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お祭り二日目。
しかしなぜか、開け放たれていた城の門が閉ざされてしまっているようです。なにがあったのでしょうか?
国民や観光客は不思議に思いながらも、城下町でのお祭りに興じます。
どうやらこの中には、村人が3名、占い師が2名、霊能者が1名、狩人が1名、狂信者が1名、共鳴者が2名、蝙蝠人間が1名、呪狼が1名、智狼が1名、小悪魔が1名、憑狼が1名、闇狩人が1名、照坊主が1名、辻占狂人が1名いるようだ。
どこのどいつだか知らないが、余計な真似をしてくれたな。
しかし、開放されているとはいえ、城の警備を掻い潜るのは至難の業のはずだが。
まさか――。
……まあ、良い。いざという時のために、《あれ》を用意していたのだから。
時計の針を緩めるなよ。
いつも通りの時計の音。
なのに、どこか不穏な気配がする。
この予兆はなんだろう。
本を開き、筆を進める。
『これから起こることは、なんの根拠もない。
しかし·····この国の未来を揺るがす事になりそうな気がする。』
きょろきょろと、リリアーヌは辺りを見回します。
特に意味はありませんでしたが、なぜだか、そうしなくては行けない気がしたのです。
>>トッティ
「あ!」
そうして先程見かけた赤毛を見つけて、リリアーヌはとてとてと走りよります。
「お歌の子だ! こんにちは!」
それは、いつの事だったか。
不意に違和感を覚える。腕に着けた時計の針がぐるぐると回る。命の時計も、また同じように。
不規則に、歪に、何かの前触れのように。
「…………。」
カチコチと、時を刻むそれらを睨みつければ、レーヴはまた前を向いた。
「お城から出されちゃった」
[少女は城門の前で途方に暮れた。もう少しマザークロックをゆっくり見たかったのに、と]
「んう、でも、いいや!歌は歌えたし、マザークロックもきいてくれたよね!
じゃあ、いろんなおみせにいって、いのちの時計のうらにはめる石、さがそー!アーネストおにーさんのおみせもいかなくちゃ」
「あら……城門が閉じてる。
お祭りの時に城門が閉まってるなんて、聞いたことないのだけど。
何かあったのかしら。」
城門を目の前に、独り呟く。
何かが起こっているのだと、そんな曖昧な予感だけが心にひっかかったまま、暫くはそこに立ち尽くす。
>>0:419 サラ
「………どうも。」
少女と国王の会話を傍で聞きながら、考え事をしていれば誰かに声をかけられる。そもそもの第一声からして嫌な予感はしていたが、そちらを見れば、これはまた"貴族様"と言わんばかりの佇まいのお嬢さんが立っていた。
嫌いではないが苦手な部類に入る人物が何の用なのか。少し顔を顰めてみるが、続く言葉にあぁ、と納得した。
リリアーヌとは、目の前の少女の名前だったか。それを知ってるということは、彼女の友人か何かなのだろう。
「……まぁ、そこの嬢ちゃんが友達だと言うなら友達だし、そうじゃないと言うなら、ここまで連れてきた案内人ってところだよ。」
こんなデカい男が幼い令嬢を連れていれば不審がるのも仕方がない。だからこそ声を掛けてきたのだろうと当たりをつけて、へらりと笑ってみせた。
「キハハ、そんな警戒すんなよ、お嬢さん。俺は別に怪しいモンじゃねぇ。アトラップ配達ってのをやってるレーヴってモンだ。」
よろしくな、と慣れた手つきで彼女の頭をひとつ撫でた。下町にいる子ども達にするように。年下への、レーヴなりの挨拶だった。
いいか、お前たち。
国民が城に来ようとしたら、上手く理由を付けて追い払え。詳しく話す必要はない。
事は穏便に済ませる。なに、いざという時にあれには保険がかけてあるからな。
[私は臣下たちに伝えると、静かに息をついた。そして、執務室へと足を運び腰を下ろす。]
……こんなことが出来るのは、限られた奴だけだ。
[私の脳裏には、あのまぼろしが過ぎっていた]
/☼話の途中だが、急な違和感を覚えて身を固まらせる。自分の胸板の上に乗る月と太陽が、まるでーーー。
だが、一瞬の内に消えたそれに首を傾げるばかり。もやついた心のままに目の前のサラへと視線を向ける。☼/
>>サラ
……大丈夫、か?
気のせいだとは言いきれず、とはいえ確信めいた何かがある訳でもなくて、辺りを見回してもそこまで混乱が生まれている訳でもなさそうだ。
「気のせい…いやぁ……違うよな…」
酒を飲んだ訳でもない。いつもと違うことといえば…あの肉ぐらいだが、まさかそんな。
>>ヘンリエッタ
遠くの煌めきに一抹の不安を感じながらも今は隣にいる友人を優先する。
理解者「他人の幸せが自分の幸せになるなんてありえない幻想だと私は思う。けど、その1番綺麗な幻想を信じ続けられた彼はとっても素敵じゃない?」
それ以上、ルーツは彼女の解釈に口出しはしない。
理解者「あなたのヒーローはとても暖かいのね。
本の登場人物からはどうしても温度は感じられない、どうしようもないその人間味と優しさがヘンリエッタを捕らえて逃がさないのでしょうね。
いいなー、包容力のある男の人。」
身の回りにそんな男性はいない。
友人と並んで食べるアイスはお約束通りとっても美味しい。
いつか兄や弟たちもつれて、この祭を楽しもう。
小さな決心とともに彼女はコーンをひとくち齧った。
>>9レーヴ
「そう。案内人。正直なのね」
顔をしかめる姿に、貴族嫌いの平民だろうか、とも思ったけれど
邪気は感じられない返答に、警戒を少し解く。
「失礼したわ、ミスター。
レディは、殿方へどれだけ警戒をしても足りない位なのだもの。許して下さいな。
アトラップ配達のレーヴさん、ね。宜しくおねがい、……!」
自然な手つきで頭を撫でられる。
ブレイクと言い、殿方は女性の頭を気軽に触りすぎでは無いだろうか。それとも、それが普通の事なのだろうか
そう思って固まっていると、リリアーヌ(>>13)が元気良く飛び出してきて、毒気が抜かれてしまった。
「先程ぶり、リリアーヌ。そうお友達なのね。
私も、お友達になれそうかしら」
弾んでいる彼女の顔が何を期待しているかが分かって、そう言った
>>429 ルーツ
取り留めのない話しをしながら、そうして2人は目的地へと着く。
「はーい!とうちゃーく!!」
手をひらひらと上げて終着の合図を送る。
甘い香りがするその店先は、人が立ち並んではいたものの、リーンに気づいた店の人が、「リーンちゃんが記事にしてくれたおかげで大繁盛だよ!」と、嬉しい悲鳴を上げていた。
彼女の腕にある人形が変わっていく。“理解者”だと言うその子は今までのどの子よりも楽しげで、リーンも同じように楽しげに笑う。
「うーんとねー。何も挟んでないプレーンも美味しいんだけど…あ、これ!アイスに蜂蜜がかかっているんだけど、とっても優しい甘みでね、幸せ〜!ってなるんだよ!」
他にも色とりどりの果物が挟まれたものなども売っていたが、リーンは迷わずメニュー表に載っている“蜂蜜アイスクロワッサンド”を指す。
「わー!ルーちゃん、いいの?えへへ、ありがとう!」
お姉さんだったんだねぇと言いながら理解者のその子とハイタッチ。
「うんとね、そもそもうちが新聞屋だったから、インクの匂いに印刷機の機械音、そうして色んな新聞のネタになるお話が、私の子守唄で、育った環境だったの。だから、うーん、自然と私もそうなるんだなって思って、
でも……一番強く思ったのは、もう10年前かなぁ。初めて見様見真似で紙いっぱいに自分の見つけたお話しを書いたらね、みんな笑ってくれたんだぁ。それがとっても嬉しくてね、今ではこうやって配ってもいいって言ってもらえたんだ!」
「だから、きっとルーちゃんのことも私の新聞で楽しい気持ちにしてみせるよ!」
と自信満々と言いたげに笑って見せる。
そうして話し終えた頃には、熱々のクロワッサンに挟まれたアイスと蜂蜜がとろりと甘い香りをさせて、彼女たちの鼻とお腹を擽るだろう。
「マ、気のせいということで」
時計を取り出すも、短針も長針も幾つか見えて歪んでいる。月が映り込んでいる。水には空気が混ざって気泡が邪魔をする。意味の無いこと、時計としての意義を果たさないもの。
一応は右回りに、滞りなく進んでいるらしい。ひとまずは、それでよかった。
「明日もありますかラ、お暇しましょう」
時計塔の時刻を見ると、日を跨いでしまったらしい。ゆったりと帰路についた。
>>18 サラ
……やっぱりそうだよなあ。
ああ、時計職人も多く集まっているらしいし、そうしておけ。俺もそうする。
答えは全部、だな。
尊敬ねえ、そりゃあ光栄なこった。いや、ガチで。
すまんすまん、剣の腕は対等に見てるが、姪っ子みたいに見えちまってなあ。ちょっと背が伸びたか?
/☼城から出された事は気になるが、今騒いでも仕方ないと目の前の少女に朗らかな語調を向ける。☼/
命の時計は他国で高く売れるらしいからな。いかんせん、カスタマイズで凝る人間が多いだろ?宝石も含めたら相当の価値だろうさ。
治安が悪くなるのも仕方ねえ。……ま、そうならない為に王城の衛兵や俺達傭兵みたいな存在がいるんだが。
/☼にいっと不敵に笑ってみせる。傭兵の誇りに掛けて、彼女は基礎から育て上げた。今の実力はどれ程のものだろうか?☼/
……サラ、いつでもいいが久々に手合わせしないか?祭りといえど、ここで会ったのも何かの運命。あんたに手合わせを申し込みたい。
アイリーンは、閉ざされた城門をちらりと見遣る。
「……………?」
今まで、こんなことはあっただろうか。
これまでの祭りの日々を思い浮かべながら、アイリーンは首を傾げる。
そうして、メモ帳とペンを手に取り何かをさらさらと書き出した。
「明日はどんな一面にしようか。」
>>13 リリアーヌ
>>21 サラ
貴族の礼儀などレーヴの知ったところではない。年下に見えるなら、レーヴにとっては等しく子どもだった。
……ま、貴族様にそれを言ったら侮辱だなんだと言われるかもしれねぇけどな。
そんな事を思っていれば、ひょっこり現れたリリアーヌからの嬉しい言葉。少しの間一緒に居ただけなのにそう認識してくれるとは、とても喜ばしいことではないか。
「キシシ、嬉しいこと言ってくれるねぇ。
嬢ちゃんがそう言うなら、俺と嬢ちゃんは友達だ!」
そう言って嬉しそうにはにかむと、高い背を屈めて少女の視線に合わせ、ウリウリと少女の頭を優しく撫でる。
そして、少女より少しばかり背の高いお嬢さん──サラへ視線を戻すように見上げれば、
「まぁ、友達になれるんじゃねぇの?お嬢さんがその気なら、俺は来る者拒まねぇよ。」
そう言って、苦笑した。
ざわりと、胸が騒いだ気がする。
何だ。お祭りのために多少無理はした。それが祟ったのだろうか。何故か心許なくなって腕時計を確認すると、針の動きがおかしい。
「父さん、」
店に出ている皆で見せ合う盤の上で、針は狂ったように動いている。…ただの不具合ならいいんだが。
大きな不安を胸に、客引きを続ける。まるでそれ以外に能がないといったように。
>>22 アイリーン
お店の盛況ぶりを伺うだけで新聞の影響力が伝わってくる。
理解者は私の生き写し。私と同じように緑のリボンをつけた彼女はいちばん私の本性に通った言葉を綴る。
このこの笑顔がリンちゃんに届いてる、つまりそれは今の私の感情を間接的ではあるが伝えれている事になる。
これ以上の手段を持ちえないなら今の私はこれで満足するしかない。
いつか単純にありがとうを伝えられたら、と願わずにはいられないが。
ヘスティア「蜂蜜アイスクロワッサンド、なんて業が深い……。許されない、許されないけど…。私の誘惑より強い誘惑なんてあってはならないのに…。」
結局、彼女はアイリーンと同じものを頼んだ。
***
ゼウス「環境から生まれた夢が環境とみんなに育てられて今花を咲かせようとしてるんじゃな。
なになに、そんな意気込む必要はないぞアイリーンよ。ルーツは既にお主の新聞で期待を膨らませてたんだからな。」
もうアイリーンは立派な新聞屋さんだよ、
そんな言葉にならなかったけど、確かに思いは存在した。
>>25ブレイク
「価値に誇りを持つべきか、無粋な輩を嘆くべきか、ね。
あら、頼もしい。私とどちらが役に立つかしら」
ブレイクとの鍛練は楽しく、やりがいのある時間だった。間違いなく。サラにとってかけがいのない時間の一コマだ。
「良いの?なんて嬉しい申し出かしら。
私は前より、間違いなく強くなっているけれど。構わないわよね。私が積んだ時間を見て欲しいもの」
かつての先生からの申し込みに、胸が高鳴る。
ブレイクとするのは、いつだって楽しかったから
「では、そうね。今日はもう遅いから。明日の夕方頃にまた会いましょう。
刃抜きをした獲物を忘れないようにね、ブレイク。忘れっぽいんだから」
『トッティはねー、【ものまね】するといいよって言われたの!
まだ、おはなししてない人も、いっぱいいるから.......おはなししてないときも、かんさつしなくっちゃ!ふふっ』
>>32 サラ
見上げてかち合う視線は、真っ直ぐにレーヴの紅い瞳を見つめていた。そして続けられる言葉は、大方の予想通りのもので。
けれど、それを正直に話してくるのだから、レーヴの苦手とする部類とは少し離れた位置にいるのかもしれないと思い直す。
…貴族様とやらもまだ捨てたものではないのかもしれないな。
「いや、構わねぇよ。知り合いの令嬢が知らねぇデカい男と歩いてたらそう疑いたくもなるもんさ。
それに、俺も最初はお嬢さんに嫌な顔しちまったしな。お互い様だ。」
そう言って立ち上がると、もう一度彼女に向き直る。
「で?友人としての頼みってなんだ?」
自分に出来ることなら、と続けては見るけれど、さすがに無理難題を言われれば断ろうとそう決めて。
>>33レーヴ
「ありがとう。
それでも、人を悪かもしれないと言う考えを持つことは、もっと慎重に律するべきもの。
そこにおいて、私は私を恥じるの。
おあいこ様ね。ならこれでもう。このお祭りの中において、私と貴方の関係は対等よ」
立ち上がった彼を見上げる。こうして見ると、やはり大きい。
「ええ。頼みと言うのは」
サラは、息を吸って
「貴方が履いていた、あのローラースケートの様な物を見せて貰いたいの
ほら。貴方があれで、屋根から屋根へと飛び移っていたのを見掛けていて。
なにか、特殊な機巧が組み込まれているの?素材は?どこ製?オーダーメイド?」
あれは?それは?と、サラはレーヴへ摘めよって質問を浴びせかけただろう
>>29 サラ
ふ、師に勝つほど強くなれているのならそれはそれで収穫だが……明日が楽しみだな。
なに、それを目当てに申し込んだ迄だ。強くなければ意味がない。それはクロノスティス家もマーキュリー家も同じだろ?
そっちこそ、張り切りすぎて寝れないからと絵本を侍女に読んでもらうなよ?まー、アレはアレで可愛かったがな!
それじゃあ、俺は明日に備えてそろそろ寝るとしよう。明日、手が空いたら声を掛けてくれ。いつでも待っているからな。
/☼過去に自分がサラとの稽古を忘れてすっぽかした事を棚に上げて、彼女の秘密を明かす。
何故知っているかって?俺が彼女の師であり、傭兵だからだ。
高笑いをしながら惑星の数々、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星を準えた宝石が嵌め込まれた鞘をチラつかせ、宿屋へと戻る。祭りは明日も続くのだから、早く寝るのは道理だろう。☼/
>>0:414ルーツさん
「いえ、不遜なんて事はありませんよ。本名はしっかりと本に書き留めさせて頂きました。
呼び名はそうですね、皆がルーツとそう呼んでいるのであれば、私もルーツさんとお呼びしましょう。」
[ベンチに並べられて、紹介される彼ら彼女の名前と特徴をすらすらと書き込む。]
「話題や感情が決まっているですか。
ルーツさんは感情が豊かなんですね。それはとても羨ましいです。」
>>0:416アベル
「ええ、そうなのです。これは代々引き継いで来たとたも大きなお仕事なんです。」
[アベルがこちらを見てにこりと微笑むのがわかった。]
「ここで出会ったのも何かの縁。無銭飲食をしたドジな異国情緒の人間と書いておきましょうか。
あ、これで指名手配されても恨まないで下さいね」
[立ち上がった彼の瞳を見る。なにか、大きな事を決心し、それに向かって事を成そうとしているようだった。目標の為に本気になれる人はそうそういない。だから少しばかり、彼の事を応援したくなった。秘密だが。]
──騒動が起こる前の、サーカス会場にて。
>>0:420 ブレイク
[筆を向けてみてくれと言ったブレイクに、少し考える。普段は児童書ばかり書いているけれど、こんな人の良い傭兵を主人公にした物語書いてみるのも良いかもしれない。]
そうですね…出来上がったら、お知らせします。
[表情は相変わらずだが、瞳は優しかった。]
[サーカスは素晴らしいもので、彼女の瞳は爛々と輝く。子どものようにはしゃぐブレイクを見て、彼女の心も踊った。]
素晴らしかったです。こういった催し物を見るのは、良いものですね。
[少し、口元が緩む。小さなその変化にブレイクが気づいたかはわからない。やがてサーカス会場を出ると、お礼を言ってどちらともなく別れることだろう。]
[そして彼女は、異変に気づく。自分の命の時計の異変に。]
……!
[しかし、その異変も少しの間だった。自分の気のせいだったのか、そう思いつつ、ルクレースは胸にかかった時計をぎゅっと握りしめた。]
……そうだ。
サーカスの感想を……手紙に書こう。
[生憎家に便箋はない。どこかで売ってないかな、と思っていると、とあるお店に気がついた。]
>>34 サラ
「……は?ローラースケート?……っておいおい待て待て待て、そんないっぺんに質問すんなって」
関係は対等だと彼女は言ったが、そうなった途端、グイグイとくる姿に思わず一歩後ろにたじろいだ。
背はレーヴよりずっと低いはずなのに、威圧感というか執着心というか好奇心というか。そんなものが綯い交ぜになった圧がレーヴを襲う。
「とりあえず、ちょいと離れてくれや。ちゃんと質問は一個ずつ返していくから。それに、こんなに近いとアンタの見たがってたモンも見れねぇぞ。」
そう言うと、自身の足元を指さしてみせる。
そこには何の変哲もないスニーカーがあるだけだった。強いて言うなら、そのスニーカーのミッドソールが他の靴に比べて分厚いという程度だろうか。
「残念ながら、お嬢さんの期待するような特殊な機巧も、素材も使ってねぇよ。まぁ、オーダーメイドって言やぁ、そうだけどな。これは俺の手作りだ。
………っと。ほら、見てみな。」
彼女が離れたのを確認すれば、靴を脱いでその靴を裏返してみせた。
靴底のかかと部分に長方形の穴が空いていて、その中に2つのローラーが収まっている。
「これが、お嬢さんが見たがってたローラースケートの正体だよ。まぁ、ローラースケートってよりローラースニーカーってのがしっくりくるけどな。
街中を普通に走ってると疲れるからよ。これでスイーって移動すると楽なんだ。」
勢いをつけてからつま先を上げれば、靴底のかかと部分についたローラーが回転し、走らずとも勝手に前に進んでくれる仕様になっている。まぁ、かと言って1回でせいぜい十数メートル先に進むのが精々なのだけれど。
「あぁ、因みに。確かにこの靴で飛び回ってはいるけど、屋根から屋根に飛び移ってたのは俺自身の能力だ。すまねぇな、期待外れでよ。」
そう言って苦笑すれば、靴を履き直す。
「……で、他になにか質問はあるかぃ?」
彼女の顔を見つつ、そう聞き返した。
リリアーヌは二人のお友達(>>41 レーヴ)(>>34 サラ)が楽しそうに話しているのを後ろでニコニコと見守っていました。
難しい話なので、リリアーヌにはよく分かりません。しかし、話すふたりの空気は穏やかです。リリアーヌは昔、母が生きていた頃を思い出して、そっと目を閉じました。
父も母も、リリアーヌにはめっきり甘い人でした。もう幻のような微かな記憶になりつつある、家族三人での旅行。その時もこうして、父と母は楽しそうに話していたのでした。それに比べて今は──。
「……ううん。わたしは幸せだなあ」
小さく小さく、自分に言い聞かせるように呟きました。
>>46 ルクレース
「なるほど。…分かりました、少しお待ちください。」
そういえば、と思い出す。東の国から買い付けてきたチヨガミなら、便箋の代わりになるかもしれない。薄くて少し頼りないが、その国の伝統的な柄で彩られており、色も多彩だ。繊細な色使いが、俺は好きだった。店の奥から持ってきた束を、彼女へ手渡す。
「お待たせしました。便箋の代わりになりそうなものはこれか、…俺が今持ってる写真しかありません。便箋ではないですし、貴方の気に召せばいいんですが」
その写真は、この間隣国へ渡った時に撮ったものだ。青空があまりに綺麗で思わずシャッターを切ったのだが、こんなもの便箋代わりには使えないだろうか。
[老婆を家まで送り届け代金を受け取ったのち、エルスは診療所へと戻り仕事を続けていた。やはりあれだけの人間が集まれば怪我人などもそれなりに出てくるようで、閉院するまで来院者は途絶えなかった。
いつも通りマスクを外して眠りに付き、いつも通りの時間に目を覚ます]
……なんだ?
[何処か違和感がある。けれどその原因までは掴めなかった]
……時が満ちればいずれ分かることであれば、今は気にすることではないか。
[ぐっ、と伸びをしてベッドから抜け出し動き出した。
顔を洗い、歯磨きをし、服を着替えた。顔全体を覆い隠してしまうほどに大きなマスクを被り、キッチンへと向かう。
湯を沸かし、煎った豆を機械で砕き、カップをセットして2杯分のコーヒーを淹れた。
そして、それに口を付けることなく流しに捨てた]
さて、行くか。
[今日もやるべきことは変わらない。行きつけの店で朝食を取り、それから仕事を始めるのだ]
>>35>>36ブレイク
「美しい街並みを壊すなんてしないわよ
ただ、ブレイクの体に傷が沢山増えるだけ」
笑う彼へ、悪戯めいた笑顔を向ける
「……良く覚えおいでで?
良い追撃訓練になったわ。あれ。
オチビでも、高い所が蹴れる事を教えて差し上げようと思ったのに」
結局捕まえられなかったのだけれど。また教えれる機会はあるかしら
「ええ。大変に楽しみな未来が出来ました。
師にどんな時間を過ごしていたか、お見せ出来る機会があって嬉しいわ
貴族たる者、露払いは己で出来なくてはね。
…………本当に、良くお覚えで?昂ってしまっていたのだからしょうがないでしょう。
そんなに私からのハイキックが御所望?私がどんなに高く跳べるかも、一緒に思い出させてさしあげようかしら
なんて。それではご機嫌よう。また明日」
昔の話に華を咲かせた後、高笑いをして去っていく師を見送った事だろう
ああ楽しかった!
ヘンリエッタはルーツとまた明日お祭りで会いましょうと約束をして、青を通り越して深緑の顔色をしていたジャンを回収して家に戻ったのだった。
「"おしのび"はお父様にはナイショよ?でないとお前の首が飛ぶわよ」
と、ジャンに申し付けて。
あとは露店で買い集めた飴細工やボンボンをどっさり渡して買収を試みたが、予想していたより高潔だったらしいジャンは煌びやかで魅力的なそれらには手をつけず。
代わりに小さな時計を渡されたのだった。
「この紐を引けばベルが大きな音で鳴るだなんて、無粋なものを作ったものね……」
何かあれば文字通り飛んでくるらしい。
ひとりにはしようとしてくれるあたり、さすがに心得て来たのかしら?と思いながら今日も広場までやってきた。
方々から飛んでくる見物客の賞賛と懐疑の声を受けつつ流しつつひらひらとやっていると、自分をテルにーと呼ぶ少女の声が聞こえてきた。
>>0:393 アイリーン
「おや、リーン。今日も元気だな。よいよい。」
駆け寄ってきた少女を見て、テルミットはニッと笑う。
アイリーンは、時折工房に遊びに来ては元気と街の情報をばらまいて帰っていく新聞屋の娘で、かしましいが不快ではないそれの来訪をテルミットはひどく気に入っていた。
「何を作ったか…だって?
ふふ、それはな………あ、ところで、今日もあるんだろう?いつもの号外。どれ、私にも一部くれないか?その代わり……」
そう言うとテルミットは背後に設えた幾つもの荷物箱の中からひとつを取ると、中から握り拳二つ分程でゼンマイ式の人形を取り出した。
テルミットが螺子を巻くと、くたりとしていた人形は立ち上がり、鳴り出した音楽に合わせて陽気に踊り出す。
「これをプレゼントしよう。音も出るようにしたんだが、どうだね?」
そういえば今朝はやけに騒がしかった。
職人がみんな慌ただしく時計をオーバーホールしていて。
父親にも「命の時計」を見せなさいと言われ、くまなくルーペでチェックされていた。
何かよくないことが起こるのかしら?いいえ、そんなことはないはず。陛下の治めるこの国のお祭りの最中に、そんな不吉な考えはよくないわ。
今日はお買い物も楽しみましょう!
>>0:441 ブレイク
[こちらに歩み寄り、傅く男に目を向ける。記憶を辿ろうとした時、聞き覚えのある家の名を耳にして相槌を打った]
ああ、マーキュリー家の息子か。この国でも指折りの傭兵の家系。
お前の父親は確か昔、我が国の宝物庫を守る憲兵だったな。あれは良い護衛だった。
最高の名誉……そうか。実は《マザー・クロック》をホールへ運び入れる仕事を、来年からはどこかに頼もうと思っていてな。
マーキュリー家から抜擢した者たちはみな、腕が良い。お前たちが来年その場にいることを期待している。
これからも一家共々励めよ。
城の中に入れないのなら仕方ない。
セレナは街を散策することにした。
奇妙な違和感の正体は一体何なのか、なんてことは考えないことにした。退屈から解放されるのは結構だが、面倒事に巻き込まれるのはごめんだ。
今日はフルーティ系の香水を選んだ。
つけた直後は、グレープフルーツ、レッドカラント、リュハーブが爽やかかつフルーティーに香る。その後、ワイルドローズとフリージアのフローラルな香りが現れる。
胸にどこか引っかかった不安を拭いされるよう、ひたすらに爽やかな香りを身に纏う。
>>37 オブゼビオ
ルーツと呼ぶという提案に彼女自身は満面の笑みを浮かべて肯定する。
感情が豊か。あまり言われたことの無い事だったが、確かにと思う。
ゼウス「ルーツの感情が豊か、と言うよりかは我らがそれを助長させているのやもしれんな。
泣き虫、引きこもり、恥ずかしがり屋の3点セットだった彼女をどうにかこうにかしたのが我らだったから。」
人と直接関わるのは未だに怖い。
相手が何を考えてるかは分からない、吐く言葉がどのように受け取られるか分からない。
だからどうしても間に保険を挟んでしまう。
しかし、今話している彼は逆に少し淡白なイメージが付きまとう。落ち着いた雰囲気を持つ彼は?
何をしている人なんだろう?
ゼウス「オブゼビオは普段何を?どうしてこの祭に?」
どうしても質問が先行してしまう。不快な思いをさせませんように。
░▓▒▓█▓░░▓▒
「ここまでの出来は上々だ。国中の時計がそれを私に教えてくれている。
じきにこの地全体が眠りにつくだろう。
願いはいくらでも叶えてやろう。貴様らの持つ《マザー・クロック》にはその力がある。
各自緩やかに城下街からの脱出経路を確保。
間違えても、自分だけで持ち逃げしようとなど考えるなよ。
その命、私が握っていることを忘れるな」
皮肉な訳では無いが第三者に逃げようとするとぶつかってくるのが面倒事の性質だと教科書にも書いてある。
当事者たちの世界は強く強く結ばれる。
>>セレナ
エビス「あのー、すみません。いい匂いのお姉さん。
もし良ければ、助けて頂けませんか……?」
[どこからともなく、シルヴィの元に降り立つ。その様をもし目撃していた者がいたなら、瞬きの一瞬で彼女の隣に彼の姿が現れたように見えただろう]
>>シルヴィ
やあ、シルヴィ。
彼らは元気そうかい?
魚に串を通し、街角で火をたいて焼き魚にしていく。せめて塩でもあれば。名前も知らない白身の魚で腹を満たす。
昨日のお嬢さんとの約束を守らなくてはと思い、街の中心部へと向かう。もしかしたら、向こうは忘れているかもしれないけど。
>>0:404 サラ
ああ、そうしろ。
我々は時への感謝を忘れてはならない。そのことを胸に留め、日々精進に励め。今できることに精一杯取り組め。
でなければ、今日微笑む花も明日には枯れてしまっているかもしれない。己の人生に悔いが残らないようにな。
[そう口にすると、私は少女を見下ろした]
ふむ、殊勝な心がけだ。
しかし、手柄を立てた臣下に何の褒美も与えないのは、国王として如何なものかと思う。
あとで俺の小間使いからサラ・クロノスティスに、時計を進呈しよう。
朝。全ての、とは言え膨大な量に及ぶ蒐収された時計達を見終わって、就寝した後。
家のお抱えの職人達と、父と母も手伝って。なんとか一晩で一通り見る事は出来たが。
それでも不安は拭えず、未だに家の皆が異常が無いか、何故起きたのかと頭を捻ってくれている。
古今東西から集めた、古きと新しき、愛しき時計達。
それにも異常が起きたと聞いた時は、生きた心地がしなかった。
サラを出迎えた父の慌て具合。半狂乱になって、笑いながら時計をメンテナンスしていた母。
クロノスティス家にとって、大変な価値として重んじている蒐収品達に一斉に異常が起きたとなると、仕方がない事ではある
サラもまた。時間達への不安を募らせている。
それを振り払うように。朝の鍛練を始める。
屋敷の庭。ブレイクとの訓練に使っていた場所で
煙昇る空から、くすんだ太陽の光がサラの髪を照らす。
動きやすい、薄いブラウスを着て。下は茶色のワイドリネンスラックスを履いている。鍛練用の服だ。
この一年でも成長した胸が、形良く服を押し上げている。バランス良く筋肉をつけたお陰だろう。
細い足から伸びる姿勢は、体幹が良く鍛えられている事が分かる。
刃抜きをした短剣を右手に持ち、構える。右手を前に。上体を横に。相手の剣を払い、直ぐ様攻めに転じられる動きを主体とした構え。クロノスティス家の剣術と、サラのアレンジが加えられているが。
レイピアの構えに似通っているかもしれない。
頭の中から、目の前の空間に形作るは、かつての師の姿。
鍛練の際に、幾度も交えた肉体を思い起こす。そこに、過去の時を現して。
「さて。宜しくお願いね、先生」
過ぎた時の想起へと、踊る様に飛び掛かった。
見るものが見れば、一人で本当に踊っている様にすら見えただろう。
「………こんなものかしら。汗を流してこないといけない」
師との決闘に向けての鍛練を負えると。サラは、湯浴びの場へと向かう。
剣術は、銃が主流となったこの国の戦場においては廃れてきているものだろう。
余りにも速い発展具合で。置いていかれている者達もいる筈だ。
それでも、己の身を守り。武威を示すには、これ以上は無い技能だ。優雅に強いからこそ、民は貴族に慕われるものであろうから。
この国だけ、時計の針が早回しになっていると揶揄する者もいる。人が踏むべき段階を飛び越えて発展しているのではないか?と。
けれども、それは間違いだとサラは思う。マザークロックこそが、この世の時を確実に正確に、間違いなく刻んでいるのだから。
早回しでは無く。他の国が、遅れているだけなのでしょう。そう、マザークロックを心から慕うサラは思うのだった。
期待以上のご令嬢の答えに、片方しかない目と怪しく笑っていた口を大きく開き、両の腕を大きく広げて天を仰ぐ。
>>0:396 >>0:397 サラ
「よい…!よいですな!モオォォォーーーールトベニッッッッッシモ!!!
お任せあれご令嬢!
このテルミット=ヴィブラート、必ずや貴女様を遥かなる高みへお送りすることを誓いますぞ!!
…クク、巨大機巧に可憐な少女が搭乗する……戦闘はむくつけき男共のものであるという概念に囚われていたのは私であったか!それを突き破るのもまたよし!!」
新たな性癖…もとい、可能性に気付いたテルミットは身震いした。
>>51 >>52 サラ
「動けるつっても、そんな大層なモンじゃねぇからな?まぁ、身体動かすのは勉強することより得意だったけどよ。」
学校へ行っていた時、よく教師に言われたものだ。君に勉強は向いていない、野山を駆け回る動物になった方がまだマシかもしれないと。
……今になって考えてみれば、割と問題児だったのかもしんねぇな。
「蒸気噴射装置、ねぇ。
……良い提案だが、俺は、自由に飛べる羽が欲しいわけじゃねぇんだ。それに、そんなのを造るなら、その辺の職人に高い金を積んで頼んだ方が早い。」
ローラーを靴に取り付けるくらいなら簡単に出来る。だが、それ以上になってくると自身で出来る範疇を超えている。それならば、この祭りに乗じて変な機械を持ち込んでいる発明家やらに金を払えば、そんな靴は幾らでも作って貰えるはずだ。
それに、期待の籠った眼差しで見つめられているところ悪いが、生憎と便利な機械装置に用はない。
「俺がそうしないのは、自分の足で手紙を届けたいって思うからだ。お嬢さんにはわかんねぇ感覚かもしんないけどな。」
そう言って苦笑すれば、ふと腕に着けた仕事用の時計を見遣った。
>>45 リリアーヌ
>>61 サラ
白と黒のモダンな時計は、もう夜の時刻を指していた。いつの間にか日も沈み、月が顔を出している。
「っあぁ!やべぇ、もうこんな時間かよ!
あーー、こりゃアイツに怒られるな……」
さすがにサボりすぎた。会社へと戻る頃には、代表兼無二の親友の顔は真っ赤に染まりあがってる事だろう。それを想像すれば、分かりやすく肩を落とす。
「……はぁ。まぁ、別にもういいかぁ…
あぁ、そうだ。令嬢方も、そろそろ帰らねぇといけないだろ。帰り道、気をつけてな。」
そう言うと、踵を返そうとして「あっ」と声を上げてその場に戻る。ガサゴソと腰に提げたポーチから小さな巾着を取り出せば、そっとそれをリリアーヌへと手渡した。
「これやるよ。友人になった記念に、ってな。
中は砂糖飴だから、他の友達とでも一緒に食いな。」
巾着を開けて中を見れば、色とりどりの飴を見ることが出来るだろう。光の下へと持っていけばそれらはキラキラ輝くことだ。
そんな飴を手渡してから柔く目を細め、ポンポンと少女の頭を軽く撫でると、今度こそ踵を返してその場を後にする。
その姿が見えるか見えないか曖昧になった頃。レーヴは軽い身のこなしで屋根の上へとたどり着けば、いつもの様に空を駆け、闇の中へと消えていった。
>>67オズワルド三世
「オズワルド様は、枯れた華には価値が無いとお考えなのでしょうか?
私は。枯れた華ですらも、それまでに咲いていた時を想い。また、その華が美しく咲いてきた末のものだと想って。
その華が、蜜と共に溜め込んだ時間を、愛しく感じます。
ですが確かに。枯れ落ちるまでに、沢山の時間を過ごしたいですから。今はまだ、存分に咲き誇りたく思います」
「なんと言う。有り難き賜い物でございましょう
サラ・クロノスティス。喜んでお受け取り致します。オズワルド様のお心に感謝します。
国王様。お忙しい中時間を割いて頂き、大変うれしく思います。
では、失礼を致しますわ」
口に出してしまうものね、と思いながら。国王へと礼を為してからその場から離れていっただろう。見えないところで、スキップなんてしていたかもしれない
>>81 セレナ
コマンド入力のように忙しなく動く目線を必死に追う。
エビス「ほんとですか?!りんご飴お好きなんですね!!」
目は口ほどになんとやら。
エビス「料金なんですけど、ルーツちゃんのおっちょこちょいのせいなんで頂けない、というか…。
むしろ業者委託という形でこっちが払うべき、っていうか。
だから、ここは素敵なご縁のおかげということで、好きなだけ持って行って頂けませんか?」
といっても義理深そうな彼女は素直には引いてくれなさそうな。
そっと、隣に「人形への募金箱」と書かれたものを用意した。ちゃんとこの子たちのために使おう、うん。
>>58ルーツさん
「そうでしたか。
では彼ら彼女らはルーツさんに取っての恩人...というような感じでしょうか。
方法はなんであれ、自らの殻を破り、意思を表に出せるようになったのは賞賛に値します」
[少しだけ口角が上がったように見て取れるだろう。]
「私は、観測者。
オズワルド一世様の頃から代々この国の変遷を書き記す者です。
私はまだ若輩者ですが、先代から引き継いだ仕事でここに来ています。もちろんお祭りの風景とか、出会った人の事は記録しています。ルーツさんやロキさん達もね」
[観測者、と言う言葉を放つ時、無意識に右手が右眼の涙袋あたりを触る。]
「だからこうして色々見て回っているのです。
煌びやかな装飾品が売っていて、空腹を呼ぶ、いい匂いがするお店があったり。
それをみてはしゃぐ子供達がいたり」
[そういう事は参加した事ないんです....と言葉を紡ごうと思ったが、初対面の彼女に言っても仕方ないと思い、飲み込む。
ルーツには、少し羨ましそうに祭りを見るオブゼビオの表情が見て取れるだろう。]
薬師の朝は早い。
目薬に咳止め、2日目にもなると胃薬や二日酔いに効く痛み止めが売れる。それと、あの傭兵のために傷薬を幾ばくか包んだ。
また敷き布に包むと、同じ場所へと向かう。
ヒェッヒェッヒェッヒェ……ヒェッヒェッヒェッヒェ、
……え?
[老人はやっとこさ、寄り道と脇見と休憩と宿泊とナンパを挟んでやっとこさ辿り着いた城の前で立ち竦みます。
なんたって大きな城門が老人の行手を阻むように立ち塞がっていたのですから。]
ほ、ほう?
マザー・クロックとやらは城の中でいつでも見られると聞き及んでおったのだがな?
いやはやせめてこれを見んと、せっかくここまで来た意味がなくなったしまうのだがの。
>>城門前にいる人
おおい!そこの!一体全体どうしたというのじゃ?
>>30 ルーツ
ルーツの腕に嵌められた人形についている緑のリボンが揺れる。理解者のその子はルーツにそっくりだった。
リーンはそれがとびきりに可愛く思えて、緩む頬を隠さず笑う。
いつか、この人形と同じようにリボンを揺らして、ルーツ自身が声を出して笑える日は来るのだろうか。
「ふふふ〜。我が誘惑に敗した者よ…これを食べればそんなことなどどうでも良くなるぞ〜〜!」
許せない!なんて言いながら同じものを頼む彼女に笑いながら、出来上がったばかりのそれを口に含めば。ほら、やっぱり。
「うう〜!やっぱりおいひい……。」
いっぱいの幸せを頬張れば、顔も言葉も蕩けていく。
「ふふ、そしたら私はそろそろ明日の記事を書きに行くね!」
ごちそうさまでした!
最後の一口を噛み締めるように味わえば、訪れる別れに「出来上がったら持っていくから、楽しみにしてね!」と、すぐに訪れる再会を約束した。
>>79 サラ
[私は一度目を伏せてから、遠くを見上げた]
さて、どうだろうな。
俺にとっては、枯れた花は枯れた花だ。それ以上でもそれ以下でもない。
俺は、咲き誇る花を愛している。そして決して朽ちぬ花を愛している。しかしそれは不変とは違う。
常に変化し続け、常にその時その瞬間以上の美しさを。
時計の国は、そうして目まぐるしく発展していったのだから。
だが、お前の在り方も間違いではないのだろう。その感性を大切にするといい。
[そして、私はクロノスティス家の娘を見送った。]
自戒のために首から「りんご飴を当てすぎた馬鹿です」と書いたカードを首から下げる。
先の少女と気品だかい彼女のおかげで少し数は減ったが両手両足で数えられるまでには程遠い。
まさかの確率に店主も倒れてしまわなければ返品も出来たのが周りが囃し立てるせいで持ち帰ってしまった。
意思の弱さを祟る。ヘンリエッタやサラ、アイリーンを思い出すと彼女らの真っ直ぐさが尊く思える。
彼女たちならと考えるも、今の私は涙目になっているだけ。
はあ、と小さなため息をつく。
涙を堪えて食べるりんご飴の味は、なんだかしょっぱい。
「なんと……。」
城門の前で打ちひしがれている男がひとり。
「なんという失態、なんという無念。
マザークロック様にお目通り叶わないとは……このテルミット=ヴィブラート一生の不覚…!」
地に膝をつき、両手で顔を覆い天を仰ぐ。
固く閉ざされた城門は何人をも通すまいと誇示しているようだった。
「先日開発した噴出した蒸気で辺りを満たしている隙にその勢いで宙を舞い姿を暗ます《ドロン》をもってすれば憎き城門を飛び越えることは容易い…しかしあれには人を運ぶ力はおろか、まだ肝心の寫眞機能すら搭載されていないのだ……!」
そもそも王城に侵入することが恐るべき罪悪であることを失念しているのだが。
「なんたる無力…!」
とぼとぼと来た道を引き返して行くテルミットであった…かと思いきや。
「過ぎたことは仕方あるまい。どれ、折角だ。幸い今日の出店はサーメートに任せておるのだし、土産を買うついでに出店でも眺めながら同胞たちの機巧を見物させてもらうとするか。」
「ルーツはどこにいるのかしら?
また健やかな労働を求めて食べ物のところにいるのかしら?
今日は職人の手仕事を見に行きましょう。
うちの時計学校の生徒の皆さんも出展しているでしょうし。
…………まあ!」
さまざまな小物の集まるお店の前で思わず足が止まる。
>>28 アーネスト
「こんにちは。今日もいいお天気ね。
お兄さまのお店、とても素敵!
ブローチやタイピンのようなものは扱っていらっしゃる?両親へのお土産にできそうなものを見せてくださいな。」
>>89 ジュラム
ジュラムさんだ!と盛り上がる心を落ち着ける。
彼の前でゼウスを使うのは医者の前で煙草を吸うようなものだ。色々考慮した上で1番負荷のかからないチクタクを用意した。
理解者「ジュラムさん、こんにちは。例のうがい薬のおかげで喉の調子は元通り、いやそれ以上。まるで魔法みたい、誰かを助ける仕事って素敵ね。」
私はこの祭りで良い人にしか巡り会っていないらしい。
理解者「昨日のお礼もコミコミで、サービスつけた上で無料にさせてください!!」
手をパクりとして握手をする。
問答無用でりんご飴を2本押し付けた。
理解者「まいどありー!」
残り46本。
テルミットは自分と同じく城門前をうろうろする老人に声を掛けられた。
>>オーリ
「如何なされた、ご老体。
……ははあ、さては私と同じ境遇と言ったところか。
それはさぞかし無念であろう。だがしかしこの国はマザークロック様には些か劣るもののしかしてそれに引けを取らぬ時計職人の集う国でもあるのだ。ご安心召され。きっとご老体の眼鏡にかなう時計も見つかることだろう…!」
そう返し、大仰な身振りを混じえて国の外から来たであろう老人を労った。
お店のお兄さまに声をかけようとしたら今日も聞きたかったあの声が!
>>91 ルーツ
「まあ!まあ!!求人広告だわ!!
ご機嫌ようルーツ!
私にもくださいな。今日もやる気が溢れているからウォークライがお腹から聞こえそうなの。」
ニコニコと微笑んでユニークな看板を下げた友達に手を伸ばした。
──朝。ふわぁと欠伸をすれば、目元にクマを携えたまま出勤する。今日も仕事は山積みで、それに加えて昨晩怒られて増やされた分の書類整理もあるのだから、とてもとても気が滅入る。
そもそも、書類だの契約だのが苦手だから会社の代表を友人に譲り、配達人を選んだというのに。これじゃぁ、まるで意味が無い。それに、活字を見ると5秒で眠る自信がある。それと同時に、その姿が友人に見つかって10秒で起こされる自信もあるのだけれど。
「おはようデイビッド。てことで、俺は配達に行ってくる。
……あ?いやいや、書類整理は帰ってからやるって。じいちゃんばあちゃんのリスト纏めんだろ?わーってるよ。」
片手を上げて親友の言葉を遮った。
今日の分の配達物をリュックの中に詰め込めば、颯爽とローラースニーカーを転がして会社を出る。
いつもの様に身軽に屋根へと登り詰めれば、仕事用の時計のリューズを回した。これは、毎日の日課。ぜんまいを巻いて漸く仕事のスイッチが入るのだ。
今日も変わらず黒い煙が空を覆っている。そんな中を進むため、首に下げていたゴーグルを装着して、空を駆けた。
眼下では、昨日と変わらず街は賑やかな色に染っている。遠くに見える城の門が閉ざされていることは気になったが、特に時計が見たい訳でもないレーヴは何も思うことなく、今日の業務に勤しんだ。
カチ、コチ、と、命の時計が命を刻む。
昨晩覚えた違和感は、未だ胸を燻っていたけれど。
変わらず街は賑やかだし、路地裏の猫は呑気だし。
きっと、何事もなく一日が始まり、終わるのだ。
命の時計が動き続ける限り、
マザークロックがある限り、ずっと。
[朝食を取りながらふむ、と考え込む。読んでいた新聞をテーブルに置き、マスクを被り直して店を出た。
向かうのは昨日も通った薬師の出店。もし居なければ教えられた彼の店に行けば良いだろう。
実際彼は出店付近でパペットを抱えた少女と話していた]
>>89ジュラム
ああ、昨日ぶりだな。あれから少し考えていたんだが、どうにも妙に感じる所があってな。
もしかしてだが、お前の店の薬には何か魔術的なものを使っていたりするか?
[ジュラムに話し掛けつつ、ペストマスクの先がちらりとパペットの少女へ向く。>>106
大量のりんご飴と、パペットと、少女。
……なんだコイツは、という目線はマスクに隠され気取られることは無かっただろう。恐らく。]
『またオモチャばっかいじってやんの!変なやつ!』
『今はお友だちと遊ぶじかんなのよ?』
『あいつは友だちが居ないんだよ!』
(機械が好きなだけだ。誰にも迷惑掛けてない)
『ダズリー、何度言えばわかるんだ!!皆と同じようになんで過ごせない?俺だって好きでオシオキしたい訳じゃないんだぞ?』
(そんなこと言いながらいつも気晴らしに俺をぶつんだ。)
(どいつもこいつも、どうして人と同じ行動を好むんだろう。なぜ同じものを美しく、楽しく、美味しいものだと感じなければ”異端”なのだろう。自分は自分の美しいものしか信じたくない。)
『いいかダズリー。技術と知恵は全てを失っても必ず財産になる。一方で友情や愛情は簡単に壊れるが、人間はこれがなくては心の時計は正しく刻まれていかないんだよ』
「────……わかってるよ父さん。もう何度も聞いた言葉だ」
(目が覚める。そういえば祭りに今日も行くんだった。目当ての時計はまだ見れていないし、マザークロックもちらりとしか拝見できなかった。何より父と祖母に土産を頼まれていたのに、昨日は人酔いして早々帰ってきたのだ。
施設にいた時の夢を見た。 >>110 友達らしい友達も折らず、苦手な先生には園長の見えないところで体罰をうける日々。施設の人に感謝はあるが、決していい思い出ではなかった。園長先生だけは毎日壊れたロボットのおもちゃや置時計を寄越して修理させてくれていたっけ。
身支度を済ませ、玄関の扉を開けた)
行ってくるよ父さん、おばあちゃん。夕方には帰る。
/☼ハンナが取ってくれた宿屋のベッドは寝心地が良く、早く眠りにつける……はずだったのだがどうにも眠れない。
戦場でもあるまいしと寝返りを何度かうち、思い当たるのは《マザークロック》の事。
自身の厚い胸板の上で巡る命の時計は変わらないように見えた。
そう、あの時までは。☼/
……あー、くっそ。寝れねえな。
/☼何度目かの寝返りでついに出てくるのは独り言。
目を瞑って横になるだけでも体力は回復すると知っているからこそそうしているが、眠れないというのはどうにも気持ちが悪い。
とはいえ、朝日が昇る頃には深い深い眠りについているのであった。☼/
>>54 テルミット
興味津々というようにテルミットの話しを聞きながら、「そうだった!」と新聞を手渡す。
「すごいんだよー!私ね、国王様とお喋りしちゃったんだー!すごいんだよ、気さくに話しかけてくれてね、」
なんて先ほど起きたばかりのお祭りの自慢話をしながら、テルミットの手元を目で追う。
器用に人形の後ろに取り付けられたゼンマイの螺子をくるくる回すその様を見ていれば、まるで彼の手により生命を与えられたかのように起き上がり、音楽と共に踊り出す人形に、リーンの目がキラキラと輝く。
「すごい、すごい!テルにーすごいよ!!」
ああほら、だからやっぱり、好きなのだ。この人も、この空間も、この国も。
次から次へと舞い込んでくる新しいもの。空はどんよりと煙に覆われ、その青空を隠していくけれど、もくもくと上がる蒸気に、じわりじわりと上がる熱。独特な匂いが、リーンの好奇心をより一層駆り立てる。
「やったぁ!本当にもらっていいの?すごい!ねぇこれ、音楽はどこから出ているの?オルゴール?」
踊る人形を受け取ったリーンはくるくると回りながら、早速記事に書き起こさなきゃ!と意気込んだ。
>>108 オーリ
「うお、本当に大丈夫かご老体。
その足でよくもここまで辿り着けたものだな。
…気に入ったぞ!
特別に私が開発中の歩行補助装具《歩け、その命尽きるまでくんΩ》のモニターに採用して差し上げよう!
ほれ、ここの『何があっても一切の責任は問いません』の項目にチェックとサインをさあほれ早く。」
テルミットはぐいぐいと契約用紙を老人に押し付ける。
「ん?命の時計?この国の人間は滅多なことがなければ人に時計を預けたりはしないぞご老体。
ただまあ私は今気分がいいからな。存分に見るがいい。」
既に近い顔を更にぐいと近付け、左眼に宛てがわれた命の時計を指し示す。
「ずっと見えてはいただろうが、これが私の命の時計だ。人にもよろうが少なくとも私は自分の命をコソコソと隠すような真似はしないぞ。」
/☼浅い眠りと呼吸の中で、夢を見た。
任務に向かう途中で、敵国の軍人は強いそうだと当時の仲間と話していた夢。
視界は暗転してーーー床に転がる仲間の死体、水溜まりのように広がる赤色。
そして、その中心で佇む男に、獣のような咆哮を上げて駆け出す自分。
……次の瞬間には、左の目に焼けるような痛みが走り、壁へと吹っ飛ばされる自身の体に理解が追いつかない。
痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!!!!!!!!!
床で転がる自分を他所に、男はナイフの血払いをし、再度構える。☼/
「……お前が最後か。ならば、ゆっくりと嬲り殺してやろう。」
/☼地面を蹴ってこちらに距離を詰める男に、俺はーーーーーー。☼/
なんだかんだとしていれば、帰路に着く頃にはすっかり日は暮れ夜も更けていた。
「ただい………?」
慌ただしい事務所兼家の中を、何事かと思いながら通っていく。
印刷機の幾つも置かれた部屋はその歯車を目一杯に動かしていた。
どうやら、何かが、起きた、らしい。
ふと思い出されるは城内での出来事。
マザー・クロックは確かに私たち皆の生命を刻み続け、マザーの名を冠するに相応しい歴史と威厳さを持ちながら、そこに展示されていた。
思わず握り締めた自分の命の時計が、じんわりと熱を持ったかのように感じられた。神秘の時計。
「いのちのかあさん、マザークロック……」
翌日出来上がったクロッカー新聞の見出しには、でかでかと、閉ざされた城門について書かれていた。
りんご飴を売っているルーツさん。
それを買っていく風貌様々な人達。
ご老体と会話するヘッドギアをした青年。
そんな中、ふらりと姿を見えた男性が目に入る。
本をぱらぱらと捲ると現代国王の風貌のページを開く。
「?」
[なんでこんな所に国王が?]
そう思い、てくてくと彼の後ろをついて行き、不遜ながら声を掛けた。
>>オズワルド三世
「声を掛けることも不遜ですが、御容赦頂けると幸いです。貴方は現代国王では?」
/☼目を覚ます。
ベッドが湿るほどの冷や汗と、倦怠感で気持ちが悪い。
無言で起き上がり、洗面台へ顔を洗いに行く。
目の前に映るのは、顔色の悪い自分で。☼/
……ははっ、ひっでぇ顔。
/☼軽く笑い飛ばせば、机へと向かう。
一通、どうしても書いておきたい手紙があったからだ。☼/
>>118ジュラム
骨が……驚く程生える……?
[それが魔法でないなら何なのだろうか。表情が窺えずとも眉間に皺を寄せて困惑しているのがよく分かる声色になる。決して有り得ない訳ではないが、何とも、超常的だ。
その後に続くジュラムの言葉にエルスは目を瞬かせる]
研究……そうか。そうだな。
興味が出た。幾つか売ってくれ。製造過程を教える気は無いんだろう?
[骨が生えることが果たしてエルスの診療所に良いことをもたらすのかは定かでは無いが、単純な知識欲が勝る。医者もそうだが研究者も多く輩出してきたカフネの家系としては見過ごせないものだった]
>>114 リーン
「ああ、ありがとう。私はこれをことのほか楽しみにしていてな。」
テルミットは楽しそうに王との邂逅を語って聞かせるアイリーンを見て満足そうに笑った。
「ふふ、今の音は内蔵のオルゴールだがな。……実はそれだけではないのだよ。」
テルミットは更に小箱を取りだし、踊り歌う人形をその上に載せた。
「それ、ここのボタンを押すとな……」
『わたしの名前はなんて言うの?教えてリーン。』
響いたのはサーメートの声。ここにはいないサーメートの声が聞こえたのだ。
「私は遂に蓄音機の小型化に成功したのだ!
このサイズであればリーンも簡単に持ち運べるだろう?
…どうだ?リーンの取材の手助けにはならないだろうか?」
そう、テルミットは背中を押してやるだけ。与えられる翼はないが、創り出すことはできるのだ。
>>125 エルス
「エェ、まともな形にしておけば、なくなった足も腕も元通り。もちろん、頭蓋骨もネ。ちょいと頑張ればもちろろん腕を増やせるかもネ」
ようやく客になったか、とブレイクのために用意した包みを開ける。量を約束したわけではないのだ、今回は試供品というつもりでもあったから知られなければどうということはない。
「先祖代々の技術でございますからネ、御容赦を。それに、口には出せない取引先もありますカラ
左から、『骨生え薬』『傷薬』『痛みを失う薬』、デス」
細い指でトントントン、と示す。
「すべて、用法用量を守ってくださいネ。それはもう厳密に…お医者サマならわかっていらっしゃいますネ?」
[臣下たちに街の警備を強めるように命じ、私自身は街に降りていた。
朝から晩まで動く様々な機械。白い蒸気で辺りはぼんやりと霞み、街中にはパイプと歯車が溢れている。
かつての私は、立ち込める煙と油の匂いに何を思っていただろうか]
……。
[今ではもう、よく思い出せない。]
……空が遠いな。
とても、遠い。
[ただ私を突き動かすものは、王としての責務だ。歴史あるこの国の発展だけを願い、決して朽ちぬ国家を作り上げ。そのために心を砕いてきた。]
>>121 オブビゼオ
[声がした。そこには、分厚い本を両手で抱えた青年がいた。その男の右目には琥珀色の文字盤──“命の時計”が埋め込まれている。]
いかにも。俺が現国王のオズワルド=キングだ。
そう畏まる必要はない。
青年の指し示す方には色とりどりの宝石、装飾品があふれていた。ぱぁ、と顔を輝かせて夢中で眺める。
>>123 アーネスト
「お父様は1点ものがお好き。それから華やかなものよりシンプルで洗練されたものがお好みよ。
時計のことであちこち国中をお出掛けになるから旅のお守りになるようなものがいいわ……あ!このラピスラズリのついた金のタイピンをくださいな」
値札の存在をまるで知らないような手つきで選んでいく。ひょいひょいと手でつまみ上げてはあれこれと見つめる。
「お母様は……確か黄緑がお好き。
このペリドットでパールを囲んだ品のいいお花のブローチをくださいな」
>>47 アーネスト
[差し出された千代紙と写真を見て、彼女の瞳が輝いた。どちらもとても素敵な品である。]
初めて見るものばかりで……とても、嬉しいです。
ありがとうございます。
[ぺこり、丁寧に頭を下げる。元々はチケットをくれたあの人に感想のお手紙を書くためにと思っていたが、一緒にサーカスを楽しんだブレイクへも、物語とは別で手紙を渡すのも良いだろう。
そう考えたルクレースは、両方ください、と言おうとして、しかし一度思い止まる。]
是非売っていただけたらと、思ったのですが……お写真は、あなたにとって大切なものではありませんか?
思い入れのある品でしょうし……
リーンは今日も今日とて、城下町の中を駆け回る。
腰に付けられたチェーンに通された、リーンの時計がちゃらりと揺れる。ちくたくとそれは時を刻み進めていた。
「お祭り2日目だよーー!!新聞はいかがー!!」
道ゆく人々に渡して行きながら、目まぐるしく駆け回る。
そうして目当ての人物を、まずは1人。
探し当てればリーンはききぃーーーっとでも効果音が付いたようにその足を止める。
>>74 ルーツ
くんくん。これは…!
「りんご飴だ……!」
「ルーちゃん、こんなにたくさんどうしたの?」
彼女のまわりも常に楽しいが絶えない。
リーンはそう思いながらにこにこ笑顔でルーツの顔を見た。
>>124 リリアーヌ
[リリアーヌがくるりと回ったとき、風を孕んでふくらむスカートを見て、少女は素直に可愛いな、と思った。今日だけは、と園長さんがとっておきの帽子とリボンでおめかししてくれたけれど、園の中でもおてんばな少女にスカートは履かせてくれないのだ]
「ドレスがふわふわ、かわいいね!リリーさん?じゃあ、トッティは、リリアーヌのこと、リリーちゃんってよんでもいーい?」
「うん!あのね、トッティの時計、うらにあながあいてるの!」
[少女は首にかかったチェーンを引っ張って、命の時計をリリアーヌに見せる。園長さんにあんまり人に見せてはいけないよ、と言われていたが、リリーちゃんはおともだちだから「大丈夫」のカテゴリーに入れられた。
文字盤の裏を見れば、穴が数ヶ所あり、よくみれば剥がされたような跡があるので、元は何か装飾されていたのだろうと、大人であれば推測できるかもしれない]
「ね、あなぼこでしょ?きれいな石とか、かざりになるやつ、あるといいなぁ
リリアーヌは、時計をさがしてるんだぁ。アーネストおにーさんのおみせ、時計もあるみたいだよ!いっしょにいこーぉ」
>>サラ
昼に差しかかる頃、サラ・クロノスティスの元へ国王の従者が現れる。
そして、「国王から」とケースを渡されるだろう。中を確認してみると、そこにはアンティークの懐中時計が入っていた。
表面は紺色で縁と同じ金色の細工が花のように施されている。その中心にはシックな文字盤があり、針は小さな音を立てて時を刻んでいる。
そして、裏側には蓋が付いている。
開けてみれば、華やかな音楽が流れ出すことだろう。
どうやら、ゼンマイを巻くとメロディーが流れる仕組みのようだ。
>>131 ヘンリエッタ
身の振り方から相当高貴な人のようだ。失礼のないようにと作法に気を配りながら、彼女の後ろについて選ばれたものをびろうどの張られた板へ並べてゆく。
「かしこまりました。ご贈答品のようでしたらお包みいたしましょうか。包装紙とリボンで簡単なものしかできませんが。」
>>132 ルクレース
黒いレースの下で、彼女のかんばせが華やいだのが見えた。どうやら喜んでもらえたようだ。つられて表情を和らげながら、首を振る。
「いえ、俺はいつでも外へ出られるので。お気に召したなら両方貰ってください。…といってもこっちは正式な売り物なのでお代を頂かなくてはいけないんですが、写真はどうか納めて。お祭りの日ですしね。」
>>139 オブビゼオ
良い、顔をあげろ。
ヴィグ家のことは聞き及んでいる。その分厚い書物にこの街のことが事細かに記されているのだろう?
時計の国の記憶を後世に伝えるため、お前たちは独自の史観をその本に表現している。
[頭を垂れる青年に私は言う]
特別な祭りだ。
私もこの目で、この国の賑わいを確かめようと思ってな。
たまには城に引きこもっていないで街の空気を吸えと、大臣に言われたというのも理由の一つだが。
城については、少々な。
お前たちが気にすることではない。
>>142 ルーツ
「では私には3つくださいな。
ひとつは私の。ひとつはおじさまの。ひとつは……ジャンに。
きっとみんなで食べたら楽しいしおいしいのではなくて?
せっかくだから座ってりんご飴パーティーしましょ。貿易商のお兄さまもご一緒に。」
楽しいことはみんなで。りんご飴を持っている人を目印にどんどん声をかけるだろう。
>>143 アーネスト
「いいわよね?お兄さま。
私はヘンリエッタ。素敵なおみやげをありがとうございます。今日からあなたもお友達ね!
……りんご飴をご一緒したら、私とルーツに何か素敵なものを選んでくださいな。
友情の証は何か小さくてどこにでも持っていけるものがいいの。だから変わったものでなくてもいいの。」
きょろきょろとりんご飴を求めそうな人を探す。
>>134 アイリーン
ロキ「大正解、よくわかったね。見まごう事なきりんご飴よ。」
ロキはこんな感じに冷たくあしらうが、
アイリーンだ!!と普通に両手を挙げて目を輝かせてしまう。
ロキ「一生の運をこの子はこの祭りで使い果たしたみたい。30回くらい連鎖したあたりから悲鳴が聞こえてきたわよ。」
えへへ、とおどけて見せるがロキのこつりとたしなめられる。
彼女の力を借りれば泡沫のように消える数のりんご飴だが、ここでそういう形で彼女の力を借りるのは、なんか、違う。
でも、こういう形なら。
ロキ「そんなこの子のために、1個どうかしら?もちろん、彼女とあなたの中なら代金いらない。」
>>145オズワルド三世
「御寛大な配慮、痛み入ります」
[伏せていた顔を上げる。片膝は変わらず付けたまま、オズワルド三世の瞳を見る。]
「差し出がましいと思いますが、従者も付けず街を見廻るなど危なくないでしょうか。いや、間者に遅れをとるとも思ってはいませんが」
[心配そうにしているが、顔は変わらず淡々と話す。]
「この祭りに関しては、3日間城門が開いてマザー・クロックが公開されています。今までの歴史の中で、城門が閉じていることはありませんでした。
何が...起きているのです。それを書き記すのも観測者の役目なのです。」
[怒らせてはいないか。伏せ目がちにオズワルド三世を見るが、そんな心配をするも言葉は溢れてくる。]
>>135 セレナ
「!!」
「はーい!ありがとう!!」
ふんわりと、フルーティーな香りを上品に纏った女性に声を掛けられてたリーンは、脇に抱えていたその新聞を1部手渡す。
「1コインです!」
綺麗な人だなぁと思いながらこんな人とも会える祭りに心は躍るばかりだった。
「はーい、ありがとう!!」
「1コインです!」
[少女は頭の中で、聞こえてきた声の真似をした。これから行う使命の大きさに緊張もしていたが、少しだけ、わくわくしている]
『ふふっ』
>>143 アーネスト
[心優しい店主の言葉に、彼女の顔はふわりと和らぐ。]
ありがとうございます。
お代、勿論お支払いします……おいくらですか?
[彼女は財布を取り出して、提示された金額をきっかり渡す事だろう。しかし写真を納めて、と言われ、ルクレースはサーカスのチケットの時同様、ただでものを貰うということに少しの抵抗感が生まれた。]
お写真についても、本当はお代をお支払いしたいくらいです……
もし、よろしければ、何かお礼をさせて頂けませんか…?
とは言っても、私が差し上げられるものなんて、限られていますが……
[自分には物語を紡ぐことしか能がない。写真のようなものは渡すことができないだろう。もしくは、何か食べ物を買ってこようか? ずっと店番はきっとお腹がすくだろうし……なんて思案しつつ、彼女は問いかけた。]
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