドアを開けた途端飛び出してきた二人組に、思わずランサーの後ろへと身を隠す。
と、サーヴァントの気配が増えた。
出ていった二人は女性。
若い方が、サーヴァントだろうかと、思ったけれど、中へと入る]
ったく、これだから最近の若いもんは。
一杯や二杯の食い逃げくらいでおたおたするんじゃないよ。
[飛び出した舩坂を呆れ顔で見送る。]
お客さん、すいませんねぇ。
わけあって、血の気の多いのを拾っちまいまして。
[仕方がないので自分でお冷とおしぼりを出した。]
―中央区→北区方面―
……――ぼくと同じような存在が遠くにいたけど、今はかまわないか?
[いまの目的は偵察だ。
辺りを確かめつつ、
不吉な風を追いかけた。
教会に顔を出す必要、というのも口実である]
壁に囲まれているとはものものしいな……
ちょ、ちょっと!?
[さらにもう一人、あれは絶対サーヴァントだ。
中から一人がかけだしていった]
……中がマスターだけになったわね。
でも――――。
[店の中は残念ながら店主だけのようだった。
しかも響いた声から察するに、サーヴァントはここの店員らしい。
頭を抱えたくなったけれど]
[「毒女」と、浴びせられた罵声を背中で聞き、飛び出した道路前には新たな英霊がいた。
ままよ!と、すれ違いざまに体に付着した血液を吸収し尽くし、再び「気配遮断」を発動。
人気の無さそうな木立に飛び乗り、後を追う男を見下ろしていた。]
[水とおしぼりを出されれば素直に椅子に座るしかない。
ラーメンのメニューを見てから]
……じゃあ普通のラーメン貰おうかな。後餃子ある?
本当はとんこつが好きなんだけど。
[出ていった二人は何とかするだろう。何よりここがマスター一人であるなら、これはチャンスだ]
むーさんは何にする?
ラーメンは、そうね、蕎麦やうどんの仲間よ。
さて、何にする?ニイさんはとりあえずビール?つまみはサービスしとくよ。
それと、えーと、お嬢ちゃんは、牛乳?
ごめんよ、牛乳は置いてないんだわ。
[申し訳なさそうに頭を下げた。]
[>>77の言葉に]
難儀なものだよね。
願いが叶うかすら怪しいのにね。
[聖杯を求めるものとしておかしな台詞。
それは自身が使命を背負っているからこそだった。]
うん、とりあえず教会にいこっか。
挨拶は必要だもん。
ふむ。
[仮に…… 仮に、スフレの意向次第で戦う事になるとすれば。
非力を補うための布陣についても気になる所ではある。
街の全容を確認するまでもなく、この街の霊的な中心は北の方角にあった]
まずはそちらに向かうべきか。
[しかし、遠い。離れていて魔力供給が薄いため歩いていく方が良いのだが、生前から病弱だったし貴族だったしで、あまり長く歩いた事はなかった。
ぜえぜえと、早くも息が切れかけている]
……誰が牛乳よ!!! いや、牛乳あるなら飲みたいけど。
ちゃんとビールだって飲める年齢だし!
[思わず店主に突っ込んだ。でも飲まない。お酒は焼酎と決めている。
大体子どもに見えるからって牛乳ってのはどうなのよ]
お願いだからむーさん飲まないでね? 酔うのかどうか分かんないし。酔った後どうなるかわかんないし。
血の気の多さでは負けておらぬ。俺もかつてはたった一人で敵陣へ乗り込んだりもしたわ。いやしかし、まったく俺に劣らぬ猪武者だな。是非名前を聞きたいものだ。
[からからと笑って席についたあと、遙水の言葉に眉をひそめる]
マスターのみ? ではこのオヤジがそうだと?
なぜサーヴァントがマスターを置いて猪突するのだ? ……罠、などはなかろうな?
[辺りをちらりと見渡す。感じるのは木訥とした雰囲気ばかり。余りに殺気が無いせいで、逆に不審に思えるほどに]
聞かぬ食べ物だな。どれ……ふむ、味噌味があるか。それで頼む。
[眉間にしわを寄せながら注文をしたあと、オヤジの言う「牛乳」の意味を解して吹き出した。不意を打たれたようだ]
[教会への道中、隣にいるヴォルフの姿をみる。
貸した服は違和感なく周りに溶け込んでいた。]
慣れない服だと思うけど平気?
会わないなら別途気に入るものを買おう!
[気に入らないなら我慢してもらうことも考えたけど経費と割りきる事にした。
それに動きを阻害してたら大問題だ。]
普通のラーメンってえと、しょうゆでいいかね。
おじさんこの店一人でやってるから、餃子はやってないんだわ。
とんこつってのも、どうもあたしの舌に合わなくてねぇ。
ご期待に沿えなくてごめんよ。
その分、おじさんが腕によりをかけて自慢のラーメンを作るから、勘弁しておくれ。
ニイさんは味噌だね。
[中略]
ほい、お待たせ。
阿呆、敵地で酒を呑むほど無謀者ではないわ。
[彼は敵将を酒宴に誘って暗殺した事もある男である。それだけに、敵と酒を酌み交わす恐ろしさは誰よりも知っている]
ふむ……。
[差し出された「らうめん」を前に割り箸を割りつつ、遙水をちらと見た]
この男、本当にマスターか?
[至極真面目に問うた]
その内いやでも聞くようになるわよ。
にしても……女の方はともかく。
[出ていった英霊は言葉遣いからすれば日本の、それも近代の人物である可能性が高い。
外国の英霊が翻訳はされているとしても小生という一人称を使うかどうか――可能性は捨てられないけど]
おじさん、さっきの店員さんって名前なんて言うの?
[店主に聞いてみる。こちらがマスターとサーヴァントである事は多分ばれている――とは思うけれどこの警戒のなさはどうだろう?
聞いてまともに答えが返ってくるとは思っていないけど]
くっ。
[当然であるが、舩坂最大の問題点は魔力感知である。
無論、彼自身魔力などというものに触れた経験は無い。戦死者の霊との交信は頻繁にあったようだが]
仕方ない、深追いは死を意味する。
今回は見逃そう。だが次は許さん。
[刀にかけていた手を解き、ゆっくりと制杯軒へと戻っていく]
もwwwどwwwっwwwてwwwきwwwたwww
おいアサシンと軽めの戦闘するんじゃないのか!(笑
# メモ見てないのかな?
醤油ラーメンでいいわ。
ううん、とんこつって匂いがきついし。どろどろしてていやだって言う人もいるし。美味しいのに。
でも餃子やってないのは残念ね。
[個人的には、エビ餃子が好きなんだけど。
ないものは仕方ない。
出てきたラーメンを見ればやっぱり美味しそうな匂い]
おや、お嬢ちゃんはビールも飲めるのかい!
そいつぁたまげた!
でも、やっぱり子供は牛乳の方がいいよねぇ。
日持ちさえすりゃあなぁ。
ニイさんの名前?
確かフナとかコイとかそんな風に名乗ってたなぁ。
っと、どこほっつき歩いてんだい!
あんまりサボってると今夜はメシ抜きだぜ!?
―北区―
……はあ、はあ……まだ着かないのか……
[しばらく歩いてはいるが、目的の場所には中々つかない。
やっと教会付近に辿り着いた頃には、完全に息が切れて腰掛けて休まないともたないような具合になっていた]
……や、やはり誰かいるのか……
[大きな壁に囲まれた付近、見慣れない聖廟を目に留めて、周囲を見渡す。1つ、似たような英霊の気配を感じた>>112]
ここに用事、か?
……マスターだと思うけど、自信なくなってきたわね。
[でも令呪の反応が示しているのは確かにこの男だ。
でも、その腕にも手にも令呪は見当たらない。
まさか頭頂部にあるとは思ってもいなかった。
もっとも、例えその手ぬぐいがなかったとしても私には見られない位置なのだけど]
懲罰でありますか!
小生、謹んで受ける所存であります!!
[そう言いながら、ぎこちない仕草でおしぼりを取り、新たな来店者へと配る]
だ・か・ら! 子どもが飲むビールじゃなくって、ちゃんと成人してますぅー。
[やっぱりの子ども扱いにぴくぴくと血管が浮きそうになる。
と、サーヴァントが戻ってきて振り返れば敬礼した姿。
そして准将、と言う言葉に軍人であるのが知れた]
……フナとかコイ……魚みたいな名前ね。
[良いながらラーメンを啜って]
……美味しい。
[素直な感想だ]
−図書館−
…ぼらんてぃあ、というのは志願兵という意味だろう。
自らが世の為に、公平のもとに省みず進み出て事を成すということで
それは己の不満を解消するために暴力をぶつける事では決してない。
[ぱささ、と左側で羽ばたきの音が肯定のように響く。
いっそ狂気を感じさせるような少年の様子に嘆息すると共に
左腕の鳥影へと右の腕を示し、飛び移るのかと思えばそれが消えた。
大分重さの変わった腕を下ろすと屋上から室内へと続く扉を潜って]
…それで?
お前は、自分の憂さを晴らすのにどこへ向かうのだ。
[階下へと続く階段を下りながら少し振り返って尋ねる。
自分が先日の騒ぎのせいでお尋ね者になっていることなど
英霊は知りもしないのだが]
―教会―
んー結構穏やかだねぇ。
[椅子をギィと鳴らしながら、帽子を被りなおす]
それが良いか悪いかなんて、
知ったこっちゃないけどさ。
[男は深追いを諦めた様子で店へと戻ったようである。
女は音も立てずに紬の後ろに立っていた。]
くくくっ…愚かな男よのぅ。
さあて、頂くモノは頂いた。次へ参ろうかの。
[すれ違った英霊に未練は残るが、大男二人を相手にするには分が悪すぎる。
紬を促して場所換えを提案した。]
む? 同じ存在ってサーヴァントかい!?
うーんうーん、どうしようか…。
ヴォルフに任せる!
会ってみたいなら会うといい。
僕は僕の召喚した君を信じる!
戻ってきおったか、猪。……なんとも堅苦しくて暑苦しい男よな。
[麺をすすりつつ、入ってきたサーヴァントに視線を向ける。血の匂いが染みついた男だ。こやつも「ろくでなし」の類か。もっとも、そうでなければ英霊になどならないかと、心の中で呟く]
まじない師以外が何かの理由で参陣することはあるのか? 猪武者も面妖だが、この主人はどうにも「ろくでなし」の匂いがせん。
[そして怒り心頭といった風の遙水を見て]
やはり餓鬼臭さが抜けぬな。
[くっくと笑いながら、麺をすする]
あちらは戻ったようね。
中にもう1人魔術師がいるようだけど、お仲間と言う事なのかしら。
……いや、私にも無関心なようだったし、こちらの常識では判断できないか。
そうね……帰宅と言う事になるけれど、戻るついでに教会への挨拶を済ましておきましょうか。
[エルジェベートにそう声をかけると、歩き出した。]
あぢっあぢぢっ!!
まさにペリリュー島の爆風が如き熱湯!!
不肖、舩坂弘!この試練に耐え切ってみせる所存であります!!
[特に惜しみげもなく真名を披露した]
……むーさんがどういう判断でそう分けてるのかわからないけど。
確かに、反応はあるのよ。
[お湯をかけられるサーヴァントを見ながら溜息。
と――]
……舩坂弘?
[ラーメンを食べていた手が止まる]
耐えなくていいから学習しなさいって。
あんた、見込みはあるんだからさぁ。
[呆れた様子で悶える舩坂を見る。]
それにしても、このお嬢ちゃんといい、さっきのネエさんといい。
なんだかあたしと似たようなもんを感じるんだよねぇ。
お嬢ちゃん、ひょっとして……
……………………。
これは強敵やもしれぬな。こうも見透かせぬ男共と会うのは久方ぶりだ。
[馬鹿正直に真名を名乗ったとはとても思えず、逆に警戒心を強くしたようだ]
……。
[そして主人の華麗なぼけっぷりをどう解釈すべきか、苦悩の表情]
―北ブロック・教会付近―
[紬はエルジェベートを伴い、教会付近へと来ていた。]
lady、あなた教会は大丈夫なのかしら。
非戦闘区域ではあるのだろうけど、念のためついてきて欲しい気はするのよね。
[彼女がまとう吸血鬼のイメージのせいだろうか、一応聞いておいた方が良い気はした。]
[そのまま、教会とかいう異国の神を祭った聖廟の扉を開ける。
―――――いや、開けようとした。
―――――開かない。確かにあまり力を込めはしなかったが]
あ、あれ?おかしいな・・・
このぐらい力を入れたら、こう・・・
ふぬっ・・・ぐっ・・・
[できるだけ細腕に力を込めて悪戦苦闘してみる。
開かない。]
―北区:教会方面―
[>>121ウィルフに尋ねられ、軽く自身の服の首回りを引っ張った]
うん、袖とかが少し長いけど大丈夫。
この時代のひとは背も高いし手足も長いんだな。狩に有利そうだ。
[狩りを生業とする英雄らしい感想であった。
教会に近づくにつれ――――>>137>>129すぐ近くに、気配]
そうだな。
では、挨拶をしようか。
主人。つかぬ事をお尋ねするが、御身は京の生まれか何かか?
謀略はびこる妖怪どもの街ならば、御身のような御仁を産み落とすのか?
それとも、まさかとは思うが、それはただの素か?
[ずずずと汁まで飲み干したあと、しかめ面で店の主人に問うた]
……。
[店主の言葉に一瞬警戒したけれど。
その後の言葉にはとても残念な眼で店主を見てしまった]
……ないわー。
ここまで子ども扱いした上でラーメン屋か聞くってどうなの!?
ないわー。
うん、ラーメン屋じゃないから。
[手を横に振る。本当に自覚がないのかも知れない]
―北区>>129―
――、
こんにちは、ぼくと同じ存在のひと。
[まっすぐ向き直り、
少年は彼女――或いは彼に声をかけた]
そうだな。
ここには、管理人がいるらしいから。
だって、散々子ども扱いした上でラーメン屋って聞くのはどうなのよ!!
大体ラーメン屋って気配でわかるの!!?
……ええと舩坂弘さんってあの舩坂弘さん?
その、日本軍にいた。
[念のため恐る恐る聞いてみる。
偉人を調べるついでに、近代のを調べていて出てきた名前だ]
虚仮にしておるのではない。面食らうておるのだ。
お主もいくさ人なれば、敵方を戸惑わせることの益を理解しておろう?
それが意図的ならば天晴れ、無意識であれば……その所作一つ一つが奇襲となる。正直やりづらくて適わんわ。
[彼はバーサーカーに対して、感じたまま率直に述べた。いや、まったく、他にどう言えばよいのか]
……す?
ニイさんが何を聞きたいのかは知らないけど、あたしのスープにゃ酢なんざ入れてない。
正真正銘、素材の出汁で勝負してるよ。
それとあたしの生まれは、都は都でも東の都でさぁ。
そうかい、いや、失礼なことを聞いちまったね。
別にあんたが同業者でもいいんだけどさ、奇妙な客が続いたもんでね。
気を悪くしないでおくれよ。
お前さんはちょいと黙っときな。
[舩坂の襟首を引っ張った。]
准将ならば気配だけで貴殿がラーメン屋か否かなど一目瞭然である所存であります!!
いかにも、小生第二次世界大戦中アンガウルの戦いにて奮闘した、舩坂弘軍曹むしろ舩坂弘分隊長むしろ舩坂弘社長であります!!
[自己主張は忘れない]
[隣にいる武人に向き直り]
成程!つまり准将は稀代の策士であると貴殿は言ったのであるな!
ならばこの舩坂早合点である!
いや、一目瞭然じゃないから訊いたんだけども。
あんたの所存は一応わかったよ。
でも、店の前で物騒なのは勘弁してくれよな。
[舩坂を引っ叩いた。]
―教会―
[開かない。力を込めても開かない。]
……私は今日ほどおのれの無力さを恨めしく感じた事はありませんでした…
[道理で、陳勝・呉広の乱に乗じて兵を上げた者達に軍略を説いても誰にも相手にしてもらえなかったわけだ。
こんな女顔で病弱で頼りなさげな人物が始皇帝にハンマーを投げつけようとしたなんて言われても信じないし、命のかかった戦場では頼りなくて軍略を採用しようなどと思わなかったろう。]
こうなったら…… ?
[背後からの気配>>152は思ったより近くだったらしい。
手を止めて、気まずそうに振り向く]
こ。これは・・・ 恐れ入ります。
貴方も、こちらに御用がお有りで?
無自覚、か? いやしかし、これはなんだ? これではまるで、サーヴァントの方も無自覚のようではないか。
[少々目眩を感じて、目尻を押さえる]
そこのいくさ人に問おう。お主、「聖杯」は知っておるか? 理解しておるか?
[これで知らないなどと答えられたら、もう後は遙水に判断をぶん投げてしまおうなどと考えつつ]
ふん、聖杯とな。
無論知っておる。そしてこの舩坂も聖杯を求め此度の戦争に馳せ参じた所存である。
それが何か気になったか武人。
いやはや、武人という響きは心地よいな。むしろ小生の事は勇士と呼ぶといい。
……なんで社長になるのか良くわかんないけど。
ン、ラーメン屋じゃないわ。
本当に、あの舩坂弘なんだ……。
[酷い経歴を調べていて見つけたけれども。こうやって目の前にしてみると納得出来るような納得出来ないような]
店主さん、一応聞いてみるけど。
店主さんはこういう痣があるでしょ?
[手袋を外して左手の甲を見せた。三角の令呪だ]
そう……まあ、大事は無いと思うけれどね。
……あら、随分と力強い気配が教会前からするわ。
サーヴァントが2体と言ったところかしら。
魔術師もいるようね。
[傍らにいるエルジェベートは気配遮断をしているが、紬が魔術師と気づけば、2人の関係は推察できるだろう。
恐れずに歩みを進める事にする。]
であるか。なれば再び問おう、勇士よ。
お主のマスターは、此度の戦を理解しておるのか? とてもそうは見えぬ。我らが何者であるかを解せぬような振る舞い、よもやお主の入れ知恵でもあるまい?
己を知らず敵を知らずして戦に赴くなどと、葉武者のごとき道を辿るつもりであるなら、止めはせん。
ただただ、俺の見込み違いであるならば、この店主が此度の戦を正しく解しておるならば、それは俺の不徳、謝罪しよう。
回答や、如何に?
制杯って言ったらうちの屋号じゃねぇか。
勝手に知った風な口を利かれてもなぁ。
[憤懣やるかたない]
あざ……?
いや、あたしゃそんな珍妙な痣なんて心当たりがないねぇ。
強いて言やぁ、最近この辺に妙な痛みが……。
[頭頂部をさすった。]
[聞こえ来る言葉を静かに噛み締める。
唯一つすら逃さないようにと。
闘いはすでに始まった。
そう自らに言い聞かせる。]
………………。
[準備はできた。
スイッチで回路は起動する。
そして暗示の言葉で心すら塗り替えれる。]
ああ、これは……
[教会の中から声がした。鍵はかかっていないのだろう。
鍵は。]
・・・御用がお有りなのでしょう?どうぞ、お先に。
[英霊と、それを呼びだした主と思しき2人を手ぶりで先に促す。自分も後から着いて入るつもりで]
ええい!我が准将が無知で愚かと言うか!
断じて否!!
我が上官たる杯准将は、聖杯の事など一切知らぬかもしれぬがまっこと誇り高き武人である!!
[平たく全て吐露してしまう、根は真面目な舩坂であった]
何故教えぬ! 何故語らぬ! 貴様の主君であろう!
貴様主君を危険にさらし、その身一つで散り果てて満足する心づもりか?
巫山戯るでないわ!
[いきなり立ち上がってバーサーカーをにらみつけた]
……小僧、貴様主君に先立たれた事は、あるか?
[かつての悔恨の記憶が、にじみ出す。本能寺の訃報を耳にした時の、記憶]
―図書館―
模範解答をどうもありがとうございます。
まじめすぎ。アンタつまんないねぇー。
なんか萎えたし、もういいや、狩りは後回し。
[階段を先に降りる英霊に何かを思い出したかのように告げる。]
……昨日さぁ。
アンタ喚ぶのに使った紙切れ。
あれ、どういう意図で書いたの?
本人にざっくり聞けるとかなかなかないし興味ある。
あ、でも気をつけたほうがいいよ、泥棒さん。
[人目があるところに出てきた。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新