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アメジスト クロエ に 6人が投票した。
サファイア ソラ に 1人が投票した。
アメジスト クロエ は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
暗雲が去り、まぶしい光が降り注ぐ。――全ての人狼を退治したのだ!
朝が来た。
日の出と共に結界は、細かい光の粒となって消えた。
そして、その光の粒はある一点に収束する。
そこを見れば、ウンディーネの姿のウィアが現れるだろう。
人が触れば弾け飛ぶほどの結界を、触れても無害なものにするため、ウィアは結界の最後の欠片となっていた。
だから、全てを見ていた、聞いていたのだ。
砦の中と外にもう壁は無い。話したい者と話せるだろう。
夜明け前、砦の壁にもたれて、結界を眺めていた。
日の出と共に、結界は光の粒となり、光の粒は──ウンディーネの、ウィア・ディーガになった。
「終わったな」
勝ったのだ。俺たちが。
それでも……心の晴れることはなく。
「……沙汰を出すまで少し時間がかかるだろう。言いたいことがあるものも多かろう。
しばらく好きに話すといい」
>>スクルド
「スクルドは俺のところへ来るように。来なければ誰か連れてこい」
先輩騎士 アルベルト が見物しにやってきました。
「──ファルス様!」
砦を覆う壁が消えるや否や駆け出す。
髪も息も乱れたが構うことは無かった。かの方の前でこうも乱れた姿をするのは何時ぶりであろう。そんなことも気にならない程、焦っていた。
そう簡単に、後れをとる方ではない。分かってはいたものの、その後無事な姿を拝見した時、俺は大きな安堵に息をついてしまった。
「ご無事でしたか……!」
[砦の入口あたりで、じっと結界を見ていた。陽の光が差し込んだ頃、結界は溶ける。綺麗な光の粒になって溶ける。あたしは……その粒が何かになるのを見届けずに、ダッシュで結界の向こうを目指して走った。もちろん、アイツのとこ]
>>ブレイ
ブレイー!!!!この大バカやろーーーーー!!!
[走った勢いのまま、飛び蹴りをかました]
2(6)(手合わせでは無いので補正なし)
>>5 ファルス
俺は跪き、臣下の礼をとる。
「此度の失態──御身を危険に晒したことは側近たる私の失態でございます。罰は如何様にも」
これは手合わせに負けた、というどころの話ではない。
俺は、この方の為に生まれてきた。王妃がファルス様を身篭ったとわかった時、我が父がファルス様のお側に付けるために作られた子が俺だ。生まれる前から、俺はこの方にお仕えしている。
我が君のお言葉一つあれば、首を差し出す覚悟はとうできていた。
>>1 ファルス
「ご機嫌麗しゅう、陛下。お呼びですかあ」
王子の足元から声がしたかと思うとそこには小さなつむじ風が。
それはキュルキュルッと空気を鳴らしながらたちまち大きくなり人の形を取った。
隣に恭しく傅く臣下とは対照的に、口元にはへらりと笑みを浮かべている。
「いやあ、良いもん見せてもらいましたねえ。役得役得」
>>4 クロエ
[クロエはウィアの髪に触れる。ああ、こんなに近くに……]
「ふふ。濡れちゃうよ、クロエ……ありがとう。なんでかな。見てて、言いたいことはたくさんあったのに、今はこれしか出てこないや」
「……あとね。1個だけ……謝らないといけないことがあるの。グラジナにも。ブレイにも」
>>13 グラジナ
「グラジナ……ううん。グラジナが謝ることなんてない……あなたは、私たちを見捨てることも、できたのに、そうしなかった……。ありがとう、グラジナ」
クロエの肩越しに、微笑みかける。
>>14 クロエ
「ううん、いいよ……みんなと、可能性を追いかけられて、本当に嬉しいんだ、私。特に……クロエ、バディのあなたと」
[クロエが静かに瞬きするのを見た。
少し俯いてぽつりと言う。]
「……ええ。あなた達に、まだ言っていないことがひとつあるの。あとでファルスさまに……お話するから、そのとき、聞いていて欲しい」
先輩騎士 ローラン が見物しにやってきました。
>>-125 ろあ
ちょっと頑張って論破しようとしてた…困らせてたのはすまん。
喧嘩できるならしとこ!わーい!って気持ちだったと思う、あの頃まだ心が生きてたから
>>ファルス
[クロエから離れ、ファルスの姿を探す。すぐに、側近や、なぜかスパイのスクルドと共にいるファルスを見つけた]
ファルスさま……
[再び裏切り者として相見えると、胸が詰まって何も言えなかった。けれど、言わなくてはならない]
お返しするものが、あります。
[水をすくうように両手を開く。すると、ウィアの手の中にきらりきらりと、ひとつずつ、光り輝く宝石が現れる。
サファイア、ガーネット、ルビー、ラリマー、オパール、ヒスイ、ラピスラズリ、シトリン、ターコイズ、トパーズ、タイガーアイ
それに加えて、エメラルド、スピネル、ペリドットも]
「……これは、正真正銘、みんながはじめに授かった、騎士の宝石です。砕いたのは、よく似せた偽物です。
自分の目的のため、無関係の仲間を巻き添いにして石を砕くことは……騎士としての精神に反すると思い、独断で、入れ替えました。仲間の3人は知りません。仲間の石を砕くという行為についても、本気で考えて欲しかったから。
これを、お返しします。」
「……私たちの石は、ありません。私たちの石だけは、細工をした本物です。
砕かれたら、終わりだと、そのような覚悟で臨んでいたのは本当だと。それだけは、お伝えしたく」
[そして、振り返って、クロエ、グラジナ、ブレイに頭を下げた]
「……みんな、勝手なことをして、ゴメンなさい。許せないと言うのなら……何をしてくれても、構わないわ」
一つだけ黙っていたことがあると、ウィアは申し訳なさそうに言った。
そして、彼女はファルスの元へと歩んで行く。そのさまを、クロエはアメジストの瞳に静かに映していた。
───彼女がゆっくりと両手をひらく。
そのなかには、色とりどりの宝石が輝いていた。ここにいる騎士たちの意思で砕いた宝石が、クロエたちの意思で砕いた宝石が、きらきらと光を放っていた。
そこに当然、クロエたちの宝石はない。
けれどそれは、クロエやその仲間たちが選択した結果だ。
ウィアを責めるわけがなかった。むしろ、他の騎士たちの宝石が無事だったことを知って、クロエは心から安堵した。
>>21 ウィア
「許せない? どうしてそんなことをわたしたちが思うの。砕かれたらそこで終わりだと、わたしたちは覚悟の上で戦っていたわ。」
クロエはそれだけ彼女に伝えて、そっと口を閉ざした。彼らが授かった本物の石が返される瞬間をその視界におさめる。
>>21 ウィア
スクルドを相手に事後処理を始めようかと思っていたら、今回の首謀者……と、いうより、《そういう役割》だった彼女が、こちらに歩んできた。
ガルセウヌやアルベルトが。ざっ、と警戒の色を滲ませただろう。
しかし、彼女はただ、その両手を開き、砕かれたはずの、はまっているはずの宝石を出現させた。
「──騎士として、か」
正直なところ、その行動や精神に安堵した。しかし、だからといって、彼女達のしたことが、なくなったわけではない。
「その宝石については、各自に返還しよう。ああ……エメラルド、スピネル、ペリドットに関しては、一度俺が預る。
……だが、君……いや、お前たちのしたことは消えない。結界を作り王子を閉じ込めたことも、騎士団の掟に背いたことも……そして、我が騎士たちが見事お前たちを見つけたことも。みな、覚悟は出来ているだろうな」
>>21ウィア
色とりどりの宝石が両手から溢れる。
自分たちの以外の宝石がある事を察した。
そうしてウィアが口を開く。
────自分たちの宝石はない。と
「赦すも何も、俺たちは覚悟の上だった。そして敗けた。騎士に二言はないんだ。謝る必要はない。」
>>21 ウィア
>>23 ファルス
訪れるべき日が訪れた。十三階段を登り切った。
「で、なんだって?端から期待してないモノを用意してなくて謝られてんのかこれ。変な話だ。」
この事件は計画的であれど、打算的ではない。
ないものに頼って、この数日を戦った訳では無い。
「ウィア、いいんだ。許すが総意だ。ウィアも孤軍で戦ってくれてありがとう。」
そして、若き王子に向き直る。
「やったことが消えない、か。消えないことに意味があるんだ。」
「"俺ら"は"王子や国"のために、その"忠義を尽くさん"とした。」
「なあ、王子。この事実も消えないんだろう?それならば、俺らはどうなろうと構わん。」
朝日と共に、結界は解ける。
光と水が反射して、きらきらと輝く空はまるで虹がかかったようで。
その光景を見て、全て終わったんだという安心感で肩に入っていた力が抜ける。
ふわり。
そのまま木の上から落ちるが、着地を決めれば"皆"の元に駆け寄る。
ウィア、クロエ、グラジナ、ブレイの元へと行けばウィアが色とりどりの宝石を掬い上げているところで。
その中に翠玉も混じえて見えたが、私は不思議とそれを嬉しいとは思えなかった。
私と血を共にする仲間は自分の分身とも言える石を砕かれながら戦ったのに。私だけ本物の宝石があっても喜べなどしない。
ただ、ファルス様に手渡されるそれを呆然と眺める事しか出来なかった。
>>22 クロエ >>24 グラジナ >>25 ブレイ
[勝手に、言葉を違えて他のひとの宝石をすり替えたこと……それは、私だけ罪悪感から逃れるような、卑怯な手だと思った。
それに、3人の宝石がどれほどの思いを込めたものか、痛い程知っていた。もちろん、3人の宝石も助けることは出来た。それなのに、一緒に入れ替えることはしなかった。たとえ勝っても……そのつもりであった。一人で決めた。
それでも、こうして、3人は……
ぽろ、と涙が一筋こぼれる]
「みんな、ありがとう。
クロエ、占い師のフリ、おつかれさま。
グラジナ、ソラに異種族だってバレてからも、頑張って残ってくれてありがとう。
ブレイ、みんなのために怪しまれる立場になってくれて、ありがとう。
四人一緒に、戦えて、よかった」
結界が消滅し、隔たれていた外と内が入り交じる。
弾き出されていた者たちが己の『仲間』と語らうのを見た。
「…そうか。その標もまた、想いであり願いであろうな。」
センゾウはぽつりと呟き、息をひとつ吐いた。
>>27ウィア
「仮に、ウィアが俺らの宝石を用意していたとしても、受け取らない。お前を1人にすることは無い。それに」
カリンの方に視線を向ける。
「4人ではない。カリンの協力がなければもっと早くに石を砕かれていただろう。
5人だ。俺らは5人で一つだ。」
優しい声でウィアに応える。
>>30 グラジナ
[グラジナの言葉を受け、ハッとしてカリンを見る。そう、カリンが居てくれたから……カリンが、石を先に砕かれてくれたから]
「そうね。そうだわ。カリンも、私たちの……仲間だわ。
気づかせてくれてありがとう、グラジナ」
>>26 カリン
「カリン……」
[この、ウンディーネの姿を見せたあとの、彼女との応酬を思い出した]
「ふふ、あのときは、まさかカリンが味方だなんて知らなかった。ありがとう、たくさんぶつかってくれて……ありがとう、私たちを理解してくれて」
背からは"皆"の気配がする。
でも、なんて話しかければいいか分からなくて、それでも側にはいられたらと辺りの草陰を探していた時だった。
グラジナの声(>>30)が耳に届き、驚いて思わず振り返る。
何だよ、グラジナの癖に。昨日までうじうじしてたじゃん。
なんて言葉は出てこなくて、ただ一言。「ありがとう」という言葉のみが出てきた。
ふと、目の前に透き通る水色が見える。
初めて見た時からずっと綺麗だと思っていたその色は―――ウィアはこちらに優しく微笑む。
>>31 ウィア
「ウィア……。
ううん、あれは……本当の気持ちの裏返し。私が……投げかけられたら嫌だなっていう言葉を言ったの。ごめんね、痛かったよね。
……私は、最初からずっと……ウィア達の事が大事だったよ。」
例えどんなに仲良しの友達が出来ても、この国では嘘を一つ、二つと付かねばならない。それを本当の友情と呼ぶのだろうか?とずっと懸念だった。
……もし、仮に言ったとしても相手の困惑する表情と裏切りを見て、その友情は決裂すると、そう思っていた。
>>23ファルス
ウィア達へ沙汰を下さんとしている王子へ、結界外での状況を分かる様にと蓄音機を提出する。
そして、昨日遭遇した"悪魔"の事と、自身や自身の部下達をグラジナ、ブレイ、カリン達異種族含む後輩達が救ってくれた事も報告するだろう。
「……昨日あったことは以上です。"悪魔"の気配は消えましたが、念の為警戒は続けております。
"悪魔"に取り付かれ、後輩へ槍を向けた責は如何様にも。異種族に助けられた、と言うのも、屈辱とする騎士もおりましょう。
しかし、俺が助けられた、と言うことだけは、ただただ起こった事実としてご報告しました。」
騎士として。情は見せない。淡々と内容のみを報告する。
胸の内は。結界外で見た、彼等の後輩としての顔を思い出しながらも。王子が沙汰を下すまではけして明かす事は無い。
>>9 ファルス
頭に軽い感触がして、俺は頭をあげた。
全くもって、それは罰とは言わない。……けれども、我が君らしい。
俺は再び頭を下げる。
「──は。謹んでお受け致します」
>>39 クロエ
彼女はいつも通りの表情でこちらを見つめた。その表情に怒りが含まれてはいないが、それが更にやりにくくさせる。
どう言葉を繋げようか悩んでいれば、クロエから問い掛けるように声を掛けられて。その内容に私はぽかんとした後にやんわりと笑うのだった。
「礼を言われるような事なんて……それに、後悔はしてないよ。」
意志を宿したきっぱりとした声だった。
彼女に私の心内が伝わればいいのにと願いながら、切に言葉を紡ぐ。
「……クロエにはまだ言ってなかったけど、私の父様は陰陽師……この国でいう魔法使いでね、母様は鬼なの。
その間の子が私。要は、異種族とのハーフの出なんだあ。
……魔法使いの事だけど、もしかしたらなにもせずに見ていれば隠し通せたかもしれない。あなた達を見捨てれば騎士団ではいられたかもね。
……でも、それじゃあ意味がないの。
異種族としての私が死んでしまう。……私はカリンである前に、誇り高き鬼の一族。
……同じ仲間を、友達を見捨てるなんて事、出来ない。」
恥ずかしそうにはにかむと、そっとクロエの前に右手を差し出した。
こうして、身のうちを明かした上での握手は初めてだから。
覚悟を決めた異種族の面々を見る。後悔はないという。
「──それでは、此度の件に関し、沙汰を下そう」
「まずは、新人騎士の諸君らの活躍により、この者達が挑んできた『ゲーム』に勝利し、無事、こうして結界を破ることができた。感謝する」
「……俺は、勝負を受けたからには、約束を違えるつもりは無かった。今となっては無意味なことゆえ、それに関してはうち捨てるが……こうして勝ったからには、サリーナ国内で大規模な魔法を使用し、このファルス=サリーナを閉じ込めた罪、騎士団の誇りを傷つけようとした罪、騎士団の規定違反、これらについて、処罰を下すこととする」
「まず、【騎士団からは除隊】。当然のことだ」
「それから───異種族がこの規模の事件を起こした場合、当然この国では、タダでは済まないことは理解できよう」
「ウィア・ディーガ、クロエ・ド=ベルティエ、エルモント・グラジナ、そしてブレイ。
お前たちには、【一度死んでもらう】」
「……お前たちは、此処から二度と故郷へ、家へ、足を踏み入れることは無いだろう。
その名を呼ばれることは無いだろう。それを此度の罰としよう」
ここまでを朗々と宣言する。
「……ここまで、後で城に報告するために記録しておくこと」
「……ここからが、本題だ。以降、記録はつけないでおくこと」
「今後お前たちは、我が国あるいは祖国において死亡した者として扱う。
……端的に言えば、国外追放だな。
この森を出てからは、別人として生きるといい。その為の処置は、こちらと、隣国で行う。
【君たちの新しい名は、バディが決めること】」
腕組みをしたまま、後輩騎士の面々を見る。
「……質問がある者は?」
セルナリア王子 カーマイン が見物しにやってきました。
[スクルドの魔力を媒介して、影を作る。この状況で指名を無視するのは愚策だろう]
「やれやれ、一国の王子を呼びつけるとは、随分と偉くなったものだなファルス」
>>49 ファルス
[ニヤリと不遜に笑って見せる。相変わらず、甘いことだ。この男は]
「ああ。無論先程の沙汰もきちんと聞いていたぞ。大変楽しい催しだ。
我が国では貴重な人材である魔法に長けた種族の面々も、そちらの国では人権、ひいては生存権すらマトモに認められないとは、なんとも勿体ない。ああ、無駄遣いだ。お前の沙汰は時代遅れの采配だ」
沙汰が出た。
クロエはファルスを真っ直ぐに見つめて、その処断を耳にする。
それは、クロエが想像していた処遇とは随分と違うものだった。
──不意に、その場に影が現れた。
金色の髪に紅い瞳。
クロエは静かにファルス騎士団長とセルナリアの王子を視界に迎え入れていた。
>>52 ファルス
「これはこれは、貴重な人材をありがとう。特にそこのウンディーネ……我が国にもなかなか居ない種族だからな。むざむざ殺すなど考えられない……手厚く保護しようか?我が城で?」
[挑発的に目を細め、ファルスを見た。ああ、面白い顔をしている。この男をつつくのは本当に楽しい遊びだ。
こういうやり取りが出来るなら、まあ、この失敗も悪いことではないかもしれないな]
「スクルド?殺すに決まっているだろう」
>>54 ファルス
「はははは、わかったわかった。そう鬼のような顔をするな。お前こそ鬼の子孫ではないか?」
[かの黒く冷たい城で言ったら大騒ぎになりそうな冗談を言う。
……本当に、ファルスは王家に向いていない。特に、この国の世継ぎには]
「潜入任務もろくろく果たせぬスパイをか?そのような取るに足らぬ男、好きにすればいいが、やかましいぞ?
この私に憎まれ口を叩いてくるくらいだからな
……ま、それなりに気に入ってはいたが」
>>57 ファルス
「そう言うな。もう少し見物して行く。お優しいファルス王子の采配をな」
[居並ぶ騎士達を値踏みするように眺めた。これがサリーナの保有する黒狼騎士か]
「ああ、心配するな。暇つぶしだ。明日には忘れる。
それに、ご指名の者達がどういう決断をするのか、私にとも関係がある事だからな」
「次に、カリン・ユズリハ。魔法を使うことは当然騎士団の規定違反だ。更に、敵に与し、騎士団を脅かした。この罪についての沙汰を下そう」
「まず、当然【騎士団の除隊】、並びに【武器の没収】」
「さらに……【国外追放】とする」
淡々と申しつけた。
「カリン・ユズリハに関しては、以上である」
「規定違反を犯したサンターナ・グラシエラは……結果的に、ではあるが。何事も無かったため、今回は、帰城の後、次の任務の期間は謹慎処分とする。
……ただし、俺としても思うところがあるため、今後、恋愛禁止の規則に関しては、一部見直す可能性もある」
「………………可能性、だがな」
>>ファルス
「ファルスさま。」
クロエは静かに口を開いた。
「わたくしはもう黒狼騎士ではありません。しかしこの心は、サリーナに捧げんとしたもの。例えもうこの国の騎士を名乗る資格がなくとも、この忠義は決して変わりません。
温情をかけていただき、ありがとうございました。けれどわたくしは、セルナリアには行きません。……わたしはわたしが愛したこのサリーナに骨を埋めたい。」
時渡りの火竜 ミーチェ が見物しにやってきました。
/*城の一角が赤く燃え上がりました。
きらきら、さらさら真っ黒な煙が立ち上ります。*/
ああ、ようやくたどり着きました。
ただいま、愛しの我が国。
/*炎の中から現れた20代前半の女性は嬉しそうに、少女の様に微笑みました。*/
>>ファルス
/*
ミーチェはようやくたどり着きました。長い長い旅の果て、何度も何度も繰り返して、ようやく家に帰ることが出来たのです。
記憶の中にある王様に比べると若く見えましたが、そんなことは些細な問題でした。
*/
ただいま、お父さん。
やっと、会えました。
>>A17 ガルセウヌ
/*ミーチェはじっと槍を見つめます。
その視線をその手に、顔に移し、ぱあっと笑顔になります。*/
こんにちは、ガルセウヌさん。
私の鎧はどうしたのですか?せっかく、皆さんのために協力してあげましたのに。
>>67ミーチェ
「……何故俺の名を知ってるかは良い。調べれば分かる事だしな。
何を言っているのかはわからんが、何者だ。
よりにもよって王子をお父様だと?」
と槍を下ろさないままだ。無邪気な笑顔は毒気を抜かれそうだが、油断はしないと心掛ける。
近くのアルベルトとローランに視線でサポートするよう送ったかもしれない。
>>69 ガルセウヌ
…もしかして、私のことを知らないのですか。
うーん、少し時代を間違えましたね。
ええ。とても優しい人です。私を育ててくれたのは別の人でしたが。ですが、私にとっては父です。
『あう』
「あれ、まずいなあ」
「あれ、やばいなあ」
『変なこと教えちゃったなあ』
「まあいいか」
「変にはならないよね」
『正史には全て収束する』
「全ての忠義は変わらず」
「全ての恩讐へ通ず」
夜が明け、覆われていた結界は解けた。
宝石を砕かれ去っていった同期、応援に来ている黒狼騎士団が、砦へと足を踏み入れる。当然、グラジナの姿もそこにはあった。
しばらくウィア…ウンディーネと団長のやりとり聞くが、それよりも相方がどうなるか、彼は死罪なのか、それだけが気がかりだった。もしもそうならば道は決まっている。
真っ直ぐな目で、事態を見守った。
下される決断(>>42 >>43 >>44)に目を見開く。自分がこの7日間葛藤していた葛藤について、王子は答えを出していた。
しかし、それは彼らの生きる道を標しただけ。これからのことは各々が決める事のようで。異種族といえど、この国に誇りを持っている騎士団からしてみれば、死に値する宣告だった。
>>75アルバート
バディの声がする。
この一週間、一瞬に人で一番近く接してたアルバート。
彼の表情は...強ばっている。
「アルバート、会いたかったよ」
にこり、と笑顔を向けた。
長い一週間が終わる。
団長の下す沙汰を聞いて、イグニスは鼻を鳴らした。
結局宝石を砕いたと言うのが嘘だったとはいえ、王太子を危険に晒した今回の罪に対し、処断は甘いにも程がある。
少なくとも、ここがアッカードであったのなら、そんなことを許しはしないだろう。
────けれど、どこかで安堵していた。
朝露のような煌めきを放ちながら、静かに壁が崩れていく。
終わりの時がやってきた。
向こうにいた人達の姿が見える。
思い思いに話し、ついにファルスから裁定が下りる。
ブレイやカリンと話し、その意思を、覚悟を、理解してしまったからこそ、それはあまりに優しく、あまりに残酷に思えた。
そうしてあまりに未発達な、けれども無視するには育ちすぎたこの気持ちを、もう誤魔化せないと自覚してしまった。
>>ファルス
「騎士団長、ご無事で何よりです。
少しだけ、お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
膝をつき首を垂れ、話をする伺いを立てた。
【大陸暦1177年】
黒狼騎士団狂狼部隊
セルナリア軍と交戦
『狂狼部隊騎士』
クラウヴィス:交戦時に捕縛。セルナリアへの帰順を拒否。斬首。
エレノア:セルナリア貴族に見初められ婚約。その後黒狼騎士団残党の反乱に参加。斬首。死亡当時妊娠していた。
ミレーユ:交戦時、セルナリア兵から捕縛を試みられるも、激しい抵抗によりセルナリア兵を殺害寸前だった為頭部を爆破される。交戦時に死亡。
トルイド:帰順するも、セルナリア国内で異種族との痴情の縺れにより刺殺。大陸歴1180年時の事だった。
その他数名。帰順後、又は交戦時に全員死亡。
『狂狼部隊隊長ガルセウヌ』
交戦時死亡。
部下が全員死亡した後も最後まで奮戦をするが、セルナリアの魔法兵によるゴーレムとの戦闘により力尽きる。
死後、遺体は損傷過多との事でクリスティウス家に返される事は無かった。
【ガルセウヌの最後】
セルナリアが進軍してくるの報は、交戦準備するには余りにも遅かった。
狂狼部隊全員を率い、ガルセウヌは戦場へ行く。本国はまだ対応しきれない。
時間を稼ぐ、その為に即座に応戦へと向かう。
戦場に到着して直ぐは、騎士達は縦横無尽の活躍をした。
下級の魔法しか扱えない平兵士達であれば、馬を狩り、剣で首を跳ね、槍で貫き殺せた。
しかし一瞬で状況は一変する。
魔法に長けた者達が現れた。
最初にクラウヴィスが、見えない縄により捕縛された。一瞬にして意識を奪われたのを、ガルセウヌは目撃した。
クラウヴィスにとって幸せなのは、仲間達が次々に死んでいくのを見ずに済んだこと。
不幸であったのは、仲間達と共に死ねなかったことだろうか。
次はミレーユだった。
不可視の縄で馬から引きずり下ろされ、体を拘束される。セルナリア兵がミレーユの意識を奪おうと近づいた瞬間。ミレーユの脚が跳ね、セルナリア兵の首を砕かんと動いた瞬間。
動きに焦ったセルナリアの魔法使いにより、頭部を爆破された。ガルセウヌが見た、部下の最初の死であった。
。
【奮戦】
本国への伝令を頼んだトルイドが、捕まるのを見た。
引けと言うガルセウヌへ、最後まで共をすると言ったエレノアが、叫びながら。嫌だと悲鳴を上げながら敵兵に連れ去られるのを見た。
後輩として遠征についていった事もある部下の死を見た。
騎士の誇りなぞ蟻の命以下だと、砕かれるのを見た。鍛え上げてきた武が、いとも簡単に蹂躙されるのを見た。
それでもまだ、ガルセウヌの心は折れてはいなかった。
自分が時間を稼げば。仲間が。王子が。必ず後を継いでくれると。自分の命によって後輩達が武勲を、誉れを守れるのなら、そうあれかしと。
愛馬のストライフは既に首を斬られた。
銀の槍で左足を貫かれる。倒れるものか。
炎の剣で腹を切られる。熱で内臓がこぼれなくて丁度良い。
不可視の縄は渾身の力で引きちぎる。まだガルセウヌの槍は折れない。武家としての象徴足る『フェンリル』は、まだ折れていない
魔法使い達が寄り集まり、何かを唱える。
たちまち。現れる巨大な銀色たるゴーレム。ガルセウヌの巨体を遥かに越え、天をつく巨体。
ーーーこれを倒せば最上の武勲じゃねぇかーーー。
最後の一撃となるだろう。
魔法使い達の炎。風の刃。雷を受けながら。腕が砕けた。目は最早朧気。だが心の誇りは燃え盛る。
【全力の一撃】
それを放つ。ガルセウヌの武の極致。人として積み上げてきた、最大の技。
血反吐を吐いてきた。殺めたくない者を殺めた事もある。それでも武を高めんと。それしかない俺であると道を決め、磨きあげてきた。
それを放つ。
魔を使う奴等ども。それを否定こそ俺はしねぇが。
ただ心の有り様のみで叩き上げた力を見るが良い。
ガルセウヌの武は槍に誇りを乗せーーー槍は、ゴーレムに当たった途端に砕け散った。
ガルセウヌの武がゴーレムに与えた傷は、ほんの少しの掠り傷だった
>>76グラジナ
笑顔だった。色素の薄い澄んだ瞳は、心なしか笑っていない気がする。もしかしたら思い違いかもしれないが、1週間で見てきたグラジナの表情とは、少し違うと思った。
これが、本当のグラジナなのだろうか。
偽った姿ではない、異種族だと明かした彼なのだろうか。
「グラジナが良ければ、……その。混血種なのか、純血種なのか、とか。生い立ちが聞きたいんだけれど。…ほら、俺、名前決めなきゃだからさ……建前はね。本音は、ただグラジナの事知りたいだけ。」
エルモント家三男であるグラジナのことより、異種族として生を受けた目の前の彼について知りたい。好奇心では無い、背中を預ける戦友の背景を、身の上話をしたかった。
【狂狼の騎士の最後】
「……ハッ。これだから魔法ってのは」
自嘲気味に呟く。思えば。魔物こそ貫いてきたものの。
四年前の騒動を思い出す。
ウィアの結界に阻まれた。"悪魔"には傷一つつかなかった。ただ肉体と精神のみを鍛えた武は、魔法には届かないものなのだろう。
槍は折れた……ガルセウヌの心も、同時に。最早折れた。
……………そう思っていた。だが。かつて自身が。かつての後輩達へ言った言葉を思い出す。
『宝石が砕かれようが、心が砕けていないなら』
腰の短剣を抜く。そこに煌めくはガーネットの宝石。
武を砕かれても、誇りは尚も砕けない。
体をゴーレムに押し潰される。短剣を突き立て抗い抜く。腕を引きちぎられる。脚がまだ片足残っている。
脚を踏み潰される。片腕が残っている。両の腕を潰される。手から短剣が離されても尚砕けない。
牙をたてる。たて、たてたて、ーーーーー
ガルセウヌが稼いだ時間は、ほんの少しのものだろう。
何の足止めにもならなかったかもしれない。
最後まで狂狼の騎士は牙を立て続け。ついに没した。
【セルナリア魔法研究所】
『これが、銀のゴーレムに傷をつけた騎士の体ですか』
セルナリアの研究員は、最早人の原型を留めていない肉塊を眺めながら呟く。サリーナの名のある騎士だったらしいが、そこは研究員にとってはどうでも良い。
思考のリソースは、全てより良いゴーレムの作製にのみ注がれる。
『確かに肉体が頑強だった者ほど良い素材となりますが……こうも元が分からないと、分かりませんね。
まぁ折角ですし使わせて貰いますが』
そう言い、研究員は無造作に肉塊の中へ腕を突っ込む。そこに人への尊厳も、騎士の遺体への礼節も無い。
『うん……うん……使えそうですね。では』
詠唱をする。肉を土に。土を鉄に。
騎士の残骸を操り人形に。
詠唱が終わるとそこには、赤い煉瓦色の三メートル程のゴーレムが出来上がっていただろう。
『元騎士のゴーレム。出来上がりっと。三分料理より手頃ですね』
満足気に研究員は微笑むだろう。
ゴーレムは。ただ言葉も意思も誇りも何も持たず。ただそこに佇んでいた
「俺は…俺はもう、あいつらを禁忌と蔑み、排除することはできません。
確かにその力は恐れられるかもしれません。
でも全員じゃないかもしれないけど、こうやって制御して共存できる人もいる。
それに、言ってしまえば俺だって魔力持ちです。
国に認められた魔法とはいえ、それを応用すれば違う魔法を使うこともできます。
実際、ガルセウヌ先輩の怪我を治療するためにその力を使いました。
…もう自分に嘘は吐けないので、謝罪はしません。
俺は、サリーナへ忠誠を誓えない。」
黙っていれば黒狼騎士団へ戻れたかもしれない。
でも変わってしまった。
決意を宿した瞳は、揺るがない。
「俺をどうするかは、騎士団長の指示にお任せします。
仕事を増やしまった点については申し訳ありません」
そう言葉を締めると深く頭を下げた。
>>86 ファルス
──どこまでも優しいひとだと思った。
それはもう、サリーナ国の王子には相応しくないくらい。
だからこそ、クロエは彼に忠誠を誓ったのだ。
敷かれたレールの上をただ歩いていただけではなく、自分の意思でファルス・サリーナに剣を預けて力になろうと思ったのだ。
「…………」
クロエはそっと視線を下げて、その場に跪いた。長い髪が流れてこうべを垂れるクロエの輪郭を隠す。
本当は、姉を暮らしたこの国に骨を埋めたかった。騎士として過ごした短い日々を胸に。
けれど、騎士団長がそう言ったのだ。騎士としての忠義が残っているのならその命に従えと。
ド=ベルティエの姓を捨てて生きろと。
「……この身はあなたの御前に捧げたもの。あなたが隣国との鍵となれと仰るならば、わたくしはその命に従いましょう。
この地から離れても、わたくしの忠義はファルスさまに。」
【セルナリアの赤いゴーレム】
『おはようございます!!!!!』
セルナリア国の門番ゴーレムが通行人に挨拶をする。地響きがしたような、低く反響する声だ。
ゴーレムとして作製されて六年。研究者から教育を施され、人の言葉と、幾分かの個性を獲得していた。
いつの間にか門の名物ゴーレムとして、子ども達や道行く人に慕われているようだ。
『ばぁさん。腰悪いのに重い荷物持ってんじゃねぇ。そこまで送ってやる。
ガキンチョ。7並べはまた今度な』
高度な教育を受けた筈なのに荒い口調なのは、元の素材の影響なのか。
ゴーレム自体は自身の素体を一切知らず、知ろうともしないが、粗暴な人間だったのだろうと思っている。
白い髪の男。元国狼騎士でセルナリアへ帰順した男が門を通る。
ーーー何かが過りそうにもなったが、ゴーレムは変わらず、いつもの門番の仕事へと戻っていった
>>91 ファルス
ゆっくりと顔を上げれば口元を緩めて笑うファルス様のお姿が見える。私の一番好きな表情で、もう目に届かぬ場所に行くお姿だ。
「…………ご寛大な配慮、ありがとうございます。
……身の上話となりますが、ヒノクニの南の山奥、鬼神村という村が私の故郷です。
私の故郷は……山奥という事もあり、先祖代々から受け継がれし因習がありまして。
その因習の一つに『女は一生を添い遂げようと決めた伴侶か、己の一生を捧げても良いと思える主君にしか姓は教えてならぬ』というものが御座います。」
ここまで話すと、ふうと息を一つ吐いて呼吸を整える。
「……ここまでお話すれば、賢明な王子殿下はお気付きになられるでしょうか。
……私達の反旗の印は、間違いだったのかもしれません。それと東の小国の、それも田舎の村の因習など、取るに足らない事実。
ですが……私は、私の持てる全てで貴方様にお仕えしておりました。
…………もし、これ以上のご慈悲を頂けるのであれば"カリン・ユズリハ"という者がいた事を、貴方様の記憶の片隅に覚えていて頂けませんでしょうか?」
>>98 ヨルダ
「そうか、今度書かせてみるかな……そうだな。それが我が国標準の教えだ」
目を細める。父王から見て模範的な国民だ。よく吹き込まれ……いや、教えられてきたのだろう
「その指摘に答えるならば、そうだな。騎士団に所属する限り、自分の理を曲げねばならぬときがある。とでも言っておくか。
上からの命令というのは、時に理不尽であり、納得出来ないこともある。それでも為すことが時には必要なのだ。王でも、王子でも、騎士でも、な。君も騎士であるならば、教科書に書いてあることのみを信じるのはやめた方がいい。
……ヨルダ、君は首席だが。騎士としてはまだひよっこだ。もっと経験を積み、その上で俺に諌言してみたまえ。そうすれば、その声を採用することもあるかもしれないな」
「ヨルダ、君が忠誠を誓うのは、聞くまでもなかろうが。【この国か】【この俺か】」
>>103ファルス
「えぇ、炎上必須、瞬く間にサリーナ王国中に広まるでしょう。王子のそのご高名な名前も含めましてね。」
遥か高くに位置する両目が細められた。見定められているのだろう。
あーあ、結局そういうこと。
所詮黒狼騎士団といえども片田舎の領地は変わらないんだ。
「そう、ですか…成る程。
ファルス王子、ご教授ありがとうございます。
正しい道を歩くには、正しい作法に乗っ取らないといけない、ということですね。
ラリマーの騎士ヨルダ・ノア・リューンベリ、【このサリーナ王国に誓って】正しくこの道を研鑽して行きます。」
両の手の指先でドレスを摘み、頭を垂れる。
合わない視線はお互いの道が違ったことを告げるだろう。
>>105 ファルス
「……ありがとうございます。
ふふ、貴方様の記憶に残れればと……私なりの、最後の足掻きです。
騎士団長の寛大なる措置と配慮、深く心に染み入ります。」
そう、これでいい。いや、これがいい。
私のような東の小国の、それも片田舎の村の出の小娘には勿体ないほどの処遇だ。
それもファルス様が騎士として公正で、清廉で……誇り高き御方だからこそだろう。私はそんな彼の記憶の端に残るのだ。これ以上望めば罰が当たる。
淡い恋心は胸の内に仕舞おう。そして、私も彼の姿を一生忘れない様に、いいや私は……決して忘れる事などない。
顔を上げると、じいっと彼の姿を眺め見る。
漆黒の髪、黒曜のような目、恰幅のいい体格、高い背。そして、こちらに投げ掛けられる優しい声も、喜び、困り、怒り、どんな表情も好きだった。
「……他の者の処遇や謁見も御座いましょう。それでは、私は失礼致します。」
暫くすれば、深々と礼をして立ち去る。
くるりと向けた背に、ぽつりと誰にも聞こえぬ言葉を一つ。
「⦅……さようなら、ファルス様。お慕い申し上げております。⦆」
>>112 カリン
そうなんだ……
[神妙な顔でカリンを見る。そうか、じゃあ、それでなの……魔法ってやっぱり強大、それであんなに美味しいものを……そう思いかけてたとき]
…………え?
料理はちがうの!?
あ、た、確かにそうだけど!!手元すごい早かったじゃん!!いつの間にか次のおかずに取り掛かってたし!!
えええ……カリンすご……。すごいなあ……。
って、ちょっとやめてよー!!!ブレイとなんか似てないって!!!
>>113 ミズリ
「あれは慣れかなあ……毎日、複数人や料理人がいるとはいえ、村の人間やお仕えしている人の食事を作ってたから。
ミズリも、きっと早くなるよ。
だってこれから、騎士団に所属するんだから。大人数の炊事をする機会だって増える。そうでしょ?」
騎士団という言葉に胸を締め付けられながらも、笑う。
ミズリには困った顔を見せたくはないからだ。
「ははは、そっくりだよ!
ブレイはね、唐揚げが好きで拳で殴り合いも好きで女の子が好き……あれ?やっぱり似てないなあ。」
ちょっとある事ない事を言って、にやりと笑う。
ブレイは何かやってるようなので、いいだろう。
[ファルスさまの沙汰を聞く。隣国の王子の影を見る。ああ、この人は……ご自分の立場もあるだろうに]
「……ファルスさまは……お優しいことですね。あなたさまには、なんの得にもならないでしょうに」
[そのように皮肉めいたことを言うけれど、ウィアの顔は優しく笑っていた。目の前のファルスさまが、思っていた通りの人だったから]
「……仰せのままに、ファルスさま。私は、貴方のお言いつけなら、何だってお受け致しましょう。【私はあなたに】忠誠を誓ったのですから」
ファルス王子のもとから立ち去り、目的もなく辺りを歩いていた。
まだグラジナとブレイに会えていない。
今更どのような顔で彼らに会えばいいか分からなかったが、明日の夜明けまでに別れの挨拶はすべきだろうと思った。
クロエは握っていた右手をほどいて、アメジストのかけらに視線を落とす。
次に、燃えるような赤い髪の騎士を思い出した。彼はこの処断を聞いて、今頃何を思っているだろう。
その途中で、ふとウィアを発見する。
「……」
クロエたちは一度死ぬ。
そして、二度と故郷へ、家へ、足を踏み入れることはない。その名を呼ばれることもなくなる。
ファルス騎士団長は新しい名はバディが決めろと言った。
彼に更なる忠義を捧げることを決意した時、既にクロエの頭にはウィアの新しい名が浮かんでいた。
>>72 ファルス
/*ミーチェは優雅に微笑みます。*/
私はミーチェ。こちらでは、ヘズ。そう、呼ばれていました。
ですが、少し早かったみたいです。ここには、まだ居ないみたいですから。
>>62 ファルス
「この度は規律を乱そうとしたこと、申し訳ございません。寛大な処置に感謝致します」
片膝をついて儀礼的に返すと、静かに安堵の息を吐いた。
さて、騎士としていられるならば…この先のことは決めていた。どう言われようともその道しかないと。
>>ガルセウヌ先輩
「先輩!!!おつかれさまでっっっす!!!!!」
ガルセウヌの姿を見つけ駆け寄った。ピシリと姿勢を正して、頭を下げる。騎士の誇りを砕かれたこと、新人でありながら規律を乱したこと。怒鳴られるべきは幾らでもあるだろうと、殴られることまではとうに覚悟していた。
>>121グラシエラ
「おうよ。
全く。年頃の奴等が色恋したくなるのは分かるが、場合と節操を考えろ、バカモン」
そう言い、頭を下げる後輩の頭部に軽くチョップ。
先輩としての戒めと、あの状況での図太さへの呆れを込めた。
「まぁ断られたみてぇだし、そこは俺には何とも言えんが。宝石を砕かれた事は、気にするな。
寧ろ、色を賭けた果たしたいってのは俺好みだったよ。
もしお前が俺に恋でもしたら、一生叶わんかもしれんがな。なんてなぁ!!!ハッハッハッハ!!!」
ややセクハラ気味だと思いつつも、この方が後輩の気が紛れるだろうと思い、豪快に笑っただろう。
==
異種族やスパイに向けた沙汰を聞く。私は、彼ら彼女らの命が、まずは奪われなかったことに安堵した。国を脅かした逆賊が生き延びたことを喜ぶ騎士など、いないだろう。それでも私には、彼ら彼女らには生きていてほしいと思えてならなかった。
私は、背中に差した黒狼騎士団の誇りである長剣を手に取った。自分の胸の前で柄を両手で握り、刃先を真上に向け、宝玉の埋め込まれる側をファルス様の方へ向ける。異種族と共にある道を願ってしまった私を振り払うように、黒狼騎士団 ターコイズの騎士 ユーディトは、ファルス様へ、そしてサリーナ国へとその剣を掲げた。
==
>>118 クロエ
[ファルスさまへの忠誠を誓った後で、クロエに声をかけられる。
こんなときなのに、ただそれだけが嬉しくて、思わず笑顔になってしまった]
クロエ!
……クロエ、クロエは……
[聞いていた。クロエの本当の気持ちを。他所に行くくらいならば、この国に骨を埋めたいと。けれど、ファルスさまがそれをゆるさなかったことを。
自らの仕事に必死で、遠征の前につけられたという彼女の傷に、苦しみに、気がつかなかった。それは、とてもとても悔しく、苦しかった。そんな思いをしてもこの国で死ぬことを願う彼女が、せつなかった。
脳裏に浮かぶ様々な思いを一度押し込めて、出来るだけいつも通りに答えた]
大丈夫よ、何かしら!
■サリーナか、ファルスか■
各騎士のみなさんは、【サリーナという国】に忠誠を誓うか、【ファルス個人】に忠誠を誓うかを決めてください。
ファルス個人は、今回の寛大な処置で察せられる通り、異種族に対しての考え方が国が「そうであるべき」とするものと異なります。
その点を踏まえ、考え方に合わせて宣言してください。
>>ファルス
「ファルス様。ご無事で何よりです。異種族との勝負、我らが黒狼騎士団の勝利です。事の解決に時間を要したこと、新人故の未熟さとしてご容赦していただきたい。
これからも、ファルス様のため、サリーナのために、微力ながら精魂を注ぎ貢献する所存です。ターコイズの騎士ユーディトを、どうかお見知り置きいただきたく。」
ファルスの沙汰を、決断を聞き入れるとほっと息が漏れました。
彼なら、同輩達に手を掛ける事はしないだろうという事は今までの彼の態度からある程度分かっていましたが、それと国の王子としての判断は別でした。
彼の決断は、国の大事を担う王子としては不適切だったかも知れません。
国の在り方がその決断を許さない…。
ならば、向き合うべきは…、…変えるべきはファルスではなく国なのでしょう。
周囲の人達が各々の道を決めていく中、自分も決断します。
>>ファルス
「…ファルス様。私は、【国の為に忠誠を誓います。】
あなた様の判断が許される……未来の新たなサリーナ国が受け入れられるよう、敢えてこの剣をあなた様の為ではなく、国の為に捧げる事をお許しください。」
きっと、彼が王になればサリーナは大きく変わるでしょう。
その来るべき時の為の配慮や根回しは、部下たる自分の仕事。
クロエ達異種族の想いも背負って考えた結論。もう改める事はないでしょう。
>> ファルス
「よお、王子様。"ご無事で何よりだ。"」
下った処罰を聞き終え、ファルスの前に歩みでる。
悪びれぬ顔で悪びれぬことを言う。
革命の失敗をそのまま死と意味づけていた俺としては拍子抜けしたものがあったが、あの沙汰を聞くと元軍人としての誇りと生への執着の葛藤がうまれる。
「てっきり、即日即断即打首不寛容万歳みたいなもんかと思ってたが、さすが"人間様"ってことか?」
出会う前の俺なら、高笑いして腹を斬っていただろう。
しかし、今は出会ってしまったのだ。
彼女に貰った名前を受けて生きてみたいと思ってしまった。
王の前に膝をつく。
「寛大で慈悲深い処罰を心から感謝します。ファルス様。」
[夜が明ける。東の空から日が昇り、朝が来たのだと告げていた。
砦を囲っていた結界は解け、キラキラと光る粒になる。光はひとつにあつまって、ウンディーネの、ウィアの姿を形作った。
滴る水が太陽の光を反射する。キラキラ輝く彼女の姿を、一瞬綺麗だと思ってしまう。
──そう言えば、彼女を初めて見た時もそう感じたのではなかったか。
けれど、今度は頭を振らず、その気持ちを受け入れた。スッと、心の中に落とし込む。]
…終わったんだな、全部。
[ファルスがどの様な沙汰を下すのかはわからない。けれど、どの結果も受け入れる覚悟はできていた。
この国では、異種族も魔法使いも悪として扱われている。即処刑も有り得ない話ではないだろう。それでも、彼等が、異種族がその覚悟を持ってしてこの騒動を起こしたのなら。きっと、エイダンにそれを止める権利はないのだろう。
……ただ、もしあの甘っちょろい王子の沙汰が彼等の覚悟を愚弄するようなものだとしたら。例え掴みかかってでも、今度こそ面と向かって"クソ野郎"だと罵ってやるつもりだった。]*
>>115 カリン
慣れ……そんなもんかなあ。
でも、そうか。そんなにカンタンには、魔法使わないよね。
……カリンも、騎士団だったから。
[騎士として言えるのは、ここまでだけど。本当は知ってる。カリンが今でも騎士団の心を持ってるって。この先の言葉は、少し声をひそめた。気をつけないと、あたしの声は大きい]
うん。頑張るね。いつかお休み取ってカリンの国にも遊びに行くからさ…今度会ったら、食べてみてね。
[それから、今度は、また大きい声で話を続ける]
ぜーんぜん!!あんなバカとそっくりじゃないし!!
あたし殴り合いが好きなんて野蛮なシュミじゃないし!!!
かっこよくてアタマがいい男の人が好きだもんね!!
[ふーん、唐揚げが好きなんだ。ふーん。関係ないけど、ふーん]
>>all
「異種族の4名は本日を以て『死ぬ』。最期の1日のみ、騎士として手合わせなどを行う権利を与えよう。
最後の一日、好きに過ごせ」
>>エイダン
「エイダン!」
グラジナと離れたあと、探していた人物を見つけ、声をかける。彼と話すのはカリュドーン狩りに行って以来だ。
「もう具合は大丈夫なのか?」
結界の外に出される前、ヒルダが甲斐甲斐しく世話をしていた事を思い出す。簡易的な作りだが、寝泊まり出来るようになっていたと聞いていたので心配なさそうだ。本人も顔色は悪くない。
そういえば、エイダンと初めて会った時、彼はヒルダを探していた。恋愛禁止ではあるが、入団前に同期と親しくなる事は悪いと言われていなかった。それなのに、他人行儀だったのは平等性を保つ為だったのだろうか。
>>135 ファルス
「あーー……心得て…おりませんので、以後気をつけます」
苦虫を噛み潰したというのはこの顔のことを言うのだろう、そんな苦々しい顔をした。
「その問いについては、暫し時間をいただきたく。すぐに戻って参りますので」
軽く礼をすると、その場を去った。
>>ファルス
「ファルス様。…我がバディに対する、寛大なご配慮に感謝いたします」
最初は疑問に思った異種族及び魔法使いに対する処罰も納得出来るものだった。
跪き、頭を下げる。
>>122 ガルセウヌ
「それはほんとすみませんっっ!」
下げた頭に衝撃が走る。拳でなくてよかった、この強さでもコブが出来ていたかもしれない。ゆっくりと頭を上げると、どうやらケジメを付けただけのようで怒った様子は見られなかった。
「先輩に勝てるわけがありません。…その強さを見込んで、2つ質問をさせてください。
まず、先輩が忠誠を誓っているのは【この国か】【王子に対してか】、と。」
>>130 ミズリ
「……そう、だね。騎士団の決まり事だったから。それに、料理は作る過程が楽しいんだよね。
……うん、約束。
でもどうだろ。諸般の事情で実家にいないかもしれないから……その時は、手紙を書くよ。……手紙、検閲されて届かないなんて事がなければいいけど。」
ミズリなりに言葉を選んで慎重に返しているのを見て、私も倣う。
国外追放された人の手紙は届くのだろうかと純粋な疑問がありながらも、ミズリのブレイへの態度にやんわりと笑った。
「……そうだね、ミズリはもっとお上品だもん。
でも、似た者じゃなくても……なんて野暮だよね。
でも、唐揚げは作ってあげると喜ぶんじゃないかなあ。砦の外にいた時にさ、ほぼ一人で食べてたから。」
最後の一個まで食べていたなとしみじみ思い出に浸りながら笑う。
名を奪われるブレイはセルナリアへと行く。きっと、私はもう作ってあげれないだろうから。
「……よし、ブレイと話してきなよ!なんて、言わなくても分かってるよね。
じゃあ……またね、ミズリ。」
>>128 ファルス
そうですね、ここでは忌み嫌われるべき火竜ですから。
ですが、ただの帰宅ですよ、お父さん。
/*ミーチェはにこりと笑いかけます*/
目的、ですか。
ただ、もう一度皆に会いたかった。それだけですよ。
大切な、もう二度と会えない家族に会うために来たのです。
お父さんが恐れるようなことは何もしませんから安心してください。
不安であれば、縛り上げても殺しても構いません。
拘束具は簡単に焼ききれますが、そんなことをする必要もありませんし。
>>137 ファルス
「それは幸甚です。ターコイズには成功の意があるとされます。必ずや私も功を成す騎士となりましょう。
…………ご質問の意味がわかりかねます。私は黒狼騎士団の一員。サリーナ国のため、ひいてはファルス様のために在る者です。今までに、私はどちらか片方のみに忠誠を誓ったことはありません。
質問に質問で返すことをお許しください。サリーナ国とファルス様……【目指すところが異なるとおっしゃるのですか】」
今日一日。
それが異種族の仲間達と、私に与えられた猶予だった。
悔いのないように過ごそうと心に決めれば、目の前に見えるは柔らかな銀色。
……彼はよくご飯を食べてくれたなあと懐かしみながら、ファルス様と話し終えたノアに話しかける。
>>ノア
「……………ノーア!」
なんと話しかければいいか分からなくて、その背にこっそり近付いてわっ!!と声を掛けた。
彼は良いリアクションをしてくれたから、このやり方が一番いいだろう。
俺は砦に着いてから彼らに起こったことを知り、ファルス王子の沙汰を見守っていた。
他種族らがやったことは到底許されないことだ。
どんなに忠義を裡に秘めようと、この国においては彼らは悪なのだから。
王子の決定は優しすぎる。
だが、ファルス王子らしい選択とも思えた。
王子の他種族や規則を破った者らとの話にひと段落がついた時、ふと見知らぬ女が現れた。
ほとんど歳の変わらない女が、王子に“お父さん”と言ったことに俺は顔を顰めた。
そして女は自らを、火竜だという。
俺はファルス王子の命も聞く前に、剣を抜いてその切っ先を女に向けた。
>>ミーチェ
「おい、竜の女。彼を誰だと心得る。御託はいいからさっさと去れ。」
>>143 クロエ
「まあ、クロエ……とても嬉しい!あ、こんなことを言っては良くないのかしら……。
ウィアという名を気に入っていたから、少し不本意……ううん、無理だな。
あなたが、私のために考えてくれた名を……ぜひ教えて欲しい。私は、もう少し時間がかかってしまうかもしれないけれど」
[時折、バディにのみ聞こえる声で囁きつつ、微笑んで答えた。
本当は、直ぐに交換したいのにな、と思う。けれど、この美しい憧れの人に似合う名を、と思うと、ああでもないこうでもないと、頭の中でまだ必死に思っている途中なのだった]
>>ファルス
「団長。お見苦しいところを多々お見せしました。
優秀な朋輩のおかげで、この騒動を落ち着かせることができました。
異種族の……朋輩についてのこと。拝聴しています。
異種族とはいえ、寝食を共にした者の命が断たれること、未熟ゆえ受け入れるのにわずかながら時間をいただければ。」
ファルスの前に跪き、その姿勢のまま言述べる。
そして、顔を上げて目線を合わせると笑顔でこう、付け加えた。
「ただ、明日出会うであろう新しい友人には……希望のある未来を願いましょう。」
>>148 ローラン
/*ミーチェは目の前に現れた少年をじっと観察します*/
ローラン・アルグミュラーですね、あなたは。あなたもこちらの人間でしたか。とても、そうとは思えませんね。
今日は白いお友達は連れていないんですか?
長居をするつもりはありませんよ。
魔力が回復したら、次の場所へ移動しますから。
>>141グラシエラ
忠誠を誓うのは、【国】か【王子か】。
その問いが、王子が後輩達へ問おている事と同じだと言うことは良く分かった。
しばし一考した後。まずは貴族として答える。
「その二つに、本来なら違いはねぇ。だが敢えて答えるとするなら【国だった】」
そして、騎士としての答えを続ける。
「俺が、黒狼騎士団に入るまではな。
俺は黒狼騎士として、最後まで闘い続けると誓っている。ならば、騎士となった時点で貴族としての生は終わり、俺は終まで騎士だろう。
であるならば。黒狼騎士が、忠誠を誓うのは誰であろう【黒狼騎士団団長】だ。
……それをどう取るかは、お前の好きにしろ」
ガルセウヌは、グラシエラの目を真摯に見ながらそう答えた。
>>136 アルバート
[自身の名を呼ぶ声に振り返る。]
……あぁ、アルバート。
[声をかけられた相手を見て、ふっと顔を綻ばせる。この騎士団に入ってから、初めて声をかけた人。もう随分と長い間、会っていない気がしていた。たかが5日、会話をしていなかっただけなのに。一方的にとはいえ、声は聞こえていたはずなのに。]
うん、もうすっかり元気だよ。ヒルダ特性のお粥のおかげでな。
アルバートも体調悪い時作ってもらえよ!回復力すごいんだぜ?めちゃくちゃ美味かったしな〜あの梅粥!
[へへっと笑い、そう提案をする。これが色々な問題発言であることをエイダンはまだ知らない。もちろん、それが殆どセンゾウが作ったものだということも、彼女が作った料理でひと騒動あったことすらも。
無邪気に笑いながら、訪れるであろう未来の地獄絵図を、エイダンはまだ知らないのだ。]
[ゆっくりと、視線を王子へと向ける。この騒動を仕掛けた異種族達の沙汰を聞いた。魔法使いの沙汰を聞いた。
聞いても尚、腑に落ちない部分がある事は確かだった。
この采配は、果たして良い結果だったのか。わからない。自分がどうするべきなのかが、わからない。]
……なぁ、アルバート。
あんたはさ、異種族のことどう思ってる?
[彼のバディであるグラジナは異種族だった。
だからこそ、彼の気持ちを知りたかった。記憶を失い、きっと今も思い出すことが出来ていないだろうアルバートの気持ちを。
視線は真っ直ぐ王子へ向け、アルバートの言葉を待った。]*
>>139 ファルス
「バカにバカっていってくれるな王子様、立場とか敬語とか尊称とか苦手でさなんだ。」
上手い返しもできないでただ困ったように笑う。
そして息をつき、質問に答える。
「俺は貴方様を尊敬してる。どの国のそれにも負けない最高の統率者だ。今回の処罰についても返しきれない恩がある。」
「だけど、俺が生まれ、育ったのはこの国だ。軍という組織に入って、忠誠を誓ったのも国で、黒狼騎士団に入団したのもその方が国のため、になると思ったからだ。」
「これでも愛国者だ。【俺の刀はこの国のために。】」
良かったな、カリスマ。お前が居なくなろうと俺はこの国のために働くぞ。
>>150 ウィア
クロエは小さく頷いてみせてからウィアの顔を見つめた。
「あなたの名前はジゼル。ジゼル・フェアリーフォードよ。」
ジゼルの意味は“誓い”。この国の騎士ではなくなっても、彼女にはサリーナへの──ファルス王子への誓いを抱き続けていて欲しいと思った。
そして何より、共に剣を取って戦ったクロエたちとの誓いを忘れないで欲しいと思ったから。
「フェアリーフォードは妖精のいる浅瀬。あなたはどちらかといえば、フェアリーというよりスプライトだけれど。
あなたがいつでも故郷を思い出せればいいと思ったの。……どうかしら。もし気に入らなかったら、異論は聞くわ。」
>>147 カリン
「ぅわっ!?………カリン、おどかすな」
ファルスと話し終え今後の自分の在り方が決まりすっきりとしていると、背後からいきなり声をかけられ変な声が出た。
振り向くといたずらが成功したような笑みを浮かべるカリンがいた。
ファルスからの処罰は既に出た。
それはともすれば王子の立場を危うくするかもしれないくらいに甘いもので。
それでも彼らにとっては下手すれば命を絶つことよりも辛いものだろうと、ほんの少しかもしれないが今は理解できる。
「…後悔は、なさそうだな」
真っ直ぐにカリンを見つめる。
俺の目の前にいるのは、年上で、料理上手で、負けず嫌いで、優しくて、見た目に反して力持ちで、怒ると怖い彼女は、1人の人間で、1人の騎士で、ちょっと魔法が使えるだけのただの女の子だった。
>>161 ファルス
「ああ、それが良いそれが良い。竜種の成体にヒトが魔法なしで挑むなど自殺行為よ。
我が国の精鋭でもなかなか苦労するだろう」
>>ミーチェ
「竜族の女、我が城に来ぬか?悪いようにはせんぞ」
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